広島(☆5対4★)巨人 =リーグ戦24回戦(2024.09.21)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
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広島
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勝利投手:島内 颯太郎(9勝6敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝5敗38S))
敗戦投手:高梨 雄平(4勝3敗0S)
  DAZN
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◆広島は3点を追う8回裏、秋山と小園の適時打などで同点とする。なおも2死一三塁の場面で末包の適時打が飛び出し、リードを奪った。投げては、先発・アドゥワが6回3失点の好投。3番手・島内が今季9勝目を挙げた。敗れた巨人は、守備の乱れで手痛い失点を喫した。

◆巨人浅野翔吾外野手(19)が"貫禄打"で追加点を導いた。1点リードの5回2死三塁、広島アドゥワの145キロ直球を捉え、左翼線への適時二塁打とした。1回は"貫禄歩き"で先制点を呼び込んだ。1回1死、カウント3-1から内角低めの143キロを見極めて四球で出塁した。続く吉川の右前適時打で二塁に進み、岡本和の左前適時打で生還した。試合前の円陣で呼びかけた。浅野は「今日もテーマを決めています。今日は仕事人です。野球は1人ではできないので、バントをする人、投げる人、いろいろな仕事人がいると思います」と前置きし、「有名な仕事人を連れてきたので。見てください」と1枚の写真を披露した。ベンチにどっしり腰かけ、貫禄が漂う自身のモノクロの写真だった。"おっさん"キャラの2年目は「19歳でこの貫禄らしいので、みなさんも貫禄を出して、しっかり仕事して頑張りましょう」と士気を高めた。前夜は眉毛がつながっていた自らの赤ちゃん時代の写真を手に「打線のつながり」を呼びかけていた。ベイビー浅野から、今度はおっさん浅野。円陣の通り、貫禄の仕事人となった。

◆巨人浅野翔吾外野手(19)が痛恨の適時失策を犯した。8回、2点差に詰め寄られ、なおも2死二、三塁の場面。広島小園の右前適時打を後逸し、二走の生還も許し同点に追い付かれた。打った小園も三塁進塁。結果的に勝ち越し走者となった。9回には空振り三振で最後の打者になるとしばらく動くことができず、ベンチではタオルで頭を覆いうなだれた。「切り替えて、終わったことなので、引きずっても仕方ないと思うので。切り替えて迷惑かけないようにやっていきたいです」と、目を真っ赤にしながら必死に前を向いた。

◆巨人が逆転負けを喫し優勝が最短26日となった。逆転負けは12球団最少の17度目。先行逃げ切りの勝ちパターンをこの日は発揮できなかった。阿部慎之助監督は適時失策の浅野を「やりたくてやっているわけじゃないし、みんな必死こいている中でのミスだからね」とおとがめなし。ただ5回には打球を見失うように二塁打とされた記録に残らない"失策"もあっただけに「ちょっと守備でチビってるところがある。失敗を恐れないでやってほしい」と念を押した。

◆広島が栗林良吏投手(28)の復活とともに、連敗を止めた。8回に3点差を逆転して1点リードした9回。前回11日巨人戦で6失点して逆転負けを喫して以来の登板だった。先頭も同じ代打中山。前回はストレートの四球を与えて崩れたが、この日は3球連続ボールから立て直した。フルカウントから痛烈なライナーを自らつかむと、丸を二ゴロ。最後は浅野を空振り三振に切った。「自分がふがいない投球をしてからチーム状況も良くないのは自分でも分かっている。出番が来たら必ず抑えるという気持ちだけだった」。悔しさを乗り越えた守護神とともに、チームは1日で3位に再浮上。新井監督は「本人もより気持ち、気合が入っていたんじゃないですか」と喜んだ。▽広島末包(8回に決勝打)「狙い球をしっかりと頭の中に入れていた。打てると思ったところに来たら振ろうと思っていた」

◆いざ天王山へ。巨人岡本和真内野手(28)が3安打を放ち、変わらぬ好調ぶりを示した。1回1死一、二塁、カウント1-2と追い込まれながら広島アドゥワの129キロスライダーを捉え、先制の左前適時打を放った。「ランナーをかえせてよかった」と役目を果たした。11試合連続安打を決めると、6回、8回も先頭打者で左前打をマーク。2試合連続の猛打賞と気をはいた。ただ、連勝は4で途切れ「また切り替えて頑張っていきたい」と決意を強めた。しびれる優勝争いの局面で、結果を出し続ける。直近10試合は37打数15安打の打率4割5厘、4本塁打、10打点。調子を上げる中で「負けたら意味がない」。チームが勝つことだけを強く意識する。阪神が勝利し、優勝マジックは6のまま。最短優勝は26日となった。虎とは2ゲーム差となって、22日からは甲子園で2連戦となる。22日先発の才木とは今季20打数6安打で打率3割の数字が残る。「明日(22日)は勝てるように頑張って行きたい」と岡本和。昨季は目前で優勝を見せつけられた敵地。今度は優勝を手繰り寄せる。【上田悠太】

◆巨人・岡本和真内野手(28)が先制の左前適時打を放った。一回1死一、二塁。カウント1-2からアドゥワが投じたスライダーを左前にはじき返した。3試合連続打点を挙げ、9月10日の広島戦(マツダ)から11試合連続安打とした。試合前まで直近5試合で4本塁打を放つなど、量産態勢に入っている主砲が、この日も快音を響かせた。

◆広島が逆転勝ちで連敗を4で止めた。1―4の八回2死一、三塁から秋山の適時打で1点を返し、小園の右前への適時打が浅野の後逸を誘い、同点。末包が勝ち越し打を放った。栗林は自己最多38セーブ目。巨人は連勝が4でストップ。

◆巨人・浅野翔吾外野手(19)が痛恨の適時失策を反省し、前を向いた。2点差とされた八回2死二、三塁。小園が放った右前適時打に猛チャージをかけたが、後逸。二走の生還を許し、打った小園は三塁まで進塁した。続く末包に5番手の船迫が左前適時打を浴び、勝ち越しを許した。九回2死で回ってきた打席では、空振り三振。最後の打者になり、打席で膝をついたまましばらく動くことができず、ベンチではタオルを頭にかぶりうなだれた。阿部監督は「積極的なミスだから仕方ない。失敗を恐れずやってほしい」とかばった。2年目のホープは「もう二度と同じミスをしないように。終わったことなので、引きずっても仕方ないと思うので、切り替えてやっていきたい」と話した。

◆広島は3点差の逆転勝ちで連敗を4で止めた。この日、DeNAが阪神に敗れたため1日で3位に浮上。試合後の新井貴浩監督(47)の一問一答は次の通り。──3点差から逆転勝利「本当に、みんなの何とかするんだという気持ちが入った攻撃だったと思います」──1─4の八回は8番・林の安打が起点「きのうもいいヒットでしたし、ナイスバッティングだったと思います」──その後、1番から3番に打順を変更した秋山が2打席連続の適時打を放った「普段は1番なんですけど、どうしたら点がより入るかと思った。アキも振れているので、今日はかえしてくれ、ということで3番に入れました」──4番・小園の打席で代走・羽月が初球から二盗に成功「一発でスタート切ってくれましたね。勇気がいる場面だったんですけど、そこも大きかったですね」──小園も右前適時打で応えた「期待通りに打ってくれました」──最後に末包が左前へ決勝打「いいバッティングでしたね。抜けた変化球だったと思いますけど、いい詰まり方をしていたと思います。彼もすごく悔しい日々を送っていると思うんですけど、悔しい気持ちを経験しながら、少しずつ成長していくもの。また期待したいと思う」──5─4の九回は栗林が締め、2008年の永川に並ぶ球団最多の38セーブを挙げた「前回の登板から(10試合と)間隔が結構空いたんですけど、よく3人で抑えてくれたと思います」──1勝の重み「久しぶりにスタンドに来ていただいたファンの方に喜んでもらえて、また楽しんでもらえたゲームだったと思うので、これをきっかけにしていきたいと思います」──22日の中日戦(バンテリンドーム)以降に向けて「1試合1試合、頑張るだけなんで、明日も頑張ります」

◆広島は3点差の逆転勝利で連敗を4で止め、DeNAと入れ替わり1日でCS進出圏内の3位に浮上した。新井監督は「久しぶりにスタンドのファンの方に楽しんでもらえたと思う」と胸をなでおろした。1─4の八回に秋山、小園の適時打と失策で同点に追い付き、なお2死一、三塁で末包が左前打を放って勝ち越し。8月は首位を走ったチームは今月4勝14敗と失速したが、残り11試合で挽回を期す。

◆広島・栗林が5─4の九回に登板し、三者凡退で今季38セーブ目を挙げた。入団1年目の2021年の自己最多を更新するとともに、2008年に永川(現投手コーチ)が記録した球団最多に並んだ。「きょうのマツダの声援は自分がプロに入って一番だったと思う。感謝しかない」。前回登板は首位攻防戦だった11日の巨人戦で、2点リードの九回に1死も取れず6失点で黒星を喫していたが、リベンジに成功した。

◆優勝争いの真っただ中で痛恨の失策。連勝が4で止まった巨人・阿部慎之助監督(45)は、後逸で同点を許した浅野翔吾外野手(19)を責めなかった。「みんな必死こいている中でのミス。ちょっと守備でチビッているところはある。積極的なミスだったら仕方ないから。失敗を恐れないでやってほしい」8月中旬から正右翼手となった浅野。五回に飛球の目測を誤ると、4-2の八回2死二、三塁では小園の右前打をよもやの後逸。2者が生還して同点に追いつかれ、さらに打者走者は三塁へ。末包に決勝打を浴び、逆転負けを喫した。浅野は五回に左翼線へ適時二塁打を放ったものの、九回は空振り三振で最後の打者に。打席で膝を突いたまま動けず、ベンチに引き揚げてからもタオルをかぶってうなだれていた。目を腫らして報道陣の前に現れた19歳は「引きずっていてもしようがない。二度と同じミスをしないように反省したい」と語った。2位阪神が勝ったため優勝へのマジックナンバーは「6」で足踏み。最短Vは26日のDeNA戦(横浜)。4年ぶりのリーグVへ、若武者の試練を無駄にはしない。(谷川直之)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
72567 0.563
(↓0.004)
M6
(-)
8430
(+4)
366
(+5)
78
(-)
54
(-)
0.244
(-)
2.520
(-)
2
(-)
阪神
71596 0.546
(↑0.003)
2
(↑1)
7470
(+6)
400
(+5)
66
(+2)
36
(-)
0.245
(-)
2.500
(↓0.01)
3
(1↑)
広島
65625 0.512
(↑0.004)
6.5
(↑1)
11390
(+5)
382
(+4)
51
(-)
57
(+1)
0.239
(↑0.001
2.570
(↓0.01)
4
(1↓)
DeNA
65633 0.508
(↓0.004)
7
(-)
12486
(+5)
464
(+6)
96
(+1)
60
(-)
0.256
(-)
3.070
(↓0.01)
5
(1↑)
中日
56728 0.438
(↑0.005)
16
(↑1)
7360
(+7)
463
(+6)
65
(+1)
37
(-)
0.243
(↑0.001)
3.030
(↓0.02)
6
(1↓)
ヤクルト
56744 0.431
(↓0.003)
17
(-)
9470
(+6)
525
(+7)
95
(-)
63
(+2)
0.241
(↑0.001)
3.680
(↓0.02)