日本ハム(☆3対2★)西武 =リーグ戦22回戦(2024.09.11)・エスコンフィールド北海道=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:田中 正義(4勝3敗18S)
敗戦投手:甲斐野 央(0勝2敗0S)

本塁打
【西武】岸 潤一郎(6号・8回表ソロ)
【日本ハム】水谷 瞬(7号・7回裏2ラン),レイエス(19号・11回裏ソロ)

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◆日本ハムが劇的なサヨナラ勝利。日本ハムは7回裏、水谷の2ランで試合の均衡を破る。直後に同点とされるも、延長11回にはレイエスのソロが飛び出し、試合を決めた。投げては、6番手・田中正が今季4勝目。敗れた西武は、打線が再三の好機を生かしきれなかった。

◆西武隅田知一郎はここまで8勝9敗。隅田の1年目からの勝敗は22年1勝10敗→23年9勝10敗で、今日も黒星だと新人から3年連続で2桁敗戦となってしまう。ルーキーイヤーから3年以上続けて10敗以上すると11~13年沢村(巨人)以来。西武では65~69年池永5年、72~75年加藤初4年、79~81年の松沼博と森の各3年に次ぎ、43年ぶり5人目になる。

◆8月度「大樹生命月間MVP」に選出された日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が、試合前に連盟表彰された。前日10日は7回、先頭で右前打を放ち出塁も、自らベンチに呼びかけ、トレーナーを付き添わせ、ベンチに引き揚げた。1点を争う状況を考え、足の速い代走五十幡に代わった方がいいという、チームを思う気持ちの表れだったが、負傷と思われた部分もあり、SNS上で「足痛そうにしていた」など、心配する声が上がっていた。試合後に「100パーセント、ダイジョウブ」と無傷を強調していた通り、この日の表彰では、名前が呼ばれると、軽やかなステップで走ってグラウンドに登場。30万円の目録を手にすると、ベンチに戻って、新庄監督含め、ほぼすべての選手と抱き合って、喜びを分かち合っていた。

◆日本ハム伏見寅威捕手(34)が"決死のダイビングタッチ"で大ピンチを防ぎ、万波中正外野手(24)の補殺が今季10個目の大台に乗った。0-0で迎えた6回2死二塁の守備。先発バーヘイゲンが西武西川に右前打を浴びた。二塁走者の西武長谷川が本塁へ突入し、右翼から万波がバックホーム。送球はやや一塁側にそれたが、伏見が捕球した時点で長谷川は本塁へヘッドスライディングを始めたところだった。伏見もミットを前に伸ばして、長谷川に"決死のダイビングタッチ"。最初はセーフ判定も、新庄監督がリクエスト。リプレー検証では長谷川の手がホームベースに触れる前に、伏見が長谷川にタッチしていたため、結果が覆った。プレー直後は自身の送球を反省していた万波も、伏見へ感謝のレーザービームとなった。

◆日本ハムが今季初の2試合連続サヨナラ勝ちで、貯金34でシーズンを終えた16年9月30日以来、2903日ぶりに貯金「16」とした。8回に2点リードを追い付かれ23度目の延長戦に突入。2-2の延長11回、フランミル・レイエス外野手(29)が、中越えサヨナラ弾を放った。

◆新庄政権初のシーズン勝ち越しに王手をかけた。日本ハムが2試合連続、今季9度目のサヨナラ勝ちで貯金を今季最多の「16」に伸ばした。シーズンは残り17試合。あと1勝で、監督就任3年目でついに勝率5割以上が確定する新庄剛志監督(52)も歓喜のコメント対応。「選手たちには感謝してもしきれない。あとはみんなに聞いてあげて」という言葉だけを残した。試合を決めたのは8月の月間MVP男レイエスだ。延長戦に突入すると、万波に宣言した。「サヨナラは俺が決める」。延長11回。中堅スタンドへ運んだ19号ソロは来日初となる有言実行のサヨナラ弾。本拠地は歓喜乱舞。助っ人大砲は「ファンのみなさんのおかげ」と大声援に感謝した。チームの底力が付いてきたことを実感する1勝でもあった。0-0の6回2死二塁の守備では、右翼万波の送球が一塁側にそれてショートバウンドとなったが、捕手伏見がすくい上げ、本塁へ"決死のダイビングタッチ"で二塁走者の生還を阻止。7回に水谷の7号2ランで先制し、8回に追いつかれても誰ひとり下は向かなかった。レイエスは言う。「新庄監督も『いつも楽しく野球をやろう』と。試合前もみんなで『笑顔でやろう』って話している」。このまま最後まで"エンジョイ新庄野球"で突き進む。【木下大輔】

◆西武が日本ハムに連夜のサヨナラ負けを喫し今季84敗目に到達。西鉄時代の71年に並ぶ53年ぶりの球団ワースト記録に、渡辺GM兼監督代行は「もう全然気にしてないというか、どうでもいいことだね。来季に向けて期待が持てるようなゲームをしなくちゃファンに申し訳ない」と語気を強めた。延長11回に甲斐野がレイエスにサヨナラソロを浴びた場面に「(内容が)ちょっと緩い」と苦言を呈し、好機を生かせなかった打線には「やっぱりそれまでにしっかり勝負を決めておかなくちゃいけない試合だった」と嘆いた。▽西武隅田(9回3安打2失点も実らず)「初回から自分のリズムでしっかりと投げることができましたし、要所でギアも上げることができました。9回は志願してマウンドに上がり、しっかりと投げ切ることができたので良かったです」

◆西武が連夜のサヨナラ負けを喫し、今季84敗目に到達。西鉄時代の71年に並ぶ53年ぶりの球団ワースト記録に、渡辺久信GM兼監督代行(59)は「それはもう全然気にしてないというか、どうでもいいことだね。今はもう本当にしっかり来季に向けて、期待が持てるようなそういうゲームをしなくちゃファンに申し訳ない」と語気を強めた。9回3安打2失点の先発隅田には「今日は本当に良かった。ボールの力もあったし、変化球も緩急も使えて、コントロールも良かった。痛いのは(7回の)ホームランだけ」と絶賛の内容だった。2-2で延長にもつれ、10回には平良、11回には甲斐野を投入。甲斐野がレイエスにサヨナラ本塁打を浴びた場面に「(内容が)ちょっと緩い。1試合目とかはやっぱすごい腕も振れるし、ちょっと1球目を見た瞬間にちょっと緩いなって感じがしたよね」と苦言を呈した後、「でもね」と続けたのは打線への嘆きだった。相手より2本多い8安打を放ちながらも、好機で決めきれなかった。指揮官は「やっぱりそれまでにしっかり勝負を決めておかなくちゃいけない試合だった」と反省を促した。

◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が、2-2の延長11回1死、左中間へ来日初のサヨナラ本塁打をかっ飛ばした。目標に掲げる20号に王手をかける19号ソロで、今季初の2試合連続サヨナラ勝ち。貯金34でシーズンを終えた16年9月30日以来、2903日ぶりに貯金「16」とした。新庄剛志監督(52)は67勝目を挙げ、就任3年目で初のシーズン勝ち越しに王手をかけた。レイエスが有言実行の19号を放った。延長11回、1ボールから西武甲斐野の低めストレートを、豪快に左中間スタンドに突き刺した。「打席に入る前に、万波とお互いに『俺が決める』と言い合っていた。最後にそういう機会が回ってきて、いい結果になって本当に良かった」。しびれる場面を仲間と楽しみながら、乗り越えた。お立ち台では愛称「モーレ」の愉快なショーの始まりだ。3日にフィアンセにプロポーズしたバーヘイゲンが7回無失点と好投。祝福の思いを込めてホイットニー・ヒューストンの名曲「I Will Always Love You」を熱唱した。マイクを手にハスキーボイスで「エンダ~~イヤ~ウィル、オールウェイズラ~ブユ~~」と歌い上げ、喝采を浴びた。元気だった。前日10日は7回先頭で右前打を放ち出塁も、チームのことを考え、足の速い五十幡に代えた方がいいと自らベンチに呼びかけ、交代した経緯があった。0-0の状況を打破しようと考えてのことだったが試合後、新庄監督は「(トレーナーが付き添ったため)オレもそっち(ケガ)かなとは思った」。一瞬、心配かけたが、この日はしっかりサヨナラ弾含む2安打1打点と、万全の状態をアピールした。試合前の月間MVPの表彰式では30万円の目録を受け取った。勝利後の一丁締めで奈良間から「モーレ(レイエス)においしい焼き肉連れて行ってもらいます」とお願いされ「(次カードの)仙台でみんなで焼き肉に行こうと思います。(支払いが)超えたら誰が払うか分からない」と笑った。ファンに約束した20号へあと1本。「約束していますので、そこに近づけたっていうのはいいこと。苦戦するとは思いますけど"We Are The Champions"を歌えたら」。次の約束も、しっかり成し遂げる。【永野高輔】

◆日本ハム伏見寅威捕手(34)の好カバーが勝利のスパイスとなった。6回2死二塁。万波からのレーザービームは一塁側へそれてショートバウンドとなったが、「最短でタッチにいけるように」と逆シングルで捕球。"決死のダイビングタッチ"でアウトにした。「万波も勝負に来ているので、僕も勝負に行かないと」と阻止した1点は大きかった。先発バーヘイゲンも好リードした女房役は「プロポーズ成功した後に炎上させたくない。僕はいい投球をさせたいと思っていました。奥さんも責任感じちゃうと思うんで」と笑顔で振り返った。▽日本ハム万波(6回に今季10個目の補殺)「(伏見)寅威さん、ありがとうございますって感じです。そんなに難しいプレーではなかったので(送球が一塁側へそれたのは)完全にミスかな。寅威さんにカバーしてもらって結果アウトになって良かったです」

◆日本ハム先発のドリュー・バーヘイゲン投手(33)が7回92球を投げ5安打9三振無四球無失点と好投した。前回登板した8月31日西武戦でも7回無失点。前々回登板の8月17日オリックス戦の6回から計15イニング無失点と、安定感を維持している。3日に、北海道神宮でフィアンセのマケナさんへプロポーズして成功。この日も観戦に訪れており「幸運の持ち主さ。体の調子もボールのキレも、良くなりました」と感謝した。

◆日本ハム水谷瞬外野手(23)が7回2死一塁で左翼ブルペンへ先制の7号2ランをたたき込んだ。「打ったのはストレート。バギー(バーヘイゲン)さんの気迫の投球を見て、気持ちが乗っかりました」。前のレイエスが四球で出塁し「モーレ(レイエス)さんのカウントが悪くなった時点で、自分に回ってくると思っていたので、初球からフルスイングで勝負しました。2球目でうまく捉えることができて良かった」と振り返った。

◆日本ハムが2試合続けてサヨナラ勝ち。2―2の延長十一回、レイエスが甲斐野からソロ本塁打を放った。6番手の田中正が4勝目。西武は球団ワースト記録に並ぶシーズン84敗目。八回に2点差を追い付いても追い越せなかった。

◆西武は9回を3安打2失点10奪三振と力投した隅田を援護できず、2試合連続のサヨナラ負け。3連敗でシーズン84敗となり、西鉄時代の1971年に記録した球団ワーストに並んだ。隅田は七回に水谷に2ランを浴びたものの、111球を投げ九回までマウンドを守った。渡辺監督代行は「何とか勝ちを付けさせたかった」と残念がった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
77453 0.631
(↑0.003)
M11
(↑1)
18526
(+9)
348
(+2)
103
(+1)
81
(-)
0.256
(↑0.002)
2.580
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
67518 0.568
(↑0.004)
8
(-)
17483
(+3)
425
(+2)
95
(+2)
79
(-)
0.247
(↓0.001)
2.900
(↑0.01)
3
(-)
ロッテ
64576 0.529
(↑0.004)
12.5
(-)
16450
(+12)
447
(+3)
68
(+3)
56
(-)
0.251
(↑0.001)
3.220
(-)
4
(-)
楽天
59613 0.492
(↓0.004)
17
(↓1)
20425
(+2)
500
(+9)
65
(-)
79
(-)
0.242
(-)
3.750
(↓0.04)
5
(-)
ORIX
58663 0.468
(↓0.004)
20
(↓1)
16356
(+3)
382
(+12)
63
(+2)
51
(-)
0.239
(-)
2.730
(↓0.07)
6
(-)
西武
40842 0.323
(↓0.002)
38
(↓1)
17292
(+2)
436
(+3)
51
(+1)
66
(-)
0.208
(-)
3.150
(-)