オリックス(★1対4☆)ロッテ =リーグ戦23回戦(2024.09.10)・京セラドーム大阪=
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ロッテ
0003100004912
ORIX
0100000001501
勝利投手:唐川 侑己(3勝0敗0S)
(セーブ:益田 直也(1勝4敗22S))
敗戦投手:エスピノーザ(7勝7敗0S)

本塁打
【ロッテ】ソト(17号・4回表ソロ),ソト(18号・5回表ソロ)
【オリックス】杉本 裕太郎(10号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆ロッテは1点を追う4回表、ソトのソロと安田の適時打などで3点を挙げ、逆転に成功する。続く5回には、ソトが2打席連発となるソロを放ち、リードを広げた。投げては、先発・唐川が5回1失点で今季3勝目。敗れたオリックスは、先発・エスピノーザが試合をつくれなかった。

◆ラオウことオリックス杉本裕太郎外野手(33)が、4年連続2桁本塁打となる特大の10号先制ソロを放った。「5番DH」で出場。両軍無得点の2回、先頭でロッテ唐川の低めの変化球を完璧に捉えてすくい上げ、打った直後に一塁側ベンチで右拳を上から振り降ろしてガッツポーズ。打球は左翼スタンド5階席上段付近に着弾した。「打った感触は完璧でした。1打席目から集中して打席に入ることができましたし、試合前にTさん(T-岡田)の身体を触らせてもらったおかげで打つことができました! この後もがんばります!!」試合前には今季限りで現役を引退したT-岡田外野手(36)の会見の最後に西野真弘内野手(34)とともにサプライズで登場し、花束を贈った。熱い抱擁を交わし、その後「まだ試合あるので...」と引退する先輩に背中をたたいてもらってパワーをもらい、特大の先制パンチにつなげた。

◆5位オリックスが3位ロッテに逆転負けし、リーグ優勝の可能性が完全に消滅した。球団では阪急時代の1975年(昭50)~78年以来、46年ぶり2度目となる4連覇の道が途絶えた。2回、先頭の5番杉本裕太郎外野手(33)が左翼5階席上段への4年連続2桁弾となる特大の10号ソロで先制し、好スタートを切った。だが、先発アンダーソン・エスピノーザ投手(26)が誤算だった。4回にロッテ・ソトに左中間への同点ソロを許すと、なおも1死二塁から安田に勝ち越しの中前適時打を浴び、2死満塁からは藤岡に押し出し四球を与えたところで降板。4回途中3失点と振るわなかった。2番手鈴木博志投手(27)も5回、先頭でソトに2打席連発となる中越えへの1発を浴び、追加点を与えた。これで3位との差は6・5ゲーム差に拡大。CS進出争いからも1歩後退した。

◆ロッテのネフタリ・ソト内野手(35)が"スーパーマリオパワー"で、完全復活だ。今季初の2打席連続本塁打を放ち、打線をけん引した。1点ビハインドの4回先頭、オリックス先発のエスピノーザのスライダーをすくい上げた打球はロッテファンで埋め尽くされた左翼スタンド3階席へ。重いムードを吹き飛ばす同点の17号ソロに「体の状態もいいです。打席の中でもしっかりボール見極められて打てました」と振り返った。さらに、2点リードの5回、今度はバックスクリーンへ、2打席連発の18号ソロ。「あの球は決して失投ではなくて、本当にピッチャーがいいとこに狙って投げて、いい球だったんですけど、自分でも打てたのがびっくりするぐらいいい打球でした」と喜んだ。移動休日となった前日は夫人と一緒に人生2度目のユニバーサルスタジオジャパンへ。「少し短い時間だったんですけれど、普段は毎日野球のことばっかり考えて、球場に来たら結果のことを考えてっていうのもある。昨日はそういうことをなしに自分のリラックスできるような1日を過ごすことができて、それが役に立ったのかなと思ってます。マリオにパワーもらったのかなと思ってます」とリフレッシュが結果につながった。休暇でパワーをつかんだ無双状態のソトが、ここからさらにチームを押し上げる。▽ロッテ吉井監督(ソトの2打席連続本塁打に)「打ってほしいところで打ってくれた。どっちのホームランもチームに流れを引き寄せる1発でした」▽ロッテ安田(7月16日以来のマルチ安打)「そこまで状態が良いっていうわけではないと思うんですけど、練習から良い感じに振れているとは思うので、継続していけるようにやっていきたい」

◆オリックスがロッテに逆転負けし、球団46年ぶり2度目の4連覇の可能性が完全に消滅した。2回に杉本の10号ソロで先制するも、先発エスピノーザが4回途中3失点と踏ん張れず。CS圏内の3位との差は17試合を残して6・5ゲーム差に開いた。中嶋聡監督は「(CS進出が)完全になくなるまでは絶対にあきらめちゃいけない」と目をギラつかせた。今季はエース宮城が故障で離脱し、右の柱として期待された山下も開幕から苦闘が続いた。救援陣も3連覇に貢献した平野佳、山崎、宇田川らが故障などで離脱し、メジャー挑戦の山本と日本ハムにFA移籍した山崎の「27勝」の穴が埋められなかった。打線も序盤で主力の状態が上がらず、得点力不足が露呈した。湊球団社長は、中嶋監督の去就については「まだ何も話してないので」と明言は避けたが、信頼は揺るがないか? の問いに「もちろん」と言い切った。大逆転でのCS進出へ、連勝街道を歩むしかない。▽オリックス・エスピノーザ(4回途中3失点で7敗目)「早いイニングでマウンドを降りることになってしまってすごく悔しい」

◆ラオウことオリックス杉本裕太郎外野手(33)が4年連続2桁弾となる特大先制10号ソロを放った。2回、先頭でロッテ唐川の低めの変化球をすくい上げ、左中間5階席上段に突き刺した。試合前にはT-岡田の引退会見の最後に西野とサプライズで登場し、花束を贈呈。9年間苦楽をともにし、公私で親交がある先輩と熱い抱擁。その後「気合を入れてください」と背中をたたいてもらってパワーをもらった。「Tさんのおかげで打つことができた。1歩でも近づけるように頑張りたい」と力を込めた。

◆ロッテは打線がつながり2連勝、4位楽天とのゲーム差を3・5に広げた。先発の唐川侑己投手(35)は2回に先頭杉本にソロを浴びたが、その後は立て直し76球を投げ5回1失点。「久しぶりの登板だったけど初回からしっかり入れたので感覚的には悪くなかった。ストライクはしっかり取れてたので良かったかなというのと、(佐藤)都志也としっかり話ながら毎イニングできたので、そこが良かった」と振り返った。吉井理人監督(59)は「よかったです。彼は作戦、投球のバリエーションが今のところあまりないので、3まわりめになるときつくなってくる。バッターの対戦した数でチェンジしました」と継投のタイミングの意図を明かした。打線ではネフタリ・ソト内野手(35)が今季初の2打席連続本塁打を放ち、安田尚憲内野手(25)もマルチ安打とけん引。吉井監督は「安田は自分の打てるボールをしっかり振れていたのが良かった。初球、何も考えずにいくと代打でファーストゴロ打ったじゃないですか。ああいうこともあるんですけど、今日はたぶんボールしっかり選べたのは評価できる」とうなずいた。先発起用理由については「右ピッチャーで安田の方が確率いいんじゃないかと思って。期待されている選手なんで、(中村)奨吾のお休みもかねて安田でいきました。明日は奨吾でいきます」と明かした。左大腿(だいたい)二頭筋の肉離れで離脱していた岡大海外野手(33)が1軍に復帰。指揮官は「脚は大丈夫です。明日はスタメンです」と明言した。

◆ロッテのネフタリ・ソト内野手(35)が3―1の五回に今季初の2打席連続となる18号ソロを放った。バックスクリーンへと運び「インコースにいいボールでしたがうまく打つことができたよ。唐川さんのために追加点を取ることができてよかった」と喜んだ。0―1の四回には先頭でエスピノーザの真ん中高めのスライダーを左翼席へ運び17号ソロ。これを皮切りに四回はポランコが二塁打、1死二塁から安田が中前適時打を放つなど一挙3点を取った。今季、DeNAから加入したが、8月は打率・220、0本塁打と苦しむ姿もあった。それでも9月に入ってから試合前時点で打率・412(17打数7安打)と復調しており、頼もしい活躍をみせた。

◆オリックスの杉本が4年続けて2桁本塁打をクリアした。0―0の二回先頭で唐川の初球、真ん中低めの速球をすくい上げるように捉えた。「集中して打席に入ることができた。打った感触は完璧だった」。左中間へどこまで飛ぶかという特大の打球だった。試合前には、今季限りで現役を引退するT―岡田の記者会見に登場し、花束を手渡した。「Tさんの体を触らせてもらったおかげで打つことができた」と、チームを長年支えた先輩スラッガーへの思いも込めた一発を振り返った。

◆オリックスは逆転負けを喫し、優勝の可能性が完全に消滅。球団2度目の4連覇を逃した。二回に杉本の10号ソロで先制するも、三回以降は追加点が奪えない状況が続いた。四回に先発のエスピノーザがロッテ打線につかまった。ソトに同点ソロを浴びると、その後も安田の適時打や押し出し四球などで逆転を許した。エスピノーザは四回途中3失点で7敗目。7月7日の日本ハム戦(京セラ)を最後に7試合連続白星なしとなり、「序盤は良い感覚で投げられていたが、四回のところがすべて。早いイニングでマウンドを降りることになってしまってすごく悔しい」とコメントした。打線は反撃に出たいところだったが、ロッテの救援陣の前にヒットすら放つことができず、援護できなかった。クライマックスシリーズ進出を争う3位・ロッテとのゲーム差は6・5に開き、逆転でのCSも依然として厳しい状況が続く。

◆ロッテが快勝。唐川は5回1失点で無傷の3勝目を挙げた。0―1の四回にソトのソロ本塁打、安田の適時打などで3得点と逆転し、五回はソトの2打席連続となる一発で加点。オリックスはリーグ4連覇の可能性がなくなった。

◆パ・リーグ3位のロッテは10日、オリックス23回戦(京セラ)に4―1で勝利。クライマックスシリーズ(CS)進出を争う4位楽天とのゲーム差を3・5に広げた。安田尚憲内野手(25)が勝ち越し打を放つなど2安打1打点。試合前には大阪・履正社高の12学年先輩にあたるオリックス・T―岡田(36)の引退会見が行われ、惜別の一打となった。プロの世界に別れを告げる先輩に成長した姿を見せた。1-1の四回1死二塁、安田が決勝の中前打。試合前には京セラドーム内で履正社高の12学年先輩、オリックス・T―岡田の引退会見が行われ、母校のレジェンドに思いをはせた。「偉大な先輩なので、引退はすごく寂しい。T(―岡田)さんの背中を見て、高校時代から憧れてきた。目指してきた存在でもあります」5試合ぶりの先発出場。先週は相手投手との相性を考慮されて2試合連続でベンチ外となっており、その悔しさも晴らした。四回は初球のカーブを積極的に振り抜いてタイムリーを放ち、八回にも中前打。7月16日ぶりの複数安打で存在感をみせた。安田にとって、T―岡田は高卒ドラフト1位入団で左打ちと共通点も多い。高校時代は当時の岡田龍生監督(現東洋大姫路高監督)にT―岡田が行っていた練習法や打ち方などを聞いて参考にしていた。通算204本塁打の先輩は今でも目標の選手であり「僕もその背中に続けるように頑張っていきたい」と誓った。3位のチームはクライマックスシリーズ進出を争う4位楽天とのゲーム差を3・5に広げた。「自分の成績よりもしっかりチームに貢献できるように、一試合一試合やりたい」。残り17試合。勝利に導く一打を放ち続ける。(森祥太郎)

◆今季を象徴するような試合展開で、球団史上2度目となる4連覇の可能性が消滅した。オリックス・中嶋監督は現実を受け止めつつも、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が残されている限り、ファイティングポーズを取り続けると力強く言った。「完全に(可能性が)なくなるまでは絶対にあきらめちゃいけないと思うので」試合前にはT―岡田の引退会見が行われ、チーム一丸でベテランに勝利を届けようと気合を入れて臨んだが、またしても貧打に泣く結果に。二回に杉本のソロで先制したが、三回以降は無得点と粘り強さを見せることができなかった。歯車がかみ合わない苦しい戦いを強いられた。3連覇を支えた平野佳や東ら主力投手たちが次々と故障で離脱。野手では昨季の首位打者の頓宮をはじめ、中川、宗、杉本といった実績組の調子が上がらず、太田や大里ら若手の力に頼らざるを得ない台所事情だった。つながりを欠く打線は打率・239、353得点でともにリーグ5位。同2位のチーム防御率2・66と踏ん張る投手陣を援護できていない。昨季約3・55だった1試合平均得点が今季は約2・80に低下。零敗は20を数えた。V逸が決まった試合終了後、単年契約の中嶋監督の去就について湊球団社長は「来年以降も(続投してほしい)というのはもちろん(あるの)ですが、監督と話は何もしていない」と明言しなかった。「指揮官への信頼は揺るぎないか?」という質問には「それはもちろん」とうなずいた。来季の構想が定まっていない中で逆転でのCSを目指して戦う。3位ロッテとは6・5ゲーム差に広がったが、白旗は上げない。残り17試合を全力で戦い抜くしかない。(織原祥平)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
76453 0.628
(↑0.003)
M12
(↑1)
19517
(+4)
346
(+1)
102
(+1)
81
(-)
0.254
(↓0.001)
2.590
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
66518 0.564
(↑0.004)
8
(-)
18480
(+1)
423
(-)
93
(-)
79
(+2)
0.248
(↓0.001)
2.910
(↑0.02)
3
(-)
ロッテ
63576 0.525
(↑0.004)
12.5
(-)
17438
(+4)
444
(+1)
65
(+2)
56
(-)
0.250
(-)
3.220
(↑0.02)
4
(-)
楽天
59603 0.496
(↓0.004)
16
(↓1)
21423
(+1)
491
(+4)
65
(-)
79
(+2)
0.242
(↓0.001)
3.710
(-)
5
(-)
ORIX
58653 0.472
(↓0.003)
19
(↓1)
17353
(+1)
370
(+4)
61
(+1)
51
(-)
0.239
(↓0.001)
2.660
(↓0.01)
6
(-)
西武
40832 0.325
(↓0.003)
37
(↓1)
18290
(-)
433
(+1)
50
(-)
66
(-)
0.208
(-)
3.150
(↑0.02)