広島(★1対6☆)巨人 =リーグ戦20回戦(2024.09.10)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
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広島
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勝利投手:菅野 智之(14勝2敗0S)
敗戦投手:森下 暢仁(10勝7敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 勇人(6号・1回表ソロ)

  DAZN
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◆投打のかみ合った巨人が快勝。巨人は初回、坂本のソロで1点を先制する。その後は6回表に門脇の適時二塁打などで3点を挙げると、続く7回も浅野の適時打などで2点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・菅野が5回1安打無失点で今季14勝目。敗れた広島は、投打に精彩を欠いた。

◆巨人坂本勇人内野手(35)が先制6号ソロを放った。6月12日楽天戦以来の3カ月ぶりの2番だった。1回1死、広島森下暢仁投手の真ん中高め145キロ直球を左翼席に運んだ。8月25日中日戦以来の1発。21年10月から12戦0勝8敗の難敵右腕から先制点をもぎとった。

◆巨人阿部慎之助監督が"勝負手"を打った。3点リードの6回2死一、三塁、菅野に代打秋広を送った。先発マウンドを託した菅野は5回まで1安打無失点の好投で球数はわずかに57だった。代打のコールにスタンドはどよめきすら起こったが、秋広が起用の応えて左前適時打で4点目を奪った。采配的中で21年10月から12戦で0勝8敗だった広島森下をKOした。試合後、阿部監督は「なかなか引っ張れないなとは思っていたので、今日はそこでいこうって決断しました」と説明。菅野の次回登板は中4日で15日中日戦を見据えての降板だったことを示唆した。

◆"Gキラー"広島森下暢仁投手(27)が、巨人打線につかまった。5回2/3、7安打4失点で7敗目。21年10月10日から続いていた巨人戦の連勝も8で止まった。「自分の実力不足ですし、こういう結果にしてしまったので申し訳ない気持ちです」。勝てば首位に返り咲く一戦を託されるも、期待に応えることはできなかった。わずかな制球のズレが失点につながった。1回1死から、坂本に2球続けた高め直球を左翼席に運ばれた。試合前まで先制点を許した試合は6連敗中だったチームに、被弾は重くのしかかった。6回も2死一塁から浅野に対して内角を狙った球が左肘をかすめる死球となり、そこから3失点。前回3日DeNA戦でも1イニング3失点が響いて敗戦投手となっており「粘れなかったところだけだと思う。本当、粘り強くできたら」。重要な7連戦初戦を落とし、森下は敗戦の責任を一身に背負った。▽広島新井監督(先発森下に)「本人が分かっていると思う。まだ試合はあるので、しっかり切り替えて次の登板に備えてもらいたい」

◆巨人菅野智之投手(34)が5回1安打無失点で14勝目を挙げた。直球、スライダー、フォークとキレ味抜群で広島打線を寄せつけず。初回は8球で終わらせるなど5回まで57球。「立ち上がり、3人ですんなりいけたのでリズムを作れた。初球から勝負球で入ったり、真っすぐを効果的に使えたと思う」と開幕からビジター10連勝と無双となった。広島戦には21日と28日に、あと2試合登板する見込み。「いいイメージで次も入れると思います」と今後にもつながる好投だった。菅野が今季14勝目を挙げ、ビジターでは14試合に登板して10勝0敗。フランチャイズ制が導入された52年以降、同一シーズンにビジターで2桁連勝は13年田中(楽天)以来8人、9度目。今回のように開幕から10連勝以上は04年岩隈(近鉄)10連勝、13年田中12連勝に次ぎ3人目で、セ・リーグでは初めて。巨人はホームの貯金が5で広島14、阪神13より少ないが、菅野のおかげでビジターではリーグ最多の貯金8をつくり、首位に立っている。なお、菅野は通算135勝となり、巨人投手の通算勝利数で10位の江川に並んだ。

◆巨人との首位攻防に敗れ、首位浮上を逃した。1位巨人とのゲーム差は、2に広がった。先発森下は1回、坂本に先制ソロを被弾。6回には2死走者なしから3点を失い、5回2/3 7安打4失点で7敗目を喫した。21年10月10日から続いていた巨人戦の連勝も8で止まった。打線は巨人菅野の前に5回まで1安打無得点。巨人が6回から継投策に出るも、野間の適時打による1得点に終わった。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-森下投手は1回にソロを浴びてから踏ん張ったが、6回に失点新井監督 また次に向けて準備してもらいたい。-細かい制球について新井監督 そこも本人は分かっていると思う。まだ試合はあるので、しっかり切り替えて次の登板に備えてもらいたい。-打線は菅野投手に5回まで1安打新井監督 やっぱり、良かったね。全部の球種が低めにコントロールされて。これは本当に相手がナイスピッチングでした。-菅野は今後も対戦する可能性がある新井監督 また次対戦があったら、次はやり返したいですね。-先制点を許す試合が目立つ新井監督 ピッチャーが今まで頑張ってくれているからね。そこは野手がなんとかと思って、毎試合準備をしてくれている。また明日。下を向いている暇はないのでね。また明日も試合があるので、しっかり切り替えて明日、臨みたいです。-今日の試合前には新井監督が選手にメッセージを新井監督 残り22試合で7連戦が始まるこのタイミングでちょっと「みんなに頑張るぞ」という話をしたかったので、話をしました。

◆巨人阿部慎之助監督(45)が無風の敵地に"新風"を吹かせた。2位広島との首位攻防3連戦の初戦で先勝した。1回に3カ月ぶりに2番に起用した坂本勇人内野手(35)が6号先制ソロ。打てば全勝を誇るベテランの1発で主導権をにぎると、6回2死一、三塁では57球で1安打無失点と好投する先発菅野智之投手(34)に代打秋広を送って追加点を奪った。思い切った勝負手で5回までの投手戦から6回以降は2イニングで5得点と攻め立てた。ゲーム差は2に広がり、最短で13日にも優勝マジックが点灯する。吹かぬなら、吹かせてみせよう...。阿部監督が腹を決めた。1点リードの6回2死一塁。打席の浅野が死球を受け、一、二塁と好機が拡大した。ベンチ裏のスイングルームで待機する秋広の目の色が変わった。門脇が左中間への2点適時二塁打で3点差。なお、2死三塁で小林は申告敬遠で歩かされた。菅野の打席で代打秋広を送った。5回まで1安打無失点で好投していた先発菅野を降板させた。ここまでわずか57球。球場がざわついた。阿部監督は「なかなか引っ張れないなとは思っていたので、今日はそこでいこうって決断しました」とちゅうちょはなかった。2死一、三塁から秋広の左前適時打で21年10月から12戦で0勝8敗だった広島森下をKOした。7回にも浅野、門脇の適時打で2点を加えて畳みかけた。「大きな追加点になったし、後からいくピッチャーも多少は楽に放れたかなと」と指揮官。菅野の後は船迫、高梨、ケラー、バルドナードの勝ちパターンが反撃のすきを与えず、5点差を持っての最終回は横川が悠々と締めた。シーズンの前半戦は4敗2分けと大苦戦した敵地で7月9日に続く、2連勝を飾った。それ以上に、この日、57球と余力を残した菅野を中4日で15日中日戦、さらに20日からの今季最後の広島2連戦への投入が可能になった。杉内投手チーフコーチも「そうですね。働いてもらいます」とフル稼働を後押しする。残り18試合。2位広島との直接対決が持つ意味は大きい。2ゲーム差に広げるも「今日は今日で良かったので、また明日は明日勝てるように。それだけです」と阿部監督。バックスクリーン上部の掲揚台の旗は微動だにせず。秋の訪れを忘れさせるような蒸し暑い無風の敵地で、阿部監督が優勝への追い風を吹かせた。【為田聡史】巨人のM点灯 最短は13日。条件は巨人が11、12日広島戦、13日ヤクルト戦に3連勝、広島が13日阪神戦に負け、DeNAが11~13日に1敗で、巨人にM12が出る。▽巨人秋広(6回2死一、三塁で代打で登場。左前適時打を放ち)「チャンスでしたし、菅野さんがすごく頑張っていたんで。なんとしても食らいつこうと思っていきました」▽巨人浅野(前打者モンテス敬遠後の7回1死満塁から左前適時打)「敬遠されて悔しい。浅野の方が打たれる可能性が低いと思われていると思うので練習します。週初めの試合は一番大事にしている。優勝争いしているチームを打てたのは気持ちが楽になる」▽巨人門脇(6回2死一、二塁から左中間2点適時二塁打)「何でもいいので1点を取れるような打撃をしたいと思った。たまたま2点入ったのでよかった。優勝に近づく1勝だと思う」

◆大一番で最高の役者が輝く。巨人坂本勇人内野手(35)が一振りで流れを呼び込んだ。1回1死、広島森下の145キロ直球がベースの真ん中に吸いこまれてきた。ファーストストライクを逃さず、芯で捉える。打球は左翼スタンドに吸いこまれた。先制の1発は決勝点にもなった。「大事な初戦で先制することができてよかった。初戦を取れたのは本当にデカいと思う」と流れを呼び込んだ。最初の1点が勝利への確かな道筋となり、首位を走る。先制すれば、50勝14敗と勝率7割8分1厘だ。6月12日楽天戦以来、約3カ月ぶりの2番起用。「打順は何番でも」と意に介さないが、いきなり価値ある1点を手繰り寄せた。背番号6のアーチは勝利に直結する。これで坂本が本塁打を放つと、チームは6戦6勝となった。5号を放った8月25日中日戦も均衡を破る決勝2ランを放っていた。今季は打率2割3分7厘、6本塁打、27打点。ただ、数字以上の勝利を呼び込む力がある。阿部監督も「大きいホームランでした。もう困った時のベテランを並べようと思っていたので」とたたえた。優勝争いを続ける広島キラーなのも頼もしい。広島戦は3割7分1厘、2本塁打、4打点と好相性だ。「明日も、これからも1試合1試合大事になってくる」と気を引き締め直した。梅雨から夏へ移り変わる時を、ジャイアンツ球場で過ごした。もがいた18年目。優勝争いの秋に輝く。【上田悠太】

◆広島のドラフト1位・常広羽也斗投手(22)=青学大=が1軍に合流し、先発が予定されている15日のDeNA戦(マツダ)に向けてキャッチボールなどで調整した。優勝を争うシーズン最終盤にルーキーを抜擢する理由について、新井貴浩監督(47)は「おもしろいじゃん。一丁行ってやろうという形で決めました。何も考えず思い切って腕を振ってくれればそれだけでいい」と明かした。常広は8日のウエスタン・ソフトバンク戦(タマスタ筑後)で先発し、9回116球を投げて8安打の完封で2勝目(6敗)を挙げた。勝利と育成の両立を掲げる将は「彼にとっては忘れられないデビュー戦になる。もちろん大事な試合だけど今年だけじゃなしに来年、再来年を見てのもの。彼にとっては素晴らしい経験になる」と熱い思いを口にした。

◆巨人・坂本勇人内野手(35)が6月12日の楽天戦(楽天モバイル)以来、約3カ月ぶりに2番に入った。吉川が3番、モンテスが5番。

◆巨人・坂本勇人内野手(35)が左越え先制6号ソロを放った。約3カ月ぶりに「2番・三塁」に座り、迎えた一回の第1打席。カウント1-0から高めの145キロの直球を捉え、左翼席へ運んだ。通算294本塁打、2400安打とした。

◆巨人・グリフィンが11日の広島戦に先発する。前回4日のヤクルト戦(京セラ)では6回2失点で4敗目。チームとして1勝4敗2分けと分が悪いマツダスタジアムでの登板に向け、ジャイアンツ球場で行ったブルペン投球ではマウンドの硬さを同球場と同じにして調整したという。7勝目を狙う助っ人左腕は「あまり重みを考えすぎずに、いつも通りできることをやるようにしたい」と気合を入れた。

◆巨人・門脇誠内野手(23)が中押しとなる2点二塁打を放った。1-0の六回2死一、二塁で森下の変化球をとらえた打球は、左中間を破った。膠着状態にあった試合を動かす値千金打。さらに2死一、三塁では菅野の代打で出場した秋広が左前適時打をマーク。2021年10月から12戦で0勝8敗だった森下をマウンドから引き下ろした。今季1勝4敗2分けと苦戦している〝鬼門〟マツダスタジアムで難敵を攻略した。

◆巨人・菅野智之投手(34)が5回1安打無失点の好投で自身7連勝となる両リーグトップの14勝目(2敗)を挙げた。さらに通算136勝で球団歴代10位の江川卓氏に並んだ。チームは2位広島と首位攻防戦で大勝し、ゲーム差を「2」に広げた。菅野は最速149キロの真っすぐに変化球を交え、広島打線を5回まで1安打に抑える圧巻の投球を見せると、六回の攻撃に中4日の登板を見据え代打が送られた。菅野は「先制してもらって、そのリードを守りきれたことは良かった」と振り返った。打線は一回、坂本の6号ソロで先制。六回には2死一、二塁から門脇が左中間へ2点二塁を放つと、続く小林が申告敬遠で再び一、三塁とすると代打・秋広が左前適時打を放ち4-0とした。1点を返された七回は1死満塁から浅野が左前適時打、続く門脇も左前適時打で6-1とリードを広げた。

◆巨人・菅野智之投手(34)が5回1安打無失点、57球でマウンドを降りた。中8日の登板で二塁を踏ませない完璧な投球を披露し、余力を残しての降板。次回は中4日で15日の中日戦(東京ドーム)に登板する見込みで、阿部慎之助監督(45)も交代の理由を「それも見据えて」と話した。

◆首位巨人は2位・広島との首位攻防戦の初戦を制し、ゲーム差を2に広げた。0-0の一回、この日約3カ月ぶりに2番に座った坂本勇人内野手(35)が決勝点となる先制左越えソロ。阿部監督は起用の意図について「困ったときはベテランを並べようと思っていた」と話し、試合の主導権を握った一打を「大きいホームランでした」とたたえた。

◆巨人の菅野が5回1安打無失点で14勝目を挙げた。打線は一回に坂本のソロで先制。六回に門脇の2点二塁打、代打秋広の適時打で3得点。門脇は七回の適時打で計3打点。巨人の優勝へのマジックナンバーの点灯は最短で13日。巨人が11、12日の広島戦、13日のヤクルト戦に勝ち、広島が13日の阪神戦に敗れ、DeNAが11-13日の3試合で1敗もしくは2分け以上することが条件で、優勝マジック12が出る。

◆巨人・菅野智之投手(34)が5回1安打無失点で両リーグトップの14勝目をマーク。首位攻防戦の初戦で好投を披露した。「立ち上がりだけ気をつけようと思っていた」と一回を三者凡退に抑えると、二塁を踏ませない投球。「次は中4日と自分でも分かっていたので、どんどん少ない球数でと思っていた。今日はスライダーがよかった」と振り返った。優勝争いが続く中、フル回転の右腕。次回は中4日で15日の中日戦(東京ドーム)で先発する見込みで、「毎試合大事な登板が続く。今までのみんなの頑張りがあるからこそ、こうやって優勝争いができている。今日は多分、チームもそんなに気負いすぎていなかった。いつも通りか、それ以上にリラックスしているように見えた。そういう戦い方をすれば、こういう結果が出るとみんな分かったと思う。あまり気負いすぎずいけたらいいのかなと思います」と語った。

◆巨人の菅野が5回1安打無失点で14勝目を挙げた。打線は一回に坂本のソロで先制。六回に門脇の2点二塁打、代打秋広の適時打で3得点。門脇は七回の適時打で計3打点。?巨人・菅野が両リーグ最多の今季14勝目。通算135勝は江川卓と並ぶ巨人歴代10位となった。先発勝利に限ると、135勝は江川の134勝を抜いて同単独9位。?ビジターゲームで開幕から10連勝。本拠地制となった1952年以降、ビジターでの開幕10連勝以上はセ・リーグ初で、2004年の近鉄・岩隈久志(10連勝)、13年の楽天・田中将大(12連勝)に次いで11年ぶり3人目。開幕からに限らず、セでビジター10連勝以上は1953年の広島・長谷川良平(12連勝)、64年の広島・大石清(10連勝)に次いで60年ぶり3人目。?巨人・坂本が一回に放った先制のソロ本塁打が勝利打点となった。8月25日の中日戦(東京ドーム)に次いで今季10度目。勝利打点をシーズン10度以上マークしたのは2019年(12度)以来5年ぶり9度目。2リーグ制(1950年)以降、巨人のシーズン勝利打点の2桁回数で、9度は原辰徳、松井秀喜、阿部慎之助と並ぶ3位。最多は王貞治の18度、2位が長嶋茂雄の16度。

◆2番で起用された巨人・坂本勇人内野手(35)が一回、森下から先制の6号ソロを放ち、決勝点をもたらした。プロ18年目を迎えた百戦錬磨の男は、この試合の重みを感じていた。「初戦を取れたのは本当にデカい。明日も大事だし、これからのシーズンは全部大事。大事な初戦で先制することができてよかった」まだ明るい広島の空へ上がった打球は、マツダスタジアムの左翼2階席最深部で大きく跳ねた。通算294本目のアーチで、通算2400安打に到達。三回にも左前打を放ち、史上8人目の2500安打への挑戦も始まった。遊撃手でレギュラーをつかんだ2008年以降、7度のリーグ優勝を経験した。勝負どころでの戦いを知り尽くすベテランが、新生ジャイアンツを支える。

◆負けられない天王山で貫禄を見せつけた。巨人・菅野智之投手(34)が5回1安打無失点。わずか57球でまとめる〝省エネ〟投球で両リーグトップの14勝目を挙げた。「立ち上がりだけ気をつけようと思っていた。初球から勝負球(の変化球で)で入ったり、真っすぐと効果的に使えた」最速149キロの直球とスライダーが冴え渡った。二塁すら踏ませない圧巻の投球で、今季初めて託されたカード頭としての役割を全う。セ・リーグ記録となるビジターでの開幕10連勝を飾り、通算135勝は江川卓と並ぶ球団歴代10位となった。目標に王手をかけた。わずか4勝に終わった昨オフ、再起をかける自身を鼓舞するように「最多勝、15勝」を抱負に掲げた。今季14勝2敗で、チームの貯金13のうち12を稼ぐ。勝利数2位のDeNA・東に2差をつけ、リーグ優勝した2020年以来、4年ぶり4度目の最多勝のタイトルが見えてきた。次は中4日で15日の中日戦(東京ドーム)に登板するため、余力を残して降板。5試合を残す広島戦は2試合(21、28日)に登板する見込みで「いいイメージで次も入れる」と頼もしい。4年ぶりの頂へ、背番号18が無双状態に突入した。(樋口航)

◆セ・リーグ首位の巨人は10日、広島20回戦(マツダ)に6―1で快勝し、首位攻防3連戦の初戦を制した。2位広島との差を2ゲームに広げ、最短で13日に優勝へのマジックナンバー「12」が点灯する。阿部慎之助監督(45)が約3カ月ぶりに2番で起用した坂本勇人内野手(35)が、一回に先制の6号ソロ。六回には好投の菅野智之投手(34)に送った代打・秋広優人内野手(21)が適時打を放った。蒸し暑さを忘れるような快勝だった。天王山の初戦を取った阿部監督は、ハイタッチでナインをねぎらい、マツダスタジアムの三塁側の応援席へピースサインを向けた。「今日は今日でよかったので、また明日勝てるように。それだけです」新人監督の狙いがズバリとハマった。下位打線での起用が続いていた坂本を「困ったときのベテランを並べた」と6月12日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来、約3カ月ぶりに2番で起用。現役時代は自主トレをともにした〝まな弟子〟の35歳は一回1死で先制の6号ソロを放ち、主導権を握った。

◆Gキラーが赤く染まったマツダスタジアムで沈んだ。広島が首位巨人との直接対決で完敗。背信の投球となった森下は反省の言葉を並べた。「結果がすべて。自分の実力ですし、こういう結果になってしまって本当に申し訳ない」5回?を7安打4失点で自身3連敗となる7敗目(10勝)を喫した。巨人戦は2021年10月から8連勝中だったが、一回1死で坂本に先制ソロを献上。六回には2死から一、二塁を招き、門脇の2点二塁打などで3点を失った。試合前に新井監督は「やっぱり最後は気持ち」などとナインに訓示したが勝利には届かず、9月は8試合で4連敗を含む2勝6敗。その間、初回の失点は5試合で、得意の先行逃げ切りに持ち込めていない。「下を向いている暇はない」と指揮官。首位巨人とのゲーム差が2に広がり、DeNAに勝った3位阪神に0・5ゲーム差と迫られている。残り21試合。熱いプレーで再浮上のきっかけをつかむ。(柏村翔)

◆優勝へ向けて競れば競るほど、選手交代が難しくなる。勝敗の分かれ目はまさにそこだったね。巨人は菅野が5回でお役御免。六回表の攻撃で4点目を取りにいき、菅野に代打を送ったためだ。どうかな...と思ったけど、代打策も継投策も、成功したね。逆に広島ベンチは、どこかおとなしく、後ずさりするかのようだった。島内やハーンを投入するなどして、前面に終盤勝負の気持ちを押し出してもおもしろかった。正直なところ、菅野の交代には「?」だったよ。もちろん、中9日で5回57球降板というからには、何か事情や思惑があるはず。連戦を見越して、次回登板もにらんだかな。早めに代えることで、先の先へ、万全の状態で備える。阿部監督流、一種の〝スパート宣言〟かもしれないね。もうひとつ、阿部流がハマったのは浅野の起用だ。今月は不振ながら、我慢して使い続け、七回の三遊間タイムリーで生き返らせた。この時期の采配はやはり、大いに見ものだ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
66536 0.555
(↑0.004)
-
(-)
18380
(+6)
340
(+1)
69
(+1)
51
(+1)
0.243
(↑0.001
2.540
(↑0.02)
2
(-)
広島
63545 0.538
(↓0.005)
2
(↓1)
21358
(+1)
322
(+6)
49
(-)
52
(-)
0.237
(↓0.001)
2.350
(↓0.03)
3
(-)
阪神
65576 0.533
(↑0.004)
2.5
(-)
15431
(+7)
372
(+2)
60
(+2)
34
(-)
0.241
(↑0.001)
2.440
(-)
4
(-)
DeNA
61592 0.508
(↓0.005)
5.5
(↓1)
21446
(+2)
423
(+7)
88
(-)
55
(-)
0.256
(-)
3.020
(↓0.04)
5
(-)
中日
53668 0.445
(↑0.004)
13
(-)
16328
(+3)
406
(+1)
58
(+1)
35
(-)
0.240
(↑0.001)
2.840
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
50704 0.417
(↓0.003)
16.5
(↓1)
19419
(+1)
493
(+3)
83
(+1)
56
(-)
0.236
(↓0.001)
3.750
(-)