ソフトバンク(☆3対1★)西武 =リーグ戦23回戦(2024.09.08)・みずほPayPayドーム福岡=
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西武
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ソフトバンク
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勝利投手:松本 晴(2勝1敗0S)
(セーブ:ヘルナンデス(3勝3敗1S))
敗戦投手:武内 夏暉(7勝6敗0S)
  DAZN
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◆ソフトバンクが連敗を4で止めた。ソフトバンクは2回裏、甲斐の適時二塁打で2点を先制する。その後1点差とされて迎えた8回には、近藤の犠飛で貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・松本晴が6回途中1失点で今季2勝目。敗れた西武は、先発・武内が力投を見せるも、打線が振るわなかった。

◆ソフトバンク山川穂高は史上70人目の通算250本塁打へあと2本と迫る。現在、山川の通算試合数は908試合。909試合で250本塁打に到達すれば73年長池(阪急)の927試合を上回る7位となり、日本人選手では87年落合(中日)の878試合、91年秋山(西武)の892試合、76年田淵(阪神)の896試合に次ぎ4位のスピード記録となる。今季は1試合2本塁打以上が5度あり、西武戦でも2回戦で2本、20回戦で3本をマーク。得意相手から2本打って一気に達成するか。

◆優勝マジックナンバー15のソフトバンクが連敗を4で止め、5試合ぶりに優勝マジックを減らした。先発した松本晴が5回2/3を投げ3安打1失点の好投。初回から5回まで毎回の8三振を奪い、プロ2勝目を手にした。リリーフ陣も踏ん張った。2-1の6回2死一、二塁から2番手の岩井が西武外崎を左飛に打ち取った。7回は大山が登板するも、2死一、二塁から長谷川にスイッチ。源田を空振り三振に抑えた。8回は杉山、9回はヘルナンデスとつないでリードを死守。オスナ、松本裕、藤井、津森を欠くブルペン陣が、必死の継投でしのいだ。

◆西武の武内夏暉投手(23)が7回2失点と力投するも、打線の援護に恵まれず6敗目を喫した。2回2死二、三塁で甲斐に先制の2点適時二塁打を浴びたことには「ちょっと力みもあって、甘く入ったところはあります。あそこの1本が結局勝負点になったので、あそこで粘りきれる投球を次回やっていきたい」と話した。自身はこれで4連敗。8月3日の楽天戦以来、約1カ月間勝利から遠ざかっている。試合は作ってもなかなか白星が遠い状況には「本当にもうそこは我慢するしかない」。2回以降は立ち直りゼロを並べたことを収穫点に挙げ「良い状態でマウンドに上がることが大事なので、それを継続していきたい」と先を見据えた。

◆西武はソフトバンク投手陣を打ち崩せずカード3連勝を逃した。散発4安打、1得点にとどまった。渡辺久信GM兼監督代行(59)は「今日は打ちあぐんでいるところがありました。打つ方がなかなかダメだった。(終盤まで)2点で抑えてるわけだから、もうちょっと点を取って勝ちにつなげればよかった」と振り返った。先発武内は7回を投げ2失点。2回に甲斐に中前への2点適時二塁打を浴び先制を許したが、その後は持ちこたえ追加点を与えず粘った。打線が5回に1点をかえし1点差に詰め寄ったが、8回から登板したボーのミスが絡んで追加点を献上。「ミスが出ると、最終的にああいう形になる」と指揮官も悔やむ展開で競り負けた。首位ソフトバンクの本拠地で惜しくも3タテを逃したことに「しょうがない。頑張ります」と気持ちを切り替えた。

◆西武はソフトバンク投手陣を打ち崩せず、同一カード3連勝を逃した。散発4安打1得点にとどまり、渡辺GM兼監督代行は「打つ方がなかなかダメだった」と指摘した。先発武内は7回2失点で6敗目。2回に甲斐に先制の2点適時二塁打を許した場面に、指揮官は「勝負球がちょっと甘くなるのが最近の武内によくあるところ」と改善を促した。

◆優勝マジックナンバー15のソフトバンクが連敗を4で止め、5試合ぶりに優勝マジックを減らした。先発した松本晴が5回2/3を投げ3安打1失点の好投。初回から5回まで毎回の8三振を奪い、プロ2勝目を手にした。小久保監督の一問一答は以下の通り。-連敗を阻止する大きな1勝小久保監督 おっしゃる通りです。ほんとチームが今年一番勝つっていうことに1つになっていたよね。-5人の継投策で無失点リレー小久保監督 今、後ろのピッチャーは若いピッチャーばかりなんでね。優勝争いをしている中でルーキーを勝ちパターンに投入しないといけない状況ですけど、彼らの成長のためにこんな経験はできないと思うので。今日ぐらいしっかり仕事をすることによって自信となっていくんじゃないですかね。-8回に周東が好守小久保監督 同点阻止の守備隊形をしていたので。(周東)佑京しか捕れないでしょうね。-今後に向けて小久保監督 優勝に向けて再加速していきたいなと思います。

◆ソフトバンク4番手で登板した長谷川威展投手(25)がピンチを救った。1点リードの7回2死一、二塁で大山に代わって救援登板。源田壮亮をカウント1-2から外角のスライダーで空振り三振に切り、雄たけびを上げた。「(チームが連敗で)悪い流れはあったと思う。少しでも変えることができたらなと思っていた」と納得の表情。小久保監督も「彼の声は初めて聞きましたね。あまりしゃべらない子なので」とうれしそうだった。

◆ソフトバンク松本晴投手(23)が、連敗を4で止めた。西武打線を相手に5回2/3を投げ、3安打1失点の好投。5回まで毎回の8奪三振もマークし、プロ2勝目をつかんだ。3月下旬の右太ももの負傷で出遅れた今季。約3カ月間のリハビリ期間中に剣豪・宮本武蔵の「五輪書」を読破した。勝者のメンタリティーに触れた左腕がチームの嫌な流れを断ち切った。優勝マジックを5戦ぶりに減らし、13とした。連敗ストップの立役者となった松本晴が、心地良さそうに汗をぬぐった。充実感もにじませ、2勝目が実は「正夢」になったことを笑顔で明かした。「昨日の夜に(西武を)抑える夢を見ました。実際に勝って、ヒーローインタビューも受けていた。正夢になって良かったですね」なりふり構わず、初回からエンジン全開。この日の最速150キロ直球がさえ、ブレーキのかかるカーブ、チェンジアップで緩急をつけた。5回まで毎回の8奪三振もマークした。「最後はバテた」と5回2/3で降板も、3安打1失点の好投。プロ入り後、最多の99球を投じ「集中して投げることができた」と胸を張った。プロ2年目の飛躍を誓いながら、出遅れた。3月下旬の右太もも負傷で、約3カ月間のリハビリ生活を送った。趣味の読書で手にしたのは、剣豪・宮本武蔵が兵法の極意を記した「五輪書」だった。「ドライブがてらに」と、武蔵が「五輪書」を書いたとされる熊本の雲巌禅寺(うんがんぜんじ)にも車を走らせた。「勝ち運をもらいましたね」と笑う。剣豪のメンタリティーに触れた経験も生かし、チームを救った。左腕の快投に、倉野1軍投手チーフコーチは「期待以上。ほんとに素晴らしいピッチングをしてくれた」と手放しでたたえた。プロ初勝利後の8月25日の日本ハム戦で、3回1/3を4失点で降板。1度は中継ぎへ配置転換された。2勝目を挙げての今後について、同コーチは「そうなると思います」と先発ローテで回っていく見通しを示した。チームは5戦ぶりに優勝マジックを減らした。2位日本ハムが敗れ、2減の13に。歓喜のゴールへ、再びカウントダウンが始まった。松本晴は「プレッシャーを感じる部分もあるけど、それよりも得られるものがある。すごくチャンスだと思う」。4年ぶりのペナント制覇への一翼を担う。【佐藤究】

◆4連敗中のソフトバンクは牧原大成内野手(31)6試合ぶりに1番打者で起用され、「9番・中堅」で佐藤直樹外野手(26)が6試合ぶりに先発出場する。

◆ソフトバンクが二回、甲斐拓也捕手(31)の2点二塁打で先制した。1死から近藤健介外野手(31)が右前打で出塁し、正木智也外野手(24)が左翼への安打で続くなどしてつくった2死二、三塁。甲斐は2球空振りを続けるなどしてフルカウントに。西武先発・武内の6球目、直球を左中間にはじき返した。2者を生還させると、自身も二塁を陥れた。「先制のチャンスを生かそうと打席に入りました。とにかく先制点を取ることができて良かったです。今日は勝ちに?げられるように頑張っていきます」と気を引き締めなおした。扇の要が、今季ワーストの4連敗中のチームをバットで盛り立てた。

◆ソフトバンク先発の松本晴投手(23)は六回2死まで投げて3安打1失点だった。一回を三者凡退で快調に滑り出すと、三回、四回は全て三振でアウトに取るなど快調に進めた。2点リードの五回、先頭への死球から招いた2死二塁で炭谷に三塁打を打たれて1点差とされた。六回には2死から佐藤龍に安打を許すと、平沼に四球を与えて2死一、二塁とされたところでD2位・岩井俊介投手(23)=名城大=の救援を仰いだ。岩井は外崎を左飛に仕留めて、事なきを得た。投球数99球での降板となった松本晴は「今日のテーマの一つだった『先制点を与えない』というところがしっかりとできて良かった。でも、ピンチで降板してしまい、チームには迷惑をかけてしまった。次はもっといい投球ができるように、頑張りたい」と振り返った。

◆ソフトバンクは逃げ切って西武に勝利し、連敗を4で止めた。0-0の二回に甲斐拓也捕手(31)が2点二塁打を放ってリードを奪った。先発の松本晴投手(24)は五回に1点を返されたが六回途中1失点と好投。ここ数戦で崩れていたリリーフ陣は松本晴の降板後5投手がゼロでつないで逃げ切った。

◆ソフトバンクが連敗を4で止めた。二回に甲斐の2点二塁打で先制、2―1の八回は近藤の犠飛で加点した。松本晴は5回2/3を1失点で2勝目。ヘルナンデスが来日初セーブを挙げた。西武の武内は7回2失点の好投実らず自身4連敗。

◆西武ドラフト1位・武内夏暉投手(23)は7回6安打2失点の粘投も自身4連敗となる6敗目。打線は好機であと1本が出ず、連勝は2で止まった。試合後の渡辺久信ゼネラルマネジャー兼監督代行(58)の主な一問一答は、以下の通り。--終盤、追い上げムードもあった「今日は打ちあぐねてるっていうところがあった。武内はランナー出すのは想定内だが背負ってからのピッチングをどうしのぐかというところ。最近よく勝負球がちょっと甘くなる。その後はしっかり0点で抑えてくれて試合にはなっていったんですけど、打つ方がなかなかダメだった」--二回2死二、三塁で迎えた甲斐には全て直球で勝負も先制2点打を浴びた「最終的にはインコース行ったんだよね。きっちりいってれば多分大丈夫なんだろうけど、真ん中だった」--敗れはしたが、敵地で首位・ソフトバンクに2勝1敗で勝ち越した「2勝1敗ってところだが、できればもうちょっと点を取って勝ちにつなげればよかった」

◆ソフトバンクは先発した松本晴を含め、若手投手陣が奮闘した。23歳のサウスポーは伸びのある速球を軸に、六回途中3安打1失点で8奪三振。自己最多99球を投じて、連敗ストップに導き「全員でつかんだ勝利。皆さんに感謝したい」と殊勝に話した。新人の岩井、3年目の長谷川がピンチで好救援。前日7日にともに失点し、逆転負けを許した杉山と新守護神のヘルナンデスは八、九回を無失点で勝利につないだ。倉野投手チーフコーチは「1勝の重みが違う中で、成長につながる」と、投手陣をたたえた。

◆今季ワーストの4連敗を止め、優勝へのマジックナンバーを1週間ぶりに減らして13に。ソフトバンク・小久保監督から安堵(あんど)の声が漏れた。「ずっと重い試合が続いていて、昨日(7日)と同じような展開でね。今年一番、チームが勝つということに一つになっていたような感じでしたね。優勝へ向けて再加速していきたい」前日は1点リードの八回から救援陣が崩れて逆転負け。だが、この日は勝利への執念が違った。二回に難敵の武内から甲斐の中堅への2点二塁打で先制。先発・松本晴が5回?を投げ、8三振を奪う力投で3安打1失点。その後をともに新人の岩井、大山が無失点でつなぎ、長谷川、杉山、ヘルナンデスもゼロを並べて逃げ切った。七回2死一、二塁で登板して源田を空振り三振に斬った3年目の25歳、長谷川は「1年目の岩井とか大山、2年目の松本晴がしっかり試合をつくったので」と力を込めた。そんな姿に小久保監督は「こんな優勝争いをしている中でルーキーを勝ちパターンに投入しないといけない状況だが、こんな経験はできないと思う。しっかり仕事をすることによって、自信となっていくのではないか」と目を細める。決勝打と好リードで勝利に導いた14年目の甲斐は「松本晴がしっかり試合をつくってくれて、その後に投げた投手もみんな一生懸命投げた結果」とねぎらい「隙を見せずに戦えば、最終的に野球の神様はこっちを向いてくれる」とうなずいた。若鷹が少しずつ成長を遂げているチームは、ここから一気にラストスパートに入る。(上阪正人)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
75453 0.625
(↑0.003)
M13
(↑2)
20513
(+3)
345
(+1)
101
(-)
81
(-)
0.255
(-)
2.600
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
65518 0.560
(↓0.005)
8
(↓1)
19479
(+4)
423
(+5)
93
(-)
77
(-)
0.249
(↑0.001)
2.930
(↓0.01)
3
(-)
ロッテ
62576 0.521
(↑0.004)
12.5
(-)
18434
(+9)
443
(+5)
63
(+1)
56
(-)
0.250
(↑0.002)
3.240
(-)
4
(-)
楽天
59593 0.500
(↓0.004)
15
(↓1)
22422
(+5)
487
(+9)
65
(-)
77
(+4)
0.243
(↑0.001)
3.710
(↓0.02)
5
(-)
ORIX
58643 0.475
(↑0.004)
18
(-)
18352
(+5)
366
(+4)
60
(+2)
51
(+1)
0.240
(↑0.002)
2.650
(↓0.01)
6
(-)
西武
40822 0.328
(↓0.003)
36
(↓1)
19290
(+1)
432
(+3)
50
(-)
66
(-)
0.208
(↓0.001)
3.170
(↑0.01)