巨人(☆3対2★)DeNA =リーグ戦19回戦(2024.09.07)・東京ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789101112
DeNA
10000001000021010
巨人
000001001001X31402
勝利投手:横川 凱(2勝1敗0S)
敗戦投手:佐々木 千隼(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(11号・6回裏ソロ),オコエ 瑠偉(2号・12回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 巨人戦チケット予約 DeNA戦チケット予約
◆巨人が4時間41分の熱戦を制した。巨人は1点を追う9回裏、代打・中山の適時打で試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた延長12回にはオコエのソロが飛び出し、サヨナラ勝利を収めた。投げては、7番手・横川が今季2勝目。敗れたDeNAは、10回の好機であと1本が出なかった。

◆DeNA牧秀悟の本塁打数は新人の21年から22→24→29→19本。入団1年目から4年連続20本塁打を記録すれば、86~98年清原(13年=西武、巨人)81~92年原(12年=巨人)69~76年有藤(8年=ロッテ)90~94年石井(5年=近鉄)に次いで5人目となる。今季は東京ドームで23打数7安打、打率3割4厘で、7月14日には本塁打をマーク。相性の良い球場で節目の20号目を打てるか。

◆巨人がジュエリーブランド・ティファニーとコラボし、ブランドアンバサダーを務める女優・三吉彩花(28)が始球式を行った。名前にちなんで「344(みよし)」のユニホームをヘソ出しにアレンジする着こなしで登場。長い手足からワインドアップの構えで投げ込み、ワンバウンドで大城卓三捕手のミットに収まった。本番前には、内海哲也投手コーチから直接指導を受けた三吉は「あっという間すぎて、本当にもう終わったんだっけっていう感覚なんですけど、でも本当にこのような記念すべき、セレモリアルピッチということで、アンバサダーとして参加することができて、すごく光栄な気持ちでいます」とさわやかに振り返った。7、8日のDeNA戦をコラボ企画「ティファニー・デー」とし、巨人の選手が2試合限定のコラボユニホームを着用。胸の「GIANTS」や、襟元、背番号にティファニーブルーをあしらい、そして背番号の下にはブランドロゴが入ったユニホームで、三吉も「東京ドームはいつも観客席側にいることが多いので、本当にこう違う視点から選手の皆さんを見ていたんですけど、皆さんがこのユニホームでガッと集まっている姿を見るとすごくカッコいい。すごく特別なユニホームだと思っています」。ティファニーとは巨人球団創設90周年の今季、ビジターユニホームでコラボしたことが、今回の「ティファニー・デー」開催のきっかけとなった。「ティファニーさんというブランド自体が、ものすごくスポーツであったりとか、本当に多ジャンルにわたって長い歴史と、伝統をすごく受け継いでいる素晴らしいブランドであります。今回、ジャイアンツさんも90周年ということで、特別なセレモニーで、このようなすてきなロゴが誕生して、とても私自身もうれしく思っています」と笑顔で話した。

◆DeNAのルーキー石田裕太郎投手(22)にアクシデントが襲った。1点リードの2回先頭、巨人浅野の強烈な打球が左足のすね付近を直撃。避けようとするも避けきれず、その場に倒れ込んだ。左足を気にしながらトレーナーとともに歩いてベンチ裏に治療に下がり、再び小走りでマウンドに向かった。左翼スタンドからは大きな声援を受けた。先発投手陣のアクシデントが続出している。前日には練習中に大貫が背中の違和感を訴えて出場選手登録を抹消された。先発予定だった8日巨人戦は代わりに吉野が任されることになった。石田健は左肩の肉離れ、平良は腰椎椎間板ヘルニアで離脱中。リリーフでも前半戦のブルペンを支えた中川虎が右肘のクリーニング手術、徳山が腰椎椎間板ヘルニアの診断を受けて内視鏡下腰椎椎間板摘出術を受けてそれぞれリハビリ中と苦しい台所事情を強いられている。

◆DeNAローワン・ウィック投手(31)が来日初打席に立つも見逃し三振に倒れた。6回、伊勢が巨人丸に同点ソロを浴び、続く吉川に二塁打を打たれたところでウィックが5番手としてマウンドへ。2死二塁のピンチではモンテスを遊飛に仕留めて無失点で切り抜けた。直後の7回、2死一塁で代打を送られずにウィックはそのまま打席へ。かつては捕手としてドラフト指名されてメジャーに入団。外野手を経て、投手に転向していた。元野手らしく、左打席から豪快なスイングを見せるも、巨人ケラーを前に見逃し三振に倒れた。

◆巨人中山礼都内野手(22)があと1球の土壇場から試合を振り出しに戻した。1点を追う9回2死一、二塁で代打で登場すうと、カウント1-2からしぶとく右前適時打を放った。寮の部屋ではティファニーのマグカップを愛用する22歳。1カ月ぶり1軍昇格で即結果を出し「もう1回、はい上がっていこうという気持ちが強かった。この結果が毒にならないように」。喜びに浸りつつ、気持ちを引き締め直した。

◆巨人が今季6度目のサヨナラ勝ちを決め、首位を守った。同点の延長12回2死走者なし。オコエが左中間にサヨナラ弾を放った。土壇場で試合を振り出しに戻した。1点を追う9回2死一、二塁で代打の中山が同点右前打を放った。8回まで15残塁と、あと1本に欠いた展開だったが、この日昇格した22歳が起死回生の1本を決めていた。9回は1点を追う展開で守護神の大勢が登板し、流れを呼び込んでいた。土壇場の9回に追いつき、最後は12回でサヨナラ勝利を手繰り寄せた。

◆DeNAが4時間半超の熱戦をものにできず、サヨナラ負けで今季最長タイの7連勝はならなかった。これで首位巨人とは5・5ゲーム差となった。1回から幸先よく先制に成功した。2死一塁から4番オースティンが左中間への適時二塁打。巨人井上から先制点を奪った。しかし先発のルーキー石田裕太郎投手(22)がアクシデントが襲われた。1点リードの2回先頭、巨人浅野の強烈な打球が左足のすね付近を直撃。一時、治療して続投するも、ピンチを背負う投球が続いた。3回は連打と四球で1死満塁となったところで降板。プロ最短の2回1/3を5安打無失点だった。後を受けた中川颯は坂本、浅野を打ち取り無失点。4回も3者連続三振と好リリーフを見せたが5回に打席が回ってきた場面で代打を送られた。5回は山崎が3四球で2死満塁のピンチを作るも、浅野を空振り三振で切り抜けた。6回に4番手伊勢が登板するも、1点のリードを守り切れなかった。2死から丸に同点ソロを被弾した。さらに吉川にも二塁打を打たれて降板。後を受けたウィックが無失点で切り抜けると、来日初打席を挟んでイニングまたぎの7回も無失点で抑えた。8回はウェンデルケンが2死二、三塁とピンチを招くも、岡本和を空振り三振に仕留めて無失点。しかし9回に悪夢が待っていた。守護神の森原が1死から坂本に安打を許すと、2死一塁から三塁・柴田の悪送球で2死一、二塁。続く代打中山に右前へ痛恨の同点適時打を浴びた。延長10回には1死一、三塁のチャンスを作るも関根が空振り三振。オースティンが申告敬遠されて2死満塁から牧が二ゴロに倒れた。それでも回またぎの延長10回を無失点にしのいだ。8番手佐々木は延長11回を無失点に抑えてイニングまたぎで延長12回へ。2死を奪うも、オコエにサヨナラアーチを打たれてその場に崩れ落ちた。オースティンや京田に肩を支えられながらベンチに下がっていった・交流戦中の6月9日から16日までに記録した以来、今季最長タイの7連勝とはならず。首位巨人に5・5ゲーム差となった。

◆/ティファニーブルーが輝いた\延長12回裏2死走者なし最後の最後で決めた#オコエ瑠偉 サヨナラホームラン?プロ野球(2024/9/7)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #giants pic.twitter.com/e5PgUS5SHK

◆DeNAの連勝街道は悪夢のような形で終わった。延長12回2死、引き分けまでアウト1つ。それまで打者5人をパーフェクトに封じていた8番手の佐々木が、初球の直球を巨人オコエに捉えられた。サヨナラアーチを被弾。マウンドで崩れ落ち「チームに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と悔しさをにじませた。粘りのリレーだった。先発の石田裕は2回、先頭浅野の強烈な打球がダイレクトで左足のすねを直撃。治療して続投するも、プロ最短の2回1/3を5安打無失点で降板した。以降は細かい継投でつなぎ、勝利目前の9回。1点リードで2死一塁から三塁を守る柴田の悪送球でピンチを広げ、7番手の森原が代打中山に右前へ痛恨の同点適時打を浴びて、延長戦に。勢いを増して積み上げてきた連勝は6でストップ。三浦監督は「全力で全員で戦った結果ですからね。また明日集中して全員でエンジンふかして戦っていきます」と前を向いた。▽DeNA石田裕(打球直撃も続投し3回1死満塁で降板)「(痛みは)全然大丈夫ですけど、3回は気になっちゃったかなと思います。もう全く痛くないです」

◆57人目にして仕留めた。巨人オコエ瑠偉外野手(27)が、延長12回2死から自身初のサヨナラアーチを放った。8回に代走での途中出場から今季18度目の逆転勝利へと導いた。打線が3度の満塁の機会で打ちあぐね、今季ワースト19残塁の拙攻を阿部慎之助監督(45)の言霊で帳消し。高級ブランド・ティファニーとのコラボに、最高の形で花を添えた。今季6度目のサヨナラ勝ちで2連勝。2位広島と1ゲーム差のまま、首位を堅守した。愛の言霊がサヨナラアーチを掛けた。延長12回2死、走者なし。阿部監督がベンチから叫んだ。「一発狙ってこい!」。打席のオコエがそのまま、DeNA佐々木の初球ど真ん中の直球を左中間へ運んだ。球場の誰よりも喜んでいたのは阿部監督。ベンチから飛び出し、何度も跳びはねた。「3億円プレーヤーくらいのバッティング練習してるからね。やっと打ってくれたね、一番いいところで」。試合時間4時間41分。この試合、チーム57打席目で激闘に終止符を打った。初のサヨナラ本塁打で、勝利の立役者・オコエは雄弁に語った。お立ち台では「今日はティファニー・コラボだった。来年ティファニーのアンバサダーをいただけるような活躍をできるように優勝目指して頑張りたいと思います」。始球式ではブランドアンバサダーの女優・三吉彩花が投球し、一塁側ベンチから見守ってから始まった激闘。「女優さんがきれいだったので、魅力に負けない野球選手になれたらなと、冗談を言いました」。コラボユニホームにあしらわれたティファニーブルーに、自身のラッキーカラー赤が映えた。何度も何度も舞い込んだチャンスで、打線が打ちあぐねた。満塁は1、3、5回に3度。9回までに残塁は17にのぼり、延長合わせて19にまで膨れ上がった。満塁の機会を2打席、空振り三振に終わった浅野に、阿部監督は「そう簡単に相手も打たせてくれない。浅野をあえてずっと使っているのは、それを糧にして、将来チームが困った時に打つバッターになって欲しいから。だから、今までの練習が足りないってことですよ」。ここでは、言霊よりも愛の采配でメッセージを送った。2度突き放されて2度追いついた1点差勝負で、今季18度目の逆転勝利で首位堅守。試合前までは中日と並んでリーグワーストだった逆転力も身に付けて、残り20試合。「全員で今日のような試合を毎試合、総力戦でやりたい」。ラストスパートに入ったチームに、言葉を吹きかけた。【栗田成芳】オコエが延長12回2死から自身初のサヨナラ本塁打。巨人で延長12回にサヨナラ本塁打は17年6月18日ロッテ戦の亀井以来だが、前回は1死から。セ・リーグの延長制限が12回になった01年以降、引き分け目前の延長12回2死からサヨナラ本塁打を打った巨人選手は02年7月2日中日戦の二岡、03年7月6日中日戦の高橋由に次いで21年ぶり3人目。02年中日戦は今回同様に9回2死から清原の適時安打で同点に追いつき、12回2死から二岡がサヨナラ3ランを打った。また、この日は19残塁。巨人は延長13回で敗れた99年5月19日ヤクルト戦で20残塁しているが、2リーグ制後に19残塁以上で勝ったのは球団史上初めてになる。オコエ瑠偉(るい)1997年(平9)7月21日生まれ、東京・東村山市出身。ナイジェリア人の父が、サッカー選手になってほしいとの願いからラモス瑠偉(サッカー元日本代表)の「瑠偉」と名付けた。関東第一では15年夏の甲子園4強。15年ドラフト1位で楽天入団。22年12月の現役ドラフトで巨人移籍。通算330試合、810打数183安打(打率2割2分6厘)、13本塁打、54打点。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1200万円。▽巨人丸(6回2死走者なしから11号ソロ)「序盤、中盤となかなか思うような展開にはいかない中、本塁打を狙ったわけではなかったが、スカッと流れが変わるような1本を打ちたかった」

◆巨人横川凱投手(24)が4カ月ぶりの1軍マウンドで好リリーフした。延長11回から7番手で登板し、2回2安打無失点。2併殺を奪い、ピンチを広げなかった。1軍昇格して即サヨナラ勝ちに貢献。「状況も状況で一生懸命投げるだけでした。結果だけ意識して。必死に腕振った結果です」と、5月6日中日戦以来の登板で2勝目を手にした。▽巨人井上(6回4安打6奪三振で1失点)「ピッチャー側で我慢して得点につなげようと思っていた。三振もイニングと同じ数を取れて、全体的にいい投球ができた。負け、勝ちの数は自分で操作できない部分もある。最少失点に抑えることを心がけて投げている」

◆57人目にして仕留めた。巨人オコエ瑠偉外野手(27)が、延長12回2死から自身初のサヨナラアーチを放った。8回に代走での途中出場から今季18度目の逆転勝利へと導いた。打線が3度の満塁の機会で打ちあぐね、今季ワースト19残塁の拙攻を阿部慎之助監督(45)の言霊で帳消し。高級ブランド・ティファニーとのコラボに、最高の形で花を添えた。今季6度目のサヨナラ勝ちで2連勝。2位広島と1ゲーム差のまま、首位を堅守した。オコエがV争いを意気に感じながらゲームに臨んでいる。「ユニクロばかりです。ユニクロだって立派なブランドですから!」と、お立ち台でティファニーのアンバサダーに名乗り出たのはリップサービス。でも「プロ9年目で優勝争いを初めて経験している最中。チームの戦力になれるようにと頑張っています!」。そう語ったのは本音。後ろを向くつもりは一切ない。6月8日に今季2度目の出場選手登録を抹消され、7月26日に昇格するまでの約2カ月間、2軍でたくましくなって帰ってきた。その間、後ろ向きな時、桑田2軍監督と2人っきりで話したという。同2軍監督は「僕が彼に話をしたのはメンタルタフネス。どう考えるか、どう前向きに解釈していくか。セルフマネジメントして、コントロールできたら試合でも安定して結果出るから」。打たなければゲームセットの土壇場の状況下、阿部監督の愛の言霊に身を任せられたのも、そんな下地があったからだった。【巨人担当 栗田成芳】

◆57人目にして仕留めた。巨人オコエ瑠偉外野手(27)が、延長12回2死から自身初のサヨナラアーチを放った。8回に代走での途中出場から今季18度目の逆転勝利へと導いた。打線が3度の満塁の機会で打ちあぐね、今季ワースト19残塁の拙攻を阿部慎之助監督(45)の言霊で帳消し。高級ブランド・ティファニーとのコラボに、最高の形で花を添えた。今季6度目のサヨナラ勝ちで2連勝。2位広島と1ゲーム差のまま、首位を堅守した。オコエが延長12回2死から自身初のサヨナラ本塁打。巨人で延長12回にサヨナラ本塁打は17年6月18日ロッテ戦の亀井以来だが、前回は1死から。セ・リーグの延長制限が12回になった01年以降、引き分け目前の延長12回2死からサヨナラ本塁打を打った巨人選手は02年7月2日中日戦の二岡、03年7月6日中日戦の高橋由に次いで21年ぶり3人目。02年中日戦は今回同様に9回2死から清原の適時安打で同点に追いつき、12回2死から二岡がサヨナラ3ランを打った。また、この日は19残塁。巨人は延長13回で敗れた99年5月19日ヤクルト戦で20残塁しているが、2リーグ制後に19残塁以上で勝ったのは球団史上初めてになる。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】女優・三吉彩花がへそ出しティファニー限定ユニホームで始球式。巨人-DeNA戦。自身がブランドアンバサダーを務める「ティファニー・デー」でワインドアップから見事な投球。マウンドでさわやかな笑顔をみせました。

◆5連勝中の巨人・井上温大投手(23)が8勝目をかけて先発する。この日は「ティファニーデー」として開催され、黒を基調とし、ブランドのシンボルでもある「ティファニーブルー」を随所にあしらった特別ユニホームを着用して戦う。

◆DeNAのドラフト5位・石田裕太郎投手(22)=中大=が先発し、10試合目の登板で最短となる2回?を5安打無失点で降板した。先頭打者の出塁を毎回許し、流れに乗れなかった。二回には打球が左すね付近に直撃。ベンチに戻って手当てを受け、その後もプレーを続行したが、三回は2連打と四球で1死満塁のピンチを招き、中川颯と交代した。

◆DeNA・中川颯投手(25)が、2番手で好救援を見せた。1-0の三回1死満塁で登板。1人目の坂本を1球で一邪飛に抑え、続く浅野を空振り三振に仕留めてピンチを脱した。四回も続投し、三回の浅野から4者連続三振。見事な制球で付け入る隙を与えず、相手に傾きかけた流れを引き寄せた。

◆巨人・丸佳浩外野手(35)が11号ソロを放った。1点を追う六回2死。DeNA4番手・伊勢が投じた150キロの直球を完璧に捉えた。右中間席中段に着弾した一打は、8月13日の阪神戦(東京ドーム)以来、17試合ぶりの一発。カウント1-0からの2球目を右翼ポール際に特大ファールとした後にしっかりと打ち直した。五回までは得点圏に走者を進めながら好機で一本が出ず無得点。不動のリードオフマンが嫌な流れを一振りで断ち切った。

◆巨人・オコエ瑠偉外野手(27)がプロ初の劇的サヨナラ弾を放ち延長戦を制した。チームは連勝で首位キープした。オコエは2-2で迎えた延長十二回、2死ランナーなしの場面で打席に立つと、佐々木の141キロ初球真っすぐを左スタンドへ運びガッツポーズを決めた。ヒーローのオコエは「ちょっと詰まってどうかなと思って、ビビりながら走ってました。(プロ初のサヨナラ打は)嬉しいです」と笑顔を見せた。またこの日は「Tiffany&Co. DAY」として開催された一戦だったこともあり「来年、ティファニーのアンバサダーに就任できるような活躍ができるように、優勝目指して頑張りたいと思います」とファンを沸かせた。

◆DeNAは痛恨の逆転負けを喫した。2―1で迎えた九回2死一塁で、三塁の守備固めに入っていた柴田が悪送球を犯して試合が終わらず、代打中山に同点打を打たれた。延長十二回は2死無走者からサヨナラ本塁打を浴び、引き分けすら拾えなかった。連勝が6で止まり、三浦監督は「みんながいっぱいいっぱいのプレーをした。全力で全員で戦った結果」と努めて前向きな言葉を選んで語った。

◆オコエ瑠偉からサヨナラ本塁打を浴びたDeNA・佐々木千隼(撮影・荒木孝雄)

◆巨人は延長十二回、途中出場のオコエがサヨナラ2号ソロを放ち、2連勝で首位をキープした。14安打、8四死球で四回、十一回以外はすべて走者を出したが、今季最多の19残塁。九回終了時点で17残塁の拙攻だった。勝利後の囲み取材で阿部慎之助監督(45)は浅野翔吾外野手(19)について自ら言及した。「浅野をあえてずっと使っているのは、それを糧にしてもらいたいから。将来チームが困ったときに打つ打者になってほしいから」8月半ばからスタメンに定着した浅野は「7番・右翼」で先発して3三振を含む6打数1安打。三回、五回の満塁機では空振り三振に倒れ、バットを地面にたたきつける闘志を見せる場面も。指揮官は「今までの練習が足りないってこと。それを分かってほしい」と期待の若武者にハッパをかけた。また、九回2死一、二塁から代打で右前へ同点打を放った中山礼都内野手(22)には「ああいうところでなかなか結果が出なくて2軍に行ったんですけど、2軍でも頑張ったので、こういう結果になったと思います」とねぎらいの言葉を贈った。この日は一回2死満塁で6番・坂本が三ゴロ、三回も1死満塁から坂本、浅野が凡退した。さらに五回にも2死から3連続四球で満塁としたが、浅野が空振り三振に倒れた。七回無死一塁では代打・増田大がバスターエンドランで投手正面に打ち返し、併殺。七回2死一、二塁では門脇が初球からセーフティーバントを試みたが、投手の正面に転がり、投ゴロ。あと1本が出ない悔しい展開が続いた。

◆この日1軍に昇格した22歳の巨人・中山が九回2死一、二塁で代打で起用され、右前へ同点打を放った。今季は2軍で打率3割超をキープしながらも1軍では好機で打てず、3度も出場選手登録抹消を味わった。「悔しい思いをしていたので、もう一度はい上がりたい。今回は2軍と同じ気持ちでやるんだというメンタルの持っていき方がよかった」と執念の一打を振り返った。

◆4時間41分に及ぶ総力戦を制した巨人は、この日に出場選手登録された2人が大仕事を果たした。4年目の中山は1―2の九回2死一、二塁で代打起用され、抑えの森原から起死回生の同点打。6年目の横川は延長十一回から2回を無失点で勝利投手になった。中山は拙守で評価を落として8月11日に2軍降格。「今までにないほど悔しい思いをした。もう一回はい上がってやると、強い気持ちだった」と言う。約4カ月ぶりの登板となった横川は「大事な時期に1軍のマウンドに立てることは幸せ。魂を込めて投げた」と胸を張った。阿部監督(1軍昇格の中山と横川が活躍し)「ああいうところで結果が出なくて2軍に行ったが、2軍でも頑張ったから、こういう結果になったと思う」井上(6回1失点)「自分が粘り強く投げて、いい流れを呼び込みたいと思っていた」丸(0―1の六回に11号ソロ)「何とか流れを変えたいと思っていた」

◆総力戦をものにできなかった。DeNAは延長十二回の末にサヨナラ負けを喫し、連勝が6で止まった。救援の3投手が回をまたぐなどナインは死力を尽くしただけに、三浦大輔監督(50)は「みんな最後まで必死に戦ってくれた」と振り返った。先発のドラフト5位・石田裕(中大)が粘れず、三回途中で降板。その後は小刻みな継投でつないだが、同点の十二回は8番手の佐々木が2死からオコエに初球を捉えられ、サヨナラ本塁打を浴びた=写真。1点リードの九回2死一塁では、正面のゴロをさばいた三塁の柴田が一塁へ悪送球。この回から守備固めで起用された名手の失策絡みで試合を振り出しに戻された。4位のチームは、首位巨人とのゲーム差を5・5に広げられた。三浦監督は「また明日から集中し、全員でエンジンをふかして戦っていく」と仕切り直しを誓った。(鈴木智紘)

◆セ・リーグ首位の巨人は7日、DeNA19回戦(東京ドーム)に延長十二回、3-2でサヨナラ勝ちした。途中出場のオコエ瑠偉外野手(27)が、延長十二回2死走者なしから左中間席に自身初のサヨナラ本塁打をマーク。阿部慎之助監督(45)に「一発、狙ってこい」と背中を押され、殊勲の一打を放った。1-2の九回に代打、中山礼都(らいと)内野手(22)の右前打で追い付くなど土壇場で粘りを発揮し、首位を死守した。覚悟は決まっていた。「初球から絶対、いってやろう」。2-2の延長十二回2死、オコエはDeNA・佐々木が投じた初球を迷わず、強振した。左中間席へ飛び込む自身初となる劇的なサヨナラ弾で4時間41分の死闘に終止符を打った。「詰まっていたので、(入るか)ビビりながら走っていました。監督から『思い切りいってこい』といわれたので、結果が出てよかった」八回の代走で出場した右打者が〝拙攻地獄〟の打線を救った。14安打、8四死球で四回、十一回以外はすべて走者を出したが、今季最多の19残塁。九回終了時点で17残塁の拙攻だった。ベンチに残るのは投手2人、捕手2人だけという総力戦に、背番号50が2号ソロで決着をつけた。今カードは米宝飾品大手「ティファニー」とコラボレーションして開催され、ナインは黒を基調にティファニーブルーがあしらわれた特別ユニホームで臨んだ。普段は「ユニクロ」のTシャツなどを愛用するオコエは、お立ち台で「来年はティファニーのアンバサダーになれるように」とはにかんだ。誰よりも大喜びしたのは阿部監督だ。両腕を突き上げて何度も飛び跳ねた指揮官は「われを忘れてベンチから飛び出してしまいました。冗談で『一発、狙ってこい』って言ったんですけど、本当に打ちましたね」とびっくり。オコエの身体能力の高さはチーム屈指で、打撃練習では柵越えを連発。指揮官は「練習では3億円プレーヤーくらいの打撃練習をしている。やっと打ってくれた」と、年俸1200万円の27歳をイジりつつ、称賛した。2位・広島が勝利し、敗れれば首位陥落の危機だったが、1ゲーム差をキープ。残り20試合。4年ぶりの覇権奪回に向け、阿部巨人は束となって突き進む。(樋口航)

◆巨人・オコエ瑠偉外野手(27)が延長十二回2死走者なしから、左中間席に自身初のサヨナラ本塁打をマークした。連日の猛暑が続いた7月のジャイアンツ球場。ファームにいたオコエが、額から大粒の汗を流しながら練習を終えて真っ先に向かったのは、冷房の効いたロッカールームではなく、客席の一角にある売店だった。信玄アイスキャンディ、フライドポテト、チュロスなど、計5300円分を購入。翌日も同様に練習後、いちごクレープや信玄餅を注文した。自身の軽食用かと聞くと「暑い中でトレーナーさんたちも僕たちのためにサポートしてくれているので」と裏方さんへの差し入れだった。感謝の気持ちを伝えるため、オコエなりのやり方だった。サポートするトレーナーは「僕らはあまり買う機会がないですし、そういう心遣いだけでもありがたい」と喜んでいた。この日、豪快な一発で試合を決めた背番号50は、〝男気〟あふれる好青年だ。(巨人担当・樋口航)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
65526 0.556
(↑0.004)
-
(-)
20374
(+3)
331
(+2)
68
(+2)
50
(-)
0.242
(-)
2.540
(↑0.02)
2
(-)
広島
63525 0.548
(↑0.004)
1
(-)
23354
(+2)
312
(+1)
49
(+1)
52
(-)
0.237
(-)
2.310
(↑0.01)
3
(-)
阪神
64566 0.533
(↑0.004)
2.5
(-)
17421
(+6)
365
(-)
57
(+2)
34
(-)
0.240
(-)
2.440
(↑0.02)
4
(-)
DeNA
60582 0.508
(↓0.005)
5.5
(↓1)
23436
(+2)
416
(+3)
88
(-)
55
(+1)
0.256
(-)
3.010
(↑0.02)
5
(-)
中日
51668 0.436
(↓0.004)
14
(↓1)
18321
(+1)
402
(+2)
55
(-)
35
(-)
0.239
(-)
2.850
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
49694 0.415
(↓0.004)
16.5
(↓1)
21413
(-)
487
(+6)
80
(-)
56
(-)
0.236
(-)
3.760
(↓0.02)