日本ハム(☆3対2★)オリックス =リーグ戦21回戦(2024.09.06)・エスコンフィールド北海道=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ORIX
00001001021021
日本ハム
000002001X3400
勝利投手:柳川 大晟(1勝2敗8S)
敗戦投手:マチャド(4勝3敗23S)

本塁打
【オリックス】太田 椋(4号・8回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 日本ハム戦チケット予約 ORIX戦チケット予約
◆日本ハムがサヨナラ勝利。日本ハムは1点を追う6回裏、淺間の2点適時打で逆転に成功する。その後同点を許すも、9回に代打・マルティネスが押し出し四球を選び、試合を決めた。投げては、3番手・柳川がプロ初勝利。敗れたオリックスは、5番手・マチャドが踏ん張れなかった。

◆日本ハムはエスコンフィールドでオリックス戦。このカードはここまで9勝10敗1分けと負け越し。敵地の京セラドーム大阪とほっともっと神戸で3勝8敗、チーム打率1割9分2厘と苦戦しているが、エスコンフィールドでは6勝2敗1分けと白星がリード。本拠地オリックス戦は5月21日の10回戦から11→11→12→11→12→11安打と6試合続けて2桁安打を記録中で、チーム打率は2割8分8厘をマークしている。

◆「JA全農・日本ハムプレゼンツ一球牛魂! 和牛ナイター」として行われた一戦で、「令和最高の美ボディ」ことタレント雪平莉左(30)が始球式に登場した。背番号「09」の日本ハムのユニホームに、ショートパンツ姿で登板。ボールは右打者の背中側を通ったが、ノーバンで捕手のミットに届いた。「美しすぎるラウンドガール」として注目を集め、日刊スポーツの競馬予想でも活躍する雪平は、JA全農グループのYouTubeチャンネルでMCを務めている。

◆2018年に最大震度7を観測し、多くの犠牲者を出した北海道胆振東部地震から、この日で6年。試合前には、両軍選手がベンチ前に整列し、黙とうを行った。日本ハムの選手たちは当時、北海道に滞在中で、札幌市内の合宿所などで被災した。

◆日本ハム水谷瞬外野手(23)が、ピンクレディーのヒット曲「UFO」のリズムに入って第1打席に入った。8月27日の楽天戦では79年リリースの松原みきの「真夜中のドア~Stay With Me」を登場曲にしてシーズン3本目の先頭打者弾を放ったが、今回は左飛に倒れた。77年リリースのミリオンセラー。独特なイントロから「手を合わせて見つめるだけ~で~愛しあえる話もでき~る」というおなじみのフレーズが、エスコンフィールドに響いた。4日ソフトバンク戦では9回に3点差を逆転し、首位とのゲーム差を9に縮めるなど好調な日本ハム。「信じ~られな~い~ことば~か~りあるの~」という歌詞同様、またも信じられないことが起きる予兆か。ちなみに06年に移転後初優勝に導いたヒルマン元監督の決めぜりふは「シンジラレナーイ」だった。

◆日本ハム、フランミル・レイエス外野手(29)の連続試合安打が「25」で止まった。2回の第1打席に見逃し三振を喫すると、4回も空振り三振。7回は二飛、9回は遊ゴロに倒れた。8月2日ソフトバンク戦から打ち続け、球団記録も更新していたが、ストップした。一方、同じく好調の清宮幸太郎内野手(25)は初回に遊撃内野安打を放ち、こちらは14試合連続安打とした。

◆日本ハムがアリエル・マルティネス捕手(28)のサヨナラ押し出し四球で3連勝とし、貯金を日本一となった2016年以来となる「14」に伸ばした。1点を追う6回、1死二、三塁の好機で浅間大基外野手(28)が中前へ2点適時打を放ち逆転。8回に同点に追いつかれたが、9回2死満塁で代打・マルティネスが押し出し四球を選んだ。前カードからヒゲを剃った助っ人が"ハンサムヒーロー"となった。9回に登板した柳川大晟投手(21)はプロ初勝利を挙げた。首位ソフトバンクが敗れたため、ゲーム差は「8」に縮まった。

◆7回8安打1失点と好投した日本ハム金村尚真投手(23)だが、降板後に救援陣が追いつかれ、7勝目はならなかった。「ここ何試合か、自分の中で気持ち的に余裕がなかったのですが、今日は楽しむことを意識してマウンドに上がりました。結果的にストライク先行で投げられてよかったです」。自身に白星はつかなかったが、納得の投球だった。

◆日本ハムがサヨナラ勝ちで、日本一に輝いた16年以来8年ぶりに貯金を14に増やした。9回2死満塁で代打のマルティネスが3ボールからストライクを1球見逃し、5球目で四球を選んだ。起用した新庄剛志監督(52)は「ノースリーから打てのサイン。自分で見逃して余裕の笑みをベンチの方に送ってきたから(笑い)。何かしてくれるだろうと。さすがです」とたたえた。フィニッシュ前のチャンスメークでは思い切った采配がさえた。無死一塁から浅間が送りバント失敗で1死一塁に。清宮の打席の初球で、代走五十幡が二盗に成功した。新庄監督は「一番やりたくない。あの役目は。失敗したら何しとんねん、成功したら当たり前のような」。どきどきのミッションを決めた韋駄天(いだてん)の足も、勝因に挙げた。ソフトバンクが敗れ、6月14日以来、約3カ月ぶりに首位とのゲーム差を8に詰めた。4日の勝利後は追い付く可能性を「1%」としていたが「3%ぐらい上がったんじゃない。僕は上しか目指さない」。44人が亡くなった北海道胆振東部地震から、ちょうど8年。「少しでも笑顔を与えられるチームができている。きょう勝てて良かったです。みなさんの力になれれば」。北海道の夢を背負い、楽しみながらタカを追う。【永野高輔】

◆オリックスが、大逆転CSが遠のく痛恨のサヨナラ負けを喫した。9回に守護神マチャドが敬遠を含む4四球で押し出し。最後は2死満塁で、代打マルティネスへのカウント3-1からの内角球がわずかに外れた。両手を上げて判定に不満を示したが、万事休す。中嶋監督も「急に(ゾーンが)狭くなられたね。まあ、言ってもしゃあない」とやるせない表情だった。結果的に流れをつかみ損ねた。1点リードの6回は無死一、二塁からバント失敗もあり無得点。直後に守備のミスから逆転を許した。8回に太田の同点ソロが出たが、10安打で2点は寂しい。試合後は野手ミーティングが開かれ、首脳陣が奮起を促した。3位ロッテが敗れ、勝てば5・5ゲーム差を4・5差に詰められた試合だったが、4位楽天とは3差に開いてしまった。残り20試合。指揮官は「毎日うまくなることだけを考えて選手はやってほしい」と切り替えを求めた。▽オリックス・マチャド(サヨナラの押し出し四球を与え3敗目)「一番後悔しているのはチームを勝たせられなかったこと」

◆若き守護神が、プロ初勝利を挙げた。日本ハム柳川大晟投手(21)が、同点の9回を3者凡退に抑え、その裏のサヨナラ勝利をお膳立てした。初めてセーブ失敗した前回登板の1日西武戦のリベンジに成功。5月に支配下登録を勝ち取り、8月7日のプロ初セーブ、同23日の初ホールドに続き、勝利も手にした。チームは3連勝で、貯金は2016年以来の「14」。首位ソフトバンクとのゲーム差は「8」となった。お尻のポケットを記念球でふくらませ、柳川は歓喜に沸く場内を一周した。「リリーフなので、あんまり(勝利投手の)チャンスはないと思ってたので、うれしかったです」。5月に支配下登録となった高卒3年目右腕が、8月のプロ初セーブ、初ホールドに続き、初勝利を手にした。2点リードの9回にマウンドに上がった前回登板の1日西武戦は、先頭打者への四球から走者をため、満塁から押し出し四球で失点し降板。後続が打たれ、初めてセーブ機会で失敗した。この日も先頭の若月にフルカウントから粘られて12球を要したが、最後は変化球で二ゴロに仕留めた。「コントロールは安定してたので、そんなに力まずに投げ込めました」。大里を遊飛、広岡を三振で3者凡退。その裏の攻撃へ流れをつくった。救援失敗から中4日空いたが、「そんなに意識はせず」普段通り過ごせたのは、先輩の言葉があったからだ。39歳、通算864試合登板の宮西は、押し出し四球で悔しい登板となった柳川に「あそこでど真ん中に投げて打たれるよりは、あの場面はあの球で絶対よかったよ」と声をかけた。先輩の気遣いに救われた柳川は「うれしかった」。敗戦を背負うことなく、この日の登板に向かうことができた。本拠地のお立ち台は、7セーブ目を挙げた8月25日ソフトバンク戦に続いて2度目。前回「いつか打たれると思う。打たれた後頑張りたい」と話した21歳が、有言実行。この日、マイクを握り「前回のヒーローのときに打たれたあと頑張りたいと言ったので、今日しっかり抑えました~」と声高らかに胸を張った。8回に田中正、9回に柳川を送り出した新庄監督は「今日は柳川君が抑えってことは決めていた」。今後も2人を競わせる方針だが、度胸の据わった若き守護神は、勝負の9月もフル回転する。【本間翼】

◆日本ハムアリエル・マルティネス捕手(28)が本拠地での"ハンサム初打席"で試合を決めた。同点の9回2死満塁、代打で押し出し四球を選んだ。2日にひげをそり、イメチェンしてからSNS上で「ハンサム」と好評で、ホームでのお披露目戦でヒーローに。ワイルド路線からさわやか路線に切り替え「僕はファイターズの秘密兵器です。きょうは大事な場面で回ってくると、分かっていました」と振り返った。

◆代走の日本ハム五十幡亮汰外野手が、勝負どころで貴重な二盗を決めた。9回1死一塁、清宮の打席の初球で成功しチャンスメーク。その前の浅間の打席ではマチャドのけん制で逆をつかれそうになったが「1球目とは違うけん制。膝をちょっと折ってけん制してきた。うまいけん制だなと思いました」。警戒されながら「逆をつかれても戻れた。その辺は良かった」と、7月17日の楽天戦以来、約2カ月ぶりの盗塁を記録した。

◆オリックス・西野真弘内野手(34)が先制点をもたらした。「前の2人が作ってくれたチャンスでしたし、なんとかいいところに落ちてくれてよかったです!」。五回1死でドラフト1位ルーキーの横山聖が右前打で出塁すると、広岡も左前打で続いて一、二塁。ここで打席に立つと、先発・金村のフルカウントからの6球目のカットボールを右前へはじき返した。西野はここまで規定打席に未到達ながら打率・311と好成績。頼れるベテランの一打でチームは勢いづいた。

◆オリックス・太田椋内野手(23)が豪快弾で試合を振り出しに戻した。「先頭だったので、何としても塁に出ようと思っていました。いいスイングができましたし、その結果、なんとかスタンドまで届いてくれてよかったです!」。八回、先頭で打席に立つと、2番手・田中正の152キロの直球を振り抜き、右翼席に放り込んだ。今季4号となる同点ソロは今月2日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来、3試合ぶりの一発。パワフルな打撃で流れを引き戻した。

◆オリックスは守護神・マチャドが踏ん張れず、サヨナラ負けを喫した。五回に西野が先制打。逆転された後の八回には太田が同点ソロと食らいついたが、九回に登板したマチャドが四球と申告敬遠などで2死満塁とされ、代打・マルティネスに対して3球連続ボールの判定。5球目もボール判定となり、押し出し四球で決勝点を献上してしまった。逆転でのクライマックスシリーズ進出を目指すチームにとって手痛い1敗となった。

◆日本ハムがサヨナラ勝ちで3連勝。2―2の九回2死満塁から代打マルティネスが押し出し四球を選んだ。九回を3人で抑えた柳川がプロ初勝利を挙げた。オリックスは相手を上回る10安打を放ったが、8残塁と攻めきれなかった。

◆ひょっとしたら、ひょっとするかも!? そう思わせる勢いが今の日本ハムにはある。サヨナラ押し出し四球で3連勝を飾り、就任3年目の新庄剛志(52)政権下で最多となる貯金14。まだ背中は見えないものの、首位ソフトバンクとは8ゲーム差に縮まった。「(優勝確率は)3%ぐらいに上がったんじゃない? 僕は上しか目指さないので、盛り上がるところまでいきたいね」上機嫌に振り返った指揮官。勝利を呼び込んだのは柳川大晟投手(21)だった。同点の九回に登板すると、先頭の若月に12球粘られながらも「(四球狙いで)あんまり打つ気がなさそうだったので怖くはなかった」と根負けすることなく二ゴロに仕留め、三者凡退に抑えた。3年目の今季。5月に育成選手から支配下登録された191センチの長身右腕はシーズン終盤で守護神にまで上り詰めた。ただ、1日の西武戦(ベルーナ)では2点リードの九回に登板し、3四球3失点でチームはサヨナラ負け。それから5日後の〝復肩〟で、プロ初勝利を手にした。北海道で最大震度7を観測し、44人が犠牲となった胆振東部地震からこの日でちょうど6年。試合前には両軍ナインが黙?(もくとう)をささげた。新庄監督は「皆さんの生活の一部となるチーム、少しでも笑顔を与えられるチーム、高校野球みたいに感動を与えて一生懸命に楽しんでいるチームに今なってきているので、今日は勝ててよかった」。最後の最後までファンを楽しませる。(東山貴実)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
74443 0.627
(↓0.005)
M15
(-)
22508
(-)
341
(+1)
100
(-)
80
(-)
0.255
(-)
2.610
(↑0.02)
2
(-)
日本ハム
64508 0.561
(↑0.003)
8
(↑1)
21470
(+3)
417
(+2)
92
(-)
77
(+1)
0.248
(↓0.001)
2.930
(↑0.01)
3
(-)
ロッテ
61566 0.521
(↓0.005)
12.5
(-)
20424
(+1)
434
(+2)
62
(-)
55
(-)
0.249
(↓0.001)
3.230
(↑0.01)
4
(-)
楽天
58583 0.500
(↑0.004)
15
(↑1)
24413
(+2)
477
(+1)
62
(+1)
73
(-)
0.243
(-)
3.710
(↑0.02)
5
(-)
ORIX
57633 0.475
(↓0.004)
18
(-)
20346
(+2)
357
(+3)
57
(+1)
49
(-)
0.238
(-)
2.620
(↑0.01)
6
(-)
西武
39812 0.325
(↑0.006)
36
(↑1)
21286
(+1)
427
(-)
49
(+1)
62
(-)
0.210
(↑0.001)
3.180
(↑0.03)