巨人(★0対3☆)ヤクルト =リーグ戦21回戦(2024.09.04)・京セラドーム大阪=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:吉村 貢司郎(6勝8敗0S)
敗戦投手:グリフィン(6勝4敗0S)

本塁打
【ヤクルト】オスナ(16号・4回表2ラン)

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◆ヤクルトは0-0で迎えた4回表、オスナの2ランで先制する。そのまま迎えた8回には中村の適時打で1点を奪い、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・吉村が9回無失点の快投。プロ初完封で今季6勝目をマークした。敗れた巨人は、打線が中盤以降の好機を生かせなかった。

◆巨人グリフィンとヤクルト村上宗隆の対決に注目。両者の通算対戦成績は24打数3安打、1本塁打、14三振で打率1割2分5厘。昨季はグリフィンが13打数0安打9三振と完璧に抑えるなど、村上にとっては苦手な投手の1人。今季は11打数3安打の打率2割7分3厘も、6月22日のヒットを最後に現在7打席無安打。今日の対決はどうなるか。

◆東京五輪スケートボード女子で金メダルの四十住さくら(22)が始球式に登場した。誕生日にちなんだ「315」のユニホーム姿で投げ込み「めっちゃ楽しかったです」と笑顔を見せた。人生初の始球式のために、20日開幕の「XゲームズCHIBA2024」に向けた練習前に、約1時間投げ込んできたという。21年の東京五輪で金メダルを獲得し、2年前の「Xゲームズ」でも女子パーク初代女王に輝いたが、右膝後十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを経て、今夏のパリ五輪に出場。「Xゲームズは本当に楽しんで、もう1回優勝できるように頑張ります」と復活を期した。

◆ヤクルトの2年目右腕、吉村貢司郎投手(26)がプロ初完投、初完封で6勝目を挙げた。9回を125球、9安打無失点に抑えた。直球主体で攻め、6回まで二塁を踏ませない快投。終盤の3回はいずれも得点圏に走者を背負ったが、要所を締めた。「ふがいない投球ばかりで全然勝ててなかった。みんなからおめでとうという言葉もいただいて、ほんとによかったです」。捕手中村と握手し、ナインとハイタッチして久々の勝利を味わった。6月21日以来、約2カ月半も白星から遠ざかっていた。高津監督に呼び出されて説教されたことも。「逃げずにストライク先行でやっていけと言っていただいた」。この日、無四球で体現した。同監督も「今日は怒ることがないので」と、呼び出しは"封印"。前週打ち込まれた巨人打線を封じ、これで巨人から3勝目。チームは2連勝で6カードぶりの勝ち越しを決めた。▽ヤクルト中村(吉村を好リード。8回には適時打で援護も)「僕も攻めのリードができたかなと。吉村がいいテンポでストライク先行で投げてくれた。(8回は)自分で打って自分で楽になりたいなと思っていたのでよかったです」

◆巨人秋広優人外野手(21)が代打出場で84日ぶり安打をマークした。7回2死一塁の場面で、6月12日以来の安打となる遊撃内野安打を放ち、一、二塁にチャンスを拡大。そのまま一塁の守備に入り、9回には中前安打でマルチ安打もマークした。3日に1軍合流したばかりの秋広は「ヒットが一番のアピールになると思うのでそこは良かった。与えられた所でなんとかチームに貢献したい」と続けていく。

◆巨人が打線のつながりを欠いた。ヤクルトの2年目、吉村の前に9安打も連打はなく無得点。8月6日広島戦以来、約1カ月ぶりで今季17度目の完封負けを喫した。阿部監督は「完敗ですね。チャンスもそんなにつくれなかったんで」と淡々と振り返った。前夜は3点を追う土壇場の9回にモンテスの同点3ランで延長戦に持ち込むも敗戦。この日は2点を追う7回2死一、二塁で代打坂本の勝負手は初球を遊ゴロに倒れた。ベンチ入りメンバー一丸で戦っている。2戦連続で代打出場の秋広は2安打と粘りを見せ、8回先頭で代打で登場したオコエも中越え二塁打でチャンスメークした。最下位ヤクルトに痛すぎる連敗でカード負け越しが決まった。ただ、首位広島も敗れ0・5ゲーム差のまま。阿部監督は「焦っても勝てるもんじゃない。しっかり切り替えて、僕らもどっしりとして試合に臨ませてあげたい」と強調した。▽巨人グリフィン(先発して6回7安打2失点で4敗目)「相手に先制を許してしまったことが悔しい。相手打線にうまく捉えられたけど、粘り強く投げられたし、先発としてゲームをつくれたと思う」▽巨人坂本(7回2死一、二塁、代打で初球攻撃も遊ゴロ)「打てなかったので、それだけですね。(腰の状態は)大丈夫です」▽巨人秋広(7回から代打で出場し84日ぶり安打を含む2安打)「ヒットが一番のアピールになると思うのでそこは良かった。与えられた所でなんとかチームに貢献したい」

◆4年ぶりのリーグ制覇へ、負けられない戦いが続く巨人は、7勝目を狙うグリフィンが先発登板。一回にいきなり単打2本を浴びて2死一、二塁とされたが、試合前時点で対戦打率・500(12打数6安打)と相性の悪かったオスナを二直に打ち取った。しかし四回、無死一塁で再びオスナを打席に迎えると、カウント1-1から131キロのチェンジアップを左翼席へ運ばれ先制点を献上した。8月28日の前回登板の相手も同じヤクルト。6回2失点で、来日1年目の昨季に並ぶ6勝目を挙げた。この日へ向け「何かに取り組むというよりは前回登板で良かったこと、良くなかったことを振り返った。それを把握することに時間を充ててきた」と入念に調整して臨んだ。打者のタイミングを外す巧みな投球が目を引く。無走者時でもセットポジションに入ってからすぐに投球したり、逆にボールを長く持ったりすることもある。米大リーグ時代にも取り入れていたというが、「日本の(打者の)方が足を上げてタイミングを取る打者が多い。打者のタイミングをずらすことが狙いなので、足を上げている打者には有効かなと」と分析しての試みだ。チームは優勝争いの真っただ中。「残り試合に全部勝つことはできないけど、任された試合はしっかりと試合をつくりたい。それが役割」と意欲を示した。グリフィンは6回を7安打2失点と試合は作った。しかし、打線が沈黙した。吉村から9安打を放つも要所を締められ、ゼロ行進を続けた。完封負け。最下位のヤクルトを相手に痛恨の2連敗を喫した。

◆このコンビは、今のヤクルトには欠かせない。5番のホセ・オスナ内野手(31)が四回無死一塁で左越えへ先制の16号2ラン。この回先頭で中前打を放ったサンタナとともにゆっくりとダイヤモンド回り、ジャンプして腕と腕をぶつけ合うお決まりのポーズを決めた。「しっかり自分のポイントまで呼び込んで打つことができた。久しぶりのホームランで先制できて良かった」文句のつけどころのない当たりだった。カウント1―1からの3球目、131キロのチェンジアップを完璧に捉え、8月23日のDeNA戦(神宮)以来8試合ぶりの一発。村上、長岡とともに全試合出場する助っ人が、2試合連続の先制点をもたらした。ややシャイなサンタナとは対照的に、陽気な性格。報道陣に対しても「ゲンキデスカ?」と日本語で声を掛けるなど、積極的にコミュニケーションを取る。甘党の一面も持ち、イチゴ味のアイスクリームやプリンが好物。夫人のカルラさんには、「アロス・コン・レチェ」という中南米でよく食べられている米と牛乳を使ったデザートを作ってもらっている。そんなオスナも、野球では甘さを一切断つ。神宮球場での早出練習や、フリー打撃後の室内練習場での打ち込みをほぼ毎日行っている。全ては試合で最高のパフォーマンスを出すための準備。真面目で、笑顔がチャーミングな助っ人がこれからもチームの勝利に貢献する。投げては2年目の吉村貢司郎投手(26)が巨人打線を手玉に取った。9安打を許すも要所を締めた。無四球でプロ初完封勝利、今季6勝目(8敗)を飾った。

◆ヤクルト・吉村貢司郎投手(26)がプロ初完封で6勝目(8敗)を挙げた。吉村はランナーを背負いながらも要所を締める投球で巨人打線に得点を与えず。八回、先頭の代打・オコエに二塁打を中堅越えの二塁打を浴びたが、後続を断つと九回も2死一、二塁とされたが、最後は泉口を遊ゴロに抑えた。打線は四回、オスナの16号2ランで先制。八回には中村の適時打でリードを広げた。以下、吉村のヒーローインタビュー。--今の気持ちは「率直にうれしいです」--どんな準備で試合に臨んだ「不甲斐ないピッチングばっかりで全然勝てなかったんですけど、しっかり1イニング1イニングを抑えていこうと思って全力で投げました」--投球を振り返っても「中村(悠平)さんがうまくリードしてくれたんで、とてもテンポよく投げれたかなと思います」--終盤にピンチを招いた「終盤に野手の方も点を取ってくれたので、絶対に守り切るぞっていう気持ちで投げました」--久々(6月21日の巨人戦(東京D))の勝利「悔しい思いもしましたし、いろいろ悩んだ時期もありましたけど、こういう結果が出て本当によかったと思います」--ファンに向けて「残り試合少ないですが、選手は全力で頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」

◆2位の巨人は投打が噛み合わず、最下位のヤクルトに2連敗。今季17度目の零封負けに阿部慎之助監督(45)は「チャンスもそんなにつくれなかった。完敗です」と振り返った。打線はヤクルト先発・吉村の前に9安打を放ちながらも無得点。ホームベースが遠かった。先発のグリフィンもオスナに先制2ランを被弾するなど6回2失点で4敗目を喫した。首位・広島も敗れたため、ゲーム差は0.5のままだが手痛い敗戦となった。指揮官は「焦っても勝てるものでもないし、切り替えて。僕らもどっしりとして試合に臨ませてあげたい」と前を向いた。

◆ヤクルトは4日、巨人に3-0で快勝した。プロ初完封勝利を飾った吉村貢司郎=京セラドーム大阪(撮影・渡辺大樹)

◆2位・巨人は8月6日以来、今季17度目の零封負け。最下位のヤクルトに痛恨の2連敗を喫し、阿部慎之助監督(45)は「完敗だな。チャンスもそんなにつくれなかった」と肩を落とした。プロ初完封となったヤクルト・吉村の前に凡打の山を築き、最初の得点圏にして最大の勝負どころは2点を追う七回だった。代打・秋広の内野安打で2死一、二塁とし、腰痛で欠場していた坂本が代打で4試合ぶりに登場。ホームの京セラドームは大歓声に包まれた。しかし、初球を打って遊ゴロ。すでに三塁での守備練習を再開している35歳は「打てなかった。それだけ。ああいうところで打ちたい」と、悔しさをにじませた。首位・広島も敗れ、0・5ゲーム差は広がらなかった。試合後、5日の岐阜・長良川球場での第3戦に備えて移動した阿部監督は「焦っても勝てるものでもないし、切り替えて。僕ら(首脳陣)もしっかりと、どっしりとして試合に臨ませてあげたい」とうなずいた。(谷川直之)

◆圧倒した!! ヤクルト・吉村貢司郎投手(26)が4日、巨人21回戦(京セラ)で9回125球、9安打無失点無四球の快投を見せ、プロ初完投を初完封勝利で飾った。6月21日の同戦(東京ドーム)以来、約2カ月半ぶりの6勝目(8敗)。自己最速タイとなる154キロの直球を軸に三塁を踏ませず、チームを6カードぶりの勝ち越しに導いた。依然としてリーグ最下位だが、2位・巨人相手に2連勝。混セをかき回し、浮上につなげる。最後まで全力で腕を振った。九回2死一、二塁。吉村は泉口をフォークで打ち取ると、右拳を握った。2年目で達成したプロ初完投が初完封勝利。試合後は笑みを浮かべ、歓声に応えた。「率直にうれしい。終盤に野手の方も点数を取ってくれたので、絶対に守り切るぞという気持ちで投げた」

◆ヤクルト・吉村貢司郎投手(26)が4日、巨人21回戦(京セラ)で9回125球、9安打無失点無四球の快投を見せ、プロ初完投を初完封勝利で飾った。マウンド上での雄姿を届け、感謝の思いを伝えた。ヤクルト・吉村にとっての原点は、小学生の頃の夏休み。自営業だった父・裕二さん(63)が毎日のようにキャッチボールの相手をし、打撃練習の手伝いをしてくれた。今年1月。つかの間の休みで、東京都内の実家に帰省した際も裕二さんとは野球談議に花を咲かせた。「あそこはどうだったよとか、こうやった方がいいんじゃないかとか。子供のころからずっと見てもらってきたので、父が僕のことを一番わかっていると思う。心のよりどころですね」と感謝する。父からは「どんなときでも応援しているから」と背中を押され、臨んだ2年目シーズン。「今まで支えてくれたので、親孝行で返していきたいです」と力強く口にしていた吉村が、また少しだけ成長した姿を見せた。(ヤクルト担当キャップ・赤尾裕希)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
62505 0.554
(↓0.005)
-
(-)
26349
(+1)
304
(+6)
48
(-)
50
(-)
0.237
(↓0.001)
2.300
(↓0.03)
2
(-)
巨人
63526 0.548
(↓0.005)
0.5
(-)
22368
(-)
329
(+3)
65
(-)
50
(-)
0.242
(-)
2.580
(↓0.01)
3
(-)
阪神
61566 0.521
(↑0.004)
3.5
(↑1)
20404
(+9)
363
(+4)
54
(+1)
34
(-)
0.239
(↑0.001)
2.490
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
59572 0.509
(↑0.005)
5
(↑1)
25430
(+6)
410
(+1)
88
(+2)
54
(-)
0.256
(-)
3.030
(↑0.03)
5
(-)
中日
50648 0.439
(↓0.003)
13
(-)
21316
(+4)
398
(+9)
53
(+1)
35
(-)
0.238
(-)
2.880
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
49664 0.426
(↑0.005)
14.5
(↑1)
24412
(+3)
469
(-)
80
(+1)
55
(+1)
0.238
(-)
3.700
(↑0.03)