DeNA(☆6対1★)広島 =リーグ戦21回戦(2024.09.04)・横浜スタジアム=
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広島
0100000001500
DeNA
51000000X61122
勝利投手:ジャクソン(6勝7敗0S)
敗戦投手:アドゥワ 誠(6勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】宮﨑 敏郎(11号・1回裏3ラン),梶原 昂希(4号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAが破竹の5連勝。DeNAは初回、蝦名と佐野の連続適時打と宮崎の3ランで一挙5点を奪い、先制に成功する。続く2回裏には梶原のソロが飛び出し、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・ジャクソンが6回1失点の好投で今季6勝目。敗れた広島は、投打ともに振るわなかった。

◆DeNAアンドレ・ジャクソン投手(28)がハマスタ9試合目の先発で本拠地初白星を挙げた。1回は2死一、三塁のピンチを招くも見逃し三振で先制を許さず。2回は味方の挟殺プレーのミスで失点も、4回以降は安打を許さず6回5安打1失点(自責0)で6勝目を挙げた。お立ち台では「とても素晴らしい景色です。チームが全力を尽くそうとしているので、私も全力を尽くそうと思いました」とかみしめた。

◆中12日で先発した広島アドゥワ誠投手(25)が、課題の立ち上がりにつかまった。1回に先頭から3連打で2点を先制されると、宮崎に3ランを浴びていきなり5失点。1点を返した直後の2回には、梶原にソロを浴びた。3回以降は立ち直って6回まで投げたが、6回6失点で4敗目。「初回がすべてだと思う。試合を壊してしまったので。申し訳ない」。今季40失点のうち26失点が2回までに許したもの。次回登板が予定される11日巨人戦へ、課題を残した。巨人が敗れ、首位は守ったものの、手痛い連敗となった。今季2試合続けて5失点以上したのは7月21日阪神戦、同26日ヤクルト戦以来2度目。先発投手が2戦続けて5失点以上もこのとき以来だ。残り26試合。守り勝つ野球を支えてきた先発陣にとって、踏ん張りどきだ。同一カード3連敗阻止へ。5日に先発する床田に託す。

◆広島は2戦続けて先発が序盤に崩れ、DeNAに連敗した。先発アドゥワは1回に3連打から2点を失い、さらに宮崎に3ランを被弾。1点を返した直後の2回も、梶原にソロを浴びた。3回以降は立ち直って6回まで投げたが、序盤の失点が大きく響いた。2回に1点を返した打線は、その後も走者は出すものの、反撃態勢をつくれなかった。手痛い連敗となったが、2位巨人も敗れたため、首位の座は守った。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-中12日の先発アドゥワがが序盤に失点新井監督 どのピッチャーでも立ち上がりは難しいと言われる中で、今日はちょっと探り過ぎたように見えたかな。また次の登板に向け、修正にしてもらいたいです。-6回まで引っ張ったのは、次回を見据えてか新井監督 もちろん。彼があのまま降りては、というのもあったし、一番はブルペン。昨日もけっこう行ってもらっているので、今日は水曜日でしょう。また早く代えてしまうと、ブルペンが大変なことになるからね。どちらかと言えばそっちかな。-打線は3安打が出た1回に得点できていれば...新井監督 まあ、そこはね。先制点を取れていればとか「タラレバ」はないからね。ビジターで相手打線もすごく振れている打者が多いので、明日は何とか先制点、主導権をとってゲームを進めていきたい。-前日同様、点差が開くと攻撃が難しい新井監督 そこはうちだけじゃなく、どこのチームも難しいからね。何とか接戦に持っていって。投手が頑張って、バックがしっかり守って、ロースコアのゲームを拾っていくのがうちの野球なので。逆に、切りかえやすいですね。-2試合、先発が試合をつくれなかった。明日の床田への期待?新井監督 いつもいつも期待していますよ。明日も変わらずに期待しています。

◆団結したDeNAの勢いが止まらない。1回に蝦名達夫外野手(26)が左翼線への先制適時二塁打を放つと、1死一、二塁からは宮崎敏郎内野手(35)が左翼席中段へ運ぶ11号3ラン。一挙5点の猛攻で、台風での4試合中止を挟んで5連勝を収めた。1日の全体練習日には筒香嘉智外野手(32)がミーティングを開いてナインに言葉を伝え、首位広島から2連勝で5ゲーム差。大逆転優勝へ望みをつなぐ。DeNAがつながった。打線は序盤から泥くさく、つないだ。1回、先頭梶原が左前打で出塁すると、蝦名が「バットに当てれば、ことが起こるかなと」と低めボール球に膝をつきながら食らいついて左翼線への適時二塁打。打者2人で先制に成功した。続く佐野も適時打を放ち、1死一、二塁からは宮崎が左翼席中段へ3ラン。一挙5得点で主導権を握った。ベンチメンバーもつながった。伊勢が9回を締めて試合終了。ベンチから選手が跳びはねて喜ぶ。さらに右翼奥のブルペンからも、元気印の森唯を筆頭に、控え投手陣がダッシュで飛び出してきた。ブルペン陣がベンチ前で"勝利のハイタッチ"に参加するのは3日の同戦から。最古参の山崎も「初めてでした。チームみんなで喜ぼうと」と輪に加わった。勢ぞろいで勝利の喜びを共有し、スタンドのファンへ感謝した。それだけではない。5点リードの9回、筒香、桑原らがベンチで座らずに仁王立ちでパワーを送った。桑原は「いつもそうですけど、ベンチの僕らも一緒に戦ってるんだという気持ちでした」とグラウンドとつながり、全員で勝利をつかんだ。台風の影響で4試合が中止。全体練習日の1日、筒香がDOCKでチーム全体の前に立った。「アメリカではもう1段階ギアが上がる時期。例え話ですけど、そういう話もさせてもらいました」と自身の経験も踏まえてミーティングを開いた。広島、巨人、阪神と優勝を目指す上で負けられない上位との対戦を迎える前のタイミング。球宴休みでは同期間を挟んで今季最長の9連敗を喫した。同じ轍(てつ)は踏まないためにも、同じ方向を向いてつながった。投打がかみあい今季2度目の5連勝。希望の光が見える。「もう勝っていくしかない。目の前の試合を全力で勝っていくだけです」と三浦監督。思いは1つ。つながり合ったDeNAが、勢いを加速させていく。【小早川宗一郎】▽DeNA宮崎(11号3ランなど猛打賞で8年連続100安打達成)「毎日試合に出してもらっているので、その結果がこうなって良かったです」

◆DeNA蝦名達夫外野手(26)が死に物狂いで食らいついた。1回、先頭梶原が左前打で出塁。広島アドゥワに2球で追い込まれながらも、4球目の低めチェンジアップに食らいついた。左翼線への二塁打で、一走・梶原のスタートを切っており、打者2人で幸先よく先制に成功した。「カジ(梶原)が走ってるところが見えたので、なんとかバットに当てれば、ことが起きるかなと思って食らいつきました」と気持ちで持っていった。チームはそのまま勢いに乗ってこの回5得点。逃げ切って、負けられないシーズン最終盤、首位の広島相手に連勝を収めた。2安打1打点と2番の役割を果たした蝦名は言う。「もう形ではなくて、泥くさいというか、必死にプレーすることしか、僕にはできないと思ってるので」。打席だけではない。日々、目の前の1プレーに、文字どおり食らいつく。三浦監督も「エビはケガもあったので戻ってきてから徐々に感覚を取り戻してますし、好不調というよりも1年間、1軍でフルシーズン戦ったことはないですから、必死に毎日毎日やってくれてます」と評した。今季ここまで58試合で打率2割6分8厘、3本塁打、OPS・715。充実のシーズンを過ごしながらも、シーズン最終盤、ここ一番での活躍を見据える。「精神的にも疲れますけど、1日1日、負けられない戦いが続いている。踏ん張りどころだと思うので、必死にやるだけだと思います」と引き締めた。

◆DeNAが5連勝。一回に梶原、蝦名、佐野の3連打で2得点。さらに宮崎が3ランを放ち主導権を握った。直後に1点を失ったが、二回は梶原がソロ本塁打。ジャクソンが6回1失点で6勝目。広島は序盤にアドゥワが崩れ2連敗。

◆閃光(せんこう)のような当たりが、右翼ポール際に突き刺さった。DeNAのリードオフマンを担う梶原昂希外野手(24)が、自慢の長打力を見せつける4号ソロ。5-1の二回に高めに浮いた初球のスライダーを仕留め「1打席目から良い形で打つことができたので積極的にいきました」と笑みを浮かべた。その言葉通り、一回から役割を果たした。カウント1-2からカーブを逆方向の左前へ運び、続く蝦名の三塁線を破る適時二塁打で一気に一塁から生還。一挙5点を先行する猛攻の火付け役となった。36安打を放った8月に打率・360を記録し、1番として目覚ましい活躍を見せた。189センチの左打者は高めに苦手意識があり、それを克服するために上からボールをたたくスイング軌道をティー打撃で体に染みこませている。石井チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチと励むティー打撃では「ネットの下の境目に打ち込むぐらいの意識」で球をはじき返し、この日も試合前練習でルーティンの一つとする「8の字スイング」で軌道を確認した。二回の一発の打球角度は23度。高めの球を上からたたいた弾丸ライナーには、地道な練習の成果が表れていた。これでチームは5連勝。逆転CS進出へどこまでも食らいついて行く。

◆DeNAは4日、広島に6-1で快勝した。これで5連勝。お立ち台でポーズをとる(左から)ジャクソン、宮崎敏郎、蝦名達夫=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆DeNA・三浦監督が監督通算260勝(264敗23分け)を挙げ、DeNA(前身を含む)の監督通算勝利数で、大矢明彦の259勝を抜いて歴代単独4位となった。1位は別当薫の494勝、2位が三原脩の461勝、3位がラミレスの336勝。

◆わずか8球の先制劇だった。DeNAのリードオフマンを担う梶原昂希外野手(24)が、一回にカーブを逆方向の左前へ。続く蝦名の4球目にスタートを切り、三塁線を破った打球が転々とする間に一塁から俊足を飛ばして生還した。一挙5点を先行する猛攻の火付け役として5連勝に貢献し「1、2番がつながれば今日みたいに流れが来る」と胸を張った。味方の失策で1点を返された直後の二回には、打球速度169キロ、角度23度の4号ソロを右翼ポール際に突き刺した。流れが相手に傾きかねない場面での一発には、ソフトバンク・柳田になぞらえて「ハマのギータ」と呼ばれるスケールの大きさが詰まっていた。8月は36安打で打率・360。躍進の背景には6月中旬から続けるルーティンがある。189センチの左打者は「ローボールヒッター」と自負する一方、高めに苦手意識を持つ。次第にマークが厳しくなる中、弱点を克服するために上からボールをたたくスイング軌道を体に染みこませている。石井チーフ打撃兼走塁兼一塁ベースコーチと励むティー打撃では「ネットの下の境目に打ち込むぐらいの意識」で球をはじき返し、日課の一つとする「8の字スイング」で軌道を確かめる。山なりの球を正面に軽打で返すペッパーも欠かさず、理想とする力感のない打撃が形になりつつある。三浦監督は「カジは1軍の投手の球の切れに対応できるようになってきている」と評した。4位のチームは首位広島との同一カード3連戦の勝ち越しを決め、ゲーム差を5に縮めた。持ち味の〝剛〟と伸びしろ十分の〝柔〟。両方の顔をのぞかせる成長株は、シーズン佳境の争いに「やりがいを感じる」と目をギラつかせた。(鈴木智紘)

◆広島は首位の座は守ったものの、2夜連続で序盤の大量失点が響き、2連敗となった。9月最初の3連戦は1試合を残してカード負け越し決定。新井監督は「逆に切り替えやすい」とサバサバと振り返った。「ビジターで相手はすごく振れている打者が多い。あしたはなんとか先制点を取ってゲームを進めたい」3日は森下が4回7安打5失点の背信投。この日はアドゥワが1番・梶原から3連打を浴びて2点を失い、さらに宮崎に3ランを被弾。1─5の二回には梶原にソロ本塁打を浴び、6回9安打6失点で4敗目を喫した。巨人との0・5ゲーム差は変わらないが、3位阪神が3・5差に迫る。自慢の先発陣が2日連続で試合を壊したが、5日はチームトップ11勝を誇る床田が先発する。指揮官は「変わらず期待している」と全幅の信頼で送り出す。(柏村翔)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
62505 0.554
(↓0.005)
-
(-)
26349
(+1)
304
(+6)
48
(-)
50
(-)
0.237
(↓0.001)
2.300
(↓0.03)
2
(-)
巨人
63526 0.548
(↓0.005)
0.5
(-)
22368
(-)
329
(+3)
65
(-)
50
(-)
0.242
(-)
2.580
(↓0.01)
3
(-)
阪神
61566 0.521
(↑0.004)
3.5
(↑1)
20404
(+9)
363
(+4)
54
(+1)
34
(-)
0.239
(↑0.001)
2.490
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
59572 0.509
(↑0.005)
5
(↑1)
25430
(+6)
410
(+1)
88
(+2)
54
(-)
0.256
(-)
3.030
(↑0.03)
5
(-)
中日
50648 0.439
(↓0.003)
13
(-)
21316
(+4)
398
(+9)
53
(+1)
35
(-)
0.238
(-)
2.880
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
49664 0.426
(↑0.005)
14.5
(↑1)
24412
(+3)
469
(-)
80
(+1)
55
(+1)
0.238
(-)
3.700
(↑0.03)