オリックス(☆3対2★)西武 =リーグ戦22回戦(2024.09.03)・ほっともっとフィールド神戸=
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西武
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ORIX
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勝利投手:吉田 輝星(4勝0敗0S)
(セーブ:マチャド(4勝2敗23S))
敗戦投手:髙橋 光成(0勝11敗0S)

本塁打
【オリックス】西川 龍馬(7号・4回裏2ラン)

  DAZN
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◆オリックスが接戦を制した。オリックスは1点を追う4回裏、西川の2ランで逆転する。その後同点を許すも、6回に紅林の適時打で1点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、2番手・吉田が今季4勝目。敗れた西武は、打線が14安打を放つも2得点とつながりを欠いた。

◆試合は「台湾農産品デー」として開催され、西武とオリックスで投手として活躍した許銘傑(シュウ・ミンチェ)さんの娘のジェンジェンさんが始球式に登板した。千葉・松戸市の中華料理店「東東(とんとん)」の看板娘で、TikTok(ティックトック)などでも人気を集めている。マウンドには店で働いている服装で登場。右投げからの投球はホームに届かず、最後は打者の背中をゴロで通過した。「すごく緊張したんですけど、お父さんがずっとここに立ってたんだと思うと、すごいなとあらためて実感しました。届かなかったですけど、投げられたことがうれしいので、それで十分です。ありがとうございました」。投げ終えて周囲に頭を下げると、最後は土をならしてマウンドを降りた。「お父さんには、マウンドは聖地だとよく言われていたので」と話した。お店の一押しメニューにはルーローハン(魯肉飯)を挙げた。「台湾の豚肉を使ったおいしいご飯。あいにく私のお店では日本の豚肉を使わせていただいてるんですけど、台湾の豚肉のルーローハンがおいしかったので、自分のお店でも作ろうと思いました。チャーハンもいろんな種類があるのでオススメです」とチャーミングな笑顔で宣伝した。<ジェンジェンさんプロフィル>許維娟(シュウ・ウェイジェン)さん。2002年(平14)埼玉県生まれ。大学4年生。「中華東東」のTikTokのフォロワー数は約15万人。インスタグラムのフォロワー数は約11・8万人。父の許銘傑さんは00年から14年間、西武とオリックスで投手として活躍。通算301試合で49勝49敗、2セーブ、39ホールド。防御率4・20の成績を残した。現在は台湾楽天モンキーズの投手コーチ。

◆西武高橋光成投手(27)がこの日も敗戦投手となった。開幕からの11連敗は、60年の近鉄大津と並んでのパ・リーグワーストタイ記録となった。初回に2安打を許したものの無失点の立ち上がり。味方打線が2回に先制したが、高橋は4回にオリックス西川に逆転2ランを浴び、6回にも西川の二塁打をきっかけに勝ち越し点を許した。球速は7回でも150キロ台を連発したものの、要所で手痛い一打を喫し、7回途中3失点でマウンドを降りた。エース格として期待された今季、開幕から失点がかさみ、チームの得点力不足も重なって、前日2日までの成績は13試合で0勝10敗、防御率4・13。念願の今季1勝目をかけたマウンドだったものの、この日も黒星がついた。チームは今季80敗目を喫し、シーズンは残り23試合となった。高橋が開幕11連敗。開幕から11連敗以上は56年権藤(大洋)13連敗、50年成田(国鉄)11連敗、60年大津(近鉄)11連敗に次いで4人目となり、パ・リーグでは大津に並ぶワースト記録。また、「開幕から」に限らない同一シーズンの連敗記録は66年梶本(阪急)の15連敗で、11連敗以上は17年石川(ヤクルト)以来14人、16度目。西武では22年隅田の10連敗を抜いて球団ワーストとなった。

◆オリックス西川龍馬外野手(29)の好調なバットが止まらない。7号2ランを含む3安打で西武撃破に貢献し、大逆転CSへ望みをつないだ。ここ4試合は4、4、2、3と計13安打。打率が上がりづらいシーズン終盤で、一気に2分以上も上げた。「数字的にも物足りない。この前まで、あんまりいい数字ではなかったので。なんとか最後まで取り返せるように。振って合わせるっていうのは今までやってきたこと。一発で仕留められて、いい結果につながってる」。4回の一時逆転弾は高橋の初球フォークを積極的にとらえた。打線の中軸の森が上半身のコンディション不良でベンチ外となった。中嶋監督は「古傷らしい。ちょっとの間いないのかな」としばらく離脱の見通しを明かした。西川にかかる負担は大きくなりそう。背番号7は「まずは(カード)頭を取れたのが明日につながるかなと思うんで」。試合のなかった3位ロッテとは再び5・5ゲーム差。最後まで食らいつく。▽オリックス中嶋監督(被安打14も2失点の投手陣に)「よくしのいだ。走者を出さない方が楽なんでしょうけど、出してからでも本当に粘ったなと思います」▽オリックス紅林(6回に決勝打)「7月、8月はすごく苦しくて。いろいろ悩んで。もう1回(頭を)坊主にしたろかなと思ったけど、調子悪くなって毎回坊主にしてたら、一生坊主だなと思って、とどまりました」

◆西武高橋光成投手(27)が7回途中、悔しそうにマウンドを降りた。開幕から14試合目、もう9月なのにまた勝利投手の権利を得られなかった。「本当にストレートも良かったですし、変化球もしっかりと思い描いた軌道に乗っかっていたので」と振り返ったものの、堂々とベンチへは戻れない。10メートルか15メートルか、ベンチから誰より前に歩いて出てきたのが、佐藤龍世内野手(27)だった。近づいて最初に背番号13をポンとたたいた。「すまん」。4番打者として、5回には先頭打者で中越えの二塁打を放ち、外崎の犠飛で同点のホームを踏んだ。でも6回の勝ち越し機は空振り三振に倒れた。打線全体で14安打14残塁、2得点。佐藤龍は言う。「光成1人だけの問題じゃないし、こればっかりは。なんとか光成に勝たせたいってみんな思ってるんですけど、うまくいかないっすね...。申し訳ないなって気持ちです」2番手佐藤隼輔投手(24)がピンチを後続を切り抜けると、高橋は背中をポンとたたいた。この日昇格し快音が出なかった渡部健人内野手(25)の背中もポンとたたいた。降板してもなお、やることをやって、0勝11敗になった。悪夢のシーズンも終わりが見えてきた。この先、マウンドでやりたいことは。「もう変わらないですね。1試合1試合、1球1球、どれだけ集中して投げられるかっていうのは、本当に今後の野球人生にもつながってくると思うので。あきらめずにやっていきたいなと思います」傷心のエースも野手たちも、前を向くしかない。気持ちが切れたら野球人生もどんどん-。戦いは明日も続く。【金子真仁】高橋が開幕11連敗。開幕から11連敗以上は56年権藤(大洋)13連敗、50年成田(国鉄)11連敗、60年大津(近鉄)11連敗に次いで4人目となり、パ・リーグでは大津に並ぶワースト記録。また、「開幕から」に限らない同一シーズンの連敗記録は66年梶本(阪急)の15連敗で、11連敗以上は17年石川(ヤクルト)以来14人、16度目。西武では22年隅田の10連敗を抜いて球団ワーストとなった。

◆オリックス森友哉捕手(29)が3日、上半身のコンディション不良のため西武22回戦(ほっともっと神戸)のベンチを外れ、欠場した。試合後、中嶋監督は「古傷らしい。ちょっとの間いないのかな」と、しばらく離脱の見通しを示した。

◆オリックス・紅林弘太郎内野手(22)が勝ち越し打を放った。六回、先頭の西川が右翼線二塁打で出塁。頓宮、西野が凡退して2死三塁で紅林が打席に立ち、先発・高橋のフルカウントからの6球目のフォークをしぶとく左前にはじき返して適時打とした。紅林が打点を挙げたのは8月27日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)以来。8月の月間打率・226と苦しんでいた男が快音を響かせ、勝利への流れを引き寄せた。

◆今季初勝利をかけて先発した西武・高橋光成投手(27)は失点をしながらも、粘りの投球で試合を作った。「少しでも(チームの)勢いに乗って明日はいきたい」クライマックスシリーズ進出の可能性が消滅してから2連勝と勢いに乗るチーム。中7日のマウンドで一回は先頭・来田をフルカウントからフォークで空振り三振に斬ると、2死から連打で一、二塁とされたが頓宮を捕邪飛に仕留め無失点で切り抜けた。二回に味方から先制点をもらうと、その回と三回は三者凡退で切り抜けたが四回に捕まった。無死一塁から迎えた西川に初球のフォークを右翼スタンドに運ばれる逆転2ランを浴びた。前回8月27日のロッテ戦では6回2失点ながら打線の援護なく、開幕から白星なしの10連敗を喫した。それでも前回は今季13度目の先発で初のクオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)をマークするなど「状態はよくなってきている」と手応えを口にしている。しかし、2-3の七回に再びピンチ。2死一、三塁の場面で降板した。6回?を8安打3失点。今季初勝利がどこまでも遠い。

◆オリックスは頼れる4番の活躍で勝利した。0-1の四回に西川が一時逆転となる7号2ラン。五回に追い付かれたが、六回にまたも西川が二塁打でチャンスメークすると、紅林が左前へ決勝打を放った。2番手で登板し、1死一、三塁のピンチをしのいだ吉田が4勝目を挙げた。西川は4打数3安打の猛打賞で直近4試合で打率・722(18打数13安打)と打ちまくり。絶好調男がチームに勝利を呼び込んだ。これで試合がなかったクライマックスシリーズ進出圏内の3位・ロッテとの差を5・5差に縮めた。

◆西武は球団では西鉄時代の1972年以来、52年ぶりの80敗目を喫した。毎回安打を放ちながら14残塁で2点止まり。渡辺監督代行は「勝負どころでの一本が出なかった」と悔やんだ。先発高橋は七回途中まで試合をつくったが、西川に2ラン、勝ち越しの足掛かりとなる二塁打など3安打を許して3失点。球団シーズンワースト記録の11連敗となり「同じ打者にやられてしまった。諦めずにやる」と必死に前向きな言葉を残した。

◆4番に座ったオリックスの西川が3安打2打点で勝利に導いた。主軸の働きを果たし「何とかいい結果を出せるように毎打席、やっている」と充実感を語った。0―1の四回無死一塁で豪快な2点本塁打。高橋が投じた初球の沈む球を引っ張って右翼席へ運び「思い切っていけた」と納得した。2―2の六回は先頭で右翼線二塁打。紅林の適時打で勝ち越しのホームを踏んだ。前日までの3試合では、2試合連続の4安打など計10安打と絶好調。不本意なシーズンを送ってきた巧打者が、終盤戦で本領を発揮し始め「数字的にも物足りない。何とか最後まで取り返せるように」と奮闘を誓った。

◆オリックス・森友哉捕手(29)が3日、西武戦(ほっと神戸)を上半身のコンディション不良のため欠場した。ベンチ入りもしなかった。2日の楽天戦(楽天モバイルパーク)の五回の守備で味方と交錯した際に痛めた可能性もあり、中嶋監督は「古傷と言えば古傷らしい。簡単にすぐ(復帰できる)、という感じでもないので。ちょっとの間、いないのかな」と見通しを語った。

◆当たり出したら止まらない。オリックスの4番・西川が3安打2打点で勝利をもたらした。「振って合わせるというのは今までやってきたこと。それがいい結果につながっているのかな」0―1の四回無死一塁で先発・高橋の甘く入ったフォークボールを右翼席にたたき込み、一時逆転の7号2ラン。六回には右翼線二塁打で紅林の決勝打につなげた。直近4試合の打率・722(18打数13安打)も「あとが怖い」と浮かれることはない。この日の試合前練習からチームは「CONTINUE2024 全員で勝つ!!!!」とプリントされた練習着を身にまとい、一体感を高めた。3位ロッテとは5・5ゲーム差。逆転でのクライマックスシリーズ進出へ、西川は「何とかいい状態を続けれるように」と気合を入れ直した。(織原祥平)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
74423 0.638
(↓0.005)
M15
(-)
24503
(+3)
332
(+6)
97
(-)
79
(-)
0.256
(-)
2.580
(↓0.03)
2
(-)
日本ハム
62508 0.554
(↑0.004)
10
(↑1)
23459
(+6)
410
(+3)
90
(+2)
76
(-)
0.249
(↑0.001)
2.920
(-)
3
(-)
ロッテ
60556 0.522
(-)
13.5
(↑0.5)
22420
(-)
431
(-)
61
(-)
54
(-)
0.249
(-)
3.260
(-)
4
(-)
楽天
57573 0.500
(-)
16
(↑0.5)
26410
(-)
473
(-)
61
(-)
72
(-)
0.243
(-)
3.740
(-)
5
(-)
ORIX
56623 0.475
(↑0.005)
19
(↑1)
22340
(+3)
354
(+2)
55
(+1)
49
(-)
0.237
(-)
2.650
(-)
6
(-)
西武
38802 0.322
(↓0.003)
37
(-)
23285
(+2)
423
(+3)
48
(-)
61
(-)
0.209
(↑0.001
3.200
(-)