西武(☆6対5★)日本ハム =リーグ戦20回戦(2024.09.01)・ベルーナドーム=
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日本ハム
2000010025901
西武
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勝利投手:アブレイユ(2勝5敗22S)
敗戦投手:柳川 大晟(0勝2敗8S)

本塁打
【日本ハム】レイエス(17号・6回表ソロ)
【西武】西川 愛也(4号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆西武が劇的なサヨナラ勝利。西武は3-5で迎えた9回裏、2死満塁から代打・栗山が押し出し四球を選び、1点差に迫る。なおも続く好機で元山が適時二塁打を放ち、試合を決めた。投げては、5番手・アブレイユが今季2勝目。敗れた日本ハムは、9回に2点を勝ち越すも、痛い逆転負けを喫した。

◆西武のルーキー武内夏暉は8月3日楽天戦で7勝目を挙げてから3連敗中。7勝以上記録した西武の新人は昨年まで16人いるが、勝利数別の人数は7勝8人、8勝0人、9勝0人、10勝以上8人。最近の16年多和田や19年松本ら7勝止まりが8人おり、8勝目を挙げた投手は全員が2桁勝利へ到達している。新人王へ向け、武内が「8勝の壁」を破れるか。

◆パ・リーグの最優秀中継ぎ争いでトップに立つ日本ハム河野竜生投手(26)が出場選手登録を抹消された。今季はここまで48試合登板で1勝4敗31ホールド、防御率2・31。救援勝利とホールド数を合わせたホールドポイント(HP)は「32」。2位の楽天酒居に6差をつけて独走中だが、前夜の8月31日西武戦では1点リードの8回に代打栗山に逆転2ランを浴びて4敗目を喫していた。この日は試合前練習に参加して、外野でダッシュなどを行った。また、松浦慶斗投手(21)も抹消された。代わりに杉浦稔大投手(32)と田中正義投手(30)が1軍復帰。前夜は先発で好投したドリュー・バーヘイゲン投手(33)も登板間隔が空くため、登録抹消された。

◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が23試合連続となる安打を放ち、球団記録まで残り1試合とした。1回1死二、三塁で西武の左腕武内のチェンジアップを三遊間へ。遊撃手源田がバックハンドで好捕して送球したが、全力疾走で先制の適時内野安打を勝ち取った。「ゴロでもフライでも先制できればいいと思って打席に入りました。武内投手はストレートの強いピッチャーですが、初球のカーブを空振りしてしまったので、冷静になって来た球に対応しようと思いました」とコメントした。一塁ベースを駆け抜けたレイエスはセーフのジャッジを確認すると、両手を大きく天に突き上げた。記念球は一塁手元山から一塁側ベンチへ返された。これで23試合連続安打をマーク。大下弘が51年、森本稀哲(現外野守備走塁コーチ)が07年に達成した球団記録までマジック「1」となった。前日8月31日の同戦では06年のセギノールの記録を抜き、球団の歴代外国人選手トップに浮上していた。

◆歌手の郷ひろみ(68)がセレモニアルバッティングを行った。場内に名前がアナウンスされると「HIROMI」の背ネームと背番号「GO」のユニホーム姿でスタンドに手を振りながら登場した。投手役は西武の球団マスコット・レオが、捕手役は郷の大ヒット曲のひとつである「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」を登場曲に使用している蛭間拓哉外野手(23)が務めた。郷は、蛭間からもらったというバットを手に右バッターボックスに立つと、予告ホームランポーズを披露。レオが投じたボールに空振りに終わるも、場内のファンからは大きな拍手が送られた。セレモニアルバッティングを振り返り「ホームランを打ちたかったのと、ポールに当てたかったんですよ」と悔やんだ。また、始球式ではなくバッティングだと知ったのは当日だったといい「僕もちょっと予想外だったので。本当はピッチング、2週間ぐらい前からずっと投げ込んでいたんですよ」と明かした。試合後には、スペシャルライブも行われる予定となっており「勝って気分良く、最高のパフォーマンスをお見せしたいですよね」と西武の勝利を願った。

◆西武の源田壮亮内野手(31)が右目の結膜炎の影響で途中交代した。この後病院で診察を受けるという 「2番遊撃」でスタメン出場したが、4回の守備から滝沢夏央内野手(21)に交代した。源田は119試合に出場。2割6分、2本塁打、15打点、8盗塁の成績を残している。

◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が2安打で球団記録にリーチをかけた。西武武内から1回に適時内野安打を放つと、6回にはチームトップの17号ソロ。23試合連続安打とし、大下弘が51年、森本稀哲(現外野守備走塁コーチ)が07年に達成した球団記録まであと1試合とした。止まらぬ勢いにも「個人としては(安打が)出たんですけど。やはりチームが負けてしまったので、そんなにいい気持ちで帰ることはできない」と逆転サヨナラ負けの悔しさを口にした。

◆憧れの人の前でアチチな一打を-。西武の蛭間拓哉外野手(23)が気合をみなぎらせ、日本ハム戦に向かった。この試合にかける思いが人一倍強かった。その理由は「めちゃくちゃ楽しみです」と、切望していた歌手の郷ひろみとの対面がかなうからだ。かつて会った郷には「穏やかで、優しくて、かっこいい」印象を受け、再会を待ちわびていた。試合前には郷が打席に入ったセレモニアルバッティングに協力。捕手役を務め、予告ホームランポーズを披露する憧れの人物をすぐ側で見守った。球団マスコット「レオ」が投じたボールに空振りに倒れた郷と最後はがっちりと握手を交わし、勝負に臨むパワーを受け取った。23年ドラフト1位で加入して以来、登場曲は郷の大ヒット曲である「2億4千万の瞳」を使用してきた。「いろいろな方が知っているのもありますし、誰しもが聴いたことがある歌なのでなじみやすい。みんなが球場で『ジャパン!』といってくれるのもいいですしね」と声を弾ませながら狙いを語った。郷の目の前で「アチチなプレーをしたいです」と意気込んで迎えた一戦。8番左翼でスタメン出場も、3打席目まではエキゾチックな一打を披露することはできなかった。【平山連】

◆日本ハム北山亘基投手(25)が6回に突如乱れ、6勝目を逃した。安定した投球で5回まで2安打無四球で二塁を踏ませず。だが、3点リードの6回1死から滝沢に四球を与えると、続く西川に2ラン。さらに四球と安打で2死一、三塁とピンチを招くと、元山に同点の右前適時打を許した。逆転は許さなかったが、この回だけで3安打2四球と投球が乱れた。7回からこの日再昇格した杉浦と交代し、6勝目はお預けとなった。北山は「6回の投球が悔やまれます。ピンチでギアを上げきれず、単調なピッチングになったのが失点の要因だと思います」とコメントした。

◆日本ハム松本剛外野手(31)が、痛みに耐えて勝ち越しのホームを踏んだ。3-3の9回無死、四球で出塁すると、西武アブレイユのけん制球がノーバウンドで右脇腹付近を直撃。痛みに顔をゆがめトレーナーが駆けつけるも、プレーを続行した。松本剛は田宮の犠打で二進すると、2死二塁から水野の右越え適時三塁打で勝ち越しのホームを踏んだ。

◆日本ハムが9回に3失点し、最下位西武に痛恨の逆転サヨナラ負けを喫した。3-3の9回に水野と清宮の適時打で2点を勝ち越すも、その裏に登板した柳川の制球が定まらず、2死満塁から押し出しで1点差。救援した池田が西武元山に逆転サヨナラとなる適時二塁打を浴びた。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が乱調で負け投手となった柳川大晟投手(21)に切り替えを促した。3-3の9回に2点を勝ち越したが、その裏に登板した柳川の制球が定まらず。2死満塁から押し出しで1点差とされると、救援した池田が西武元山に逆転サヨナラとなる適時打を浴びた。新庄監督はまず「柳川くん、どうしたんだろうね。今日は腕振れてなかったし、緊張したのかな。暑さなのか、マウンドが合わないのか。もうストライク入らないかなというところで、ピッチングコーチと池田くんかなって」と話した。続けて「こういう日がなかったら成長もしないし。(全試合抑えれば)150セーブくらいしますよ」と21歳の右腕に切り替えを促した。最下位の西武に痛いカード負け越しにも「もうこの残り試合数は1試合1試合切り替えていかないとね、いけないし。自信持って出した選手で、選手が活躍をしてこの順位にいるわけですから。これからも選手を信じて、もうグラウンドに出すのは僕なんで、思い切ってね、やってもらえたらいいです」と前を向いた。

◆西武が連夜の終盤逆転勝ちで日本ハムにカード勝ち越しを決めた。元山飛優内野手(25)が劇的なサヨナラ打を含む4安打3打点の大暴れを見せた。6月1日の巨人戦に続く今季2度目のサヨナラ打でチームメートから手荒い祝福を受け「毎回顔にすごい勢いで水をかけてくるんで、もう首から下でお願いしたいです」と笑みがこぼれた。敗色ムードを振り払った。2点を追う9回2死満塁。前夜に代打逆転決勝2ランを放った栗山が9球粘った末に押し出し四球を選び1点差に詰めた。ベテランの執念に「鳥肌が立った。栗山さんの必死さを無駄にしたらあかん」と右中間へ2点適時二塁打。3時間49分に及ぶ熱戦に終止符を打った。8月下旬に1軍復帰後は安打が出てなかったが、この日は第1打席から快音を響かせた。右へ左へと打ち分け今季初の猛打賞だ。昨年末にヤクルトからトレードで移籍した新顔。この日引退を発表した金子侑にはお世話になりっぱなしだった。遠征中に毎回食事に連れて行ってもらうなど「何でこんなにかわいがってくれるんやろ、というぐらいかわいがってくれた。侑司さんが面倒を見てくれたおかげでチームにも入りやすかった」と感謝が絶えない。この日の朝には金子侑から「打てよ」と激励のLINEを受けて、気合がみなぎった。「侑司さんが引退を発表した日にライオンズが負けるわけにはいかない」。お世話になった先輩の節目の日に自身のバットで恩返しを果たした。【平山連】

◆日本ハム水野達稀内野手(24)が復調の兆しを見せた。7回の守備から途中出場すると、同点の9回2死二塁でアブレイユの初球146キロ直球を右越えへの適時三塁打とした。8月24日ソフトバンク戦から前日まで14打数1安打と当たりがなかったが、「自分の良さは積極性なので。もう1度それを出そうと思っていきました。残り1カ月あるので気を抜かずにいきたいです」と話した。

◆もう「マモナク」です。日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が連続試合安打の球団記録に王手をかけた。1回に三遊間へのゴロに激走。先制適時内野安打として両腕を突き上げた。23試合連続安打で自らの球団外国人記録を更新。51年大下弘、07年森本稀哲(現外野守備走塁コーチ)の24試合に「M1」とした。9月に入ってもヒットパレードが止まる気配はない。先制打は「初球カーブを空振りしたので、冷静になって来た球に対応しようと思いました」。どん欲に日本野球を学んで身に着けた対応力が快進撃の源だ。その姿勢はグラウンド外でも不変。エスコンフィールドへ電車通勤中に「間もなく、北広島」の車内アナウンスを春先に完全習得したように日本語力も絶賛上達中。最近は通訳から「そろそろ通訳もいらないんじゃない?」と英語で聞かれて「マモナク」と日本語で返してニヤリ。言葉の意味を理解し、応用する高度な返しを披露した。6回の17号ソロは1回に空振りしたカーブを見逃し、高く浮いたチェンジアップを捉えた。それでもチームはサヨナラ負け。「そんなにいい気持ちで帰ることはできない」と悔しがったが、打ち続けることがチームへの何よりの貢献。抜群の対応力で球団記録に「マモナク」並び、更新する。【木下大輔】

◆日本ハムが今季6度目のサヨナラ負けを喫した。2点リードの9回に登板した柳川大晟投手(21)が乱調で救援初黒星。それでも新庄剛志監督(52)の信頼は不変で、1軍復帰した田中正義投手(30)とダブルストッパーでシーズン佳境を戦うことを示唆した。フランミル・レイエス外野手(29)は17号ソロを含む2安打を放ち23試合連続安打とし、球団記録に王手をかけた。サヨナラ負けから5分後。ベルーナドーム名物の長い階段を上がってきた新庄監督は、息を切らしながら言った。「柳川君、どうしたんだろうね。今日は腕が振れていなかったし、緊張したのかな」。2日前は西武打線を3者凡退に抑えた高卒3年目右腕。この日は制球が不安定だった。2点リードの9回。柳川は2四球が絡んで2死満塁とし、代打栗山に押し出し四球を与えて降板。代わった池田がサヨナラ打を浴びた。新庄監督は「投手コーチと池田君かなって。打たれましたけど、思い切りいったんで、切り替えて」。痛恨の幕切れとなった。柳川はプロ初の救援黒星となった。指揮官は「こういう日がなかったら成長もしないし...。(この経験が糧になって)150セーブくらいしますよ」。まだまだ信頼と期待は不変だ。この日、開幕から守護神を務めた田中正が1軍復帰した。それでもセーブシチュエーションで柳川をマウンドに送った理由は「競争ですから。(田中)正義君に目の前で見せて...こういう時に抑えてほしかったね、柳川君が。また(田中正も)燃えてくると思うし。次は正義君を柳川君が見て」。今後は臨機応変にダブルストッパーで臨むプランも披露。苦い経験を力に変える鉄壁のクローザーコンビでシーズン佳境を勝ちきる。【木下大輔】

◆西武が逆転サヨナラ勝ちした。2点を勝ち越された直後の九回2死満塁で代打栗山が押し出し四球を選んで1点差に迫ると、元山が2点二塁打を放って試合を決めた。日本ハムは九回に柳川を投入して逃げ切れなかった。

◆西武の元山はプロ4年目で初となる1試合4安打目を最高の形でマークした。九回、代打栗山の押し出し四球で1点差に詰め寄り、なお2死満塁。代わったばかりの池田の速球を捉えて右中間を破り、逆転のサヨナラ2点二塁打で締めくくった。「まさかあんないい打球がいくと思っていなかった」と声を弾ませた。打率1割ちょうどで臨んだ一戦だったが、六回の同点打も含めて3打点と大当たり。「ここから全勝を目指す気持ちでやっていきたい」と威勢が良かった。

◆日本ハムは2点リードで迎えた九回に手痛い逆転サヨナラ負けを喫した。抑えの柳川が先頭打者への四球を起点にピンチを招き、2死一、二塁から連続四球で1点差に迫られて降板。救援した池田も痛打されて逃げ切れなかった。新庄監督は「柳川君、どうしたんだろうね。腕が振れてなかったし、緊張したのかな」と話した。監督が5月に育成から引き上げたホープとあって「こういう日がなかったら成長もしないし。150セーブくらいしますよ」と背中を押した。上位争いが続くだけに「一試合一試合、切り替えていかないとね」。3日から首位ソフトバンクとの2連戦に臨む。

◆エキゾチックならぬドラマチックな結末が待っていた。歌手の郷ひろみが試合後のスペシャルライブを披露する前に、チケット完売2万7596人の瞳を釘付けにしたのは西武・元山飛優内野手(25)。九回に逆転のサヨナラ2点二塁打を放ち、本拠地のお立ち台で叫んだ。「まず1点という気持ちで打席に立った。あんなにいい打球がいくと思わなかった。今日は郷さんのパワーをお借りして勝てた。9月はいっぱい勝つぞ!」2点を追う九回。代打栗山の押し出し四球で1点差に詰め寄り、なお2死満塁。「栗山さんが粘っていたので、無駄にしたらあかんなっていう思いで」と打席に入った元山は、代わったばかりの池田の速球を捉えて右中間を破った。昨オフにヤクルトから交換トレードで加入。開幕を1軍で迎えたが、6月下旬から2軍暮らし。8月28日に1軍に昇格を果たし、打率1割ちょうどで臨んだ一戦。六回の同点打も含め、今季初の猛打賞となる4安打3打点と大当たりだった。クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅したものの、その後チームは2連勝し、3カードぶりの勝ち越しを決めた。「ここから全勝を目指す気持ちでやっていきたい」と元山。若獅子たちの目は輝きを失っていない。(石井孝尚)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
74413 0.643
(↑0.003)
M15
(↑2)
25500
(+10)
326
(+2)
97
(+2)
79
(-)
0.256
(↑0.001)
2.550
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
61508 0.550
(↓0.005)
11
(↓1)
24453
(+5)
407
(+6)
88
(+1)
76
(+1)
0.248
(-)
2.920
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
60556 0.522
(↓0.004)
14
(↓1)
22420
(+2)
431
(+10)
61
(-)
54
(-)
0.249
(-)
3.260
(↓0.05)
4
(-)
楽天
56573 0.496
(↓0.004)
17
(↓1)
27405
(+2)
471
(+6)
61
(-)
71
(+2)
0.243
(-)
3.750
(↓0.02)
5
(-)
ORIX
55613 0.474
(↑0.004)
19.5
(-)
24335
(+6)
347
(+2)
53
(-)
49
(+1)
0.237
(↑0.001)
2.630
(↑0.01)
6
(-)
西武
38792 0.325
(↑0.006)
37
(-)
24283
(+6)
420
(+5)
48
(+1)
61
(+1)
0.208
(↑0.001
3.200
(-)