ソフトバンク(★1対4☆)オリックス =リーグ戦17回戦(2024.08.28)・長崎ビッグNスタジアム=
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ORIX
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ソフトバンク
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勝利投手:山下 舜平大(2勝4敗0S)
(セーブ:マチャド(4勝2敗21S))
敗戦投手:大関 友久(7勝3敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(15号・4回裏ソロ)

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◆オリックスは1点を追う7回表、3者連続の押し出し四死球で3点を挙げ、逆転に成功する。そのまま迎えた9回には、太田が適時二塁打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・山下が7回2安打1失点の好投で今季2勝目。敗れたソフトバンクは2番手・津森が乱調で、打線も振るわなかった。

◆ソフトバンクがまさかの逆転負けを喫した。台風10号接近の影響で、強風も吹いた年に1度の長崎開催。1-0の7回、先発大関が2死満塁のピンチで津森にスイッチした。だが、まさかの3者連続押し出し四死球でこの回3失点。ブルペンを支えてきた右腕の大乱調に小久保監督は「ストライク入らなかったんで。ちょっと1回2軍に行ってもらいます」と明かした。それでも2位日本ハムが敗れたため、優勝マジックは1つ減って19に前進した。

◆ソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が豪快な15号ソロを放って気を吐いた。0-0の4回先頭打席。オリックス先発山下の初球、浮いたカーブを逃さなかった。右翼席上段に飛び込む先制弾となった。「自分のスイングで完ぺきにとらえることができました」。直近5戦3発の好調さ。笑顔でダイヤモンドを周回した。初回の第1打席も初球を狙ったが、158キロの直球で中飛。狙い的中の1発でもあった。「(右翼方向への)風もよかったし、しっかりいい打撃ができてよかった」。今季、山下との対戦は少ないが、この1発を含めて5打数2安打3打点。3番打者として、豪腕攻略の役割を果たしている。「ホームランよりも、しっかり打率を残せるようにしたい。ここまでケガなくやれているので、残りもしっかりやっていきたい」。悔しい逆転負けを喫したが、有終のVロードをしっかり駆け抜けるつもりだ。

◆オリックス山下舜平大投手(22)が速球に落ちる球を効果的に交え、7回2安打1失点で自身連勝の2勝目を挙げた。「おじいちゃんが長崎の人なので、小さいころはよく行ってました」。幼少時に実家のある福岡から何度も訪れた思い出の場所。長崎県営球場は福岡大大濠時代も登板機会がなく、地方球場自体がプロ入り後1軍初登板だった。台風接近による強風が吹く中、栗原のソロ1点に抑えて丹念に投球。祖父の故郷で錦を飾った。

◆首位独走のソフトバンクがまさかの自滅で逆転負けを喫した。1点リードの7回2死満塁で先発大関を救援した津森宥紀投手(26)が3者連続押し出し四死球。小久保裕紀監督(52)は「ちょっと2軍に行ってもらいます」と再調整を決断した。3カードぶりの勝ち越しならなかったが、2位日本ハムも敗れ、優勝マジックは1つ減って19に。4年ぶりのパ・リーグ制覇へ、鷹は負けても前進する。まさかの自滅による逆転負けに、小久保監督はやや呆れ気味だった。報道陣に囲まれ、きっぱり言った。小久保監督 ストライク入らんかったんで。もう、ちょっと2軍に行ってもらいます。1点リードの7回だった。2死満塁で球数111球に達した先発大関から2番手津森にスイッチ。だが、その継投策が大誤算になった。福田に押し出し四球を与えて同点に。続く太田にも押し出し四球で逆転を許した。さらに4番森の背中を直撃する押し出し死球。大乱調の3者連続の押し出しで一気に流れを手放した。小久保監督は「あれじゃあ士気も下がるし。ちょっと大事なところで出せない」と厳しく指摘した。ブルペン陣を支えてきた。今季はここまでチーム2位の44試合に登板。4勝2敗、防御率1・88の安定感を誇り、この日も1点リードの大ピンチを託された。小久保監督は「点数の入ったビハインドで投げるピッチャーじゃないので。1回ファーム行ってまた大事なところで出せるようなピッチャーで戻ってきてもらいたい」と優勝目前での1軍復帰に期待を込めた。背信投球となった右腕も「結果が出なかったので」と受け止め「いつも通りのピッチングができるようにしたい」と巻き返しを誓った。台風10号の接近に伴い、時折降雨と強風が吹き荒れる中のゲームだったが、年1回の長崎開催で鷹党の期待に応えられなかった。恒例の「ファイト! 九州デー」はこの日が今季最終戦で2勝2敗1分けで終えた。それでも2位日本ハムも敗れ、優勝マジックは1つ減っていよいよ10台の19とした。4年ぶりのリーグVへ負けても1歩前進。小久保ホークスが手綱を締めて突き進む。【佐藤究】大関(1点リードの7回に2死満塁で降板し敗戦投手に)「交代はそこまで信頼されていないということ。任せてもらえるような投手にすぐにでもなりたい。メンタル的には落ち着いて投げていた。7回もしっかり投げ切って、チームを勝利に導けるような投手に成長したい」

◆オリックス・山下舜平大投手(22)が自己最速を更新する161キロをマークした。一回、先頭の周東をカウント2―2と追い込んでからの5球目で161キロを計測し、空振り三振に仕留めた。続く今宮の初球では160キロを出し、最後は右飛。栗原も158キロで中飛に打ち取って長崎のファンを沸かせた。3年目の昨季の8月26日のロッテ戦(京セラ)で初めて160キロを計測。以前から球速への強いこだわりを語っていた右腕がついに記録を更新し、球団の日本人最速記録となった。

◆オリックス・森友哉捕手(29)にヒヤリとするシーンがあった。0-1の七回に安打と四球などで2死満塁の好機を作り、ソフトバンクベンチは先発の大関から2番手・津森にスイッチ。それでも福田、太田が冷静に四球を選んで2者連続の押し出し四球で逆転に成功した。ここで4番・森が打席に立ったが、腰付近に死球を受けて倒れ込んだ。球団トレーナーらが駆け付けたが、しばらくした後に立ちあがって一塁へ。交代することなくプレーは再開された。

◆オリックス・山下は立ち上がりから球場を沸かせた。一回、先頭の周東を空振り三振に仕留めた5球目で自己最速と球団の日本人投手の最速を更新する161キロを計測。その後も150キロ台超の剛速球でソフトバンク打線をねじ伏せた。四回に栗原に先制ソロを浴びはしたが、この日は開幕からの課題だった制球面も安定。2四球を出しはしたが、変化球も低めに集めて7奪三振を記録するなど7回1失点で2勝目を挙げた。打線は七回に2本の安打と四球などで2死満塁の好機を作り、福田、太田が四球を選んで2得点で逆転。さらに森も死球を受けたことで3点目を奪った。適時打や本塁打こそ出なかったが、つなぎの意識で得点を重ねて山下を援護した。 チームは長崎で2009年7月28日以来、15年ぶりに勝利を収めた。

◆オリックスの山下は速球に落ちる球を効果的に交え、7回2安打1失点で2勝目を挙げた。攻撃は0―1の七回に3者連続押し出し四死球で逆転。ソフトバンクは先発の大関が七回2死満塁で降板し、救援の津森が乱れた。

◆ソフトバンクは1―0の七回2死満塁から救援した津森が誤算だった。速球がばらつき、2者連続押し出し四球。続く森には死球を与えてしまい、長崎のファンはため息をついた。試合後に2軍降格が決まり「悔しい。自分と勝負していた」と声を落とした。小久保監督は「また大事なところで出せる投手として戻ってきてほしい」と再起を願った。打線は1得点にとどまり、いいところなく敗戦。2位の日本ハムが敗れたため、優勝へのマジックナンバーは一つ減って19となった。

◆ソフトバンクの栗原が「自分のスイングで完璧に捉えられた。いいバッティングができた」と、自画自賛する15号ソロを放った。0―0の四回に先頭で、オリックスの山下が投じた初球の浮いたカーブを強振。高く舞い上がった打球は右翼席の上段まで飛んだ。チームは敗れたが、栗原はこの一発を含めて5試合で3本塁打と、調子を上げつつある。「けがなくプレーできているのがいい。残りも頑張る」と意気込んだ。

◆長崎はきょうも雨...を忘れさせてくれた。剛速球が強風も雨も切り裂き、ミットに収まる。オリックス・山下が長崎で自己最速の161キロをたたき出した。記憶も記録にも残る2勝目をつかみ、白い歯がこぼれた。「意地でも勝とうと全力でいった。常に自分を超えられるように毎日練習しているので、結果が出てうれしい」一回、先頭の周東を空振り三振に仕留めた外角の直球は山崎と自身が持つ球団の日本投手最速記録も更新した。四回に栗原にソロを浴びたが、4者連続三振を奪うなど持ち味を発揮。今季最長の7回2安打1失点で2勝目を挙げ、18日の日本ハム戦(京セラ)から2連勝で、完全復活した。中嶋監督は「(スピードガンが)壊れているでしょ」と笑いつつも「風とか、いろいろな悪い条件がそろった中で、よく放った」とうなずいた。「一番の武器」と語る直球に強いこだわりを示すのは追い求めたい理想があるからだ。日頃から大リーグの映像を見ることが多いという右腕はある投手に目が留まった。昨季20勝を挙げ、281奪三振で最多勝利と最多奪三振の2冠に輝いたブレーブスの剛腕、ストライダーに心をひかれ「(自分とタイプが)似ているなと思った。160キロ以上を出すようなすごい選手」。近づくために、努力は惜しまない。昨季から取り組んでいた肉体改造も理想の直球に近づけるためだった。「試行錯誤しながらやっている最中。もっと上を目指したい」チームは長崎で2009年以来、15年ぶりに勝利。挑戦と成長を続ける山下が、オリックスの希望の光だ。(織原祥平)オリックス・山下が一回に球団2位の161キロ。最速はマチャドが今季計測した162キロ。NPBの公式戦での最速はビエイラ(巨人、2021年)の166キロ。日本選手では大谷(日本ハム、16年)の165キロ

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
72403 0.643
(↓0.006)
M19
(↑1)
28484
(+1)
317
(+4)
92
(+1)
78
(+1)
0.256
(↓0.001)
2.550
(↓0.02)
2
(-)
日本ハム
60488 0.556
(↓0.005)
10
(-)
27442
(+5)
397
(+9)
86
(+3)
72
(+1)
0.249
(↑0.001)
2.930
(↓0.04)
3
(-)
ロッテ
59526 0.532
(↑0.005)
12.5
(↑1)
26411
(+4)
407
(+3)
61
(-)
54
(-)
0.249
(-)
3.170
(↑0.01)
4
(-)
楽天
56543 0.509
(↑0.004)
15
(↑1)
30403
(+9)
457
(+5)
61
(+3)
68
(-)
0.243
(↑0.001)
3.730
(↓0.01)
5
(-)
ORIX
52613 0.460
(↑0.005)
20.5
(↑1)
27321
(+4)
345
(+1)
52
(-)
46
(-)
0.234
(-)
2.680
(↑0.02)
6
(-)
西武
35782 0.310
(↓0.003)
37.5
(-)
28265
(+3)
409
(+4)
45
(+1)
58
(-)
0.205
(-)
3.230
(↑0.01)