中日(☆2対1★)広島 =リーグ戦17回戦(2024.08.27)・バンテリンドーム=
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広島
0010000001610
中日
00020000X2400
勝利投手:髙橋 宏斗(11勝2敗0S)
(セーブ:マルティネス(1勝3敗35S))
敗戦投手:森下 暢仁(10勝5敗0S)
  DAZN
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◆中日が逆転勝利。中日は1点ビハインドで迎えた4回裏、2死一二塁から石川昂の適時二塁打が飛び出し、試合をひっくり返す。投げては、先発・高橋宏が7回4安打1失点の好投で今季11勝目。敗れた広島は、最終回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆中日高橋宏斗が得意の広島戦に先発。今季は3試合に登板し2勝0敗で、23イニングを投げてまだ無失点。今季の3試合はすべてバンテリンドームで登板しているが、同球場の広島戦はプロ通算でも35イニングを投げて1失点の防御率0・26。1失点は22年4月29日、堂林のソロ本塁打によるもので、本拠地では広島打線に適時安打を1本も許していない。

◆広島が7月27、28日の2連敗以来、1カ月ぶりの連敗を喫した。1点リードの4回、守備のミスから逆転された。2死一塁からカリステの二遊間への当たりを遊撃矢野がはじいて後逸。直後に先発森下が石川に逆転2点二塁打を浴びた。序盤からバントやヒットエンドランを仕掛けた打線は5回以降、中日高橋宏の前に走者を出せず。8回以降も得点圏に走者を進めながら、あと1本が出なかった。2位巨人とゲーム差なしも、新井監督は「ミスというのはある。守りに入るんじゃなく、攻めていってもらいたい」と選手の背中を押した。▽広島矢野(4回の失策が逆転につながり)「僕のミスです。森下さんがいいピッチングをしていた。本当に僕のせいで負けた」▽広島森下(味方の失策が絡んで7回2失点も5敗目)「いつも助けてもらっているところで自分がカバーしきれなかった。本当に申し訳ないという気持ち。こういう試合を勝ちきれなかったのは、チームに申し訳ない」

◆中日高橋宏斗投手(22)が11勝目を手にした。相性抜群の広島に先制を許したが、7回4安打1失点。規定投球回もクリアし、防御率0・98で両リーグトップに躍り出た。シーズン被本塁打0も継続中だ。3回2死一、二塁。末包に適時二塁打を許し、広島戦では今季26イニング目にして初失点も、崩れることはなかった。4回、石川昂に逆転打が出ると、5回から7回までいずれも3者凡退でねじ伏せた。「点を取ってもらった後はしっかりゼロで抑えることが大事だと思ったので5回以降、ギアを上げることができました」と声のトーンも上がった。10勝右腕対決となった森下との投げ合いを制し、首位広島には今季4戦3勝。最多勝争いでもリーグトップの巨人菅野に1勝差と迫った。大記録やタイトルへの挑戦にも注目が高まるが「タイトルとかは今、何も意識してないですけど、シーズン終わってみて、取れたらラッキーみたいな感覚なんで」と過剰な意識はかけらもない。シーズン規定投球回まで23回1/3。1970年、阪神村山実以来の防御率0点台を維持しつつ、規定投球回到達者初の被本塁打0へのカウントダウンが間もなく始まる。▽中日石川昂(4回、右翼線へ逆転の2点二塁打)「詰まりましたが、打球が切れず、フェアゾーンに落ちてくれてほっとしました」

◆広島は守備のほころびから逆転負けを喫した。1カ月ぶりの連敗で、2位巨人とゲーム差なしとなった。中日高橋宏を相手に序盤からバントを多用したがミスが目立った。それでも3回2死一、二塁から末包の三塁線を破る二塁打で1点を先制した。1点リードの4回は守備にミスが出た。2死一塁からはカリステの二遊間の当たりを遊撃矢野が後逸。直後に先発森下が石川昂に逆転2点二塁打を浴びて、7回4安打2失点(自責ゼロ)で5敗目となった。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-森下投手は味方の失策もあった中で7回2失点新井監督 森下は本当にナイスピッチングだったと思う。何も言うことはないです。本当にナイスピッチングだったと思います。(守備などでは)硬かったかな。全体的に見て、硬さが見えたね、全体的に。-硬さは、シーズン終盤やロースコアが予想されたことも影響した新井監督 ミスというのはあるし、どんどん攻めていって。守りに入るんじゃなく、攻めて行ってもらいたいなと思う。自分たちがどういう野球をして、今この位置にいるのか。もう1回みんながしっかり肝に銘じて、また明日臨んでいきたいと思います。-攻撃は序盤からバント、エンドランと攻めた新井監督 いいアプローチの仕方だったと思う。序盤から粘って、粘って、球数も投げさせた。攻撃の形的にはいい形だったと思う。(相手の球に対しての)アプローチの仕方、入って行き方は、4回目の対戦の中で一番良かったかな。-1回から"2死二塁"をつくろうとするバント策も新井監督 やっぱり、いい投手なので、なかなか連打で点は厳しいと思う。ちょっと今回は変えようかなと。アプローチの仕方というのをね。まずは得点圏にランナーを進めてから勝負しようかなという狙いがあった。-守備のミスは好守が続く矢野選手だったが新井監督 ミスはつきものだから。それは本人も分かっていると思うから、それをまた明日取り返してもらいたい。

◆中日の高橋宏が力強い球で押し、7回を4安打1失点で11勝目を挙げた。打線は0―1の四回に石川昂の2点二塁打で逆転。九回を締めたマルティネスが35セーブ目を手にした。広島は拙守から失点。好投の森下を援護できなかった。

◆広島の森下は7回を2失点(自責点0)の好投も報われず、5敗目を喫した。1―0の四回は遊ゴロ失策が絡んで2死一、二塁。石川昂に高めの直球を右翼線に運ばれて2失点し、逆転された。「いつも助けてもらっている。自分がカバーしきれなかった」と悔やんだ。防御率0点台の中日・高橋宏との投げ合いでミスが響き、チームは8月に入って初の連敗。2位巨人にゲーム差なしに迫られた。11勝目を逃した森下は「結果が全て。こういう試合を勝ち切れなかったのはチームに申し訳ない」と責任を負った。

◆中日の石川昂が0―1の四回に逆転の2点二塁打を放った。内野安打と失策でつくった2死一、二塁。森下の浮いた内寄り速球を右翼線に運んだ。「詰まったが、打球が切れずに落ちてくれてほっとした。相手のミスからのチャンスだったので打つことができて良かった」と破顔した。今季2戦2敗だった難敵に一泡吹かせた。「なかなかああいうところで打てていなかった。うれしい」と殊勲打をかみしめた。

◆ミスが絡み、下位に逆転負け。広島が8月初連敗で2位巨人とのゲーム差がなくなり、首位陥落の危機だ。いつもの試合巧者ぶりを発揮できなかった新井監督は、ナインの変化を指摘した。「ちょっと全体的に動きが硬いかな。今まで通りどんどん球際を勇気を持って攻めていってもらいたい」0─0の三回2死一、二塁で4番・末包が高橋宏から先制の左翼線二塁打を放った。竜のエースから今季26イニング目で初得点を奪ったが、四回2死一塁で遊撃手・矢野がカリステの二塁寄りのゴロをファンブル。一、二塁を招くと、先発の森下が右翼線への2点二塁打を浴び、これが決勝点となってしまった。今季10失策目の矢野は「僕のせいで負けた」と背負い込んだが、新井監督は「ミスはある。守りに入るのではなく、どんどん攻めていってもらいたい」と反発に期待した。チームはバンテリンドームでは2018年以来の5連敗で貯金は12に減った。中日に対しては今季6勝10敗1分けでセ5球団で唯一負け越し。同カードは残り8試合も残されており、6年ぶりのリーグ優勝のために早く〝竜アレルギー〟とおさらばしたい。(柏村翔)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
59475 0.557
(↓0.005)
-
(-)
32332
(+1)
286
(+2)
45
(-)
49
(+1)
0.238
(↓0.001)
2.260
(↑0.01)
2
(-)
巨人
61496 0.555
(↑0.005)
0
(↓1)
27357
(+5)
315
(+2)
63
(+1)
49
(-)
0.241
(-)
2.580
(-)
3
(-)
阪神
58546 0.518
(↓0.005)
4
(-)
25384
(+4)
350
(+10)
51
(-)
34
(-)
0.237
(-)
2.500
(↓0.06)
4
(-)
DeNA
56572 0.496
(↑0.005)
6.5
(↑1)
28416
(+10)
406
(+4)
84
(-)
52
(+2)
0.256
(↑0.001)
3.080
(-)
5
(-)
中日
49618 0.445
(↑0.005)
12
(↑1)
25305
(+2)
382
(+1)
49
(-)
34
(-)
0.238
(↓0.001)
2.860
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
47634 0.427
(↓0.004)
14
(-)
29402
(+2)
451
(+5)
79
(-)
53
(-)
0.240
(-)
3.750
(↓0.01)