広島(★5対7☆)阪神 =リーグ戦22回戦(2024.08.25)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
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広島
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勝利投手:大竹 耕太郎(8勝7敗0S)
(セーブ:岩崎 優(3勝4敗20S))
敗戦投手:森 翔平(1勝1敗0S)

本塁打
【阪神】森下 翔太(12号・3回表3ラン)

  DAZN
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◆阪神は2点を追う3回表、森下の3ランと大山の適時打で4点を挙げ、逆転に成功する。続く4回に近本の適時打で1点を加えると、7回には大山の適時打でリードを広げた。投げては、先発・大竹が6回2失点の好投で今季8勝目。敗れた広島は、先発・森が試合をつくれなかった。

◆阪神大竹耕太郎が広島戦に先発。大竹の広島戦は通算8勝1敗。京セラドーム大阪で8月10日に初黒星を喫したが、マツダスタジアムではプロ入りから6戦6勝、防御率0・44と連勝を継続中だ。マツダスタジアムの連勝記録を調べると、最多連勝は16~18年九里の11連勝で、広島投手以外では09~10年能見(阪神)11~20年西勇(オリックス、阪神)の6連勝が最多。大竹が7連勝を記録すれば2人の記録を塗り替える。

◆阪神井上広大外野手(23)が出場選手登録された。前日24日に前川右京外野手(21)が右すね付近に死球を受け、この日チームを離れ、受診のため緊急で関西に戻っていた。前日に先発した門別啓人投手(20)が出場選手登録を抹消された。

◆1勝1敗で迎えた3戦目は、思わぬトラブルから試合開始が遅れた。始球式や先発森の投球練習が終わっても、プレーボールがかからない。左翼ポール際のフェンスが開けたままになっており、左翼で先発の末包昇大外野手(28)がフェンス際で右往左往。しばらくしてボールボーイがかけつけ、末包とともにフェンスを閉じて、2分遅れで試合が始まった。思わぬ形で出ばなをくじかれた今季2度目の登板の森だったが、先頭近本に安打を許しながらも後続を断って無失点で滑り出した。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が初回から手痛いミスをおかした。1死一、二塁の守備。末包昇大外野手(28)の打球はおあつらえ向きの三塁正面への併殺コース。だが、佐藤輝はボールをぽろり。併殺をあきらめて三塁ベースに走り、二塁走者よりわずかに早くベースを踏んでアウトにした。微妙なタイミングだったため広島側はリクエストしたが、判定はアウトのままだった。ただ、その後2死満塁にされ、大竹耕太郎投手(29)が菊池涼介内野手(34)に2点左前打を浴びた。ミスが失点につながった。

◆阪神岡田彰布監督(66)が初回から頭を抱えた。先頭近本光司外野手(29)が左前打で出塁。続く中野拓夢内野手(28)は初球、ヒットエンドランのサインでストライクゾーンの球をファウルにした。2球目はバントに切り替えたが、同じような外角へのカットボールをファウルにしてしまい、ベンチの岡田監督はあきれたように苦笑いを浮かべた。ボール1球をはさんで、4球目で見逃し三振に倒れた。結局、近本は最後まで一塁にクギ付け。得点できなかった。前日24日には1点を追う7回無死一、二塁で木浪聖也内野手(30)がスリーバント失敗。逆転機を逸して敗れ、指揮官は「バントだけやんか。それだけや」と怒りをあらわにしていた。

◆阪神森下翔太外野手(24)が逆転の12号3ランを放った。0-2の3回2死一、二塁で森翔平投手(26)の浮いたカットボールを左翼席に運んだ。無類の勝負強さを持つ3番打者。この時点で、得点圏打率が3割4分3厘となり、1位の同僚・佐藤輝明内野手(25)を2厘抜いてリーグトップに立った。

◆「広島キラー」阪神大竹耕太郎投手(29)が、6回5安打2失点の粘投で、勝利投手の権利を手にして降板した。初回に先制点を許すも、持ちこたえた。1死から野間、小園に連打を浴び、四球も与えて2死満塁のピンチを招くと、菊池に左前適時打を浴び、2点の先制を許した。それでも2回、3回と2死から走者を出しながらも無失点。4回をこの日初めて3者凡退で切り抜けると、5回も2死から野間に中前打を浴びたが小園を二ゴロに仕留めた。6回は4番末包から再び3者凡退に抑え、5-2のままこの回で降板となった。大竹は10日の京セラドーム大阪で、広島戦初黒星を喫すも、マツダスタジアムではプロ入りから6戦6勝。この日も勝利投手となれば、広島投手以外では09~10年能見(阪神)11~20年西勇(オリックス、阪神)を抜いて単独最長の7連勝となる。

◆阪神が首位広島に逆転勝ちで連敗を阻止し、2カード連続の勝ち越しで、首位広島とのゲーム差を再び4に縮めた。敗れれば自力2位消滅の可能性があった一戦で勝利し、2位巨人とは3ゲーム差を維持した。初回に先発の大竹耕太郎投手(29)が2点の先制点を献上。いやな流れを森下翔太外野手(24)が1発で吹き飛ばした。2点を追う3回2死一、二塁、広島森の浮いたカットボールを左翼席に運び、逆転の12号3ランとなった。さらに佐藤輝明内野手(25)が遊撃への内野安打で続くと、相手の捕逸で2死二塁と好機を広げ、大山悠輔内野手(29)が左前適時打を放ち、この回一気に4点を奪った。4回は先頭の坂本が四球で出塁し、2死三塁で近本光司外野手(29)が中前適時打を放ち5点目。大山は7回2死満塁でも2点適時打を放ち、得点圏打率を1位の大山から森下、佐藤輝、近本と阪神の4選手が4位まで独占する形となった。大竹は6回5安打2失点の粘投で今季8勝目。マツダスタジアムではプロ入りから7戦7勝とし、広島投手以外では09~10年能見(阪神)11~20年西勇(オリックス、阪神)を抜いて単独最長となった。7回には石井、桐敷がつかまり2点差まで詰め寄られるも、逃げ切った。負ければ首位と今季最大6ゲーム差となっていただけに、大きな白星。27日から4位DeNAとの3連戦(横浜)に臨む。

◆広島が難敵の阪神大竹から1回に2点を先制しながら、逆転負けした。前回登板で阪神に勝った先発森は、2点リードの3回2死走者なしから連打で一、二塁とされ、森下に高めカットボールを左翼席に運ばれた。逆転3ランを浴び、さらに1点を失うと、4回にも失点した。7回に3点を返し、8回はゲラから1死一、二塁とするなど反撃も、あと1歩及ばず。新井貴浩監督(47)は「最後までみんな諦めずにいい攻撃ができた。来週につながると思います」と前を向いた。8カードぶりの負け越しで2位巨人とのゲーム差は1に縮まった。▽広島森(今季2度目の先発も4回5失点で1敗目)「走者を出してから相手の流れになってしまった。右(打者)は(スライダー系の)入ってくる球が頭に入れているなと思った。投げ切ることが少しできずに1球で仕留められた」

◆阪神が首位広島に逆転勝ちで連敗を阻止し、2カード連続の勝ち越しで、首位広島とのゲーム差を再び4に縮めた。敗れれば自力2位消滅の可能性があった一戦で勝利し、2位巨人とも3ゲーム差となった。2点を追う3回2死一、二塁で、森下翔太外野手(24)が逆転の12号3ランを放つなど、得点圏打率を1位の大山から森下、佐藤輝、近本と阪神の4選手が4位まで独占する形となった。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-勝つことが全て「えっ、そういうことや」-先に点を取られた「初回なあ、ちょっと、まあゲッツー取ってたら終わってたんやけど、まあ、あっこ2点でしのいだからな」-2回以降大竹はいつも通りに「おお、まあなあ。勝ってるチームやから、ちょっとあれやな、初回は慎重になりすぎたな」-森下はチャンスで「おーん、いやいや風が逆やったからな。打った瞬間いったと思ったけど、ぎりぎりやったな」-クリーンアップが得点圏で仕事をしている「おーん、ランナーいてる時な、特にな。いてない時はスカになるけどな」-大山の2本の適時打も大きい「いやいや、あとの2点が大きかったよなあ、おーん。あれでちょっとな、余裕ができすぎたかも分からんけど。まあ、あそこで2点な、3点差くらいでいってほしかったけどな、おう1点欲しかったよな、2点はちょっとなというのはあったけど。まあゲラも球数多かったけど、明日もないしな、ゲラに託したけど」-カウント悪くなっても四球を出さずに粘った「そうや、ああいう時のフォアボールが一番あかんねん、おーん。もうだから遊び球いらんわけやからな、結局は。2ストライク追い込んでな、3-2までいくいうのは、それはあかんよやっぱり。やっぱり最後は置きにいってしまうからな、3ボールになったら。それまでに勝負せんとあかんわ」-石井は今日は「おーん、今日は何かなあ、まあ、最初のエラーというかなあ」-絶対に勝ち越さないといけなかった3連戦だった「そらもう勝ち負けやから、大きいよ」

◆阪神岩崎優投手(33)が3年連続となる20セーブ目を上げた。2点リードの9回に登板。1番から始まる打順だったが、秋山を空振り三振。野間を一ゴロ、小園を遊ゴロと危なげなく3者凡退で締めくくった。この登板で4年連続となる50試合登板にも到達。「自信を持っていきました。次も頑張ります」と球場を後にした。岩崎が自身6度目の年間50試合登板を果たした。阪神の投手では9度の藤川球児、6度の福原忍、安藤優也に次ぎ4人目だ。なお岩崎の50試合登板は、21年から4年連続。阪神では5年連続の小山正明(56~60年)伊藤敦規(97~01年)福原(11~15年)、4年連続の福間納(82~85年)藤川(05~08年)安藤(13~16年)に続き7人目だ。岩崎は22年から3年連続となる20セーブ目を挙げた。阪神で3度の年間20セーブは、藤川球児の6度(6年連続)に次ぎ2人目。▽阪神石井(7回に登板も失策と2連打で1死も取れず降板。3失点で自責なし)「抑えられなかったというだけです。また次、頑張ります」▽阪神桐敷(7回、石井が招いたピンチで登板し適時打許すもリード保つ)「1人ずついこうと思っていた。大智さんの走者をかえしたのは申し訳なかったけど、同点にならずよかった」▽阪神ゲラ(8回に登板し、2被安打で31球を要するも無失点)「先発投手になったような気分ですね、あの球数は。なんとか抑えられたということで良かった。明日いっぱい寝て、しっかり休もうと思います」

◆まだまだ諦めん! 阪神森下翔太外野手(24)が3回に逆転の12号3ランを放った。負ければ自力2位が消滅する危機的状況で値千金のアーチ。勝負強さが持ち味の若虎が窮地を救った。チームは2カード連続の勝ち越しで首位広島とのゲーム差は再び4と踏みとどまった。シーズンは残り26試合。虎の明日なき戦いはまだ続く。打球が左翼席最前列に着弾すると、森下は右手を突き上げた。2点を追う3回、2死一、二塁。左腕森の6球目だ。内角高めの141キロカットボールをフルスイング。試合をひっくり返す1発に、敵地に集まった虎党がドッと沸いた。「(カウント)3-2だったので、ピッチャーとしても満塁にはしたくないと思ったので。意識としては食らいついた感じです」暗雲を一気に振り払った。チームはこの日負ければ自力2位が消滅する危機。そしてカープキラーの先発大竹が初回にまさかの2失点。負けられない一戦で、逆転Vに黄色信号がともりかけたそのときだった。3回2死走者なしの場面から1番近本、2番中野の2連打で迎えた好機。13日巨人戦(東京ドーム)以来、10試合ぶりの12号3ランで一気に逆転した。森下は「3、4、5番が打点を稼げばチームは勝てると思う。その最初のバッターとしていい結果出たかなと思います」とうなずいた。得点圏打率は大山、佐藤輝とともにリーグトップ3を独占中。森下ら主軸の活躍に岡田監督も「ランナーいてる時な、特にな。いてない時はスカになるけどな」とジョークを飛ばしながらたたえた。これが24歳初アーチだ。14日の誕生日当日には23歳の1年を振り返り、「プロ2年目に入る年で、やってやろうという気持ちは強かった」と語るほど、今季にかけていた。無類の勝負強さの裏には、日々の微調整がある。16日からの中日3連戦(バンテリンドーム)は12打数無安打。そこで冷静に自らの打撃を分析した。「良い時はすごく姿勢がまっすぐになる。最近の試合はほんの少しのことなんですけど、ずれていた」。わずか数センチの違いにもこだわり、すぐに修正。1日のオフを挟んだ20日ヤクルト戦ではマルチ安打、前日24日も猛打賞を放つなど、きっちりとV字回復させてきた。これで2カード連続の勝ち越しで、首位広島とのゲーム差を再び4に縮め、2位巨人とは3ゲーム差を維持した。「最後の最後まで何があるかわからない。もう1戦1戦勝つっていうところ」。2年目にして風格すら漂うその背中。背番号1が逆転Vへ、打線をけん引する。【村松万里子】森下の3回の逆転3ランは、今季同選手の12本塁打中7本目の肩書付き本塁打だ。今月8月は4本すべてに肩書があり、試合の要所での価値ある一撃が続く。森下は新人だった昨季も10本塁打中7本が肩書付きで、通算22本塁打中では過半数の14本が肩書付きだ。

◆阪神大竹耕太郎投手(29)が得意のマツダで仕事を果たした。「正直、体の動きは最悪だった」と振り返る登板。初回から2死満塁を招き、菊池の2点左前打で先制点を献上した。それでも気持ちを切り替え、2回以降は得点圏に走者を進めない快投。6回5安打2失点で、7月27日中日戦以来となる今季8勝目を挙げた。「普通に調子が良くて勝つより意味のある試合。ランナーも出しましたけど、そこで粘りきれたというのは自信になる。体力というか、気持ち勝負みたいな感じでした」これでマツダスタジアムでは自身通算7戦7勝。同球場での7連勝は、広島の投手以外では単独最長記録となった。大竹自身、マウンドは傾斜などを含めて「好きな方」と話す。「嫌なイメージはない」球場だが、ここまでの結果が続くことは謙虚に分析する。「ランナーはいつも背負っていますし。そこで1本が出ないとか、たまたまライナーがゲッツーになっているとか、そういうことだと思う。偶然が重なってるだけかなと思うので」前回10日の広島戦(京セラドーム大阪)は7回途中4失点で黒星を喫したが、これが自身通算唯一の敗戦。リベンジを果たし、本拠地を含めたカード別成績は9勝1敗と好相性だ。油断なく、1戦1戦積み上げた白星だ。得意のマウンドで粘投を見せ、チームをカード勝ち越しに導いた。【波部俊之介】大竹のマツダスタジアムでの広島戦登板が、7戦7勝となった。同球場での連勝最長は広島九里の11連勝(16~18年)。他球団の投手としては、能見(阪神、09~10年)西勇(オリックス-阪神、11~20年)の6連勝を超え、最長を更新した。

◆広島が阪神に逆転負けを喫し、8カードぶりに負け越した。難敵大竹から1回に2点を先制するも、先発森が3回2死走者なしから森下の逆転3ランなど4点を失うと、4回にも失点。4回5失点で今季初黒星を喫した。5点差ビハインドとなるも、阪神中継ぎ陣から2点差に詰め寄ったが反撃及ばず。2位巨人とのゲーム差が1に縮まった。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-最後は反撃及ばず新井監督 一時5点差に開いたけど、最後までみんな諦めずに、いい攻撃ができたと思います。また来週につながるかなと、そんないい攻撃だったと思います。-先発森投手の3回につかまった新井監督 球自体は立ち上がりから「いいボールいってるな」と感じました。彼はこれからの投手なのでね、球自体はいい球が行っているので、また今日の経験を今後の成長につなげてもらいたいと思います。-4回に代えなかったのも、これからの投手ということか新井監督 もちろん、もちろん。これからの投手だし、いくら日曜日で(中継ぎ)全員フルに行くぞと、3回で代えてしまうと。最悪のケースも考えないといけないからね。延長12回というのを考えないといけないから。彼の成長と、そして延長まで考えないといけないというので、行ってもらいました。-打線の阪神大竹投手への対応は新井監督 いい感じだったと思います。各打者、初回からいい反応をしていた。もう苦手意識はないと感じます。各自がヒットを打って先制したとかじゃなく、打席内での反応を見ていてもいい感じで反応しているなと思いました。-上位の巨人、阪神との6連戦を3勝3敗新井監督 周りの方は「この1週間が勝負だ」とか言われましたけど、自分はそう思ってない。まだ先に勝負はあると思っている。ただ、(この6連戦は)すごくいい戦いができたと思います。

◆阪神木浪聖也内野手(30)が前夜の汚名を返上した。4回無死一塁で初球で犠打をきっちり決め、大きな5点目につなげた。8回1死一塁の場面でも2つ目の犠打を成功。「ああいう場面でしっかりできて良かったです」。前日24日は無死一、二塁でスリーバント失敗となったが、一夜で取り返した。「接戦をものにすると変わってきますし、今後半なので、勝ちきれることが大事になると思う」と勝利につながる仕事を果たした。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)がチームメートに負けじとつないだ。3回に森下の3ランで逆転。さらにたたみかけたい場面でしぶとく三遊間に転がし、全力疾走で一塁セーフをもぎ取った。そこから捕逸、大山の適時打で貴重な4点目のホームイン。7回はチャンスで三振したものの得点圏打率はリーグ3位の3割3分7厘。4番として前日24日は広島大瀬良に抑えられた悔しさをにじませたが、カード勝ち越しで借りを返した。

◆阪神近本光司外野手(29)が6試合ぶりの猛打賞と固め打ちした。初回先頭で左前打を放つと、3回2死から二塁への内野安打で出塁。森下の逆転3ランにつなげると、4回2死三塁で、5点目の中前適時打を放った。「2アウトからでしたけど、結果的に点が入って良かったです」。4安打を放った18日中日戦以来の猛打賞で、得点圏打率も3割3分3厘でリーグ4位に浮上。11試合連続安打と多彩に存在感を見せている。

◆独特の大きな弧を描くスイングにはじかれた打球が、左翼の芝生にはずむ。阪神大山悠輔内野手(29)が貴重な適時打2本で、掃除屋の真骨頂を示した。1本目は3回。森下の3ランで逆転したあと佐藤輝が内野安打でつなぐと、捕逸で二塁へ。追い込まれてからフォークを拾う左前打で4点目。怒濤(どとう)の5連打を締めた。「何があるか分からないので1点でも多く、がチーム全員のテーマ。テルもつないでくれて、もう1点という気持ちでした」。前日、顔面に自打球を当てたが何のその。塁上で、黒いあざが残る右ほおを緩めた。5-2の7回は2死満塁で黒原のスプリットを逃さず、左翼前にライナーを飛ばした。ほしかった2点。その裏、3点返されただけに大きな意味を持った。一方でその裏先頭の失策から追い上げられた。「あそこからこういう展開になってしまったので本当に申し訳ない。助けてくれた投手陣と、みんなに感謝しています」と頭を下げた。開幕から体の状態が上がらず、どん底の不振を経験した。そんな日々でも意識していたことがある。「土台となるものは、しっかり持っておかないといけない」。体の調子が上がってきた夏場以降、目に見えてスイングが安定した。土台を作りながら、相手に即時対応するためのあらゆる準備を重ねた。「引き出しを作りたいとずっと思っている。いろいろな場面があるから、自分の中で選択肢が多い方がいい」。この勝負強さには根拠がある。「勝つことが簡単じゃないとあらためて感じる。またチーム一丸となって勝ちに向かいたい」と引き締めた大山。2本のタイムリーで、得点圏打率はリーグトップの3割4分7厘に上昇した。森下、佐藤輝、近本と阪神勢が上位を独占。岡田監督は「ランナーいてる時、特にな。(7回の)2点が大きかったよなあ」と上機嫌。ホットなカルテットがペナントレースをまだまだ熱くする。【柏原誠】

◆阪神・井上広大外野手(23)が1軍に登録された。昇格は今季2度目。1度目は5月10日に昇格するも、9試合に出場して打率・208(24打数5安打)、2打点で27日に2軍降格となっていた。ファームでは8月16、17日のソフトバンク戦(タマスタ筑後)で2試合連続本塁打を放つなど、リーグ最多の46打点を記録していた。代わって24日の広島戦に先発し、5回2失点だった門別啓人投手(20)が抹消された。24日の広島戦で死球を受けて負傷交代し、この日帰阪していた前川右京外野手(21)は登録を抹消されず。岡田彰布監督(66)は球場入りの際に「病院いくからや。(死球が)まともに当たってるんやから」と話した。

◆歓喜のハイタッチを交わした。広島・栗林良吏投手(28)が2─1の九回を三者凡退で締め、マルティネス(中日)と並び、セ・リーグトップの34セーブ目。今季50試合目の登板で、防御率は0点台(0・98)に突入した。「自分の記録より、とにかくチームの勝利に貢献したい。打たれないように頑張りたい」8試合連続無失点。過去に防御率0点台で最多セーブに輝いたのは1997、98年の佐々木主浩(横浜)、2002年の豊田清(西武)、22年のマルティネスだけだ。2位巨人が中日に勝利したため、優勝へのマジックナンバー点灯は最短27日となったが、貯金は今季最多タイの14とした。8月に入り連敗は1度もなく、8月は6試合を残して月間勝ち越しが確定。新井監督が「大きな1勝」と語るように6年ぶりのリーグ優勝に向けて、着実に前進している。(柏村翔)

◆阪神は大竹耕太郎投手(29)が先発する。前回10日の対戦(京セラ)では広島戦初黒星を喫したが、マツダスタジアムではプロ通算6戦6勝、防御率0・44と好相性を誇る。デーゲームで2位の巨人が勝利したため、落とすと自力2位が消滅する一戦で、鯉キラーの左腕がチームを救うことができるか。

◆広島・秋山翔吾外野手(36)がひとり親家庭の親子13組29人を本拠地に招待した。試合前には施設内でチケットを手渡し、グッズへのサインや、写真撮影をなどを行って交流した。今年最後で4回目のイベントで5月12日の中日戦、7月14日のヤクルト戦の直近2試合は雨天中止となっていたこともあり、「久しぶりに晴れで試合をお見せできる。ぜひ夏休みの最後に楽しい思い出をつくって帰ってほしいと思います。親御さんの方たちは夏休みお疲れさまでした。最後は声を出し切って夏休みを締めくくってもらいたいと思います」と笑顔で呼びかけた。

◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(29)は一回に2点を失った。記録に残らない守備のミスもあり、手痛い先制点を許した。1死から野間、小園に連打で一、二塁とされ、末包の当たりは三塁正面へ。内野ゴロで併殺かと思われたが、佐藤輝が打球をはじき、ボールを拾い直して慌てて三塁ベースへ。アウト判定に広島がリクエストを要求したが、映像による確認を経ても判定は覆らず。なんとかアウトをひとつ重ねたが、ピンチは残った。2死一、二塁から大竹は坂倉に四球を与えて満塁となり、菊池との対戦。2球で追い込むも直球を左前に運ばれて2点を失った。6戦6勝のマツダスタジアムで先手を奪われた。

◆阪神・森下翔太外野手(24)が0-2の三回、逆転の12号3ランを放った。2死から近本が二塁への内野安打、中野が中前打で一、二塁のチャンスを作って打席へ。森が投じた高めへのカットボールを捉え、詰まったように見えた打球は左翼フェンスをかすめるように越えてスタンドに飛び込んだ。24日の敗戦後、この試合を「負けられない戦い」と話した背番号1が勝利への執念を形にする一発で試合をひっくり返した。打線は続く佐藤輝が遊撃への内野安打で出塁し、捕逸で二塁へ。大山が左前に運ぶ適時打で4点目を加えた。

◆阪神・近本光司外野手(29)が4-2の四回、適時打で1点を加えた。2死三塁で森のスライダーを捉え、二遊間をへうまく転がした。一回に左前打、三回に二塁への内野安打を放っており、四回で早くも今月5度目の猛打賞を記録。この3本で8月は計35安打とし、2020年8月に記録した自身の月間最多の安打数である「38」にあと3本まで迫った。点差を広げる一打で先発の大竹を助けた。

◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(29)は6回2失点だった。序盤の失点で大崩れすることなく、試合を作った。一回に2死満塁のピンチを招いて菊池に左前へ2点適時打を許したが、失点はこの2点のみ。二回以降は走者を背負っても緩急を駆使して乗り切った。打たせて取る投球でアウトを積み重ね、通算で6戦6勝のマツダで今季8勝目の権利を持って降板した。

◆7-2の七回に2番手で登板した阪神・石井大智投手(27)が登板20試合ぶりの失点を喫した。先頭の矢野の当たりを大山がファンブルする失策で走者を許すと、石原にも左前打でつながれ、代打・堂林に中前適時打を浴びた。7月5日のDeNA戦(甲子園)以来となる失点を喫した石井はここで降板し、代わって桐敷が登板。野間の内野ゴロと小園の適時打で石井が残した走者2人が生還して2点差に詰め寄られるも、最後は末包を二ゴロに打ち取った。石井は3失点も自責点は0となった。

◆阪神は広島に逆転勝ちし、2カード連続の勝ち越しとした。2点を追う三回に森下翔太外野手(24)が逆転の12号3ランを放つなど4得点。四回に近本、七回に大山が適時打を放ってリードを広げた。先発の大竹耕太郎投手(29)は一回に2失点を喫するも崩れず、6回2失点にまとめて8勝目。マツダで通算7戦7勝と相性の良さを継続した。チームは首位広島に勝ち越してゲーム差を4に縮めた。

◆試合前、中野拓夢と言葉を交わす阪神・杉山健博オーナー=マツダスタジアム(撮影・安部光翁)

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(76)は7ー2とした七回2死一、二塁で捕手のけん制に刺された阪神・森下翔太外野手(24)に苦言を呈した。崖っぷちで首の皮一枚残った1勝は評価したい。森下の逆転弾はもちろんだが、その直後に大山が放った適時打、さらには七回に再び大山が放った2点打が大きかった。クリーンアップが勝負強さを発揮すると、チームが盛り上がる。その一方で、見逃せないのは七回に森下が捕手からのけん制で刺されたシーンだ。大山の一打で完全に流れは阪神に来て、さらに押せ押せの雰囲気だった。森下はおそらく安打一本で本塁を狙えるようにリードオフを大きくしようとしていたのだろう。考えは正しいが、アウトになってはいけない。走塁ミスというのは、注意力を払っていれば絶対に防げる。それがアウトになると、勢いが止まってしまうのだ。この試合は、救援陣が踏ん張って逃げ切ったが、試合を左右しかねないミスになることもある。極端な場合は、シーズンの結末を変える走塁ミスだってあり得る。野球は怖い。油断したとは思わないが、気を引き締めて、残り試合に臨んでもらいたい。森下だけではなく、チーム全体で肝に銘じてもらいたい。

◆阪神が3連戦を2勝1敗で終え、首位広島に4差とした。2点を追う三回2死一、二塁、森下翔太外野手(24)の12号3ランと大山悠輔内野手(29)の適時打で逆転。四回は近本光司外野手(29)の中前打で5点目を加え、七回には大山が左前に2点打を運んだ。6回2失点で自身の連敗を「2」で止めた大竹耕太郎投手(29)は7月27日の中日戦(甲子園)以来の白星で8勝目(7敗)。マツダでは7戦7勝とした。七回に登板した石井大智投手(27)は大山の失策もあり、20戦ぶりの失点(自責0)を喫した。抹消された門別啓人投手(20)に代わって、井上広大外野手(23)が5月26日以来の1軍昇格。中日戦に勝利した2位巨人とは3差のまま。杉山健博オーナー(65)が試合を観戦した。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=58勝53敗6分、観衆=3万1400人)。ーー勝つことが全て「えっ、そういうことや」ーー先に点を取られた「初回なあ、ちょっと、まあ(1死一、二塁から末包のゴロを佐藤輝が弾かずに)ゲッツー取ってたら終わってたんやけど、まあ、あっこ2点でしのいだからな」ーー二回以降大竹はいつも通りに「おお、まあなあ。勝ってるチームやから、ちょっとアレやな、初回は慎重になりすぎたな」ーー森下はチャンスで「おーん、いやいや風が逆やったからな。打った瞬間行ったと思ったけど、ギリギリやったな」ーークリーンアップが得点圏で仕事をしている「おーん、ランナーいてる時な、特にな。いてない時はスカになるけどな」ーー大山の2本の適時打も大きい「いやいや、(七回の)あとの2点が大きかったよなあ、おーん。アレでちょっと余裕が出来過ぎたかも分からんけど。あそこで2点な、3点差くらいで行ってほしかったけどな、もう1点欲しかったよな、2点はちょっとな、というのはあったけど。まあゲラも球数多かったけど、明日もないしな、ゲラに託したけど」ーーカウント悪くなっても四球を出さずに粘った「そうや、ああいう時のフォアボールが一番アカンねん、おーん。だから遊び球いらんわけやからな、結局は。2ストライク追い込んでな。3-2まで行くいうのは、それはアカンんよ、やっぱり。やっぱり最後は置きにいってしまうからな、3ボールになったら。それまでに勝負せんとアカンわ」ーー石井は「おーん、今日は何かなあ、まあ、最初のエラーというかなあ」ーー絶対に勝ち越さないといけなかった3連戦だった「そらもう勝ち負けやから、大きいよ」

◆先発した広島・森翔平投手は、2―0の三回2死走者無しから5連打を浴びて4失点。近本の内野安打から「ずるずるいってしまった」という。一、二塁で森下に浮いたカットボールを左翼席に運ばれ、「失投ですね」と悔やんだ。今季初登板だった9日の阪神戦は5回1失点で白星を挙げたが、今回は4回5失点で雪辱を許した。新井監督は「これからの投手なので。この経験を今後の成長につなげてもらいたい」と26歳の左腕を責めなかった。

◆阪神が3連戦を2勝1敗で終え、首位広島に4差とした。2点を追う三回2死一、二塁、森下翔太外野手(24)の12号3ランと大山悠輔内野手(29)の適時打で逆転。四回は近本光司外野手(29)の中前打で5点目を加えた。七回には大山が左前に2点打を運んだ。6回2失点で自身の連敗を「2」で止めた大竹耕太郎投手(29)は7月27日の中日戦(甲子園)以来の白星で8勝目(7敗)。マツダでは7戦7勝とした。七回に登板した石井大智投手(27)は大山の失策もあり、20戦ぶりの失点(自責0)を喫した。登板から一夜明け、抹消された門別啓人投手(20)に代わって、井上広大外野手(23)が5月26日以来の1軍昇格。中日戦に勝利した2位巨人とは3差のまま。主な選手のコメントは以下の通り(成績=58勝53敗6分、観衆=3万1400人)。三回、17打席ぶり安打から森下の3ランを呼んだ中野拓夢 「次に繋げられたっていうことは良かったと思います」3打点の大山悠輔 「勝つことは簡単じゃないということは改めて感じていますし、チーム一丸となって、勝ちに向かってしっかりとやっていきたい」三回の逆転3ランに森下翔太 「3番、4番、5番が打点を稼げばチームは勝てると思うので、最初のバッターとしていい結果が出たかなと思います」四回の適時打に近本光司 「見逃せないボールだったので。どう対応するかが大事。結果的にタイムリーになって良かった」七回に登板した桐敷拓馬 「本当にチームが勝てたことが一番良かった」今季20S目を挙げた岩崎優 「自信を持っていけました」八回に31球を投じたハビー・ゲラ 「先発投手になったような気分だね。明日はいっぱい寝て、しっかりと休もうと思うよ」スリーバント失敗から一夜明けて2犠打の木浪聖也 「しっかり出来て良かったです」

◆木浪が役割を果たして追加点につなげた。4―2の四回無死一塁で送りバントを決め、近本の適時打を呼び込んだ。前日24日は1点ビハインドの七回無死一、二塁で走者を進めることができず。岡田監督も「バントだけやんか。それだけや」と厳しい言葉を残していたが、1日で挽回した。この日は犠打を2つ決めて「しっかりできてよかった」と語った。

◆中野が4試合ぶりの快音を響かせた。三回は「しっかりとカウントを持っていきながら、次につなげられたことはよかった」と、近本に続く中前打で5連打4得点に絡み、七回も左前打でマルチ安打。「1本で満足せず2、3本出る試合をもっと多く作っていければ、クリーンアップにもいい形で回る。自分が塁に出て、いい形で後ろにつなげられるように」と前を向いた。

◆何も起こせずに終わるかに思われた攻撃が、きっかけひとつで一変した。阪神・近本光司外野手(29)がベースを駆け抜け、一塁手・坂倉が捕球できなかったボールがグラウンドを転がる。野球は2死から―。リードオフマンの内野安打が5連打を呼び、1イニング4得点を演出した。「どんな状況でも(塁に)出ることが大事。何が起こるかわからないので。点が入ったのでよかった」三回2死、カウント2―2と追い込まれたところから始まった。力なく弾んだ二塁へのゴロに全力疾走し、一塁への送球がわずかに乱れた(記録は内野安打)。これに中野が安打で続き、森下が逆転の3ラン。佐藤輝と大山も安打でさらに1点を加える。近本が2死から執念で作った小さな好機の芽が、あっという間に大輪の花に育った。4―2となった四回には2死三塁で二遊間を破って中前へ運び、リードを広げる5点目。スライダーを捉え「見逃せないボールだった。そうなったときにどう対応するかが大事。タイムリーになってよかった」と振り返った。一回先頭でも安打を放ち、8月5度目の猛打賞で月間打率・393(89打数35安打)とした。8月は第1打席の打率が・545(22打数12安打)と絶好調。先頭で迎える最初の打席は「2打席目、3打席目にどうつながるかが結構大事」と語る。切り込み隊長の役割をこなしながら、微調整して次の打席の結果につなげるサイクルが好結果につながっている。「残りの試合、しっかり勝てるように頑張りたい」逆転Vまで届くだけの白星を積み重ねる。導くのは近本だ。(邨田直人)

◆4番・佐藤輝も泥臭くつなぎ、得点に絡んだ。三回、森下の逆転3ランが飛び出した直後に遊撃へのゴロに激走して内野安打をもぎとると、捕逸で二進し、2死二塁から大山の一打で生還した。「(内野安打は)内容はどうであれ、それが点につながったのでよかったです」とうなずいた。

◆火事場の翔タイム! 阪神は首位広島に7-5で逆転勝ち。2点を追う三回に森下翔太外野手(24)が12号3ランを放ち、2カード連続の勝ち越しとした。負ければ自力2位の可能性も消滅する一戦。杉山健博オーナー(65)も駆けつけた中、首位と4ゲーム差に詰めた。連覇へのドラマはここからや~!徳俵に足は乗っている。正念場だった。絶対に優勝戦線から離脱するわけにいかない。その一心で振り抜いた。森下の打球は左翼スタンド最前列に吸い込まれる。まだ終わらない。諦めない。強い意志を示すアーチをマツダの夜空に架けた。「本当に最後の最後まで何があるか分からない。カード勝ち越しもそうですけど、本当に一戦一戦勝つというところ。(これから)3タテさせることができれば最高の結果ですし、そこを目指してやっていきたい」岡田監督が高橋、門別、大竹の左の先発3枚を用意して必勝を期した3連戦。2位巨人が中日に勝ったため、負ければ自力2位の可能性が消滅する戦いでもあった。

◆赤く染まるスタンドを見ればパワーがたまる。打線の援護にも恵まれる。マツダスタジアムの鬼、阪神・大竹耕太郎投手(29)が6回5安打2失点で8勝目を挙げた。「先制を許してしまって引きずるのもよくないと思いますし、切り替えて、ここから1点も与えない、という気持ちで投げました」一回に1死満塁のピンチを背負い、菊池の左前打でいきなり2点を奪われた。不穏な立ち上がりだったが「もう一度、サインの意図やボールに意志を込めることを大切にしようと確認することで立ち直れた」。指先への意識を改めると、二回以降は先頭打者を確実に打ち取って二塁さえも踏ませなかった。2009年開場のマツダスタジアムでは昨季の初登板から7戦7勝。広島以外の投手の7連勝は最長となった。「体の動きは最悪でしたけど、こうやって試合を作って、チームも勝てた。普通に調子が良くて勝てるよりも意味のある試合だったと思う」阪神加入後では自身初だった2試合連続黒星にも終止符。厳しい戦いの中で頼もしく腕を振る。(須藤佳裕)

◆「南無妙法蓮華経~、それでは虎党の皆さま、故(虎)人をしのんでしめやかに...」ガル、ガオ、ガオ~ッ!「アララー!! この虎まだ息をしてますわー!!」ここから頂点(アレンパ)に駆け上がるには、かなり厳しいチーム力ですが...、〝死ぬ気になる超え〟の一度死んだも同然のわがタイガース! メジャーのドジャース・大谷の40-40(40本塁打、40盗塁)に比べたら首位のカープとの『4』ゲームなんて、ひっくり返せへん方がおかしいとちゃうんかー!!もちろん、三回に逆転3ランを放った本日のヒーローの森下は分かっとります!! 森下くん、これにおごらず、この先もまずジャストミートでいったってくれー!!岡田阪神、まだまだペナントを捨てたらんでェ!!広島3連戦の第2戦、七回無死一、二塁で致命的ともいえるバント失敗の木浪だったけど、本日は得点に結びつく? 結びつかない? ではなく四回、八回のベンチの采配にこたえ、キッチリと送りバントを決めた。こーいうことをしっかりやることで、アレンパの光が見えてくるのだ! と、俺は思う。

◆断崖絶壁に追い詰められて、辛うじて勝った。Vの灯は消えなかった。スリルとサスペンスを味わいたいファンには最高だが、昨年のような独走Vを願うファンには、イライラが募る日々か。カープがここまで強いと、開幕前に予想した人がどれだけいただろうか? もう、そろそろ負け出すだろうと思っているうちに、暦は8月も下旬だ。「正直、カープがこんなに頑張るとは、ちょっと想定外でした。西川(FAでオリックスへ移籍)が抜けた戦力ダウンは、簡単には埋まらないと思っていたので」マツダスタジアムの記者席で、首位を行くチームの強さを肌で感じて、伝えてきたのはトラ番・須藤佳裕。阪神ファンではあるが、冷静に野球を見つめる能力を持つ男も、今季のカープには、ただただ脱帽だ。トラ番の中では最も本格的な野球経験を持つ中屋友那は、純粋にカープ戦士の能力に驚く。「カープは、日替わりでいろんな選手が出てくるんですが、どの選手もレギュラーの力を持っているんです。選手層の厚さに驚かされています」連覇へ死角なし、という世間の圧倒的支持を得て始まった阪神の2024年。今は、赤ヘル軍団の背中を必死で追っている。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
59465 0.562
(↓0.005)
-
(-)
33331
(+5)
284
(+7)
45
(-)
48
(-)
0.239
(-)
2.270
(↓0.03)
2
(-)
巨人
60496 0.550
(↑0.004)
1
(↑1)
28352
(+2)
313
(-)
62
(+1)
49
(-)
0.241
(↓0.001)
2.580
(↑0.03)
3
(-)
阪神
58536 0.523
(↑0.005)
4
(↑1)
26380
(+7)
340
(+5)
51
(+1)
34
(-)
0.237
(-)
2.440
(-)
4
(-)
DeNA
55572 0.491
(↑0.005)
7.5
(↑1)
29406
(+10)
402
(+4)
84
(+2)
50
(-)
0.255
(↑0.001)
3.080
(-)
5
(-)
中日
48618 0.440
(↓0.004)
13
(-)
26303
(-)
381
(+2)
49
(-)
34
(+1)
0.239
(-)
2.870
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
47624 0.431
(↓0.004)
14
(-)
30400
(+4)
446
(+10)
79
(+1)
53
(-)
0.240
(-)
3.740
(↓0.03)