日本ハム(☆6対1★)ソフトバンク =リーグ戦18回戦(2024.08.24)・エスコンフィールド北海道=
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ソフトバンク
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日本ハム
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勝利投手:北山 亘基(5勝1敗0S)
敗戦投手:スチュワート・ジュニア(7勝3敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(14号・9回表ソロ)

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◆日本ハムは3回裏、淺間のセーフティスクイズで1点を先制する。その後は4回に万波が犠飛を放つと、7回には淺間と上川畑の適時打で4点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・北山が8回無失点10奪三振の快投で今季5勝目。敗れたソフトバンクは、打線が4安打1得点と振るわなかった。

◆ソフトバンク先発のカーター・スチュワート投手(24)が強烈なピッチャーライナーを体に受けながら続投した。0-1の4回無死一塁。4番清宮の鋭い打球が、投げ終えたスチュワートの左足に直撃した。スチュワートは自らボールを拾って一塁へ送球。1死二塁となったが、倉野1軍投手コーチやトレーナーが駆け付け、左翼に位置するブルペンも慌ただしい動きを見せた。約1分間の治療を受け、スチュワートは走ってマウンドに戻った。投球練習を行って状態を確認。続投には球場から拍手が沸き起こった。

◆首位独走のソフトバンクが、日本ハムに1-6で力負けした。打線が日本ハム北山の前に沈黙。初回から3者連続三振に倒れるなど、8回まで計10三振を喫した。さらに三塁すら踏むことができず、得点圏は5回の1度だけ。前夜は8年ぶりに5点ビハインドをはね返す大逆転勝利も、この日は9回に栗原が放ったソロのみに終わった。先発したスチュワートは6回を4安打2失点で今季3敗目。5月26日のロッテ戦以来の黒星となった。0-2の7回は2番手で又吉が登板も、1死満塁で上川畑に走者一掃となる3点適時三塁打を浴びるなど、この回4点を追加された。2位との直接対決で連勝を逃し、優勝マジックは21で足踏みとなった。

◆日本ハムが首位ソフトバンクに快勝し、今カードを1勝1敗のタイに戻した。3回に浅間大基外野手(28)のスクイズで先制すると、4回には万波中正外野手(24)の右犠飛で追加点。「何とか外野に飛ばそうと思って打席に入りました。仕事ができてよかったです」。7回には満塁から上川畑大悟内野手(27)の走者一掃適時打三塁打などでダメ押した。先発の北山亘基投手(25)は、8回3安打無失点。左第3趾(し)中足骨の疲労骨折から復帰2戦目での初勝利となる5勝目(1敗)を挙げた。高勝率を誇る「エスコンフィールド1周年ユニホーム」の成績は、通算6勝3敗1分けとなった。

◆ソフトバンクの3番栗原陵矢内野手(28)が意地の1発で気を吐いた。0-6で迎えた9回1死。日本ハム・マーフィーの外角154キロ直球をバックスクリーン左へ突き刺した。2試合連続の14号ソロ。昨季の13本を上回るアーチを放ち、チームの完封負けを阻止した。「いつも同じ気持ちで打席に立つようにしている。自分のできることをって感じです」と淡々と振り返った。

◆ソフトバンク打線が北の大地で沈黙した。0-6の最終回。日本ハム2番手マーフィーから栗原の2試合連発となる14号ソロで1点を返した。なおも1死一塁としたが、最後は近藤の併殺打でゲームセット。完封負けを阻止するのが精いっぱいだった。小久保裕紀監督(52)は「なんか球すごかったもんね。なかなか簡単に打てるピッチャーじゃないなっていう印象でしたね」指揮官が脱帽したのが、北山亘基だった。初回、3回と2度も3者連続三振に倒れ、8回で計10三振を奪われた。散発3安打に封じられ三塁すら踏めず、得点圏は5回の1度だけ。22年の初対戦から1度も黒星がなかった右腕にきりきり舞いし、初めて白星を献上した。小久保監督は「球速落ちてからは変化球も交えながらですけど、基本真っすぐはものすごい力がありましたよね」と振り返った。浮き上がるような150キロ台の直球に、低めに沈むフォークなどの変化球に的を絞れなかった。1番牧原大は3三振。栗原、山川、近藤の12球団最強クリーンアップからも快音は聞こえなかった。栗原は「真っすぐが強かったと思いますし、変化球のコントロールも良かった。そこをなかなか崩すことができなかったですね」と肩を落とした。前夜は5点ビハインドをひっくり返す大逆転勝利も、この日はホームベースが遠かった。優勝マジックは21で足踏みも、首位独走は変わらない。一夜で切り替え、2位との直接対決を勝ち越しで締めくくる。【佐藤究】

◆首位独走のソフトバンクが、日本ハムに1-6で力負けした。打線が日本ハム北山の前に沈黙。初回から3者連続三振に倒れるなど、8回まで計10三振を喫した。さらに三塁すら踏むことができず、得点圏は5回の1度だけ。前夜は8年ぶりに5点ビハインドをはね返す大逆転勝利も、この日は9回に栗原が放ったソロのみに終わった。小久保監督の一問一答は以下の通り。-日本ハム北山は絞りづらかった小久保監督 真っすぐはものすごい力がありましたよね。でも、カーター(スチュワート)は全然良くなかったんですけど、あれで2点で抑えられるっていうのは成長かな。あれだけ悪かったら4、5点取られてますよね。悪いなりにでも6回2点に抑えたっていうのは、彼の成長かなと感じられるような試合でしたね。-スチュワートは4回に打球が直撃小久保監督 (左)ふくらはぎなので、明日様子を見ないと分からないですけど。今のところは次の登板も問題なさそうな報告ではありました。-9回に栗原が完封阻止の1発小久保監督 個人の1打席の数字は残りますので。良かったんじゃないですか。

◆ソフトバンクのカーター・スチュワート投手(24)は6回4安打2失点の粘投も、自身の連勝は6で止まり、3敗目を喫した。3、4回と先頭打者への四球が失点に直結。右腕は「粘りながら投げることはできたと思いますが、チームに良い流れを持ってくることができなくて悔しいです」と肩を落とした。4回は清宮のピッチャーライナーを左足ふくらはぎに受けながら続投。「めちゃくちゃ痛かったですけど、大事には至らないよ。ひと安心だね。清宮選手が申し訳なさそうにしていたので『大丈夫だよ』と言ってあげたい」と心遣いを見せた。

◆日本ハム浅間大基外野手(28)が貴重な先制スクイズで勝利への流れをつくった。3回1死一、三塁でカウント2ボールから一塁線に絶妙なセーフティースクイズを決めた。「なんとなくカウントもできたので、頭にはありました」。7回1死満塁で中前適時打を放ち今季2度目の複数打点。新庄監督は「浅間君も調子よくなってきて。また外野の競争が...。もう寝かして、本当に」とうれしい悲鳴を上げていた。

◆日本ハム北山亘基投手(25)が、8回3安打10奪三振無失点で6月4日広島戦以来の5勝目(1敗)を挙げた。左第3趾(し)中足骨の疲労骨折で約2カ月間離脱したが、復帰2戦目で手にした白星。貯金を今季最多タイの「12」に戻したチームに、先発ローテの軸のひとりが、より安定感を増して戻ってきた。エスコンフィールド史上最多3万5569人で埋め尽くされたスタンドに、恒例の「さいこ~きで~す!」が響いた。2カ月半ぶりの5勝目を挙げた北山は、「個人的な勝ち星は多少気にはなりますけど、チームが勝てるようにっていうところを意識して投げた。結果的にどっちも達成できたので、よかったかなと思います」。自己最多122球の疲労感が心地よかった。3年目の今季、立てた目標の1つが「1軍完走」。左第3趾(し)中足骨の疲労骨折を負い「すごく悔しかった」が、離脱した2カ月を無駄にはしなかった。この日は最速154キロの力強い速球に加え、フォークやカーブを交えてカウントを有利に進めた。1、3回の3者連続など計10奪三振。「自分の体を扱いやすくなってきた」。エクササイズやトレーニングで、体の動きを理想に近づけてきたことで、制球力も増した。前日23日は7人の投手をつぎ込んでの敗戦。北山は「頭の片隅にはあった」。7回を終えて107球。「もう一踏ん張りというか、もう1回集中し直して。中継ぎの分も投げ切れるようにっていうのは意識できた」。続投の8回を3者凡退で締めた。新庄監督は「2億点満点。安定感めちゃくちゃあった」と手放しで褒めた。シーズンは残り30試合。北山は「途中抜けた分、最後巻き返してというか、よりもっとチームを勢いづけるような投球をしていきたい」。逆襲の秋へ向け、大事なピースが帰ってきた。【本間翼】

◆天才のひらめきで"神のバット"が火を吹いた。2位日本ハムが首位ソフトバンクに勝ち、ゲーム差を10・5に戻した。新庄剛志監督(52)が今季初めて2番で起用した上川畑大悟内野手(27)が、3点リードの7回1死満塁で右翼線に走者一掃の三塁打を放ち、試合を決定付けた。指揮官が本来望む狙いとは違ったが、大きなタイムリーとなった。新庄監督は7回の上川畑の打席で初球スクイズのサインを出したが、失敗。「あそこで一発でポンって決めてたら...でも失敗があったからこそボールをしっかり見て、ライト線に運んでくれたと捉えます」と前向きに話した。思い通りいかなくても、おのずと"勝利の神"が降臨してくるのが24年の新庄ハムだ。今季初めて2番起用の理由を指揮官は「バントをしっかり決めてくれるので。ちょっと1回2番でおいてみようかなと。しっかり決めてくれたらな、と」。勝負どころでのスクイズは決まらなかったが意外な形で3点が加わり、両手を上げ大喜び。上川畑は「ほっとしたのが一番。3タコ中でしたし、スクイズも失敗してましたので」と安堵(あんど)した。前夜は首位との3連戦初戦で5点差逆転されての悔しい敗戦となった。首位に食らい付くためにオーダーを微調整し、ひらめいたのが浅間大基、上川畑大悟の1、2番"ダブル大ちゃんズ"。浅間が先制スクイズを決めれば、上川畑が勝負どころの長打と、見事に起用が的中した。今後、継続していくかは「それは分からない。ピッチャーが全然違うので」。データや相性に"直感スパイス"を適度に振りかけた必勝オーダーで、タカの背を追いかける。【永野高輔】

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が、今季初観戦の父克幸氏の前で5試合連続安打をマークした。6回1死の第3打席、スチュワートの速球を中前にはじき返した。4打数1安打に終わったが、4回の投ゴロも痛烈なライナーが投手の足を直撃したもの。「打席を重ねるごとに修正もできましたし、だんだんアジャストもできたのでそこはよかった」。好調維持を印象づけた。ここ5試合は22打数10安打、打率4割5分5厘。4番を任され、結果を出し続けている。「僕は野球は素人」と話す克幸氏は、「同じ選手が同じ筋肉、骨格なのに、打てる時と打てない時があるっていうのが僕にとっては謎のスポーツですね。面白いなと思うのと、難しいなと思うのと両方です」と苦笑いしながら、愛息の活躍に目を細める。今春キャンプ前に左足首捻挫で離脱した際には「僕の知っている知識は教えた」と気遣ってくれた父の前での一戦に、清宮は「ホームラン打ちたかったですけど、勝ててよかった」と振り返った。

◆日本ハム北山亘基投手(25)が、8回3安打10奪三振無失点で6月4日広島戦以来の5勝目(1敗)を挙げた。左第3趾(し)中足骨の疲労骨折で約2カ月間離脱したが、復帰2戦目で手にした白星。貯金を今季最多タイの「12」に戻したチームに、先発ローテの軸のひとりが、より安定感を増して戻ってきた。日本ハムのファーム専属マスコット「カビー」ことC・Bが、千葉・鎌ケ谷で北山の復帰勝利を見守っていた。「きたやませんしゅのすきなおかしは かぷりこてすのて」「カプリコ」は江崎グリコ社が70年から販売しているチョコスナック。1本あたりで1日分の不足カルシウム(156ミリグラム)を摂取できる。北山は6月に左足第3趾(し)中足骨の疲労骨折で離脱。好物が約2カ月半ぶりの復帰勝利を後押ししたのかもしれない。カビーはマル秘ネタに堂々と胸を張った。ところが一転、カビーは視線を落とし悲しげな様子。「かび~はしっていますのて きたやませんしゅのくるまには... かび~じゃなくて おともだちのあひるのが~をのせていましたのて」どうやら北山の愛車には、カビーグッズではなく、カビーのペット「あひるのガー」のぬいぐるみが乗っていた模様。鎌ケ谷スタジアムに車で通勤する様子を目撃したという。カビーグッズを乗せてほしいのかと尋ねると、「ウンウン」と勢いよく首を縦に振った。北山の復帰を喜びつつ、切なる願いも表明した。【黒須亮】

◆「6番・右翼」で3試合ぶりに先発出場の日本ハム・万波中正外野手(24)が1-0の四回1死一、三塁で右犠飛を打ち上げた。8月8日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来、出場12試合ぶりの打点で貴重な追加点をたたき出した。「何とか外野に飛ばそうと思って打席に入りました」1ボールからソフトバンク先発右腕、スチュワートの153キロの直球を右翼フェンス手前まで飛ばした。犠牲フライには十分な飛距離。「仕事ができてよかったです」と振り返った。

◆日本ハムは北山が8回無失点10奪三振の力投で6月4日以来の白星となる5勝目を挙げた。打線は三回にスクイズで先制点を挙げた浅間が七回に適時打、上川畑は3点三塁打を放った。ソフトバンクは打線が振るわなかった。

◆ソフトバンクは故障復帰2戦目の北山に10三振を奪われ、完敗した。8回を単打3本で三塁を踏めず、降板後の九回に1点を挙げるのがやっと。小久保監督は「直球にものすごい力があった。なかなか簡単に打てる投手じゃないという印象」と認めざるを得なかった。三者凡退が5度で一、三回は全て三振に倒れた。前回対戦した5月6日は6点を奪って四回途中でKOしていた。村松打撃コーチは以前よりも変化球の割合を増やされたことで「その分、直球が速く感じて捉えられなかった」と指摘。前日23日に5点差を逆転勝ちした勢いをそがれた。(共同)

◆日本ハムの3年目、北山亘基投手(25)が8回3安打無失点で今季5勝目を挙げた。左足の疲労骨折から復帰後初白星。自己最多122球の熱投で10三振を奪い、お立ち台でおなじみの決めセリフを叫んだ。「今日はチームが勝って最亘基(さいこうき)です!」奪三振ショーの幕開けは鮮烈だった。「初回の1球目から100%でいくことが大事」と、一回は牧原大、今宮、栗原を3者連続空振り三振に斬った。以降も最速154キロの直球を軸に危なげない投球で三塁すら踏ませず「ゾーンで勝負していく中で真っすぐも変化球も有効に使えた」とうなずいた。新庄監督は「2億点満点。安定感がめちゃくちゃあった」とたたえた。京都の後輩たちの活躍に刺激を受けた。夏の甲子園で初優勝した京都国際高の小牧監督は、同じ京都成章高出身。プロ入りの際には祝福してくれた間柄だ。登板前に「僕も頑張りたい」と意気込んでいた右腕は、有言実行で好投し「僕も負けないように今日は良い投球ができた。引き続き頑張りたい」と視線を上げた。「(シーズン)途中で抜けた分、巻き返していけるように」と北山。指揮官が将来のエース候補に挙げる〝北のドクターK〟がチームに帰ってきた。(加藤次郎)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
71383 0.651
(↓0.006)
M21
(-)
31477
(+1)
307
(+6)
90
(+1)
77
(-)
0.257
(↓0.001)
2.530
(↓0.02)
2
(-)
日本ハム
59477 0.557
(↑0.005)
10.5
(↑1)
30429
(+6)
382
(+1)
81
(-)
71
(-)
0.248
(-)
2.910
(↑0.01)
3
(-)
ロッテ
57516 0.528
(↑0.005)
13.5
(↑1)
29405
(+1)
402
(-)
61
(-)
54
(-)
0.250
(-)
3.220
(↑0.03)
4
(-)
楽天
54542 0.500
(↓0.005)
16.5
(-)
33389
(+2)
449
(+3)
56
(-)
68
(-)
0.243
(-)
3.770
(-)
5
(-)
ORIX
50603 0.455
(↓0.004)
21.5
(-)
30314
(-)
341
(+1)
52
(-)
45
(-)
0.234
(-)
2.720
(↑0.01)
6
(-)
西武
35752 0.318
(↑0.006)
36.5
(↑1)
31262
(+3)
401
(+2)
44
(+1)
58
(+1)
0.206
(-)
3.250
(↑0.02)