オリックス(☆1対0★)ロッテ =リーグ戦20回戦(2024.08.23)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ロッテ
0000000000510
ORIX
000000001X1401
勝利投手:マチャド(4勝2敗19S)
敗戦投手:益田 直也(1勝4敗19S)

本塁打
【オリックス】杉本 裕太郎(8号・9回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ORIX戦チケット予約 ロッテ戦チケット予約
◆オリックスは両軍無得点のまま迎えた9回裏、杉本のソロが飛び出し、サヨナラ勝利を収めた。投げては、先発・カスティーヨが5回無失点。その後は4投手が無失点リレーを展開し、5番手・マチャドが今季4勝目を挙げた。敗れたロッテは、打線が好機を生かせなかった。

◆ロッテ先発のカイケルはNPB2度目の登板で7回3安打無失点と好投した。前回、初回に3連打を浴び失点したことを課題に修正。「特に集中して、1回は低めにいくんだという気持ちで」と3人で抑えた。中5日の先発で好投し「僕は勝ちたい気持ちが本当に強いので、チームのためになるのであれば本当にフル回転でいきたい」。チームはサヨナラ負けしたが、頼れる助っ人が勝利のために全力で腕を振る。

◆ロッテはサヨナラ負けで5連敗となった。0-0で迎えた9回。3番手の益田は2死走者なしからオリックス杉本に試合を決める痛恨の1発を浴びた。吉井理人監督は「しょうがないです。勝負にいって打たれてしまったんで。何を言っても結果論になっちゃうんで、打った方がすごかった」と話した。先発のカイケルが中5日でNPB2度目の先発。丁寧にコースをつき7回3安打無失点と好投した。「非常に入りがよく、自分の投球がしっかりできた試合だった。我慢するところは我慢するところで、自分のピッチングをすることを決めて投げてました。田村捕手が本当に非常にいいリードをしてくれて、いいものを引き出してくれて、彼には感謝してます」と振り返った。打線は4安打で援護できなかった。吉井監督は「ここんとこずっとそんな感じ。1本がでなくて苦しんでるんですけど、これが野球なのでうまくいくようにいろいろ考えます」と模索していく。

◆オリックス杉本裕太郎外野手(33)がプロ初の劇弾に酔いしれた。ロッテ戦の9回、8号ソロで4連敗を阻止した。3年前の初サヨナラ打は左前打で本塁打は初体験。「いつか打ってみたいと思っていたので、めっちゃうれしい」。昇天ポーズしながらホームインし、中嶋監督に抱きついた。益田から、ノーステップ気味に改良した打撃フォームで運んだ。コンパクトな動きでも持ち前のパワーで打球は右中間へ。18日の日本ハム戦で好投手伊藤から2発。「その日の打撃練習が全然ダメだった。これじゃアカンわと動きを小さくするのを思いついた」。無駄な動きをしない目的で始め、状態を上げていた。夏の甲子園で優勝した京都国際のアルプスが、オリックスのチャンスでの応援歌「バファエール」を用いたことで話題となった。この日は"本家"京セラドーム大阪のスタンドでも4回に流れた。試合後半によく演奏されるが、この日は貧打にあえぐ打線へのゲキか、前半の好機で早くも背中を押していた。そして9回に決勝弾。背番号99は「全体でもなかなか点が取れてなかったので良かった」と喜んだ。3連敗した前カードの西武3連戦は計1得点に終わっていたが、少しは気が晴れた。3位とは7ゲーム差。大逆転CSへ、負けられない試合が続く。【大池和幸】▽オリックス太田(右足かかと痛から1カ月ぶりの復帰戦で1安打)「感覚的にはいい打席を送れている。負けられる試合はないので1戦1戦頑張りたい」▽オリックス中嶋監督(サヨナラ弾の杉本に抱きつかれ)「重たかった。腰をやったらどうすんねん。ラオウが期待された長打で(決めた)というのは本当にいいこと。だけど、つながってというところではまだまだ足りないなと思います」

◆オリックスの太田椋内野手(23)、頓宮裕真捕手(27)が1軍に合流した。太田は今季、61試合に出場し、打率・296、2本塁打、32打点と活躍も、球宴直前の7月21日の楽天戦(ほっと神戸)で右かかとを負傷し、22日に右踵骨(しょうこつ)骨挫傷と診断されて登録を抹消されていた。今月16日のウエスタン・くふうハヤテ戦(杉本商事BS)で代打で実戦復帰。前半戦で結果を残していた23歳が再び1軍に戻ってきた。チームは20日からの西武との3連戦で3連敗。30イニングでわずか1得点と貧打に苦しんでおり、太田と頓宮が打線を勢いづけることができるか、注目だ。

◆オリックス・大里昂生内野手(25)、中川圭太内野手(28)、宗佑磨内野手(28)、D5位ルーキーの高島泰都投手(24)が出場選手登録を抹消された。育成出身3年目の大里は7月2日に今季初昇格し、37試合に出場し、打率・228、2本塁打、7打点。今月からは1番打者として定着していたが、22日の西武戦(ベルーナ)の走塁時に左ひざを強打。この日、大阪市内の病院を受診し、左ひざの打撲と診断されたと球団が発表した。また中川も7月に再昇格後は打率1割台と低迷。宗も今月は打率・171と不振だった。登録を外れた4人に代わって、太田椋内野手(23)、頓宮裕真捕手(27)が昇格。ルイス・カスティーヨ投手(29)も先発要員として登録された。

◆2015年に米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いたロッテの新外国人、ダラス・カイケル投手(36)=前ブルワーズ=が中5日で先発し、7回94球を投げ、3安打無失点の好投をみせた。だが打線の援護がなく、来日初勝利はお預けとなった。序盤から低めに制球を集める丁寧な投球。四回は先頭の太田に中前打されると無死一、二塁のピンチを背負ったが、140キロ前半のツーシームやスライダー、チェンジアップで打者のタイミングをずらして3者連続でフライアウトに打ち取った。五回以降は二塁すら踏ませない内容だった。日本デビューとなった17日のソフトバンク戦は5回2失点で勝ち負けつかず。一回に3連打を浴びて失点したものの、二回以降は無安打と本来の投球をみせた。登板前日には「しっかりゴロを打たせて、投球数を少なく、早いカウントから勝負をして打ち取ることを心がけていきたい」と意気込んでいた。メジャー通算103勝を誇る左腕が、力をみせた。

◆オリックスは4番のひと振りで試合を決めた。今季7度目のサヨナラ勝ちで連敗を3で止めた。九回2死走者なしから杉本がロッテ・益田の直球を振り抜き、右中間に運んでサヨナラ本塁打とした。チームは前カードの西武3連戦で30イニングで1得点と貧打に泣いて3連敗。そんな状況で迎えたホームでの一戦で、ラオウが一発で勝利に導いた。

◆ロッテはサヨナラ負けで5連敗となった。打線が2死からチャンスを作るなどしたが無得点に終わり、吉井理人監督(59)は「ここんとこずっとそんな感じ。一本がでなくて苦しんでいる。これが野球なのでうまくいくようにいろいろ考えます」と話した。五回は2死から田村が四球、友杉が安打で一、二塁とするとカスティーヨの暴投で二、三塁の好機を作ったが藤原が空振り三振。六回も2死からソトの二塁打、角中と中村奨の四球で満塁としたが和田は二ゴロに終わった。最後は九回に益田が、2死から杉本にサヨナラ本塁打を浴びた。吉井監督は「しようがないですよね。勝負に行って打たれてしまった。何を言っても結果論になっちゃうんで、打った方がすごかった」と悔しがった。

◆オリックスがサヨナラ勝ちで連敗を3で止めた。0―0の九回2死無走者で杉本が益田から右中間に本塁打を放った。九回を3者連続三振で抑えたマチャドが4勝目。杉本のデータは次のとおり。?オリックス・杉本がスコア0-0の九回2死、カウント3-2からサヨナラソロ本塁打。スコア0-0の九回2死走者なし、フルカウントからサヨナラ弾を放ったのは、1988年7月5日の西武・清原和博(対ロッテ)以来36年ぶり、2リーグ制(50年)以降2人目。?オリックスの選手のスコア0-0からのサヨナラ弾は2011年9月13日のバルディリス(十回、対楽天)以来13年ぶりで、九回に打ったのは、67年5月23日の長池徳二(対東京)以来57年ぶり。

◆ヘルメットを投げ捨てる。ホームインと同時に右拳を突き上げ、渾身(こんしん)の昇天ポーズ。オリックス・杉本がプロ初のサヨナラ弾で連敗を3で止めた。「ギリギリ入って良かった。いつか打ってみたいと思っていたので、めっちゃうれしい」両軍無得点で迎えた九回2死だ。守護神・益田の6球目の外角直球を強振し、右中間席へ。通算打率・429(14打数6安打)、4本塁打の右腕に対し、相性の良さを発揮した。チームは22日までの西武戦で3連敗し、30イニングで1得点と貧打に苦しんでいただけに「チーム全体でもなかなか点を取れていなかったので良かった」と笑顔。今季8号は劇的なV弾となり、同7度目のサヨナラ勝利に導いた。試合終了直後、杉本に飛びつかれた中嶋監督は「重たかった。びっくりするわ!」と喜びに浸りつつも「やっぱりつながって、というところではまだまだ足りない」と、八回まで散発3安打だった打線への注文も忘れなかった。ラオウはもがいていた。18日の日本ハム戦(京セラ)で1試合2本塁打も「(試合前の)練習が全然駄目だった。これじゃあかん」と変化を求めた。22日は4番で先発も5打数無安打。「なるべく無駄な動きをしないように」。この日は左足を小さく上げる、ノーステップに近い打撃フォームでタイミングを取った。「みんな何とかしてやろうという思いでやっている。明日(24日)からはもっと早い段階で点が取れるように」クライマックスシリーズ圏内の3位ロッテを破り、7ゲーム差とした。出場3戦3発と上り調子の杉本が、チームを上昇気流に乗せていく。(織原祥平)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
71373 0.657
(↑0.003)
M21
(↑2)
32476
(+6)
301
(+5)
89
(+3)
77
(-)
0.258
(↓0.001)
2.510
(↓0.02)
2
(-)
日本ハム
58477 0.552
(↓0.006)
11.5
(↓1)
31423
(+5)
381
(+6)
81
(-)
71
(-)
0.248
(↑0.001)
2.920
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
56516 0.523
(↓0.005)
14.5
(↓1)
30404
(-)
402
(+1)
61
(-)
54
(-)
0.250
(↓0.001)
3.250
(↑0.02)
4
(-)
楽天
54532 0.505
(↑0.005)
16.5
(-)
34387
(+2)
446
(+1)
56
(+1)
68
(-)
0.243
(↓0.001)
3.770
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
50593 0.459
(↑0.005)
21.5
(-)
31314
(+1)
340
(-)
52
(+1)
45
(-)
0.234
(↓0.001)
2.730
(↑0.03)
6
(-)
西武
34752 0.312
(↓0.003)
37.5
(↓1)
32259
(+1)
399
(+2)
43
(-)
57
(-)
0.206
(-)
3.270
(↑0.01)