巨人(★1対2☆)広島 =リーグ戦19回戦(2024.08.22)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:島内 颯太郎(8勝6敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝4敗33S))
敗戦投手:ケラー(0勝2敗1S)
  DAZN
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◆広島は1点を追う9回表、小園が適時打を放ち、土壇場で試合を振り出しに戻す。その後は、延長10回に矢野の適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、5番手・島内が今季8勝目。敗れた巨人は打線が相手を上回る11安打を放つも、1得点とつながりを欠いた。

◆巨人戸郷翔征が3試合連続完封と、3年連続のシーズン2桁勝利を狙う。3試合連続完封を記録すれば18年菅野(巨人)以来6年ぶり。完封したここ2試合の8日広島戦、14日阪神戦はともに東京ドーム。東京ドームで3試合以上続けて完封勝利を記録したのは、18年8~9月に4試合続けた菅野だけで、完封すればこちらも菅野以来の記録になる。また、高卒6年目までに3年連続2桁勝利をマークすると21~23年宮城(オリックス)以来で、巨人では87~91年まで5年連続の桑田以来33年ぶり。

◆巨人浅野翔吾外野手(19)が連日の適時打で存在感を示した。0-0で迎えた6回1死一、二塁。アドゥワの初球、141キロ直球を右前へ運び先制適時打とした。前夜の同点適時打に続き、またしてもチャンスで勝負強さを見せ「自分が何が何でも点を取らないといけないと思って打席に入った。3試合連続で(適時打を)打てたのは今後につながる」と手応えを口にした。10代で1-0勝利の決勝打なら球団では2リーグ制後初だったが、幻に終わった。

◆巨人坂本勇人内野手(35)が通算190度目の猛打賞を記録した。2回に中前、4回に右前へ放つと、6回には1死から中前へ運んだ。この試合3安打目で攻撃の口火を切り、浅野の先制打につなげた。前回6日の対戦で完封を許したアドゥワに前半は苦しめられながら、均衡を破るきっかけとなり「これからも引き続き打てるように頑張ります」。これで歴代2位となる194度の川上哲治まで4に迫った。

◆巨人が紙一重の戦いで重たい1敗を喫した。首位広島に延長戦の末に敗れ、カード負け越しとなった。阿部慎之助監督(45)は「たらればを言っててもしょうがないからな。結局、1点しか入んなかったんだけどね。みんななんとかしようとしてるし、相手も必死にやってるしね」と潔く受け止めた。大記録目前から暗転した。先発戸郷が8回まで散発3安打無失点の快投でイニングを進めた。ここまで105球で余力を残して上がった9回のマウンドだったが、先頭野間に左前打、犠打で1死二塁とされ、小園に中前への同点打を許した。球団では菅野以来7人目となる3試合連続完封勝利とはならず無念の降板。ぼうぜんとベンチに腰かけるしかなった。延長10回は3番手ケラーが矢野に勝ち越し打を許して万事休す。浅野の2試合連続適時打で1点を先行するも、終わってみれば11安打1得点、12残塁が痛かった。今季、本拠地では最後の広島3連戦で"負けられない戦い"だったが1勝2敗で黒星先行。2ゲーム差に広げられた。ただ、仕返しの機会も十分に残っている。9月に敵地での広島戦が6試合。阿部監督は「またやり返すチャンスがまだありますしね。まだまだ、まだまだ、だと思ってるんでね」と言った。敗戦の教訓を糧に、悔しさをぶつける舞台はまだまだある。コイの尻尾はそう遠くはない。【為田聡史】

◆広島が、粘り勝ちで延長戦をモノにした。1点を追う9回に巨人戸郷から小園海斗内野手(24)が起死回生の同点打を放って追いつき、延長10回、矢野雅哉内野手(25)が巨人ケラーからの左前適時打で決勝点を挙げた。2位巨人との首位攻防戦を2勝1敗と勝ち越した。24日にも優勝マジック28が点灯する。一塁ベースを回って、矢野は渾身(こんしん)のガッツポーズを見せた。延長10回2死二、三塁。巨人3番手ケラーから、ファウルで粘った末、7球目の154キロのストレートを左翼へはじき返した。三塁から菊池が歓喜のホームイン。首位攻防戦で、広島が巨人に2勝1敗と勝ち越した。ヒーローインタビューで、矢野は「154キロなんて打ったことないと思うのでびっくりしている」と話したが、実は150キロを超える速球を誇る右腕ケラー対策を施していた。握り1個分、バットを短く持って打席に入っていた。だが実際に対面すると、剛球に2球空振り。この展開に「これは絶対まっすぐの高めのボール球を振らされるいつものパターンやなって」と気づいた。「そのボール球を捉えに行けば、バットに当たるな」。指2本分空けてさらに短く持ったバットで、カーブが来たら「来たときだ」と開き直り、まっすぐ一本に絞った。7球目の高めまっすぐを捉え、打球は左前へ。イチかバチかの勝負でもあったが、矢野は巨人バッテリーとの勝負に見事に勝った。新井監督も興奮気味だった。「本当によく追い付いたし、よくひっくり返したと思います。相手もいいピッチャーで、それを追い付いて追い越して、逆転勝ちできるというのは、これは間違いなくチームの力が付いてきている証だと思います」と表情を崩した。完封負け目前の9回には、1死二塁から小園が巨人戸郷から起死回生の同点打。「みんな頑張ったが、その中で小園が同点で矢野が逆転打。若い選手の成長というのも感じます。素晴らしいゲームだった」。指揮官の手応えは、しびれる戦いを続ける中で、次第に大きくなってきている。敵地での劇的勝利。着実に歩を進める広島に、24日にも優勝マジック28が点灯する。【高垣誠】広島のM点灯条件 広島は24日に優勝マジック点灯の可能性がある。24日に出る条件は広島が23、24日の阪神戦で○○、巨人が中日戦で●●の場合のみで、M28が出る。▽広島小園(9回に巨人戸郷から同点適時打)「前回やられていたんで、その前の打席もやられていたんでなんとかしたいなと思っていました。チームのみんなでつかんだ勝利だと思います」▽広島島内(5番手で1回を無失点で8勝目)「それはもう野手の方が打ってくれているだけなので。僕がどうこうできる数字ではないですけど、それだけチームが勝っているということなので、それはすごくうれしいです」

◆広島の先発アドゥワ誠投手(25)が、苦しみながらも試合を作った。1回から4回まで毎回得点圏に走者を背負ったが、併殺打などでしのいだ。6回に巨人浅野に先制打を許したが、6回途中まで10安打を浴びながら1失点に抑えた。アドゥワは「運が良かったです。変化球はしっかり決まっていたので、何とかなるかなと思った。結果がすべてなので、チームが勝ててよかったです」と振り返った。

◆広島が粘り強さを発揮した。2位巨人との首位攻防戦第3ラウンドで、0-1で完封負け直前の9回に小園海斗内野手(24)の適時打で追いつき、10回に矢野雅哉内野手(25)が決勝打。3連戦を2勝1敗と勝ち越し、23日からは地元に戻って3位阪神との3連戦に臨む。最短で24日に優勝マジック28が点灯する。新井貴浩監督(47)の一問一答は以下の通り。(テレビ)-逆転勝利新井監督 エキサイティングな試合だった。ビジターでこういう展開で逆転して勝てるというのは、間違いなくチームの力がついてきていると思います。-小園が同点打新井監督 追い込まれていた中で難しい球だったと思いますけど、技術で打ったというより気持ちで打った、そんな素晴らしいヒットだったと思います。-矢野は高めの真っすぐに対応新井監督 そのあたりも彼の成長を感じますね。追い込まれるまで高めの真っすぐを振り遅れて空振りしていたんですけど、追い込まれてから対応の仕方を変えて、打席の中でも修正できる彼の成長を感じますね。また小園にしても矢野にしても、若い選手がこうして力をつけてきていると感じます。-投手陣の粘り新井監督 アドゥワは前回もそうですけど、粘り強いピッチングだった。初回からランナーを背負ってのピッチングだったんですけど、彼の一番いいところは動じないメンタルなので、今日も素晴らしいピッチングだったと思います。-これからのアドゥワの起用新井監督 そこは、頭にあるんですけど、考えたいと思います。-敵地で勝ち越し新井監督 これはすごく大きいと思います。勝負はまだ先にあると思ってるんですけど、最初に言いましたけど、こうしてビジターで劣勢の展開を逆転勝ちできたのは間違いなくチームに力がついてきている証だと思います。(囲み)-まずは9回によく追い付いた新井監督 そうだね。本当によく追い付いたし、よくひっくり返したと思います。こうして、ビジターでこういう展開で、相手ピッチャーもいいピッチャーで、それを追い付いて追い越して、逆転勝ちできるというのは、これは間違いなくチームの力が付いてきている証だと思います。そして、みんなよく頑張ったんだけど、その中で小園が同点で矢野が逆転の。若い選手の成長というのも感じます。素晴らしいゲームだったと思います。エキサイティングなゲームでした。-戸郷投手に対して新井監督 やっぱり素晴らしいピッチャーなんで。素晴らしいピッチャーに、向こうも気合入っていたんで、いいピッチングをされたら、そう簡単に打てるものじゃないんで。ただ、みんな最後の最後まであきらめないんだという、みんなの気持ちが、あの9回の同点に追い付いた攻撃につながったんだと思います。-秋山選手がベンチスタート新井監督 昨日、一塁に駆け込んだときの送球がね。相手の送球がふくらはぎに当たっているから。なので無理させられないから、こっちから今日は治療してくれ、スタメンでいかないからと、こっちからやめさせた。当たってる箇所が箇所だから。-その中でも準備していたからこその二塁打新井監督 そうやね。代打はいけるということだったので、良いところでの代打はいってもらうからなという風に。そこはさすが。あそこのアキがつないだツーベースもすごく大きかった。さすがのベテランの一振りだったと思います。-アドゥワ新井監督 序盤からずっとランナーを背負いながらのピンチの連続だったけど、よく耐えたと思います。本当にナイスピッチングだったと思います。彼の良いところって動じないところだから。本当によく粘ってナイスピッチングだったと思います。-救援陣も粘って勝利を呼んだ新井監督 あとを受けたピッチャー陣がしっかり0でつないでくれているから、最後追いついて、こういう結果になったと思うので、ウチのストロングポイントだし、本当に今日もみんなナイスピッチングだったと思います。結果的に最少失点で抑えているわけだからね。-楽しみと語っていた首位攻防3連戦で勝ち越し新井監督 うん、そうよねぇ、いつもずっと最初から言っているけど、自分たちのチームって戦いながら強くなっていかないといけないと開幕の時から言っているけど、本当に戦いながら強くなっていると本当に実感した試合だったと思います。

◆巨人・大城卓三捕手(31)が2試合ぶりに捕手で先発する。先発の戸郷翔征投手(24)とは直近2試合連続でバッテリーを組んでおり、いずれも完封勝を挙げている。

◆巨人・坂本勇人内野手(35)がNPB歴代3位の通算猛打賞記録を「190」に伸ばした。「6番・三塁」で先発し、アドゥワから二回に中前打、四回に右前打、0-0の七回1死では浅野の右前適時打による先制点を呼び込む中前打を放って3打数3安打とした。8月7日の広島戦(東京ドーム)以来の3安打で、複数安打も8日の広島戦以来10試合ぶり。通算安打を現役最多の2395本とし、ベテランが復調を印象付けた。通算猛打賞の歴代2位は川上哲治の194度。

◆自陣では負けられない。首位・広島と本拠地・東京ドームでは最後の直接対決となるマウンドを託された巨人・戸郷翔征投手(24)が並々ならぬ覚悟で臨んだ。「難しいゲームになると思いますけど、勝たないことにはいい順位にいけない。チームの勝ちを意識しながら初回から全力でいくぐらいの気持ちでいければ」丁寧にコーナーを突き、凡打の山を築いた。スライダー、フォークボールを効果的に操った。広島打線を八回まで散発3安打と翻弄。広島先発のアドゥワと首位攻防戦にふさわしい投手戦を繰り広げた。今季、自身初の開幕投手を務めた右腕は、試合前までで9勝6敗、防御率2・15。前半戦は、金曜日の男として先発ローテーションを守ってきたが、球宴明けからは阿部監督の意向もあり、上位の広島、阪神と当たることを見据えて木曜日の登板に回った。4年ぶりのリーグ優勝には、上位チームを倒すことが必須条件。2試合連続完封と勢いに乗る戸郷は「毎年、優勝争いとかCS争いとかは言われていて、経験もしているので生かさないといけない。自分の立場もわかっているのでそういうピッチングができたら」と決意を示していた。3年連続3度目の2桁勝利もかかった登板。1-0の九回に落とし穴が...。安打と犠打で1死二塁のピンチを招く。ここで小園に同点打を許してしまった。ここで降板。8回?を5安打1失点。10勝目がスルリと逃げていった。試合は延長に突入した。

◆広島が粘って逆転勝ちした。0―1の九回1死二塁で小園が同点打を放ち、延長十回2死二、三塁で矢野が左前に勝ち越し打。六回途中から救援陣が無失点リレーを見せ、5番手の島内が8勝目。巨人は戸郷が完封目前で追い付かれた。

◆セ・リーグ2位の巨人は首位・広島に痛恨の逆転負け。勝負の3連戦は1勝2敗で2ゲーム差に開いた。九回に同点を許し、延長十回に勝ち越された展開に阿部慎之助監督(45)は「勝ちパターンでいったので。タラレバを言っていてもしようがない」と潔く認めた。エース・戸郷が八回まで3安打無失点で3戦連続完封勝利を目前としたが、九回1死二塁で小園に同点の中前適時打を許した。攻撃では浅野翔吾外野手(19)が3試合連続打点となる先制の右前適時打を放ったが、計12残塁。指揮官は「結局あの1点しか入らなかったけど、みんななんとかしようとしている。相手も必死にやってるしね。そういう試合が、もうずっと続いていくわけだから。また(広島に)やり返すチャンスがまだありますし。まだまだ、まだまだだと思っている」と繰り返した。広島とは今季の残り6試合をすべてを9月にマツダスタジアムで戦う。

◆巨人・戸郷翔征投手が1-0の九回1死二塁から広島・小園に同点打を浴び、5安打1失点で降板。3試合連続完封勝利を目前で逃した。「最後の小園のところはもっと厳しくいけました。そういうところが今日の負けに繋がった。勝ち切らないといけないところで落としてしまったので申し訳ない」2球連続直球で追い込んだが、カウント0-2から投じた3球目のフォークを中前へ弾き返された。3年連続2桁勝利も目前で逃す結果に。「2球で追い込めたところまではよかった。選択は間違っていなかったので、投げるコースだったりとかがもう一つ甘かった」と悔やんだ。

◆今季レギュラーシーズン最後の東京ドームで大逆転劇だ。広島が首位攻防戦3連戦を2勝1敗で勝ち越し。あと2人から同点打を放ち、巨人・戸郷の3試合連続完封を阻止した小園がナインの思いを代弁した。「ピッチャーも野手も頑張っていた。チームのみんなでつかんだ勝利です」0─1の九回。先頭の野間の左前打から1死二塁とし、ここまで3打数無安打の小園が打席へ。三球三振を狙った戸郷の決め球のフォークをバットの先で捉えると打球は中前へ。一塁に到達すると両こぶしを握った。

◆大一番の最後で、踏ん張りきれなかった。2位・巨人は九回に同点を許し、延長十回に勝ち越される痛恨の黒星で、本拠地東京ドームで迎えた広島との首位攻防3連戦を1勝2敗で終えた。阿部慎之助監督(45)は「勝ちパターンでいったので。タラレバを言っていてもしようがねえからな」と口を結んだ。戸郷が八回まで105球、3安打無失点の快投。2018年の菅野以来となる3試合連続完封勝利が目前に迫った九回1死二塁で小園に同点打を浴びた。3年連続の10勝目を逃したエースは「大事な一戦で申し訳ない。投げるコースがもう一つ甘かった」と唇をかんだ。打線は11安打を放ちながら19歳、浅野の適時打による1得点に終わり、12残塁。指揮官は「みんななんとかしようとしているし、相手も必死にやっている」とかばったが、勝負強さを欠いた。広島戦はこれで8勝8敗3分けとなり、ゲーム差は再び2。直接対決の残り6試合は、すべて9月に敵地マツダスタジアムで戦う。今季1勝4敗2分けと苦手な敵地での再戦へ、阿部監督は「やり返すチャンスがある。まだまだ、まだまだだと思っている」と逆転Vへの執念をにじませた。(谷川直之)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
58445 0.569
(↑0.005)
-
(-)
36323
(+2)
273
(+1)
45
(-)
47
(-)
0.239
(-)
2.240
(↑0.02)
2
(-)
巨人
58486 0.547
(↓0.005)
2
(↓1)
31342
(+1)
303
(+2)
60
(-)
49
(-)
0.241
(-)
2.570
(↑0.01)
3
(-)
阪神
56526 0.519
(↓0.004)
5
(↓1)
29369
(+2)
332
(+5)
50
(+1)
34
(-)
0.237
(-)
2.450
(↓0.01)
4
(-)
DeNA
53562 0.486
(↓0.005)
8.5
(↓1)
32391
(+8)
393
(+9)
79
(+2)
50
(-)
0.255
(↑0.001)
3.080
(↓0.04)
5
(-)
中日
47598 0.443
(↑0.005)
13
(-)
29293
(+9)
371
(+8)
47
(-)
33
(+2)
0.238
(↑0.001)
2.860
(↓0.05)
6
(-)
ヤクルト
46604 0.434
(↑0.005)
14
(-)
33391
(+5)
431
(+2)
76
(-)
50
(-)
0.239
(↑0.001)
3.730
(↑0.02)