西武(☆1対0★)オリックス =リーグ戦20回戦(2024.08.21)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:隅田 知一郎(8勝8敗0S)
(セーブ:アブレイユ(1勝5敗20S))
敗戦投手:曽谷 龍平(5勝9敗0S)
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◆西武は両軍無得点で迎えた6回裏、岸の適時打で試合の均衡を破る。投げては、先発・隅田が6回無失点の好投。その後は3投手の継投で完封リレーを展開し、隅田は今季8勝目を挙げた。敗れたオリックスは、先発・曽谷が好投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆オリックスが今季19度目の完封負け。2戦連続となる「0-1負け」を喫した。西武の左腕隅田の前に沈黙。単打は出て得点圏には進めるものの、あと1本が出なかった。6回は安打と四球で無死一、二塁としたが、紅林がバント失敗の後に遊ゴロ、続く宗は二ゴロ併殺打でチャンスをつぶした。7回からは継投で逃げ切りを許した。先発の曽谷は7回まで1失点、10三振を奪う力投を続けた。だが再び援護に恵まれずに、不運な9敗目。自身6連敗となった。8月の登板3試合すべてで援護点なしと、我慢の投球が続いている。20日には前橋で0-1の敗戦。10安打を放ちながら9残塁の拙攻で、連勝が4でストップしていた。

◆オリックスが今季19度目の完封負けを喫した。「0-1負け」は前日の前橋から2戦連続で今季7度目。2リーグ分立後では06年と並んで球団ワーストタイの貧打ぶりだ。西武隅田の前に4度得点圏も決め手を欠いた。中嶋聡監督(55)は「もう毎度毎度ですよね。援護なしで投手が我慢できずっていう。曽谷の場合はずっとそう」と嘆いた。曽谷は7回1失点、10三振を奪う力投も不運な9敗目。6連敗を喫したこの6試合で、援護点はわずかに1点しかない。▽オリックス曽谷(援護に恵まれず9敗目)「全然折れてないです。むしろ、もっともっと投げたい気持ち。野手の皆さんも頑張った中なので。そこはまた切り替えて、試合は続くので、一緒に頑張っていきたい」

◆西武隅田知一郎投手が今季8勝目を挙げ、1日遅れで自らの誕生日を祝った。前日20日に25歳になったばかり。14日ソフトバンク戦に続き自身2連勝を狙ったこの日は4度得点圏に走者を背負うも得点を許さず、6回6安打無失点に抑えた。チームも約2カ月ぶりの連勝。「連勝できて、いい25歳を迎えられました。たくさん勝っていいシーズンにしたいと思います」とこの先を見据えた。

◆来日1年目の西武アルバート・アブレイユ投手(28)が20セーブ目を挙げた。9回にオリックス打線を3者凡退。球団の外国人では10年のシコースキー以来14年ぶりとなる20セーブを記録した。「すごくうれしい。もっとこれからもセーブを挙げられるように頑張っていきたい」。ヒーローインタビューの最後には日本語で「応援ありがとうございます」とあいさつし、球場を盛り上げた。

◆今季19度目の完封負けを喫したオリックス中嶋聡監督(55)は「うーん、もう毎度毎度ですよね。援護なしで先発ピッチャーが最後我慢できずにっていう。曽谷の場合は、本当にずっとそうなんでね」。好投の先発左腕を再び見殺しにして、嘆くほかなかった。打線は6回まで6安打。4度得点圏もあと1本が出ずに指揮官は「長打、連打ですかね。タイムリー、効果的なやつがないときついですよね。点入ってないんでね」とつぶやいた。4連勝の後に2戦連続「0-1負け」と、ブレーキがかかった。指揮官は「ちょっと急にストップするのがちょっとよくわからない状態。ホームランでしか、ちょっと点取ってなかったのが、やっぱりそういうツケに、ヒットが続かないっていうのが現状かなと思いますけどね」と続けた。チームの雰囲気は「そこまで暗くもないですし、前向きにってのはある」と明かす。「ただ、その結果がともなわないぶん、本気で喜べないっていうところは、もうそれはしょうがないと思いますよ。勝てないっていうのがあるんでね。やっぱり勝てないと喜べないっていうのは、もう本当この3年間で分かってきてると思うんでね。それが勝てないってもどかしさになってはなるんですけどね。でも、1試合1試合やっぱり切り替えて、しっかり臨んではくれてる。それがいつかつながることを願うしかないんですけどね」と締めた。

◆西武が6月下旬以来の連勝。隅田が6安打を許しても要所を締め、6回無失点で8勝目を挙げた。打線は六回2死三塁から岸が左前打で均衡を破った。オリックスは連日の零敗で、曽谷は7回1失点10奪三振の好投が報われずに9敗目。

◆オリックスと2週間ぶりの再戦となった西武・隅田知一郎投手(25)。序盤の3回はいずれも安打を許したが、無失点で立ち上がった。「オリックスとは対戦したばかりなので、前回登板の内容の振り返りをしっかり行いました。一人一人、丁寧にチームを勝利に導くピッチングをしたいと思います」と語りマウンドに上がった左腕。7日のオリックス戦(京セラ)では6回2失点。前回登板となった14日のソフトバンク戦(ベルーナ)も6回1失点と好投続きで、先発陣の柱の一人としてチームを支えている。2022年にドラフト1位で入団し、2年目だった昨季は22登板、計131回を投げるも9勝(10敗)でわずかに2桁勝利には届かなかった。今季は試合前時点で黒星が1つ先行するも7勝をマーク。この試合の三回を投げ切り、イニングはキャリアハイとなった。昨季終了後にはアジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表に選出された25歳。多彩な変化球と制球力の高さから将来を嘱望されている。今季はここまで本拠地登板の成績が2勝5敗。湿気がこもりやすく、長いイニングを投げる先発にとっては厳しいマウンドだが、ファンに白星を届けるべく、オリックス打線に立ち向かった。四回を除いて毎回走者を背負った。それでも6回6安打無失点。打線が六回に岸の適時打で均衡を破った。これで8月は3連勝、今季8勝目(8敗)をマークした。

◆オリックスの曽谷がまた援護を得られずに6連敗となった。8月に入ってからの登板3試合はいずれも1失点と好投しながら、全て零敗。それでも「全然折れてない。むしろ、もっともっと投げたい。自分は(野手を)責める立場でもない。また一緒に頑張りたい」と恨み言はなかった。精度の高いフォークボールを軸に毎回の10奪三振。六回にその落ちる球を岸に左前に運ばれて均衡を破られたが「自分の中ではベストボール。あれを打たれたら仕方ない」と潔かった。

◆西武は「3番・右翼」で先発した岸が六回2死三塁で決勝の左前適時打を放った。「チャンスで回してもらってヒットを打てたこともうれしかったし、隅田に勝ちをつけられてうれしかった」と?を緩ませた。7、8月は打率1割台と低調で打点は7月17日以来、約1カ月ぶり。「悔しいというのが一番。後ろでもベンチでもできることをやって勝ちにつながればいい」とがむしゃらな姿勢だった。

◆西武は2カ月ぶりの2連勝。20日に誕生日を迎えたばかりの隅田知一郎投手(25)が6回6安打無失点の好投で8勝目(8敗)。昨季挙げた自己最多の9勝まで残り1勝とし、自身初となる2桁勝利が見えてきた。「昨日、チームから勝利という誕生日プレゼントをもらって、ここで勝つこともプレゼントになると思っていた。連勝できていい25歳になりました」チームは引き分けを挟んで3連勝した6月末以来の2連勝。20日は夫人にフルーツタルトのケーキで祝福され、「これからも頑張って。いい25歳にして」と背中を押されてマウンドに上がった。四回を除き毎回走者を許す展開となったが、「変化球主体で攻めた。どっしり一人一人切っていくつもりだった」と動じなかった。22日のオリックス戦に勝利すれば今季初となる同一カード3連戦3連勝となる。渡辺監督代行は久しぶりの連勝に「集中力を切らさずにやった結果。いい流れが来ている」と手応えを感じているようだった。(横山尚杜)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70373 0.654
(↓0.006)
M23
(-)
33470
(+1)
296
(+2)
86
(+1)
77
(+1)
0.259
(-)
2.490
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
57467 0.553
(↑0.004)
11
(↑1)
33414
(+7)
372
(+1)
81
(+1)
70
(-)
0.248
(↑0.001)
2.900
(↑0.02)
3
(-)
ロッテ
56496 0.533
(↓0.005)
13
(-)
32401
(+1)
397
(+7)
60
(-)
51
(+1)
0.251
(-)
3.260
(↓0.02)
4
(-)
楽天
53532 0.500
(↑0.005)
16.5
(↑1)
35385
(+2)
445
(+1)
55
(-)
68
(-)
0.244
(-)
3.800
(↑0.02)
5
(-)
ORIX
49583 0.458
(↓0.004)
21
(-)
33312
(-)
338
(+1)
51
(-)
44
(-)
0.236
(↓0.001)
2.770
(↑0.01)
6
(-)
西武
33742 0.308
(↑0.006)
37
(↑1)
34256
(+1)
396
(-)
42
(-)
57
(+1)
0.207
(↑0.001
3.310
(↑0.03)