巨人(★3対8☆)広島 =リーグ戦17回戦(2024.08.20)・東京ドーム=
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広島
20050001081400
巨人
01020000031001
勝利投手:森下 暢仁(10勝4敗0S)
敗戦投手:山﨑 伊織(8勝5敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(19号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は初回、末包の適時二塁打で幸先良く2点を先制する。その後1点差とされて迎えた4回表には、再び末包の適時二塁打が飛び出すなど、一挙5点を加えリードを広げた。投げては、先発・森下が5回3失点で今季10勝目。敗れた巨人は、先発・山崎伊が乱調だった。

◆10勝目を目指す広島森下暢仁が巨人戦に先発。2桁勝利となれば20、22年に次いで自身3度目となるが、10勝目を挙げたのは20年がチーム114試合目、22年が110試合目。広島は今日105試合目で、自身最速で2桁勝利到達となるか。また、巨人戦は21年10月10日からシーズンを挟んで7連勝中。広島投手が巨人戦で8連勝すれば、95~97年に10連勝した山内以来2人目となる。

◆ももいろクローバーZ兼浪江女子発組合の佐々木彩夏(28)が始球式を行った。年齢と同じ背番号28を背負いマウンドへ。スリーバウンドながら、真っすぐベース近くに投球した。「緊張して思い通りに投げられなかったが、真っすぐに投げられたのでよかったと思います」と笑顔で話した。試合は「福島県浪江町ナイター」としての開催で、浪江女子発組合は浪江町ふるさと応援大使を務めている。

◆巨人が力負けした。首位広島との直接対決で5点差で完敗。先発山崎伊が今季自己ワーストの4回7失点で5敗目を喫した。1点を追う4回に下位打線に3連打を浴びて無死満塁のピンチを招いた。秋山、野間を連続三振に仕留めるも、2死から小園に痛恨の押し出し四球。末包、坂倉にも痛打を浴びて、この回5失点でKOされた。首位攻防の3連戦に長嶋終身名誉監督も激励に駆けつけた。阿部監督は「激励に来ていただいたんですけど、ちょっと残念すぎる試合だったので、申し訳なかったなと思います」。手痛い1敗で2ゲーム差に広がった。一方で同カードは7勝7敗3分けとなり「いいところもたくさんあった。大差で負けちゃいましたけど、カープとこれで五分になったと思って、明日切り替えてまたやりたいと思います」と次戦を見据えた。

◆巨人浅野翔吾外野手が4試合連続のスタメンで2安打1打点と気を吐いた。ともに広島森下からで、2回2死一塁は左前打を放ち、4回2死一塁では右越え適時三塁打で続いた。「名前負けせず、強気で行こうと決めていた。自分のスイングができた」と振り返った。8月12日の再昇格後、打率3割1分3厘、1本塁打、5打点とアピールを続けている。

◆広島が2位巨人との首位攻防戦第1ラウンドに快勝した。昨季巨人戦で6本塁打のキラー末包昇大外野手(28)が3安打、自己最多タイの1試合5打点の活躍。先発森下暢仁投手(26)も5回3失点ながら10勝目をマーク。巨人戦は21年から8連勝とこちらもキラーぶりを発揮。大事な3連戦で、先手を取った。新井貴浩監督(47)の一問一答は以下の通り。-末包選手新井監督 ね。ナイスバッティングだったですね。何も言うことはありません。今日も、ナイスバッティングだったと思います。見送り方にしても反応の仕方にしても、いいよね。すごく内容もいいと思います。(自ら)でも、やっぱり小園のあの押し出しがね。あれが、すごく今日のゲームの中ですごく大きかったと思います。よく選んだと思います。あそこが、すごく大きかったです。今日の試合の中でのポイントだったと思います。-森下投手新井監督 そこまで調子がいいということではなかったと思いますけど、粘りながら、よく投げてくれたと思います。-今カードに向けて「選手がぎらついている」と。そういう姿を新井監督 ぎらついているように見えましたし、また楽しんでいるようにも見えましたね。すごく、みんな、いい表情で試合をしていたと思います。-今季、苦戦していた東京ドームで新井監督 (3連戦の)アタマをしっかり取れたというのは、すごく大きいと思いますよ。ただ、自分としてはね。もちろん、残り試合少なくなって、今週の試合というのは大事だと思うんですけど、何というか、もちろん大事な試合だけど、本当の勝負はまだ先だと思っているので。もちろん大事な勝負、大事な1週間というのは変わらないけど、本当の勝負というのは、まだ先にあると思っているので。そう思って1試合1試合、うちらしく全員野球で頑張っていきたいと思います。-これから本当のプレッシャーがかかってくるという。今は楽しめていると新井監督 どうなんですかね。現時点では、そんなに。そういう変なプレッシャーでプレーしているようには見えないですね。優勝を経験していない選手もいますし、また優勝争いを経験をしていない選手もいますし、優勝を経験している選手(より)、経験してない選手、優勝争いを経験してない選手の方がたくさんいると思うんですよね、今は。そういう選手たちが、今こういう状況で戦っているのは、なんか楽しくやってそうに感じるので、そこはすごくいいなと思いますね。だから、変にプレッシャーをかけるんじゃなしに、よしチャンス、やったるぜと、プレーを見ていて感じるのでね。-特に末包選手はノビノビバットを振れているように見えるが新井監督 もともと性格もノビノビした性格なので、ノビノビした性格通り、ノビノビ振れていると思います。-そこはうまく監督が引き出している新井監督 いやいや、私じゃないですよ。私は何もしてないですよ。実際、バッターボックスに立ってスイングするのは彼なので。ピッチャーだったら、実際マウンドに上がってボールを投げるのは、みんな自分自身の。でも、ずっといいスイングをしていると思います。-広島土砂災害から10年新井監督 ちょうど10年かな。10年たったけど、被災された皆さんの心の傷は癒えることはないと思う。そういった中で自分たちは野球を一生懸命することしかできない。ただ、今日いいゲームをすることができて、何かちょっと気持ちがね。自分たちは野球することしかできない。そういう日に勝ちゲームを見せられた。

◆広島が、投打の"巨人キラー"の活躍で首位攻防戦初戦に勝利した。昨季巨人戦6本塁打の4番末包昇大外野手(28)が、1回に先制2点打、4回にも3点適時二塁打を放ち、自己最多タイ5打点の大暴れだ。先発全員安打の打線の援護もあり、先発森下暢仁投手(26)も5回3失点ながら10勝目をマーク。巨人戦は21年から8連勝とこちらもキラーぶりを発揮した。3連勝なら優勝マジック30が点灯する今カード。まず初戦を突破した。広島の誇る"Gキラー"末包が、首位攻防戦で2位巨人を粉砕した。4番の看板はダテではない。まずは1回1死一、二塁で、左翼へ先制の2点適時二塁打。3回にも左前安打を放つと、小園の押し出しで3-1とした4回2死満塁でも、左翼線へ走者一掃の3点適時二塁打。「もう1点欲しいところだったので必死に食らいついていきました」。4回までで3安打を放ち、タイムリー2本で自己最多タイの1試合5打点を記録した。昨季11本塁打してブレークしたが、そのうち巨人戦で6本塁打。この日で通算打率3割5分2厘、8本塁打、22打点という巨人キラーぶりを、首位攻防戦という勝負どころで発揮した。直前までは不振にあえいでいた。7日の巨人戦からノーヒットが続いていた。ヤクルト戦が雨天中止となった16日の練習日に、新井監督から助言をもらい、ようやく17日のヤクルト戦で1打席凡退後、2発を放って26打席無安打のトンネルを抜けた。「自分のこと考えずに、相手の配球だったりを考えて入れるようになった。だから相手と勝負できてるのかなと思います」。打撃フォームより相手に合わせてしっかりタイミングを取ることに徹したことで不振から脱出した。すると18日の同カードでは3安打。そしてこの日は3安打5打点。2戦連続猛打賞、3戦連続マルチ安打の大暴れだ。主砲に引っ張られるように、打線は先発全員安打で巨人投手陣から8点を奪った。先発森下も踏ん張った。5回3失点と納得のできる内容ではなく「みんなが打ってくれたので、自分は今回は勝たせてもらってよかったな、という感じです」と打線に感謝した。それでも2年ぶり3度目の2桁勝利に到達。巨人戦は21年からこれで8連勝となった。新井監督は「(末包は)何もいうことはない。すごく内容もいい。(森下も)粘りながらよく投げた」と2人の巨人キラーをたたえた。そして「本当の勝負はまだ先だと思っているので。そう思って1試合1試合、うちらしく全員野球で頑張っていきたい」と締めくくった。残り2試合に連勝すれば、いよいよ優勝マジック30がともる。【高垣誠】○...末包は試合前、高松商の後輩・巨人浅野をねぎらっていた。練習中にしばらく談笑。浅野が14日阪神戦で放った満塁アーチに「他チームとのホームランだったので、素直におめでとうといいました」と笑った。「あと『チャンスだね』っていうこと。そこはチームは関係ない。1人しかいない後輩なので。食らいついてでも1軍にいることが大事」とエールを送った。▽広島秋山(2安打も)「それよりも4回(無死満塁で三振)を何とかしたかった。2ボールからいろいろ考えすぎた。(2死から押し出し四球の)ゾノ(小園)に助けてもらった」▽広島小園(4回2死満塁で押し出し四球)「ボール球2球振っちゃったので。切り替えって言うとおかしいですけど。でもその後に冷静になれた。まあ(四球が)取れたのでよかったですね」▽広島坂倉(4回に適時打)「前の打者(末包)が好調なので、回ってきたところで仕事できるようにやるだけです」

◆巨人・大城卓三捕手(31)が2試合ぶりに捕手で先発する。山崎伊織投手(25)は岸田と16登板連続でバッテリーを組んでいたが、4月9日のヤクルト戦(鹿児島)以来となる大城卓との東海大出身バッテリーで挑む。

◆巨人・岡本和真内野手(28)が19号ソロを放った。2点を追う二回先頭。広島先発・森下が投じたチェンジアップをとらえ、左翼席までかっ飛ばした。2試合ぶりの一発。ペナントレースの行方を左右する首位攻防戦で主砲が7年連続20本塁打に王手をかけた。

◆巨人・グリフィンが21日の広島戦(東京ドーム)に先発する。前回13日の阪神戦(東京ドーム)では4回5失点。7月20日の中日戦(バンテリンドーム)で5勝目を挙げて以来、白星から遠ざかっている左腕は「首位攻防戦で少し重みはあるかもしれないですけど、過剰に意識することはない」とした上で「得点圏に走者がいるときは失投がないようにしていきたい」と気を引き締めた。

◆巨人・山崎伊織投手(25)が広島打線につかまった。今季最短の4回KO。被安打9、2四球、99球で今季ワースト7失点と試合を作れなかった。岸田と16登板連続でバッテリーを組んでいたが、この日は4月9日のヤクルト戦(鹿児島)以来となる大城卓との東海大出身バッテリー。一回1死一、二塁で末包に左翼線2点二塁打を浴びた。二回、三回は安打で走者を背負いながらも無失点。四回は先頭から7番・矢野、8番・会沢、9番・森下に3連打を許し、小園にはフォークボールを続けるも押し出し四球。続く末包に左翼線へ3点二塁打、坂倉に中前適時打を打たれ、この回痛恨の5失点。その裏の攻撃で代打を送られた。広島には前回8月6日の対戦(東京ドーム)での6回5失点に続いて攻略され、1点台(1・87)だった防御率は2点台(2・32)に悪化した。

◆滞空時間の長い大きな放物線を描いた打球が、真っ赤に染まった左翼席に吸い込まれた。0-2の二回先頭で巨人・岡本和が19号ソロを放った。「追い込まれていましたが、しっかりとスイングできた。打てて良かった」カウント2-2から広島先発・森下が投じたチェンジアップを捉えた。打球角度は44度を計測。試合前まで打率・375(8打数3安打)で1本塁打を放っていた右腕から、2試合ぶりの一発で反撃ののろしを上げた。8月に入ってからは3本目のアーチ。4番打者に定着した2018年から7年連続の20本塁打に王手をかけた。自己最多の41本塁打を放ち、2年ぶり3度目の本塁打王に輝いた昨季は8月に月別最多の12本塁打を記録。本来の状態とはほど遠いが、夏場に強い主砲が復調の兆し見せた。主砲の一発に応えたい先発の山崎伊だったが、四回までに末包に5打点を挙げられるなど、今季最多の7失点。ペナントレースの行方を左右する首位攻防3連戦の初戦で、今季8勝を挙げる右腕が広島打線につかまった。

◆広島が貯金を今季最多の14とした。一回に末包の2点二塁打で先制し、四回は小園の押し出し四球、末包の3点二塁打などで5点を奪った。森下は苦しみながらも5回3失点で2年ぶりの10勝目。巨人は山崎伊が7失点と崩れた。

◆セ・リーグ2位の巨人は首位攻防3連戦の初戦を落とし、2連敗となった。先発した山崎伊織投手(25)は今季最短の4回で降板し、被安打9、2四球、99球で今季ワースト7失点。四回無死満塁のピンチでは2連続奪三振と粘るも、3番・小園への押し出し四球から崩れた。阿部慎之助監督(45)は「あと1人とか、あと1球とか。そういうところを詰めることができなかった。そこだけ。あとは彼(山崎伊)に聞いて」と言葉少なだった。まあ、試合前にはベンチ裏で長嶋茂雄終身名誉監督の激励を受けたといい、指揮官は「大事な首位攻防戦という形だったので、激励に来ていただいたんですけど。ちょっと残念すぎる試合だったので申し訳なかったなと思います」と肩を落とした。

◆19歳8カ月の巨人・浅野がプロ初の三塁打。巨人の10代選手の三塁打は2008年9月19日の坂本勇人(19歳9カ月、対阪神、東京ドーム)以来16年ぶり。19歳8カ月以下に絞ると1963年8月21日の柴田勲(19歳6カ月、対広島、広島市民)以来61年ぶり。球団最年少三塁打は49年4月2日の内藤博文の18歳2カ月(対東急、後楽園)。

◆?広島の優勝へのマジックナンバーの最短点灯は22日。21、22日の巨人戦(東京ドーム)に連勝すると優勝マジック30が出る。?森下が今季10勝目(4敗)。シーズン10勝は2020年(18試合目)、22年(21試合目)と並ぶ自身最多で登板17試合目での到達は最速。?対巨人は21年10月10日(マツダ)から8連勝。広島投手が対巨人で8連勝以上したのは、1995-97年の山内泰幸(10連勝)以来27年ぶり2人目。

◆広島の森下が5回8安打3失点で粘り、2年ぶりの2桁勝利となる10勝目を挙げた。これで巨人戦は2021年10月から8連勝とした。四回までに7得点した打線の援護に恵まれ「みんなが打ってくれて勝たせてもらった」と感謝した。2―0の二回に岡本和にソロ本塁打を浴び、7―1とした直後の四回には浅野に三塁打、丸に内野安打を許して2失点。制球に苦労して五回まで99球を要しただけに「次は同じことを繰り返さないようにやりたい」と反省した。

◆リーグ2位の巨人は、大事な広島3連戦の初戦を落とした。阿部慎之助監督(45)が山崎伊―大城卓のバッテリーに求めたのは、最後の一押しだった。「あと1人とか、あと1球とか。そういうところを詰めることができなかった。そこだけ」4月9日以来となる大城卓とのバッテリーで臨んだ山崎伊は被安打9で今季ワースト7失点。今季最短の4回でマウンドを降りた。1-2の四回無死満塁では2連続三振を奪い、小園もカウント0-2と追い込みながら〝あと1球〟が遠く、結果は押し出し四球。この回に5点を失った。5敗目を喫し「実力不足。大事な一戦で先発としての役割を果たせなかったのはすごく悔しい」と唇をかんだ。レジェンドの激励に応えられなかった。試合前、長嶋茂雄終身名誉監督(88)がベンチ裏を訪れ、「残り少ないからチーム全員で一丸となっていってほしい」とナインを激励。阿部監督は「大事な首位攻防戦だったので激励に来ていただいた。残念すぎる試合だったので申し訳なかった」と謝罪した。痛い黒星で広島とのゲーム差は2となり、21日から2連勝しても首位に立つことはできない。この3連戦で3連敗すれば広島に優勝へのマジックナンバーが点灯するだけに、意地の見せどころだ。(谷川直之)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
57435 0.570
(↑0.004)
-
(-)
38320
(+8)
268
(+3)
44
(-)
47
(-)
0.239
(↑0.001
2.240
(↓0.01)
2
(-)
巨人
57476 0.548
(↓0.005)
2
(↓1)
33337
(+3)
300
(+8)
59
(+1)
49
(-)
0.240
(-)
2.600
(↓0.05)
3
(-)
阪神
55516 0.519
(↑0.005)
5
(-)
31357
(+8)
323
(+3)
47
(-)
34
(-)
0.236
(↑0.002)
2.430
(↓0.01)
4
(-)
DeNA
52552 0.486
(↑0.005)
8.5
(-)
34376
(+4)
383
(+2)
75
(-)
50
(-)
0.253
(-)
3.060
(↑0.01)
5
(-)
中日
46588 0.442
(↓0.005)
13
(↓1)
31283
(+2)
356
(+4)
47
(-)
31
(-)
0.238
(↑0.001)
2.770
(↓0.01)
6
(-)
ヤクルト
45594 0.433
(↓0.004)
14
(↓1)
35382
(+3)
419
(+8)
76
(-)
48
(-)
0.238
(↓0.001)
3.690
(↓0.05)