オリックス(☆5対2★)日本ハム =リーグ戦20回戦(2024.08.18)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
日本ハム
0100010002600
ORIX
01030100X5503
勝利投手:山下 舜平大(1勝4敗0S)
(セーブ:マチャド(3勝2敗19S))
敗戦投手:伊藤 大海(9勝4敗0S)

本塁打
【オリックス】杉本 裕太郎(6号・2回裏ソロ),杉本 裕太郎(7号・4回裏3ラン),森 友哉(9号・6回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ORIX戦チケット予約 日本ハム戦チケット予約
◆オリックスが4連勝。オリックスは1点を追う2回裏、杉本のソロで同点とする。そのまま迎えた4回には、杉本の3ランで勝ち越しに成功した。投げては、先発・山下が5回1失点9奪三振で今季初勝利。敗れた日本ハムは、先発・伊藤が試合をつくれず、打線も振るわなかった。

◆オリックス杉本裕太郎外野手(33)が、豪快なセンターバックスクリーン弾で試合を振りだしに戻した。1点を追った2回2死無走者。日本ハム伊藤の初球のスライダーを捉え、中堅バックスクリーンに放り込んだ。「(感触は)完璧でした! なんとか早い段階で同点に追いつくことができてよかったです!」。先発の山下を援護する6号弾になった。さらに4回1死一、二塁、今度は左翼スタンドへ2打席連続の7号3ランをたたき込み、3点を勝ち越し。一塁側ベンチ前で5回のマウンドに備えてキャッチボールを行っていた山下も仰天の表情で打球を見つめ、バンザイした。杉本の今季初の1試合2発でオリックスがこの試合初めてリードを奪った。

◆オリックス山下舜平大投手(22)が5回を1失点に抑え、379日ぶりの白星を手にした。立ち上がりは浅間、五十幡の1、2番コンビを連続見逃し三振に取ったが、続く郡司、清宮には連続四球。打者4人は1度もバットを振らず、浅間への初球から18球連続で見逃した。5番レイエスにも2ボールとなったが、3球目を打って二塁ゴロ。それがこの日の日本ハムの初スイングだった。2回も先頭からの連続四球と田宮のバントヒットで満塁。水野を空振り三振に打ち取るも、浅間に左翼への犠飛を打たれて1点を失った。だがその裏に杉本が同点ソロで援護し、再び杉本が4回に勝ち越し3ラン。3点のリードをもらった山下は5回を2安打9奪三振4四球1失点で投げ終え、6回から鈴木にマウンドを譲った。「序盤は制球が乱れてしまう部分も多かったんですが、キャッチャーの森さんを始め、野手のみなさんに声をかけていただいて、少しずつ落ち着いて投げていくことができました。先発として最低限ではありますが、なんとか最少失点で粘り切れたところはよかったと思います」と振り返った。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)がファンに対して切なるお願いをした。オリックスに3連敗を喫した試合直後に取材対応。「僕たちもファンのみんなも3連敗は痛いと思いますけど、全国から野球のうまい人間が集まって、向こうも必死で抑えようとして戦っている中で、こういう3連敗をする時もありますよ。でも、あの杉本君の2発はすげぇ痛かったです」と試合を振り返った。その後に続けて「『気合を入れろファイターズ』。今シーズン、気合を入れてない試合なんか1回もないんだけど。『今日こそ勝て(ファイターズ)』...。応援してくれるのは、めちゃくちゃうれしいし、励みにもなるんですけど、ああいうワードセンスというところは一生懸命やっている選手に届くから。ね、やってる選手に届くから。その辺はちょっとね、負けてる時こそ温かい(声援を)選手に伝えてほしいとは思いますけどね。他のチームもね。他のチームでもそういうセリフを聞くんですよ。よくないなって思いながら聞いてますけどね」と話し、球場を後にした。この日の試合では日本ハムファンが陣取る左翼スタンドから、序盤から「今日こそ勝てファイターズ」などのコールが飛んでいた。

◆オリックス杉本裕太郎外野手(33)が山下の今季初勝利を援護した。2回は日本ハム伊藤の初球スライダーを捉え、中堅バックスクリーンへ同点6号ソロ。4回には左翼へ決勝7号3ランをたたき込んだ。1試合2発は23年10月7日ロッテ戦以来7度目で、2打席連続弾は21年6月29日ロッテ戦以来3度目。お立ち台では「舜平大が初回からバタバタしていたんで、僕のホームランで落ち着いてくれて良かった」と笑わせつつ、不振時に支えてくれた打撃コーチに「ずっと寄り添ってくれた。コーチのためにも打ちたいと思ってました」と感謝した。

◆オリックス山下舜平大投手(22)が待望の今季初勝利を手にした。日本ハム打線を5回9奪三振2安打1失点。昨年8月5日西武戦以来379日ぶりの1勝でチーム4連勝に貢献した。お立ち台では子供インタビュアーになごみながら「子供じゃなかったら泣いてました」。勝利の瞬間は天を仰ぎ「喜び過ぎてよく覚えていないんですけど。最高でした」と照れ笑いした。山本がドジャース、山崎が日本ハムに流出したチームにとって、山下は希望の星だった。昨年9勝を挙げながら腰椎分離症でポストシーズンは登板なし。阪神との日本シリーズ中も、大阪・舞洲で黙々と1年間戦える体作りを専念した。にもかかわらず、開幕から5カ月近くも未勝利。変化球は引っかかり、速球は抜け、制球難に苦しみ抜いた。先発で3連敗し、中継ぎでも失点。先発で再起を図った今回。「チームに貢献する」ことに集中した。21球を費やした初回、2死一、二塁から5番レイエスが3球目を二ゴロにするまで、日本ハム打者はバットを振らず。"待球作戦"にさらされながら、自滅せず踏ん張った。無死満塁を背負った2回も1失点で我慢。「3回以降は相手のスイングも変わっていた。いい配球、いい投球ができたかな」と振り返った。中継ぎ転向中のブルペンではマチャドらの明るさが救いだった。「絶対いい投球ができるようになる。めげずに頑張ろう」という森の励ましに、自分を信じて前を向けた。「野球が好きな限り諦めないですし、まだまだ自分はこれから。1つ経験できたのが大きい」。160キロ右腕が復活の時を迎えた。【堀まどか】▽オリックス中嶋監督(山下の初勝利に)「課題もしっかりあります。ただ、よく向かっていったと思います」▽オリックス森(立ち上がりの山下に対し、日本ハムがバットを振らなかったことに)「初回は苦労しましたけど、2回以降はどんどんストライク先行でいけたのは山下にとって大きかったかな。今日の投球は一番よかったですね」

◆日本ハム宮西尚生投手(39)が通算856試合目の登板を果たし、阪神などで活躍した小山正明に並ぶ歴代5位に浮上した。オリックス戦(京セラドーム大阪)の7回に3番手で登板。3点ビハインドの場面、さらに8日ぶりのマウンドだったが、きっちりと3者凡退で節目を飾った。前人未到の通算400ホールドを達成したばかりの現役レジェンドが、また1つ偉大な記録に肩を並べた。チームはオリックスに敗れて3連敗を喫した。いつも通りに、淡々とアウトを重ねた。宮西が登板したのは3点を追う7回。紅林を空振り三振、宗を一ゴロ、池田を左飛。10日西武戦以来のマウンドだったが、与えられた仕事を黙々とこなした左腕は、試合後に報道陣に囲まれた。「なんですか?」。やや驚きながらも、通算登板数の話題を振られると合点がいった。「あ、忘れてた。ほんまや」。この試合が通算856試合目の登板。プロ野球90年の歴史の中で、歴代5位タイの数字だ。宮西 プロ野球のそういう偉大な先輩方が残してくれた記録を目標にやってきたので、そういう意味で並んだのは感慨深いね。危なげない8球で1イニングを無失点に抑えた。「いやいや、必死よ」と言うが、これまでの直球とスライダーのゴールデンコンビネーションに加えて、新たに習得したチェンジアップが17年目の夏を支える。宮西 配球パターンのバリエーションが増えていっているから。次は『こういう組み合わせはどうやろうか』とかワクワクしながら投げている。それが本当にいい結果になっているのかなと思う。とりあえず(通算登板数は)4位ぐらいまでは行きたい(笑い)。通算登板数の単独5位どころか、今季中に元阪急の梶本隆夫が持つ867試合も抜いて単独4位まで浮上しそうな勢いだ。「ホールドは400で一区切り。もう僕の仕事は終わりました」と笑い飛ばしたが、6年ぶりのCS進出と8年ぶりの日本一へ、その左腕の力はまだまだ必要だ。【木下大輔】

◆オリックス・杉本裕太郎外野手(33)がひと振りで試合を振り出しに戻した。「打ったのはスライダーです。(感触は)完璧でした!なんとか早い段階で同点に追いつくことができてよかったです!」。二回2死で先発・伊藤の甘く入った初球のスライダーを振り抜き、中越えの6号ソロで同点に追いついた。7月21日の楽天戦(ほっと神戸)以来、1カ月ぶりに一発を放った。

◆オリックス・杉本裕太郎外野手(33)が衝撃の2打席連発だ。1―1の四回1死で森が四球、セデーニョが中前打でつないで一、二塁。ここで打席に立つと、先発・伊藤の高めの直球を強振し、左翼席にたたき込んだ。これが勝ち越しとなる7号3ランとなり、力投を続ける先発の山下を援護した。1試合複数本塁打は昨季10月7日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来。今季はここまで打率・206(試合前時点)と苦しんでいたラオウは手応えありの一発に、ベンチで「昇天ポーズ」を決め、喜びを爆発させた。「打ったのはフォークだと思います。力み過ぎないように力を抜くことを意識して打席に入っていましたし、浮いてきたボールをしっかりと捉えることができました!」とコメントした。

◆オリックス・山下舜平大投手(22)が5回2安打1失点と好投した。一回は2者連続三振の順調な滑り出しに思えたが、郡司、清宮に連続四球で一、二塁。それでもレイエスを二ゴロに打ち取った。二回には連続四球と田宮の三塁へのバント内野安打で満塁とされながらも浅間の犠飛による1失点のみにとどめて踏ん張った。三回以降はカーブやフォークの制球が安定したことで立ち直り、五回まで1安打に封じた。5回88球を投げ、2安打4四球1失点で勝利投手の権利を保持して降板。杉本が2打席連続本塁打で4点の援護点をもらった。先発陣の柱として期待されて迎えた今季は開幕から制球面に課題を残すなど安定感を欠き、1軍とファームを行き来。試合前時点では8試合の登板(救援で3試合)に登板し、0勝4敗、防御率6・38と苦しんでいた。救援登板などの経験を経て再び1軍の先発のマウンドに帰ってきた剛腕が躍動。昨年8月5日の西武戦(ベルーナ)以来、379日ぶりの白星へ大きく前進した。

◆オリックスは投打の中心選手が活躍し、今季3度目の4連勝を飾った。杉本が二回に同点ソロを放つと、四回には2打席連発となる3ランで勝ち越しに成功した。さらに六回にも森が2試合連続となるソロでリードを広げた。先発の山下は序盤に制球に苦しんだが、三回以降は立て直して5回2安打1失点9奪三振と好投で今季初白星。昨年8月5日の西武戦(ベルーナ)以来、379日ぶりに白星を挙げた。チームは今季3度目の同一カード3連勝で、9連戦を5勝4敗と勝ち越しで終えた。

◆オリックスが一発攻勢で4連勝。杉本が二回に同点ソロ、1―1の四回に勝ち越し3ランを放った。六回は森の2試合連続のソロで加点。山下が5回で9奪三振、1失点で約1年ぶりの白星。日本ハムは伊藤が崩れて3連敗となった。

◆制球に不安のあるオリックスの山下に対し、日本ハムは極端な〝待球〟で攻略を図った。一回2死一、二塁からレイエスが二ゴロに倒れた21球目がチームの初スイング。二回も2四球と田宮のバント安打で一度も振らずに無死満塁とした。だが、犠飛の1点のみと畳みかけられず、以降は立ち直った山下に今季初白星を献上した。3連敗となり、新庄監督は「(無死)満塁の水野君の三振が痛かった。一番避けてほしいところ」。一方、試合中から厳しい言葉が飛んだ応援席には「今季、気合を入れていない試合なんか一回もない。温かく、負けている時こそ選手に(声援を)伝えてほしい」と要望した。

◆今季3度目の同一カード3連敗を喫した日本ハム・新庄剛志監督(52)は「痛いですけど、こういうときもありますよ」。制球とスタミナに難のあるオリックス先発・山下対策として、徹底した待球作戦を指示。一回からの打者8人で山下は36球を投じたが、レイエスが一回スイングしただけで、あとの35球はストライク、ボールにかかわらず全て見送り。ただ、結果として5回1失点に抑え込まれ、攻略に失敗した。その中、指揮官をいらだたせたのが応援団のコール。左翼席から「気合を入れろ、ファイターズ。今日こそ勝てよ」との大合唱に、新庄監督は「今シーズン、気合を入れてない試合なんか一回もないんだけど。応援してくれるのはうれしいし、励みになるけど、ああいうワードセンスはね...。負けているときこそ、選手にちょっと温かい声を伝えてほしい」と珍しく苦言を呈した。今季最下位に低迷する西武の応援団も同様のコールを繰り返し、昨季には「働け、働け、〇〇(選手名)」のコールが波紋を呼んだ。新庄監督は「他チームでもそう。なんか『よくないなぁ』と思いながら聞いています」と眉間にしわを寄せた。(東山貴実)

◆七回にマウンドに上がった日本ハムの宮西は、これが通算856試合目。登板数で歴代5位の小山正明(阪神など)に並んだ。先頭紅林からスライダーで空振り三振を奪うなど、三者凡退の好投だった。4位の梶本隆夫(阪急)まではあと11試合。往年の名投手たちの間に自らの名を刻み「歴代トップテンに入るとか、なかなかできることじゃない。1個でも上にいられるように頑張る」と意気込んだ。(共同)

◆オリックスは杉本が2打席連続本塁打と活躍した。1点を失った直後の二回に中越えソロを放ち、四回は左へ勝ち越し3ラン。いずれも伊藤の浮いた変化球を捉え「いい投手なので積極的にいこうと思っていた。一発で仕留められてよかった」と語った。先発は今季未勝利だった昨季の新人王、山下。後輩を助ける働きに「(山下)舜平大も思うようにいかないことが多かった。どんどん点を取ってあげたら、楽に投げられる」と笑みを浮かべた。(共同)

◆ヒーローインタビューで涙がこぼれそうになった。言葉が詰まり、声が震える。オリックス・山下がどん底からはい上がり、今季初白星を挙げた。「長かった」という苦悩の日々が報われた。「(インタビュアーを務めたのが)子供じゃなかったら泣いていました」序盤はスイングせずに球を見極めてくる日本ハム打線に4四球と苦戦。二回の満塁のピンチを最少失点で乗り切ると、三回以降は立て直した。5回2安打1失点で2023年の8月5日の西武戦(ベルーナ)以来、379日ぶりの勝利を手にし「勝たずにシーズンが終わることだけは嫌だった。チームに助けてもらった1勝」と感謝した。昨季は9勝を挙げて新人王を獲得。先発の柱として期待されて迎えた4年目の今季は開幕からもがいていた。制球面に課題を残し、1軍とファームを行き来する。7月には救援で登板した3試合すべてで失点を許し、挫折しかけた。そんな状況でも「野球を楽しめた」のは周りの支えがあったから。中継ぎ要員としてブルペン待機していたときにはマチャドやペルドモの助っ人コンビに励まされ、バッテリーを組んだ森には「根気強くやるしかない。絶対できるようになるから」と背中を押された。結果を残せず、目標を見失いかけていた春先に自分を奮い立たせてくれた一冊がある。米大リーグ、ドジャース・大谷翔平の愛読書としても知られる『運命を拓く』(中村天風)を読み、自分を信じ抜く大切さを学んだ。「考え方次第で未来が変わる。自分が思い描いたように絶対になると信じてやることが大事」。信念を曲げず、運命を切り開いた。「チームが苦しい時に誰かを助けられるように努めたい」チームは今季3度目の4連勝。逆転でのクライマックスシリーズ進出へ、頼もしすぎる男が1軍の舞台に帰ってきた。(織原祥平)山下についてオリックス・中嶋監督 「課題もしっかりある。ただ、よく向かっていった。もう一回、(安定した投球を)見せないといけない」オリックス・森 「立ち直れたのがよかった。きょうが一番よかった。まだ1勝だけど、次につながるかなと思う」

◆4試合ぶりに先発した杉本が2打席連発で勝利に導いた。「なんとか1本でも打ちたいと思っていた」。二、四回にいずれも伊藤の変化球を捉えて今季最多の1試合4打点と荒稼ぎ。ベンチではバットに「ありがとう」と語りかけた。会心の当たりでも柵越えにならないことが多かった3年目の大里には「もっと飯を食え!」とパワー注入を兼ねて焼き肉をごちそうした気前の良いラオウに豪快な打撃が戻ってきた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70353 0.667
(↑0.004)
M23
(↑2)
35469
(+2)
291
(+1)
85
(+1)
76
(+1)
0.260
(-)
2.490
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
55467 0.545
(↓0.005)
13
(↓1)
35402
(+2)
368
(+5)
78
(-)
70
(-)
0.247
(↓0.001)
2.920
(↓0.03)
3
(-)
ロッテ
56476 0.544
(↓0.005)
13
(↓1)
34397
(+1)
385
(+2)
60
(-)
50
(-)
0.251
(-)
3.230
(↑0.01)
4
(-)
楽天
51532 0.490
(↑0.005)
18.5
(-)
37380
(+6)
444
(+1)
54
(-)
68
(-)
0.244
(↑0.001)
3.860
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
49563 0.467
(↑0.005)
21
(-)
35312
(+5)
336
(+2)
51
(+3)
44
(-)
0.236
(↓0.001)
2.810
(↑0.01)
6
(-)
西武
31742 0.295
(↓0.003)
39
(↓1)
36254
(+1)
396
(+6)
42
(-)
56
(-)
0.206
(-)
3.370
(↓0.03)