ヤクルト(☆6対3★)広島 =リーグ戦15回戦(2024.08.17)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
0001001013602
ヤクルト
10000500X6710
勝利投手:高橋 奎二(4勝7敗0S)
敗戦投手:大瀬良 大地(4勝3敗0S)

本塁打
【広島】末包 昇大(8号・4回表ソロ),末包 昇大(9号・9回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 広島戦チケット予約
◆ヤクルトは初回、村上が適時二塁打を放ち、1点を先制する。その後同点を許すも、6回裏にオスナと岩田の適時二塁打などで5点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・高橋が7回4安打2失点の力投で今季4勝目。敗れた広島は、先発・大瀬良が6回に崩れた。

◆ヤクルト高橋奎二投手(27)が、快投で今季4勝目をつかんだ。1点リードの4回に末包に同点の1発を許したが、5、6回は3者凡退と崩れることはなかった。7回4安打2失点(自責1)で降板。高津監督は「ナイスピッチングやったね。無四球? 無四球だね。わかんないねぇ~。野球は難しいっていうことを勉強させてもらってます」と笑った。高橋は前回の10日DeNA戦(横浜)は、プロ9年目で自己最短の1回2/3でKO。失点も今季最多タイの7を記録していた。それだけに、同監督は「多少説教をして、彼はなんて言うんかな、感受性豊かというか、いろんなことを取り入れたりとか、時には邪魔になったりとかするような性格をしているので、言葉を選びながらいろいろ話をしました。それが良かったとか悪かったとかじゃなくて。でも今日ぐらいのピッチングがやっぱり出来るわけなので、こちらとしてはそういう目で見てしまうし、また次そういう目で見てしまうし、そして期待を裏切るのは奎二なのかなと思いますし。でも今日に関してはね、本人の中でも前回、前々回のあれがあったからプレッシャーかかってたと思うし、緊張もしたと思うし。でもその中であそこまで投げきったのはよくできたピッチングだったと思います」と独特の表現で褒めた。

◆広島 防御率0点台を維持していた大瀬良大地投手(33)が、6回途中6失点で3敗目を喫した。1回に先制を許したが、尻上がりに調子を上げた。だが6回1死満塁からオスナに三塁線を破る2点適時二塁打を浴び、さらに2本の適時打を打たれて5失点。防御率は1・37になったが「0点台で終わるとは思っていない。ただ、こういう投球をなくさないといけない」と敗戦の責任を背負った。チームは2位巨人にゲーム差なしに迫られた。新井監督(6回1死満塁から三塁線に寄せていた三塁小園がヤクルト・オスナの打球に抜かれて決勝点を許し)「一気に慣れるのは難しいと思う。そこは時間がかかる。練習してコツというか、そういうのをつかんでいって欲しい」

◆連続無安打が続いていた広島末包昇大外野手(28)が、今季初の1試合2本塁打を記録した。1点を追う4回にヤクルト高橋の低め変化球を拾って左翼席最前列へ。27打席ぶり安打が一時同点に追いつく1発となった。さらに9回には長谷川から左中間席への9号ソロ。前日の練習時に新井監督から受けた直接指導が好結果につながり「少しスッキリした中で打席に入れたので、良かったと思います」と復調に確かな手応えを得た。

◆先発大瀬良が同点の6回に5点を失い、3敗目を喫した。1回に1点を失うも、2回以降は立ち直った。だが、6回は1死満塁からヤクルト・オスナに三塁手を寄せていた三塁線を破られて勝ち越しを許し、さらに2本の適時打を浴びた。打線の中では、末包が4回の8号ソロ、9回にも9号ソロと今季初の1試合マルチ本塁打で気を吐いた。敗れた広島は、2位巨人にゲーム差なしに迫られた。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-大瀬良投手は6回に大量失点新井監督 そういうこともある。尻上がりに良くなっていたので、また次回の登板に備えてもらいたい。-6回1死満塁から三塁線を(三塁手の守備位置で)締めていた中で決勝打を許した新井監督 まあまあ。なかなか一気に慣れるとういのは難しいと思う。そこは時間がかかる。また練習して、コツというか、そういうのをつかんでいって欲しいと思います。-打線の中では前日、新井監督が指導した末包選手が2本塁打新井監督 いいホームランだったね。27打席ぶり? 久しぶりのヒットがホームランというのは良かったと思う。1打席目の2球目のスライダーを引っ張ったファウル。あの反応の仕方を見て、こちら側はいい感じだなと見ていた。自分が何かを言ったとかではなく、バッターボックスに立ってスイングしたのは彼。どんどんまた上げていってもらいたい。すごくいいホームランだったと思います。-5戦連続スタメンの中村奨選手は無安打も、5回に左翼ファウルゾーンへの飛球をダイビングキャッチ新井監督 奨成のあの守備、素晴らしかったね。バッティングだけでなく、守備を見ても、球際を攻めていっている。姿もガツガツしているし、打つだけじゃなく、守る方でも彼の「このチャンスを」というのは伝わります。

◆ヤクルトと「つばめ」つながりで交流事業のある新潟・燕市との地域PRプロモーションイベント「燕市Day ~Presented by北越工業~」として開催され、昨年9月に燕市PR大使に就任したBSN新潟放送の大塩綾子アナウンサーが始球式で登板した。同局のリモコンキーIDである背番号「6」のユニホームをまとって登場。大きく振りかぶって投じた球は左にそれて2バウンドで捕手の松本直のミットに収まり「夢にも思わないような舞台だった。経験したことのないような緊張感、(マウンドからの)見え方だったので、心拍数が上がった。練習通りにいかずに悔しい気持ちがある」と振り返った。自身初の始球式の自己採点は「50(点)いかないですね。40点」と厳しめだったが、「一生懸命に投げた気持ちは100点だったと思います!」と声を弾ませた。燕市は包丁、はさみ、洋食器など金属加工業が盛んで「職人の町」として知られる。燕市吉田出身の大塩アナウンサーは「金属製品は言うまでもなくいいところですし、あとは食べ物、人、自然...。全てにおいて日本に誇れるところが、私は魅力だと思います」と地元の魅力をアピールした。ヤクルトと燕市は「つばめ」つながりで2010年に交流が始まり、つば九郎米やステンレスエコカップなどの販売、野球教室などを行っている。

◆ヤクルトは高橋が無四球とテンポ良く投げ、7回を4安打2失点で4勝目。打線は1―1の六回にオスナの2点二塁打と松本直の適時打、岩田の2点二塁打で一挙5点を奪った。広島は大瀬良が今季ワースト6失点と踏ん張れなかった。

◆試合後、ヒーローインタビューを終えポーズを決めるヤクルト・高橋奎二=神宮球場(撮影・長尾みなみ)

◆ヤクルトは高橋が無四球とテンポ良く投げ、7回を4安打2失点で4勝目。打線は1―1の六回にオスナの2点二塁打と松本直の適時打、岩田の2点二塁打で一挙5点を奪った。広島は大瀬良が今季ワースト6失点と踏ん張れなかった。高橋のヒーローインタビューは以下のとおり。ーー前回の登板から今日まで意識してきたことは「前回と前々回と本当に不甲斐ないピッチングで、本当に苦しかったんですけど、今日、松本さんのリードでいいピッチングができたのでよかったです」ーー試合後、松本捕手とハイタッチ「『全部球よかったよ』って言ってくださって。松本さんのミットを目がけて思いっきり投げられました」ーー7回94球2失点とテンポのいいピッチング「1人1人と思って、思い切り投げていった結果がこの結果になったと思うので、あとは野手の人がいい守りであったり、いいところで打ってくださったので、いいテンポで投げれたかなって思います」ーー勝ってどんな気持ちか「本当にうれしいです」ーーきょうはキッズプロジェクト 多くの子供たちが足を運んでいる「スタメン発表のお子さんたちのあの声で僕も勇気づけられて試合に入っていきましたし、いいピッチングもできたので、そこは子供たちのおかげだなってのは思います」ーーファンへメッセージを「暑い中、いつもご声援ありがとうございます。まだまだ勝つので、これからもご声援よろしくお願いします」

◆ヤクルト・高津臣吾監督(55)が試合後に取材対応し、2軍に合流した奥川恭伸投手(23)についてコンディション不良であることを明かし、現状と今後について言及した。「アクシデントですね。次回の登板はなくなったというか、白紙になったということです。(シーズン)途中からでしたけど、今年に関しては6試合に投げて、最後までゴールしてくれることを願ったんですけどね。まだ残り試合で投げる可能性はもちろんありますけれども、一旦ファームに行かせました」奥川は5年目の今季、右肘痛などの度重なるけがを乗り越え、6月14日のオリックス戦(京セラ)で2年半ぶりに1軍復帰。6試合に登板し、3勝1敗、防御率3・00をマークしていた。直近では8月11日のDeNA戦(横浜)にプロ入り後初となる中8日で先発し、5回3失点。翌12日に出場選手登録抹消後も1軍に帯同していたが、15日に神宮外苑で行われた1軍の先発投手練習に不参加だった。

◆ヤクルトは、先発の高橋奎二投手(27)が今季最長タイの7回を投げ4安打2失点の好投で4勝目(7敗)。打っては、一回に村上宗隆内野手(24)が右中間への先制適時二塁打を放つと、1-1の六回にはホセ・オスナ内野手(31)の三塁線を破る2点二塁打、松本直樹捕手(30)の右前適時打、岩田幸宏外野手(27)の左越え2点二塁打で一挙5得点。広島先発・大瀬良をマウンドから降ろした。高津臣吾監督(55)の主なコメントは以下の通り。ーー高橋は7回4安打2失点の好投だった「ナイスピッチングやったね。無四球? 無四球だね。わかんないねぇ。野球は難しいっていうことを勉強させてもらっています」ーー前回10日のDeNA戦(横浜)は自己最短の1回2/3で降板していた「多少説教をして。彼は何ていうんかな、感受性豊かというか、 いろいろなことを取り入れたり、ときには邪魔になったりするような性格をしているので、言葉を選びながらいろいろ話をしました。それが良かったとか、悪かったとかじゃなくて。今日ぐらいのピッチングがやっぱりできるわけなので、こちらとしてはそういう目で見てしまうし、また次そういう目で見てしまうし、そして期待を裏切るのが奎二なのかなと思いますし。でも、今日に関してはね、本人の中でも前回、前々回のあれがあったからプレッシャーがかかっていたと思うし、 緊張もしたと思うし。その中であそこまで投げきったのはよくできたピッチングだったと思います」ーー説教とは「説教というか、お話です。大した話じゃないですけど」ーー投球術なのかメンタル面なのか「いや、いろいろな話ですね」ーーどのタイミングで「コブシ(球場で)かな。この間投げ終わったとき」ーー打線は広島先発・大瀬良相手に6得点「いや、今日はもうバッティングコーチだね。いい指示を出した。それこそ詳しいことは言えないですけども、今日のミーティングから試合中の指示もすごくいい指示を出したんじゃないかなと思いますね。よく研究して、難しいピッチャーをよく捕まえたと思いますね」ーー六回には集中打があって一挙に5点を奪った「なかなかね、あることではないですよね。大瀬良ぐらいになると。1点取るのも難しいあれ(投手)から5点取ったわけですから。なかなかつながること自体も難しいですけども、長打ありね。いろいろ。スクイズはファウルになりましたけど、なんかいろいろ動かしてやっていかないと、なかなかこんなピッチャーを崩せないんだろうなと思いながら見てましたけど。よくバッターが打ったと思いますけど」ーー丸山和は七回から右翼のポジションに就き、右翼線の打球を好捕。八回にも右中間の打球をヘッドスライディングで好捕。守備も光った「非常に大きいですね。やっぱりあそこでそらしてしまうと長打になってしまうんで、長打になるか、それを1つのアウトを増やすかっていうところを考えると、やっぱり彼の守備力っていうのは非常に大きいと思います。今は試合の途中から守備固めという形で出てますけども、 非常に勝利に貢献したプレーをしてくれてると思います」ーー八回も最初は高橋をマウンドに。もう少し投げさせたかったか「もうあれでいいと思う。多くを望まない」ーー奥川が不在「ヤス(奥川)はね、次回の登板はなくなったというか、白紙になったということです。(シーズン)途中からでしたけど、今年に関しては6試合に投げて、最後まで ゴールしてくれることを願ったんですけどね。まだ残り試合で投げる可能性はもちろんありますけれども、一旦ファームに行かせました」ーーアクシデントか「アクシデントですね」ーーコンディション不良か「そうですね」ーー上半身か下半身か「体の」

◆台風一過の酷暑の中、悔しさを晴らす熱投を披露した。ヤクルト・高橋奎二投手(27)が7回94球を投げ、4安打2失点(自責点1)で4勝目(7敗)。自身3試合ぶりに白星をつかみ、感謝の言葉を並べた。「伊藤コーチからはいろいろアドバイスをもらい、嶋コーチには『頑張れ』と言ってもらった。いろいろな人に支えられて今日の一勝がある。すごく価値のある一勝だなと改めて感じた」六回は中村奨と野間を左飛、小園を一ゴロに打ち取り、わずか6球で片付けた。直後の勝ち越しにつなげるなど、無四球でテンポよく、首位の広島打線を封じた。前回10日のDeNA戦(横浜)は、制球を乱してプロ9年目で自己最短となる1回?を7失点で降板。3日の巨人戦(東京ドーム)も4回0/3を7失点と、2戦連続で試合を作れなかった。その後の調整期間中に高津監督から声を掛けられた。神宮外苑での練習中に「もう少し考えて投げろ」と伝えられ、配球を見つめ直し、ピンチでの冷静さを意識するように努めた。苦しむ左腕を我慢強く起用してきた高津監督は「(高橋を)多少、説教をした」と指導した中身について多くを語らなかったが、この日の好投に「前回、前々回の投球があったからプレッシャーがかかっていたと思う。ナイスピッチングやったね」とたたえた。覚悟を決めて臨んだマウンドでチームに勝利を呼び込んだ。「本当だったら絶対に2軍にいっていると思う。その中でチャンスをもらった。これをしっかり継続できたら一番いい」。京都・龍谷大平安高2年時に2014年の選抜大会を制した左腕が、ここから本領を発揮する。(武田千怜)

◆今回、結果が出せなければ、次回はない...。2戦続けて7失点を喫していた高橋から、〝背水〟の思いが伝わってきた。ていねいに投げろ、とよくいわれる。ていねいさをはき違えたら、きわどいコースを狙うがあまり、ボール先行でカウントを悪くして、ストライクを欲しがっては痛打される。それでは元も子もない。実際、そういうシーンを目にしてきた。本当に求められるのは、あくまでストライクゾーンの中で、ていねいに投げること。もちろん、ストライクで勝負する強い気持ちと球威も、大前提。高橋はそれができる投手なのだ。一回に先取点をもらっても、守りに入るのではなく、攻めに徹していた。六回には1番から始まる攻撃を、わずか6球で三者凡退に仕留めた。向かっていく姿勢とテンポのよさが、その裏の5得点を呼んだといっても過言ではないだろう。終盤まで1点を争うような展開でも、このピッチングを貫いてもらいたい。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
55435 0.561
(↓0.006)
-
(-)
40304
(+3)
263
(+6)
42
(+2)
47
(-)
0.236
(-)
2.230
(↓0.04)
2
(-)
巨人
57456 0.559
(↑0.005)
0
(↓1)
35333
(+11)
290
(+1)
58
(+1)
49
(-)
0.241
(↑0.002)
2.550
(↑0.02)
3
(-)
阪神
54506 0.519
(-)
4
(↑0.5)
33345
(+5)
312
(+5)
46
(-)
34
(+2)
0.233
(-)
2.370
(↓0.02)
4
(-)
DeNA
50552 0.476
(↓0.005)
8.5
(-)
36370
(+1)
380
(+11)
73
(-)
49
(-)
0.253
(-)
3.090
(↓0.04)
5
(1↑)
ヤクルト
45574 0.441
(↑0.005)
12
(↑1)
37377
(+6)
403
(+3)
75
(-)
48
(-)
0.239
(-)
3.600
(↑0.01)
5
(-)
中日
45578 0.441
(-)
12
(↑0.5)
33273
(+5)
348
(+5)
47
(-)
31
(-)
0.235
(-)
2.750
(↓0.02)