日本ハム(☆4対1★)ロッテ =リーグ戦20回戦(2024.08.14)・エスコンフィールド北海道=
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ロッテ
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日本ハム
13000000X4411
勝利投手:山﨑 福也(8勝3敗0S)
(セーブ:柳川 大晟(0勝1敗4S))
敗戦投手:メルセデス(4勝6敗0S)

本塁打
【日本ハム】レイエス(11号・1回裏ソロ)

  DAZN
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◆日本ハムは1点を追う1回裏、レイエスのソロで同点とする。続く2回には、伏見と水野の2者連続スクイズなどで3点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・山崎福也が8回途中1失点の好投で今季8勝目。敗れたロッテは、打線が2回以降3安打と振るわなかった。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が守備でのミスを受けて機敏に対応した。1回2死一、二塁の守備で三塁手の郡司が失策。2死満塁とピンチが広がって、先発山崎がロッテ佐藤に先制右前適時打を浴びた。チームはその裏にレイエスの11号ソロで同点に追い付いたが、新庄監督は2回に守備位置を変更。一塁スタメンの清宮を三塁へ配置し、郡司は一塁へスイッチ。即座にテコ入れした。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)がロッテ戦で痛快な連続スクイズを成功させた。 1点を勝ち越した2回無死二、三塁の場面。8番伏見の初球で最初のスクイズを仕掛けた。打球はロッテ先発メルセデスの前に転がって成功。場内が大きく盛り上がると、その余韻も冷めきらない状態で9番水野も初球でスクイズを敢行。再び打球は投前へ転がり、メルセデスは本塁へトスしたが、三塁走者の上川畑のスライディングが上回った。伏見は「執念!!」とコメントし、水野は「(伏見)寅威さんのまねをしました」と笑顔を見せた。昨年6月24日ロッテ戦(ZOZOマリン)では同点の9回無死二、三塁で石井にスクイズを命じたが、ロッテに作戦が読まれて失敗。1死三塁となって、再び石井にスクイズを命じたが、またも作戦が読まれて連続失敗となり、その裏にサヨナラ負け。苦杯をなめた相手にホームでリベンジの連続スクイズが決まり、新庄監督も渾身(こんしん)のガッツポーズを披露した。

◆ロッテは今季初対戦となった日本ハム先発の山崎を打ち崩すことが出来なかった。1回に2死から荻野、ソトの2連打と失策で早速2死満塁の好機が訪れた。2日連続で先制の適時打を放った佐藤は「初回のチャンスだったので先制することが出来て良かった」。幸先の良いスタートを切った。だが、前日10安打とつながった打線は、この日は2回以降チャンスを作ることが出来ず、流れを引き寄せられなかった。自身2連勝中で「常に気持ちは前向きに。投げミスすることなく、しっかり低めを攻めていきたい。自分の最大限の力を出してチームに勝利を呼び込むピッチングができるように頑張ります」と話していた先発メルセデスは、1点を先制した直後の1回、日本ハムのレイエスに投じた初球の143キロ直球を左翼スタンドへ運ばれ、すぐに同点に。2回には2連続スクイズを決められるなど3点の加点を許した。5回には3者連続三振を奪うなど立て直したが、6回3安打4失点で降板。3連勝とはならず「初回のホームランと2本のスクイズを決められて悔しかったですが、3回以降はしっかりと自分の投球ができた」と振り返った。

◆今季初めて2番でスタメン起用された日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が一振りで期待に応えた。1回に初球を捉えて左翼席へ同点11号ソロ。失策絡みで先行された嫌な流れをファーストスイングで振り払った。「2番は非常に重要な打順だと思うので、今日はアドレナリンが出てモチベーション高く試合に臨めた。いい準備が、いい結果につながった」と笑顔。直近4試合で3本目のアーチと乗ってきた。▽日本ハム水野(2回1死三塁で伏見に続いて初球スクイズ成功)「(伏見)寅威さんが自慢の打撃を見せられなかったので、僕が代わりに見せてやろうと思ったけど、僕もスクイズのサインが出て緊張しました。バントが本当にヘタクソなんでホッとしました」

◆ロッテが逆転負けを喫し、再び3位に転落した。先発のC・C・メルセデス投手(30)が6回3安打4失点で今季6敗目を喫した。1回に先制点の援護をもらったが、その裏、日本ハム・レイエスに左翼スタンドへ運ばれ、試合を振り出しに戻された。2回には2連続スクイズを決められるなど3失点。5回には3者連続三振を奪うなど立て直したが、立ち上がりの乱調が響いた。吉井理人監督(59)は「結果的にはよく頑張ってくれたんですけど」と前置きし、「立ち上がりもっと思いっきりいってくれたらよかったんですけど、ちょっとひいてしまいましたね。ホームランと2回の先頭も。前回ホームラン打たれてるんで、多分フォアボール出したと思うんですけど、ああいうのはやっぱり相手に伝わる」と分析した。打線は初回に2死満塁の好機で佐藤都志也捕手(26)が2日連続で先制の適時打を放ち、幸先の良いスタートを切った。だが、2回以降チャンスを作ることが出来ず、流れを引き寄せられなかった。吉井監督は「流れ作ったのは先発ピッチャー。バッターはしっかりやってくれたし、スクイズ2つもこっちのミスでやられてしまったんで、ゲームの流れでああなっちゃったので。次はやっつけられるようにベンチもしっかり考えてやります。選手たちは頑張ってくれました」と切り替えた。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が母校西日本短大付(福岡)の後輩に負けじと高校野球イズムたっぷりの奇策で、2位再浮上した。1点勝ち越した直後の2回無死二、三塁、伏見が初球スクイズを決め、1死三塁で水野も連続初球スクイズ。一気に畳みかけ「よく決めてくれました」と喜んだ。昨年6月24日ロッテ戦(ZOZOマリン)では同点の9回無死二、三塁で石井にスクイズを命じたが、作戦が読まれて失敗。1死三塁となって、再び石井にスクイズを命じたが、またも作戦が読まれて連続失敗となり、その裏にサヨナラ負け。連勝が5で止まり、勢いを止められた。「去年ね、サインを見破られましたからね。意識しますよ。でも選手を信じてサインを出しました」。ホームでの雪辱連続スクイズで、対ロッテ戦勝ち越しを決めた。試合開始前には吉報も届いた。夏の甲子園2回戦で母校が菰野(三重)を相手に12安打で13点を奪い13-0で大勝。「申し訳ないけど(日本ハムの)練習より西短の試合を見てました」。13点目はスクイズを決め「そのマネをさせてもらいました」とニッコリ。9日の金足農(秋田)との初戦は移動日で試合がなかったが、初の同日試合で圧倒した後輩達の進撃は、指揮官にも大きな刺激になった。同高の西村監督は同級生。次戦の京都国際戦は17日午前10時35分開始予定。日本ハムは午後2時から京セラドーム大阪でのオリックス戦が控えている。「(次戦は甲子園に)行きたいと思っていますけどデーゲームなんで(見られても)1回1/3ちょっと? でも西村監督と会って、選手は遠くから(見る)」と"ショート観戦"をもくろむ。「今のレベルなら決勝までいける実力があると思う」。首位ソフトバンクが敗れ11ゲーム差。後輩球児の奮闘を励みに、新庄監督も頂点の座を目指す。【永野高輔】

◆日本ハム山崎福也投手(31)が"新庄野球"に乗せられて8勝目を挙げた。1回に失策絡みで先制点を許したが、2回に新庄監督が連続スクイズを仕掛けてチームは勝ち越しに成功。指揮官の大胆な采配に刺激を受けて、今季初めて対戦したロッテ打線を相手に緩急を使った投球で試合をつくった。8回途中まで1失点(自責0)の快投で8勝目。チームを6年ぶりのロッテ戦シーズン勝ち越しに導き、2位に再浮上させた。激アツの展開に、山崎の気持ちも一層高まった。ベンチで見ていた2回の攻撃。「2回連続でスクイズをやった。本当に今日は勝ちにいっているなと強い気持ちがチームから伝わった」。新庄監督が昨年6月のロッテ戦で見破られた作戦でリベンジを果たして勝ち越した。「何としてでも、今日は絶対に抑えてやるという気持ちで、ずっと投げていました」。FA左腕の責任感に、火が付いた。直後の3回。先頭の2番藤原に中前打を許したが、相手のクリーンアップを打ち取り「ズルズルと引きずらずによかった」。試合の流れを引き寄せた3回の投球は、自身の苦い経験も踏まえた、大事なイニングだと気合が入っていた。オリックス時代の22年7月3日の日本ハム戦。先発した山崎は、この日と同じ2回に"新庄野球"で落とし穴にはまっていた。「一、三塁で(一塁走者の)石井一成が転んだふりをして...」。一塁けん制を誘われた間に三塁走者の松本剛に生還され、試合の流れも失った。当時を振り返って「独特と言いますか、ハマってしまったら持っていかれちゃうイメージのチームではあった」。今は、そのチームの一員として躍動する。「そういうチームに入れて楽しいというか、日々野球を楽しませてもらっている」。思わぬ奇策で手にした流れを離さない、8回途中まで1失点の快投だった。今季初めてのロッテ戦で「さちとら」コンビを組む伏見とは「自分らしい投球をしよう、と今日は寅威さんと話をして入った」。140キロ台中盤の直球を軸に100キロに満たないスローカーブなどで緩急をつける"自分の投球"も抜群だった。「9連戦、なるべく長いイニングっていうのは頭にありましたし、今日は良かったです」。奇策を勝利で終わらせる快投でチームは9連戦の折り返し地点で4勝1敗。試合後の福也スマイルが充実感を漂わせた。【木下大輔】

◆当事者もびっくりした連続スクイズだった。日本ハム新庄剛志監督(52)が2回無死二、三塁から仕掛けて成功させた痛快な連続初球スクイズ。最初にスクイズを決めた伏見寅威捕手(34)は「ノーアウトだったので打たせてくれるかなと思いました。(サインを見た時は)出たな、と思いました。カウントができたらやるのかなと。内野も前だったので、打てるかなと思ったんですけどね...さすが監督ってことで」と振り返った。伏見は低めのボールをしっかりと転がして任務を遂行した。歓喜のベンチへ戻って新庄監督とハイタッチをした際に「次も、もういっちょやるよ」とささやかれたという。「最初は理解できなかったんですけど...。何を言っているのかなって(笑い)」。次打者の水野に出されたサインは見ておらず、3回の守備の準備を始めていた伏見は次のプレーで、その言葉の意味を理解した。「なんかチラッと見たら(水野も)スクイズをやっていて、そういうことかと。連続スクイズか、と。すごいっすよね」。経験豊富な伏見でも最初はピンとこなかった2者連続での初球スクイズだった。

◆日本ハム新庄監督が15日のロッテ先発佐々木攻略の"刺客"として細川凌平内野手(25)を1軍に呼んだことを明かした。細川は21年10月23日の初対戦で中前打。22年の春季キャンプ中の練習試合で1安打し、今季も3月31日の対戦で2安打放っている"ロウキラー"。指揮官は「明日は細川君を呼んでます。佐々木君に強いので」。この日はイースタン・リーグのオイシックス戦(鎌ケ谷)に途中まで出場し、北海道へ移動した。

◆日本ハムの中堅・松本剛外野手(31)が好守で2位再浮上に貢献した。3点リードの8回2死一、二塁で、ドラフト同期入団のロッテ石川慎の大飛球をジャンピングキャッチでつかみ取った。「あれぐらい捕らないとボス(新庄監督)に何を言われるか分からない(笑い)。慎吾の打球は飛ぶのは分かっていたので、しっかり捕れて良かった」。普段は仲がいい盟友の打球傾向も頭に入れた好プレーでチームを救った。

◆ロッテ・佐々木朗希投手(22)が中6日で15日の日本ハム戦に先発する。入念にキャッチボールをして最終調整し「まずはしっかり自分の投球をすることに集中して、チームに勝利を呼び込めるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。今季は11試合に登板し、6勝3敗、防御率2・20。右上肢のコンディション不良から復帰2戦目となった8日のソフトバンク戦は5回9安打3失点で敗戦投手となった。それでも粘りの投球をみせて「前回よりはよかったですし、ある程度はコースにいっていた。(打たれたのは)組み立てなのか、癖なのか要因を探しながら、次に向けて準備をしていきたい」と手ごたえもにじませていた。日本ハム戦は今季3試合で0勝1敗、防御率3・38。エスコンフィールド北海道では5月10日に初登板したが、六回途中8安打で自己ワーストタイの5失点と苦しんだ。登板後はめずらしくベンチで怒りをあらわにする姿もあり、リベンジを果たすべくマウンドに上がる。

◆夏本番を迎えても勢いは止まらない。一回2死満塁。「5番・捕手」のロッテ・佐藤都志也(26)が先制の右前適時打を放った。「初回のチャンスだったので先制することができて良かった」。日本ハム・山崎福に対して荻野、ソトの連打などでチャンスを作り、打席が回ると外角高めの直球を力強く振りぬいた。一塁ベースに到達すると、右拳を上げて喜んだ。東洋大からドラフト2位で入団して5年目の今季は試合前時点でリーグ2位の打率・299をマーク。初出場したオールスターでは24日の神宮球場で史上最多タイの1試合5安打を記録して最優秀選手賞(MVP)を獲得した。昨季までは打撃で期待されながらも打率は2割台前半。急成長を遂げた理由の一つに高めの甘い球を打ち損じしないようになった。「今やっていることの中で、低めより高めの球の方がバットが出やすい。しっかりとアジャストして甘い球を捉えることができているのがいいと思います」。開幕直後は7、8番での起用が多かったが、8月は5番打者に定着。得点圏打率も14日時点で・288とチャンスでも結果を残しつつある。背番号32が〝打てる捕手〟として、チームの主軸を担っている。

◆日本ハムが6年ぶりのロッテ戦勝ち越しを決めた。1―1の二回に失策で勝ち越した後に伏見、水野の連続スクイズでリードを広げた。山崎は打たせて取り、7回1/3を1失点で8勝目。ロッテは一回の1得点どまりとつながりを欠いた。

◆采配的中にご満悦だった。日本ハム・新庄剛志監督(52)が二回に2球続けてスクイズする奇襲に成功。6年ぶりのロッテ戦勝ち越しを決め、再び2位に浮上した。「やっぱり、男なら借りを返さなきゃいけない。大事な試合だからいい。よく決めてくれましたね」失策で2―1と勝ち越し、なお無死二、三塁から伏見と水野が連続スクイズを決めた。ともに初球を投前へ転がし、伏見は「執念だった」と振り返り、水野は「(伏見)寅威さんのまねをしました」と振り返った。わずか2球で2点を奪い、突き放した。1年越しのリベンジだった。昨年6月24日のロッテ戦。同点の九回無死二、三塁から2度スクイズを外されて無得点に終わり、直後にサヨナラ負けを喫していた。この日は指揮官の母校である福岡・西日本短大付高が夏の甲子園大会2回戦で勝利。13点目をスクイズで決めており、試合前にテレビ観戦した指揮官は「それを真似させてもらいました」とニヤリ。3回戦が行われる17日は京セラドーム大阪でオリックス戦があり「ちょっと行きたいなと。(日本ハムが)デーゲームなので、見れても1回1/3とかかな」と上機嫌だった。(森祥太郎)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
67343 0.663
(↓0.007)
M29
(↑1)
39452
(+1)
283
(+4)
78
(-)
72
(+1)
0.261
(-)
2.540
(↓0.02)
2
(1↑)
日本ハム
54437 0.557
(↑0.005)
11
(↑1)
39393
(+4)
354
(+1)
76
(+1)
69
(+1)
0.249
(↓0.001)
2.890
(↑0.03)
3
(1↓)
ロッテ
55446 0.556
(↓0.005)
11
(-)
38390
(+1)
371
(+4)
59
(-)
47
(-)
0.254
(↓0.001)
3.210
(↑0.02)
4
(-)
楽天
50512 0.495
(↑0.005)
17
(↑1)
40368
(+6)
429
(+1)
53
(-)
68
(-)
0.244
(-)
3.850
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
45563 0.446
(↓0.004)
22
(-)
39296
(+1)
331
(+6)
47
(-)
41
(-)
0.236
(↓0.001)
2.870
(↓0.03)
6
(-)
西武
30722 0.294
(↑0.007)
37.5
(↑1)
39240
(+4)
377
(+1)
41
(-)
56
(-)
0.203
(-)
3.280
(↑0.02)