オリックス(★0対3☆)楽天 =リーグ戦16回戦(2024.08.13)・京セラドーム大阪=
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楽天
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ORIX
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勝利投手:早川 隆久(8勝4敗0S)
敗戦投手:曽谷 龍平(5勝8敗0S)
  DAZN
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◆楽天は3回表、村林の適時打で1点を先制する。そのまま迎えた7回には、村林の2点適時三塁打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・早川が9回無失点9奪三振の快投。今季初の完封で8勝目を挙げた。敗れたオリックスは先発・曽谷が好投を見せるも、打線が沈黙した。

◆楽天今江敏晃監督(40)が13日、1軍復帰を目指す田中将大投手(35)の投球映像を確認したことを明かした。コンディション不良で2軍調整中の田中将は、7日の2軍練習試合・富士大戦(森林どりスタジアム泉)で4カ月半ぶりに実戦復帰。1回22球、2安打2失点だった。中5日で登板したこの日のイースタン・リーグDeNA戦(横須賀)は、2回1/3を44球、1安打無失点と力投した。今江監督はオリックス戦前に、右腕がDeNA戦で投げる映像を見たという。「この間と違って3イニングというか、球数を多くということを踏まえて多少抑えながら、でも彼らしい、投球術できっちり抑える。いきなり先頭がフォアボール、その後、ピンチだったんですが、落ち着いて」とベテランらしい投球を評価。「もちろん球の勢いは今のところ出てきていないですけど、それでも抑えられるのは彼のいいところ」と語った。実戦復帰して2戦目ということもあり、何事もなく登板できたことが収穫だ。「まだ内容どうこうより球数を投げられたり、試合でとにかく段階踏んでやれていることが一番ですね」と話した。

◆楽天早川隆久投手(26)が、1185日ぶりプロ2度目の完封でチームトップの8勝目をつかんだ。最後は27人目の打者、オリックスの代打杉本をチェンジアップで空振り三振に仕留め、捕手太田とグラブタッチをかわして表情を崩した。最速147キロの直球で押し、チェンジアップもうまく使いながら要所で併殺に打ち取った。9回121球、2安打9奪三振の熱投。ルーキー時代の21年5月16日オリックス戦以来(京セラドーム大阪)の完封劇となった。「自分の1年目以来ということだったので、感慨深いところもありますし、そのときのアンパイアの方も福家さんだったので、今回もいけるかなと」。"吉兆"の球審にもあやかった。チームは前日12日のソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)で投壊し、14失点大敗を喫した。その悪い流れとチームの連敗を止める投球に今江敏晃監督(40)は「今日は早川に尽きると思います。素晴らしかったですね」。さらに「今年一番のピッチングだったんじゃないですかね」と絶賛した。2度の完封はいずれも京セラドーム大阪での達成となった。「ホームだったら自分が9回のマウンドに上がるときも、自分の登場曲だったり、そういうシチュエーションがあるんですけど、やっぱりビジターなんでもちろんないので、寂しいです」と早川。だからこそ本拠地での再現に意欲を示す。「次はホームでの完封というところを目指していければと思います」と力を込めた。

◆楽天早川隆久投手(26)が、1185日ぶりプロ2度目の完封でチームトップの8勝目をつかんだ。早川が今季初完封。この日は2安打、2四球で走者を4人出すも、3併殺と盗塁死で残塁がなし。打者27人、残塁0の完封勝ちは22年5月11日東浜(ソフトバンク)以来で、楽天では09年8月5日藤原に次いで2人目。今回のように走者を4人以上出したケースでは56年4月29日伊藤(高橋)が大映戦(5安打)で記録して以来となり、2リーグ制後は2人目と珍しい。

◆オリックスの山下舜平大投手(22)、才木海翔投手(24)が1軍に合流した。2人は先発要員の見込みだ。山下は7月19日に4度目の昇格後は中継ぎで3試合に登板するも、すべての試合で失点を許し、同29日に登録を抹消された。ファーム合流後は先発調整に戻り、今月11日のウエスタン・くふうハヤテ戦(ちゅ?る)で7回3安打無失点と好投していた。才木は今年5月に支配下登録されると、同26日に救援として昇格。13試合に登板し、7月22日に登録を外れていた。才木も2軍に合流後は先発に回り、今月9日のくふうハヤテ戦(ちゅ?る)で6回3失点だった。

◆楽天の村林が相性の良さを発揮した。相手先発の曽谷は今季5勝のうち4勝を楽天戦で挙げているが、村林はこれまで15打数6安打で打率4割を誇っていた。三回1死二塁の打席で内寄りのスライダーを中前にはじき返す先制打。「打てて良かった。コブさん(小深田)がめちゃくちゃいい走塁をしてくれた」と謙虚に喜んだ。クライマックスシリーズ(CS)進出へ厳しい立場にあるチームは、この日は阿部を4月11日以来2度目の4番に据えるなどオーダーの試行錯誤が続く。その中で5試合ぶりに2番で起用された村林が、価値ある働きを見せた。

◆オリックスは打線が2安打と沈黙し、今季17度目の零封負けを喫した。先発の曽谷は三回に先制打を許したが、粘りの投球で6回6安打1失点も打線の援護に恵まれず、5連敗で8敗目。七回には四死球でピンチを招いた2番手・井口が村林に2点打を食らった。打線は四回先頭で大里が右前打を放って以降は快音が出ず、ゼロ行進が続いた。楽天先発・早川の前に走者を二塁まで進めることすらできなかった。

◆楽天・早川隆久投手が3年ぶりの完封で8勝目。直球、変化球ともに小気味良く操り、散発の単打2本に抑えて9三振を奪った。三回に先制打の村林が七回は2点三塁打とチームの全3打点を稼いだ。オリックスは曽谷が6回1失点で8敗目。

◆オリックスの曽谷は6回1失点と力投したが援護がなかった。三回に先制を許した後の2死満塁で浅村を直球で押し込み右飛に打ち取るなど、粘りの投球を見せたが実らず、自身5連敗で8敗目。「自分はしっかり良いものを継続したい」と割り切ったように話した。打線はわずか2安打、3併殺で二塁を踏めなかった。17度目の零敗に、中嶋監督は「簡単に諦めているように見えるのが申し訳ない。そうならないようにやっていく」と反省した。

◆曽谷は6回6安打1失点と粘投も打線の援護がなく、5連敗で8敗目を喫した。三回に村林に先制打を許した後、2死満塁のピンチはしのいで最少失点で乗り切った。「悪いなりにしっかりまとめられた。前回だったらズルズルいっていた(場面だった)ので大きかった」。登板した直近の2試合はともに零封負けと無援が続くが「必死にやった結果なので」と冷静に受け止めた。

◆本塁どころか、二塁すら踏めなかった。オリックスは屈辱の17度目の零封負け。今季最少タイの2安打と淡泊な攻撃に終始した打線に、中嶋監督は悲痛な叫びだ。「簡単に(試合を)諦めているように見えてしまっているのは、(ファンに)申し訳ない」四回に先頭の大里が右前打を放った後は、快音を響かせることすらできなかった。七、八回は四球で出塁するも、いずれも次打者が併殺打に倒れて打者27人で試合終了。相手先発の早川に手も足も出なかった。指揮官は「何とかしなきゃいけないのは分かっているけど、やっぱりボール球を振らされている」と不振の原因を指摘。チームは勝敗次第で14日にも自力CS進出の可能性が消滅する。「最後の最後になんとか追い付く姿勢というのがあったはずなんですけど...。なかなかそこが難しい」リーグ3連覇中は僅差の試合を競り勝ってきたが、今季は粘り強さが足りない。4ゲーム差に広がった4位楽天、16日からの3位日本ハムと続く本拠地での5番勝負が、中嶋オリックスの正念場になりそうだ。(織原祥平)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
67333 0.670
(↑0.003)
M30
(↑1)
40451
(+6)
279
(+1)
78
(+2)
71
(-)
0.261
(↑0.001)
2.520
(↑0.02)
2
(1↑)
ロッテ
55436 0.561
(↑0.004)
11
(-)
39389
(+6)
367
(-)
59
(-)
47
(-)
0.255
(↑0.001)
3.230
(↑0.03)
3
(1↓)
日本ハム
53437 0.552
(↓0.006)
12
(↓1)
40389
(-)
353
(+6)
75
(-)
68
(-)
0.250
(↓0.001)
2.920
(↓0.03)
4
(-)
楽天
49512 0.490
(↑0.005)
18
(-)
41362
(+3)
428
(-)
53
(-)
68
(+1)
0.244
(-)
3.880
(↑0.04)
5
(-)
ORIX
45553 0.450
(↓0.005)
22
(↓1)
40295
(-)
325
(+3)
47
(-)
41
(-)
0.237
(↓0.001)
2.840
(-)
6
(-)
西武
29722 0.287
(↓0.003)
38.5
(↓1)
40236
(+1)
376
(+6)
41
(-)
56
(+1)
0.203
(↓0.001)
3.300
(↓0.02)