広島(☆10対3★)DeNA =リーグ戦17回戦(2024.08.12)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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DeNA
1001000013901
広島
00610102X101511
勝利投手:玉村 昇悟(3勝3敗0S)
敗戦投手:森 唯斗(1勝3敗0S)

本塁打
【DeNA】牧 秀悟(18号・4回表ソロ)
【広島】坂倉 将吾(7号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は1点を追う3回裏、野間と坂倉の適時打などで一挙6点を挙げ、逆転に成功する。その後は、4回に坂倉のソロが飛び出すなど着実に得点を重ね、試合を優位に進めた。投げては、先発・玉村が9回3失点9奪三振の力投。2試合連続の完投で3勝目を挙げた。敗れたDeNAは、投打ともに振るわなかった。

◆俳優鈴木福(20)が始球式を行った。この試合のスポンサーで通信事業の「エネコム」のCMに出演していることから登場。左腕からきれいなフォームで見事なストライクを投げ込み、スタンドから大きな拍手をもらった。鈴木は「(自己採点は)80~90点ですかね。ストライクが決まったのでよかったです。もうちょっとスピードを出せれば。コントロール重視でいったのでよかったかな」と笑った。広島の分析班が計測したところ、球速は102キロ、1568回転だったという。鈴木は大の広島ファンとして知られるが、きっかけが前回マツダスタジアムで始球式を行った16年6月18日だった。「神ってる」の言葉を生んだ鈴木誠也(現カブス)が2戦連続サヨナラ弾を含む、3戦連続決勝本塁打を放った伝説の3試合の1つ。そのとき「(球場の)真っ赤な景色を見てカープファンになったので」と振り返る。8年ぶりのマツダスタジアムでも、球場を埋めた真っ赤な広島ファンは変わっていなかった。チームは首位を走る。前回も優勝に突っ走った。「いい順位で始球式をさせてもらえているので、このまま勢いに乗っていっていただけたら」と熱いエールを送った。

◆DeNA森唯斗投手(32)が悔しさをにじませながらマウンドを降りた。3回途中4失点。「誰がどう見ても大事な試合というのはみんな分かってます。僕らは勝つしかないのでしっかりカード頭を取れるようにやっていきます」と話していた3連戦初戦だったが、先発の役割を果たせなかった。序盤は順調に立ち上がった。1回にオースティンの適時打で先制点をもらうと、1回2死一、二塁のピンチで広島坂倉を144キロ直球で中飛に仕留めた。2回も無失点に抑えたが、3回に捕まった。先頭の秋山に内角低め142キロ直球を技ありの左前打。1死二塁としてから野間の適時打で追いつかれ、続く小園にランエンドヒットで中前へのポテンヒットで一、三塁とつながれた。続く坂倉にもランエンドヒットで左前適時打を浴び、勝ち越されてなおも一、三塁。間を抜けるゴロヒットやポテンヒットなど、不運な当たりも続き、ピンチを止められないまま、悔しそうにマウンドを降りた。2番手京山もピンチで粘りきれなかった。上本は空振り三振に仕留めるも、中村奨に左翼超えの適時二塁打。石原を申告敬遠で2死満塁からワイルドピッチでさらに失点し、投手の玉村に左前への適時打を浴びた。1番秋山にも左前適時打を浴びて、この回一挙6失点。22年以降は10勝22敗1分けと大きく負け越している鬼門マツダスタジアムで厳しい大量失点となった。

◆DeNAが鬼門マツダスタジアムに苦しめられた。先発の森唯斗投手(32)は3回途中4失点と先発の役割を果たせず「申し訳ないのひと言です」と言葉少なに謝罪した。序盤は順調に立ち上がった。1回にオースティンの適時打で先制点をもらうと、1回2死一、二塁のピンチで広島坂倉を144キロ直球で中飛に仕留めた。2回も無失点に抑えたが、3回に捕まった。先頭の秋山に内角低め142キロ直球を技ありの左前打。1死二塁としてからも野間の適時打で追いつかれ、小園にランエンドヒットで中前へのポテンヒットで一、三塁とつながれた。続く坂倉にもランエンドヒットで左前適時打を浴び、勝ち越されてなおも一、三塁。間を抜けるゴロヒットやポテンヒットなど、不運な当たりも続き、ピンチを止められないまま、悔しそうにマウンドを降りた。2番手京山もピンチで粘りきれなかった。上本は空振り三振に仕留めるも、中村奨に左翼超えの適時二塁打。石原を申告敬遠で2死満塁からワイルドピッチでさらに失点し、投手の玉村に左前への適時打を浴びた。1番秋山にも左前適時打を浴びて、この回一挙6失点と重たいビハインドを背負った。リリーフは5投手を投入するも、京山、中川虎が2失点、佐々木、坂本が1失点と粘れずに今季4度目の2ケタ失点となった。打線は4回に牧の18号ソロで反撃するも、以降は広島玉村に封じられた。9回に桑原の適時打で3点目を追加するも万事休す。23歳の左腕からは7月30日の同戦に続いて、2試合連続の完投負け。マツダスタジアム4連敗で今季は2勝7敗となった22年以降は10勝23敗1分けと大きく負け越し、これで首位広島とは8・5ゲーム差で残り39試合となった。

◆DeNA三浦大輔監督(50)が、途中交代した宮崎敏郎内野手(35)が足の違和感を訴えていたことを明かした。球団は「右足の違和感」と発表した。宮崎は4回先頭、二ゴロで一塁まで駆け抜けた後に、表情をゆがめ、足を引きずりながらベンチでトレーナーに痛みを訴え、6回の守備から途中交代していた。試合後には自らの足でバスに乗り込んだ宮崎だったが、指揮官は「足の違和感が出たので代えました」と説明した。

◆DeNAは鬼門マツダスタジアムで4連敗を喫した。先発の森唯は広島の足を絡めた攻撃と不運な当たりの安打が重なり、3回途中4失点。リリーフも粘れずに今季4度目の2ケタ失点となった。打線も玉村に2試合連続完投負けで首位広島と8・5差。三浦大輔監督は「前回と同じく序盤で大量失点した中で(余裕を持って)投げさせてしまった」とポイントを挙げた。

◆広島玉村昇悟投手(23)が、03年の高橋建以来、球団日本人左腕21年ぶりの2試合連続完投勝利を挙げた。9安打を浴びたが、味方の大量援護にも守られ3失点で投げ抜いた。7月30日に続いて、同じDeNAに2試合続けて完投。新井監督は「素晴らしいピッチングでした。彼はこれからの投手なので(最終回も)いってもらいました。投げるたびに成長していると思う」と評価した。玉村も「いい感じで試合中も考えられている。いい経験をさせてもらっていると思います」と感謝した。

◆広島新井貴浩監督(47)の起用がズバリ、ハマった。11日に今季3度目の1軍昇格となった中村奨成外野手(25)を2戦連続で先発起用。「7番左翼」でスタメン出場すると、1点リードした直後の3回2死一、三塁からライナーで左越え適時二塁打。自身2年ぶりの打点を記録し、この回打者一巡の6得点猛攻を呼び込んだ。2回にも左前打を放っており、2年ぶりのマルチ安打も達成した。試合前まで打率6分3厘と苦しんでいた若手にも、指揮官は目を配っていた。11日の阪神戦は4打数無安打。それでも2戦連続で先発起用した。「反応だったり、見送り方だったり、スイングもそうだし、内容は良かった。だから今日も期待してスタメンで行ってもらいました」。首脳陣の期待に応え、中村奨は「昨日も4タコだったので、なんとか取り返そうと。打てて良かった」と破顔した。この日は母校の広陵(広島)が甲子園で初戦を突破。17年夏の甲子園で6試合6本塁打を放った先輩は「高校時代のことなので」と控えめながら「勝っていい刺激をもらえて打てました」と喜んだ。試合前は移動日試合ということもあり、屋外での打撃練習は行わず、体力を温存させた。2年目の新井監督は大胆にしたたかに、ペナントを狙う。【高垣誠】▽広島秋山(3回までに3安打)「イニングの先頭だったので、2本目以降は先に点を取られていたのもあって、塁に出たいなと思っていた」▽広島野間(3回に同点打)「必死にいきました。まずは早く追いつきたかったのでランナーをかえせて良かったです」▽広島坂倉(決勝打と7号ソロなどで3打点)「(勝ち越し打は)前の人たちがすごくつないでくれるので、自分も打てて良かったです。(本塁打は)1点返された後だったので、いい追加点になりました」

◆広島がDeNAに快勝し、今季最多タイの貯金13とした。初回に玉村昇悟投手(23)がDeNAに1点を先制されたが、3回に坂倉将吾捕手(26)の勝ち越し打など6点を奪い逆転。その後も加点し、快勝した。新井貴浩監督(47)の一問一答は以下の通り。-投打かみ合って地元で勝利新井監督 良い日だったと思います。-玉村が前回に続き、DeNA戦完投勝利新井監督 ベイスターズ強力打線なんですけどもね、前回に引き続き素晴らしピッチングだったと思いますし、また石原もよくタマ(玉村)を引っ張っていると思います。-カード頭に若い投手が登板して白星新井監督 これはすごく大きいですね。カード頭は若い投手がいっているのが多いと思うんですけどね。またイニングも投げてくれてますので、彼らの成長をすごく感じますし、うれしいです。-3回にはビッグイニング。打って走ってカープらしい攻撃新井監督 みんな良いバッティングだったと思いますね。つないでつないで、オールスターが明けてから後半に入ってから各打者がしっかり振れてきていますので、良いイニング、良い攻撃だったと思います。-坂倉は勝ち越し打に本塁打。活躍は新井監督 普通じゃないですか(笑い)-普通?新井監督 前半戦すごく苦しんだと思いますけど、彼のキャリアで1番苦しんだと思いますけどね。それがあって後半戦があるんだと思います。今日も良いスイングでした-真夏の9連戦のラスト2試合。ファンへ新井監督 今日も本当、超満員のお客さんに良い試合を見ていただいたので、明日も良い1日になるようにまた頑張りたいと思います-坂倉の勝ち越し打のあとの中村奨新井監督 ねえ。奨成、良いバッティングだったね。昨日もヒットこそ出なかったけど、こっちから見てて反応だったり、見送り方だったり、スイングもそうだし、内容的なものは良かったんで、今日も期待してスタメンでいってもらいました。ナイスバッティングだったと思います。-中村奨今季3度目の昇格。前回との違い新井監督 前回の時もそんなに悪くはなかった。チームの編成上、ピッチャーも野手もいろいろ登録もあって編成上、悪くて落ちた感じじゃなかった。ファームに行ってしっかり頑張っておけ、ということで、映像とか見てて前回よりさらに良くなっていたから、ファームの報告も奨成もいいです、ときて今回も期待して上げています。-前回よりどこがよくなった新井監督 なんかこう振りながら合わせていけるよね。基本的にどんどん初球から振れるっていうこと。前回は初球からどんどんどんどん自分から積極的に振っていくというよりはちょっと探っている感があったんだけど、今回はどんどんどんどん初球から振れているよね、結果どうこうじゃなしに。振れているということはタイミング、間が取れているってことですから、そういう感じですね。-主力が役割全う。若い選手がアピールで好循環新井監督 いいねー、いいですねー。いつも言っているけど、ベテランも中堅も若手も、今日もみんなが良い仕事をしたと思いますよ。うちらしい良い1日でしたね。-玉村が完投。点差を考慮して新井監督 もちろん。交流戦の時も言ったと思うけど、楽天戦の時だったかな。彼はこれからのピッチャーなので行ってもらいました。前回もそうだけど今日もナイスピッチングだったし。投げるたびに成長しているなと感じるし自信にしてもらいたいですね。-試合前練習が個別。マネジメントで?新井監督 そうですね。試合だけじゃなしに練習も極力。またマツダは屋外が1番暑いので、9連戦の最後のカードの3つということでなるべく疲労をマネジメントしたいということで、だから室内も行かずにそこでパパッとやってブルペンで打ってという感じにしました。なるべく試合に備えて体力を温存したいと思いました。-ブルペンを8人ではなく7人。連戦だったが、中継ぎのマネジメントがいいのでは新井監督 やっぱりそこはね、まずは先発が良く頑張ってくれているし、ブルペンもね、誰を出しても自信を持って送り出せるスタッフなんで。-鈴木福さんが始球式新井監督 福くんはカープのことをずっと応援してくれているからね。またそういう始球式をしてくれた日に良いゲームで勝てて良かったと思いますし。ナイスボールだったねー。きれいなフォームでアウトコースにいいまっすぐね。ナイスボールだったと思います。

◆広島・野村祐輔投手(35)が試合前練習に参加し、先発する13日のDeNA戦に向けキャッチボールなどで汗を流した。この日の練習前には母校・広陵高が今夏の甲子園で初戦突破したことを問われると「ナイスゲームだったと思います」と喜んだ。今季初登板だった前回2日の中日戦は5回6安打無失点。昨年7月以来の白星を狙う右腕は「(DeNA打線とは)今季初めて対戦する。新しい気持ちで向かっていけたらいい」と気合を入れた。

◆広島の玉村が9安打3失点で投げ切り、2試合連続完投で3勝目を挙げた。打線は0―1の三回に野間、坂倉、玉村の適時打など打者11人で7安打を集中し一挙6点。その後も手を緩めなかった。DeNAは森唯が崩れた。

◆広島・玉村昇悟(23)が129球3失点完投で3勝目(3敗)を挙げた。チームは今季最多タイの貯金「13」で首位を守った。玉村は一回、2死三塁からオースティンに先制打を浴びたが、三回に打者一巡の猛攻で6-1と逆転。援護を受けた玉村は四回に牧にソロ本塁打を浴びたものの、その後は八回までピンチを招くことなく快投を見せた。九回に1点を失ったが、最後は梶原を投ゴロに抑え完投を飾った。打のヒーロー秋山翔吾外野手(36)、坂倉将吾捕手(26)とお立ち台に立った玉村は「今日は〝しょうご〟が頑張りました!」とファンの声援に応じると、「しっかり援護してもらったので、だいぶ楽に投げられました。(大量援護で)多少アバウトに攻めていけたんでよかったです」と試合を振り返った。

◆DeNA・宮崎敏郎内野手(35)が右脚の違和感で途中交代した。二ゴロに倒れた四回の第2打席の走塁で異変があったとみられる。その後もプレーを続けたが、六回の守備で退いた。

◆甲子園のスターが夏に帰ってきた。広島・中村奨が復活のタイムリー&マルチ安打。2安打1打点の活躍で、15安打10得点の打線を引っ張った。「きのうは4タコしていたので、きょうは何とか取り返そうと思って打席に立った。一試合一試合、必死にやるだけ」「7番・左翼」で先発出場し、二回に左前打を放つと、6点を奪った三回2死一、三塁では2番手・京山の速球を捉えると打球は左翼フェンスを直撃。適時二塁打で、ガッツポーズを作った。11日に今季3度目の1軍に昇格し、同日の阪神戦は4打数無安打と不発だったが、この日は2022年6月5日のオリックス戦以来799日ぶりの打点で勝利に貢献。通算2203安打の新井監督は「どんどんどんどん初球から振れている。タイミングや〝間〟が取れている」とうなずいた。広島出身で広陵高3年夏の甲子園では清原和博(PL学園高)を超える1大会最多の6本塁打を放った。2018年にドラフト1位で広島入りしたが、プロ7年間で1軍出場はわずか98試合。今季から広陵高でともにプレーし、現在は県内で動作解析の施設を運営する後輩とタッグを組み、打力アップを試みている。京セラドームからの移動日だったチームはこの日の試合前練習では屋外フリー打撃をやめ、各自がブルペンでティーやマシン打撃で調整した。ナインは体力を温存し、7カード連続で3連戦の初戦に勝利。貯金は今季最多タイの13に戻した。2位巨人と1ゲーム差で首位。チームにまた生きの良さそうな若鯉が加わった。(柏村翔)

◆序盤に大勢が決した。大敗したDeNAは1-0の三回に打者11人の猛攻を浴び、一挙6失点を喫した。先発の森唯斗投手(32)が足を絡めた攻撃で揺さぶられ、1死二塁から中軸に3連打を許して降板。「悔しいのが一番。反省しないと」と落胆した。2番手の京山も悪い流れを断てず、投手の玉村への暴投で得点を許した後に適時打を献上した。2-7の六回には小園にこの日2度目のランエンドヒットを決められ、内野ゴロの間に加点された。軽打でつないで得点を積み重ねる試合巧者の広島に対し、今季は5勝12敗と大きく負け越している。敵地マツダスタジアムでは4連敗。三浦監督は「(救援陣には)早めの準備をさせていたけど、ああいう展開で(差を)埋めることができなかった」と険しい表情で振り返った。(鈴木智紘)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
54415 0.568
(↑0.004)
-
(-)
43297
(+10)
248
(+3)
39
(+1)
47
(-)
0.237
(↑0.002
2.180
(↓0.01)
2
(-)
巨人
55446 0.556
(↑0.005)
1
(-)
38313
(+1)
281
(-)
55
(-)
49
(+1)
0.239
(-)
2.540
(↑0.03)
3
(-)
阪神
53485 0.525
(↓0.005)
4
(↓1)
37331
(-)
296
(+1)
45
(-)
32
(-)
0.234
(↓0.001)
2.310
(↑0.02)
4
(-)
DeNA
49532 0.480
(↓0.005)
8.5
(↓1)
39360
(+3)
365
(+10)
72
(+1)
49
(-)
0.253
(-)
3.080
(↓0.08)
5
(1↑)
ヤクルト
43564 0.434
(↑0.005)
13
(-)
40360
(+5)
389
(+4)
72
(+1)
47
(-)
0.239
(↑0.001)
3.580
(-)
5
(-)
中日
43567 0.434
(↓0.005)
13
(↓1)
37255
(+4)
331
(+5)
45
(+1)
30
(-)
0.235
(↑0.001)
2.700
(↓0.02)