阪神(☆4対0★)広島 =リーグ戦19回戦(2024.08.11)・京セラドーム大阪=
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広島
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阪神
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勝利投手:髙橋 遥人(1勝0敗0S)
敗戦投手:九里 亜蓮(5勝7敗0S)

本塁打
【阪神】前川 右京(3号・4回裏ソロ),大山 悠輔(10号・8回裏ソロ)

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◆阪神は初回、森下の適時打と大山の適時二塁打で、幸先良く2点を先制する。その後は、4回裏に前川のソロ、8回には大山のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・高橋が5回無失点7奪三振の好投で3年ぶりの白星。敗れた広島は、打線がつながりを欠いた。

◆阪神高橋遥人投手(28)の1009日ぶり1軍登板に、京セラドーム大阪が異様なムードに包まれた。試合前から左腕は緊張感を漂わせた表情。「たかはし~はると!」と呼び込みがあると、球場から大きな拍手と、さまざまな激励の声が飛んだ。中村奨成(25)に対しての第1球、148キロがずばりとストライクゾーンに決まると、割れるような大歓声が再び起こった。初回は1安打を許したが3奪三振で無失点に抑えた。1軍マウンドは21年11月6日のCSファーストステージ巨人戦(甲子園)以来。左肘のトミー・ジョン手術などを乗り越えて、復活した。

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった阪神高橋遥人投手(28)が、初回に3三振を奪って無失点でスタートした。1番中村奨への1球目は148キロ直球。2球直球を続けた後、最後は4球目のツーシームで空振り三振。続く野間はフルカウントから、再びツーシームで見逃し三振に仕留めた。小園には初球を右前に運ばれ安打を許したが、最後は4番末包を143キロ直球を内角に決めて空振り三振。3つのアウトを全て三振で奪った。1軍登板は21年11月6日のCSファーストステージ巨人戦(甲子園)以来、1009日ぶり。チケットは前売りで完売し、熱烈な虎党の大声援を受けての復帰戦となった。高橋は21年11月に左肘のクリーニング手術。22年4月にはトミー・ジョン手術、23年6月には「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」と立て続けにメスを入れた。昨年11月に育成契約を結んだが、球団は背番号29を空けて待っていた。地道なリハビリを経て今年7月20日に支配下復帰。待ちに待った1軍復帰マウンドで上々のスタートとなった。

◆阪神森下翔太外野手(23)が先制打を放ち、先発高橋遥人投手(28)を援護した。1009日ぶりの1軍登板となった高橋が初回を3奪三振で無失点に抑えた直後だ。先頭の近本光司外野手(29)が左翼線へ二塁打。2番中野拓夢内野手(28)の二ゴロで三塁に進んだ。3番森下は広島九里の4球目、146キロの直球を中前にはじき返し、1点を先制。左腕を助ける一打に、塁上で手を強くたたいた。なおも2死一塁、今度は5番大山悠輔内野手(29)が左翼フェンス直撃の適時二塁打を決めて2点目。広島戦では7試合ぶりの先制劇を決めた。

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった阪神高橋遥人投手(28)が、ほのぼのとする打席登場曲で和ませた。2回1死二塁で迎えた第1打席。高橋が打席へ向かうと、流れたのはテレビアニメ「しかのこのこのここしたんたん」のオープンニングテーマ、シカ部の「シカ色デイズ」。耳に残るポップなリズムの曲が球場に流れると、真剣勝負の中で一瞬和やかな時間が訪れた。過去には「崖の上のポニョ」を登場曲として使い、セレクトしたのは同郷の岩崎優投手(33)とされていることから、SNSでは「しかのこのこのこもザキさんチョイス?!」などの声も上がっていた。マウンドに上がる時の登場曲には、Aqua Timezの「決意の朝に」を使っている。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が今季18個目の失策を犯した。2-0の4回。2死走者なしから6番堂林の三ゴロを一塁大山にランニングスローも大きくそれた。その後、左前打と四球で2死満塁のピンチを招いたが、先発の高橋が代打石原を空振り三振に仕留めた。佐藤輝は9日にも痛恨の悪送球で先制点を献上。10日には馬場内野守備走塁コーチと送球のリリースを入念に確認していた。

◆阪神前川右京外野手(21)がホームゲーム初アーチを放った。2-0の4回。先頭でこの回からマウンドに上がった左腕、黒原拓未投手(24)の2球目、143キロ外角の直球を右翼スタンドに運んだ。高卒3年目の若虎。5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ初本塁打を放ち、6月16日ソフトバンク戦(みずほPayPayドーム)以来の3号ソロ。主催試合ではプロ初本塁打で、左腕からも初アーチとなった。

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった阪神高橋遥人投手(28)が、5回4安打無失点7奪三振の好投を見せた。復帰戦で89球を投じ、リリーフ陣にバトンを託した。「緊張もあったけど、試合前にファームでよく組んでいた(長坂)拳弥さんにも励ましてもらって思い切って投げることができました。試合中はとにかく梅野さんのリードを信じてなんとか粘りながら投げることができたと思います」初回、1番中村奨への1球目は148キロ直球。2球直球を続けた後、最後は4球目のツーシームで空振り三振に斬った。野間もツーシームで見逃し三振に仕留めた後、小園には右前打を許したが、最後は4番末包を143キロ直球を内角に決めて空振り三振。最初の3つのアウトを全て三振で奪った。2回以降は走者を出しながらも、危なげない投球を見せた。2回は1死から堂林に左前打を許すも、続く菊池涼を132キロスライダーで投ゴロ併殺。4回は2死から味方の失策で走者を出し、菊池涼の左前打、矢野に与えた四球で満塁のピンチを招いたが、ここで代打石原を130キロスライダーで空振り三振。5回は1番中村奨からこの日初めての3者凡退。最後は小園をツーシームで空振り三振に仕留めると、小さくガッツポーズを見せた。1軍登板は21年11月6日のCSファーストステージ巨人戦(甲子園)以来、1009日ぶり。チケットは前売りで完売し、熱烈な虎党の大声援を受けての復帰戦。「1軍のマウンドから聞こえてくるファンの声援はより大きく、すごく力になりました」と振り返った。5回までに3点の援護を受け、勝利投手の権利を持って降板となった。勝利すれば、21年10月21日中日戦(甲子園)以来、1025日ぶりの復活星となる。高橋は21年11月に左肘のクリーニング手術。22年4月にはトミー・ジョン手術、23年6月には「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」と立て続けにメスを入れた。昨年11月に育成契約を結んだが、球団は背番号29を空けて待っていた。地道なリハビリを経て今年7月20日に支配下復帰。待ちに待った1軍マウンドで、復活した姿をしっかり見せた。

◆/未来は明るい\左対左を苦にしない心強さ#前川右京 第3号ホームラン対左打率.297(37-11)対右打率.275(204-56)※試合前まで?プロ野球(2024/8/11)??阪神×広島??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/9tHyzzGkok

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった左腕が、チームを救った。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する一戦で、復帰先発した阪神高橋遥人投手(28)が5回4安打無失点7奪三振と好投。白星を呼び込み、首位広島相手のカード3連敗を阻止した。初回、1安打を許すも奪ったアウトはすべて三振でスタート。2回以降も走者を出しながら、危なげない投球を見せた。4回は2死から味方の失策で走者を出し、菊池の左前打、矢野に与えた四球で満塁のピンチを招いたが、ここで代打石原を130キロスライダーで空振り三振。5回は1番中村奨からこの日初めての3者凡退。最後は小園をツーシームで空振り三振に仕留め、小さくガッツポーズを見せた。肩や肘の度重なる手術を乗り越えて、21年11月6日のCSファーストステージ巨人戦(甲子園)以来の1軍登板となった左腕を、味方も援護。初回1死三塁から森下翔太外野手(23)が先制の中前適時打を放つと、2死一塁から大山悠輔内野手(29)が左翼フェンス直撃の適時二塁打。さらに4回には前川右京外野手(21)が3号ソロを放ち、3点目を追加した。8回には大山が7年連続2ケタ本塁打となる10号ソロでダメ押しした。高橋にとっては21年10月21日中日戦(甲子園)以来、1025日ぶりの復活星。チームを助ける救世主になった。

◆阪神高橋遥人投手(28)が1025日ぶりの復活星を挙げた。21年10月21日の中日戦(甲子園)以来の白星。この試合は悲劇の前触れだった。8回まで無失点の快投。完封の期待を受けて9回のマウンドに1度は上がったが、打者に投げる前に突然降板した。肘が悲鳴を上げかけていた。約2週間後、11月6日のCS巨人戦(甲子園)には痛み止めの注射を打って登板。6回3失点と踏ん張ったが敗戦投手になった。数日後に肘のクリーニング手術。翌春も回復が思わしくなく、22年4月のトミー・ジョン手術につながった。阪神投手のブランク勝利 球団最長は遠山奨志の3507日ぶり。89年10月14日広島戦で同年最後の勝利を挙げたが、90年未勝利でオフにロッテへトレード移籍。ロッテでは0勝に終わり、野手転向を経て自由契約に。98年古巣に復帰し、99年5月22日巨人戦で中継ぎで10年ぶりの白星を挙げた。近年ではほかに、小嶋達也が11年10月13日横浜戦で1642日ぶり勝利の例がある。メジャー移籍を経た場合も含むと、大家友和(横浜)が10年5月2日ヤクルト戦で、5847日ぶりのNPB勝利を記録している。

◆阪神高橋遥人投手(28)が1025日ぶりの復活星を挙げた。5回無失点で勝ち投手の権利を持って降板。そのまま逃げ切った。ウイニングボールを静岡出身の先輩で最後を締めた岩崎優投手(33)から受け取ると、照れくさそうに頭を下げた。梅野隆太郎捕手(33)とはがっちり抱き合った。1軍登板は21年11月6日のCS巨人戦(甲子園)以来、1009日ぶり。長いリハビリ中、高橋は「球団にずっと待ってもらって申し訳ない」と口癖のように繰り返してきた。復活を信じて待ってくれた家族や関係者、ファンに「センキュー」の思いを込めた1009日ぶりのマウンドで、結果を出した。かつて、数字でメッセージを表現したポケベルでは、ありがとうは「1009」や「999」だった。

◆阪神阪神高橋遥人投手(28)が1025日ぶりの復活星を挙げた。5回無失点で勝ち投手の権利を持って降板。継投でリードを保った。1軍登板は21年11月6日のCS巨人戦(甲子園)以来、1009日ぶり。トミー・ジョン手術などの長いリハビリ期間を乗り越えて好投を演じた。阪神は初回から森下翔太外野手(23)と大山悠輔内野手(29)の適時打で2点先制。前川右京外野手(21)の3号ソロ、大山の10号ソロで加点した。首位広島との3連戦で全敗を回避。ゲーム差を再び3とした。高橋は1人でお立ち台に上がり、大歓声を浴びた。-戻ってきた。この歓声を聞いて「本当にうれしいです。またこうやって勝つことができると思えない日もあったので、うれしいです」-3年ぶり。どんな意識で「まずは試合を作るのと、球場の雰囲気を感じながら梅野さんのミットに思い切り投げようと思いました」-初球148キロ。初回すべて三振でアウト「思い切って腕を振って、とにかく思い切って投げようと。結果、三振を取れてよかったです」-7奪三振。今日の内容は「完璧です。ウソです。無駄なランナーを出したので、次は修正できるようにしたいです」-4回は最後、空振り三振「梅野さんが攻めのリードをしてくれたので、自分では選ばないようなボールを選んでくれたので、思い切ってそこに投げました」-打線も初回から「テレビの前でずっと見ていたので生で見てすごいなと思いました」-トミー・ジョン手術など長いリハビリ期間「うまくいかないこともたくさんあったんですけど、周りの方の支えやファンの人たちの声がたくさん聞こえたので、それに何としても応えたいとずっとやってきた。今は本当に夢のようです」-岩崎からウイニングボールを「同じ静岡ですごく気にかけてくれていたので、そういうすごい先輩で...うれしかったです」-ファミリーイベント。自身のご両親も観戦「一緒にいてすごく楽というか、いいところ見せられて本当によかったです」-どんな1勝「本当、1人じゃ頑張ってこられなかったので、周りの人とかに頑張らせてもらった。こうやってまた試合で投げることも勝つことも想像できない時期があった。本当に皆さんのおかげで勝てたかなと思います」-ファンの声援「本当に支えてもらっている存在だし、頑張れたのはファンの方々の声援があったからなので、元気に投げられて本当によかったです」-これからどんな姿を「もっと長いイニングを投げられるように、もうケガしないように頑張りたいです」

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった左腕が、1025日ぶりの白星でチームを救った。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する一戦で、復帰先発した阪神高橋遥人投手(28)が5回4安打無失点7奪三振と好投。白星を呼び込み、首位広島相手のカード3連敗を阻止した。岡田彰布監督(66)は高橋について、いったん出場選手登録を抹消することを明言した。「ちょっと回復どれぐらいか、ファームでは中8でやってたみたいやけどな、ファームで投げるのと1軍のこのお客さんの中で投げるのとそら緊張感というかな、張りとかも多分全然違うと思うから。まあ、1回もう10日抹消するよ」その後続けて「なあ、10日抹消したら、ちょうどええカードあるやんか」とニヤリ。23~25日の広島3連戦(マツダスタジアム)に再びぶつけることを示唆した。

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった左腕が、1025日ぶりの白星でチームを救った。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する一戦で、復帰先発した阪神高橋遥人投手(28)が5回4安打無失点7奪三振と好投。白星を呼び込み、首位広島相手の3連敗を阻止した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-久しぶりの高橋の投球は「ほんと初めてでね。まあね。100までっていうかね。球数も制限あったし。五回までね、いってくれればと思ってたんだけどね。ほんとまあ、ゼロで五回までいってくれて、ほんとナイスピッチングだったですね」-5回4安打7奪三振無失点。内容の評価は「ちょっと初回ね、心配してたんですけどね。何とかすっといけたんで。後は、相当緊張してたみたいなんでね。ブルペンからね。まあね。いま持っているね、そんなリハビリ明けだし、そういう意味で初めてのね、だから、とにかく勝ち負けとか関係なしで、自分のいま持っているボールを投げろってね、そう言ってたんですけどね。その通りで、ゼロっていうのは素晴らしいと思いますけどね」-5回で89球「戦力というか明日抹消しますけどね。そんな無理する必要もないし。まだ投げる機会もあるんで。回復具合も見ないといけないと思うんで。ファームでも投げてますけど、やっぱり1軍の緊張感違うと思うんで肩の張りとかも。ちょっと1回見てみます」-打線が援護した「やっぱり先制というのは大きかったと思うし。初回近本が出れば何とかね、先制点取れるような形になってるので後半はね。2点の援護も高橋にも大きかったと思うし、ずっと後手後手踏んでたんでそういう意味で先制は大きかったですね」-前川、大山の一発「なかなかそれからヒット出なかったですけど、今日はどんな形であろうと今日は勝たないといけないゲームだったんでね。それは内容関係なしに良い追加点だったと思いますけど」-明日から巨人戦。どんな3連戦にしたいか「まあ、どんなっていうか、前回のピッチャーが中5(日)でくるみたいだけど、巨人の方は。こっちは普通にまだ中6(日)を守っていきますよ」

◆広島は5年ぶりに対戦した阪神高橋遥人を攻略できなかった。相手の継投にもかわされ、カード3連勝を逃し、今季17度目の完封負けを喫した。4回2死満塁のチャンスで先発九里に代打石原を送る勝負手も三振で不発。新井監督は「向こうもブルペンが強力なんで。あと何回チャンスがあるかなと考えた上で代打を行きました。(高橋は)やっぱりいいボールを投げるね」とサバサバした表情で振り返った。▽広島堂林(高橋から1安打も完封負けに)「相変わらずいい球を投げてました。(次回以降へ)終わったばっかりでわかんないですけど、自分のスイングをするだけじゃないですか」

◆1009日ぶりに1軍マウンドに上がった左腕が、1025日ぶりの白星でチームを救った。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する一戦で、復帰先発した阪神高橋遥人投手(28)が5回4安打無失点7奪三振と好投。白星を呼び込み、首位広島相手に3連敗を阻止した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-初めて高橋の投球を見たと思うが「おーん。ブルペンでな、見とったんや、隠れて(笑い)。俺が行ったら余計緊張したらあかんから。分からんように見とったんやけど、まあ、だいたいね、梅野が構えてとこにいっとったし、ブルペンから。何とか投げてくれるんちゃうかなと思ってたけどね、おーん」-今までブルペンで試合前に直接見たことは「いや、あるよ。そら何回もあるよ。(ブルペンが)近いとこはね。甲子園は遠いから。ブルペンが近いとこはけっこう、東京ドームとかは近いからそら、見ることはあるよ」-持っているものを出してくれという言葉は試合前にかけた「おーん、そうそうそう。そんなの勝ち負けなんか関係ないから言うて、そら負けてるから今日は絶対勝たなあかんとか、そんなん全然関係ないから。それを言うた、呼んで、梅野と」-4回も味方の失策から満塁のピンチも三振で切り抜けた「まあ、そうやなあ、おーん、代打来ると思わんかったけどな、別に誰が来ても、あの回でちょっと球数も増えたから、これは5回までやなと思ってたからな。まあなんとかね、やっぱり三振とれるからね、ああいう場面でもね、そこが大きいよな、やっぱり」-1度抹消すると言っていたが、今後に向けて大きな存在に「まあねえ、ちょっと回復どれぐらいか、ファームでは中8でやってたみたいやけどな、ファームで投げるのと1軍のこのお客さんの中で投げるのとそら緊張感というかな、張りとかも多分全然違うと思うから。まあ、1回もう10日抹消するよ。なあ、10日抹消したら、ちょうどええカードあるやんか」-左の先発が出てきたことは大きい「そら大きい、大きい、おーん。ちょっとね偏りすぎになってるから、今年はな、そのカードによってな、良し悪しがちょっと偏るから、そういう意味でも大きいわな、でもな」-7奪三振。結果通りのボール「いや-、ボールの力はそんな...まああるんやろうなあ。そんな力は俺わかれへんよ、バッターボックス立たんとな。でも、あれだけ振ってる、振るっていうのはやっぱり力があるいうことやろうね、おーん。本当に久しぶりのあれやからなあ、それであれだけ投げれたらなと思うけどね」-無失点はイメージ以上か「いやいや、それは思ってたよ、おーん。でも、とくかく今日初めてでなあ、久しぶりや、ほんと初めてと言ってもええぐらいよ。そら3年いうたらすごいからなあ。なあ」

◆阪神の守護神岩崎優投手(33)が同郷の後輩の白星を守った。4点リードの9回に登板。2死から矢野に右前打を許すも、最後は代打上本を二飛に打ち取った。「0で締めたいと思っていました。本当は3人で抑えたかったですけど」。同じ静岡出身で、ともに自主トレも行う仲の高橋にウイニングボールを手渡し「ナイスピッチング。また次頑張って欲しいです」とエールを送った。

◆広島が阪神に敗れ、カード3連勝を逃した。阪神高橋とは5年ぶりの対戦だったが、5回無失点に抑えられ、救援陣からも点を奪えず今季17度目の完封負けを喫した。新井貴浩監督(47)の一問一答は以下の通り。-先発・九里の交代時期がいつもより早く感じたが新井監督 (九里)亜蓮の今日の状態を見て、また、相手ピッチャーの今日の状態を見て、相手ピッチャーも100球ぐらいで代わるのでは、と感じていたので。むこうもブルペンが強力なんで。休養十分で来ると考えたところで、あと何回、大きなチャンスがあるかなと考えた上で代打いきました。-本人も悔しかった新井監督 もちろんもちろん。本人もモヤモヤを感じていると思うので、そこはやっぱり次の登板のときに期待しています。-2番手に黒原。残り試合を考えて、打線の盛り返しを期待して新井監督 あのときまだ4回だったでしょ? あそこはまあ、ちょっと試合の状況がどっちに振れるか分からない状況なんで。こっちも(流れを)止めてほしくて黒原で行っているし、残りのイニングを考えたら、あそこは黒原しかいなかった。-複数イニングを期待して新井監督 9連戦なんで。昨日も一昨日も勝ちパターン投げてないから。なるべくうまくマネジメントしたいのがあったから。あそこは黒原にいってもらった。-相手先発・高橋投手の印象は新井監督 やっぱりいいボールを投げるね。いいボールを投げていたと思います。-秋山選手がスタメンを外れたのは9連戦中ということを考えて新井監督 そう。休みと事前に昨日、伝えていたので。その前は野間かな。疲労をね、コンディションを整えてあげたいというのがあるんでね。-その中で起用した中村奨成選手は積極性が目立った新井監督 ヒットは出なかったけど、良かったね。ヒットこそ出てないけど、いい感じでスイングできていた。内容は良かったと思う。-矢野選手は猛打賞新井監督 どんな展開であろうが1打席1打席、むだにしないっていう彼の良さが出た。最終打席もそんなヒットだった。

◆阪神前川右京外野手(21)が"恩師"の復活劇をアシストした。2-0の4回、先頭で左腕黒原の直球をジャストミート。打った瞬間に本塁打と確信する3号ソロを右翼席中段に打ち込んだ。プロ3本目。ホームゲームでは初アーチで、左腕からも初。「1打席目は当てにいってしまったので、ちゃんといい打球を打とうと思いました」。昨年は8月以降、2軍暮らし。その間、リハビリしていた高橋からスローイングの助言を受けたという。投手、野手の垣根を越えたサポートに「結構、投げることも教えてもらいました。投げるフォームとか体の使い方とかです」と感謝する。今季、1軍で踏ん張れているのは守備面の成長も大きい。大事な試合を最高の形で勝った。「明日も大事なので、明日を大切にやっていきたい」。会心の1勝にも浮かれず、しっかり前を向いた。

◆阪神阪神高橋遥人投手(28)が1025日ぶりの復活星を挙げた。5回無失点で勝ち投手の権利を持って降板。継投でリードを保った。1軍登板は21年11月6日のCS巨人戦(甲子園)以来、1009日ぶり。トミー・ジョン手術などの長いリハビリ期間を乗り越えて好投を演じた。★高橋の歩み初勝利 17年ドラフト2位で亜大から入団。18年4月11日の広島戦で初登板初先発し、プロ初勝利。左肩の不調で6月半ばから2軍調整が続き、1年目は6試合で2勝3敗、防御率3・63。100回超 19年は5月に1軍昇格して19試合に先発。109回2/3を投げ3勝9敗、防御率3・78。出遅れ 20年は左肩のコンディション不良で2軍スタート。12試合の登板ながら自己最多5勝(4敗)で防御率2・49。筋挫傷 21年は2月に右脇腹の筋挫傷で離脱。復帰は9月。7試合で4勝2敗、防御率1・65と快投連発。CS巨人戦にも先発。手術 21年11月に左肘のクリーニング手術。22年4月には左肘トミー・ジョン手術を受けた。23年6月には「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング手術」を受けた。2年連続で実戦登板なし。結婚 23年11月に一般女性との結婚を発表。育成契約 23年11月の契約更改で育成での再契約を締結。背番号129。同月、本格投球を再開。実戦復帰 4月17日のウエスタン・リーグのオリックス戦で893日ぶりの実戦復帰。1回無失点、最速147キロ。完投 7月13日のウエスタン・リーグ広島戦で、実戦復帰後最長の8回、同最多の103球を投げ切り完投負け。支配下復帰 7月20日に佐藤蓮、川原とともに支配下契約を締結。背番号は元の「29」。同24日には1軍全体練習で1軍打者相手にシート打撃に登板。

◆阪神の1番近本光司外野手(29)が流れを呼び込んだ。1回裏、いきなり左翼線二塁打。森下の適時打で先制のホームを踏んだ。「(高橋)遥人がいい立ち上がりだったんで、なんとか先制のシチュエーションをつくりたいと思っていました。3年前を思い出させるような球を投げていましたね」。左腕の復帰白星に貢献した。

◆阪神森下翔太外野手(23)が大事な試合で決めた。初回1死三塁から中前に痛烈なライナーを打ち返し、先制の1点を奪った。高橋の復帰戦を理想の展開で進めた。これがV打となり「遥人さんが久しぶりだったので、少しでも楽な展開にしようと野手陣の中でなっていた。本来の力を発揮してもらうには点を取ることと思っていた。(高橋の)ボールもすごかったです」と振り返った。

◆阪神石井大智投手(27)が2番手で1イニングを無失点に抑えた。これで7月14日の中日戦(バンテリンドーム)から11試合連続で無失点。しかも被安打0という圧倒的な救援ぶり。この11試合のアウトがちょうど27個に達し、約1カ月にわたっての「ノーヒッター」となった。この日は先頭に四球を与えたことを反省。「あの展開で先頭を出すと痛い目を見るので、以後気をつけたいです」と話した。なお11試合の記録は1勝、9ホールド。与四死球は3。暴投が2つある。

◆阪神大山悠輔内野手(29)が今季10号ソロを放ち、7年連続2桁本塁打を記録した。3-0の8回、広島5番手河野の6球目だ。内角143キロ直球をフルスイング。打球は高々と上がり左翼ポール際へ。ダメ押し弾で試合を決定づけた。これでプロ2年目の18年から7年連続の2桁本塁打。7年連続以上の2桁本塁打は球団8人目で、生え抜きに限れば6人目となった。それでも自身の記録に関しては二の次。「遥人が帰ってきてくれたのが一番。僕ではなくて、チームが勝ったこと、遥人が勝ったことが一番です」と優しくほほ笑んだ。絶対に勝ちたい理由があった。先発高橋は1009日ぶりの1軍登板。「1点でも多くというのはありました。今日は特に遥人が投げるので、なんとか助けたかった」。その思いが初回の先制劇につながった。3番森下の中前適時打で先制し、なおも2死一塁。広島九里の145キロ直球を左翼フェンス上部に直撃する適時二塁打で2点目を挙げた。「初球から自分のスイングができました。1点で終わらず複数点を取ることができて良かったです」。一塁から見る背番号29は頼もしかった。「遥人が帰ってきてくれた、元気よく投げてくれたのが一番うれしいところ」と喜んだ。左腕への思いをバットに込めた。【村松万里子】大山が、プロ2年目の18年から7年連続2桁本塁打を達成した。阪神では8人目で、生え抜きに限れば6人目。03~11年の金本知憲(9年連続)以来で、生え抜きでは80~91年の岡田彰布(12年連続)以来。チーム105試合目での10号は、初めて大台に乗せた18年の123試合目(9月17日DeNA戦)に次ぎ、2番目の遅さ。今季このペースなら13本塁打に終わるが、終盤戦の巻き返しはなるか。

◆ハルト、ありがとう! 阪神高橋遥人投手(28)が1009日ぶりの1軍マウンドで5回4安打無失点7奪三振と好投し、1025日ぶりの白星を手にした。引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅していた一戦で、広島相手のカード3連敗を阻止。肘や肩など度重なる手術を乗り越え、逆転Vの使者に名乗りを上げた。チームは首位広島とのゲーム差を3に縮め、12日からは2ゲーム差で追う巨人との3連戦(東京ドーム)に臨む。1009日ぶりの1軍マウンドへ、高橋がベンチから歩き出す。球場中から自然と大歓声が湧き起こった。1歩1歩進むにつれて上昇する声量。想像を超える期待感を肌で感じ取り、全身に力が宿った。「何としても応えたいと思ってずっとやってきた。今は本当に夢のようです」5回を7奪三振4安打で無失点。両親も見守る前で1025日ぶりの復活星だ。4回2死満塁では代打石原を空振り三振。幾度となく苦境を乗り越えてきた男は、簡単に崩れなかった。どん底は約4年前だった。20年シーズンの後半からボールにうまく力が伝わらず、抜け球が増えた。21年春も症状は改善せず、腕を気にするうちに右脇腹を負傷。負の連鎖が重なった。「その時はキャッチャーミットの音を聞くのもキツかったですね...」当時は鳴尾浜での練習後、あてもなく1人で歩き続けた。草木に囲まれた武庫川土手沿いの一本道を、ただただ進む。川のせせらぎも鳥のさえずりも、音楽を聴いてシャットアウト。「このままで大丈夫なのかな...」。不安を押し殺すように自分の世界に入り込んだ。2時間以上が過ぎ、片道10キロを超える阪神競馬場も通過。気づけば歩く場所すらなくなっていた。「もう歩くところも時間もねえなって。帰るのも時間がかかるし。僕の暗黒期ですね」21年オフに左肘クリーニング手術を受け、長いリハビリ生活を開始。同じく復帰を目指す小川や伊藤稜らと毎日走り込み、靴はすぐにボロボロになった。復活を願う周囲の声にも支えられながら、プライドがあったからこそ立ち上がれた。「自分のボールはこんなもんじゃない。ずっと小さい時から野球をやってきて、こういう感じで終わりたくなかった」23年6月には左肩クリーニング手術と合わせて、プロ野球界で異例の「左尺骨短縮術」を受けた。自身最後の手術。左腕には約8センチに及ぶ金属プレートが入れられた。当初の症状は改善したが、プレートで可動域が狭まり違和感はゼロではない。それでも今は「サイボーグです」と笑い飛ばせる。「投げづらさもあるけど、良くなっている実感さえあれば前を向けるので」。お立ち台では投球について「完璧です」と答え、すぐに「ウソですウソです!」と焦って爆笑を誘った。「無駄なランナーを出したので次は修正できるように」。余韻に浸る間もなく、救世主は次の目標へ走り出した。【波部俊之介】高橋の前回1軍登板 21年11月6日、巨人とのCSファーストステージ第1戦(甲子園)に先発。6回3失点ながら敗戦投手。これが同年最後のマウンドとなった。前回1軍白星は21年レギュラーシーズン最終登板の10月21日中日戦(甲子園)。8回無失点9奪三振で4勝目を挙げた。▽阪神梅野「(昨年8月に)自分が骨折した時から、遥人も手術していて『また梅野さんと組めることを楽しみにしてます』って言ってくれて。ずっと同じことを続けるしんどさがあったと思うけど、そういうのを見ているから、特別な思いが今日すごくあった」阪神は直近3年間の長期ロード期間中、東京ドームで12勝3敗、勝率8割と勝ちまくっている(21年東京五輪期間中のDeNA3連戦2勝1敗を含む)。巨人戦では22年8月19日から23年8月26日まで8連勝も記録した。開場した88年から20年までの長期ロード期間中は30勝79敗6分けの勝率2割7分5厘と鬼門だったが、見事に克服。V争いの正念場が続くチームに、心強いデータである。

◆阪神高橋遥人投手(28)を苦しめたのは、トミー・ジョン(TJ)手術を受けた左肘だけではなかった。20年に左手の中指に力が入らない原因不明の症状が現れ、精神的に追い詰められた。投手生命をかけて闘った「4年間」を解説する。すべての発端は4年前。20年の夏だった。投手の生命線とも言える左手中指に力が入らなくなった。翌21年は右脇腹痛でキャンプを離脱、左肘にも激痛が走った。同時に、中指の状態が悪化した。キャッチボールで大暴投を投げてしまうほど。原因が分からず、精神的に追い詰められた。無理してCSにも登板したが、心身ともにボロボロになった1年だった。22年4月のTJ手術のとき。肘を走る正中神経の剥離(はくり)術も一緒に受けた。指の動きに関わる神経で、野球選手は一般的に手をつけない場所。わらにもすがる思いだったが、中指は改善しなかった。次に疑われたのが前腕だった。長年、手首付近に違和感があった。調べてみると、尺骨が生まれつき余分に長いことが判明。尺骨が手根骨(手の付け根)にぶつかる「TFCC損傷」を起こしていた。当時、TJ手術でリハビリ中。「これが最後の機会」と尺骨を縮める手術を決断。左肩クリーニング手術と合わせて、計5時間におよんだ。尺骨を途中で切って数ミリ短縮。接合のために長さ8センチものプレートを添えて固定した。球界では異例という手術の結果、ついに難問が解決。中指の感覚が正常に戻っていた。肘、肘、肩、前腕。1年半の間に商売道具に4度もメスが入った。あらゆる痛みや苦しみを乗り越えて、やっと視界が開けた。現状、プレートで手首の可動域が制限され、リリースの押し込みが弱い。今の悩みはほぼそれだけ。プレート除去手術はオフの間にできる軽いもの。手首に埋まるプレートを外した時、復活劇の第2章が始まるはずだ。【柏原誠】阪神投手のブランク勝利 球団最長は遠山奨志の3507日ぶり。89年10月14日広島戦で同年最後の勝利を挙げたが、90年未勝利でオフにロッテへトレード移籍。ロッテでは0勝に終わり、野手転向を経て自由契約に。98年古巣に復帰し、99年5月22日巨人戦で中継ぎで10年ぶりの白星を挙げた。近年ではほかに、小嶋達也が11年10月13日横浜戦で1642日ぶり勝利の例がある。メジャー移籍を経た場合も含むと、大家友和(横浜)が10年5月2日ヤクルト戦で、5847日ぶりのNPB勝利を記録している。高橋の前回1軍登板 21年11月6日、巨人とのCSファーストステージ第1戦(甲子園)に先発。6回3失点ながら敗戦投手。これが同年最後のマウンドとなった。前回1軍白星は21年レギュラーシーズン最終登板の10月21日中日戦(甲子園)。8回無失点9奪三振で4勝目を挙げた。

◆阪神高橋遥人投手(28)が1025日ぶりの復活星を挙げた。21年10月21日の中日戦(甲子園)以来の白星。高橋の常葉学園橘高時代の恩師、黒沢学元監督(47=常葉大菊川高部長)も復活を喜んだ。23年に左肩や左尺骨の手術を行った際には直接本人と連絡。「手術をして良くなった人もたくさんいる時代。我慢強く頑張れ」と背中を押した。「家庭も持って責任も生まれているので。これを機会に、またタイガースの一員として活躍してくれることを願っています」と今後にも期待した。

◆阪神高橋遥人投手(28)が1025日ぶりの復活星を挙げた。21年10月21日の中日戦(甲子園)以来の白星。昨夏の初めのこと。阪神高橋は亜大時代の恩師、生田勉元監督(57)に短いメッセージを送った。「頑張ってください」。当時、勇退したばかりの生田氏。「俺が頑張るよりも、お前が頑張れよ」と返信したが、心の中ではうれしかった。「『辞めても、僕はあなたの教え子ですよ』と励ましてくれたと思うんです」。リハビリの真っ最中でも、周囲を気遣う優しい性格は変わっていなかった。生田氏の長女、英恵さんは生まれつき知的障がいがある。高橋は大学時代から交流があり、英恵さんも優しく接してくれた左腕の大ファンだ。「コニカミノルタウイズユー」で働く英恵さんを高橋は今も気にかけて、時には電話で「英恵ちゃん元気ですか? 頑張ってね」と会話を交わす。支配下復帰が決まると、すぐ「登板日が決まったら、英恵ちゃんの分とチケット2枚用意します」と生田氏へ連絡。この日2人は観戦できなかったが、テレビの前でずっと見守っていた。「本当に家族全員で応援しました。遥人は楽しんでいる感じでしたね」。人柄を知るからこそ、生田氏は目を細めた。「優しい男だから。大学の時も遥人が失敗しても、誰も文句を言わなかった。四球を出しても、押し出ししても」。苦しい道のりを経て、高橋はまた優しく、強くなったはずだ。【磯綾乃】

◆阪神の2番手で6回に登板した石井大智投手(27)は、先頭に四球を出したが1回を無安打無失点に抑えた。これで7月14日の中日戦(バンテリンドーム)から11試合連続で被安打0の無失点。この日のアウトがちょうど27個に達し、約1カ月にわたっての「ノーヒッター」となった。それでも試合後は「あの展開で先頭を出すと痛い目を見るので、以後気をつけたいです」と反省。より完璧を目指す。

◆阪神・坂本誠志郎捕手(30)が出場選手登録を抹消された。坂本はこの日、鳴尾浜で2軍の練習に合流しており、「やっぱりこういう大事な時期に力になれてないというのは悔しい。なんとかもう1回チームの力になれるようにしっかりやりたいと思います。戻れる準備というか、それはもう、いつでも。もっとうまくなりたいと思ってやらないといけないと思いますし、しっかりやりたい」と語った。今季は開幕から1軍帯同を続けており、50試合に出場して打率・217(152打数33安打)、9打点。10日の広島戦(京セラ)でも先発でマスクをかぶっていた。坂本に代わって、この日先発する高橋遥人投手(28)が出場選手登録された。

◆阪神は高橋遥人投手(28)が2021年11月6日の巨人とのクライマックスシリーズファーストステージ第1戦(甲子園)以来、1009日ぶりに1軍のマウンドに上がる。21年11月に左肘のクリーニング手術、22年4月に左肘のトミー・ジョン手術、23年6月には左尺骨短縮術、左肩関節鏡視下クリーニング術と何度もメスを入れながら、7月20日に支配下に再登録された左腕。チームは首位広島を相手に2連敗を喫し、この試合を引き分け以下で自力V消滅とがけっ縁だが、帰ってきた29番が虎を救う。

◆阪神は高橋遥人投手(28)が2021年11月6日の巨人とのクライマックスシリーズファーストステージ第1戦(甲子園)以来、1009日ぶりに1軍のマウンドに上がった。広島の1番・中村奨に対し、初球は148キロ直球で見逃し。カウント1-2と追い込むと、最後は139キロツーシームで空振り三振に斬った。続く野間は140キロで見逃し三振。小園には初球を右前に運ばれたが、末包を空振り三振。すべて三振でアウトを奪うと、京セラは大歓声に包まれた。高橋は21年11月に左肘のクリーニング手術、22年4月に左肘のトミー・ジョン手術、23年6月には左尺骨短縮術、左肩関節鏡視下クリーニング術と何度もメスを入れながら、7月20日に支配下に再登録されていた。

◆阪神が黄金パターンで先制。近本光司外野手(29)が一回先頭で二塁打を放った。九里の142キロシュートをとらえると、打球は三塁線を抜けた。悠々と二塁へと到達したリードオフマン。近本の長打は7月7日のDeNA戦(甲子園)で同じく初回にマークした二塁打以来だった。続く中野が進塁打を放って1死三塁。そして3番・森下が146キロ直球を中前に運んで先制点をもぎ取った。「打ったのはストレート。(中野)拓夢さんがつないでくれましたし、内野も後ろに下がっていたので、しっかりコンタクトすることを心掛けました。先制点が取れてよかったです」。森下はこれで今季50打点に到達。虎の黄金パターンで先手を奪うと、2死一塁から大山が中堅フェンス直撃の適時二塁打を放って2点目。「打ったのはストレート。初球からしっかり自分のスイングができました。1点で終わらず複数点とることができてよかったです」。1009日ぶりの1軍マウンドに上がった阪神の先発・高橋遥人を打線が援護した。

◆阪神先発の高橋遥人投手(28)がピンチをしのいだ。2-0で迎えた四回。2死から堂林の放った打球を三塁手・佐藤輝が悪送球。今季18個目の失策でランナーを背負うと、菊池に左前打、矢野は四球で満塁のピンチを背負った。ここで広島・新井監督が動く。九里に代わって、代打・石原をコール。先発右腕を早々にあきらめた。一打逆転の大ピンチ。しかし、左腕は表情を変えなかった。カウント1-2から4球目、130キロスライダーで空振り三振。小さくガッツポーズし、ベンチへと舞い戻った。

◆期待の若虎が大きな大きな一発だ。阪神・前川右京外野手(21)が四回に3号ソロを放った。代わったばかりの黒原の143キロ直球を振り抜いた。打球は美しい放物線を描き、右翼席へ。6月16日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)以来の一発だった。過去2本はいずれもビジター球場でマークしており、主催試合でのホームランはプロ初。左腕からのホームランもプロ初だった。

◆阪神先発の高橋遥人投手(28)が五回まで広島打線を無失点で抑えた。一回はすべてのアウトを三振で奪う立ち上がり。二、三、四回と走者を背負うもスコアボードにゼロを並べた。五回は1番から始まる打順もこの日初の三者凡退。5回4安打無失点、7奪三振。球数は89球と余力も残している。阪神打線は3点を援護し、勝ち投手の権利も獲得。勝利すれば2021年10月21日の中日戦(甲子園)以来、1025日ぶりに通算15勝目をマークすることになる。

◆阪神先発の高橋遥人投手(28)は5回4安打無失点で勝ち投手の権利を持って降板した。「緊張もあったけど、試合前にファームでよく組んでいた(長坂)拳弥さんにも励ましてもらって思い切って投げることができました。試合中はとにかく梅野さんのリードを信じてなんとか粘りながら投げることができたと思います」。左腕は21年11月に左肘のクリーニング手術、22年4月に左肘のトミー・ジョン手術、23年6月には左尺骨短縮術、左肩関節鏡視下クリーニング術と何度もメスを入れながら、1009日ぶりに1軍のマウンドに上がった。「1軍のマウンドから聞こえてくるファンの声援はより大きく、凄く力になりました。5回で変わってしまって中継ぎのみんなに申し訳ない気持ちもありますが、しっかりベンチから応援します」。負ければ自力優勝の可能性が消滅する一戦。帰ってきた高橋が救世主だ。

◆阪神・大山悠輔内野手(29)が八回に10号ソロを放った。フルカウントから河野の143キロ直球を振り抜いた。高々と舞い上がった打球はドームの天井をなぞるように、左翼席へと吸い込まれた。大山はこれで2018年から7年連続となる2桁本塁打に到達。生え抜きでは12年連続を記録した岡田彰布監督以来だった。

◆阪神が同一カード3連敗を阻止。1009日ぶりに1軍のマウンドに上がった高橋遥人投手(28)が5回4安打無失点の力投で、1025日ぶりの白星をマークした。打線は一回に森下、大山の適時打で2点を先行。四回には前川が3号ソロを放って高橋を援護した。左腕の力投に応えるようにリリーフ陣もゼロを並べていく。六回からは石井、桐敷、ゲラ、岩崎の勝ちパターンで逃げ切った。負ければ自力優勝の可能性が消滅していた一戦。度重なる手術を乗り越え、1軍へと帰ってきた高橋が救世主となって、阪神は首位広島相手になんとか踏みとどまった。ゲーム差は3。連覇を目指すチームに大きなワンピースが加わった。

◆阪神・高橋遥人投手(28)が1009日ぶり1軍登板で5回89球を投げ、4安打7三振2四球無失点に抑えた。2021年10月21日の中日戦(甲子園)以来、1025日ぶりの白星で通算15勝目を挙げた。打線は一回に森下翔太外野手(23)、大山悠輔内野手(29)の適時打で2点を先取。四回には前川右京外野手(21)の3号ソロ、八回には大山の7年連続2桁本塁打で加点した。4打数無安打の佐藤輝明内野手(25)は四回2死、ゴロ処理後の一塁悪送球で、両リーグワースト失策は「18」となった。17度目の完封勝利を飾ったチームは12日から巨人3連戦(東京D)に向かう。自力優勝の可能性消滅を回避した岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=53勝47敗5分、観衆=3万6087人)。ーー初めて高橋の投球を見た「ブルペンでな、見とったんや、隠れて。俺が行ったら余計緊張したらアカンから。分からんように見とったんやけど、大体ね、梅野が構えたとこに行っとったし、ブルペンから。何とか投げてくれるんちゃうかなと思ってたけどね」ーー今までブルペンで試合前に直接見たことは「いや、あるよ。そら何回もあるよ。(ブルペンが)近いとこはね。甲子園は遠いから。ブルペンが近いとこは結構、東京ドームとかは近いからそら、見ることはあるよ」ーー持っているモノを出してくれという言葉は試合前に「そうそうそう。勝ち負けなんか関係ないから言うて、そら負けてるから今日は絶対勝たなアカンとか、そんなん全然関係ないから。それを言うた。呼んで、梅野と」ーー四回も失策から満塁のピンチも三振で切り抜けた「まあ、そうやなあ、代打来ると思わんかったけどな、別に誰が来ても、あの回でちょっと球数も増えたから、これは五回までやなと思ってたからな。三振取れるからね、ああいう場面でもね、そこが大きいよな」ーー一度抹消すると言っていたが、今後に向けて大きな存在に「回復どれぐらいか、ファームでは中8でやってたみたいやけどな、ファームで投げるのと1軍のこのお客さんの中で投げるのと、緊張感というかな、張りとかも多分全然違うと思うから。一回抹消するよ。10日抹消したら、ちょうどええカード(23日から敵地で広島3連戦)あるやんか」ーー左の先発が出て来たことは大きい「そら大きい、大きい、偏り過ぎになってるから、今年はな、そのカードによってな、良し悪しが偏るから、そういう意味でも大きいわな」ーー7奪三振。結果通りのボール「ボールの力はそんな...まああるんやろうなあ。そんな力は俺わかれへんよ、バッターボックス立たんとな。でも、あれだけ振ってる、振るっていうのはやっぱり力があるいうことやろうね。本当に久しぶりやからな。それであれだけ投げれたらなと思うけどね」ーー無失点はイメージ以上?「それは思ってたよ。でも、とにかく今日初めてでな、久しぶりや。初めてと言ってもええぐらいよ。そら3年いうたらすごいからなあ」ーー大竹がベンチ入り「誰? なんで? 知らんよ、そんなの。マネジャーが間違えたんやろ。そんなん、ないやろ。もう帰っとるよ。焼肉行っとる」

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(80)は復帰登板で白星を挙げた阪神・高橋遥人投手(28)に言及した。セ・リーグのライバル球団は「一番厄介な投手が戻って来たな」と頭を抱えているだろう。高橋は打者目線でいえば、投球フォームの際に体が沈んで投げる。このタイプは制球が抜群。低めのボール球に見える球も浮き上がってストライクゾーンに来る。と同時に低めのカットボールが実に微妙な変化をする。両サイドの制球も見事だった。140キロ台中盤から後半の球威も出ていたし、故障以前の内容と大きく変わっていなかった。私は中日の打撃コーチ時代も対戦した経験がある。その際は「追い込まれる前に初球から打っていけ」と指示を出したが、なかなか攻略できなかった記憶がある。最も「打ちにくい」と感じるタイプだ。以前から感じているのだが、高橋はプロ入りしてきた頃の江夏にソックリ。江夏も実は剛球というより、絶妙な制球が持ち味。今の球界で最も江夏に近い投球をするのが高橋だ。心配は故障だけ。周囲も、細心のケアをしてほしい。大事に使っていけば、登板するたびに勝ち星が計算できる投手だ。

◆連敗でしぼみかけていた勢いを再加速させ、広島に食らいつく一打を放った。やられっぱなしでは終われない。先制の適時打を放った阪神・森下翔太外野手(23)は、一塁ベース付近で手を三度たたいて喜んだ。「(高橋)遥人さんが久しぶりの先発だったので、少しでも楽な展開にしていこうって野手陣の中でもなっていた。そういう意味でも最初の打席でタイムリーが出てよかった」先頭の近本が左翼線へ二塁打を放ち、中野が二ゴロで走者を進めて1死三塁。理想的な形で好機を作って打席を迎えた森下は、九里の直球をはじき返して中前へ。1点を先行した。「本来の力を発揮してもらうには、自分たちが何とか点を取って投げてもらうのが一番いいと思った」と復帰登板の高橋を真っ先に援護し、これで節目の50打点に到達。「できることをしっかりやっていくところが、結果的に打点につながっているのはいいこと」とうなずいた。「Family with Tigers Day」として行われた3連戦。水色のユニホームを着用した森下は、試合開始の守備位置につく際に子どもに目線を合わせて耳を傾け、交流して力をもらった。もし、自分が子どもに戻れるなら? 「野球に関しては、もうやってきたこのままでよかったって思ってます」と言い切った一方、やっておけばよかった...と思うこともあるという。「もし戻れるなら、体の柔軟性をよくしたいんですよね...」。パワフルさが持ち味の男が明かす苦手分野。「足りていないと感じることが(野球を)やり続けるにつれて増えた」。入団直後にはハムストリングを痛め「足の柔軟性やハムの柔軟性がすごい大切だって感じた」と話したこともある。今では練習前の柔軟を入念にこなし、試合後は寮でストレッチポールを使って体をほぐすなど、ケアを欠かさず活躍につなげている。「残り少ないので、勝つというよりは負けない試合を大切にしたい。ピッチャーが頑張っているところで野手が打てれば勝てる試合も多いので」優勝戦線に踏みとどまる一打を放ち、一戦必勝の誓いを立てた。背番号1が作った勢いに乗り、再び一番を目指す戦いの中心でさらに快音を響かせる。(邨田直人)

◆阪神・岩崎が4点差の九回を無失点で締めた。先発した高橋とは同じ静岡出身。故郷でともに自主トレを行う仲だ。後輩の復活星に「ゼロで締めたいと思ってました。(高橋は)ナイスピッチングでした。また次も頑張ってほしい」。九回2死一塁から代打・上本を二飛に打ち取ると、ウイニングボールを高橋へ。「(渡すときは)『よかったね』って。でも、まだこれで終わりじゃないので」。その力を信じて疑わない先輩からのエールだった。

◆勝利を導く気迫の一撃は美しい放物線となった。豪快にバットを振り抜き、阪神・前川が高橋を援護した。「1打席目は当てにいったので(四回の打席は)振りにいこう思っていました。いい打球が打てたと思います」9日から実装された専用応援歌が鳴り響く。四回先頭、黒原の143キロ直球を捉えた。これぞ、前川の打球。右翼席へと吸い込まれた3号ソロでリードを3点に広げた。個人応援歌が響くようになってからの初ヒットがホームラン。ホーム戦ではプロ初、左腕からもプロ初のアーチだった。「結構、投げることを教えてもらいました。いい先輩です」1009日ぶりの1軍マウンドに上がった高橋との意外な交流を明かした。「スローイングのこと。投げるフォームとか体の使い方ですね」。ともに汗を流した鳴尾浜での期間、リハビリ中にも関わらず、先輩は親身になってアドバイスをくれた。プロに入ってから、1軍で投げる左腕の姿を見るのはもちろん初めて。左翼を守りながらじっと見つめたその快投に「本当にすごい投手。『すごいな』と思いながら見ていました」と笑う。「あした(12日)が大事だと思うので、あしたを大切にやっていきたいと思います」帰ってきた左腕と、成長著しい左バッター。2つの〝新戦力〟が連覇への鍵となる。(原田遼太郎)

◆阪神・高橋をリードした梅野は「1勝できたことがすごくうれしい。ナイスピッチングでした」とねぎらった。マウンドに上がる前には「どこまでいくかというより、まずは一人ずつ悔いのないように投げてくれたら」と声を掛け、その通りピンチでもひとつずつアウトを重ねる投球を引き出した。「俺が骨折しとるときから、遥人も手術を受けて『また梅野さんと組めることを楽しみにしています』って言ってね。その日がきょうで、勝ち星を挙げられてよかった」と思いがあふれた。

◆高橋の亜大時代の恩師、生田勉元監督(57)が祝福メッセージをおくった。この日は自宅でテレビ観戦。左腕の人柄や長いリハビリ期間中のやり取りを明かし、教え子の今後に期待を寄せた。遥人、復帰登板と勝利おめでとう! 自宅のテレビで見ていました。登板は3年ぶりと解説者の方が言っていたけれど、いい年ですから緊張はなかったと思います。安心して見ていられました。トップバッターの中村(奨)くんにはインコースに真っすぐを投げて、クロスに投げられるというところで自信をつかんだのかなと。アウトを三振で取っていて、本人の中で指のかかりも良かったんだと思います。遥人はまめに連絡をくれていて、落ち込んだときには『もう駄目かもしれません』と言ってきたこともありましたけど、『はい上がりたいです』と言ってくれたこともあります。強い気持ちを持ってここまで頑張ってくれたと思います。育成契約になったときなど逐一、報告はしてくれますし、いつも連絡をしてくれます。私にとっても彼は特別な教え子というか、根が優しいので心配で心配で(笑)。でも、阪神ファンの方ってやじがきつかったりすると思うんですけど、遥人への叱咤(しった)ってほとんどないと思います。それが彼の人柄。純粋で優しい子なので、これからもみなさんが応援してくれると思っています。私の娘の英恵(はなえ)が遥人のファンで、実は知的障害があるんです。その娘を遥人はかわいがってくれていて、自分の調子が良くない中でも声を掛けたり、電話で励ましたりしてくれていました。本当は遥人も自分のことで精いっぱいなはずなのに気にかけてくれて、感謝しています。今度は甲子園に、娘を連れて応援に行きたいと思っています。いま、メジャーでは今永くん(カブス)が活躍していますよね。タラレバにはなりますけど、順調にいけば、WBCや日本代表に選ばれてもいいぐらいの左投手だと思っています。それぐらい、素材は本当にすばらしいものを持っています。これから頑張ってほしいと思います。

◆阪神・石井が30打者連続無安打と圧巻の投球で、高橋の勝ち星を守った。「追い込み方がよかっただけに本当に先頭がもったいなかった。少しでも遥人さんの勝利の力添えができたのはよかったです」高橋に代わって六回のマウンドへ。先頭の末包を四球で出塁させたが、坂倉を直球で中飛に仕留める。堂林はフォークで空振り三振に仕留め、最後は菊池をスライダーで泳がせて遊飛。どの球でもアウトが取れることを示した。7月13日の中日戦(バンテリン)で田中に左前打を浴びたのを最後に11試合、30打者連続で安打を許していない。石井は「フォアボールは自分でコントロールしないといけないところ。(安打は)あまり意識せず自分の投球が今後もできるようにやっていきたい」と振り返った。安定感抜群の投球で、役割を果たしていく。

◆阪神・近本が久々の長打で先制点を導いた。一回先頭で三塁線を破る二塁打。長打は7月7日のDeNA戦(甲子園)の第1打席で放って以来だった。「(高橋)遥人がいい立ち上がりをしてくれたので、なんとか先制できるようなシチュエーションを作りたいと思っていた」。森下の中前打でホームを踏み、広島相手に7試合ぶりの先制劇。リードオフマンがバットで高橋を後押しした。

◆おかえり!! そしてようやった!! 阪神は首位広島に4―0で勝利し、連敗を2で止めた。先発の高橋遥人投手(28)が2021年11月6日以来、1009日ぶり1軍マウンドで、5回無失点と力を示して1025日ぶりの白星を飾った。左肘など度重なる手術を乗り越えた左腕が、復帰登板で引き分ければ自力優勝が消滅する危機を救った。夏バテ気味だったチームに現れた救世主が、岡田虎を再び高みへと押し上げる。背番号29が、たくましくなって帰ってきた。「ピッチャー、高橋」。マウンドに駆け上がる背中を割れんばかり歓声が包んだ。3年ぶりの1軍マウンドで見事な復活勝利。お立ち台で温かい拍手を浴びると、喜びをかみしめた。「本当にうれしいです。またこうやって勝つことができると、思えなかったこともあった。懐かしいなと思いました。こんな感じだったなって。緊張はきょうが一番しました」一回は3つのアウトすべてを三振で奪った。四回に2死から満塁のピンチを迎えたが、代打・石原を追い込むと「きょう一番いいボールだった」と内角にスライダーを投げ切り、空振り三振でしのいだ。2021年11月6日、クライマックスシリーズファーストステージ第1戦(甲子園)以来の1軍登板で、5回89球、4安打7奪三振で無失点。同年10月21日の中日戦(甲子園)以来、1025日ぶりの白星だ。ウイニングボールを同じ静岡出身の岩崎から手渡され、両手で大事そうに受け取った。

◆阪神・大山が10号ソロを含む2打点を挙げた。八回に河野の直球を捉え左翼スタンドへ。一回にはもう少しでスタンドインの当たりが惜しくも届かず、左翼への適時二塁打となっていた。これで2018年から7年連続の2桁本塁打に到達。生え抜きでは12年連続を記録した岡田彰布以来の一発も「きょうは特に遥人が投げるというのもあったので、何とか助けたい気持ちもあった。勝ったことが一番だと思いますし、遥人が帰ってきてくれた、元気に投げてくれたのがうれしいところ。きょうはその2つかな」と左腕をねぎらった。

◆ボソボソボソ...。懐かしいハルト節が帰ってきた。お立ち台のトークで思い出したのは、入団まもない春季キャンプ。当時のサンスポのトラ番宿舎の1階が、すごくおいしい隠れ家的レストランだった。わが社のトラ番部隊が日々、美食をコッソリ満喫していたら、いつの日からか、阪神の選手たちが次々とやってくるようになった。ある日、たまたま高橋投手と顔を合わせてしまった。ビックリした顔をして「なんで...」。こっちも立ち止まったら「ここに...」。黙って聞いていたら「いるんですか?」。たぶん、報道陣がいないと思い込んでいたのだろう。ぶつ切れの会話に思わず「かわいいヤツだなあ」と親近感MAX。当時の金本監督にこの話をしたら「そういうタイプ」と大笑いしていた。投球も変わっていなかったが、お立ち台の姿も一緒だった。この先も、何度でも聞かせてもらいたいものです。本日8月12日は、あの日から39年目の節目。乗員乗客524人を乗せたJAL123便は夕刻に羽田空港を離陸して間もなく操縦不能になり、群馬、埼玉、長野の県境にある御巣鷹の尾根に墜落。520人が死亡する、単独機としては世界最悪の「日航ジャンボ機事故」として今に語り継がれている。搭乗者の中に、当時の阪神球団社長・中埜肇さんが。突然、訪れた悲しい別れ。激しく優勝争いを繰り広げていたタイガースは夏のロードの真っ最中だった。タテジマ戦士はもちろん、密着取材を続けていたトラ番記者たちも、衝撃を受けた。ちょうど、福岡での3連戦を終えて、空路、東京への移動日だった。

◆うっひょ~! 虎の伝説のエース、高橋遥人が負けたら自力V消滅の危機を1025日ぶりの白星で吹き飛ばしてくれたー!!てか、高橋遥人って何やねん!? 過去に最多勝を挙げたとかならともかく、故障ばかりしているといえるピッチャーなのに、プロ野球人も野球ファンも口をそろえて『天才』と言う男...。復帰第1戦の一回、奪った3つのアウトが全て三振で、5回無失点の勝利投手...。う~ん、まさしく投げてなくても伝説の投手やわー!!喉から手が出るほど欲しい2点リードの四回に飛び出した売り出し中の若虎、前川の一発も価値があった!! しかも、相手投手は左腕の黒原やんかー! 岡田はん、この先、相手先発が左だろうが左打者の前川をスタメン起用したってくれー!!さて、その岡田監督ですが、残り40試合をきって昨年のVキャッチャー坂本を2軍に落としたのだ。シーズン途中、昨年のV選手である森下、佐藤輝、大山を2軍に行かせて復活させた岡田さんのことだから、この後半戦に入っての降格には絶対にアレンパに必要な何かがあってのことだと俺は思う!!さあ、次の巨人戦。嫌らしいカープのモノマネ野球をやれば、勝ち越しやー!!

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
53415 0.564
(↓0.006)
-
(-)
44287
(-)
245
(+4)
38
(-)
47
(-)
0.235
(↓0.001)
2.170
(↓0.02)
2
(-)
巨人
54446 0.551
(↑0.005)
1
(↑1)
39312
(+3)
281
(+1)
55
(-)
48
(-)
0.239
(-)
2.570
(↑0.01)
3
(-)
阪神
53475 0.530
(↑0.005)
3
(↑1)
38331
(+4)
295
(-)
45
(+2)
32
(-)
0.235
(↑0.001
2.330
(↑0.02)
4
(-)
DeNA
49522 0.485
(↓0.005)
7.5
(-)
40357
(+4)
355
(+5)
71
(+1)
49
(+1)
0.253
(-)
3.000
(↓0.02)
5
(-)
中日
43557 0.439
(↓0.004)
12
(-)
38251
(+1)
326
(+3)
44
(-)
30
(+1)
0.234
(-)
2.680
(-)
6
(-)
ヤクルト
42564 0.429
(↑0.006)
13
(↑1)
41355
(+5)
385
(+4)
71
(+2)
47
(+1)
0.238
(-)
3.580
(↑0.01)