ヤクルト(☆5対4★)阪神 =リーグ戦14回戦(2024.08.06)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
阪神
10200001041201
ヤクルト
010300001X51301
勝利投手:小澤 怜史(3勝6敗1S)
敗戦投手:岩崎 優(3勝4敗16S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(9号・3回表2ラン)
【ヤクルト】山田 哲人(9号・4回裏3ラン)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 阪神戦チケット予約
◆ヤクルトが劇的なサヨナラ勝利。ヤクルトは2点を追う4回裏、山田の3ランで逆転に成功する。その後4-4となって迎えた9回には、村上が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、6番手・小澤が今季3勝目。敗れた阪神は、5番手・岩崎が踏ん張れなかった。

◆阪神才木浩人は今季9勝。プロ8年目の才木は2桁勝利がなく、自身初の10勝を狙う。阪神で8年目以降に初の2桁勝利を記録すれば、17年に8年目で12勝した秋山以来7年ぶりだ。今日登板する神宮は通算7試合の登板で1勝3敗、防御率4・22。唯一の勝利は18年6月30日にリリーフで挙げた白星で、先発では3戦3敗、防御率8・18とまだ勝利がない。苦手の球場で先発初勝利を挙げ、10勝目となるか。

◆東京都の小池百合子知事(72)が、始球式に登板した。神宮球場での始球式は2年ぶり3度目。ヤクルトの白のユニホームに、パンツ、靴も白で合わせて登場。青いグラブを左手にはめ、小走りでマウンドへ上がった。セットポジションから、右手で大きな山なりのボールを投じたが、惜しくもツーバウンドだった。投球後には、バランスを崩し、右足を引きずるようなしぐさを見せたが、スタンドからは大きな拍手が送られた。

◆ヤクルトで活躍した宮本慎也氏(53=日刊スポーツ評論家)、同じく元ヤクルトのアレック・ラミレス(49)が、球団設立55周年企画のレジェンドOBのファーストピッチに登板した。投手役は宮本氏が務め、ラミレス氏が打席に入った。宮本氏が投じたボールは、やや内寄りのストライクゾーンに収まった。通常ならば、これで終わりなのだが、2人の"劇場"はまだ続いた。ここでラミレス氏が「もう1球」をリクエスト。仕方なく? 要求に応じた宮本氏が投じたボールはやや外寄りのコースへ。ラミレス氏はこれを豪快に引っ張った。結果的に左前へ安打性の当たりをマーク。宮本氏は「本当は2人投げる予定だったんです。でも、それは面白くない、打てばっていう話から。結構神経使ってめちゃくちゃいい方にいったんですけど、ホームラン打ってよ」と見逃したラミレス氏を詰めた。これに対して、ラミレス氏は「これは伝達ミスで! 1球じゃなくて、1打席って聞いていたんで、だからわざと初球は見逃したんですけど」と笑った。チームは最下位に低迷している。ラミレス氏は「結果的には順位は最下位にはいるんですけども、その全てが悪いから最下位にいくかっていうわけではなくて、いいところもいっぱいあって、やはり村上が、しっかり頑張ってますし、オスナ、サンタはちょっとけがもありますけど、よくやっています」。宮本氏は「数字見るとね、ちょっと苦しい状況ではあるとは思うんですけど、夏休み入って子どもたちも見に来るので、先を見ずに、本当に一試合一試合子供たちが喜ぶようなプレー、ゲームをして積み重ねればまた浮上のチャンスが出てくると思うんで、とにかく目の前のゲームプレーっていうのを一生懸命やってほしいなと。もうそれができればチャンスはまた出てくるんじゃないかなと思ってます」とエールを送った。

◆連続試合打点の記録更新を射程圏内にとらえる阪神森下翔太外野手(23)が、初回にさっそく期待を抱かせた。7月21日の広島戦から10試合連続で打点を挙げている。最初の打席は初回1死一塁。ミゲル・ヤフーレ投手(26)に追い込まれたが、ランエンドヒットで高めの球を詰まりながらも左中間に運んだ。一塁走者は俊足の中野拓夢内野手(29)だけに、外野を抜ければホームインという状況だったが、左翼サンタナに回り込まれた。惜しくも打点は挙げられなかった。10試合連続は球団史上2位。プロ野球記録と球団記録を持つランディ・バースが86年に作った13にじわじわと迫っている。連続試合「安打」は11に伸ばした。

◆打線好調の阪神がまた初回に先制点を挙げた。1死一、三塁から佐藤輝明内野手(25)が左前に落として、1点を先制した。一気に各打者が調子を上げ、得点力が飛躍的にアップ。後半戦10試合のうち初回の先制得点は7度目となった。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が記録的な1発をぶっ放した。3回2死三塁でミゲル・ヤフーレ投手(26)の内角球を完璧にとらえ、右翼中段に運ぶ勝ち越しの9号2ランとなった。これで、自らホームを踏んだ「得点」が11試合連続となり、86年のランディ・バース、03年の金本知憲と並んで球団最長となった。さらに初回の先制適時打に続く2安打目で、8試合連続の複数安打。これはセ・リーグ歴代4位に並ぶ記録だ。オリックス時代のイチローが記録した8試合にも並んだ。4番に座り絶好調を維持する大砲は、プロ初の3試合連発。14試合連続安打中と打線を引っ張っている。

◆/シバき上げた\#佐藤輝明 打った瞬間の一発3試合連続の9号2ランこれで8試合連続マルチ安打?プロ野球(2024/8/6)??ヤクルト×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #tigers pic.twitter.com/GXNiiJ9a2w

◆阪神近本光司外野手(29)が密かな大記録に前進した。3回に右前打を放ち、今季101安打目。通算安打数が874本となり、入団6年目までの安打数で歴代単独5位に浮上した。近本はプロ3年目、4年目、5年目までの通算安打数でプロ野球最多を続けてきた。入団6年目までの最多は長嶋茂雄(巨人)の926。「4連覇」も視界に入っている。

◆ヤクルト山田哲人内野手(31)が、一時逆転の9号3ランを放った。2点を追う4回無死一、二塁。1ボールからの2球目だった。阪神先発・才木のスライダーを捉えた。高々と舞い上がった打球は、左翼ポール際へ吸い込まれた。「チャンスだったのでなんとかランナーを返す気持ちで打席に入りました。良い角度で上がってくれました」とコメントした。

◆阪神才木浩人投手(25)がまさかの今季ワースト4失点だ。1点リードの2回、先頭5番サンタナの二塁打から2死三塁のピンチを招き、8番中村の左前適時打で同点とされた。2点リードの4回には先頭から2連打で無死一、二塁とされ、7番山田に逆転3ランを左翼ポール際まで運ばれた。試合前時点で神宮では通算7試合登板で1勝3敗、防御率4・22。先発では3戦3敗、防御率8・18と苦しんでいる。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)の打率がついに2割8分を超えた。初回に先制左前打、3回に一時勝ち越しの9号2ラン、5回にも中前打を放ち、今季5度目の1試合3安打。この時点の打率はチームダントツの2割8分3厘となった。シーズン序盤は2割前後をうろつき、5月中旬に2軍落ちした際は2割9厘だった。現在は14試合連続で安打をマークしている。連続試合安打が始まった7月17日の時点では2割3分5厘だった。それから2週間あまりでの急上昇だ。4年目の佐藤輝の年間最高打率は22年の2割6分4厘。今年のセ・リーグは投高打低で、この試合前の時点で3割打者がいなかったほど。首位打者まで視界に入るヒットの量産っぷりだ。

◆阪神才木浩人投手(25)が今季ワースト4失点を喫し、自身初の2ケタ星となる今季10勝目はお預けとなった。6回115球を投げ、被安打10で4失点。1点ビハインドの状況で降板した。1点リードの2回、先頭5番サンタナの二塁打から2死三塁のピンチを招き、8番中村の左前適時打で同点とされた。2点リードの4回には先頭から2連打で無死一、二塁とされ、7番山田に逆転3ランを左翼ポール際まで運ばれた。6月16日ソフトバンク戦以来、今季3度目の被弾など、この回だけで4連打を含む5安打を浴びせられた。試合前時点で神宮では通算7試合登板で1勝3敗、防御率4・22。先発では3戦3敗、防御率8・18と苦しんでいる。

◆阪神が突然のスコールに負けず、同点に追いついた。1点を追う8回1死二、三塁。木浪聖也内野手(30)が打席に向かったところで雨脚が急に強まり、投手の木沢尚文(26)も木浪も雨を気にしながら相対する状態になった。だが木浪は集中力を切らさなかった。思い切りたたきつけて一、二塁間へ。一塁手のホセ・オスナ内野手(31)が一塁を離れてつかんだが、投手の木沢は外野に抜けると思ったか、本塁のベースカバーに向かいかけ、一塁が無人の状態になった。記録は内野安打。三塁走者が生還し、同点になった。試合はそのタイミングで中断に入ったが、ほどなく雨が弱まったため再開した。

◆阪神が今季4度目のサヨナラ負けを喫した。首位広島とのゲーム差が2・5に広がった。順位は変わらず3位。初回に幸先良く先制した。佐藤輝明内野手(25)が1死一、三塁で左前適時打。さらに同点となった3回2死三塁では自身初となる3試合連発となる9号2ランで一時勝ち越しに成功した。これで、自らホームを踏んだ「得点」が11試合連続となり、86年のランディ・バース、03年の金本知憲と並んで球団最長。8試合連続の複数安打。これはセ・リーグ歴代4位に並ぶ記録だ。オリックス時代のイチローが記録した8試合にも並んだ。5回には中前打で今季5度目、自身初となる2試合連続の猛打賞。4番が絶好調ぶりを見せつけけん引した。ただ、自身初の10勝をかけた才木浩人投手(25)が誤算だった。今季ワースト4失点。6回を投げ終え降板した。試合前時点で神宮では通算7試合登板で1勝3敗、防御率4・22。先発では3戦3敗、防御率8・18と苦しんでいた。相性の悪さが出てしまった。阪神は後半戦10試合のうち7度目となる先制点を挙げたが、逆転負け。8回には一時同点に追いついたが実らなかった。7日の同戦で仕切り直す。

◆阪神は守護神岩崎優投手(33)が持ちこたえられなかった。同点の9回に登板。2死一、二塁から村上宗隆内野手(24)に対してぎりぎりのコースを突きながらフルカウントにもっていったが、7球目の直球が甘く入った。投手返しの打球に必死に反応したが、中前に抜けていった。岩崎は4敗目となった。

◆阪神岩崎優投手(33)は踏ん張れなかった。同点の9回2死一、二塁から村上に対してフルカウントまでもっていったが7球目の直球が甘く入った。投手返しを止められず中前へ。4敗目の守護神は「あの時の、自分の中でのベストは尽くした。最後甘く入っちゃいましたけど、選択としては、そんなに後悔はない。でも結果がすべてなので、次頑張ります」と悔しそうに話した。

◆阪神が痛い星を落とした。初回に佐藤輝明内野手(25)の左前打で1点先制。1-1の3回に佐藤輝の9号2ランで勝ち越す最高の展開だったが、10勝目を狙った才木浩人投手(25)が誤算だった。4回、山田哲人内野手(32)に逆転3ランを浴びた。6回4失点で降板した。8回に木浪聖也内野手(30)の内野安打で追いつく粘りを見せたが、9回に岩崎優投手(33)が村上宗隆内野手(24)にサヨナラ打を許した。岡田彰布監督(66)の一問一答は以下の通り。-岩崎は最後甘くなった「まだ後ろでもええんやから。満塁にしても。まあ、先頭やな。追い込んでのな。あんな甘い球な。インコース真っ直ぐやもんなあ。先頭にお前。あとちょこちょこ、打順的にな。目に見えとるわけやから」-疲れが溜まっているようには見えるか「いやいや、岩崎はそんな、投げさせてないよ。はっきり言うて。他の石井とか桐敷に比べたら」-才木もいつもよりは「なあ。球数も多かったしなあ。それでフォークが全部見切られとったからなあ」-ヤクルト相手は数字も悪い「なんかあるんやろうなあ」-9連戦の初戦でなるべく長いイニングを「そら、当然や」-8回で追い越したかった「だからその前になあ、いつも言うてる、大事な三振はあかんて言うてる。強引にいきすぎよな、みんな引っ張ってのゲッツーやろ。ゲッツーがあかんとは言えへんけどなあ。なんかヒットが出てるからそうなるんやろうな」-ゲッツーを恐れていてはダメだが「全部、引っ張りやんか。全部引っ張ってのサードゴロ、ショートゴロばっかりやろ」-練習前に梅野と話を「一、二塁間に打て言うてんのに一発もいかんかったなあ。あの打席でも、なんでな、振るからな、当てにいかへんもんな」-三振は何も起こらない「前に飛んだらなあ、そらどうなるか分からへんわけやから、向こうもちょっと中間守備いうかな、守備隊形がああいう隊形やから。何にも起きひん、三振な。振りすぎや。振ったらあかん」-投手陣が崩れるゲームが増えている「まあそら、点も取られるよ。いつもいつもそんなん抑えられへんやん。まあ、よう踏ん張った方よ」-佐藤輝は引き続き「おう、ええ感じで打ってる、そら。なあ、ヒットが出て、ちょっと調子がええぶん強引になりすぎやな、ランナーいてる時にな。そういう感覚やろな」

◆ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、サヨナラ打を放った。4-4の9回2死一、二塁。フルカウントからの7球目だった。阪神5番手・岩崎の直球を中前にはじき返した。「(カウント)3-2でランナーが走ることも分かっていたので、何とかヒットを打てたらなと思っていましたし。外野も前に来ていたので、何とか芯で打つことを心がけました」と振り返った。9連戦のスタートを勝利で収め、チームの連敗を2で止めた。「それが一番ですね。9連戦、ずっと外の球場ですし、精神的にちょっとキツいのかなと思うんですけど、こうやって初戦勝てたことによってこの先の残り8試合、良いスタートが切れたのかなと思います」とうなずいた。「もう本当に勝てればそれでいいので。しっかり勝てるように頑張りたいなと思います」と頼もしかった。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)がプロ4年目で初の3試合連続アーチをかけた。1-1同点の3回に神宮の右翼席中段まで飛ばす特大の9号2ラン。2試合連続猛打賞であのイチローらに並ぶ8試合連続マルチ安打も決めた。11試合連続得点もバース&金本に並ぶ球団最多と記録ずくめ。9連戦初戦は今季4度目のサヨナラ負けで首位広島とのゲーム差は2・5に広がったが、勢いの止まらない4番の完全復活は頼もしい限りだ。神宮の夜空に高々と"花火"を打ち上げた。佐藤輝はジッと打球の行方を見つめた。スタンドインを確信し走り始める。白球は右翼ポールの内側を通過し、スタンド中段まで飛んだ。自身4年目で初の3試合連続本塁打は完璧だった。「打った瞬間も良い感覚。しっかり自分のスイングができました」と自画自賛だ。1-1で迎えた3回2死三塁。先発ヤフーレの142キロカットボールを強振。9号2ランで新人から4年連続2桁弾に王手をかけた。自身でホームを踏み、バース、金本知憲に並ぶ球団最長の11試合連続得点もマーク。虎の歴代最強左打者たちに堂々と肩を並べた。初回1死一、三塁ではヤフーレの低めチェンジアップを拾う、技ありの先制左前適時打。こちらもプロ最長の14試合連続安打。本塁打と合わせて8試合連続の1試合複数安打はセ・リーグ4位タイとなった。これはオリックス時代のイチローにも並ぶNPB8位の好打者ぶりだ。絶好調の4番が追いついた記録は、スーパースターのものばかり。岡田監督も「おう、ええ感じで打ってる、そら」と状態の良さを認めた。神宮は「原点の地」だ。プロ1年目の21年、3月27日の開幕2戦目で田口からプロ初本塁打を放った。ヒーローインタビューで初々しく「新人の佐藤輝明です! よろしくお願いします」と自己紹介した日から3年4カ月。神宮では今季球場別最多3本目のアーチを描き、5回には中前打で今季5度目、自身初となる2試合連続の猛打賞も決めた。東都の虎党の大歓声を力に変えた。9回に守護神岩崎が村上に打たれ、9連戦の初戦はサヨナラ負け。首位広島とのゲーム差が2・5に広がる悔しい敗戦となった。だが、5月に2割9厘で2軍降格した打率をセ8位の2割8分2厘まで急上昇させている佐藤輝の猛打は頼もしい限り。「もちろん勝ちたかったです。また切り替えて試合に集中します」と前を向いた。4番が打って打って打ちまくる。【中野椋】渡辺(8回1死一塁で代打登場し、詰まりながらも右翼線に二塁打)「無理に引っ張ろうとせず、逆方向に打とうとした結果。詰まってもいいところに飛んでくれました」

◆阪神佐藤輝明内野手(25)がプロ4年目で初の3試合連続アーチを架けた。1-1同点の3回に神宮の右翼席中段まで飛ばす特大の9号2ラン。初回の適時打と合わせてマルチ安打も8試合連続に伸ばし、あのイチローらに並んだ。11試合連続得点もバース&金本知憲に並ぶ球団最多と記録ずくめ。今季4度目のサヨナラ負けで首位広島とのゲーム差は2・5に広がったが、完全復調で勢いの止まらない4番が打線を引っ張る。佐藤輝の3試合連続本塁打はプロ4年目で初。2試合連続で止まったケースが過去8度あったが、9度目の挑戦が実った。佐藤輝は7月21日広島戦からの連続試合得点を11に伸ばし、2リーグ分立後の球団最長86年バース、03年金本の11試合に並んだ。プロ野球最長は01年小笠原道大(日本ハム)17試合。セ最長は10年脇谷亮太(巨人)15試合。佐藤輝は7月28日中日戦からのマルチ安打も8試合連続とし、セ・リーグ歴代4位タイに浮上した。プロ野球最長は10試合で、52年後藤次男(阪神)54年ルイス(毎日)01年小笠原(日本ハム)の3人。また、オリックス時代のイチローの最長も8試合(98、99年に各1度)でこれに並んだ。

◆やはり神宮は鬼門なのか。阪神才木浩人投手(25)がヤクルト打線につかまり、プロ初の2桁勝利はお預けになった。6回115球で、10安打4失点はともに今季ワースト。「申し訳ないです。3点もらって負けたので。最後ザキさん(岩崎)に負けも付けてしまった。今日は僕のせいです」と悔しがった。痛恨だったのは2点リードの4回、無死一、二塁で7番山田との対戦。1ボールから、甘く入った変化球を完璧に捉えられ、左翼ポール際に逆転3ランを浴びた。被弾は6月16日のソフトバンク戦以来今季3本目。1点リードの2回にも中村に左前への同点適時打を浴びるなど、味方打線の援護を2度とも吐き出した。岡田監督も「球数も多かったしなあ。それでフォークが全部見切られとったからなあ」ともどかしげに言った。今季の才木は防御率1・37と抜群の安定感を見せているが、ヤクルト戦に限ってはカード別ワーストの3・60。唯一、2点台以上の相手だ。セ・リーグ本拠地で、唯一先発としての白星を挙げられていないのも神宮で4戦未勝利。「神宮というのも分かっていた。その中でまとめられなかったのが今日の敗因」と振り返り、指揮官も「なんかあるんやろうなあ」と首をかしげた。チームは甲子園を離れての9連戦初戦。中継ぎ陣への負担を考慮し、前日5日には「(自分が)勝つよりもイニングを投げる方が大事。7回、8回としっかり投げられたら」と意気込んでいた。無念の6回降板。「しっかり調整して、また次頑張ります」と前を向いた。次こそは納得の快投で、10勝目をつかみたい。【波部俊之介】

◆阪神守護神岩崎優は踏ん張れなかった。同点の9回2死一、二塁で村上に対し、フルカウントからの7球目の直球が甘く入った。投手返しを止められず中前へ。「自分の中でのベストは尽くした。でも結果がすべてなので次頑張ります」と4敗目にくちびるをかんだ。岡田監督は「後ろ(で勝負)でもええんやから。満塁にしても。まあ先頭やな。追い込んで、あんな甘い球な」と、村上への攻めと、先頭増田に打たれた安打がもったいなさそうだった。

◆森下止まって、あぁサヨナラ負け...。阪神森下翔太外野手(23)が11試合連続打点を逃した。初回1死一塁ではランエンドヒットで左前打を決め、佐藤輝の先制打をお膳立て。3回1死三塁では遊ゴロ、7回1死一、二塁では遊ゴロ併殺打に倒れた。86年バースが持つプロ野球記録の13試合連続打点に迫っていたが、2リーグ分立後の球団歴代2位となる10戦連続打点でストップ。「勝ち越せば何も問題ないと思う。明日の試合がより大事になるかなと思います」と切り替えた。森下に1本が出ていれば、サヨナラ負けもなかったか。チームも1、2、5回にも併殺打でチャンスをつぶした。1試合4併殺打は17年4月2日の広島戦以来7年ぶり。就任2年目で初体験の岡田監督は「強引にいきすぎよな」と厳しく指摘した。「みんな引っ張ってのゲッツーやろ。ゲッツーがアカンとは言えへんけどなあ。なんかヒットが出てるからそうなるんやろうな」この試合を含め、後半戦は10試合で7度の2桁安打。森下を含め、好調だからこその落とし穴か。「ヒットが出て、ちょっと調子がええぶん、強引になりすぎやな、ランナーいてる時にな。そういう感覚やろな」と説明する。一気に勝負を決めるなら8回だった。4-4の同点に追いつき、なおも1死一、三塁。ここで梅野が空振り三振に倒れた。「いつも言うてる。大事な三振はあかんて。前飛んだらなあ、どうなるか分からへんわけやから。何にも起きひん、三振な。振りすぎや。振ったらあかん」。練習前には梅野と会話するシーンもあったが「一、二塁間に打て言うてんのにいかんかったなあ。あの打席でも、振るからな、当てにいかへん」と首をかしげた。9連戦の初戦を落とし、この日7連勝を飾った首位広島とのゲーム差は2・5に広がった。踏ん張り所でもある今、岡田監督はあらためてしぶとさを求め、警鐘を鳴らした。勝負の秋まで突っ走るために必要なことだ。【中野椋】

◆ヤクルトの軸が存在感を示した。4-4の9回2死一、二塁。フルカウントからの7球目。村上が阪神岩崎の直球を中前へ。「もう本当に勝てればそれでいいので」とサヨナラ打をマークした。2点を追う4回には、キャプテン山田が一時逆転の9号3ラン。高津監督は「最近打線が、少しずつこう粘りが出てきて」と評価した。頼れる助っ人も帰ってきた。左足裏の炎症で7月15日に抹消されたサンタナが1軍昇格。1点を追う2回先頭では、あと1歩で本塁打となる左中間フェンス直撃の二塁打で同点のきっかけを演出した。不調で7月6日に抹消された小川は、今日7日にも1軍に合流する見込みとなった。中村が下半身の違和感で途中交代したのは心配だが、巻き返しへ、形は整いつつある。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】東京都の小池百合子知事が始球式!ヤクルトー阪神戦の試合前にマウンドに上がり笑顔で投球。勢いあまってバランスを崩しそうになりながらも、最後はしっかり着地。見事な始球式となりました。

◆阪神木浪聖也がしぶとく試合を振り出しに戻した。1点を追う8回1死二、三塁。ヤクルト内野陣が前進守備を敷く中、一、二塁間にたたきつけて適時内野安打をもぎ取った。雨が強まる中、一塁ベース上でガッツポーズ。直後、試合は一時中断した。「事を起こすというか、なんとかバットに当てようと考えていた。ああいう形になって良かった」。2回無死一塁でも中前打を放ち、4試合ぶりのマルチ安打も記録。「明日やり返すだけです」と前を向いた。

◆阪神近本光司は通算874安打に到達し、プロ入り6年目以内でのNPB歴代単独5位に躍り出た。3回に先頭で右前打。すかさずリーグ最多の今季15盗塁目となる二盗を決め、無死二塁として4番佐藤輝の2ランにつなげた。7回にも左前打を放って通算875安打。「状態は分からないけど、ヒットになって良かったです」。3戦連続マルチ安打と状態を上げている。

◆阪神はチーム勝ち頭の才木浩人投手(25)が自身初の2桁勝利を目指してマウンドに上がる。ここまで9勝3敗、防御率1・14だが神宮ではセの本拠地で唯一先発未勝利で4度目の挑戦となる。球団単独2位の10試合連続打点中の森下翔太外野手(23)と、8月4試合3本塁打、7試合連続マルチ安打中の佐藤輝明内野手(25)が援護する。

◆阪神が幸先よく先制。4番・佐藤輝明内野手(25)が左前適時打を放った。一回1死から中野が四球で出塁。森下が左前打で1死一、三塁の好機を作った。ここで7試合連続複数安打&2試合連続アーチ中と絶好調の佐藤輝が打席へ。ヤフーレのチェンジアップに合わせた。14戦連続安打とする左前に運ぶ一打で先制。好調阪神打線が先手を奪った。

◆阪神が幸先よく先制。4番・佐藤輝明内野手(25)が左前適時打を放った。一回1死から中野が四球で出塁。森下が左前打で1死一、三塁の好機を作った。ここで7試合連続複数安打&2試合連続アーチ中と絶好調の佐藤輝が打席へ。ヤフーレのチェンジアップに合わせた。14戦連続安打とする左前に運ぶ一打で先制。「打ったのはチェンジアップ。先制のチャンスで一本出すことができてよかったです。まだ始まったばかりなので、ピッチャーを楽に投げさせられるように全員で次の1点を取りにいきたいと思います」とコメントした。

◆ヤクルト球団設立55周年企画として行われた「レジェンドOBファーストピッチ」に、宮本慎也氏(53)とアレックス・ラミレス氏(49)が登場した。当初は2人そろって投球する予定だったが、宮本氏が「面白くないから打てば」とラミレス氏に提案。宮本氏が投手を務め、ラミレス氏が打者として右打席に入った。「ホームランを打てるようにちゃんと甘いボールを投げるから」と打ち合わせをして臨み、「神経を使って投げた」(宮本氏)と、絶妙な高さ、コースにストライクボールを投じたが...。ラミレス氏はまさかの見逃し。右手人さし指を立てて〝もう1球〟を要求した。ラミレス氏は〝おかわり〟した2球目で、ストライクボールを強振。安打性の当たりを左前に運んで球場を盛り上げ、「1打席勝負だと思っていたら、1球(勝負)だった」と苦笑いした。宮本氏は「2球目はちょっと外(角)にいってしまった。1球目の方がホームランにできたと思うんだよね」と振り返った。

◆7日の阪神戦に先発するヤクルト・サイスニードは、短距離ダッシュなどで調整した。来日4年目の今季は16試合の登板で1勝5敗、防御率4・34。9連戦中で先発への期待がかかる中「ゲームプランを立てて、打者を打ち取って、なるべくイニングを稼いでいきたい」。開催中のパリ五輪をテレビ観戦しており「彼らはたくさんの努力をして一日が勝負。すごく尊敬の念を持っている」と明かした。

◆阪神・佐藤輝明内野手(25)が三回に特大の9号2ランを放った。2死三塁で打席へ。ヤフーレの直球を引っ張った。高々と舞い上がった打球は右翼ポール際へ。プロ初の3試合連続ホームランで勝ち越した。一回には先制の左前打を放っており、これで8試合連続のマルチ安打をマーク。バース、金本知憲と並ぶ球団タイ記録の11試合連続得点。さらに、イチローらと並んでNPB3位タイ記録の8試合連続マルチ安打を達成。虎の4番が覚醒した。

◆阪神・佐藤輝明内野手(25)が三回に特大の9号2ランを放った。2死三塁で打席へ。ヤフーレの直球を引っ張った。高々と舞い上がった打球は右翼ポール際へ。プロ初の3試合連続ホームランで勝ち越した。一回には先制の左前打を放っており、これで8試合連続のマルチ安打をマーク。バース、金本知憲と並ぶ球団タイ記録の11試合連続得点。さらに、イチローらと並んでNPB3位タイ記録の8試合連続マルチ安打を達成。「打ったのはカットボールかな。打った瞬間も良い感覚でしたし、しっかり自分のスイングができました。才木が頑張って投げてくれているので、援護することができてよかったです」とコメントした。

◆阪神の先発・才木浩人投手(25)がまさかの乱調だ。1点を先行して迎えた二回には中村に左前適時打を浴びて同点。佐藤輝の2ランで勝ち越して迎えた四回は連打で無死一、二塁のピンチを背負うと、山田に左翼ポール直撃の逆転3ランを浴びた。今季はここまで抜群の安定感を誇り、チームトップの9勝をマークしているが、四回で今季ワーストの4失点。被安打9もすでに今季ワーストに並んだ。9連戦を初戦を託され、「できるだけ長いイニングを投げたい」と意気込んでいたが苦しい展開が続いている。

◆頼りになる助っ人砲が帰ってきた。左足裏の炎症で戦線離脱していたヤクルト・サンタナが「5番・左翼」で1軍復帰。0-1の二回先頭で迎えた第1打席に、いきなり左中間フェンス直撃の二塁打をマークした。カウント3-2から阪神先発の才木が投じた8球目の変化球を捉えた。続く太田の一ゴロで三塁へ進むと、1死から中村の左前適時打で一時同点となるホームを踏んだ。1-3の四回先頭では左前打。無死一、二塁となった後、山田の左越え3ランで生還し、打線を活気づけた。この日に1軍に合流。試合前練習後には「(状態は)絶好調です。チームの皆と、またプレーできることが楽しみ。残りの試合は、どういう形でも貢献したいと思っている。これから連勝でもして面白くしたい」と意気込んでいた中、7月5日の巨人戦(神宮)以来となる1軍戦で、きっちり存在感を示した。来日4年目の今季は試合前時点で、76試合に出場し、打率・315、11本塁打、42打点。2軍調整中だった8月2日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(ロッテ浦和)では2打席連続本塁打を放った。負傷離脱から約1カ月。「ちょっと長引いてしまった」と悔やんだが、万全の準備を整えて1軍の舞台に戻ってきた。前日5日に32歳の誕生日を迎えた。「盛大なお祝いはない。足の状態もあり、歩き回りたくないというのもあって、葉巻を一本すって、またスワローズでプレーできることをうれしく思っていた」。大好きなチームのために安打を量産する。

◆阪神・及川雅貴投手(23)が7日の15回戦に先発。自身初の先発勝利を飾った7月31日の巨人戦(甲子園)からの連勝を狙う。5日の投手指名練習後には「調子がいいときはゴロアウトが多かったり三振を取れたり、低めに集まっていたりするからそういう結果になっている。継続していけたら」と意気込んだ。神宮では昨季、救援での4試合登板で計4回2/3を投げ、自責0と安定感を示した。

◆「7番・二塁」で先発したヤクルト・山田が、2点を追う四回無死一、二塁で左翼ポール直撃の9号3ランを放った。阪神先発・才木の甘く入ったスライダーを捉え、1日の中日戦(バンテリンドーム)以来4試合ぶりの一発。「チャンスだったので何とかランナーをかえす気持ちで打席に入りました。良い角度で上がってくれました」とうなずいた。

◆阪神の先発・才木浩人投手(25)は6回10安打4失点で降板した。一回2死三塁のピンチでは村上を空振り三振。二回1死三塁では山田を空振り三振としたが、続く中村に左前打を浴びて同点とされた。味方が2点を勝ち越して迎えた四回は山田に痛恨の逆転3ランを被弾。左翼ポール直撃の一発にがっくりと肩を落とした。それでも何とか立ち直って五回、六回は無失点。被安打10も4失点も今季ワーストだったが、味方の逆転を信じ、ベンチで必死に声援を送った。

◆阪神の先発・才木浩人投手(25)は6回10安打4失点で降板した。一回2死三塁のピンチでは村上を空振り三振。二回1死三塁では山田を空振り三振としたが、続く中村に左前打を浴びて同点とされた。味方が2点を勝ち越して迎えた四回は山田に痛恨の逆転3ランを被弾。左翼ポール直撃の一発にがっくりと肩を落とした。それでも何とか立ち直って五回、六回は無失点。被安打10も4失点も今季ワーストだった。「相手の勢いを止めることができずに逆転を許してしまいました。先制して3点取ってもらったのにリードを守ることができずに申し訳ないです」とコメントした。

◆阪神が木浪聖也内野手(30)の一塁適時内野安打で同点に追いついた。3-4の八回。1死から大山がヤクルトの4番手・山本から四球を選ぶと、代打・渡辺が5番手・木沢から一塁後方にフラフラと落とす二塁打で1死二、三塁と好機を拡大する。そして打席に入った木浪は4球目をはじき返すと、一塁へのゴロに。オスナが処理するも本塁は間に合わず同点。投手の木沢もベースカバーに入ることはできず、適時内野安打となった。なおも1死一、三塁となったが、この後降雨により一時中断に。再開後は梅野が三振、代打・原口が遊ゴロに倒れ、一挙逆転とはならなかった。

◆阪神は主砲が奮闘するもヤクルトにサヨナラ負けを喫した。4番の佐藤輝明内野手(25)が大活躍を見せた。一回2死三塁で先制の左前打を放つと、1―1の同点に追いつかれた後の三回には右翼ポール際へ9号2ラン。自身初の3試合連続弾でリードを奪った。佐藤輝はNPB史上3位の8試合連続マルチ安打、球団タイ記録の11試合連続得点も達成。好調の勢いを保ってこの日も猛打賞と奮闘した。リードを守りたかった先発の才木浩人投手(25)は3―1の四回、山田に逆転の3ランを浴びた。6回を投げ、今季自己ワーストの4失点で降板。自身の10勝目も逃した。打線は八回に木浪の適時打で追いつき、試合は九回、5番手の岩崎が村上にサヨナラ適時打を浴びた。接戦を落として首位広島とのゲーム差が2・5に広がった。

◆三回2死三塁、2ランを放つ阪神・佐藤輝明=神宮球場(撮影・佐藤徳昭)

◆ヤクルトがサヨナラ勝ち。4―4の九回2死一、二塁で村上が中前適時打を放った。四回の山田の3ランなど、計13安打で競り勝った。小沢が3勝目。阪神は才木が今季自身ワーストの10安打4失点。打線も4併殺打の拙攻で勝機を逸した。

◆ヤクルトがサヨナラ勝ち。4-4の九回2死一、二塁で村上が中前適時打を放った。四回の山田の3ランなど、計13安打で競り勝った。小沢が3勝目。阪神は才木が今季自身ワーストの10安打4失点。打線も4併殺打の拙攻で勝機を逸した。村上のヒーローインタビューは以下のとおり。-ーナイスバッティング「ありがとうございます」-ー大歓声、仲間からはウォーターシャワーも「もう本当に最高です。ありがとうございます」ーー九回裏、どんな思いで打席へ「もうその前の回もやっぱり(小沢)怜史さんが3人でピシャッと抑えてくれて、その流れで増田珠のヒットから最後、僕が決めれたって形だったんで。本当にチームの打線として、チーム一丸となって、ピッチャーと野手で1点が取れたのだと思います」-ー打席を振り返って「変化球もやっぱり頭にありながら、ツースリーだったんで、なんとか塁に出たりとか、自分で決めたい思いもありましたけど...。そういう気持ちでした」-ー今日、サンタナがカムバック「頼もしいチームメイトが帰ってきたなっていう。僕も負けずに頑張りたいなと思います」-ーファンにメッセージを「皆さん。お久しぶりです。村上です。毎日毎日こう暑い中でも球場に足を運んでいただき、熱いご声援をいただいて、僕たちもなんとか勝ち試合を1試合でも多く見せたいなと思ってますし、本当に自分自身ちょっと不甲斐ないですけど、まだシーズンあるので、なんとかこう1つでも上を目指して、僕自身も頑張りたい、皆さんに1試合でも多く勝ちの試合を見せたいなと思います。今後とも熱いご声援よろしくお願いします」

◆阪神が今季4度目のサヨナラ負け。同点の九回2死一、二塁で岩崎優投手(33)が村上宗隆内野手(24)に中前打を浴び、逆転負けを喫した。佐藤輝明内野手(25)が一回の先制打で自己最長を更新する14戦連続安打。三回の9号2ランは自身初の3戦連続アーチで、1999年イチロー(オリックス)らに並ぶ8戦連続複数安打(球団記録はプロ野球記録の52年後藤次男らの10試合)をマークした。さらに11戦連続得点は86年バース、2003年金本知憲に並ぶ球団記録(プロ野球記録は2001年の日本ハム・小笠原道大の17試合)となった。森下翔太外野手(23)は1安打を記録したが七回1死一、二塁の同点機で遊ゴロ併殺に倒れるなど、連続試合打点は「10」で止まった。首位広島とは2・5差。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=51勝44敗5分、観衆=2万9413人)。ーー岩崎は最後甘くなった「ええっ、まだ後ろでもええんやから。満塁にしても。まあ、先頭やな。追い込んでのな。あんな甘い球な。インコース真っ直ぐやもんなぁ。先頭にお前。あとちょこちょこ、打順的にな。目に見えとるわけやから」ーー疲れが溜まっているようには見えるか「いやいや、岩崎はそんな、投げさせてないよ。はっきり言うて。他の石井とか桐敷に比べたら」ーー才木もいつもよりは「球数も多かったしなぁ。それでフォークが全部見切られとったからなぁ」ーーヤクルト相手に数字も悪い「何かあるんやろうなぁ」ーー9連戦の初戦でなるべく長いイニングを「そら、当然や」ーー八回で追い越したかった(同点に追いついた後の1死一、三塁で梅野空振り三振、原口遊ゴロ)「だからその前になあ、いつも言うてる。三振はアカンて言うてる。強引に行き過ぎよな、みんな引っ張ってのゲッツーやろ。ゲッツーがアカンとは言えへんけどなあ。何かヒットが出てるからそうなるんやろうな。」ーーゲッツを恐れていてはダメだが「全部、引っ張りやんか。全部引っ張ってのサードゴロ、ショートゴロばっかりやろ。」ーー練習前に梅野と話を「一、二塁間に打て言うてんのに一発も行かんかったなあ。あの打席でも、なんでな、振るからな、当てに行かへんもんな」ーー三振は何も起こらない「前飛んだらなあ、そらどうなるか分からへんわけやから、向こうもちょっと中間守備いうかな、守備隊形がああいう隊形やから。何にも起きひん、三振な。振り過ぎや。振ったらアカン」ーー投手陣が崩れるゲームが増えている「まあそら、点も取られるよ。いつもいつもそんなん抑えられへんやん。まあ、よう踏ん張った方よ」ーー佐藤輝は引き続き「おう、ええ感じで打ってる、そら。なあ、ヒットが出て、ちょっと調子がええ分強引になり過ぎやな、ランナーいてる時にな。そういう感覚やろな」ーー森下もそういう感じか(無言)

◆阪神が今季4度目のサヨナラ負け。九回1死一、二塁で岩崎優投手(33)が村上宗隆内野手(24)に中前打を浴び、逆転負けを喫した。佐藤輝明内野手(25)が一回の先制打で自己最長を更新する14戦連続安打。三回の9号2ランは自身初の3戦連続アーチで、1999年イチロー(オリックス)らに並ぶ8戦連続複数安打(球団記録はプロ野球記録の52年後藤次男らの10試合)をマークした。さらに11戦連続得点は86年バース、2003年金本知憲に並ぶ球団記録(プロ野球記録は2001年の日本ハム・小笠原道大の17試合)となった。森下翔太外野手(23)は1安打を記録したが七回1死一、二塁の同点機で遊ゴロ併殺に倒れるなど、連続試合打点は「10」で止まった。首位広島と2・5差に拡大した。(成績=51勝44敗5分、観衆=2万9413人)。記録ラッシュも佐藤輝明 「勝ちたかったです」好機で併殺の森下翔太 「些細なことを、いち早く見つけて修正したいと思います」サヨナラ打を浴びた岩崎優 「ベストは尽くした。最後はちょっと甘く入っていますけど、選択としては後悔はないですけどね。結果がすべてなので、次に頑張ります」八回の同点一塁内野安打に木浪聖也 「事を起こすというか、何とかバットに当てるということを考えていた」八回代打で右翼線二塁打の渡辺諒 「詰まっていいとこ飛んでくれた」6回4失点の才木浩人 「最後、ザキ(岩崎)さんに負けもつけさせちゃいましたし、今日はもう、僕のせいですね」

◆中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(70)が八回1死一、三塁の勝ち越し機で梅野隆太郎捕手(33)が空振り三振を喫した場面に言及した。連勝が止まった3日のDeNA戦とは違い、ゲラ、岩崎と注ぎ込んだだけに、勝たないといけない試合だったし、勝てる試合だった。いろいろ勝負のポイントはあったが一番に挙げたいのが、八回の梅野の打席だ。4-4と追いつき、なお1死一、三塁の場面で空振り三振に倒れた。正直、打率2割そこそこの打者(試合終了時点で・198)にフリーで打たせるのは酷。ヤクルト側がスクイズを警戒して初球を外して、逆にやりやすくなっただけに、あそこからスクイズか、または、セーフティスクイズを仕掛けて欲しかったが...。2球目は見逃し、3球目はファウルで追い込まれてしまった。梅野はバントはうまいし、三塁走者は代走で足の速い島田。一塁はオスナ。セーフティスクイズでも成功する可能性は高かったと思う。あそこで一気に追い越すかどうかは、非常に大きなポイントだった。結果論ではなく、普通に打たせるよりも、点が入る確率は高かったと思うだけに、動いて欲しかったというのが私の思いだ。

◆ヤクルトの中村が六回の走塁で下半身に違和感を訴えて途中交代した。この日3本目の安打で出塁し、次打者の二ゴロで二塁に達した後、足を引きずるようにしてベンチに下がった。チームにけが人が続出している中、心配な正捕手のアクシデントとなった。

◆渡辺が3―4の八回1死一塁で代打出場し、意地を見せた。速球を振り抜いて右翼線に落とす二塁打とし、木浪の同点打につなげた。「無理に引っ張ろうとせずしっかりと右方向に打とうという気持ちでいった結果、詰まっていいところに飛んでくれた」。自らの名前がコールされた後に相手が木沢に交代したが「(相手ブルペンで)木沢も準備していたので、もしかしたらくるかなと思って」と準備が生きた打席だった。

◆また勝てなかった。阪神・才木浩人投手(25)はセ本拠地で唯一先発での勝利がなかった神宮で6回4失点。勝ち負けはつかなかったが、一言目は反省が口をついた。「申し訳ないですね、3点もらって負けたので。最後、ザキさん(岩崎)に負けもつけさせちゃいましたし、きょうはもう、僕のせいです」一回に味方が1点を先制したが、二回にはこの日復帰したサンタナに左翼フェンス直撃の二塁打とされ、2死三塁から中村の左前適時打で同点に追い付かれた。佐藤輝の2ランで再びリードをもらった後の四回は、無死一、二塁で山田に左翼への9号3ランを浴びた。6月16日に近藤(ソフトバンク)に打たれて以来、今季3本目となる被本塁打で逆転を許し、両手を膝について顔をゆがめた。五、六回は無失点で切り抜けるも、6回で10安打、4失点はともに今季ワーストだ。今季防御率は1・37ながら、セ5球団で最も相性が悪いヤクルト戦の防御率は3・60まで悪化。神宮ではこれで通算4度目の先発で、またも白星をつかめなかった。9連戦の初戦で長いイニングを投げられるよう意気込んでいたが、〝鬼門〟で燕打線につかまった。「神宮というのものもわかっていたし、その中でまとめられなかったというのがきょうの敗因。しっかり調整して頑張ります」王手をかけていた自身初の2桁勝利達成はお預けになった。才木もチームも最高の結果を得るためには、〝神宮の壁〟も越えて突き進んでいくしかない。(中屋友那)?...才木は勝ち負けつかずも、今季のヤクルト戦は5試合登板で1勝1敗。ヤクルト戦は通算16試合で3勝4敗、防御率3・00と相性が悪い。中日は19試合で5勝7敗、同2・72、巨人は15試合で7勝4敗、同2・03、広島は9試合で6勝1敗、同2・47、DeNAは7試合で3勝3敗、同2・45

◆打ち過ぎるがゆえの落とし穴にはまった打撃陣に、阪神・岡田彰布監督(66)は顔をしかめた。積極性は買う。ただ、チーム打撃を忘れてはいけない。神宮を突如襲った通り雨。ひと呼吸あいた中断が、猛虎打線の〝弱点〟を露呈させた。「強引にいき過ぎよな。みんな引っ張ってのゲッツーやろ。ゲッツーがアカンとはいえへんけどなぁ。なんかヒットが出てるから、そうなるんやろうな」序盤からあとひと押しができなかった。一回に佐藤輝が先制打を放つも、なおも1死一、二塁で大山が遊ゴロ併殺。二回無死一、二塁では梅野が三ゴロ併殺に倒れた。逆転されて迎えた七回1死一、二塁では、森下が同じように強振し、痛恨の遊ゴロ併殺。塁上をにぎわしながら決め手を欠き、五回の大山の一ゴロ併殺を合わせて今季ワーストで、2017年以来、7年ぶりとなる1試合4併殺打となった。「いつも言うてる。大事なところで三振はあアカンて」さらに指揮官が口をとがらせたのは八回だ。木浪の適時内野安打で同点に追い付き、なお1死一、三塁で雨脚が強まり一時中断。ここで次打者の梅野に声を掛けた。「『一、二塁間に打て』言うてんのに(きょうは)一発もいかんかったなあ。あの(八回の)打席でも。振るからな。当てにいかへんもんな」。試合前練習でも同じ言葉を掛けていたが、梅野は空振り三振。前に飛ばさなければ、事が起きることはない。貧打に苦しんだ前半戦が?のように、チームは後半戦に入って打線活発だ。この日も12安打を放ち、後半戦は10試合で7度の2桁安打。チーム打率は・236まで回復した。ほぼ全員が調子を上げているといっていい。その中で強引に引っ張っての4併殺打、そして好機での三振は、打線が活発だからこその落とし穴。勢いそのままにバットを振り回すだけでは、打線は線としてつながらない。そして、その結末はサヨナラ負けを招くことになった。「何にも起きひん、三振な。振り過ぎや。振ったらアカン」それぞれが己の役割を理解し、しぶとく、つながっていた昨季の日本一打線を今一度思い出すとき。痛恨の敗戦をこれからの教訓とするしかない。

◆ヤクルトは6日、阪神14回戦(神宮)に5-4でサヨナラ勝ち。4番に座る村上宗隆内野手(24)が、同点の九回2死一、二塁で中前へサヨナラ安打をマークした。主砲のサヨナラ安打は2022年5月24日の日本ハム戦以来2年ぶり通算5度目。チームは最下位に沈むが、勝負の厳しさを知る2021年東京五輪金メダリストが、諦めない姿勢を貫く。鋭い打球が地をはうように中前へ抜けると、神宮球場はお祭り騒ぎだ。4-4の九回2死一、二塁、燕の4番・村上がサヨナラ打をマーク。一塁ベースを回ったところで被っていたヘルメットを高々と放り投げた。笑顔の仲間たちに囲まれ、気持ちよさそうに歓喜のウオーターシャワーを浴びた。「本当に最高です! 自分で決めたい思いがありました」先頭の代打・増田が中前打で出塁。得点圏に走者を置いて回ってきた打席に燃えた。岩崎にフルカウントと追い込まれたが、「外野も前に来ていたので、何とか芯で打つことを心がけた」。コンパクトなスイングで値千金の一打につなげ、「チーム一丸となって、投手と野手で1点が取れた」と胸を張った。

◆木浪が一時同点とする適時打を放った。3―4の八回1死二、三塁で打席へ。弾んだゴロを一塁のオスナが処理するも本塁は間に合わず同点。投手の木沢もベースカバーに入ることはできず、適時内野安打となった。「事を起こすというか、何とかバットに当てることを考えていたので、ああいう形になった」。意地を見せるも勝利にはつながらず「明日、やり返すだけ」と力を込めた。

◆同点の九回を任された守護神・岩崎が今季初めてサヨナラ打を浴びた。2死一、二塁までこぎつけるも、村上の打球は二遊間を抜けて中前へ。勝負をつけられるとしばらくベンチ前から動けなかった。「最後はちょっと甘く入ってしまったが、選択としてはそんなに後悔はない」と振り返る一球で喫した、2カ月ぶりの黒星。大粒の汗を流しながら「結果が全て。次、頑張ります」と必死に前を向いた。

◆近本のチャンスメークが得点につながった。1―1の三回の先頭で右前打を放って出塁し、今季15個目となる盗塁も成功。佐藤輝の本塁打で生還した。「チャンスメークできてよかったです」。七回にも左前打を放ち、3試合連続のマルチ安打。「状態はわからないですけど、ヒットになってよかった」と振り返った。

◆プロ野球記録にあと3と迫っていた森下の連続試合打点は「10」でストップ。一回に好機拡大の左前打を放ったあとは2度の得点機で凡退するなど、5打数1安打だった。ただ、今季2度目で自己最長の11試合連続安打と快音は続いており「切り替えて明日(7日)の試合に向けてまた調整するしかない。切り替えて、明日勝ちたい」と結んだ。

◆阪神はヤクルトに4―5で今季4度目のサヨナラ負けを喫し、首位広島とのゲーム差が2・5に広がった。佐藤輝明内野手(25)が三回に9号2ランを放ち、4年目で自身初の3試合連続アーチを記録した。8試合連続複数安打、2リーグ制では球団最多となる11試合連続得点をマークした絶好調の主砲が、きょうも快音を奏で、きょうこそは勝利へと導く。高々と舞い上がった白球は切れることなく右翼ポールの内側に吸い込まれていく。打球の行方を見届けた佐藤輝が、そっとバットを置いて走り出す。もう、止まらない。記録ずくめの放物線が神宮の空を彩った。「打った瞬間も良い感覚でしたし、しっかり自分のスイングができました」1-1で迎えた三回2死三塁の好機。ヤフーレの高め直球を豪快に引っ張った。特大の9号2ランは3日のDeNA戦(横浜)からプロ入り後初となる3試合連続アーチ。ド肝を抜く一撃に球場全体がどよめきに包まれた。これでバース、金本知憲と並んで1950年の2リーグ分立後では球団最多となる11試合連続得点。一回には先制の左前適時打を放っており、8試合連続マルチ安打は1999年のイチロー(オリックス)らと並んだ。五回には引っ張った打球を警戒し、遊撃手が二塁ベースの後方付近に構える〝サトテルシフト〟を敷かれるも関係なし。内野の頭上を越える中前打で2試合連続の3安打猛打賞と気を吐いた。リーグ8位のままながら打率・282とし、球宴前の同・238から急上昇中だ。

◆悔しい~! ヤクルトにサヨナラ負け...ガク~ン!! 村上に打たれた岩崎が悪い? 否!! 岩崎は本来打たれることがあるピッチャーなんです。それでも、やはり頼りになる。それが『岩崎式』なんです!! だから岩崎、気にせず次の登板でキッチリ抑えたってえな!!ウ~ン...虎のエース才木が6回10安打4失点(球自体は悪くなかったと思うんだけど)と苦しんでいるのを、ここまで貧打で何勝も潰してんだから、こーいうときくらい猛虎打線でお返ししたれよー!!ちゅ~か、最下位のヤクルト戦だからか「おー! 鴨ネギならぬ燕ネギがやってきた」(燕は益鳥だから食べちゃダメだかんね!!)とばかりに打撃陣、ガッつき過ぎやろー!! 再三のチャンスにダブルプレー4個はありえへんわ~。特に1点リードの二回無死一、二塁で強振男・梅野にそのまま打たせてサードゴロゲッツーって。送りバントで1番近本に託してええやろー! 岡田さんもガッつかず、じっくり燕料理&ヤクルトを堪能しましょう~!

◆花の都で行われているスポーツの祭典は、引き続きアツく盛り上がっている。甲子園では7日から高校球児たちの熱い熱い戦いも始まる。楽しみなスポーツがギッシリと詰まっている2024年8月だが、阪神の9連戦も6日からついに始まった。濃密な夏本番の到来だ。この過密日程の8月を迎えるにあたり、先発ローテーションを考える投手コーチのように頭を悩ませていた男がいた。虎番キャップ新里公章だ。なにしろ、今月はタイガースの試合が開催されない日が4日しかないのだ(ファンにはうれしいことだが)。困った。7月下旬はずっと、どうしたら各記者の休日数を確保してやれるのだろうかと「う~ん...う~ん...」とうなっていた。(悪しき?)伝統で、限られた人員でバツグンのやり繰りをしてこそ一人前の「サンスポ虎番キャップ」なのだが、新里も壁にぶち当たっていた。そこに救いの神が現れる。入社2年目の若手虎番、中屋友那だ。「新里サン、僕は出張先でのお休みでもオッケーですよ!」。そう言ってきてくれた。遠征が続くときなどに、一人でもそう言ってくれるヤツがいれば、勤務日程は一気に組みやすくなる。新里は猛烈に感謝した。だが、中屋には日程よりも濃密な〝狙い〟があった-。「4日までDeNA戦を取材して横浜に泊まっていたので、同じ神奈川の茅ケ崎に行ってみたかったんです! 神宮でのヤクルト戦(6日)の前にお休みをいただいて、足を伸ばせたらと...」そうして5日は休日としてもらい、横浜のホテルを早朝にチェックアウトして湘南エリアへ出発した。そこまでして茅ケ崎を目指す理由は、一つしかなかった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
51394 0.567
(↑0.005)
-
(-)
49273
(+5)
229
(-)
38
(+2)
45
(-)
0.233
(-)
2.160
(↑0.02)
2
(-)
巨人
51435 0.543
(↓0.005)
2
(↓1)
44297
(-)
268
(+5)
54
(-)
44
(-)
0.237
(↓0.001)
2.570
(↓0.03)
3
(-)
阪神
51445 0.537
(↓0.006)
2.5
(↓1)
43317
(+4)
277
(+5)
42
(+1)
32
(+1)
0.236
(↑0.001
2.290
(↓0.03)
4
(-)
DeNA
46511 0.474
(↓0.005)
8.5
(↓1)
45330
(+2)
342
(+6)
66
(-)
47
(-)
0.252
(↑0.001)
3.080
(-)
5
(-)
中日
42526 0.447
(↑0.006)
11
(-)
43239
(+6)
315
(+2)
41
(+1)
28
(-)
0.236
(-)
2.710
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
40534 0.430
(↑0.006)
12.5
(-)
46337
(+5)
356
(+4)
67
(+1)
45
(-)
0.239
(↑0.002
3.460
(↓0.01)