DeNA(★0対4☆)阪神 =リーグ戦16回戦(2024.08.04)・横浜スタジアム=
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阪神
10003000041101
DeNA
0000000000310
勝利投手:西 勇輝(5勝3敗0S)
敗戦投手:ケイ(5勝6敗0S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(8号・5回表3ラン)

  DAZN
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◆阪神は初回、1死二塁から森下の適時二塁打が飛び出し先制に成功する。そのまま迎えた5回表には、佐藤輝が3ランを放ち、リードを広げた。投げては、先発・西勇が5回2安打無失点で今季5勝目。敗れたDeNAは、先発・ケイが試合をつくれず、打線も散発の3安打と振るわなかった。

◆阪神森下翔太外野手(23)が10試合連続打点をマークした。初回1死二塁で左腕ケイから左翼線へ先制の適時二塁打。これで連続試合打点を「10」に伸ばした。球団では歴代1位の13試合連続打点を記録した86年バース以来、38年ぶり。9試合連続で並んでいた51年藤村富美男、85年掛布雅之を抜き去り、2リーグ分立後の球団歴代単独2位の記録となった。なお、右打者に限れば球団最長記録にもなった。

◆阪神が好守連発で同点のピンチをしのいだ。1点リードの2回1死一、二塁。DeNA山本の一、二塁間の打球を中野拓夢内野手(28)が好捕。すぐさま二塁へ送球しフォースアウトとした。この時、中野の送球を捕球した遊撃木浪聖也内野手(30)の足が二塁ベースから離れたかと思われたが、DeNAの要求したリクエストでも判定はアウトのままだった。さらに2死一、三塁で林のセンターへ抜けようかという打球を木浪がダイビングキャッチ。二塁フォースアウトで切り抜けた。いずれも抜けていれば1点が入る可能性が高かった場面。虎の二遊間が、がっちりと守った。

◆/沸き起こる木浪コール\ダイビングから落ち着いて#木浪聖也 ファインプレー?プロ野球(2024/8/4)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/sLqm8daYjU

◆阪神の守備の際にハプニングがあった。3回2死一塁。DeNA佐野の打球は一塁へファウルゾーンへの強い当たりだった。これが一塁塁審の笠原審判員に直撃。記録はファウルで、笠原審判員は痛がる様子も見せたが、そのまま続行した。一塁大山悠輔内野手(29)が気遣う様子で話しかけるシーンも見られた。

◆DeNA佐野恵太外野手(29)の鋭い打球が一塁塁審を直撃する珍プレーが起きた。1点を追う3回2死一塁、阪神西勇から一塁線への鋭いライナーを放った。これを笠原塁審が避けようとするも、足を直撃してボールはフェアグラウンドに転がり、ファウル判定となった。この判定に対して、三浦監督はベンチから出て球審と笠原塁審に判定の確認に出向いた。それでも判定は変わらず、佐野は三ゴロに倒れた。笠原塁審は痛がるそぶりは見せなかったが、直後のイニング間に左足を確認。DeNAのトレーナーからコールドスプレーを借りて応急処置を行った。

◆試合途中に塁審が交代する珍事が起きた。5回裏の直前、場内アナウンスで一塁塁審が笠原から津川に変更になったと発表された。笠原塁審は3回2死一塁、DeNA佐野恵太外野手(29)の鋭い打球を避けようとするも、避けきれずに左足を直撃。痛がるそぶりは見せなかったが、直後のイニング間に左足を確認。DeNAのトレーナーからコールドスプレーを借りて応急処置を行っていた。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が好守でチームを救った。1点リードの4回2死一、三塁。DeNA林の三遊間への打球を好捕。一塁送球は少しそれたものの、一塁大山悠輔内野手(29)が打者走者をタッチアウトに仕留めた。佐藤輝は前日3日の同戦の3回に12球団最多14個目の失策を犯していた。試合後には「しっかり練習っていうところです」と反省。一夜明け、守りで貢献してみせた。4回には右前打を放ち、自身最長をさらに更新する13試合連続安打とした。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が2試合連発となる8号3ランを放った。1点リードの5回1死一、二塁。DeNAケイの153キロ直球を捉えた。外寄り低めのボールに左膝を沈ませ、バランスをとるようにスイングした。ボールはバックスクリーンの右側にあるスタンドへ着弾。佐藤輝の2試合連続本塁打は4月5、6日のヤクルト戦(神宮)以来、今季2度目となった。「打ったのはストレート。西さんが良いピッチングをしてくれていたので、なんとか早めに次の1点をという気持ちでした。いい形でとらえることができましたし、最高の結果になってくれてよかったです」とコメントした。これで8月は4試合目で3本目のアーチ。4回には自己最長を更新する13試合連続安打となる右前打も放っていた。主砲が量産態勢に入った。

◆2年ぶり横浜での登板となった阪神西勇輝投手(33)が、5回2安打無失点と粘った。今季5勝目の権利を手に、6回の打席で代打渡辺諒内野手(29)が送られた。再三のピンチをしのいだ。初回に1点のリードをもらうも、2回に四球と安打で1死一、二塁。DeNA山本の一、二塁間の打球を中野拓夢内野手(28)が好捕。すぐさま二塁へ送球しフォースアウトとした。さらに2死一、三塁で林の中堅へ抜けようかという打球を遊撃の木浪聖也内野手(30)がダイビングキャッチ。この回を無失点で切り抜け、手をポンポンとたたいた。4回にも先頭のオースティンに右翼へ二塁打を浴び、なお2死一、三塁のピンチ。最後は林の三遊間への打球を佐藤輝明内野手(25)が好捕。一塁へ送球してタッチアウトに仕留めた。「試合前から梅野と話をして球数を使ってでも0点に抑えることを意識しました。丁寧にボールを配することで0点で抑えるという結果につながったと思います」とコメントした。今季のDeNA戦はこれまで3試合で0勝1敗。前回7月7日(甲子園)には3回6安打3失点した相手にリベンジを果たした。前日3日には「(DeNAは)どこからでも点が取れるイメージ。9人でみんなで向かっていきたい」と力を込めていた右腕。言葉どおり、味方の美技にも助けられ、無失点に抑えた。

◆阪神近本光司外野手(29)がプロ入りから6年連続の100安打を達成した。2本の安打を放って迎えた6回2死二塁。左腕坂本から右前打を放ち、好機を拡大。今季100本目の安打となった。新人年から6年連続の100安打は球団では吉田義男(53~60年の8年連続)以来。後藤次男(48~52年の5年連続)を抜き、球団単独2位の記録となった。

◆阪神が森下翔太外野手(23)の10試合連続打点&佐藤輝明内野手(25)の2試合連発と、クリーンアップの活躍でDeNAに勝利した。前夜3日の敗戦で今季最長の連勝は8で止まったが、連敗は阻止。3カード連続の勝ち越しとなった。この日も初回に先制に成功した。先頭の近本が二塁への内野安打で出塁し、中野がきっちり犠打を決めて1死二塁。3番森下がDeNA先発ケイの直球を捉え、左翼へ先制の適時二塁打を放った。これで51年藤村富美男、85年掛布雅之を抜き、2リーグ分立後の球団歴代単独2位となる10試合連続打点。右打者に限れば球団最長記録にもなった。"弟分"の活躍に奮起? 続くは5回。中野の左前打と森下の死球で1死一、二塁とし、佐藤輝がバックスクリーン右横へ8号3ラン。4月5、6日のヤクルト戦(神宮)以来、今季2度目の2戦連続アーチとなった。投げては先発の西勇輝投手(33)がピンチを招きながらも粘って5回2安打3四球無失点、101球の力投。横浜スタジアムでは21年10月6日以来の白星で、今季5勝目となった。阪神は長期ロード最初のカードで2勝1敗。次は6日からヤクルト3連戦(神宮)に挑む。

◆前夜に9連敗のトンネルを抜けたDeNAだったが、今季10度目の完封負けで97試合目にして自力優勝が消滅した。首位広島とは7・5ゲーム差、3位阪神とは6ゲーム差に離された。前夜に2ケタ10得点を挙げた打線が沈黙した。阪神先発の西勇を前に2回には前夜に2本塁打を放ったオースティンの四球と宮崎の左前打で無死一、二塁とするも、度会、山本、林が相手の好守にも阻まれて無得点に終わった。さらに4回には先頭のオースティンが二塁打でチャンスメークし、宮崎の進塁打で1死三塁とするも、度会が遊飛、山本が四球の後に林が三ゴロに倒れた。西勇に5回2安打で無得点に封じられると、6回以降は石井、桐敷、ゲラ、岩崎と虎の堅固なリリーフ陣に抑えられた。投げては先発のケイが5回に佐藤輝に3ランを浴びるなど、5回8安打4失点。6回以降はリリーフが粘るも、勝利には結び付かなかった。9連敗前の7月19日終了時点では、首位と0・5ゲーム差の3位と優勝も射程圏内に捉えていたが、9連敗で貯金も一気に消えて借金4。6カード連続勝ち越しなしとリズムに乗れず、残り46試合で自力Vが消滅した。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が1ホーマーを含む、5打数3安打3打点の活躍でヒーローに選出された。1点リードの5回1死一、二塁の場面で中堅越えの8号3ラン。中押しとなった一打について「ホームランになったらいいなと思っていたので。最高の結果になってよかったです」と振り返った。ヒーローインタビューでの一問一答は以下の通り。-5回のホームラン。打席に入る前はリラックスして、いい状態で打席に立てました。-本塁打は頭にあったかいや、ホームランになったらいいなと思ったので。最高の結果になってよかったです。-感触は最高のあたりでした。-フルスイングというよりは軽く振ったチャンスだったので、なんとかランナーを返すような意識で打ちました。-打球も伸びたいや、もう伸びたと思います。はい。-2戦連発。本塁打が出るようになった要因はまあそうですね。打てない時期もありましたけど、しっかり練習して、いい結果につながったと思います。-13試合連続安打など、好調。いまの手応えはバッチリです。はい。-森下の活躍は刺激にそうですね。しっかり打ってランナー返して、塁に出てくれているので。僕もそれを返すという意識で打席に立ってます。-西勇の援護にもそうですね。スリーランホームランを打ててよかったです。-連勝が止まってからの大事な試合しっかり切り替えていましたし、いい試合ができたので。次の火曜日からも9連戦ですけど、いい試合をしたいと思います。-明後日からはヤクルト3連戦いい試合をして、もっと勝ちを増やしていきたいと思いますので。応援お願いします!

◆/虎に翼\これで7試合連続複数安打#佐藤輝明 2試合連続ホームラン?プロ野球(2024/8/4)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/xhkg5vAuCR

◆DeNAが今季10度目の完封負けで、97試合目にして自力優勝が消滅した。前夜に2ケタ10得点で9連敗を脱出した打線が沈黙。阪神投手陣の前に散発3安打に抑えられた。首位広島とは7・5ゲーム差、3位阪神とは6ゲーム差に離された。三浦大輔監督は「まだ試合もありますし、終わりじゃないですから。いろいろと考えてやっていきたいです」と前を向いた。

◆阪神西勇輝投手(33)が5回2安打3四球無失点、101球で今季5勝目を挙げた。「昨日の試合展開、相手チームの状況を頭に入れ、試合前から梅野と話をして、球数を使ってでも0点に抑えることを意識しました」。2回、4回と2死一、三塁のピンチを招くも無失点で切り抜けた。横浜スタジアムでは21年10月6日以来の白星。6月13日オリックス戦(京セラドーム大阪)から8試合先発で3勝0敗だ。「投げている試合でチームが勝っていることが大きい」。これで今季98回1/3とし、14年連続の100イニングクリアはもう間近だ。

◆阪神石井大智投手(27)が13試合連続無失点で仕事を果たした。4点リードの6回に登場。3番佐野、4番オースティン、5番宮崎と続くクリーンアップを3者凡退、わずか8球で片付けた。「本当に(相手打順は)怖いところではありますけど、自分のピッチングをするというところ。すごく良かった」と胸を張った。これで9試合連続の被安打0。安定した投球を続けている。

◆好調打線の中、阪神近本光司外野手(29)も波に乗っている。今季4度目の猛打賞で、新人年から6年連続の100安打を達成した。序盤から2安打を放ち、今季99安打で迎えた6回2死二塁。左腕坂本の変化球を引っ張り込み、右前に運んだ。節目の安打については「シーズン中は特に意識はしない」。それでも「どの時期に100安打を打っているかは、ある程度、覚えているうちは覚えている。(今季は)遅いなというのは感じてますね」と率直な感想を話した。新人年から6年連続100安打は、球団では吉田義男(53~60年の8年連続)以来。後藤次男(48~52年の5年連続)を抜き、球団単独2位の記録となった。「そうなんですか」と驚きながらも「来年も打てるように頑張りたいです」。さらに通算安打数も873に到達。プロ入り6年目以内の記録ではオリックス谷佳知に並び、NPB歴代5位タイとなった。試合開始直後の1打席目には二遊間へのゴロで快足を飛ばして内野安打。後半戦が開幕してからの9試合中、7試合で第1打席から出塁を果たしている。佐藤輝や森下らを筆頭に好調の虎打線。負けず劣らず、近本からも快音が消えない。【波部俊之介】近本がプロ入りから6年連続で年間100安打に到達した。阪神では吉田義男の8年に次ぎ2人目。プロ野球最長は張本勲(東映・日拓・日本ハム-巨人)の20年。これで新人年から6年間の累積安打数が873となり、プロ野球5位の谷佳知(オリックス)と並んだ。近本はプロ入り3年目から5年目までの通算安打数でもプロ野球最多を続けており、今季の残り試合で54安打すれば6年間最多の長嶋茂雄(巨人)926安打を超えて「4連覇」となる。

◆阪神が森下翔太外野手(23)の10試合連続打点&佐藤輝明内野手(25)の2試合連発と、クリーンアップの活躍でDeNAに完封勝ちした。前夜3日の敗戦で今季最長の連勝は8で止まったが、連敗は阻止。3カード連続の勝ち越しとなった。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-今日も森下からいい流れが「おお、まあな。追加点とれんかったけどなあ」-佐藤輝のホームランは流れ変えた「流れ変えるというか、ええとこで回ってくるしな。大きかったよな、3ラン」-3、4番が打つと勝ちに近づく「そらクリーンアップやから、打順いうのはな。そうなってるんや」-調子いい2人が並んでいるから相手チームも嫌がっている「嫌がっているというか、打ってこそやからな」-近本も当たりが戻ってきた「そらもう、当たりというか、そらもうヒットが出だしたら、そら当たりが戻ってるいうことやから。まあそら正面ついたりな、そんなんもなるけど、野手のいないとこに飛んでるいうことは、やっぱりちゃんと打ってるいうことやから」-佐藤輝はずっと1本で終わらず2本目と「楽に打ってるよな、考えたらなあ、見とっても。全然力まんとな。やっぱり低めのボール球は振れへん、そういうことやで」-フリー打撃から力抜いているように見える「軽く振ってるだけやん、軽くな、力まんとというか力をね、そんなん力なんかいらんのやから」-セーフティーリードのない球場で中継ぎも「いやいや、球数も多かったからな、西(勇輝)ももう4回で、今日は5回で100球行くと思っとったからな。明日ゲームないし、昨日も投げてないから、別に、1回ずつ行こかいう、それだけのことや」-西勇は球数使ってでも丁寧に「なあ。厳しいとこいってファウルファウルなって球数増えたけど、ゼロに抑えとったからな、ピンチあっても」-連勝ストップの次の試合に勝った「いやいや、それはもう普通やで。昨日負けたから今日が大事とか、そんなんは一切思ってないよ。昨日もそら、うまくいけば勝ちゲームだけど、あそこで一発で同点になって。言うたやんか、投げるピッチャーが変わってくるわけであって。でも別に昨日も無理したら石井と桐敷使っても良かったんやで。でも、そういうことは必要ない、まだ。そういうことやんか」-以前に佐藤輝はそのうち本塁打は出ると言っていた「だから言うたやん、ヒット出たらホームラン出るって。攻め方も変わってくるんやし」-あの低めはホームランを狙っていたら打てないか「狙ってないと思うで」-ヒットの延長「そういうことやん」-守りも良かった「バッティングようなってきたら動きも良くなるってことやろ」

◆阪神森下翔太外野手(23)がまたも、いとも簡単に先制点をたたき出した。1回1死二塁、DeNA左腕ケイの内角高め155キロにくるりと体を回転させた。詰まりながらも左翼線にライナーを落とし、値千金の1点を奪取。二塁ベース上で左人さし指を空に向けた。「先攻で先制点を取るのが一番いい形だと思うので。いい形で行けた」この日も"鉄板"の初回攻撃が決まった。1番近本が内野安打で出塁し、2番中野の犠打で1死二塁。前日3日に先制2ランを放った際と同じ場面で先制タイムリーだ。「初対戦だったので軌道は読めなかったですけど、対戦した人に聞いてイメージはしていました」とうなずいた。これで7月21日広島戦(甲子園)から始まった連続試合打点は10試合まで伸びた。球団では歴代1位で13試合連続打点を記録した86年バース以来、38年ぶり。前日に9試合連続で並んでいた51年藤村富美男、85年掛布雅之を抜き、2リーグ分立後では歴代単独2位の記録となった。右打者に限れば、球団最長記録だ。一夜で「ミスタータイガース」を抜き去った23歳。昨季の41打点をすでに超え、今季45打点目となった。昨年末には「自分が打てばチームは回る」とシーズン100打点を誓っていた。3番として役割を果たし続ける今、「打点には去年からこだわっていたので、打点を取ってチームが勝っているというのはすごく満足しているじゃないですけど、良い結果が出ているのかな」と納得顔だ。昨季11試合で1打点と苦しんだ地元横浜スタジアムで、この3試合だけで4打点。「得意不得意とかシーズンの中で減らしていったり、前半ダメでも後半で得意な球場にしていったり...。自分でアクションを起こさないと何も起きない。球場が変わっても、変わらずやりたい」。貪欲に勝負どころでの一打にこだわり続ける。【村松万里子】

◆阪神の二遊間コンビが立て続けの好守で同点機を防いだ。1点リードの2回1死一、二塁。まずは二塁手中野が一、二塁間へのゴロを好捕。素早く二塁に送り、フォースアウトを奪った。「そこまで体勢も厳しくなかったですし、迷いなく二塁でした」。直後の2死一、三塁では遊撃木浪が二遊間へのゴロをダイビングキャッチ。二塁にトスして失点を防いだ。「守りが一番大事。投手を助けられて良かった」と振り返った。

◆テルが止まらん! 阪神佐藤輝明内野手(25)が2戦連発の8号3ランをぶっ放し、試合を決めた。1点リードの5回1死一、二塁からバックスクリーン右横にズドン。7戦連続マルチ安打となる猛打賞で自己最長更新の13戦連続安打。後半戦打率5割1分3厘で10戦連続得点と加速を続ける。チームは8連敗ストップから一夜明け、今季16度目の完封勝利。3カード連続の勝ち越しを飾った。三つどもえの首位争い、テルが猛虎を頂点へ押し上げる!佐藤輝が左膝を沈ませバランスをとった。簡単に崩れない。1点リードの5回1死一、二塁。左腕ケイの外寄り低め153キロはツーシーム気味の軌道で来た。「真っすぐにも変化をつけてきていた」。それでも絶好調男にわずかな変化は通用しない。「うまく反応できた」とバットの芯で捉えた。打球がバックスクリーン右の座席に弾むと、右腕を伸ばして喜びを表現した。「早めに次の1点を、という気持ちでした。最高の当たり、最高の結果になって良かったです」4月5、6日のヤクルト戦以来、今季2度目の2試合連発。8号3ランで突き放し、岡田監督も「大きかった」とうなずいた。4回、7回の右前打と合わせて今季4度目の猛打賞。13試合連続安打で自己最長を更新した。7試合連続1試合複数安打と、1本で終わらない怖さも備える。後半戦は打率5割1分3厘、3本塁打、11打点。「打てない時期もありましたけど、しっかり練習して良い結果につながった」と納得顔だ。ある決断から波に乗った。7月19日からの甲子園9試合は佐藤輝にとって鬼門だった。左打者には強い浜風が難敵となるホーム。「甲子園は風がね...」と珍しい弱気発言も1度や2度ではなかった。フォーカスしたのは「しっかりミートすること」。ひそかに長打への欲を捨てていた。このマインドチェンジで強引さが消えた。「いい見逃し方もできている」と自己分析する。出場試合数以上の三振を喫しているが、連続試合安打を続ける直近13試合は8三振にとどめている。好球必打を徹底し、自分のポイントでボールを捉える。長打への欲を捨てたことで、むしろ本塁打が増えた。岡田監督も「楽に打ってるよな。そんなん力なんかいらんのやから」と認める。8月は4戦3発。量産態勢に入った。前夜に連勝が8でストップ。一夜明け、仕切り直しの一戦で完勝に導いた。4番に呼応し、チームは3試合ぶりの2桁安打。ゲーム差は首位広島と1・5、2位巨人と0・5をキープした。三つどもえの争いで上位にピタリ。6日からの9連戦へ「良い試合をしてもっと勝ちを増やしたい」と力強い。4番が奪首ウイークの先頭を走る。【中野椋】

◆阪神の先発・西勇輝投手(33)は2022年以来2年ぶりとなる横浜スタジアムのマウンドに上がる。ここまで4勝3敗、防御率1・74の成績を残す右腕。前回7月7日の対戦(甲子園)では3回3失点と打ち込まれたリベンジを狙う。打線は7月20日の広島戦以来10試合ぶりに木浪聖也内野手(30)が「8番・遊撃」で先発し、「7番・捕手」には梅野隆太郎捕手(33)が並んだ。3日に連勝は8でストップしたが、勝てば3カード連続となるカード勝ち越しとなる。

◆阪神は一回、森下翔太外野手(23)の適時打で先制に成功した。背番号1のバットが止まらない。先頭の近本が二塁への内野安打で出塁し、中野が犠打を決めて1死二塁で森下がこの日最初の打席へ。ケイの155キロ直球を強く引っ張り、左翼線を襲う適時二塁打でスコアボードに「1」を刻んだ。「打ったのはストレート。初対戦の投手だったので、細かいことは気にせず、シンプルに甘いところにきたら積極的にスイングしていこうと思っていました。先制点が取れて、良い試合の入り方ができてよかったです」。これで7月21日の広島戦(甲子園)から10試合連続打点を記録。1951年の藤村富美男、1985年の掛布雅之を上回って球団歴代単独2位の記録となった。

◆阪神・木浪聖也内野手(30)が1―0の二回、好守備で失点を防いだ。決死の守備でリードを守った。2死一、二塁で林の打球は二遊間へ。右手をグラウンドにつきながら横っ飛びで捕球し、二塁へトスして3つ目のアウトを奪った。森下の適時打で一回に先制した中で、守備でチームに貢献した。

◆阪神は1―0の五回、佐藤輝明内野手(25)の3ラン本塁打でリードを広げた。絶好調の4番が一気に流れを持ってきた。中野の安打と森下の四球で1死一、二塁とチャンスが生まれ、迎えたこの日3度目の打席。ケイの直球を捉え、バックスクリーン右に特大の一発を飛ばし、一塁ベースを過ぎたところでガッツポーズを作った。2試合連続の8号3ランで、これで8月は4戦連続マルチ安打で3本塁打、6打点と絶好調。8連勝が止まった直後の試合で大きな活躍を見せた。佐藤輝明は、「打ったのはストレート。西さんが良いピッチングをしてくれていたので、なんとか早めに次の1点をという気持ちでした。いい形でとらえることができましたし、最高の結果になってくれてよかったです」とコメントした。

◆連敗を9で止めた前夜にルーキーイヤーの2021年以来、3年ぶりに2番で打線に名を連ねたDeNA・牧秀悟内野手(26)が、この日も同じ打順に入った。打率は試合前時点で・274ながら、得点圏では2割(90打数18安打)にとどまっており、三浦監督は「何かのきっかけにすればいい」と起用の意図を説明する。4番に座ってきた牧は「もがいている」と明かし、前日から気分転換の一環でズボンの裾を上げてストッキングを見せるオールドスタイルでプレー。今季から主将を務める自分自身、そしてチームとしても苦しい現状を打破しようと必死だった。もっとも、打力でチームに貢献できていないわけではない。試合前時点の16本塁打はリーグ4位、48打点は同3位タイ。靍岡オフェンスチーフコーチは「彼の責任感の強さから、(好機で打てずにもがく)例年とは違う姿があった」と思いやり「一回違う打順を打ち、本来の勝負強さが戻ってくれば、チームにとって必ずプラスになる」と期待を寄せる。三浦監督は2番での起用に際し「楽しんでくれ」と送り出したという。牧は新たな打順で気分を一新し、再び持ち前の勝負強さを発揮したいところだ。(鈴木智紘)

◆一塁塁審が途中交代するアクシデントがあった。責任審判も務めていた笠原審判員が三回裏に打球を左すね付近に受けた。応急処置を受けて出場を続けたが、五回裏から津川審判員に代わった。

◆阪神は中軸が効果的に得点を重ね、DeNAに快勝した。一回1死二塁で森下翔太外野手(23)が先制の適時二塁打。球団単独2位となる10試合連続打点で主導権を握ると、五回には佐藤輝明内野手(25)が2試合連続となる3ラン本塁打でリードを広げた。先発の西勇輝投手(33)は5回無失点。101球を要しながらも失点を防ぐと、六回から石井、桐敷、ゲラと自慢の救援陣が無失点リレー。最後は岩崎が試合を締めた。広島、巨人がともに勝利したためゲーム差を縮めることはできなかったが、3カード連続勝ち越しを決めた。

◆阪神が3カード連続勝ち越し。一回1死二塁、森下翔太外野手(23)の左翼線二塁打で先制。10試合連続打点の森下は球団単独2位(1位はプロ野球記録の86年バースの13試合)に浮上した。五回は1死一、二塁から佐藤輝明内野手(25)の8号3ランで加点した。4戦3発の佐藤輝は四回の右前打で自己最長を更新する13試合連続安打を記録し、今季2度目の2戦連発で7戦連続複数安打とした。5回無失点の西勇輝投手(33)は5勝目(3敗)。六回から石井大智(27)、桐敷拓馬(25)、ハビー・ゲラ(28)、岩崎優(33)の4投手もゼロを並べ、16度目の完封勝利を飾った。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=51勝43敗5分、観衆=3万3397人)。ーー森下からいい流れ「まあな。追加点取れんかったけどなあ」ーー佐藤輝のホームランは流れ変えた「流れ変えるというか、ええとこで回って来るしな。大きかったよな、3ラン」ーー3、4番打つと勝ちに近づく「そらクリーンアップやから、打順いうのはな。そうなってるんや」ーー好調の2人が並ぶので、相手も嫌がる「嫌がっているというか、打ってこそやからな」ーー近本も当たりが戻って来た「そらもう、当たりというか、そらもうヒットが出だしたら、そら当たりが戻ってるいうことやから。正面ついたり、そんなんもあるけど、野手のいないとこに飛んでるいうことは、ちゃんと打ってるいうことやから」ーー佐藤輝は1本で終わらず2本目と「楽に打ってるよな、考えたらなあ、見とっても。全然力まんとな。やっぱり低めのボール球は振れへん、そういうことやで」ーーフリー打撃から力抜いているように見える「軽く振ってるだけやん、軽くな、力まんと、というか力をね、そんなん力なんかいらんのやから」ーーセーフティリードのない球場で中継ぎも「球数も多かったからな、西も今日は五回で100球行くと思っとったからな。明日ゲームないし、昨日も投げてないから、別に、1回ずつ行こかいう、それだけのことや」ーー球数使ってでも丁寧に「厳しいとこ行ってファウル、ファウルなって球数増えたけど、ゼロに抑えとったからな、ピンチあっても」ーー連勝ストップの次の試合に勝った「それはもう普通やで。昨日負けたから今日が大事とか、そんなんは一切思ってないよ。昨日もそら、うまくいけば勝ちゲームだけど、あそこで一発で同点になって。言うたやんか、投げるピッチャーが変わってくるわけであって。でも別に昨日も無理したら石井と桐敷使っても良かったんやで。でも、そういうことは必要ない、まだ。そういうことやんか」ーー以前に佐藤輝はそのうち本塁打は出ると言っていた「だから言うたやん、ヒット出たらホームラン出るって。攻め方も変わってくるんやし」ーーあの低めはホームランを狙っていたら打てないか「狙ってないと思うで」ーーヒットの延長「そういうことやん」ーー守りも良かった「バッティング良うなって来たら、動きも良くなるってことやろ」ーー6日からの9連戦の投手は「知らん」

◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(55)は阪神打線の「6番」の役割について言及した。連勝が止まった翌日の勝利は大きい。岡田監督も、この試合の重要性を分かっていたから、六回から勝ちパターン投手を全員投入したのだろう。特に六回に相手がクリーンアップの場面で、石井を投入した継投はさすが。一番怖いオーステンを空振り三振に仕留めて、DeNAの息の根を止めた。DeNAとの6ゲーム差にしたのも大きい。引っ掛かるのは15残塁。森下を中心にした打線が絶好調モードに入っているが、これだけ残塁したのは、つながっていない証拠だ。その要因の一つが野口。四回に初球を中前打したが、野手の間にポトリと落ちた当たり。無死一、二塁から求められる打撃ではなかった。何より、3打席、すべて初球を打ってしまっている。6番は非常に難しい打順。現状は前川と併用で、これに関して不満はないが、起用された打者は、何を求められているかをよく考えて打席に入る必要がある。早々と島田に代えたのも、岡田監督からのメッセージだ。この先、巨人、広島との3強争いは、シ烈を極める。だからこそ、6番に求めるものは高くなる。

◆3日に連敗を9で止めたDeNAは散発の3安打で完封負けを喫し、自力優勝の可能性が消滅した。阪神先発の西勇に翻弄され、五回まで2安打。六回からは相手の継投策の前に好機をつくれなかった。首位広島とのゲーム差は7・5に拡大。三浦監督は「(相手に)うまく攻められた」と振り返り「終わりじゃない。まだ試合は続く」と挽回を期した。

◆4点リードの八回に4番手で登板した阪神・ゲラも、最速157キロの直球に変化球を交えながら打者3人を封じた。「(救援陣が)みんな、いい仕事ができたし、この調子を続けて、いいゲームができるように頑張りたい」。今季40試合目の登板で、14試合連続無失点。額に汗をにじませながら「暑いですね」と笑った。

◆4-0の七回からは桐敷が登板。3人を抑え、15試合連続無失点とした。「狙い通りに投げられた」。代打・蝦名を空振り三振、山本を遊ゴロ、林を空振り三振に料理した。「ゼロで抑えることが続いているとか関係なく、チームが勝つために投げる」。リーグ最多の47試合目の登板。タフネス左腕は頼もしい。

◆阪神・岩崎は九回に登板。セーブがつかない状況だったが、1回1安打無失点で試合を締めた。「みんな3人で抑えていたので、3人でいければよかったですけど」と石井、桐敷、ゲラがいずれも3人で料理していたことを意識しながら宮崎に許した左前打にちょっぴり悔しそう。「次は3人でいけるように頑張ります」とチームバスに乗った。

◆DeNAの重量打線が襲いかかろうとも、不屈の精神力で持ちこたえた。阪神・西勇輝投手(33)が味方の好守にも救われ今季5勝目だ。5回2安打3四球、101球の粘投で大型連勝がストップした嫌な流れを断ち切った。「守備が良かったね、みんなの。(佐藤)輝もそうやし、そういうのが一番大きい。結局9人でやらへんと無理やし。打ち取ったけどヒットって球もある。それを全部取ってくれて、いい守備でゼロやったっていうのが全て」野手陣への感謝の言葉の端々にチーム一丸の思いがあふれた。1-0の二回2死一、三塁は林の二遊間の打球を木浪がダイビングで捕球し、二塁へトスして封殺。四回2死一、三塁は林の三遊間への鋭い打球を三塁・佐藤輝が軽快な動きで処理して一塁アウトとし、無失点で切り抜けた。「チームが勝ってるからね。それだけで十分」西勇は自らの勝ち星には目もくれず、岡田阪神の勝利のみを求めて黙々と仕事を果たす。

◆阪神・中野が好守で失点を防いだ。1―0の二回1死一、二塁。山本が放った一、二塁間のゴロに追いつき、反転してジャンピングスローで二塁をアウトに。「体勢もそこまで悪くなかったので、迷いなく、二塁に投げると決めていた」。一回無死一塁の打席では今季20個目となる犠打を決めて先制点をアシスト。「後半戦になってバントが得点になることがすごく多い。大事にやっていきたい」と2番の仕事をこなす。

◆体をぶん回して捉えた打球が左翼線を襲う。二塁に到達した阪神・森下翔太外野手(23)が、余裕の表情でアイブラックをアピールした。連続打点はついに大台の10試合に到達。ことごとくチャンスをものにし、チームを勢いづかせた。「先行で先制点を取るのが一番いい形なので、いい形で行けたかなと思います」2夜連続の〝速攻〟を決めた。一回先頭の近本が二塁への内野安打で出塁し、中野が2球で犠打を決めて森下が打席へ。ケイが内角に投じた155キロ直球を捉え、左翼線に打球をかっ飛ばした。プレーボールから6球で先制2ランを放った3日に続き、この日もわずか8球で先制。背番号1の一打ですぐに主導権をつかんだ。この一打で7月21日の広島戦(甲子園)から10試合連続打点。藤村富美男、掛布雅之の〝ミスタータイガース〟たちを上回って球団単独2位に名を連ねた。プロ野球記録であり、阪神のレジェンドでもあるバースの13試合連続に、また一歩近づく一打になった。

◆輝の夏、真っ盛り! 阪神は1点リードの五回に佐藤輝明内野手(25)の中越え3ランが飛び出すなど、DeNAに4-0で快勝した。佐藤輝は7試合連続マルチ安打、自己最長を更新する13試合連続安打、8月に入り4戦3発とグングン状態を上げる。連勝が8で止まった翌日に、大砲の躍動などで投打ががっちりとかみ合い、今季16度目の零封勝ちを飾った。確かな感触に、打った瞬間に右手に持ったバットを高く高くつき上げた。佐藤輝が眺める先で、打球はぐんぐんと伸びバックスクリーン右に突き刺さる。2試合連続で横浜の空にアーチを架け、試合を決定づけた。「リラックスしていい状態で打席に立てた。ホームランになったらいいなというのはあったので、最高の結果になってよかった。打てない時期もありましたけど、しっかり練習していい結果につながったと思います」一回に先制しながら、なかなか次の1点が遠い展開を打ち砕いた。五回1死から中野が安打、森下が四球を選び一、二塁で打席へ。2―1からの4球目を振り抜いた。「真っすぐにちょっと変化をつけてきた球だったがうまく反応できた。もう打った瞬間、いい感じかなと思った」と確信の8号3ランをたたき込んだ。4月5、6日のヤクルト戦(神宮)以来となる2戦連発。岡田監督も貴重な追加点に「ええとこで回ってくるしな。大きかったよな、3ラン」と目を細めた。四回には13試合連続安打となる右前打を放っており、七回にも痛烈に右翼線を破る安打で今季4度目の猛打賞を記録。8月に入り脅威の打率・588(17打数10安打)、3本塁打、6打点だ。「楽に打ってるよな、考えたらなぁ。全然力まんとな」と指揮官も認めるほど絶好調だ。

◆試合日まで頭に入れた〝普通〟の采配だったが、投入された中継ぎ陣は4点のリードを盤石のリレーで守り切り、阪神・岡田彰布監督(66)の期待に応えてみせた。石井、桐敷、ゲラ、岩崎がそろい踏みで相手打線に反撃ムードを高めることすら許さなかった。「球数も多かったからな、西(勇)も。もう4回で、きょうは5回で100球行くと思っとったからな。あした(5日)ゲームないし、きのう(3日)も(勝ちパターンは)投げてないから。別に、1回ずつ行こかいう、それだけのことや」試合後の囲み会見で、岡田監督はベンチ裏の通路で湿気と熱気に顔をゆがめながらも、継投策についてサラリと振り返った。4-0の六回に石井を2番手で起用し、クリーンアップを三者凡退に封じさせた。狭い横浜スタジアムでは何が起こるかわからない。ベンチの虎将は冷静だったが、同点の展開から岩貞、岡留らが打たれて大敗した次戦だけに、少しの隙も見せられないのはブルペン陣も一番わかっていた。石井は登板前に岩崎から「この試合の大事なところになると思うから、いつも通り頑張ってくれ」と背中を押されたことを明かし「3、4、5番ですごく怖いところではあったんですけど、すごくよかった」と胸を張った。これで石井は、7月13日の中日戦(バンテリン)で田中に左前打を浴びたのを最後に、9試合、25打者連続で安打を許していない。力強くバトンを受け継ぎ、七回は桐敷、八回はゲラ、九回は岩崎がいずれも無失点投球。7月15日の巨人戦(東京ドーム)以来14試合ぶりの〝完封勝利〟となった。「もう普通やで。昨日負けたから今日が大事とか、そんなんは一切思ってないよ。昨日も無理したら石井と桐敷使っても良かったんやで。でも、そういうことは必要ない、まだ。そういうことやんか」岡田監督は秋にセ界の頂点に立つことだけを見据え、強力投手陣を巧みに操っていく。(新里公章)

◆阪神・木浪が好守で西勇を救った。1―0の二回2死一、二塁で林の打球は二遊間へ。横っ飛びで捕球し、二塁へトスして一走を封殺した。「抜けるか抜けないかで試合の流れが変わると思うので。そこでしっかりアウトが取れたのがよかった」。序盤のリードを守って白星に貢献し「ピッチャーを助けられてよかった」とうなずいた。

◆前夜に連敗を9で止めたDeNAは、逆襲への弾みをつけられなかった。散発の3安打で今季10度目の零封負けを喫し、自力優勝の可能性が消滅。三浦大輔監督(50)は「(相手に)うまく攻められた」と淡々と語った。左右の揺さぶりに緩急を織り交ぜた阪神先発の西勇に翻弄され、五回まで2安打に抑えられた。六回からは相手の継投策を前に3イニング連続で三者凡退に倒れ、10安打で10得点を挙げた前日の大勝から一転した。救援陣は走者を背負う展開が続き、攻撃へのリズムをつくれなかった。首位広島とのゲーム差は7・5に拡大。6日の中日戦(長良川)を皮切りに9連戦が始まる。三浦監督は「まだ終わりじゃない」と声を振り絞った。(鈴木智紘)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
50394 0.562
(↑0.005)
-
(-)
50268
(+6)
229
(+4)
36
(+1)
45
(-)
0.233
(↑0.001)
2.180
(↓0.02)
2
(-)
巨人
51425 0.548
(↑0.005)
1
(-)
45297
(+4)
263
(+1)
54
(-)
44
(+1)
0.238
(-)
2.540
(↑0.02)
3
(-)
阪神
51435 0.543
(↑0.005)
1.5
(-)
44313
(+4)
272
(-)
41
(+1)
31
(+1)
0.235
(-)
2.260
(↑0.03)
4
(-)
DeNA
46501 0.479
(↓0.005)
7.5
(↓1)
46328
(-)
336
(+4)
66
(-)
47
(-)
0.251
(↓0.002)
3.080
(↓0.01)
5
(-)
中日
41526 0.441
(↓0.005)
11
(↓1)
44233
(+4)
313
(+6)
40
(-)
28
(-)
0.236
(-)
2.720
(↓0.03)
6
(-)
ヤクルト
39534 0.424
(↓0.005)
12.5
(↓1)
47332
(+1)
352
(+4)
66
(-)
45
(+1)
0.237
(↓0.001)
3.450
(↑0.01)