1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 9 | 3 | 2 |
DeNA | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 4 | X | 10 | 10 | 0 | 2 |
勝利投手:山﨑 康晃(2勝3敗3S) 敗戦投手:岩貞 祐太(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆DeNAが連敗を9で止めた。DeNAは3-4で迎えた6回裏、オースティンにこの日2本目の本塁打となるソロが飛び出し、同点とする。続く7回には、2死一二塁から佐野が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・山崎が今季2勝目。敗れた阪神は、投手陣が振るわなかった。
◆阪神は今季最長の連勝を9に伸ばせるか、この日も通常オーダーで挑む。4番は16試合連続で佐藤輝明内野手(25)。前日1日には22年9月にマークして以来、自己最長タイとなる11試合連続安打を決めた。打率もチームトップの2割6分6厘に上昇しており、この日も4番を軸に大量得点を目指す。先発は大竹耕太郎投手(29)。横浜ではソフトバンク時代を含め初先発。昨季は3試合で1勝1敗のDeNA打線に臨む。
◆阪神佐藤輝明内野手(25)が初回に豪快な7号ソロを放ち、自身最長を更新する12試合連続安打とした。森下が先制2ランを放ち、なおも1死走者なし。DeNA吉野の2球目、高めに入った147キロ直球を捉えた。たかだかと舞い上がった打球は、右翼スタンド中段へ一直線。初回に3点のリードを奪う、大きなアーチとなった。佐藤輝は17日巨人戦(東京ドーム)からこれで12試合連続安打をマーク。前夜までマルチ安打が4度、猛打賞が2度と、勢いが止まらない。
◆阪神森下翔太外野手(23)が、驚異の9試合連続打点を決めた。初回1死二塁で左翼への先制9号2ラン。DeNA吉野の立ち上がりを打ち崩した。9試合連続打点は、2リーグ分立後の球団歴代2位タイ。1951年の藤村富美男、1985年の掛布雅之に並んだ。球団歴代1位は13試合連続打点の86年バース。森下が歴代の「ミスタータイガース」たちに並んだ。
◆9連敗中のDeNAが出ばなをくじかれた。本拠地初先発の2年目右腕・吉野光樹投手(26)が立ち上がりでやられた。1回、先頭の阪神近本に右前打を浴びると、犠打で1死二塁とされてから絶好調の森下に145キロ直球を捉えられた。左翼席への先制2ラン。さらに続く佐藤輝にも高めの147キロ直球を右翼席中段まで運ばれた。2者連続アーチで一挙3点を背負う展開となった。打線は後半戦7試合でいずれも3得点以下と得点力不足に苦しんでおり、大きな痛手となる3失点だったが、4番のオースティンが救った。1番梶原の左前打と二盗、3年ぶりに2番に入った牧が四球で走者をため、前日の同戦で脳振とう特例から復帰したばかりの4番が豪快な16号3ランですぐさま試合を振り出しに。敗れれば10連敗で広島の結果次第で自力Vが消滅する一戦で、帰ってきたオースティンが貫禄の一打を見せつけた。
◆/アイブラック・アベック\あまりにも絶好調#佐藤輝明 2者連続のホームラン?プロ野球(2024/8/3)?? DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #tigers pic.twitter.com/3fv360zU9v
◆来年16年ぶりに社会人野球に復帰する日産自動車(本社・横浜市)野球部の伊藤祐樹監督(52)が始球式を行った。同監督は大役を前に、DeNA三浦大輔監督(50)と面会し、がっちり握手。横浜を拠点とするチームとしてお互いの健闘を誓った。都市対抗で2度の日本一を誇る日産野球部は、2009年を最後に休部していたが、昨年9月、活動再開を発表、25年に復活を遂げる。三浦監督から「神奈川のチーム同士、プロアマを問わず野球界を盛り上げて行きましょう。始球式頑張ってください」とエールを送られた伊藤監督は「頑張ります」と笑顔で答えた。背番号23、日産野球部の新ユニホームで始球式に臨んだ伊藤監督は「日産リーフ」のリリーフカーで入場。右上から力強い直球を披露し、「リリーフカーの加速も滑らかで、投球もスムーズないいボールが行った。少し緊張したが、最後までやりきれてよかった」。現役時代「ミスター日産」と呼ばれた伊藤監督は、今年1月から「日産野球部復活プロジェクト」の中心となって、来年の活動再開に向けて奔走している。始球式を終え「復活する野球部にとって、リーフに乗って新しいユニホームで始球式をしたことに大きな意義があると思う。社会人野球の新しいモデルケースになれるようやって行きたい」と、活動再開に向けての抱負を話した。
◆阪神佐藤輝明内野手(25)が、12球団最多となる14個目の失策を犯した。3回1死、DeNA牧の三塁へのゴロは難しいバウンドに。これを後ろに下がりながら捕球を試みたが、グラブに収めることができなかった。その後、後続を断って無失点でこの回を終えた。
◆阪神中野拓夢内野手(28)が"秘打"でチャンスをつくった。3-3で同点の5回。DeNAウィックから三塁線を破る二塁打を放った。内角球を詰まりながらも持っていったもの。打球に特殊な回転がかかっていたようで、三塁手宮崎のグラブを通過するラッキーな形での安打となった。
◆阪神先発の大竹耕太郎投手(29)が、DeNAの助っ人に2本の同点アーチを許した。阪神リードの4-3で迎えた6回。打席に立ったDeNAタイラー・オースティン内野手(32)が大竹の5球目、高めに入った直球をフルスイングした。オースティンは打った瞬間、スタンドインを確信。打球は左中間スタンドの最上段へと一直線に飛んでいった。マウンドの大竹は思わず、膝に手をついていた。大竹は初回1死一、二塁の場面でも、オースティンに初球のカーブを捉えられ、左中間へ一時同点ソロを許していた。今年初のDeNA戦で、苦い2被弾となった。
◆阪神大山悠輔内野手(29)が大ジャンプで悪い流れを食い止めた。6回、タイラー・オースティン内野手(32)に同点ソロを浴びた直後。宮崎敏郎内野手(35)の三塁への打球をさばいた佐藤輝明内野手(25)の一塁送球が高く浮いた。一塁手の大山は身長181センチの体で思い切りジャンプして、ミットの先でキャッチ。ボールがミットから半分飛び出した状態でベース端に着地した。判定はセーフだったが大山はすぐさまリクエストをベンチの岡田彰布監督(66)に要求。すぐにリプレー検証はあっという間に終わり、アウトに覆った。この回、勝ち越しは許さなかった。
◆阪神佐藤輝明内野手(25)が、本塁打あり勝負強い一打ありの大暴れだ。初回は7号ソロ。さらに3-3の同点で迎えた5回1死三塁ではDeNAウィックから中前適時打を放ち、勝ち越しを決めた。佐藤輝は自身最長を更新する12試合連続安打。打率も、この時点で2割7分台に乗った。6試合連続の1試合複数安打と絶好調の夏だ。
◆阪神岩貞祐太投手(32)が、乱調で勝ち越し点を献上した。4-4で同点の7回に2番手で登板。先頭林に四球、代打柴田に犠打、1番梶原を空振り三振、2番牧に2ボールとしたところで申告敬遠。ここまで12球、相手の空振りでストライクをとったものの、1球もストライクゾーンにボールがいかなかった。2死一、二塁で対佐野。初球でやっと見逃しストライクをとった。ただ、2球目の147キロ直球を中前に運ばれ、二塁走者が生還。さらに中堅近本光司外野手(29)の送球を三塁佐藤輝明内野手(25)がそらし、一塁走者の牧も一気に生還した(記録は近本の悪送球)。岩貞が2失点で降板。終盤に勝ち越しを許した。
◆阪神岡留英貴投手(24)が大量失点で降板した。8回。2点を失い、なおも2死一、三塁。DeNA牧の打席で一塁けん制を入れたが、これが大きく浮いて悪送球となった。この間に三塁走者が生還。とんでもないけん制悪送球で痛い失点となった。4-6の2点ビハインドで迎えたイニングだった。まず、1死一、三塁で林のスクイズを一塁大山悠輔内野手(29)が本塁送球も間に合わずに失点(記録は野選)。さらに1死満塁で梶原の併殺崩れの間に1点を失った。そして岡留の悪送球。最後は2死二塁で牧に左前適時打を浴び、10点目を献上した。4-4で同点の7回には2番手岩貞祐太投手(32)が崩れ、2失点。頼みの中継ぎ陣が試合を壊してしまった。
◆阪神がDeNAに逆転負けを喫し、今季最長だった連勝は8でストップした。黒星は前半戦の7月20日広島戦(甲子園)以来となった。先制は絶好調、森下翔太外野手(23)のバットから生まれた。初回1死二塁でいきなり左翼への先制9号2ラン。これで9試合連続打点とし、51年の藤村富美男、85年の掛布雅之に並ぶ球団歴代2位の記録となった。さらに4番佐藤輝明内野手(25)が7号ソロで続き初回に3点を先制。佐藤輝はこれで自身最長の12試合連続安打とした。しかし、直後の1回裏にDeNAオースティンに3ランを許し、同点に追いつかれた。再びリードしたのは阪神だった。3-3の同点で迎えた5回1死三塁で中前適時打を放ち勝ち越し。しかし再び6回、オースティンにソロアーチを許し、またも同点に追いつかれた。そして4-4のまま迎えた7回、この回から登板した岩貞が先頭の林にストレートの四球を与えると、2死一、二塁で佐野に中前適時打を献上。近本の送球がそれた間に一塁走者の牧も生還し、2点の勝ち越しを許した。後半戦に入って初黒星。それでも打線は依然と好調さを見せた。
◆DeNAがチーム一丸で10試合ぶりの勝利を挙げた。三浦監督政権下で最長タイとなる10連敗は免れた。脳振とう特例から復帰2戦目のオースティンが流れを変えた。1回に本拠地初先発の2年目右腕・吉野が2本塁打を浴びて3失点。泥沼の10連敗がチラつく重たいムードを一掃した。1回1死一、二塁、阪神大竹の初球カーブを左中間席に運び、感情を爆発させる16号3ラン。「良い感触で捉えられましたが、高く上がったので風のおかげでスタンドまで届くことができました」と試合を振り出しに戻した。さらに1点を勝ち越されてからの6回先頭、左翼席上段に飛距離134メートルの特大同点ソロ。「今シーズン一番の手応えです!バッティングカウントだったので甘いボールがきたら積極的にいこうと決めていました」と再びチームを救った。後半戦は7試合連続3得点以下だったが、8試合ぶりの4得点目を挙げて打線をもり立てた。5回にウィックが不運な安打から勝ち越しを許すも、2回1失点、山崎が1回無失点でつなぐと、打線が応えた。7回2死一、二塁、佐野が阪神2番手岩貞から中前への勝ち越し適時打。3年ぶりに2番起用された一走・牧も積極走塁で果敢に三塁を狙うと、これが相手の悪送球を呼び、ボールが転々としている間にヘッドスライディングで本塁まで陥れた。ナインは感情を爆発させて喜び合った。8回はウェンデルケン、9回は森原が締めて7月19日ヤクルト戦(神宮)以来の白星。負ければ10連敗で広島の結果次第で自力Vが消滅する可能性のあった重要な一戦を制し、上位争いに土俵際で踏みとどまった。
◆阪神佐藤輝明が、特大弾で自己最長12試合連続安打を決めた。初回1死。3番森下に先制2ランが出た直後だ。吉野の147キロ直球を捉えた。右翼梶原が1度は前に出たが、最終的には右翼スタンド中段に着弾するほどの飛距離が出た。2試合ぶりの7号ソロ。森下との「アイブラック兄弟」で今季初、昨年9月8日広島戦以来3度目のアベック弾。「ホームランを狙っていたわけではないですけど、良い当たりを打てて良かったです」と言った。7月17日巨人戦から12試合連続で安打。この間、48打数21安打、打率4割3分8厘、2本塁打、10打点と強烈な数字だ。3-3で同点の5回1死三塁ではウィックから中前適時打を放ち一時勝ち越し。6試合連続の1試合複数安打にもなった。3回には12球団最多14個目の失策を犯し「しっかり練習っていうところです」。連勝も8で止まり、引き締めてリスタートする。
◆阪神はDeNAに逆転負けを喫し、今季最長だった連勝は8でストップした。黒星は前半戦の7月20日広島戦(甲子園)以来。初回、森下翔太外野手(23)の9号3ランで先制。さらに佐藤輝明内野手(25)が7号ソロで続く最高の出だしだった。だが大竹耕太郎投手(29)直後にタイラー・オースティン内野手(32)に同点3ランを許した。大竹はその後立ち直ったが、1点リードの6回に再びオースティンに同点ソロを浴びた。誤算は7回から登板した岩貞祐太(32)。制球に苦しみ、2点を勝ち越された。8回に岡留英貴(24)も4失点して突き放された。岡田彰布監督(66)の一問一答は以下の通り。-岩貞は先頭の四球から「ああ、もう一緒よ」-オースティンに打たれた「いや初回も、あっこもお前、ホームランだけはお前...。(6回はカウント)3-1やからちょっと考えたらええのにな。しかし、ええ? 1点取ったあとでなあ。そらお前あそこで抑えとったら投げるピッチャーも全然違うわけやから、7回から。なあ。なんか、エアポケットみたいになるんよ、あれなあ。初回でもそうやろ。なんか1試合にあるんよな、1、2回な」-だいたいやられる時は同じパターン「そうやん、そんなもん」-もうちょっとバッテリーに繊細さがほしい「だからずっとやん。1試合にあるんよ。1回か2回」-エアポケットが「おーん、エアポケットあるよ。昨日もやろ。初回に言うたんよ。低めばっかり投げてストライク入らへんのやったら高めも投げえ、いうて。一緒や。同じことや。昨日も言うたところや」
◆阪神近本光司外野手(29)が2試合ぶりの安打で先制のホームを踏んだ。初回に右前打。中野の犠打で二塁へ進み、森下の2ランで生還した。3回にも安打を放ち、すかさずリーグトップの13個目の盗塁となる二盗に成功。ただ、3-3の同点で迎えた4回2死満塁で吉野に見逃し三振に仕留められた。「いつの試合も大事だと思う」と4日の一戦に気持ちを切り替えた。
◆阪神岡留英貴投手(24)が自己ワースト4失点と炎上した。7回2死二塁のピンチで登板。オースティンを遊ゴロに仕留め火消しに成功したところまではよかった。8回は4安打を集められ、相手のスクイズ(記録は野選)、併殺崩れ、自身のけん制悪送球、最後は牧に適時打を浴びた。ビハインドを6点に広げてしまい万事休す。「実力不足です」と猛省した。
◆阪神大竹耕太郎投手(29)がオースティンの前に沈んだ。3点リードの初回に同点3ランを浴び、1点リードの6回にも同点ソロを浴びた。3月30日巨人戦以来となる今季2度目の1試合2被弾。6回4失点で降板したものの勝ち負けはつかなかった。「次抑えるしかない」ときっぱり。「長打にならないように次どうしていくかが大事。長距離バッターに対して長打にならないような配球を習得できたら」と前を向いた。
◆もがき苦しんだ分だけ、格別な勝利の味だった。DeNA三浦大輔監督(50)は言った。「長かったですね...」。連敗を9で止め、7月19日ヤクルト戦(神宮)以来となる後半戦初勝利。勝利の握手が、ファンの声援がいつも以上に力強かった。帰ってきたオースティンが救世主になった。脳振とう特例での抹消から復帰2戦目。3点を追う1回1死一、二塁に同点の16号3ラン。さらに1点を追う6回先頭でも特大17号ソロ。2度の同点弾で「今シーズン一番の手応えでした」と救った。4番に続くように7回2死一、二塁、佐野が中前へ決勝適時打を放ち、一走・牧も積極走塁で悪送球の間に本塁を陥れた。佐野が、牧が、オースティンが、チーム全員が叫んだ。泥沼の9連敗。三浦監督は日々打線をてこ入れしてもがいた。ナインも同じ。牧は「気分を変えて」とこの日からオールドスタイルに変更。度会は走塁ミスの翌日に特別走塁練習で見つめ直した。ナインは連日続く猛暑に体力を奪われながらも、スタッフが氷や水を用意してサポート。前日2日にはベンチに塩がまかれて清められた。一丸でトンネルを抜け「過去は変えられない。選手たちもしんどかったと思いますけど、誰1人諦めなかったからこその勝利だったと思います」と指揮官。自力V消滅危機で踏みとどまった。過去は変えられずとも、この1勝から明るい未来を作り上げていく。【小早川宗一郎】
◆DeNAが、阪神に快勝し、連敗を9で止め、「Kanagawaユニホーム」で初勝利を飾った。7月26日の巨人戦から着用し、5試合目で待望の白星を挙げた。主砲のオースティンが3ラン、ソロと2本の本塁打で試合を2度振り出しに戻し、同点の7回に前キャプテンの佐野恵太外野手(29)が、決勝の適時打を放った。同ユニホームは、球団の本拠地を神奈川県に移転してから70年目という節目を記念し、制作を発表。前身の大洋が神奈川県に本拠地を移転した1955年(昭30)当時のユニホームをオマージュした。当時の球団ロゴカラーであるネイビーをメインカラーに採用し、右肩には袖ロゴと同じ「Kanagawa」を表すロゴマーク、左肩には「ありがとう神奈川。これからも共に。」プロジェクトのロゴが配置された。球団として初めて胸元に「Kanagawa」の文字を採用し、「K」の文字は「70」にも見える作りにした。チームを受け入れ、支え続けてくれた神奈川への感謝の思いが込められている。X(旧ツイッター)でも連日、「神奈川ユニ」がトレンド入りし、ファンからも大きな注目を集める。
◆未来のミスタータイガースだ! 阪神森下翔太外野手(23)が歴代のレジェンドに並んだ。初回に先制9号2ランを放ち、9試合連続打点をマーク。1951年藤村富美男、85年掛布雅之が記録した球団歴代2位の数字に並んだ。試合は9連敗中だったDeNAに逆転負けを喫し、今季最長だった連勝は8でストップ。巨人が勝利したため2位から3位に後退した。弾丸ライナーが虎党の待つ左翼席に吸い込まれる。森下は地元横浜の西日に照らされ、ゆっくりとダイヤモンドを1周。ベンチに戻ると先輩にポンポンと頭をたたかれ、熱い歓迎を受けた。「チャンスの場面だったので長打を狙うのではなく、ヒットでランナーをかえすイメージ。うまくバットに乗って角度がついて、最高の結果になってくれてよかった」開始3分での先制アーチだった。初回、1番近本が右前打で出塁し、2番中野の犠打で迎えた1死二塁の場面。DeNA先発吉野の2ボールからの3球目、145キロの直球をガツン。「芯に当てたり、強い打球が行けば何が起こるかわからない」とファーストストライクを振り抜いた。今季9号2ランで、21日広島戦(甲子園)からの連続試合打点を9に伸ばした。球団では、歴代1位の13試合連続打点を記録した86年バース以来、38年ぶり。51年藤村、85年掛布に並ぶ、2リーグ分立後の球団歴代2位となった。右打者に限れば、初代ミスタータイガース、藤村と同じ最長記録。プロ2年目の若虎が、輝く虎のレジェンドと並んだ。これが森下にとって横浜初アーチだった。神奈川出身ながら、昨季はセ・リーグ本拠地最低の打率1割5分8厘と苦しんだ球場。「あんまりプロに入ってから得意としてなかったので。地元ですし、1本出たらうれしいですね」と笑みがこぼれた。チームは逆転負けを喫し、連勝は8でストップ。ただ、8連勝中はチーム55得点のうち、森下が12打点をマーク。この日を含めてチームトップの44打点をたたき出し、勝負強さが光る。「打点にはこだわってこれからもやっていきたい」と頼もしさが増す23歳。「切り替えて連敗はできないので、しっかり勝っていきたい」。首位広島に1・5差と射程圏内。背番号1が勝負強いバットで打線をけん引する。【村松万里子】
◆阪神がDeNAに逆転負けを喫し、今季最長だった連勝が8で止まった。終わってみれば、7月13日中日戦(バンテリンドーム)以来の2ケタ失点。「なんかエアポケットみたいになるんよ。初回でもそうやろ? なんか1試合に1、2回あるんよな」。岡田彰布監督(66)は失点を止められなかったバッテリーに、苦い表情を浮かべていた。3点先制した直後の1回裏。大竹がDeNAオースティンに同点3ランを許した。再び1点リードで迎えた6回、またも助っ人に同点ソロ。「初回もあそこ(6回)も、ホームランだけ、(カウント)3-1やから考えたらええのにな。1点取った後でな。あそこで抑えていたら投げるピッチャーも全然違うわけや、7回から」。流れをつかみきれないまま終盤を迎えた。嫌な予感は的中する。7回に登板した岩貞は、先頭の林にストレートの四球を与えると、2死一、二塁で佐野に中前適時打を浴び、近本の悪送球もからんで2失点。四球から失点するパターンに、指揮官は「いやあ、もう一緒」と嘆いた。8回に登板した岡留は、自身の悪送球もからみ今季最多4失点(自責2)。3回の佐藤輝のファンブルも含めると、6月22日DeNA戦(甲子園)以来の計3失策を喫した。岡田監督は"急降下"するイニングに「エアポケット」と繰り返した。「エアポケットあるよ。昨日でも2回に言うたんよ。低めばっかり投げてストライク入らへんのやったら高めも投げえ言うて。一緒や」。前日2日の2回は、先発村上が低めのボールが決まらずに2四球を出し失点していた。後半戦初黒星で、再び首位広島と1・5ゲーム差の3位。それでも打線は依然として好調だ。連敗は阻止し、3カード連続の勝ち越しは譲らない。【磯綾乃】岩貞(4-4の7回に登板し勝ち越しの2点を献上)「チームが良い状況の中で自滅してしまい申し訳ない気持ちです」中野(初回に犠打でチャンス拡大、5回には二塁打で出塁し佐藤輝の適時打で生還)「勝負の世界なので、どこかで(負ける)っていうのはありましたけど。守備のミスが少し目立っているので引き締めないといけない」安藤1軍投手コーチ(石井、桐敷を起用せず中継ぎ陣が崩れ)「毎回、毎回はね」
◆DeNAタイラー・オースティン内野手(32)が救世主になった。1回に本拠地初先発の2年目右腕・吉野が2本塁打を浴びて3失点。泥沼の10連敗がチラつく重たいムードを一掃した。1回1死一、二塁、阪神大竹の初球カーブを左中間席に運んだ。感情を爆発させる16号3ラン。「彼は素晴らしいピッチャーなので、そんなにチャンスはないと思いましたが、反応ができたのでしっかり打てました」と試合を振り出しに戻した。さらに1点を勝ち越されてからの6回先頭、左翼席最上段に飛距離134メートルの特大の同点ソロ。「正直あの一振りは今年一番良かったひと振りです。タイミングもかみ合って良い打球が飛んだと思っています」と自画自賛の1発だった。球宴で右のあご付近に打球を受け、脳振とう特例で抹消。口内は出血し、痛みのあまり食事は口の左側に寄せてかんだ。1軍の戦いぶりはテレビやスマホでチェックしていたが、自身不在の間は6戦全敗。「自分がいないというのは歯がゆい思いで見てました」。後半戦は7試合連続3得点以下と打線は湿っていたが1人で"3点の壁"を突破する4打点で勝利に導いた。大型連敗に沈むチームを鼓舞した4番は「優勝するために必要なピースは全てそろっていると思います。あとはそこがうまくかみ合うか。球場に来て、お互いのことを信じて、しっかり練習して、フィールド上では全力を出す。そういうことの積み重ねの先に、勝利、優勝があるんじゃないかと思っています」と力を込めた。負ければ10連敗で広島の結果次第で自力Vが消滅する可能性のある重要な一戦で、優勝に必要不可欠な頼れる助っ人が貫禄の活躍ぶりを見せた。
◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】阪神森下翔太がミスタータイガースの藤村富美男、掛布雅之に並ぶ9戦連続打点を達成。球団2位の活躍を1戦目からプレイバック。いよいよ10戦連続に挑みます。
◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(29)はプロ7年目で初めて横浜スタジアムのマウンドに上がる。昨季12勝でチームの勝ち頭となった左腕は、今季もここまで9勝の才木に次ぐ7勝を記録。チームの9連勝へ向けて腕を振る。打線は8連勝を決めた2日と同じ並びで、初対戦のDeNA・吉野攻略を目指す。
◆4日のDeNA戦に先発する阪神・西勇輝投手(33)は試合前にショートダッシュなどで調整した。DeNA打線の印象を「めっちゃ打つ」と明かしながら、「重量打線でどこからでも点が取れるイメージなので、9人でみんなで向かっていきたい」とチーム一丸となっての勝利へ意気込んだ。横浜スタジアムのマウンドは2022年6月28日以来2年ぶりとなるが「2年ぶりといってもやっぱ投げている数はある。マウンドが自分が投げるところ(一塁側の端)だけちょっと土が違うから、そこだけ注意していきたい」と経験も対策も十分。7月7日の対戦(甲子園)で3回6安打3失点と攻略されたリベンジの5勝目を狙う。
◆8連勝中の阪神打線が止まらない。一回から森下翔太外野手(23)、佐藤輝明内野手(25)の2者連続本塁打で試合の主導権を握った。プロ2度目の先発だった吉野の立ち上がりを攻め立てた。先頭の近本が右前打で出塁すると、中野が1球で送っていきなり得点圏のチャンスを作る。森下は2ボールからの3球目を一閃。ライナーで左翼スタンドに飛び込む9号2ランで先制した。森下はこれで9試合連続打点。これは球団では86年にバースがプロ野球記録の13試合連続打点をマークして以来38年ぶりとなった。続く佐藤輝も2球目の直球をとらえて右翼への7号ソロ。一発攻勢で一回から3点のリードを奪った。森下は「打ったのはストレート。チャンスの場面だったので、長打を狙うのではなく、ヒットでランナーをかえすことがというイメージでした。うまくバットに乗って角度がついて、最高の結果になってくれてよかったです」とコメントした。
◆DeNA―阪神15回戦(横浜)が3日、「やっちゃえNISSANナイター」として開催され、来年16年ぶりに社会人野球に復帰する日産自動車野球部の伊藤祐樹監督(52)が試合前にセレモニアルピッチを務めた。伊藤監督は「日産リーフ」のリリーフカーに乗って登場。同野球部の新ユニホーム姿でマウンドに上がり、見事なストライク投球を見せた。「リーフの乗り心地そのままに、スムーズな良い球が投げられた。6万人近い日産関係者の思いを背中に投げ、いいスタートを切れた」と語った。DeNA・三浦大輔監督(50)は「同じ神奈川のチームとして、プロアマ問わず、神奈川の野球がもっともっと盛り上がっていけるよう、お互い頑張っていきましょう」とエールを送った。
◆一回に森下、佐藤輝の2者連続本塁打で3点を先制した阪神だったが、直後の守りでいきなり同点に追いつかれた。プロ7年目で初めての横浜のマウンドに立った先発・大竹が立ち上がりに捕まった。先頭・梶原の安打と牧への四球で2人の走者を背負うと、1死一、二塁となってオースティン。初球のカーブをこするようにすくい上げた打球は高々と左中間に上がり、そのままスタンド最前列へ飛び込んだ。強力助っ人の16号3ランで試合は振り出しに。一回から両軍合わせて3本の本塁打が飛び出す空中戦となっている。
◆阪神が五回、佐藤輝明内野手(25)の適時打で勝ち越しに成功した。一回に3点を取り合ったものの三回1死三塁、四回2死満塁の好機を逃し、あと一本が出ない展開が続く。しかし五回、2番手・ウィックの代わり鼻をとらえた。まず先頭の中野が振りぬいた打球は不規則な回転で三塁線へ。三塁手の宮崎が処理することができず、ファウルゾーンを転々とする間に一気に二塁を陥れた。続く森下は右翼へのフライで中野を進塁させて1死三塁となって佐藤輝。3球目の変化球を素直に中前にはじき返し、貴重な勝ち越し点を奪った。佐藤輝は一回にも7号ソロを放っており、これで後半戦は8打点と勝負強さを発揮する。スコアを4-3とし、9連勝へ向けて阪神が一歩前に出た。佐藤輝は「打ったのはカーブ。初回以降、点が入っていませんでしたし、チャンスの場面だったのでどんな形でもランナーをかえしたいと思っていました。いい場面で一本出すことができて最高です。何があるかわからない球場なので最後まで頑張ります」とコメントした。
◆阪神・大竹耕太郎投手(29)がDeNA・オースティンに本塁打を浴びて同点とされた。五回に佐藤輝の適時打で4-3と1点リードだったが六回。先頭のオースティンにカウント3-1とバッティングカウントにしてしまうと、5球目の直球を痛打。打った瞬間に本塁打を確信するほどの打球は、左翼スタンド最上段に突き刺さった。大竹は一回にもオースティンに同点3ランを浴びており、この日2本目の被弾に思わずマウンドで膝に手をついて悔しがった。それでも後続は退け、同点で試合は終盤に入った。
◆2番手で登板した阪神・岩貞祐太投手(32)が今季初失点を喫し、阪神はこの日初めてリードを許した。4-4で迎えた七回、2番手として岩貞がマウンドへ。先頭林に四球を許し、犠打で1死二塁。梶原からは三振で2死としたが、牧には2ボールとなったところでベンチが申告敬遠を選択し、2死一、二塁で佐野との勝負となった。しかし1ストライクからの2球目。二遊間へ転がったゴロはそのまま中前へ転がった。二塁走者の林がホームイン。さらに一塁から三塁を狙った牧を刺そうとした近本の送球が悪送球となり、ボールが点々とする間に一気に本塁に生還。ミスも重なって2点を追いかける展開となった。
◆阪神は逆転負けで後半戦初黒星を喫し、連勝は8でストップした。一回から森下翔太外野手(23)の9試合連続打点となる9号2ランで先制する。球団ではバース氏に次いで歴代2位タイとなり、藤村富美男氏、掛布雅之氏に肩を並べた。さらに佐藤輝明内野手(25)も二者連続本塁打となる7号ソロで3点リードを奪った。しかし投手陣が踏ん張れない。横浜スタジアム初登板となった大竹耕太郎投手(29)は一回、オースティンに同点3ランを許すと、佐藤輝の適時打で勝ち越した後の六回にも再びオースティンに本塁打を浴び、リードを守れなかった。さらに2番手・岩貞祐太投手(32)も先頭への四球から2死一、二塁となって佐野に勝ち越し適時打を浴び、近本の送球ミスも重なって2失点(自責1)。八回にも岡留英貴投手(24)が4点を失って10失点となり、7月13日の中日戦(バンテリンドーム)以来今季3度目の2桁失点で完敗。首位広島との差は1・5ゲームに広がった。
◆DeNAは終盤に打線がつながり、連敗を9で止めた。六回にオースティンがこの日2本塁打目の17号ソロを放ち同点。七回に佐野の適時打に失策も絡み2点を勝ち越し、八回に4点を加えた。阪神は投手が崩れて連勝が8でストップ。
◆DeNA先発の吉野光樹=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)
◆阪神が逆転負けで連勝は「8」で止まり、後半戦初黒星を喫した。4ー4の七回に登板した岩貞祐太投手(32)が先頭打者への四球から窮地を招き、佐野恵太外野手(29)に中前適時打を許し、打球を処理した近本光司外野手(29)の三塁悪送球で、2点を奪われた。八回は岡留英貴投手(24)が4点を失った。一回に森下翔太外野手(23)、佐藤輝明内野手(25)の連続本塁打で3点を先取。同点の五回は佐藤輝の中前打で勝ち越したが、大竹耕太郎投手(29)が六回、タイラー・オースティン内野手(32)に2本目の本塁打を浴びた。森下は2リーグ分立後、51年藤村冨美男、85年掛布雅之に並ぶ球団2位の9戦連続打点。佐藤輝の12試合連続安打は自己最長。両者のアベック弾は通算3度目。15試合ぶりの2桁失点で一日で3位に転落した岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=50勝43敗5分、観衆=3万3408人)。ーー岩貞は先頭の四球から「いやあ、もう一緒」ーーオースティンによく打たれる「(同点3ランを浴びた)初回もあっこもお前、ホームランだけ、お前。(六回の同点弾はカウント)3ー1やから考えたらええのにな。しかし、ええ? 1点取った後でな。あそこで抑えていたら投げるピッチャーも全然違うわけや、七回から。なんかエアポケットみたいになるんよ、アレな。初回でもそうやろ? なんか1試合に1、2回あるんよな」ーーやられるのはこのパターン「そや。そんなもんお前」ーーバッテリーに繊細さがほしいか「だからずっとや1試合に1,2回あるんよ」ーーエアポケット「エアポケットあるよ。昨日も言うたんよ。低めばっかり投げてストライク入らへんのやったら高めも投げえ言うて。一緒や。同じことや。昨日も言うたところや」
◆DeNAが大勝で連敗を「9」で止めた。三浦大輔監督(50)は「長かったですね...。選手たちが自分の役割、一生懸命やることを突き詰めてやってくれた。一つ勝ってどうこうではないですけど、まず連敗を止められたのは大きいですし、明日につなげられるように」と語った。2日に1軍に復帰したオースティンが2度の同点弾。七回は佐野が決勝打を放った。八回は林がスクイズを決め、新人時代以来3年ぶりの2番に入った牧も適時打を放つなど、駄目押しの一挙4得点。球宴明け7試合連続3得点以下に終わっていた打線が、終わってみれば2桁得点とようやくつながった。
◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(80)は9戦連続打点の阪神・森下翔太外野手(23)と12戦連続安打の佐藤輝明内野手(25)に言及した。敗れはしたが、阪神の各打者の状態の良さは維持できている。特に森下はプロ2年目で一番いい形で打てている。打席で常に思い切りよく打ちに行っているが、ボール球なら見逃せる。その結果、常に打者が有利なカウントになっている。ストライクゾーンだけを振るスタイルが確立しているので真っすぐ、変化球関係なく確実に捉えている。また森下の打撃を支えているのが4番・佐藤輝の存在。こちらも絶好調だから、相手投手は森下に対して「際どいコースに投げて、歩かせても」の攻めができず、必然的にストライク勝負の確率が高まっている。打者には必ず好不調の波がある。森下も下降線の時が来るだろう。その時、現状の打撃を映像などで見返すこと。それぐらい理想的な打撃だ。試合を振り返れば、同点で迎えた四回2死満塁の近本の見逃し三振が惜しまれる。追い込まれているのにヤマを張ったように映った。今季の近本はこういう姿が時々に見られる。追い込まれて際どいコースにバットを出すことは、近本クラスの選手なら難しくないはずだ。
◆脳振盪(のうしんとう)特例措置による抹消から2日に1軍復帰したDeNA・オースティン内野手(32)が、一回に復帰後初安打を3ランで飾り、六回は左翼席最上段へリーグ2位タイの17号ソロを運んだ。今季2度目の1試合2発はいずれも同点弾。連敗ストップに貢献し「チームが頑張っている中、自分がいないのは歯がゆい思いだった。勝利を重ねた先に優勝がある。勝ててよかった」と、はにかんだ。
◆DeNA・牧秀悟内野手(26)が1年目以来、3年ぶりの2番で起用された。今季は得点圏で苦戦する中、三浦監督に「2番を楽しんでくれ」と送り出され、一回は四球。七回は積極的な走塁で勝ち越し劇を生み、八回はバットを折りながら左前適時打を放った。二塁で好守備も見せ「なかなかチームに貢献できず悔しい思いをしていた。すごくいい勝ち方ができてよかった」とうなずいた。
◆森下が放ったアーチの興奮が冷め切らないうちに、佐藤輝が一気にたたみかけた。高々と横浜の空を舞った白球は、沈みかける太陽に照らされて右翼スタンドへ。まだ厳しい暑さにさらされていたファンをさらに熱くさせる一発で得点を重ねた。「ホームランは狙っていたわけではないですけど、良い当たりが打ててよかったです」〝弟分〟が作った勢いに乗った。森下が左翼へ先制2ランを放った直後、吉野の直球を捉えて今度は右翼へたたきこんだ。2試合ぶりの7号ソロで一回から3得点。森下との「アイブラック兄弟」での2者連続弾は初。狙わずとも自然に長打が生まれるところに、好調さが現れていた。
◆連勝が止まっても森下の勢いは止まらない! 阪神はDeNAに4-10で逆転負け。球宴明け初黒星で連勝は8でストップしたが、森下翔太外野手(23)が一回に先制の9号2ランを放ち、9試合連続で打点を挙げた。巨人と入れ替わって3位に後退したが、絶好調の3番打者が再浮上に導いてくれるはずや!連勝がストップしても、森下は止まらない。持ち前の勝負強さに、どんどん磨きがかかる。3番にチャンスで回せば、必ず何かを起こしてくれる。2週間ぶりの敗戦の中で、若き背番号1が偉大な虎のレジェンドたちに肩を並べた。「またチャンスで回ってきたので、なんとか先制点が大事だなと。結果的にホームランになったが、しっかりアジャストできたのはよかった」一回からDeNAの先発・吉野に襲い掛かった。近本が右前打で出塁すると、中野が1球で犠打を決めて1死二塁で打席へ。2ボールとなって、3球目だった。甘く入った直球をひと振り。「うまくバットに乗って角度がついて、最高の結果になった」と、ライナーで左翼スタンドに突き刺す9号2ランで先制に成功した。森下はこれで7月21日の広島戦(甲子園)から9試合連続打点を記録。1986年に13試合連続打点のプロ野球記録をマークしたランディ・バースに次ぐ球団2位タイとなった。同じ9試合連続打点には藤村富美男と掛布雅之という歴代の〝ミスタータイガース〟が並ぶ。「打点にはこだわって、これからもやっていきたい」とうなずいた。
◆ナインにはより注意深く、警戒心を高めてほしかったが、ポッカリと開いた〝空白〟を埋めることができずに敗れ去り、大型連勝も止まった。岡田監督も蒸し暑さに包まれたチームバスまでの通路で語気を強めた。「初回もあっこも、ホームランだけ(六回の同点弾はカウント)スリーワンやから考えたらええのにな。1点取った後でな。エアポケットみたいになるんよあれな。初回でもそうやろ? 一試合に1、2回あるんよな」虎将が厳しく指摘したのは4番オースティンに許した2被弾の場面。1発目は3-0の一回1死一、二塁で大竹の初球のカーブを左中間席へ運ばれ、試合は振り出しに。さらに、4-3の六回先頭でもカウント3-1から高め直球を左翼席にかっ飛ばされた。
◆いや~、残念!! 一回、いきなり後半戦の必勝スタイル『CNM』(近本、中野、森下で得点を挙げる)で先制したのに9連勝ならず!!ま、しゃ~ないでしょう! 3年連続パ・リーグVのオリックスの10連敗(野球はまさに筋書きのないドラマやね~)が止まったんだから。阪神の8連勝が止まっても、何の不思議もないやろ~! あ、そーや、DeNAさんも9連敗ストップ。敵ながら、おめでとうです。オースティンに2発を浴びた虎の先発、大竹だけど、6回98球、まだいけたと俺は思う!! しかし、あえて2番手に送り出した岩貞のコントロールが定まらず、試合を壊して敗戦へ...。全国の虎党は「ドラ1やろ、しっかりせーや!!」「能見から受け継いだ14番が泣いとるわ!!」の雨嵐だと思う...。ただ、俺はこの交代を正解とは言わないが、不正解とも言わない!! 桐敷、石井をまだ出したくない状況で、昨年のアレに24ホールドで貢献してくれた岩貞の力がこの先絶対に必要だから出したんや! 岩貞、次ほんまに信じとるからなあー!! 以上。
◆いきなり森下、佐藤輝の連続本塁打が飛び出して、9連勝バンザ~イと思ったら、ミス続出の逆転負け。野球は難しいねぇ。ただ、森下は9試合連続打点。なんと頼もしき3番打者か。連続試合打点のプロ野球記録は「13」。保持者はタテジマが誇る史上最強助っ人・バースだ。1986年のこと。ちょうど、これまたプロ野球記録の7試合連続本塁打を記録した時期とピタリ重なる。オールドファンなら絶対に忘れないシーンは86年6月26日。7戦連発の7本目は、巨人の剛腕・江川卓から後楽園球場の場外へ。吉田監督の下、阪神が日本一に輝いた翌年のことだった。この話題でもっとはしゃぎたいところだが、五輪サッカーの話題を。今回もダメだったか...。準々決勝敗退に日本中のファンが悔しい思いをした。スペインは強いのは分かっているけれど、1次リーグ3戦全勝だった今回こそメダルにが手が届く! 虎ソナも確信して深夜の死闘を見守ったのだが。2日夜の阪神快勝の原稿を書き上げ、ホテルに戻ったトラ番・邨田直人も部屋のテレビを食い入るように見たという。「これまでは明け方の試合だから、次の日の仕事も考えて、生観戦は控えていたんですが、スペイン戦は初めてライブで見ました。悔しいです」トラ番になる前にカタールW杯を取材した邨田の記憶によみがえってきたのが、東京五輪で担当したサッカー界のレジェンド・釜本邦茂さんのコラムだった。ご存じのように、日本はエースストライカー釜本を擁して1968年メキシコ五輪で「銅」に輝いて以来、メダルから遠ざかっている。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 |
49 | 39 | 4 | 0.557 (↑0.005) | - (-) |
51 | 262 (+4) | 225 (+1) | 35 (-) | 45 (-) |
0.232 (↑0.001) | 2.160 (↑0.02) |
2 (1↑) |
巨人 |
50 | 42 | 5 | 0.543 (↑0.005) | 1 (-) |
46 | 293 (+8) | 262 (+4) | 54 (+3) | 43 (-) |
0.238 (↑0.002) | 2.560 (↓0.01) |
3 (1↓) |
阪神 |
50 | 43 | 5 | 0.538 (↓0.005) | 1.5 (↓1) |
45 | 309 (+4) | 272 (+10) | 40 (+2) | 30 (+1) |
0.235 (↑0.001) | 2.290 (↓0.05) |
4 (-) |
DeNA |
46 | 49 | 1 | 0.484 (↑0.005) | 6.5 (-) |
47 | 328 (+10) | 332 (+4) | 66 (+2) | 47 (+1) |
0.253 (↑0.001) | 3.070 (↓0.01) |
5 (-) |
中日 |
41 | 51 | 6 | 0.446 (↓0.005) | 10 (↓1) |
45 | 229 (+1) | 307 (+4) | 40 (-) | 28 (-) |
0.236 (↑0.001) | 2.690 (↑0.01) |
6 (-) |
ヤクルト |
39 | 52 | 4 | 0.429 (↓0.004) | 11.5 (↓1) |
48 | 331 (+4) | 348 (+8) | 66 (+1) | 44 (-) |
0.238 (-) | 3.460 (↓0.06) |
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