中日(☆1対0★)ヤクルト =リーグ戦16回戦(2024.07.31)・バンテリンドーム=
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ヤクルト
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中日
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勝利投手:松木平 優太(1勝1敗0S)
(セーブ:マルティネス(1勝3敗30S))
敗戦投手:サイスニード(1勝5敗0S)
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◆中日は3回裏、1死三塁から高橋周が適時打を放ち、先制に成功する。投げては、先発・松木平が6回4安打無失点の好投。その後は3投手の継投で1点のリードを守り抜き、松木平はプロ初勝利を挙げた。敗れたヤクルトは、先発・サイスニードが試合をつくるも、打線が援護できなかった。

◆ヤクルトが、2戦連続無得点で今季12度目の完封負けを喫した。初対戦の中日先発・松木平優太を攻略できなかった。3回まで毎回走者を進めたが、つながらなかった。5回には、初めて得点圏に走者を置いたが、長岡、途中出場の西川はともに二ゴロに終わった。先発サイスニードは6回1失点と粘投したが、打線に元気がなかった。高津監督は「チャンスがなかったわけじゃないんですけどね。ランナー置いてからの仕掛けがちょっとできなかったですね」と言った。また好調をキープしていた赤羽が初回に死球を受け、左手甲の2カ所骨折というアクシデントも発生。塩見、サンタナら主力が長期離脱している中、故障者が続く不運にも見舞われた。高津監督は「しょうがないと思う部分と、こんなにけが人って出るんかと。彼なんてね、今本当にこう一生懸命の中で、非常に残念ですね」とため息を吐いた。

◆中日松木平優太投手(21)が6回4安打無失点でプロ初勝利を挙げた。4年目で支配下登録された右腕が本拠地デビュー戦となる2度目の先発で待望の勝利をつかんだ。初勝利の権利がかかる5回1死二、三塁のピンチも乗り切った。長岡、西川を内野ゴロに仕留める。1点のリードを手放すことはなかった。「(落合コーチに)死ぬ気で抑えろと言われたので死ぬ気で投げました。ほんとうにうれしいです!」。お立ち台で声を張り上げた。「憧れてしまったら超えられないので憧れるのはやめます」と話していた村上からは2三振を奪った。「強気でゾーンに投げていこうと思っていました」。ピンチは「絶対逃げない」という強い気持ちで白星をつかみ取った。奮い立たせてくれた存在はライバルであり、友でもある同期のドラフト1位高橋宏。「負けないように必死に腕を振りました」と声を震わせた。大阪・精華高から育成ドラフト3位で入団した。幼いころに両親が離婚し、母は小学5年生のときに他界した。支配下登録された8日、大阪市内にある母の墓前に報告して臨んだ10日のDeNA戦(横浜スタジアム)は7回3失点。黒星デビューとなったが、天国の母と育ててくれた祖母へ、改めて活躍を誓って臨んだ2度目の挑戦で結果を出した。関東圏の施設で暮らす85歳の祖母の観戦はかなわなかったがいい報告ができる。「育ててくれたおばあちゃんには感謝しかない。(一緒に暮らす夢を)かなえられるように全力で頑張っていきます」。最後は涙で恩返しを誓った。松木平優太(まつきひら・ゆうた)2003年(平15)2月24日、インドネシア人の父と日本人の母の間に生まれる。大阪府出身。精華(大阪)から20年育成ドラフト3位で中日入団。4年目の今季はウエスタン・リーグで14試合に登板し、トップの9勝をマークして防御率1・84。7月8日に支配下登録され、同10日のDeNA戦(横浜)でプロ初登板初先発も7回3失点で黒星。178センチ、78キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は420万円。

◆「2番・右翼」で先発出場したヤクルト・赤羽由紘内野手(24)が一回の第1打席に死球を受けて、途中交代した。カウント1ー2から中日先発、松木平が投じた直球が左手の甲に直撃。患部をおさえ、苦悶の表情を浮かべてうずくまった。トレーナーらに支えられてベンチに戻って治療を受けたが、代走として西川が送られた。育成出身4年目の赤羽は、内野手登録ながら外野も守れるユーティリティープレーヤー。試合前時点で、後半戦がスタートした7月26日以降は11打数7安打(打率・636)と好調で、3試合連続で右翼のスタメンに名を連ねていた。

◆強い思いを胸にマウンドに上がり、力強く腕を振った。ヤクルトの助っ人右腕、サイスニードが先発し、粘りの投球で試合をつくった。7月中旬に第1子が誕生。出産にも立ち会ったという来日4年目右腕は、パパになって初の登板へ向け、「とてもうれしい瞬間でしたし、家族もすごく喜んでくれた。母子ともに健康でして、父になっての1勝は特別な意味がある。早くその1勝をしたい」と意気込んでいた。一回は1番・村松、2番・福永に連打を浴びるなど、いきなり1死満塁のピンチ。立ち上がりで苦戦したが、踏ん張った。5番・ディカーソンを空振り三振、続く板山を投ゴロに抑え、無失点で切り抜けた。三回は1死三塁で、3番・高橋周に右前適時打を浴びて1点を失ったが、後続を断ち最小失点にまとめた。前々回登板となった7月7日の巨人戦(神宮)は2回7失点、前回20日のDeNA戦(神宮)は五回途中4失点(自責点2)で、「苦しい投球になってしまった」と反省。中10日の間に2度、ブルペンで投球練習を行い、直球の制球、変化球の精度を意識して、投球フォームを確認しながら投げ込んだという。万全な準備で臨んだ特別な一戦。6回6安打1失点。初めてパパとして上がったマウンドで、打線の援護なく今季2勝目をつかむことはできなかった。

◆中日の松木平がプロ初勝利を挙げた。粘り強い投球で6回を投げ、4安打無失点。以降は清水、松山、マルティネスが無失点でつなぎ、三回に高橋周の適時打で奪った1点を守った。ヤクルトは打線に迫力を欠き、2試合連続の零敗。

◆ヤクルト・高津臣吾監督(55)が取材に応じ、左手の甲付近に死球を受けて交代した赤羽由紘内野手(24)の状態について「2カ所の骨折ですね」と説明した。長期離脱となる可能性が高く、「今、彼は本当に一生懸命やっている中で非常に残念ですね」と話した。赤羽は「2番・右翼」で3試合連続で先発出場。一回の第1打席に、中日先発の松木平が投じた直球が左手の甲付近に直撃した。患部をおさえ、苦悶の表情を浮かべてうずくまり、トレーナーらに支えられてベンチに戻って治療を受けたが、代走として西川が送られていた。育成出身4年目の赤羽は、内野手登録ながら外野も守れるユーティリティープレーヤー。後半戦は打率・636(11打数7安打)と好調だった。今季は塩見やサンタナらも故障で離脱しており、指揮官は「しようがないと思う部分と、こんなにけが人って出るのかと...」と嘆いた。

◆最下位のヤクルトは2試合連続で零封負けし、5位・中日とのゲーム差が1・5に広がった。先発したサイスニード投手(31)は、6回1失点と粘投したが、5敗目(1勝)を喫した。打線は初対戦の中日・松木平に六回まで4安打無得点に封じられた。零敗は今季12度目、バンテリンドームでは5度目となった。高津臣吾監督(55)の主な一問一答は以下の通り。――サイスニードは6回1失点。最少失点で粘った「よく(1失点で)収まったなという感じですね。ランナーは出るんですけど、そこから粘れた部分と、余計なフォアボールとかでつながれたり、先頭を出したりもあったけど、よく粘ったと思います」――打線が援護したかった「チャンスがなかったわけではないんですけどね。ランナーを置いてからの仕掛けがちょっとできなかったですね」――中日・松木平は初対戦の投手。打ちづらさもあった「見たことのないピッチャーなので、それは打ちづらさっていうかね。初めて見ると打ちづらいとは思いますけど」――一回の第1打席に左手の甲に死球を受けた赤羽の状態は「2カ所の骨折ですね」――長期離脱となりそう「そうですね。もちろん骨折なので」――今後はファームから選手を呼ぶことになる「ねぇ。しようがないと思う部分と、こんなにけが人って出るのかと思う部分と...。彼(赤羽)なんてね、今、本当に一生懸命やっている中で非常に残念ですね。彼の分まで皆で頑張ってほしいですね」――打線としては2試合連続でホームが遠かった。明日(8月1日)以降の戦いに向けて「もうスイングしていくしかない。点を取らないと勝てないので。逆に点を与えないと負けないっていうことも証明されているんだけど。まぁ、ランナー置いてから積極的に仕掛けていくことでしょうね」

◆ヤクルトは31日、中日に0-1で2試合連続の完封負けを喫した。五回の攻撃前に円陣を組んだが打線は沈黙した=バンテリンドームナゴヤ(撮影・中島信生)

◆ホームが遠い。ヤクルトは2試合連続の零封負け。初対戦の中日・松木平に六回まで4安打に封じられ、高津臣吾監督(55)は「チャンスがなかったわけではないけど、走者を置いてからの仕掛けができなかった。初めて見る投手で打ちづらさはあったと思う」と嘆いた。バンテリンドームでの零敗は今季5度目となった。不運もあった。後半戦の打率が・636と好調の赤羽を「2番・右翼」で3試合連続で先発起用したが、一回に左手甲に死球を受け、そのまま交代するアクシデントに見舞われた。試合後に指揮官は「2カ所の骨折」と状態を説明した。今季は塩見やサンタナらも故障で離脱するなどけが人が相次いでいる。赤羽も長期離脱となる可能性が高く、指揮官は「しようがないと思う部分もあるが、こんなにけが人って出るのかと...」と頭を抱えた。(武田千怜)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
49405 0.551
(↓0.006)
-
(-)
49281
(+6)
245
(+9)
50
(-)
43
(-)
0.238
(-)
2.470
(↓0.07)
2
(-)
広島
46394 0.541
(↑0.005)
1
(↑1)
54255
(+2)
223
(+1)
35
(-)
45
(-)
0.231
(-)
2.210
(↑0.02)
3
(-)
阪神
48425 0.533
(↑0.005)
1.5
(↑1)
48292
(+9)
258
(+6)
37
(-)
28
(-)
0.233
(↑0.002)
2.240
(↓0.02)
4
(-)
DeNA
45471 0.489
(↓0.006)
5.5
(-)
50315
(+1)
322
(+2)
64
(-)
45
(-)
0.253
(↑0.001)
3.060
(↑0.01)
5
(-)
中日
40496 0.449
(↑0.006)
9
(↑1)
48225
(+1)
300
(-)
40
(-)
28
(-)
0.236
(-)
2.720
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
38504 0.432
(↓0.005)
10.5
(-)
51321
(-)
335
(+1)
64
(-)
42
(-)
0.238
(↓0.001)
3.420
(↑0.02)