日本ハム(3対3)オリックス =リーグ戦15回戦(2024.07.30)・エスコンフィールド北海道=
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ORIX
0100010100003831
日本ハム
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勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【オリックス】森 友哉(4号・2回表ソロ)
【日本ハム】マルティネス(10号・7回裏2ラン)

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◆日本ハムは1点ビハインドで迎えた7回裏、代打・マルティネスの2ランで逆転に成功する。対するオリックスは、8回に2死三塁から中川が適時二塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。その後は延長戦に突入するも、両軍の救援陣が踏ん張り、4時間43分の熱戦は規定により引き分けに終わった。

◆オリックス森友哉捕手(28)が2回に放った大飛球は、日本ハムが求めたリクエストの末に4号先制ソロと認められた。0-0の2回、先頭で打席に入った森は、フルカウントからの6球目をフルスイング。打球は右翼ポール際にスタンドインし、一塁塁審は手を回してホームランの合図。日本ハム新庄監督からファウルではないかとリクエストが出され、ビデオ判定の結果、本塁打と認定された。森にとっては6月27日のソフトバンク戦(京セラドーム大阪)以来、約1カ月ぶりの1発。このところ打線が投手をなかなか援護できていない状況下で、まずは幸先よく先制点を奪った。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が2回にオリックス森の本塁打判定を巡ってリクエストを行使したが結果が覆らず、頭を抱えた。森の打球は右翼ポール上空を通過して右翼スタンドと一塁側内野スタンドの間付近に着弾した。一塁塁審は本塁打判定も、新庄監督はすかさずリクエストしてリプレー検証を要求。場内にも流れたリプレー映像は三塁側方向から捉えた1パターンのみ。三塁側からの映像では右翼ポールの右側を通ったようにも見えたため、日本ハムファンからはファウルと信じて歓声が上がっていた。ただ、打球が右翼ポールの上空を通過しているようにも見えるため、確信できる材料が映像からは判別しづらかった。審判団もリプレー検証も長めの時間を要したが、結果は覆らず、森の先制4号ソロが確定。その瞬間、場内からは日本ハムファンの「えー!」というため息がこだまし、新庄監督も両手を上げて苦笑いしながら頭を抱えた。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(25)のミスが、思わぬ相手ミスを誘発した。1回1死一塁、四球で出塁していた一走の清宮が、オリックス先発エスピノーザが投球モーションに入る前に、二塁へかけだしてしまった。それに気付いたエスピノーザが一塁へ送球。清宮は慌てて帰塁したが、エスピノーザの送球がそれ、その間に清宮は二塁への進塁に成功した。続く郡司の三塁への打球は三塁線ぎりぎりの打球をオリックス宗が好捕。二走・清宮の三塁への進塁が遅れていたが、宗はそのまま一塁へ送球し、厳しい体勢からだったため送球がそれ、打者走者の郡司がセーフとなり、二走の清宮も三塁への進塁を果たした。ラッキーが続き1死一、三塁のチャンスをつくったが続くレイエスが一直に倒れ、飛び出していた一走の郡司も併殺となり、この回は無得点に終わった。SNS上では清宮の不思議な動きに「トリック??」「名前の通り幸運」「清宮幸太郎まじで持ってるな」などのコメントが挙がっていた。

◆/打った本人すら\#森友哉 4号先制弾高ーく上がった打球の行方は...ホームラン!リプレイ検証も判定変わらず?プロ野球(2024/7/30)??日本ハム×オリックス??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #Bs2024 pic.twitter.com/gZSCQxhhP0

◆日本ハム金村尚真投手(23)は満塁のピンチに強い。今季は試合前まで満塁の場面が6度あったが、三ゴロで1失点はあるものの被安打はゼロ。ルーキーイヤーの昨季も4度あった満塁の場面で痛打を食らったのは1度だけ。追い込まれるほど力を発揮するのが、次世代エース候補と期待される由縁だ。この日は5回に大ピンチがやってきた。西川、セデーニョに連打を浴び、宗の犠打を捕手田宮が三塁へ送球したがセーフ(記録は犠打野選)。無死満塁となったが、ギアを上げた。若月、野口は空振り三振で大里は一ゴロ。またしても満塁を無失点で切り抜けた。球宴ブレーク中にレベルアップを図った直球を軸に、大きなカーブなども交えながらしっかりと試合をつくった。「中継ぎの皆さんを楽にさせるピッチングができれば」と話していた通りに、6連戦初戦に先発の役目を果たした。

◆オリックスのレアンドロ・セデーニョ内野手(25)が日本ハム15回戦(エスコンフィールド)の5回の一塁守備で、投手からのけん制球が右手薬指に当たり、負傷。そのまま交代した。

◆日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(28)が"正真正銘"の逆転弾を放った。1点を追う7回1死一塁、代打で登場しオリックス古田島の初球、147キロの低めストレートを右翼ブルペンに運んだ。今季代打は7度目で初の本塁打。2シーズン連続2ケタ10号に到達し「打てるのは分かっていました。今日の午前中は床屋に行きましたが、床屋に行く日はいつも打っているので。床屋パワー!」とコメントし、"確信打席"だったことを強調した。2回にはオリックス森の右翼ポール際の本塁打判定を巡って新庄剛志監督(52)がリクエスト。リプレー映像は三塁側方向から捉えた1パターンのみ。確信できる材料が映像からは判別しづらかった。審判団もリプレー検証も長めの時間を要したが、結果は覆らず、森の先制4号ソロが確定し、新庄監督は頭を抱えた。本塁打を巡る嫌な雰囲気を振り払うマルティネスの1発に、粘投していた先発の金村尚真投手(23)はスキップして喜んだ。

◆日本ハムがオリックスと引き分け、今季91試合目で自力優勝の可能性が消滅した。1点を追う7回1死一塁、代打で登場したアリエル・マルティネス捕手(28)の右翼への10号2ランで逆転も8回に追いつかれ、延長戦に突入。勝ち越すことができず、今季7度目の延長12回ドローとなった。日本ハムの延長戦は今季18度目で、7勝4敗7分けとなった。日本ハムは44勝40敗7分けで勝率5割2分4厘。残り52試合全勝すると96勝40敗7分けで勝率7割6厘となるが、首位ソフトバンク(現在59勝29敗3分け、勝率6割7分4厘)が残り52試合で、日本ハム(残り12試合)以外40試合全勝すると99勝41敗3分けで勝率7割7厘となり、日本ハムは自力でソフトバンクの勝率を上回れなくなった。新庄剛志監督(52)就任1年目の22年が33試合目、昨季は76試合消化時に自力優勝が消滅。今季は91試合目での消滅も、首位ソフトバンクが抜け出している状況で、Aクラスに入る可能性は十分に、残っている。

◆オリックスの先発アンダーソン・エスピノーザ投手(26)は6回1失点と力投したが、勝ち負けつかずに終わった。1週間前にも球宴で登板したエスコンフィールドで粘った。1-0の4回に松本剛に同点打を浴びたが、勝ち越しは許さなかった。「投げている感覚自体は悪くなかったが、毎回のようにランナーを背負い、苦しい場面が多くなってしまった。何とか最少失点で粘れたところは良かった」と振り返った。試合は引き分けに終わった。

◆オリックスは延長12回の末に決着つかず、今季3試合目の引き分けとなった。先発エスピノーザが気迫のピッチングを展開した。1回はいきなり1死一、三塁を背負ったが、レイエスを一直の併殺打で難を逃れた。1点をリードした4回には松本剛に同点打を喫したが、勝ち越しは許さなかった。味方が無死満塁から無得点に終わった直後の5回には、メンタル面に影響があったのか先頭の田宮に四球。だが若月の二盗阻止もあり、ここも無失点で踏ん張った。結局6回まで1失点でリリーフ陣に後を託した。打線は2回に森の4号ソロで先制。1-1で迎えた5回は無死満塁の絶好機で若月と、この日1軍昇格の野口が連続三振。大里も一ゴロに倒れた。だが6回には2死三塁から田宮の捕逸により、思わぬ形で勝ち越しに成功した。継投に入った7回、試合をひっくり返された。2番手の井口が先頭の松本剛に安打。1死後に登板した3番手のルーキー古田島が、代打マルティネスに右越え2ランを被弾した。直後の8回に再び追いついた。先頭の野口の二塁打を契機に2死三塁から、中川が右翼線への適時二塁打。3-3の同点とした。リリーフ陣は8回をペルドモ、9回は吉田が無失点で抑えた。延長10回は抑えのマチャドが1死満塁の大ピンチを迎えたが、レイエスを併殺打に打ち取った。11回に登板した山田も、1死一、二塁から連続三振で得点を与えなかった。12回はこの日1軍昇格の本田が抑えた。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が、2回にオリックス森の右翼ポール際への本塁打判定を巡ってリクエストを行使したが、結果が覆らなかった場面について、持論を展開した。新庄監督 いや、あれねぇ。審判の方が見て、リクエストをして、1個しかなかったわけでしょ、映像が。それを審判の方たちが判断して、際どかったらホームランでいいと僕は思ったんです。でも、あの映像を確認したら完全にファウルで。でも、田宮君に聞いたら「もしかしたら(ポールを)巻いてるかもしれない」って。でも、リクエストをかけてるんですから、リクエストの映像を見ての判断でしょ。その辺はね、あの角度以外でも映像をつくらないといけないっていうのが正しいっちゃ正しい。複数の映像でチェックできるように提案すると同時に、新庄監督らしい"改善案"も。「ベストは、あの棒(ポール)を150メートルくらいにする(笑い)のがベスト。まあ結果論ですけど、あれがなかったら勝ってるわけですからね。その辺は明日(審判や球団にも)聞いてみようかなとは思いますけど」と話した。リプレー検証後の判定が出てからは抗議しなかったが「いや、1回それを抗議すると、リクエストの場合は退場なんで。1発」。冷静に対応した上で「明日、聞いてみます。こういうケースはなかなかない。あの映像しかないっていうのは、なかなかないと思うし」と振り返った。

◆日本ハム先発の金村尚真投手(23)は7回1/3 5安打3失点(自責2)と粘ったが、3連勝とはいかなかった。5回無死満塁のピンチでは若月、野口を連続空振り三振、大里を一ゴロに打ち取り無失点で切り抜けたが、勝ち越した直後の8回に1死三塁とされた状況で降板。2番手池田が失点し勝利投手の権利を失った。「味方が逆転してくれた次の回に先頭打者を出してしまったことが悔やまれます」と反省した。

◆日本ハムが今季91試合目で自力優勝の可能性が消滅し、ソフトバンクに優勝へのマジックナンバー「42」の点灯を許した。2回に飛び出したオリックス森の右翼ポール際への先制4号ソロに、新庄剛志監督(52)はファウルではないかとリクエスト。確認出来る映像は1つしかなく、ファウルのように見えながらも判定は覆らず。手痛い失点となり、終わってみればベンチ入り野手全員を使い切る総力戦で今季7度目の引き分けに終わった。新庄監督は確信していた。「あの映像を確認したら完全にファウルで」。2回、森の右翼ポール際への大飛球。一塁塁審は右手を大きく回した。すぐさま指揮官はリクエスト。リプレー検証が始まった。新庄監督 審判の方たちが判断して、際どかったらホームランでいいと僕は思ったんです。でも...。結果は覆らなかった。場内に流されたリプレー映像は「1個しかなかったわけでしょ」。今回は、いろんな角度からの映像で打球が右翼ポールを巻いたのか、巻いていないのか確認ができなかった。ただ、唯一の映像を見る限りは、ファウルのように見えるものだった。だから指揮官も確信していたが、手痛い失点となってしまった。そのイニングが終わった後に、打球の行方が分かるポジションにいた捕手の田宮にも確認した。「もしかしたら巻いてるかもしれないって」。それだけ微妙な打球だったことは否めないが、後ろ髪は引かれる。新庄監督 あの角度以外でも映像をつくらないといけないっていうのが正しいっちゃ正しい。一番ベストは、あの棒(ポール)を150メートルくらいにするのがベスト(笑い)。あれがなかったら勝ってるわけですからね。その辺は明日(判断の理由を審判に、映像撮影は球団に)聞いてみようかなとは思います。総力戦で勝ちきれず、自力Vの可能性が消滅した。ソフトバンクには優勝マジック「42」が点灯も「全然オッケー。よそはよそ」。まずは目の前の白星だけを目指して戦う。【木下大輔】▽日本ハム松本剛(今季初の4安打)「いい感じにはなってきていると思います。でもまだしっくりきていない部分も、あることはある。ただ、とにかく結果を出すのが一番なので、そういう意味では結果を出せて良かったと思います」

◆オリックスは4時間43分の末、今季3試合目の引き分けに終わった。7回に古田島が逆転2ランを浴びたが、8回に中川が同点打で盛り返した。その後はリリーフが走者を背負いながらもしのいだ。ただ同点の5回は無死満塁から無得点など、打撃面の課題が残った。中嶋監督は「フォアボールというところでボール球に手を出したりしたのは、まだかなと。つなぐという意識があったらできたのかなと」と悔しがった。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が延長11回1死二塁のチャンスで万波中正外野手(24)に代打を送った。この日は9回まで4打席連続で空振り三振。「雰囲気ないでしょ」と迷わず野村佑希内野手(24)に代えた。万波は球宴明けの4試合で16打数2安打、打率1割2分5厘で本塁打と打点はなし。この日は「7番右翼」でのスタメンだった。新庄監督は万波の現状について「ちょっとまた身長が低くなった(笑い)」と、打席内での構えが潜り気味であることを指摘。この日は外角へ逃げる変化球に手が出て空振りをする場面も目立っていただけに「だから、あそこ(外角)のボールに手を出す。雰囲気を感じられないですね」と話した。

◆日本ハムの39歳ベテラン左腕・宮西尚生投手が今季4ホールド目を挙げ、前人未到の通算400ホールドまで残り3とした。同点の延長10回から登板。大里をカウント2-2から内角高めのストレートで一ゴロ、紅林を右飛、中川を外角低めチェンジアップで二飛。打者3人を12球で完璧に抑え、後の救援陣に流れをつないだ。

◆4時間43分のロングゲームの末、引き分けに終わったオリックス中嶋聡監督(55)は打撃面の課題を口にした。7回に逆転されながら、8回に中川の適時打で追いつく粘りを見せた。ただ同点の5回には無死満塁で無得点に終わるなど、全体的には不満が残った様子。「ケースケースで、ここ(見逃せば)フォアボールというところでボール球に手を出したりというのは、まだまだかなと思いますし。つなぐという意識があったらできたのかなと思いますし、そこが『決めなきゃ決めなきゃ』と思ってるところが、そういうことにつながってるのかなと思いますし」と振り返った。1軍昇格即スタメンで安打を放った来田、野口については「振っていきますんでね。その点ではいい感じで入れたのかなと思います」と積極性を評価した。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)の勘ピューターが発動して一時逆転に成功した場面があった。1点を追う7回1死一塁でスタメンマスクの田宮裕涼捕手(24)の打順で代打アリエル・マルティネス捕手(28)を起用。マルティネスは初球を捉えて、右翼のブルペンに吸い込まれる逆転10号2ランを放った。新庄監督は試合後に、この代打起用について「ちょっとランナー一塁でも大きいのを打ってくれそうなイメージができたんで、急にっちゃ急にですけどね」とマルティネスに声をかけた。「『いくよ、グワチョ』って」。ベンチの隣にはベンチスタートだった伏見寅威捕手(34)が座っていたが、「全く(守備の)用意をしていなかった(笑い)」という。そんな指揮官のひらめきが見事に当たって一時逆転に成功。ただ、8回も続投させた先発金村尚真投手(23)が先頭の野口に二塁打を浴びてピンチを背負って降板。2番手の池田隆英投手(29)が中川に同点打を浴びた。この継投の場面には「金村君は90球を超えたとこぐらいからコントロールが良くなるタイプなんですよ。100ちょっと超えるぐらい、110ぐらいまで。まあ(野口に)うまく打たれしたけどね。それまで合ってなかったから。ここは難しいとこで。彼も抑えたいと思って行っただろうし、完投する勢いでマウンドに上がったと思うから」と振り返った。

◆延長十二回の末に引き分けた。オリックスが2―3と逆転された直後の八回に中川の適時二塁打で追い付き、4番手のペルドモから無失点でつないだ。日本ハムは八回の継投が決まらず、攻撃では十回1死満塁からの併殺打が痛かった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
59293 0.670
(↑0.003)
M42
(-)
52381
(+10)
229
(+1)
62
(+3)
67
(+1)
0.258
(↑0.002)
2.320
(↑0.02)
2
(-)
ロッテ
47396 0.547
(↑0.006)
11
(-)
51344
(+7)
337
(+6)
48
(+2)
45
(+1)
0.254
(↑0.001)
3.320
(↓0.01)
3
(-)
日本ハム
44407 0.524
(-)
13
(↓0.5)
52329
(+3)
309
(+3)
58
(+1)
62
(-)
0.246
(-)
2.870
(↑0.02)
4
(-)
楽天
44442 0.500
(↓0.006)
15
(↓1)
53319
(+1)
368
(+10)
44
(-)
62
(+1)
0.245
(↓0.002)
3.780
(↓0.07)
5
(-)
ORIX
40483 0.455
(-)
19
(↓0.5)
52262
(+3)
286
(+3)
34
(+1)
36
(-)
0.237
(-)
2.810
(↑0.01)
6
(-)
西武
28612 0.315
(↓0.003)
31.5
(↓1)
52205
(+6)
317
(+7)
35
(-)
49
(-)
0.206
(↑0.002)
3.120
(↓0.02)