広島(☆2対1★)DeNA =リーグ戦15回戦(2024.07.31)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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DeNA
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広島
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勝利投手:床田 寛樹(10勝5敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝4敗28S))
敗戦投手:東 克樹(8勝2敗0S)
  DAZN
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◆広島が接戦を制した。広島は0-0で迎えた4回裏、菊池と矢野の適時打で2点を先制する。投げては、先発・床田が7回1失点の好投。その後はハーン、栗林とつないでリードを守り、床田は今季10勝目を挙げた。敗れたDeNAは、打線が再三の好機を生かせなかった。

◆広島床田寛樹はここまでリーグ最多タイの9勝。球団では18年大瀬良以来のリーグ10勝一番乗りを決められるか。床田は昨季も11勝で、自身初となる2年連続のシーズン10勝がかかる。広島の左投手で2年以上続けて2桁勝利は、18~19年ジョンソン以来で、日本人では86~91年川口が最後。球団33年ぶりの記録に挑戦する。今日の相手先発DeNA東は昨年8月24日に初めて投げ合い、同試合は床田が5回3失点で負け投手。公式戦では2度目の東との投げ合いに勝利し、10勝目となるか。

◆DeNAが、守備のミスが響き、2位広島に敗れ、今季初の6連敗で月間負け越し(30日時点で9勝12敗)が決まった。痛恨の連敗で、1カ月半ぶりの借金生活に入った。6連敗は、球団では昨年5月9日の巨人戦から同16日の広島戦以来。首位巨人とは5・5差、2位広島と3・5差、3位阪神とは3差で、優勝争いに向けた正念場を迎えた。連敗ストップをかけ、31日の広島戦で東克樹投手(28)が先発する。今季は16試合に登板し、8勝1敗、防御率1・92。前回登板の17日広島戦で開幕からの連勝が8で止まったが、相性は良く、リベンジのマウンドに上がる。

◆16年に沢村賞を受賞するなど広島の3連覇に貢献した広島OBのクリス・ジョンソン氏(39)が試合前、「メモリアルピッチセレモニー」を行った。現役時代と同じ背番号42のユニホームで登場。多くの試合でバッテリーを組んだ石原バッテリーコーチを相手に、現役時代と変わらぬフォームから投じた。試合前には現役時代ともにプレーした新井監督や菊池らと談笑。セレモニーピッチ後には、試合に向けたベンチ前の円陣にも加わった。4年ぶりのマツダスタジアム凱旋(がいせん)に「4年もたつのに何も変わっていないように感じた。戻って来られて光栄です。セレモニーをやっていただいて球団フロントに感謝しています」と喜んだ。

◆DeNAが競り負け、三浦大輔監督(50)初年度の21年以来、3年ぶりの7連敗を喫した。エースの東克樹投手(28)が粘りきれなかった。3回までは無失点投球を続けていたが、4回に先制を許した。2死から広島坂倉の中前打で出塁されると、2死一塁から菊池に左翼線への二塁打を浴びて先制点を献上した。続く矢野にも中前への適時打を打たれ、3連打で2失点。前日には「何より先制点をやらないことを気をつけたい」と話していたが、床田との投げ合いでこれが決勝点になった。連続QS(クオリティースタート=6回以上、自責3以内)記録は27試合に伸ばしたが、6回5安打2失点で今季2敗目。開幕8連勝を記録してから、前回登板の17日広島戦(横浜)に続いて同じ相手に連敗となり「調子自体は悪くなかったですが、先に得点を与えてしまい、最小失点でしのげなかったことは反省点です。次回登板はもっと長いイニングを投げられるようにしたいです」と振り返った。後半戦に入ってからは5試合で7得点と得点力不足は解消されず。前日の6連敗で3位阪神と3ゲーム差、首位巨人と5・5ゲーム差となり、連敗脱出を目指していたが、トンネルは抜けられなかった。

◆DeNAが競り負け、三浦大輔監督(50)初年度の21年以来、3年ぶりの7連敗を喫した。エースの東克樹投手(28)は4回に2死から3連打で2失点。打線も2ケタ10安打を放ちながらも6回に牧の好走塁での二塁打と宮崎の左前適時打で挙げた1得点止まり。後半戦に入ってからは5試合で7得点と得点力不足は解消されず、トンネルは抜けられなかった。三浦監督の試合後の一問一答は以下の通り。-3年ぶりの7連敗。試合を振り返って東もよかったと思うんですけど、4回だけでしたね。現状だとあの2点が重かったのかなと。6回に2死からでもああいう形で点が取れたということは、それができるわけですから。それ以外も2死から走者ためながら、あと1本が出ずというのが今のチーム状況なのかなと。そこで何かきっかけをつかまないといけないですし、つかめてないのが現状かなと思います。-打線は2ケタ安打も1点止まり1点は牧が好走塁じゃないですけど、良い走塁で二塁までいって、宮崎のタイムリーでとれましたから。ああいう形が1つのきっかけになればと思いますし、きっかけにしないといけないと思います。-積極的な代打起用など、早め早めの采配できっかけをつかみにいったもちろん何かきっかけをつかめば、選手たちも乗っていけると信じて、やれることはどんどんやっていこうと思ったんですけどね。それが結果に結びつかなかったかなと思います。-ウェンデルケンが復帰登板で1回無失点。これからの中継ぎ陣の切り札的存在に久しぶりの登板で間隔も空いたなかでの登板でしたけど、しっかりと0に抑えてくれたのは大きかったです。-上位とのゲーム差が広がってしまった首位どうこうというよりも、まず1つ、きっかけをつかまないといけないと思います。

◆DeNAが競り負けて三浦監督政権初年度の21年以来、3年ぶりの7連敗を喫した。2ケタ10安打を放ちながらも、6回の1得点にとどまった。後半戦5試合で7得点と打線は沈黙。三浦監督は安打を放っていた度会や森敬に代打を送るなど、積極的な采配で糸口を探したが、3位阪神と4ゲーム差に離され「何かきっかけをつかまないといけないですし、つかめてないのが現状」と振り返った。

◆広島栗林良吏投手(28)が1点リードの9回を締めて28セーブ目を挙げた。1死一塁から死球で一、二塁とピンチを広げるも「2試合連続でやられるわけにはいかないので、マイナス思考にはならず、強い気持ちを持って投げることができました」とギアを上げた。桑原を三振、最後は関根を三邪飛に切った。前回28日ヤクルト戦で1点差を守れずに逆転サヨナラ負けを喫したが、同じ轍(てつ)は踏まなかった。本拠地マツダスタジアムで通算59セーブとなり、中崎を抜いて歴代最多となった。

◆広島が2点のリードを先発床田ら投手陣が守り抜き、DeNAに連勝した。先発床田が毎回走者を許した序盤3回を二遊間の堅い守りで無失点にしのぐと、4回は2死走者なしから3連打で2点を先制した。床田は7回8安打1失点の粘投でリーグ最速2桁10勝目。1点リードをハーン、栗林のリレーで逃げ切った。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-床田投手が7回1失点新井監督 ナイスピッチングだったと思います。相手もいい投手だったので、こういう展開になるだろうと予測された中で粘り強い、いいピッチングだったと思います。-立ち上がりは走者を背負った新井監督 立ち上がりはどのピッチャーも難しいんですけど、(1回2死二、三塁から二遊間を抜けそうな当たりを好捕&好送球)矢野のプレーが大きかったですね。打点2ぐらい価値のある素晴らしいプレーでした。-2回、3回は併殺新井監督 そこはうちの自慢の守備ですので。今日もバックもしっかり守ったと思います。-4回2死無走者から坂倉選手が突破口新井監督 追い込まれながらスライダーをよく(打った)ね。いいヒットだったと思いますし、キク(次打者の菊池)もよく打ちましたし、サクも(一塁から本塁まで)よく走りましたし、赤松もよく回したと思います。いい状況判断だったと思います。その後の"矢野さん"も、今日も素晴らしいバッティングでした。-矢野選手はしぶとい新井監督 そうですね。守備だけでなく、バッティングも球際というものがだんだんと強くなってきていると思います。-9回は栗林投手が締めた新井監督 前回、本人も悔しかったと思うので、今日すぐにやり返してこいというつもりでマウンドに送りました。-床田投手にとっては節目の10勝目新井監督 大きな手術もあって、ここまで苦労もあったと思うけど、まだまだ10勝なので、150勝を目指して(笑い)頑張ってほしいですね。

◆広島床田寛樹投手(29)がリーグ最速2桁10勝目を手にした。立ち上がりからピンチを招き、7回まで8安打を浴びながら1失点の粘投。チームを連勝に導く投球で、首位巨人に1ゲーム差に迫った。序盤3回まで5安打を浴びながら、テンポのいい投球が守備のリズムをつくった。1回2死二、三塁は矢野が二遊間を抜けそうな当たりに追いつきいて一塁への無駄のない送球。2回1死一塁、3回1死一、二塁はともに二遊間による併殺でしのいだ。6回2死から1点を失うも後続を断ち、7回2死一、二塁も桑原を二飛に打ち取った。球団左腕の2年連続2桁勝利は、試合前のセレモニーピッチに登場したジョンソン以来だ。登板前には「僕のことを覚えているか分からないですけど、成長した姿を見せられれば。まだまだKJ(ジョンソン)の代わりにはなれないですけど、いずれはなれるように頑張りたい」と謙遜した。3連覇支えた左腕の前で、新たな左腕エースとなったことを証明した。この日、広島元監督の阿南氏の訃報があった。試合前には黙とうがささげられ、首脳陣や選手、スタッフが喪章を着用した。新井監督は「若い頃にお世話になった。ジェントルマンで優しい方だった。特別な日だと思うので、そういう日に勝ててホッとしています」と安堵(あんど)した。床田を中心に堅実な守備で失点を防ぎ、攻撃では積極的な走塁もあった。継承してきた広島野球で弔い星をささげた。【前原淳】

◆広島栗林良吏投手が自身通算200試合登板を中崎に並ぶ通算115セーブで飾った。1点リードの9回。2死一、二塁とするも、牧を一邪飛に打ち取った。直前には二塁へのけん制のセーフ判定に広島がリクエストし、確認による中断があったが切り替えた。節目の登板に「リリーフとして、登板数を重ねられることはうれしいことですし、ここまで投げられているのは、トレーナーさんのおかげなので、感謝してこれからも頑張りたい」と喜んだ。

◆〝最強の助っ人左腕〟として広島のセ・リーグ3連覇(2016~18年)に貢献したクリス・ジョンソンさん(39)が試合前練習を見学した。午後2時過ぎにTシャツに短パンのラフな格好でグラウンドに出てくると打撃ケージの近くで新井監督ら首脳陣や選手たちと交流。一塁ベンチ前では会沢と抱擁を交わした。試合前には始球式をする。ジョンソンはメジャー球団などを経て、2015年に広島入り。15年には14勝7敗、防御率1・85で最優秀防御率のタイトルを獲得。翌16年には15勝7敗、防御率2・15で外国人としては史上2人目の沢村賞に輝いた。20年に退団し、翌21年に現役引退。東京五輪では野球の米国代表入りの打診を受けたが、「カープの一員だったことをファンの皆さんに覚えておいてほしい」という理由で断った。在籍6年間で球団の外国人としては最多の57勝を挙げるなど黄金期を支えた。

◆DeNA・東克樹投手(28)が先発し6回5安打2失点、無四球3奪三振の力投。リードを許した展開で代打を送られたため85球での降板となったが、苦しいチーム状況の中で試合をつくった。昨年8月4日から続くクオリティースタート(先発し6回以上自責3以内)の連続試合記録を「27」に更新し、日本ハムのダルビッシュ有が渡米前最後の2011年に記録した数字に並んだ。

◆DeNAは最下位に沈んだ三浦大輔監督(50)就任1年目の2021年9月以来、3年ぶりの7連敗を喫した。頼みの先発、東克樹投手(28)が6回5安打2失点。ダルビッシュ有が日本ハム時代の2011年に記録した27試合連続クオリティースタート(先発し6回以上自責3以内)を達成するも、打線が湿ったままだった。相手の6安打を上回る先発野手全員の10安打を放ちながら1得点の拙攻に終わった。

◆広島の床田が8安打を浴びながらも7回1失点で粘り、リーグ一番乗りの10勝目。打線は四回2死から菊池が先制二塁打を放ち、矢野が適時打で続いた。東が2敗目のDeNAは3年ぶりの7連敗。九回の好機でもあと一本が出なかった。

◆DeNAは31日、広島に1-2で敗れ3年ぶりの7連敗となった。打線がわずか1得点で沈黙...。三浦大輔監督の表情もさえない=マツダスタジアム(撮影・渡辺大樹)

◆トンネルの出口はどこか―。DeNAは広島に惜敗。最下位に沈んだ就任1年目の2021年以来、3年ぶりの7連敗に三浦大輔監督(50)は「東も良かったけど、現状、2点が重かった。2死からでも走者をためながら(あと一本が)出ずというところが今のチーム状況なのかな」と肩を落とした。先発の東が不運な当たりもあり、3連打で2点を失った四回以外は盤石の内容で6回を投げ、ダルビッシュ有が日本ハム時代の2011年に記録した27試合連続クオリティースタート(先発して6回以上、自責点3以内)を達成。しかし、打線の援護なく自身2連敗を喫した。3カード連続負け越しで上位の背中が遠のく。指揮官は「まずひとつ、きっかけをつかまないといけない」と前を向いた。(浜浦日向)

◆半旗を掲げたマツダスタジアムでカープに人生をささげた男を勝利で送り出した。広島が1点差で逃げ切り、首位巨人と1ゲーム差に接近。大先輩に弔い星を届けた新井監督は胸をなでおろした。「自分も若い頃にお世話になった。ジェントルマンで優しい方。特別な日に勝ててほっとしています」試合前に球団は選手、監督、フロントとして活躍した阿南準郎さんが7月30日に亡くなったと発表した。試合前には両軍がグラウンドで黙?(もくとう)。ユニホームの袖に喪章を付けたナインが白球に食らい付き、競り勝った。先発の床田は7回8安打1失点と粘り、リーグ一番乗りで10勝目を挙げた。相手エースの東に投げ勝ち、2年連続2桁勝利を達成。球団左腕では2016―18年のリーグ3連覇に貢献したクリス・ジョンソン以来、5年ぶり。くしくもこの日はジョンソン氏が試合前のセレモニーで来場しており「少しでも近づけるようにしたい」と誓った。投手王国再現へ─。阿南監督は就任1年目の86年にリーグ優勝を達成した。指揮を執った3年間は球団最多の通算213勝を挙げた北別府学を筆頭に大野豊、川口和久が3本柱を形成。抑えの津田恒実も気迫の投球で白星を重ねた。新井政権では床田、大瀬良、森下、九里が先発4本柱となり、ハーンや栗林らが奮闘。チーム防御率2・21はリーグ1位で、かつてのような投手王国を築きつつある。チームは連勝で2カードぶりに勝ち越し、貯金7とした。首位巨人から3位阪神まで1・5ゲーム差の大混戦を制し、秋には2018年以来のリーグ優勝で弔う。(柏村翔)

◆菊池と矢野の師弟コンビが東攻略に貢献した。まずは師匠の菊池が四回2死一塁で左翼線適時二塁打を放って先制すると、続く弟子の矢野が左前適時打で続いた。そろってお立ち台に上がり、菊池は「いつも隣の矢野さんに引っ張ってもらっているんでありがとうございます」とニヤリ。2日連続で立った矢野は「俺が夏男だ」と自信満々に宣言した。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
49405 0.551
(↓0.006)
-
(-)
49281
(+6)
245
(+9)
50
(-)
43
(-)
0.238
(-)
2.470
(↓0.07)
2
(-)
広島
46394 0.541
(↑0.005)
1
(↑1)
54255
(+2)
223
(+1)
35
(-)
45
(-)
0.231
(-)
2.210
(↑0.02)
3
(-)
阪神
48425 0.533
(↑0.005)
1.5
(↑1)
48292
(+9)
258
(+6)
37
(-)
28
(-)
0.233
(↑0.002)
2.240
(↓0.02)
4
(-)
DeNA
45471 0.489
(↓0.006)
5.5
(-)
50315
(+1)
322
(+2)
64
(-)
45
(-)
0.253
(↑0.001
3.060
(↑0.01)
5
(-)
中日
40496 0.449
(↑0.006)
9
(↑1)
48225
(+1)
300
(-)
40
(-)
28
(-)
0.236
(-)
2.720
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
38504 0.432
(↓0.005)
10.5
(-)
51321
(-)
335
(+1)
64
(-)
42
(-)
0.238
(↓0.001)
3.420
(↑0.02)