ヤクルト(☆3対0★)広島 =リーグ戦13回戦(2024.07.27)・明治神宮野球場=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:高橋 奎二(3勝5敗0S)
(セーブ:山本 大貴(3勝0敗1S))
敗戦投手:森下 暢仁(7勝4敗0S)
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◆ヤクルトは両軍無得点のまま迎えた7回裏、代打の川端と赤羽が連続適時打を放ち、3点を先制する。投げては、先発・高橋が7回4安打無失点の力投。その後は3人の継投で完封リレーを展開し、高橋は今季3勝目を挙げた。敗れた広島は、好投した先発・森下を打線が援護できなかった。

◆広島が今季15度目のゼロ封負けで後半戦初黒星を喫した。先発森下は6回まで無失点投球も、ひとつの判定から暗転。1死走者なしから追い込んだオスナに内角低めに投げ込んだ1球をボールと判定されると、そこから連打と申告四球で満塁とし、3点を失った。好投の森下を打線が援護できず、首位巨人とのゲーム差を2に広げられた。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-先発森下投手は好投した新井監督 よく頑張ったと思うし、ナイスピッチングだっだと思います。次投げるときは何とか援護してあげられるように、こちらもいろいろ考えたい。-打線は後半戦初戦の前日いいスタートを切ったが新井監督 でも、今日は点が入らなかったけど、それぞれの打者を見ると、いいアプローチをしている。アキ(秋山)もヨーイドンであれだけ投げさせて、ドウ(堂林)にしてもサク(坂倉)にしてもね。状態というのは前半戦より上がっていると思う。-今日、野間選手が練習にも姿がなかった新井監督 体調不良という感じ。本人は行けますと言ったけど、無理するなと、休ませました。-明日以降は新井監督 回復具合を見て。今日も本人は行きたいと言ったんだけど、こちらがやめとけと止めた。また明日どんな感じなのか報告を受けてから決めたい。

◆好投を続けた広島の先発森下暢仁投手(26)だったが、1つの判定から崩れた。6回まで2安打無失点。7回も1死からオスナを追い込み、4球目を内角低めに投げきった。だが、決めに行った1球がボール判定されると、連打を浴びるなどして満塁。代打川端と同赤羽の2者連続適時打で3点を失った。踏ん張り切れずに4敗目を喫した右腕は「結果打たれているので。次に向けて頑張ります」と言い訳は口にしなかった。▽広島新井監督(7回途中3失点の森下に)「ナイスピッチングだっだと思います。次投げるときは何とか援護してあげられるように、こちらもいろいろ考えたい」

◆ヤクルト先発の高橋奎二投手(27)が、6月6日西武戦以来、約1カ月半ぶりとなる今季3勝目を挙げた。広島打線を相手に、安定した投球を披露。5回まで得点圏に走者を進めなかった。0-0の6回2死から堂林に左翼線への二塁打を許したが、次打者の小園を外寄り低めの直球で遊ゴロ。結果的に7回4安打無失点で、課題の四死球はゼロに抑えた。「暑い中やったんで、何とか楽しくやろうっていう気持ちを持って。暑い暑いって思いすぎたらちょっと苦しくなるかなと思ったんで、何とか楽しくやろうと思ったマウンドだったんですけど、それ以外は特に変えたことはなくて。後は継続してゾーン内で勝負っていうことは徹底してできてたので、そこが良かったところかなって思います」と振り返った。高津監督は「これで文句言ったら怒られるね。フォアボールもなかったし、変化球でボール、ボールでしょうがなく真っすぐいくカウントにもなかなかならなかったので、全体的には非常に良かったのかなと。安心させてくれないのが奎二だけど、今日だけはいいピッチングだったと思います」。いつもは高橋に厳しい指揮官も納得の投球だった。「カウントで苦しむ場面がなかったので、スリーボールまで行ってもストライク取って打ち取るとか、そういう場面もあったので、そこが一番かなと思います」。前日26日は同じ左腕の先発山野が2回に9失点し、敗れただけに、高津監督は「昨日あんなゲームでね、非常にチームとしても大事なゲームだったし、奎二もそれなりにプレッシャーかかっただろうしね、こうやってピッチャーで勝てたっていうのは非常に大きかったのかな。よくそのプレッシャーに打ち勝って、森下に投げ勝って、いいピッチングだったと思います」と称賛した。

◆ヤクルトの職人・川端慎吾内野手(36)が、仕事を果たした。0-0の7回1死満塁から代打で出場。広島先発森下の高め直球を捉え、一塁手のグラブを弾く2点適時打をマーク。6月22日以来の安打で適時打は5月24日以来、2カ月ぶり。今季先発はなく、6月末には2軍降格も経験。「苦しかったですね」と語った。高津監督は「彼はここで1打席で生きている男なんで、本当いい仕事してくれた」と評価した。

◆コナミデジタルエンタテインメント「パワプロ30周年プロスピ20周年アニバーサリーゲーム」として開催され、芸人などで活躍し、コナミデジタルエンタテインメントが運営する野球インフルエンサーチーム「パワフルスピリッツ」に所属する兵頭てつ兄(35)が始球式を務めた。投球前、帽子を取り、天を見上げた兵頭は「野球を教えてくれたのがじいちゃん、ばあちゃんだった。見てくれているかなと思ってやっちゃいました。去年じいちゃん、ばあちゃんが亡くなって、じいちゃんは一番、僕がプロ野球選手になるためにずっと応援してくれていたので、ちょっと思い出しちゃいました」と理由を明かした。同学年の広島・秋山が打席に立つ中、サウスポーから見事にストライク投球を披露。現在、千葉商大付属高でコーチも務める兵頭は「本当に大暴投を投げる恐れがあった。思いのほか、秋山君がホームベースギリギリに立っていたので、『怖いな』と思っていたんですけど、ストライクを投げられたので100点満点でいいと思います。社会人野球まではやったんですけど、こんな大勢の方の前で投げるのは初めて。昔の自分では考えられないような光景だったので、こういう機会をくださったコナミさんに本当にありがとうございます、と思います」ろ振り返った。

◆ヤクルトの高橋は直球の走りが良く、7回4安打無失点で3勝目を挙げた。打線は0―0の七回1死満塁から代打川端の2点打、代打赤羽の二塁打で計3得点。山本がプロ初セーブ。広島の森下は援護がなく、七回につかまった。

◆ヤクルトの代打の切り札、川端慎吾内野手(36)が七回1死満塁の場面で登場。均衡を破る2点適時打を放ち、チームを勝利に導いた。川端のヒーローインタビューは以下の通り。--代打を告げられるまでどんな思いで試合を観てた「(高橋)奎二が、この暑い中、すごくいいピッチングをしてたので、自分の番が回ってきたときに、なんとか点を取ってあげようと思ってました」--代打の場面は、どんな思いで打席に入った「正直めちゃくちゃ緊張してましたね。満塁の勝敗を左右する場面だったので。逆に開き直って打席に入れたので、すごく集中して打席に入りましたね」--打った感触は「打った瞬間とられるかなと思ったんですけど、なんとか抜けてくれて良かったですね」--約1カ月ぶりのヒットとなった「ホントに久々ですし、今シーズンなかなか打ててなかったので、ホントに嬉しかったです。これからもっと打てるように頑張りたいと思います」--ファンへメッセージを「連日暑い中応援ありがとうございます。この3連戦、なんとか勝ち越せるように明日も頑張りますので、応援よろしくお願いします」

◆プロ9年目。高橋も5月に27歳になった。かつて、埼玉・戸田寮近くの土手で缶蹴りをしていた青年は今や多くの後輩を持つ立派な「お兄ちゃん」となった。今春の沖縄・浦添キャンプ中に投手では木沢やD2位・松本健(トヨタ自動車)、野手では長岡や新加入の増田(前ソフトバンク)らを焼き肉店に誘った。「マツケン(松本健)もシュウ(増田)もチームに溶け込むために。(長岡)秀樹も若いのにレギュラーとして出ているから、あまり抱え込みすぎてもよくないと思って」と若手の相談役を買って出た。ただ「ええ格好はしたくない。先輩面がしたいわけじゃない。みんなが仲良くなれれば、チームワークは深まるかなと。そういうことを大事にしたかった」とチーム全体を考えての行動だ。少し大人になった高橋が頼もしく見えた。(ヤクルト担当キャップ・赤尾裕希)

◆負の連鎖を止めた!! ヤクルト・高橋奎二投手(27)が27日、広島13回戦(神宮)で7回4安打無失点、6奪三振、無四球と好投して3勝目を挙げた。今季8度目の零封勝ちに導き、チームの広島戦連敗を「6」でストップ。直近5試合は先発陣が5回未満で降板する中、流れを変えた。依然リーグ最下位だが、5位中日とは0・5ゲーム差。9年目左腕の奮起を浮上のきっかけとする。気合を入れつつ、楽しみながら腕を振った。高橋が7回105球を投げ、4安打無失点の好投で3勝目。暑さに負けず、マウンドに立ち続けた。「『暑い、暑い』と思いすぎたら苦しくなると思ったので、何とか楽しくやろうと思ったマウンドだった。野球のことをしっかり考えながら、楽しくできたのでよかった」気持ちを楽に保てたことが奏功した。気温30度を超える中でも、ベンチ裏で冷気を浴びて火照る体を冷やし、「マイナス思考にはならなかった」と心も体もクールダウン。最速150キロの直球を軸にスライダーやチェンジアップなどの変化球もさえ、6奪三振、無四球でチームを今季8度目の零封勝利に導いた。

◆ヤクルトを救うのは、先発ピッチャー。ずっと指摘してきた通り。打線は水モノ...とはいえ、得点力自体はあるわけだから、先発が七回まで抑えれば勝機は巡ってくる。巻き返しに向けたモデルケースとして、いい勝ち方だったね。高橋はイニングの先頭打者を、1度も出塁させなかった。そうそうあるものではない。それほど状態はよかった。きょうのボールなら打たれない、とばかり自信を持ってストレートを投げ込んでいた。いわば「心のコントロール」が利いていたから、制球にも乱れが出ない。ますます腕もよく振れる。このストレートなら、投球数の3分の2を占めていい。エモトにいわせれば、もっと力を抜いても大丈夫。まあ、高橋には元々、これくらいの能力はあるのだから、コンスタントに勝ってくれないと。また、他にも能力のある先発はいるのだから、どんどん、やらせないと。先発さえそろってくれば、道は大きく開けるよ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
48385 0.558
(↑0.005)
-
(-)
52268
(+2)
231
(+1)
49
(-)
42
(+2)
0.238
(-)
2.390
(↑0.02)
2
(-)
広島
44384 0.537
(↓0.006)
2
(↓1)
57243
(-)
214
(+3)
34
(-)
45
(-)
0.230
(↓0.001)
2.220
(↓0.01)
3
(-)
阪神
45425 0.517
(↑0.005)
3.5
(-)
51274
(+7)
248
(+3)
34
(-)
27
(-)
0.227
(↑0.002)
2.240
(↓0.01)
4
(-)
DeNA
45441 0.506
(↓0.005)
4.5
(↓1)
53311
(+1)
308
(+2)
63
(+1)
45
(-)
0.254
(↓0.001)
3.010
(↑0.01)
5
(-)
中日
38486 0.442
(↓0.005)
10
(↓1)
51215
(+3)
296
(+7)
39
(-)
26
(-)
0.235
(↑0.001)
2.770
(↓0.05)
6
(-)
ヤクルト
37484 0.435
(↑0.006)
10.5
(-)
54316
(+3)
324
(-)
62
(-)
42
(-)
0.238
(-)
3.430
(↑0.04)