阪神(☆7対3★)中日 =リーグ戦17回戦(2024.07.27)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
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勝利投手:大竹 耕太郎(7勝5敗0S)
(セーブ:岩崎 優(3勝3敗15S))
敗戦投手:メヒア(3勝7敗0S)
  DAZN
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◆阪神は初回、森下の適時打で幸先良く1点を先制する。その後は、3回裏に3本の適時打で4点を加えると、5回には佐藤輝と大山にも適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・大竹が8回1失点の快投で今季7勝目。敗れた中日は、先発・メヒアが精彩を欠いた。

◆阪神森下翔太外野手(23)が完全に目覚めた。初回1死二塁、左前適時打で先制。中日メヒアの2球目を捉え、クリーンヒットで2試合連続の初回先制に成功した。3回1死一、二塁では、またもメヒアから左前適時打。2打席連続となるタイムリーでリードを2点に広げた。森下は前日26日の中日戦で7号3ラン。6月2日のロッテ戦以来、自身101打席ぶりとなるアーチを放っていた。一夜明けたこの日も、いきなり快音をかっ飛ばし復活を証明。これで3試合連続打点となった。

◆阪神大山悠輔内野手(29)に一瞬ひやりとするアクシデントが起きた。2-0の2回2死一、二塁、中日メヒアの直球が左脇腹付近を直撃した。大山は表情をゆがめるも、すぐに一塁へと歩き出した。トレーナー、一塁コーチャーの筒井外野守備走塁コーチも心配そうに話しかけたが、そのまま一塁走者としてプレー続行した。前夜も活躍を見せた主砲なだけに、球場も一瞬どよめいた。

◆「ウル虎の夏2024」のイベント企画として、お笑いコンビ・ニッポンの社長の辻(37)とケツ(34)が登場した。スタメン呼び込みでは2年連続で選手の出身チームもアレンジで紹介するなど、球場を盛り上げた。同イベントに登場するのは3年連続3度目。辻は毎年恒例になりつつある出演に「ビクビクしてますね。(来年)選ばれんかったらどうしようと。これだけは死守して、おじいちゃんになるまで出たい」と宣言。これにはケツから「そんなに? あと50年ぐらいある」とツッコミも入った。これまでウル虎の夏に登場した際は1勝1敗。「あいつらが来た日は勝つと印象づけられたら一番良い」と勝利を願った。

◆中日がリクエストに"失敗"した。阪神に2点を先行された2回2死満塁で、阪神前川の打球は左翼線にポトリと落ちる2点適時打。場内に映像が映し出されたあとに、中日立浪監督がベンチを出てリプレー検証を要求した。審判団が集まって協議し、立浪監督へリクエストが受け付けられないことを通達した。直後に責任審判の嶋田二塁塁審がマイクを握り「ただいまの打球のフェアゾーンについて、リクエストを中日側がしようとしましたが、スクリーンに(再生映像が)映った後なので、リクエストは受け付けません」と説明した。

◆阪神前川右京外野手(21)の打球をめぐって、珍しいシーンがあった。3回2死満塁、前川の打球は左翼線へポトリ。フェアゾーンがファウルゾーンか、きわどい場所へ打球が落ちていた。結果は左前2点適時打で、甲子園の阪神ファンが沸いた。ただ、その後審判団がマウンド付近に集結。その後、責任審判を務める嶋田塁審がマイクで「ただいまの打球のフェアゾーンについて、リクエストを中日側がしようとしましたが、スクリーンに映った後のリクエストなので、リクエストは受け付けません」とアナウンスした。中日立浪監督はリクエスト判定を要求したものの、ビジョンにリプレー映像が映った後だったと判断された。まさかの「リクエスト却下」もあり、阪神が2点を追加した。

◆阪神森下翔太外野手(23)が今季初の猛打賞を決めた。初回、3回とチャンスで2打席連続の左前適時打。さらに5回1死から左翼へ二塁打を放ち、3打数3安打の大暴れだ。その後、4番佐藤輝明内野手(25)の左中間への適時二塁打で生還。6点目のホームを踏んだ。森下は前日26日の中日戦で7号3ラン。6月2日のロッテ戦以来、自身101打席ぶりとなるアーチを放っていた。そこから数えると4打席連続での安打。一時は2軍降格も味わった男が、後半戦に入って好調だ。

◆阪神前川右京外野手(21)にアクシデントが起きた。7回2死、中日岩崎の初球をフルスイングした直後、打席でしゃがみこんだ。苦悶(くもん)の表情を浮かべながら右足を引きずり、両脇を抱えられながらベンチへ下がった。治療中のアナウンスが流れるも、そのまま負傷交代。代わって島田が打席に立った。開幕から1軍で戦力となってきただけに、状態が心配される。

◆阪神先発の大竹耕太郎投手(29)が今季最多の128球を投げきり、今季7勝目の権利を手にマウンドを降りた。8回7安打1失点、6奪三振。8回裏の打順で代打原口が送られた。3回まで1人の走者も出さない圧巻の投球。4回に先頭の福永に左前打を許すも、後続を打ち取った。この日も超遅球を操り、中日打線をほんろうした。2回には5番カリステを95キロの球で二飛。6回2死では3番細川への初球に球速が表示されないほどのスローボールを投げ込み、球場はどよめいた。7点リードの8回、犠飛で1点を失い、2死三塁のピンチを招いた。それでも最後は代打中島に内角低めにズバッと決め、見逃し三振。左拳を握った。

◆阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打と打線が爆発し、3連勝を飾った。これで9、10日のヤクルト2連戦(甲子園)で連勝して以来、4カードぶりのカード勝ち越しとなった。この日も3番森下翔太外野手(23)のバットが存在感を見せた。初回、1番近本の内野安打、2番中野の犠打でつくった1死二塁の好機。森下は中日メヒアの2球目の直球を捉え、左前適時打を放った。3回には一挙4得点。1死から近本、中野の連打で一、二塁とすると、再び森下が2点目の左前適時打を放った。大山の死球で2死満塁となると、前川の左翼線への安打で2点を追加。さらに木浪も右前適時打で続き、3回までに5点のリードを奪った。森下は5回1死で迎えた第3打席でも左翼へ二塁打を放ち、今季初の猛打賞。前日26日にも自身101打席ぶりとなる7号3ランを放つなど、連日の活躍となった。さらに佐藤輝、大山の連続適時打でこの回2得点。こちらも前夜に続き、クリーンアップそろい踏みで打点を挙げた。先発の大竹耕太郎投手(29)は好投を続け、今季初の100球超え、今季最長の8回を投げ抜いた。2回2死の高橋周の打席では77キロのスローボールを投じるなど、持ち味を存分に発揮し、2試合ぶりの今季6勝目を挙げた。阪神は前半戦最終戦となった21日広島戦(甲子園)で先発野手全員適時打の12得点で大勝。前半戦は貧打に苦しんでいたが、後半戦に入って打線が勢いに乗ってきた。

◆阪神前川右京外野手(21)は試合途中に交代するも、大事には至らなかった。試合後、岡田彰布監督(66)が「いや大丈夫です。ちょっと足つったみたいで」と説明した。前川は7回2死、中日岩崎の初球をフルスイングした直後、打席でしゃがみこんだ。苦悶(くもん)の表情を浮かべながら、右足を引きずり、両脇を抱えられながらベンチへ。治療中のアナウンスが流れるも、そのまま負傷交代。代わって島田が打席に立っていた。試合後の整列時には戻っており、前川自身も「前ももです。問題ないので、次はないようにしたいと思います」と話した。

◆阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打と打線が爆発し、3連勝とした。これで9、10日のヤクルト2連戦(甲子園)で連勝して以来、4カードぶりのカード勝ち越しとなった。序盤に得点した打線に岡田彰布監督(66)は「前半戦に比べると先発ピッチャーがだいぶ楽に投げられますね」。今季初の猛打賞で2打点を挙げた森下翔太外野手(23)については「(クリーンアップで)最初に回ってくるんでね。先に打ったもん勝ちじゃないですか」と冗談交じりに話した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-9回は時間を要したが、きょうも9回裏なしで勝利したきょうは早い回にね、いいタイムリーが出たんで。大竹もね、きょうはもう、ちょっとスピードも出てましたしね。コントロールもよかったし。安心して見てられましたね。-今季初の8回、128球の熱投だったああ、いや、7回で交代やったんですけどね。甲子園で完封してないんで、行かしてくれ、いうことやったんで。でも、点とられたら代えるでと言ってあったんで。-打つ方は先発野手全員安打まあ、ね。前半戦に比べるとね、ヒットが出てるんで。だから、これは続けていかないとね、いけないということでしょうね。-初回に1点が入ったなかなかね、初回というか早いイニングに点取れなかったんですけど。まあ、今日もあと3回も点取れたんで。前半戦に比べると先発ピッチャーがだいぶ楽に投げられますね。-クリーンアップ全員打点良いところで出てるんでそれを継続していったらいいと思いますけど。-森下が良いところで最初に回ってくるんでね。先に打ったもん勝ちじゃないですか。-前川にも木浪にもタイムリーがそうですね、まあ、一番後ろがね、木浪が一番ヒット打ててなかったんですけどね。でも1本出たらだいぶね、変わってくると思いますね。-打線の底は抜けたこれはね、もうオールスターがあってね、気分もちょっとそこで一区切りというかね。後半ていうのは最初から分かってることなんで、選手たちがそういう気持ちというか。前半戦とはだいぶ気持ちも違うと思うし。やっぱりふがいなかったんで前半は。そういう意味で後半にかける思いは強いんじゃないですかね。-前川が途中交代したが、様子は。いや大丈夫です。ちょっと足つったみたいで。-心配は大丈夫ですね。-ファンへ一言いやいや、まあやることは変わらないんでやっぱり今日みたいに先発ピッチャーを早いイニングで援護できるように、とにかく後半はバッター陣の踏ん張りなんでね、そこを期待したいですね。

◆阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打と打線が爆発し、3連勝とした。これで9、10日のヤクルト2連戦(甲子園)で連勝して以来、4カードぶりのカード勝ち越しとなった。つながりを見せた打線に岡田彰布監督(66)は「やっと思い出してきたんちゃう? そういう打席でのな、そういう役割な」と振り返り、8回1失点で今季7勝目を挙げた大竹耕太郎投手(29)については「今日はでも145ぐらいまでいったよ、ストレートなあ。今日はストレートが本当に良かった」とねぎらった。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-近本、中野が塁に出ると打線がつながるそら点なるよ、それはね。なかなか初回からそういう形なかったやん、前半は。-先制すると優位に進むいやいや、そらそうよ。それも甲子園でな、先に点取ってね、こっちのペースというか、それに持っていけると全然違うよ、雰囲気が。-みんな自分のやることをやってくれたらつながりが出てくるうーん。なあ、やっと思い出してきたんちゃう? 自分の役割というかな、その打席打席でね、どういう状況で回ってくるか分からんけど、そういう打席でのな、そういう役割な。-あとは最後まで続けることが大事いやいや、もうそら後半はそういう気持ちよ。-前川は途中からベンチに戻ってきたいや、(整列に)並んでたやんか。だから、つっただけやったんやけど。-森下は昨日に続いて結果が出たが、まだまだと昨日も言っていたがおーん、いやまだまだと思うよ。-大竹は7回終わった後に続投の直訴をそうそうそう。もう、なあ、岡留行く予定やったよ。去年完封したの広島やったんやな、甲子園でやってなかったんやな、完投は去年1回あったみたいやけど、だから甲子園でしたかったんちゃうか。でも点入ったら代えるぞって言うてあったから、そら。-暑い時期にしっかり投げてくれたおーん、今日はでも145ぐらいまでいったよ、ストレートなあ。で、コントロールがいいから。やっぱりそのへんやろうなあ。今日はストレートが本当に良かった。ストレートのスピードとコースというかな、コントロールも良かったからな、おーん。大竹の時に序盤にあのぐらい点、3回までにそら5点入ったら余計緩急使えるし、余計自分のピッチングができるよな、大竹みたいなピッチャーはな。力で抑えるピッチャーじゃないから、うまくバッターをかわすというかな。バッターもそら、なあやっぱり打ちたい、点返さなあかんようになってくるとやっぱり焦ってくるわな。そらもう大竹の術中にはまってしまうわ。そうなるとな、ゲーム展開がな。

◆中日が今季3度目の4連敗で、借金が最多の2桁10に膨れ上がった。先発ウンベルト・メヒア投手(27)が初回、自らのベースカバー遅れもからんで1失点。3回にもベースカバー遅れなどで4点を失い、5回には阪神主軸に3連打を浴びて2点を許した。自己最多タイ7失点で5回降板。打線も阪神先発竹を打ち崩せなかった。甲子園では今季引き分けを挟んで白星なしの6連敗中。最下位ヤクルトとも0・5差になった。立浪監督の試合後のコメントは以下の通り。-メヒアが5回7失点立浪監督 ヨーイドンでベースカバーに遅れてそこから失点している。(3回にも)2回目があったから。やるべきことをやろうと(試合を)スタートしてから、チームの士気を下げるんでね。ちょっと今日の投球は、球自体は強いとは思うけど、投げミスとか逆球が多い。1回ちょっとまた(2軍調整を)考えないといけない。-阪神先発大竹にスローボールも使われたりした立浪監督 途中から点差があったので、緩急を使われた。比較的にコースも今日は広かったと思う。あれだけ点を取られると(自軍が)取ることは難しいけど。ここの球場でなかなか本当にうまくいけてない(7戦1分け6敗)。なんとか明日、1個勝てるようにやっていくしかない。借金も増えてきたし。ただ、毎日、試合が続いていくんで、しっかり反省して、次に向かっていかないと。ズルズルいかないように。また頑張っていくだけです。-3回のリクエスト(前川の左翼線にポトリと落ちる適時打へのリプレー検証)が認められなかった立浪監督 審判の方が1番近くで見ているんで、ベンチからは全然見えないところなんで。リクエスト(の結果は)は決まってはないけど、(アピールの)タイミングが遅れると認められないってことがわかった。VTRも際どかった。明らかにファウルなら、当然ウチの選手もアピールしてくる。あそこはしょうがない。

◆中日は今季3度目の4連敗で借金が2桁10に膨れ上がった。先発メヒアは初回、自らのベースカバー遅れもからんで1点を失い、5回までに自己ワーストタイの7失点で降板。打線も阪神先発大竹を打ち崩せなかった。甲子園では今季引き分けを挟んで白星なしの6連敗中。立浪監督は「借金も増えてきたし。ズルズルいかないように、頑張っていくだけです」と唇をかんだ。最下位ヤクルトとも0・5ゲーム差になった。▽中日メヒア(5回7失点で自身5連敗で7敗)「反省は全部です」▽中日福永(8回に反撃の右犠飛)「最低限の仕事はできましたが、ヒットで後ろにつなぎたかったです」

◆阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打と打線が爆発し、3連勝を飾った。これで9、10日のヤクルト2連戦(甲子園)で連勝して以来、4カードぶりのカード勝ち越しとなった。先制打を含む3安打の森下翔太外野手(23)、8回1失点で7勝目を挙げた大竹耕太郎投手(29)のヒーローインタビューでの一問一答は以下の通り。-まずは大竹投手、今季7勝目を手にした気持ちは大竹 後半戦、自分自身は一発目になったので、いいスタートが切れたのでよかったです。-今日はどんな意識大竹 やはり、自分1人で1試合投げ切るというか、そういうつもりでいきましたし、今日「7回で代えるぞ」って言われたんですけど、自分で監督のとこ言って「投げさせてください」って言って(笑い)。けど、その後に1点取られてしまって、さっき整列する時に、「何が完封や」って言われました(笑い)。冗談半分だと思います。-最後、ピンチでインコースに真っすぐ。どんな気持ちで大竹 やはり、どういうシチュエーションとか、イニングが何イニング目とか、僕にとってあまり関係ないので。目の前のバッターをしっかり打ち取る、そういう気持ちで、今日は最初から最後まで投げることができました。-森下選手が初回に先制打、打線の援護をどう見ていた大竹 序盤で大量に点を取ってもらったので、とても投げやすかったですし、その野手の頑張りに自分も鼓舞されて投げることができました。-8、9月勝負の時期が近づいてくるが大竹 シーズン後半になるとか、勝負の試合とか僕にとってあまり関係なくて、全部大事な試合なので。もう4月から大事な試合を、1試合1試合を投げているので、特に変えることはないですね。目の前の1試合、全力で頑張るだけです。-ファンへ大竹 次の登板も今日以上の結果を出せるように頑張っていきたいと思いますので、またご声援のほどよろしくお願いします。-次は森下選手、2夜連続のヒーローの気持ち森下 そうっすね、いいところでタイムリーが出ているので、明日以降も続けていきたいなっていうふうに思っています。-3ランから一夜明け、第1打席チャンスで回ってきたが、どんな気持ちで森下 昨日終わった時点で、今日の1打席目にかけてやっていたので、チャンスで回ってきてくれたので、必ずかえそうと思って打席に立ちました。-打球が越えた瞬間はどんな気持ち森下 近本さんが必死にかえってきてくれたので、打点になって、安打も出て、今日はノリノリでいけるかなっていうふうに思いました。-ノリノリで迎えた次の打席でもチャンスで森下 1打席目いい形でタイムリー出たんで、もうその勢いのままに初球から、甘いところがあったら振りにいくという思いで立ちました。-3打席目にも二塁打で今季初の猛打賞森下 そうっすね、本当に遅すぎる猛打賞だったんですけど、ここから猛打賞続けられるように、準備していきたいなと思います。-前夜の3ランから今日は2本のタイムリー、猛打賞、ファンは森下選手の打撃を楽しみにしている森下 いやもう期待に応えられるように必死にやりたいなと思います。-今日も3、4、5番に打点がついた。日々先輩と組むクリーンアップにどんなことを感じているか森下 いや本当にピッチャーが頑張ってもらっているので、クリーンアップが必ず点取って、ここから上昇していきたいなと思います。-ファンへ森下 明日もしっかり勝ちたいと思うので、明日以降も熱い応援よろしくお願いします!

◆阪神岩崎優投手(33)が通算81セーブで球団単独4位に浮上した。呉昇桓を抜いた。9回に4点リードで2死一、三塁とセーブ機会が生まれた。代打石橋を一邪飛にしとめ、わずか2球で今季15セーブ目。準備が難しい登板だったが「いつも通りです。スンファン(呉昇桓)は2年(で80セーブ)でしたっけ? 比べられないかもしれないけど積み重ねていけるよう頑張ります」と少し笑みを浮かべた。

◆阪神前川右京外野手(21)は試合途中に交代したが、大事には至らなかった。試合後、岡田監督が「いや大丈夫です。ちょっと足つったみたいで」と説明した。7回2死、中日岩崎の初球をフルスイングした直後、打席でしゃがみこんだ。両脇を抱えられながらベンチへ。そのまま負傷交代となり、代わって島田が打席に立っていた。それでも試合中にはベンチに戻っており、前川は「前ももです。打った瞬間に『やばい』みたいな感じで。問題ないので、次はないようにしたいと思います」と振り返った。3回には2死満塁で左翼線へ2点適時打。ホープの軽傷に、誰もがホッと胸をなで下ろした。

◆阪神大竹耕太郎投手(29)がプロ入り最多の128球を投げ切った。8回1失点で7勝目。実は岡田監督に直訴して8回のマウンドに上がっていた。7回を投げ終えた後、ベンチで安藤投手コーチから「7回で代える」と告げられた。「うわっ、(9回まで)いきて~...」。これが本音だった。安藤コーチと岡田監督のもとへ。自身初の甲子園完封を目指し「投げさせてください」と続投への思いを伝えた。「この点差でいくべきだと思いました。自分がもう一皮むけるために。7回無失点で終わっていたら先がない感じがするので」チームは5回までに大量7得点。援護点に恵まれる中、今季の登板全てで100球未満で降板していた左腕にとって、壁を破るための続投志願だった。返答は「点入ったら代えるぞ」。8回に1点を失い、9回のマウンドはお預け。それでも「意思表示も、思い切って自分で投げたいと思えたのも変化だと思う」。後半戦初登板に収穫を得た。試合前から新たな感覚をつかんでいた。ブルペンからフォームの力感が抜群だった。「ピッチングをしているというより、キャッチボールをしている感じ」。脱力させ、リリースで一気に力を集中。それにより、チェンジアップに手応えが増した。6回に細川を空振り三振に仕留めたのもチェンジアップ。「その感覚は継続したい」とうなずく。試合後の整列で「何が完封や(笑い)」と大竹をイジった岡田監督も「3回までに5点入ったら、そら大竹の術中にハマってしまうわ」と投球術をたたえた。8回は今季最長イニング。次回こそ、最後までマウンドに君臨してみせる。【中野椋】

◆貧打よ、さらば! 阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打7得点を積み重ね、球宴ブレークを挟んで3連勝を飾った。前日26日に101打席ぶりのアーチを架けた3番森下翔太外野手(23)が1回に決勝打を放つなど、適時打2本を含む今季初の猛打賞と大暴れ。3戦連続のクリーンアップ打点そろい踏みに導いた。チームは4カードぶりのカード勝ち越しで2位広島に1・5ゲーム差。得点力不足に苦しんだ前半戦の雰囲気を吹き飛ばしつつある。森下の快音が止まらない。遊撃の頭上をライナーで打球が抜けた。連日の活躍に虎党の大歓声が響く。2回表に右翼の守備につくと、スタンドからの「森下」コールに深々と頭を下げた。「昨日終わった時点から1打席目に集中していた」。初回1死二塁。1ボールから中日メヒアの直球を捉えた。左前適時打で先制&決勝打。これで3試合連続打点をマークした。前日26日の中日戦では自身101打席ぶりとなる7号3ランをマーク。だが、初回はこの日と同じ1死二塁の好機で空振り三振に倒れていた。「初回のチャンスで打てなくて悔しかった」。一夜できっちり修正した。これで「今日はノリノリでいける!」と波に乗った。3回1死一、二塁では再び左前適時打で2点目。この回5安打4得点の猛打を呼び込むと、5回にも左翼へ二塁打を放ち、佐藤輝と大山の適時打を呼び込んだ。猛打賞は今季初だ。昨季はリーグ優勝、日本一に貢献。年末年始は神奈川の実家に帰省した。だが、リフレッシュはつかの間。例年より早い1月4日からジム通いを再開した。朝8時の通勤電車に乗り、約1時間かけてジムへ。帰宅は夜6時を過ぎた。さらに「通う時間がもったいない」とホテルに宿泊。5泊ほどのホテル生活を1カ月間で2回ほど行い、実家に泊まった期間は半分もなかった。母ゆりさんは「職業としてやっている以上、きっちりやらなきゃというのは伝わってきました」と話す。「練習したかったですね。バッティングも、いろんな面でも、もっともっとうまくなりたいと思った」と森下。野球小僧のような、貪欲で真っすぐな思いが背番号1の推進力だ。連夜の活躍に岡田監督は「おーん、いやまだまだと思うよ」と見るも、好機で打点を挙げる若虎に「一番最初に回ってくるんでね。先に打ったもん勝ちじゃないですか」と話した。前半戦は貧打で苦しんだ打線が13安打7得点で後半戦2連勝スタート。21日の広島戦で13安打12得点と爆発してから、球宴ブレークを挟んで3連勝だ。クリーンアップ3人の打点そろい踏みも3試合連続。勝負強さが光る「お祭り男」が、打線の先導役となっている。【村松万里子】

◆阪神の4、5番コンビ、佐藤輝&大山がまた勝利を呼ぶアベック打点を挙げた。2人が打点を挙げた試合は今季7戦全勝。ポイントゲッターの輝きが増している。5-0の5回。二塁打の森下に続いて佐藤輝が適時二塁打。2球で追い込まれたが、3球目のチェンジアップに軽くバットを出して左中間に落とした。4番に座って10試合目。「タイミングを早めにとっていきました。外角だったので、逆らわずにという感じです」。調子についても「いいと思います」と頼もしい。大山も続いた。カウント3ボール。ストライクを取りにきたメヒアの甘い直球に合わせてフルスイング。三塁高橋周も打球の速さに対応できず、左翼線に鋭く転がった。7点目。中日の戦意を奪うような快打だった。「1点1点、大事だと思う。また明日があるので頑張ります」。10試合連続安打と乗ってきた。【柏原誠】

◆阪神のビッグイニングの締めは木浪聖也内野手(30)だった。3回、3点を奪い、なおも2死一、三塁で直球に詰まりながら右前へ。守っても4回2死一塁で二遊間への打球に追いつき、走りながらベースカバーの中野に逆手でトス。「あれはファインプレーでも何でもない。飛んできた球をしっかりアウトにすることが投手を助けることにつながる。そういうプレーをしていきたい」と守備の重要性を強調した。

◆貧打よ、さらば! 阪神が先発野手全員安打の2ケタ安打7得点を積み重ね、球宴ブレークを挟んで3連勝を飾った。前日26日に101打席ぶりのアーチを架けた3番森下翔太外野手(23)が1回に決勝打を放つなど、適時打2本を含む今季初の猛打賞と大暴れ。3戦連続のクリーンアップ打点そろい踏みに導いた。チームは4カードぶりのカード勝ち越しで2位広島に1・5ゲーム差。得点力不足に苦しんだ前半戦の雰囲気を吹き飛ばしつつある。前夜の悔しさを晴らしたかった。森下翔太はこの日のファーストストライクに「全集中」していた。初回1死二塁、1ボールからの2球目。中日メヒアの甘く入った直球を強振した。弾丸ライナーが左中間へ走る。遊撃手の龍空は両手を上げたもののジャンプを諦めた。あっという間の先制劇。耳をつんざく大歓声が甲子園を揺さぶった。「昨日が終わった時点から1打席目に集中していました」前日26日は7回、自身101打席ぶりの1発を放っていた。一方で1回1死二塁では空振り三振に倒れていた。一夜明け、試合前の打撃練習では場面を想定して打ち込んだ。準備の成果を同じ場面で結果につなげ、「今日はノリノリでいける!」と勢いに乗った。1点リードの3回1死一、二塁では再び左前適時打。この回5安打4得点の猛攻を呼び込んだ。5回にも左翼への二塁打で佐藤輝、大山の適時打をお膳立て。今季初の猛打賞を決め、チームを球宴ブレークを挟んでの3連勝に導いた。昨年は新人ながらリーグ優勝、日本一に貢献した。年末年始は神奈川の実家へ。だが、リフレッシュ期間は短かった。例年より早く1月4日からジム通いを再開。朝8時の通勤電車に乗り、約1時間かけてジムに向かった。帰宅は夜6時過ぎ。さらに「通う時間がもったいない」とホテル泊も選択した。5泊ほどのホテル暮らしを1カ月間で2回ほど敢行した。「練習したかった。バッティングも、いろんな面でも、もっともっとうまくなりたいと思ったので」そんな一心不乱な息子に、母ゆりさんも「職業としてやっている以上、きっちりやらなきゃというのは伝わってきました」と目を細める。野球少年のような貪欲で真っすぐな思いが今、背番号1を支えている。3試合連続安打。前半戦から辛口続きの岡田監督は「いや、まだまだと思うよ」と合格点こそ与えなかったが、「最初に回ってくるんでね。先に打ったもん勝ちじゃないですか」と試合後は納得顔だ。打線は3番森下に導かれるように13安打7得点。21日広島戦で13安打12得点と爆発してから、前半戦の貧打がウソのように3戦連続5得点超えだ。クリーンアップ3人の打点そろい踏みも3戦連続。勝負強さが光る「お祭り男」が、猛虎の先導役となっている。【村松万里子】

◆10~15年に阪神で活躍したマット・マートン氏(42)が27日、甲子園球場を訪れた。15歳になったという長男マイカ君と古巣の試合を観戦した。「やっぱり6年間お世話になったチームですから、つながりを感じたいですし、応援しているチームなので。こうして機会があればと思って、足を運ばせていただきました」。球団史上初のリーグ連覇を狙うナインには「なんとか後半戦はらしさを取り戻してほしい」とエール。「優勝した後はオフシーズンも短いですし、難しい。苦労しているところもあると思いますけど、だんだんと落ち着いてきていると思う。あとは後半戦に期待したいと思います」と力を込めた。2日前に来日。この日は大阪市内で行われた石川県の能登半島地震の復興支援チャリティーイベントに出演し、甲子園にやって来た。28日には被災地を訪問する予定だという。「石川県の地震もありましたし、何かできることがあればなと思って」と今回の来日の目的を説明。「(被災地は)だいぶ戻りつつあるとは思うんですけど、その中で、いろいろなお手伝いをさせていただこうと思います。野球教室みたいなものも、あちこちでやろうとは思っています」と復興支援への思いを明かした。日本には30日ごろまで滞在する予定となっている。マートン氏は来日初年度の10年に当時のNPB記録となる210安打をマーク。14年には首位打者を獲得するなど、6年間で1020安打を放った。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】中日立浪和義監督のリクエストがまさかの拒否。阪神前川右京の左翼線に落ちた打球をめぐり、立浪監督がリプレー検証を要求も審判団の協議の末、リクエスト拒否、その理由とは...

◆快勝で後半戦のスタートを切った阪神は、大竹耕太郎投手(29)が先発する。前半戦は6勝5敗、防御率2・72だった左腕が2連勝に導く。27日にそろい踏みで打点を挙げた森下翔太外野手(23)、佐藤輝明内野手(25)、大山悠輔内野手(29)の〝ドライチ〟クリーンアップはこの日ももちろん継続。前川右京外野手(21)が「6番・左翼」で後半戦初スタメンに名を連ねた。

◆「ウル虎の夏2024」として開催され、お笑いコンビ「ニッポンの社長」の辻とケツが登場。3年連続のウル虎の夏出演となった2人は守備位置につく選手の紹介を務め、「ライト、森下翔太、中央大学!」と昨年同様に最終出身チームの情報を添えて場内を盛り上げた。2人は今年から場内で放映されている「みんなで六甲おろし」にも出演しており、辻は「友達から久しぶりに連絡が来たり、甲子園に観戦に来たときにもビールをおごってもらえた。テレビに出ない日にもここで何万人もの人に見てもらえるのはデカい」と反響を実感。来年以降のウル虎の夏に向けても「これだけは死守しておじいちゃんになるまで続けたい。去年は負けたので、あいつらが来た日は勝つっていう印象をつけてもらえるように、今日は絶対勝ちたい」と勝利を祈った。

◆阪神が森下翔太外野手(23)の適時打で幸先よく先制に成功した。一回、先頭の近本が一塁へのたたきつけるゴロを放ち、快足を生かして内野安打で出塁。中野がしっかりと1球で送りバントを決め、いい流れで森下が打席に立った。26日の一回には同じ場面で三振を喫していたが、2球目を左翼前へ。左翼手が深く守っていたため近本は悠々とホームイン。1番が出て、2番が送って、3番がかえすというテンポのいい攻撃で先制点を奪った。森下は「打ったのはストレート。昨日の試合、初回のチャンスで打てなくて悔しかったですし、練習からしっかりチャンスの場面をイメージして試合にのぞんだ結果が良い結果につながったと思います。次の打席も打てるように頑張ります」とコメントした。

◆阪神が森下翔太外野手(23)、前川右京外野手(21)、木浪聖也内野手(30)の適時打など5安打の集中打で4点を追加した。1-0の三回、1死から近本が中前打で出塁すると、中野も内野安打で続いて1死一、二塁と好機を作る。ここで森下が1-1からの直球を一閃。飛び込む三塁手のグラブをかすめて打球は三遊間を抜け、二塁から近本が生還。森下は一回に続いて2打席連続の適時打となった。さらに2死満塁となって前川が左翼線へポトリと落とす2点打。木浪も右前適時打で続いて一挙4点。三回までに大量5点のリードを奪った。森下は「打ったのはストレート。前の打席でいいバッティングができていたので、良いイメージを持って思い切ってスイングすることができました。チャンスで1本出すことができてよかったです」とコメント。前川は「打ったのはストレート。いい所に落ちてラッキーでした。追加点を取ることができてよかったです」とうなずき、木浪も「高めのストレートをしっかり振り切ることができました。みんなに続けてほっとしてます」と胸を撫でた。

◆中日は三回に一挙4失点でビハインドは5点に広がった。1死から近本、中野、森下の3連打で1点を失い、なおも2死満塁で前川の打球は左翼線上付近に落ちるヒットに。三塁審判はフェアの判定で、2点打となった。ここで立浪監督がリクエスト。しかし審判団は協議ののちマイクを持ち「スクリーンに映った後のリクエストになりますので、リクエストは受け付けません」とアナウンス。球場バックスクリーンのビジョンで適時打の映像が放映されてからのリクエストだったため、立浪監督のリクエストは拒否に。この後木浪にも適時打を浴び、中日は5点を追いかける展開になってしまった。

◆阪神打線が大爆発。森下翔太外野手(23)、佐藤輝明内野手(25)、大山悠輔内野手(29)のドライチクリーンアップが、2夜連続の全員打点だ。5点リードの五回、1死から2打席連続適時打を放っている3番・森下が左翼線を破る二塁打でチャンスを作る。4番・佐藤輝も左中間への適時二塁打で続き、3試合連続となる打点をマーク。「打ったのはチェンジアップかな。追い込まれていましたが、うまく打つことができました。(森下)翔太がいいバッティングで作ってくれたチャンスだったので、しっかりかえすことができてよかったです」とコメントした。さらに大山も三塁線を抜く適時打で追加点。2点を加えて五回までに10安打7得点と、ウル虎の夏2024の試合で猛虎打線が大暴れしている。

◆7点リードの阪神にアクシデント。前川右京外野手(21)が緊急交代となった。七回2死からの第4打席。中日・岩崎の初球をフルスイングしたが、ボールはバックネットへのファウルになり、前川はそのまま打席にあおむけに倒れこんだ。トレーナーが駆け寄るも、足を伸ばすような仕草をしながら立ち上がることはできず。今岡打撃コーチとともにベンチに引き揚げ、そのまま代打・島田が送られた。三回の第2打席では2点打も放っていただけに、甲子園球場には心配そうなどよめきが響いた。

◆阪神は打線がつながり中日に快勝し、後半戦2連勝とした。一回、近本光司外野手(29)の安打と中野拓夢内野手(28)の犠打で1死二塁とすると、森下翔太外野手(23)の左前適時打で3試合連続の先制に成功する。さらに三回にも森下の2打席連続となる適時打が飛び出すと、前川右京外野手(21)の2点打、木浪聖也内野手(30)の適時打で4点を追加点。五回にも森下の二塁打、佐藤輝明内野手(25)の適時二塁打、大山悠輔内野手(29)の適時打で追加点を奪うなど、13安打7得点と打線が爆発した。投げては先発の大竹耕太郎投手(29)が好投。球速表示もされない程遅いスローボールも駆使しながら中日打線を手玉に取った。8回まで自己最多の128球を投じながら1失点でまとめて今季7勝目。最後は岩崎優投手(33)が締めて15セーブ目を記録し、阪神は4カードぶりとなるカード勝ち越しを決めた。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(76)は阪神打線のつながりを呼んだのは、岡田彰布監督(66)の采配だと断言した。得点力不足で苦しんでいた阪神打線に、明らかにつながりが出てきた。選手の状態が上がってきたのが理由の1つだが、一番の要因は岡田監督の采配だろう。2試合連続で、一回に近本が塁に出ると中野に送りバント。岡田監督があまり採用しなかった作戦だが、これによって先制点が生まれ、打線に勢いがついている。岡田采配が打線のつながりを取り戻したと言っていい。個々の選手では森下が目立つ。2年目の今季は相手が内角攻めを徹底し、戸惑った前半だったが、今はその攻め方に慣れて、絞り球が的確になっている。スイングに力みが消えた。勝負強さも戻ってきている。近本、中野の1、2番の調子も一気に上がってきた。中野はおそらく送りバントの影響がある。バントを決めると投球が甘く見えてくるのだ。ここにも、岡田采配の効果がみられる。昨年の好調時と比較すると、下位打線のつながりがまだまだ。昨年の8番・木浪のような存在が出てきたら、ホンモノだが、まだそこまでは至っていない。一回のバントに続く、岡田監督の次の策に注目したい。

◆阪神が森下翔太外野手(23)の3戦連続適時打などで3連勝。森下が一回の先制打に続いて三回の左前打で2点目を追加。さらに前川右京外野手(21)、木浪聖也内野手(30)の連続タイムリーで、この回4点を奪った。五回、二塁打で今季初の猛打賞を記録した森下に続き、佐藤輝明内野手(25)、大山悠輔内野手(29)の適時適時打で2戦連続で3人が打点を記録した。大竹耕太郎投手(29)は8回1失点で7勝目(5敗)。岩崎優投手(33)が15S目(3勝3敗)。甲子園での今季中日戦は6勝1分。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=45勝42敗5分、観衆=4万2609人)。ーー近本、中野が出塁すると打線がつながる「そら点なるよ、それはね。なかなか初回からそういう形なかったやん、前半は」ーー先制すると優位に進む「いやいや、そらそうよ。それも甲子園でな、先に点取ってね、こっちのペースというか、それに持って行けると全然違うよ、雰囲気が」ーーみんな自分のやることをやっている「うーん。なあ、やっと思い出して来たんちゃう? 自分の役割というかな。打席打席で、どういう状況で回って来るか分からんけど、そういう打席での役割な」ーー最後まで続けることが大事「いやいや、もうそら後半はそういう気持ちよ」ーー前川は途中からベンチに戻った(七回、ファウルを打った際に途中交代)「いや、(整列に)並んでたやんか。だから、つっただけやったんやけど」ーー森下は2日連続で結果を出した「おーん、いやまだまだと思うよ」ーー大竹は七回終わった後に直訴を「そうそうそう。岡留行く予定やったよ。去年完封したの広島やったんやな、甲子園でやってなかったんやな、完投は去年1回あったみたいやけど、だから甲子園でしたかったんちゃうか。でも点入ったら代えるぞって言うてあったから、そら」ーー暑い時期にしっかり「おーん、今日はでも145ぐらいまで行ったよ、ストレート。コントロールがいいから、そのへんやろうなあ。今日はストレートが本当に良かった。スピードとコースというかな、コントロールも良かったからな。大竹の時に三回までに5点入ったら余計、緩急使えるし、余計自分のピッチングが出来るよな。大竹みたいなピッチャーはな。力で抑えるピッチャーじゃないから、バッターをかわすというかな。バッターもそら打ちたい、点返さなアカンようになって来ると焦って来るわな。大竹の術中にはまってしまうわ。ゲーム展開がな」

◆岩崎が4点差に迫られた九回、なおも2死一、三塁で登板。代打・石橋を一邪飛に打ち取り、今季15セーブ目を挙げた。加治屋が招いたピンチを急きょ火消しする形となったが、準備はできていたかと問われ「そうですね。いつも通り」と頼もしく語った。これで通算81セーブとなり、呉昇桓(80セーブ)を抜き球団4位に。「スンファンは(在籍)2年だっけ。比べられないかもしれないですけど、積み重ねていけるように頑張ります」と力を込めた。

◆大山は大勝にも気を引き締め直した。6-0の五回1死二塁で三塁線を破る左前適時打を放ち、3試合連続打点をマーク。今季最長を更新する10試合連続安打としたが「1点、1点大事だと思うので。また明日あるので頑張ります」。三回にはメヒアの直球が左脇腹付近を襲う死球を受けたが、痛みに耐えてフル出場した。好調を維持し、岡田虎を引っ張る。

◆こっちも真夏の祭典や! 阪神は森下翔太外野手(23)が今季初猛打賞の活躍をみせ、中日に7-3で快勝。26日に値千金弾を放った勢いのまま一、三回に連続適時打を放ち、後半戦連勝スタートに導いた。佐藤輝明内野手(25)、大山悠輔内野手(29)にも適時打が出て、2戦連続でクリーンアップ3人が打点を記録。先発野手全員安打で、昨季日本一となった猛虎のつながりが戻ってきた!!切れ味、勝負強さ、思い切りのよさ。持ち味が戻ってきたそのスイングで、次々と得点を生み出した。もう迷いはない。連覇へと続く後半戦の厳しい道のりを、切り開いていけるのは、やはり森下だ。2適時打を含む3安打で今季初の猛打賞。完全に目を覚ました。「きのう(26日)が終わった時点で、きょうの1打席目にかけてやっていた。チャンスで回ってきてくれたので、必ずかえそうと思って打席に立ちました」前夜は1点リードの七回に勝利を決定づける3ランを放ったが、好機で三振した一回の打席の悔しさの方が脳裏に刻まれていた。一夜明け、全く同じ1死二塁で巡ってきた打席に全神経を集中させ、結果を出した。メヒアの2球目を振り抜き左前へ先制打。さらに三回1死一、二塁でも左前へ2打席連続適時打を放つと、五回にも左翼線二塁打。今季の出場78試合目で初の3安打に「遅すぎる猛打賞ですけど、続けられるように」とお立ち台で頭をかいた。昨年は後半戦だけで8本塁打、29打点。殊勲打(先制、同点、逆転打など)は11本を数えた。不本意だった前半戦の成績のことは、シーズン後に反省すればいい。今季もここから、森下の季節の始まりだ。オールスターブレーク明け2試合で5安打5打点とまさにロケットスタート。その裏には実は、先輩にもらった気付きがあった-。24日の全体練習で行われたシート打撃でのこと。3打数無安打だった森下は、打席後に捕手を務めた梅野から話しかけられた。「構えの位置が深くなっているんじゃないか」。ハッとし、昨年後半と現在のフォームを何度も繰り返し見比べた。百戦錬磨の捕手の言う通りだった。構えたバットの位置がキャッチャー側になっており、その分、打つポイントに下から遠回りして打ちに行くフォームになっていたことに気づいた。修正してバットを体の中心に構え、体重移動と同時に割れを作っていくフォームで感覚をつかんだ。

◆苦悶(くもん)の表情を浮かべながら打席付近に倒れ込んだ阪神・前川右京外野手(21)だったが〝最悪の事態〟は免れた。右太ももをつって途中交代したが、2打点の活躍で大勝に貢献。試合後は少し恥ずかしそうだった。「前ももです。打った瞬間に『やばい』みたいな感じで」ヒヤリとさせたのは7-0の七回2死。中日の3番手右腕、岩崎の1球目をファウルした際にあおむけに転倒し、右足を伸ばしたまま自力で歩けず。トレーナーの肩を借りて今岡コーチに支えられてベンチへ下がり、島田と交代したが大事には至らなかった。岡田監督も「大丈夫。ちょっと足つったみたい」と説明。三回には左翼線上にポトリと落とす2点打を放ったように、若虎の打力は勝負の後半戦を戦う上で欠かせない。前川は「問題ないので、次はないようにしたい」と誓った。

◆木浪もタイムリーをかっ飛ばし、下位打線からの攻撃でも竜投を苦しめた。4-0の三回2死一、三塁でメヒアの直球を捉える右前適時打でダメ押しした。四回2死一塁では中田のセンター前へ抜けそうな打球を捕球し、華麗なバックトスで二塁封殺として投手を助けた。「打つことも大事ですけど、守ることがいまは一番大事。守りからつなげていけるように頑張ります」と好守での貢献へ力を込めた。

◆佐藤輝は3試合連続打点と勝負強さを発揮し、虎をさらに勢いづけた。5-0の五回1死二塁でメヒアの外角へのチェンジアップを捉え、左中間へ適時二塁打。「(コースが)外だったので。逆らわずに、って言う感じです」とうなずいた。得点圏打率・288(59打数17安打)は4番として頼もしい。安定感を磨き打線をけん引する。

◆中野が三回に4得点の流れを作った。1死一塁で初球にエンドランのサインを受け、変化球に反応。一塁へ転がすと投手・メヒアのベースカバーよりも先に一塁を踏み、好機を拡大させた。「細かいサインが出るという準備も自分でできているし、そういったところを決めるだけで次の打者が流れよく(打席に)入れることもある」。連勝に貢献する、足でも稼いだ2試合ぶりの2安打だった。

◆パリに集結したアスリートたちが地球全体を盛り上げるなか、左腕は甲子園に詰めかけた虎党を〝遅球〟で沸かせた。阪神・大竹耕太郎投手(29)が今季最長の8回を、自己最多128球で1失点。今季7勝目をつかみ、歓声とカメラのフラッシュを浴びた。「チェンジアップであれだけ空振りを取れたのは久しぶり。試合の中でひらめいて、『こういう感覚かな』というのはうまくハマった」打者のタイミングを外す球種の感触が良く、さらに直球も「今年では一番走っていた」とさえ渡った。序盤3イニングは完全投球で、大量の援護点をもらった中盤3イニングは毎回、先頭打者に安打で出塁されたが、後続を断って反撃機を作らせず。七回まで二塁すらを踏ませなかった。球数が今季初3桁の101球に達したこの回を投げ終え、一時は交代を示唆された。だが、今季は過去15度の登板全てで球数2桁だった大竹は「自分がもうひと皮むけるために、もっともっと良くなっていくというステップを踏むためにはいかないといけない」と岡田監督に続投を直訴。結果的に八回に1点を取られ、試合後には「何が完封や」とイジられたが、その指揮官は「うまくバッターをかわすというかな。バッターもそらやっぱり打ちたい、点返さなアカンようになってくると焦ってくるわな。大竹の術中にハマってしまうわ」と投球術に目を細めた。大竹にとっても8回1失点は、零封以上に胸を張れる結果だった。この日、目を引いたのは超スローボール。七回には76キロを計測し、六回にはスタンドをどよめかせる計測不能の一球もあった。左腕は「120キロ以下のボールの方が被打率が低い。むしろデータ上では120キロ以上の方が勇気が要る」という。実際、春季キャンプ中に宜野座でバットを握るとマシン相手の打球は飛ぶが、人間が投げた緩い球は飛ばなかった。そんな経験も踏まえて投げる遅~い球が、大竹にとっての大きな武器だ。「130球(近く)を投げても普通に、しかもこの真夏にこれだけ投げられたというのは自信に変えていい」流した大粒の汗は、勝ってキラリと輝いた。この夏も、表情涼しい大竹が熱く熱く盛り上げていく。(須藤佳裕)

◆切り込み隊長が完全復活の3安打だ。阪神・近本光司外野手(29)が5月23日の広島戦(マツダ)以来、今季2度目の猛打賞。連日、打のヒーローとなった森下のおぜん立てをした。「得点で(本塁に2度)かえってきてたんで。よかったです」一回先頭ではボテボテの一塁へのゴロだったが脚力で内野安打とした。中野の送りバントで二進し森下の先制打で生還。1-0の三回1死からも中前打を放つと、中野が一塁内野安打、森下がまた左前適時打と後続が続き、2点目のホームを踏んでみせた。主軸に当たりがでてきたが、という質問にも「そうですね。いいと思いますよ」と笑顔。6点リードで迎えた七回2死からは中前へ運び、虎屈指の安打製造機が、復調を感じさせる2カ月ぶりの3安打固め打ちだ。26日は安打こそなかったが、一回に四球を選び佐藤輝の右前打で先制のホームへかえった。七回にも四球を選んで、森下の3ランを演出した。これで球宴後の2試合は8打席で3安打、2四球の計5出塁の活躍だ。岡田監督も「(上位が塁に出れば)そら点になるよ。なかなか初回からそういう形なかったやん、前半は」と目を細めた。6月には大山や佐藤輝の不振や2軍降格もあり4番を12試合で経験。慣れない打順に戸惑ったかのように調子を落とした。スタメン落ちの屈辱もあったが、やはり1番が適任だ。「球宴前とあんまり(調子は)変わらない。やることも変わっていない」。本来なら打率3割を打ってもおかしくない男が、まだ同・252。まだまだ喜ぶわけにはいかない。(三木建次)

◆「先発野手全員安打の7得点! 第1戦も5点奪うし~2点以下が十八番(おはこ)の猛虎打線よ何しとんねん!! キャラクター間違っとるでェ!! ガハハハ...」。ク~ッ、この言葉言ってみたかったァ!!(笑)でも、打線爆発の突破口は第1戦に続き一回に安打の近本を中野がきっちりバントで送って森下の先制タイムリーを呼んだ今季の前半と違う『ちいかわ野球』だったのだ!! アレンパの教科書は灯台下暗し、実は38年ぶりに日本一になった2023年の阪神タイガースあなたたちなのです。今季できることをやってるかァ!? やってないやろー!! ホームランは昨年も今年も5位でそれはできないことよ! だけど犠打は昨年度リーグ2位だったのに今年はここまで5位...それはできること!! さらに一番の違いは昨年1位だった盗塁が5位? その修正で絶対勝てる!! そーだパリ五輪も開幕したし、1985年に阪神を日本一にした吉田義男氏はその後フランスに野球伝道師として渡りムッシュ吉田と呼ばれたんよ! アレンパで岡田はんも渡仏してムッシュ岡田となって~な!!

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
48385 0.558
(↑0.005)
-
(-)
52268
(+2)
231
(+1)
49
(-)
42
(+2)
0.238
(-)
2.390
(↑0.02)
2
(-)
広島
44384 0.537
(↓0.006)
2
(↓1)
57243
(-)
214
(+3)
34
(-)
45
(-)
0.230
(↓0.001)
2.220
(↓0.01)
3
(-)
阪神
45425 0.517
(↑0.005)
3.5
(-)
51274
(+7)
248
(+3)
34
(-)
27
(-)
0.227
(↑0.002
2.240
(↓0.01)
4
(-)
DeNA
45441 0.506
(↓0.005)
4.5
(↓1)
53311
(+1)
308
(+2)
63
(+1)
45
(-)
0.254
(↓0.001)
3.010
(↑0.01)
5
(-)
中日
38486 0.442
(↓0.005)
10
(↓1)
51215
(+3)
296
(+7)
39
(-)
26
(-)
0.235
(↑0.001
2.770
(↓0.05)
6
(-)
ヤクルト
37484 0.435
(↑0.006)
10.5
(-)
54316
(+3)
324
(-)
62
(-)
42
(-)
0.238
(-)
3.430
(↑0.04)