ソフトバンク(☆3対0★)オリックス =リーグ戦14回戦(2024.07.27)・みずほPayPayドーム福岡=
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ORIX
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ソフトバンク
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勝利投手:有原 航平(10勝4敗0S)
敗戦投手:田嶋 大樹(4勝4敗0S)
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◆ソフトバンクは2回裏、無死満塁から甲斐の適時二塁打が飛び出し、2点を先制する。なおも続く好機で牧原大が犠飛を放ち、リードを広げた。投げては、先発・有原が9回2安打無失点の快投。今季初完封で10勝目をマークした。敗れたオリックスは、打線が有原の前に沈黙した。

◆ソフトバンク有原航平が両リーグ最速の10勝目を目指す。ソフトバンクの投手が両リーグ最速の10勝目を挙げれば06年斉藤以来、18年ぶり。また、有原は日本ハム時代の16、19年に10勝一番乗りをマークしており、パ・リーグで10勝一番乗りを3度は、山田(阪急)5度、鈴木啓(近鉄)4度、涌井(西武、楽天)3度に次ぎ4人目の記録となる。今季はみずほペイペイドームで5試合先発して4勝0敗の防御率0・75。好相性の本拠地で10勝目を挙げられるか。

◆オリックスが後半戦「開幕2連敗」で、22年6月以来の6連敗を喫し、首位ソフトバンクとのゲーム差は今季最大の17・5と広がった。先発田嶋が2回に3失点。その後は立ち直ったが、投手の踏ん張りを打線が助けられない。ソフトバンク有原に今季最少タイの2安打で15度目の完封負け。中嶋監督も嘆き節だ。「(有原は)もちろん良かったですよ。でもそれを攻略していかないと。今は本当に元気がないですよね」。打線に起爆剤が欲しい。若手の大里らにチャンスを与え、活性化を期待するもうまくいかない。2軍にも期待する選手はいるが「ケガしているやつもいますし...」。V3監督の悩みは深い。水本ヘッドは「選手も僕らも一緒にもがいてもがき倒します。その中でどうやっていくかっていうことをまた考えます」と、苦悩しながらも前を向いた。▽オリックス田嶋(2回に3失点もその後は7回まで無失点)「序盤に複数失点を許してしまったところは悔しいですが、なんとか修正しながら粘り強くゲームを作ることはできたと思います」▽オリックス辻打撃コーチ(ソフトバンク有原に苦戦)「積極的に行くというところはあったんですけど、絞り球を広げすぎたのかなと。攻めきれなかったのはこちらの責任なので、また全員でやっていきたいと思います」

◆ソフトバンク有原航平投手(31)が今季初完封で10勝目を挙げ、自身初めて両リーグ最速で2ケタ勝利に到達した。オリックス打線を2安打に封じ、得点圏に走者を置いたのは1度だけ。105球、圧巻のシャットアウト劇だった。打線も序盤に援護。2回に女房役の甲斐拓也捕手(31)の2点適時二塁打などで3点を奪った。チームは後半戦連勝で球宴を挟み3連勝。28日にも優勝マジック43が点灯する。小久保裕紀監督の試合後のコメントは以下の通り。-有原が今季初完封勝利小久保監督 言うことありません。オールスターで投げて中2日で、エースらしい素晴らしいピッチングをしてくれましたね。-有原の投球内容は小久保監督 コントロールですよね。まっすぐでガンガン押す投手じゃないですけどね。拓也(甲斐)とのコンビネーションで1つずつアウトを積み重ねてね。7回の攻撃でちょっとね、嫌な流れになった。8回に先頭打者出た後にゲッツーでいけたのが完封につながった。-両リーグ最速の2ケタ勝利小久保監督 そうですね。今週は球宴に選ばれている関係で、1週飛ばしてもという話もしたが、本人が飛ばさずに投げたいと。そういう点はすごく頼もしいですね。-打線は甲斐が先制の2点タイムリー二塁打小久保監督 打撃コーチもいろいろと対策を練ってくれていますしね。前回は抑えられていますんでね。追加点欲しいのは当たり前なんですが、なかなかうまくいかないんですが、あの回の集中打は見事でしたね。

◆ソフトバンク有原航平投手(31)が今季初完封で10勝目を挙げ、自身初めて両リーグ最速で2ケタ勝利に到達した。オリックス打線を2安打に封じ、得点圏に走者を置いたのは1度だけ。105球、圧巻のシャットアウト劇だった。打線も序盤に援護。2回に女房役の甲斐拓也捕手(31)の2点適時二塁打などで3点を奪った。チームは後半戦連勝で球宴を挟み3連勝。28日にも優勝マジック43が点灯する。ニヒルな男らしかった。105球目。有原は代打セデーニョを遊ゴロに仕留めると、グラブで口元を覆って笑顔を隠した。「うれしかったですね。ここで9回投げられたのは初めてだったので。すごくうれしかった」。思わず笑みがこぼれた。移籍後初めて本拠地・みずほペイペイドームで完封劇を演じた。誰よりも背番号17が達成感を味わった瞬間だった。有言実行。志願した後半戦の初マウンドだった。日本ハム時代以来、5年ぶりに球宴に出場。24日の第2戦(神宮)で先発登板。1イニングを5球で片付けた。中2日でのマウンドだったが「今週末には投げさせてもらいたいと思っていた。投げさせてもらったからには勝ちたいと思っていたので。今日の結果はうれしい」と勝利をかみしめた。150キロ超の直球に加え、変化球がさえた。初回。いきなり先頭中川をストレートの四球で歩かせたが、大里を見逃し三振。続く3番紅林は内角へのツーシームで遊ゴロ併殺打に仕留めた。8回にも先頭杉本に左前打を許したが、1死後、8番宗をツーシームで三ゴロ併殺打。「走者が一塁にいたら、なるべくゴロを打たせるようにと考えているので。イメージ通りにいけたのかなと思います。今日はツーシームとか変化球のコントロールがよかったと思う」。ピンチの芽を摘んだ2つの併殺打を、納得顔で振り返った。昨年7月25日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来の完封勝利。悪夢の12連敗を止めた圧巻投球だったが、この日はチームを再加速させる完封勝利となった。28日にも優勝マジックが点灯する。星勘定には無頓着な小久保監督も、有原の投球には称賛の言葉が続けた。「球宴から中2日で。エースらしい素晴らしいピッチングでした。言うことはありません」。何とも頼もしいエースの快投で、チームはVロードを快走する。【佐竹英治】有原が今季初完封で自身初の両リーグ10勝一番乗り。ソフトバンク投手の両リーグ10勝一番乗りは51年江藤、55年宅和、73年山内、05年杉内、06年斉藤に次いで6人目。両リーグは初めての有原だが、パ・リーグ10勝一番乗りは日本ハム時代の16、19年に次いで3度目。パ・リーグ10勝一番乗りを3度以上は山田(阪急)5度、鈴木啓(近鉄)4度、涌井(西武、楽天)3度に次いで4人目。

◆女房役のバットが、勝負を決めた。ソフトバンク甲斐拓也捕手(31)が、エース有原航平投手(31)の快投を助ける決勝の2点適時二塁打を放った。2回無死満塁。迷わず初球を振った。オリックス先発田嶋のカットボール。「チャンスだったので積極的に行こうと思っていた」。打球は左翼線ギリギリに弾むと、フィールド席に飛び込むエンタイトル二塁打。2者が生還した。「強引になることなく、しっかり振ろうと」と納得の一打だった。牧原大も中犠飛で続き、3得点。有原に大きな先制点をプレゼントした。むろん、本業のマスクでもしっかり仕事をやりきった。「(有原は)ボールを小さく動かして打たせて取ることもできるし、狙って三振も取れる。今日は本当に有原の投球ができたんじゃないですか」。2安打完封劇をしっかりアシスト。攻守にわたって、存在感を見せつけた。

◆オリックス・曽谷龍平投手(23)が15回戦で先発する。ショートダッシュなどで調整し、「まずは最少失点に抑えることが目標。一発を打てる打者が多いので一球一球、丁寧に投げたい」と意気込んだ。前半戦ラスト登板だった今月19日の楽天戦(ほっと神戸)は五回途中7安打3失点で5敗目を喫した。前回登板でピンチでも単調なリズムになった反省点を踏まえ、「ひと呼吸置くというか、誰でも一人一人、切り替えることを意識したい」と気を引き締めた。ソフトバンク戦では6月25日(京セラ)に対戦し、6回3失点(自責1)で敗戦投手となっていただけに、リベンジに燃えている。自分自身に言い聞かせるように「できるだけゼロに持っていきたい」と繰り返した。

◆オリックスは打線が沈黙し、今季15度目の零封負けで2022年の6月以来、2年ぶりの6連敗を喫した。先発の田嶋は二回に先頭打者への四球と連打で無死満塁とされ、甲斐に2点打、牧原大の犠飛で3点を先取された。それでも三回以降は散発2安打に封じ、7回3失点にまとめたが、4敗目を喫した。 打線はソフトバンク先発・有原の前にわずか2安打に封じられ、手も足も出ず。4カード連続負け越しが決まった。

◆ソフトバンクの有原が両リーグ最速での10勝を今季初完封で飾った。巧みにバットの芯を外して2安打に抑えた。打線は二回に甲斐の2点二塁打と牧原大の犠飛で3点を奪った。オリックスは今季最長の連敗が6まで伸びた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
57293 0.663
(↑0.004)
-
(-)
54367
(+3)
227
(-)
58
(-)
66
(-)
0.255
(-)
2.350
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
46386 0.548
(↑0.006)
10
(-)
53330
(+5)
323
(+3)
46
(-)
43
(+4)
0.252
(-)
3.250
(↑0.03)
3
(-)
日本ハム
43406 0.518
(↓0.006)
12.5
(↓1)
54317
(+1)
306
(+3)
57
(-)
62
(-)
0.245
(↑0.001)
2.920
(-)
4
(-)
楽天
43432 0.500
(↓0.006)
14
(↓1)
55310
(+3)
351
(+5)
43
(-)
61
(-)
0.246
(↓0.001)
3.670
(↓0.02)
5
(-)
ORIX
40472 0.460
(↓0.005)
17.5
(↓1)
54258
(-)
279
(+3)
32
(-)
36
(-)
0.237
(↓0.002)
2.810
(↓0.01)
6
(-)
西武
28592 0.322
(↑0.008)
29.5
(-)
54199
(+3)
301
(+1)
35
(-)
49
(+1)
0.205
(↓0.001)
3.030
(↑0.02)