全セ(★10対16☆)全パ =オールスター2回戦(2024.07.24)・明治神宮野球場=
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全パ
021502141162813
全セ
040130011101613
勝利投手:マチャド(1勝0敗0S)
敗戦投手:髙橋 宏斗(0勝1敗0S)

本塁打
【全セ】坂倉 将吾(1号・2回裏満塁),オースティン(1号・5回裏2ラン),村上 宗隆(2号・5回裏ソロ), 【全パ】辰己 涼介(1号・2回表ソロ),岡 大海(2号・7回表ソロ),紅林 弘太郎(1号・8回表2ラン)

  DAZN
チケットぴあ
◆全パが乱打戦を制した。全パは8-8で迎えた6回表、辰己と外崎の適時打で勝ち越しに成功する。続く7回に岡のソロ、8回には紅林の2ランが飛び出すなど、終わってみれば28安打で16得点を挙げた。敗れた全セは、最大4点差を追いつく粘りを見せるも及ばなかった。

◆ヤクルト長岡秀樹内野手(22)が、ホームランダービーに出場する村上宗隆内野手(24)の打撃投手を務める。この日の朝にLINE(ライン)で「今日、頼むわ」とお願いされ、「わかりました」と快諾した。試合前練習中には村上から「もう少し、(スピードを)速く」と言われ、微調整した。長岡は「ホームランを打っていただけるように、迷惑をかけないように頑張ります」と意気込んだ。23日の第1戦(エスコンフィールド)では、巨人岡本和真内野手(28)の打撃投手を阪神中野拓夢内野手(28)、DeNA牧秀悟内野手(26)の打撃投手を広島小園海斗内野手(24)、ソフトバンク近藤健介外野手(30)の打撃投手を栗原陵矢内野手(28)が務めた。

◆第1戦で先勝した全セは、7番にDeNAのドラ1ルーキー度会隆輝外野手(21)がスタメン出場する。かつて父・博文氏が本拠地として戦った神宮で晴れ舞台に臨む。

◆全パのソフトバンク近藤健介外野手(30)が、ホームランダービー初出場で初制覇した。チームメートの山川穂高内野手(32)との延長戦に及ぶ激闘の末、13本-12本で勝利。ソフトバンクの誇るスラッガー2人が、オールスター第2戦が行われる神宮球場を盛り上げた。「ここまで来たら、投げてくれる栗(栗原)のために優勝したい」と話していた近藤だが、山川の打撃投手も栗原。決勝戦で延長戦が決まった際、栗原はマウンド上でうずくまり、苦笑いを浮かべた。10分弱による熱投で近藤と山川の打撃投手を務めた栗原に対しては、スタンドで「栗原コール」も沸き起こった。近藤は昨季、自己最多26本塁打で本塁打王を獲得。今季も13本塁打はパ・リーグ2位タイ。長打力アップを目指してきた近藤が、一流の舞台で見違えるような姿を見せた。

◆ホームランダービーに球界のスラッガーが神宮に"花火"を打ち上げた。1回戦1試合目はヤクルト村上-日本ハムのマルティネスが対決。村上は6本、マルティネスは4連発を含む7本で勝利した。1回戦2試合目は中日細川-ソフトバンク山川が対決。細川がかつてのチームメートDeNA牧を打撃投手に4本。山川は4連発を含む5本で勝利した。準決勝はマルティネス-山川が対決。マルティネスは4本。山川は5本で決勝進出を決めた。決勝戦は第1戦で準決勝まで勝ち抜いた近藤と山川のソフトバンク対決となった。打撃投手はいずれもチームメートの栗原が務めた。近藤は8本、山川も8本で譲らず、延長戦に突入。1分間の延長戦は近藤が5本を放ち、4本の山川に競り勝って優勝し、賞金100万円を獲得した。

◆ソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が、ホームランダービーの打撃投手でフル回転し、解説を務めた古田敦也氏から鉄腕ぶりを絶賛された。この日は、ソフトバンク山川穂高内野手(32)の打撃投手を務め、1回戦で中日細川を5-4で撃破。準決勝で日本ハム・マルティネスに5-4で勝利し、山川の決勝進出をアシストした。23日の第1戦では、近藤健介外野手(30)の打撃投手を務め、決勝進出をアシスト。2選手ともに決勝進出に導いたことで"連投"が決定。思わず、チームメートの周東がベンチを飛び出し、ペットボトルの水を渡すとおいしそうに飲んだ。スタンドのファンからは栗原コールが起き、古田氏からは「栗原、頑張れ」とエールを送られた。注目の決勝戦は、8-8でまさかの延長戦に突入し、思わずグラウンドに崩れ落ちた。すぐさま、周東がペットボトルを持って、栗原に駆け寄って、水分補給した。1分間の延長戦の末に、近藤が5-4で勝利。古田氏からは「(栗原に)なんか、賞をあげてほしいね」と約10分ほどの熱投をねぎらわれた。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、ホームランダービーに登場し、村上のそっくりさんでも知られる子どもも観戦する姿が見られた。昨年のヤクルトの「ファン感謝DAY2023」の「借り人競争」の「選手に似てる人」というお題で選ばれた子どもで、5月5日の中日戦(神宮)ではグラウンド整備も行った。テレビに何度も映し出され、カメラに手を振る姿も見られた。ホームランダービーでは、日本ハム・マルティネスに6-7で敗れ、1回戦で敗退した。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] #村上宗隆 2戦連続アーチ/これぞ"村神様"の一発打った瞬間見つめる先の打球はレフトスタンドへの同点弾\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第2戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 5日目

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] 坂倉の"グランドスラム"/#坂倉将吾 のオールスターでは"57年ぶり"となる満塁ホームランでセ・リーグが一気に突き放す\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第2戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 5日目

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] #ホームランダービー 決勝??/#近藤健介 が綺麗な放物線を描くアーチを連発で、合計"8本"の豪快なホームランを放つ\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第2戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 5日目

◆全パのソフトバンク周東右京内野手(28)が足の「早さ」で驚かせた。初回先頭で中前打。2番打者の2球目、ヤクルト吉村貢司郎投手(26)がセットポジションで静止している最中にスタートを切った。吉村はそのまま投球。もちろん周東はスタンディングで二塁に到達した。今季は両リーグダントツ32盗塁。球界随一の快足で知られるが、スピードを示す速さではなく、タイミングの「早さ」で両軍の笑いを誘った。二塁を守っていた元盗塁王・阪神中野拓夢内野手(28)も驚いたように笑っていた。

◆全パのソフトバンク有原航平投手(31)が思い出の神宮で先発し、初回をわずか5球で無失点に抑えた。先頭の広島秋山は3球直球を続けて二ゴロ。続く阪神中野も初球の直球で二ゴロに仕留めると、最後は巨人岡本和を再び初球の直球で三ゴロに仕留めた。有原にとって神宮球場は、早大時代にプレーしていた思い出の場所。早大でリーグ戦通算19勝を挙げ、昨年はソフトバンク移籍後初勝利を決めた場所。この日も神宮のファンを快投で沸かせた。

◆全セの広島坂倉将吾捕手(26)がド派手に球宴初アーチを描いた。0-2の2回2死満塁。フルカウントから楽天藤井聖投手(27)の高め直球をとらえ、バックスクリーンにたたき込んだ。ベンチでは広島新井貴浩監督(47)が驚いた表情をしたあとにテンションMAXで大喜び。誰かれ構わずハイタッチをしまくり、喜びを表現していた。坂倉が2回に球宴初ヒットとなる逆転満塁弾。球宴での満塁本塁打は、63年<2>戦の榎本(大毎)67年<3>戦の大杉(東映)に次いで57年ぶり3人目。セ・リーグの選手では初で、球宴初安打が満塁弾となったのも坂倉が初めて。榎本は0-6のビハインドから、大杉は0-0から先制の1発で、逆転満塁本塁打は球宴史上初めてだ。

◆第1戦でMVPを獲得した全セのDeNA牧秀悟内野手(26)が、2回にオールスターのゲスト解説で登場した。テレビの企画で全セの先発ヤクルト吉村が、2回表を無失点に抑えられるか抑えられないかのクイズが出され、牧は「抑えられます」と回答。解説の松坂大輔氏は「パ・リーグは昨日のことがあるので、早めに点を取ってほしいですね」と話した。結果に注目が集まる中、先頭の楽天辰己が右翼席へソロを放ち、全パが先制した。テレビ朝日の大西アナウンサーから「予想を楽しむ時間が、若干短くなってしまいました」と言われ、牧は「あっという間でしたね」と苦笑した。

◆全セの広島坂倉将吾捕手(26)がド派手に球宴初アーチを描いた。0-2の2回2死満塁。フルカウントから楽天藤井聖投手(27)の高め直球をとらえ、バックスクリーンにたたき込んだ。坂倉が2回に球宴初ヒットとなる逆転満塁弾。球宴での満塁本塁打は、63年<2>戦の榎本(大毎)67年<3>戦の大杉(東映)に次いで57年ぶり3人目。セ・リーグの選手では初で、球宴初安打が満塁弾となったのも坂倉が初めて。榎本は0-6のビハインドから、大杉は0-0から先制の1発で、逆転満塁本塁打は球宴史上初めてだ。

◆全セの広島床田寛樹投手(29)にヒヤリとするシーンがあった。4回、ソフトバンク周東右京内野手(28)の鋭いゴロが右足のすねに当たり、内野安打に。状況が心配されたが、本人は即座に大丈夫と合図を送り、そのまま続投となった。ただ、その後無死満塁とされ、ソフトバンク近藤健介外野手(30)に逆転の2点二塁打を許した。床田は第1戦では9回に代打で登場し、自慢のバットで右前打を放ち盛り上げていた。

◆全セのヤクルト、ドミンゴ・サンタナ外野手(31)がまさかの形で歴史的グランドスラムをお膳立てした。2回1死満塁、三塁走者・サンタナはDeNA度会の左翼後方への大きな飛球でタッチアップせず。左足裏痛で15日登録抹消されており、無理せずに三塁でストップした。打点とならず驚く度会に、ヘルメットを脱いでペコリ頭を下げた。この判断が伏線となった。続く広島坂倉がバックスクリーンに満塁本塁打を放った。球宴での満塁弾は大杉勝男以来、57年ぶりでプロ野球史上3人目だった。坂倉からも「(サンタナが)止まってくれたので、よし行ったろうと思いました」と"感謝"された。

◆全セの先発を務めたヤクルト吉村貢司郎投手(26)は立ち上がりから直球勝負を挑んだ。1回には2死二、三塁のピンチを迎えたが、150キロを超える真っすぐを続け、栗原を三邪飛に打ち取り無失点。しかし2回、先頭の辰己に右越えに1発を浴びるなど、2回52球5安打2失点とほろ苦い結果だった。「真っすぐでしっかり押していければなと。なかなか抑えるのに苦労しました」と振り返った。

◆全パのロッテ佐藤都志也捕手(26)がサイクルまで王手とした。2回の第1打席では左前打。3回1死一、三塁で回ってきた第2打席では左越え適時二塁打を放ち「打ったのはまっすぐです。逆転スリーランになるかと思ったんですが...悔しいです(笑)1本タイムリーがでてほっとしています」と振り返った。4回の第3打席でも右中間への三塁打を放ち、ベンチからは「サイクル!」と大記録へ鼓舞された。

◆全セのDeNA度会隆輝外野手(21)は、オールスターの初打点が幻に終わった。2点を追いかける2回1死満塁、左翼へ飛球を打ち上げ、犠飛に十分な距離と思われたが、三塁走者のヤクルト・サンタナはスタートを切らず、三塁にとどまった。打った度会は、三塁のサンタナを笑顔で指をさし、サンタナは三塁ベース上でヘルメットを取って、度会に苦笑いで謝罪した。サンタナは左足裏の炎症で登録抹消中で、オールスターには出場したが、無理をせずに自重したとみられる。この日は、元ヤクルトの父博文さんがスタンドで見守る中、父の本拠地だった神宮で夢の舞台に立った。

◆試合前に行われた「マイナビオールスターゲーム2024 日産EV No.1ホームランダービー」で優勝した全パのソフトバンク近藤健介外野手(30)が、最も多くホームランを打った選手に日産自動車から贈られる協賛社特別賞を獲得した。近藤は山川との決勝戦では、延長戦を含み13本を放り込んだ。日産自動車株式会社日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャーの寺西章氏より贈呈された。近藤には副賞として、電気自動車(EV)国内販売台数ナンバー1の日産のEV「リーフ」「アリア」「サクラ」のいずれか1台が贈られる。決戦を前に「ここまで来たら、投げてくれるクリ(栗原)のために優勝したい」と話していた近藤は、チームメートと喜びを分かち合った。

◆球宴でも"辰己節"全開だ。全パの楽天辰己涼介外野手(27)が2回に「ちゃんとした姿を見せたかった」と、全セの先発ヤクルト吉村から右越えに先制弾を放った。テレビインタビューには、前日ブルーカーペットで着用した黒いサングラス姿で意気揚々と登場。しかし打席が回ってくる直前だったため「次、ネクストなんで行ってもいいですか?」。慌ててベンチに戻るドタバタ劇を見せ"らしさ"を披露した。

◆全セのDeNA度会隆輝外野手(21)が、元ヤクルトの父博文さんが見守る中、父の本拠地だった神宮で夢舞台に立った。自身と父の応援歌が流れる中、2点を追いかける2回1死満塁では左翼へ飛球を打ち上げた。犠飛に十分な距離と思われたが、三塁走者のヤクルト・サンタナはスタートを切らず。左足裏痛を抱える中で自重し、サンタナから謝罪を受けた。6回には三塁内野安打で球宴初ヒットをマーク。初の球宴に「めちゃくちゃ楽しいです」と終始笑顔だった。

◆全セの巨人戸郷翔征投手(24)が球宴を堪能しながら、今後の糧にした。3回から登板。先頭で迎えた、対戦を待ち望んでいた全パのソフトバンク近藤に初球145キロ直球を中堅フェンス直撃の二塁打を浴びるなど1回2安打1失点。「初球で打たれたから、ちょっと悔しかった。でもすごく楽しかった。また次の対戦でもいろんなデータだったり、いろんなものを見ながら対戦できたら」。交流戦や日本シリーズで対戦する可能性のあるパの打者の特徴を脳裏に焼き付けた。

◆全パのソフトバンク近藤が、ホームランダービー初出場で初制覇した。前日の球宴第1戦前にはDeNA牧と巨人岡本和を破って決勝進出を決めており、この日は勝ち進んだチームメートの山川とのファイナルとなった。規定の2分間はともに8本で決着がつかず。近藤は4スイング目から4本連続を決め、山川もラスト3スイングを放り込む熱戦となった。そして1分間の延長戦は、先攻の近藤が9スイングで5本。山川の4本を上回った。試合中に放送席に呼ばれ、ホームランダービー制覇に「運のいいことにエスコンフィールド、神宮で僕にちょうどいい球場だったんで、そこは助かりました」と笑顔を見せた。山川と2人の打撃投手を務めた同僚の栗原にも感謝の気持ちがあった。昨季、自己最多26本塁打で本塁打王を獲得。今季も13本塁打はリーグ2位タイ。長打力アップを目指してきた近藤が、一流の舞台で見違えるような姿を見せた。

◆エスコンフィールドで開催された第1戦から一夜明け、第2戦の神宮まで空路で移動した。新千歳空港に現れた球界のスター選手たちのこだわりのファッションに注目。シンプルなTシャツをスタイリッシュに着こなし、サングラス姿はスターそのもの。普段はなかなか見れない選手の"私服"を一挙大公開する。

◆全セの阪神桐敷拓馬投手(25)が"洗礼"の1発を浴びた。7回に登板。先頭のロッテ岡との対戦で150キロ直球を捉えられ、右翼席まで運ばれた。プロ3年目の左腕は今年が監督推薦での球宴初出場。初登板での先頭打者から、いきなりの被弾となった。

◆全セのヤクルト村上宗隆(24)が、ホームで待望の1発をかました。1点を負う5回1死走者なし。全パ4番手のオリックス・マチャドの157キロ直球を逆方向へ着弾させた。第1戦に続く2戦連発。「全力プレーで。ファンの皆さんが喜んでいただけるプレーができればなと思います」と話していたが、燕党以外のファンも笑顔にしてみせた。

◆全セの広島栗林良吏投手(28)が、4回に代走で出場し、スタンドのファンを驚かせた。4回、先頭のヤクルト・サンタナが中前打で出塁。左足裏の炎症を抱える中、2回の走塁ではDeNA度会の犠飛に十分な距離と思われた飛球で、三塁走者でスタートを切らず。コンディションに配慮する形での交代だったが、投手の栗林の起用にはどよめきが起きた。第1戦では投手の広島床田が代打で出場し、日本ハム田中正から右前打をマーク。広島投手陣が攻撃面でインパクトを残した。

◆全セの巨人岡本和真内野手(28)が、ライバル阪神の応援について率直な意見を明かした。テレビ中継の実況席に招かれ、12球団の応援歌が飛び交っている話題になった。「阪神の応援について」と聞かれた岡本和は「めっちゃ音がでかいし、この間、久しぶりにレフトを守ったんですけど、耳がつぶれるかと思いました」と苦笑いだった。岡本和は17日の阪神戦(東京ドーム)に左翼で先発。すぐ後方のビジター席から、阪神の応援が"直撃"する状態だった。

◆全パのロッテ岡大海外野手(33)が前日の第1戦に続く2戦連発の本塁打を放ち、2夜連続の「ヒロミナイト」で盛り上げた。6回の守備から途中出場し、7回に阪神桐敷から右越えソロを放った。「狙ってはいないけど、たまたまライトに行ったので角度的によかった。なかなか機会はないし、大学時代にやっていた球場でもあるので懐かしがりながらっていました」と振り返った。前日は日本ハム時代に慣れ親しんだ北海道で、この日は明大時代にプレーした神宮での1発だった。岡が前日に続いて2試合連続アーチ。球宴での2戦連発はこの試合の村上(ヤクルト)も記録しているが、ロッテでは83年<2>、<3>戦の落合以来41年ぶり。岡は初出場から続けて打ったが、これは23年<1>、<2>戦の万波(日本ハム)に次いで球宴史上2人目。岡、万波とも初出場の初打席で本塁打を放ち、次の試合でも1発を打った。

◆全パのオリックスの守護神アンドレス・マチャド投手(31)が自慢の直球で押しまくった。5回に登板。最速157キロと自己記録162キロには届かなかったが、大半はストレートを投じた。1死から代打のDeNAオースティンに左越え2ラン。ヤクルト村上にも左越えソロと連続被弾し、1回を3失点で終えた。「昨日、オースティン選手には『真っすぐ行くぞ』と言っていたので、うまく打たれました。村上選手には外にいい真っすぐがいったけど、反対方向に完璧にとらえられちゃいました」。それでも笑顔で、来日1年目での舞台を楽しんだ。

◆DeNAタイラー・オースティン内野手(32)が、イレギュラーバウンドした痛烈なゴロが顔面に直撃し、途中交代した。9回1死、楽天辰己のゴロが直前で跳ね、オースティンの口付近に直撃。患部を押さえながらその場に座り込んだ後、グラブとタオルで顔を隠しながら、歩いてベンチに引き揚げた。代わって、広島小園が一塁に入った。ユニホームの右肩付近には血がつき、ベンチからはDeNA三浦大輔監督(50)が心配そうな表情を浮かべながら見つめた。試合後、三浦監督は「クラブハウスに戻って、見てもらってるのでね。心配ですけど、今はわからない状態です。当たり方も当たり方だったので。軽傷であることを願います」と表情を曇らせた。▽DeNAオースティン(5回に代打で球宴初本塁打となる2ラン)「ラッキースイング! 風のおかげで入りました。スーパーピッチャーのマチャド投手から打ててうれしいです」

◆阪神桐敷拓馬投手(25)にとっては、うれし恥ずかしの初球宴だった。1回を3安打1失点で終えた。連夜の乱打戦となった第2戦。8-10の7回にコールを受けた。先頭の岡に対して4連続で直球を投げ込むと、強振で右翼席に運ばれた。だが、めげない。水谷に左前打されたあと、打席にこの日5安打と無双状態の近藤を迎えた。ファウルで粘られ、11球も要したが、最後は直球で二ゴロ併殺。「真っすぐでちゃんと勝負できてよかった。捕手の山本選手と楽しく投げられました」。もともと近藤との対戦を希望していた。この日唯一の凡退という「勲章」を手にした。近藤への11球のうち変化球は2球。山本のサインに首を振りながら、計25球で21球が直球。謙虚な男は「僕には特長という特長がない。思い切って直球を投げ込むだけ」と頭をかいていた。普段は打者を牛耳る必殺のスライダーに頼らず、12球団のファンに桐敷拓馬の名を誇示した。昨年、フレッシュ球宴での投球を岡田監督に見そめられ、最強ブルペンの仲間入り。優勝に大きく貢献した。それからわずか1年、監督選抜での大出世だった。「プロでの目標にしていた。それが1つ、かないました」。喜びをグッとかみしめた。北海道入りした22日の夜、札幌市内で阪神勢の全員と食事に出かけた。新鮮な海鮮に舌つづみを打ちながら、ほとんど話したことのない野手の先輩たちの素顔を知った。「近本さんはアニメ好きで、中野さんは韓流ドラマ...。印象が違いました」。うれしそうに思い返した。23日も5人で外食。心がほぐれ、東京では希望していた広島栗林やDeNA森原、巨人戸郷らと会話もできた。「楽しかった。また切り替えて、あさってから」。新しい発見ばかりの3日間。その記憶が桐敷の強い力になっていく。【柏原誠】

◆全パの西武外崎修汰内野手(31)が球宴2試合連続安打をマークし、後半戦へ弾みをつけた。8番二塁で先発し、6回1死満塁で中日高橋宏の155キロ直球を右前にはじき返す適時打。守備では5回1死一塁の場面で中日細川の打球を処理したチームメートの源田と6-4-3の併殺を完成させた。「シーズンにいい形で戻れるなと感じています」と26日から再開するリーグ戦を見据えた。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] #オースティン 豪快な一撃/打った瞬間"確信歩き"の完璧な一撃はレフトスタンドに吸い込まれる2ランHRベンチではお決まりの"TAポーズ"も披露\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第2戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 5日目

◆全セの広島・坂倉将吾捕手(26)が球宴史上3人目の満塁アーチを放った。67年の大杉勝男(東映)以来。2点を追う2回2死、楽天藤井の高め直球を捉えた。自身の球宴初安打が、逆転の1発となった。「満塁だったので、思い切って振ろうと。いい感じで振り抜けた」。夏真っ盛りの球児に負けじと、懐かしの地でメモリアルアーチとなった。打球は夜風にも乗って、あの時と同じ方向へ。日大三2年夏の西東京大会準々決勝・昭和戦。バックスクリーンへ1発を放り込んでいた。同高1年秋から全国区の強豪の4番に座り、何度もプレーした神宮球場だった。その場所で、57年ぶりの偉業。「全然実感がない」と苦笑いだった。歴史的1本は球宴らしく? 球団を超えたアシストがあった。坂倉の前打者の場面。1死満塁からDeNA度会の左翼への大きな飛球は、犠牲フライには十分かと思われた。だが三塁走者のヤクルト・サンタナはタッチアップせず。ヘルメットを取り、度会に向け申し訳なさそうに頭を下げた。手を抜いた訳ではない。リーグ戦中に左足裏痛を負い、15日に出場選手登録を抹消されていた。5日巨人戦以来の実戦でもあり、無理ができなかった。この判断が伏線に。坂倉自身も「(サンタナが)止まってくれたので、よし行ったろうと思いました」と感謝した。ベンチに戻ると新井監督に「シーズンで打ってくれ」と言われ、タジタジ。前半戦は4本塁打にとどまった。「シーズンに入ったら、激しい争いになる。いいメンタルで迎えたい」。思い入れのある地での記念の一撃から、状態を上げていく。【大池和幸】坂倉が2回に球宴初ヒットとなる逆転満塁弾。球宴での満塁本塁打は、63年<2>戦の榎本(大毎)67年<3>戦の大杉(東映)に次いで57年ぶり3人目。セ・リーグの選手では初で、球宴初安打が満塁弾となったのも坂倉が初めて。榎本は0-6のビハインドから、大杉は0-0から先制の1発で、逆転満塁本塁打は球宴史上初めてだ。

◆見慣れた光景だった。バットを両手で握りしめ、確信の後ろ歩き。全セのヤクルト村上宗隆内野手(24)は、いつも以上にゆっくりと打球の行方を見つめた。左翼席への着弾を見届け、バットを離した。一塁側ベンチを見つめ、両手をたたいた。いつもと違うのは球場全体の景色。右翼だけではなく、左翼、あらゆる場所で神宮名物の傘が舞った。ヤクルトの応援傘、球宴ならではのオールスター用の応援傘。カクテル光線のように神様のアーチを彩った。「本拠地でたくさんのファンのみなさんから熱い声援をいただいてたんで、打ちたいなと思っていたので、本当に打ててうれしいです」と宴を楽しんだ。夢の舞台で"何か"をつかんだ。2年ぶり4度目の球宴でオールスター初本塁打から2戦連発。1点を追う5回1死走者なしから全パ4番手オリックス・マチャドの157キロ直球を逆方向へ放り込んだ。試合途中、テレビのインタビューに登場。「すごくいいきっかけになるというか、初めてオールスターで学ぶことがあったなという感じです」。解説を務めたヤクルト元監督の古田敦也氏(58)から「何を学んだ?」と問われると「それはまだ、内緒です」と笑った。ホームランダービーでは1回戦で、日本ハムのマルティネスに6-7で惜敗。それでも、試合でしか感じ取れないものがある。「(本塁打は)打者にとって特別ですし、球場の雰囲気を明るく盛り上げられるものだと思う」。リーグ戦では12球団単独トップの17本をマークする村神様。さらなる爆発を予感させる2日間となった。【栗田尚樹】

◆全パが歴史的な猛打でオールスター記録を塗り替えた。8回2死二塁、日本ハム水谷が全セのヤクルト大西のスライダーを捉えた。打球は大西のグラブを弾く内野安打。これがチーム24安打目となった。これまで球宴でチーム最多安打は01年7月22日に全セが記録した23安打。13年ぶりに記録を更新した。さらにソフトバンク近藤が右前適時打の後、なおも2死一、二塁から日本ハム郡司が左前適時打で続いた。これがチーム15点目だった。84年7月21日に全パが記録した14得点を上回り、40年ぶりに記録を塗り替えた。

◆全パのオリックス紅林弘太郎内野手(22)が「えぐい」ライバルに刺激を受け、2年連続出場の球宴で初本塁打を放った。6回の守備から途中出場し、8回2死二塁。ヤクルト大西のスライダーを完璧に捉え、中堅スタンドへ運んだ。「今年一番の当たりが出ました! シーズンでも打てるように頑張ります!」。会心の当たりに納得の笑顔を見せた。初出場だった昨年は「守備」について聞きたいと臨み、西武源田と話す貴重な機会をゲット。2年目の今年は「ほんと打撃のことを一番聞きたいと思っている」と臨んでいた。前日23日に「見たことない」と驚くほど打球を飛ばした日本ハム水谷と、打撃練習では同組。1学年上の大砲と言葉を交わし、すぐに結果につなげたようだ。「全員がえぐすぎて。自分がめっちゃ恥ずかしくなった」と刺激をうけたお祭り舞台での1発。弾みにして後半戦でも豪快な打撃を見せる。

◆記録ずくめの乱打戦となった一戦で、全パのロッテ佐藤都志也捕手(26)がMVPを獲得した。5安打2打点で4長打、ホームランが出ればサイクル安打達成という異次元の大活躍だった。ヒーローインタビューを受けた佐藤は「スーパースターがたくさんいる中で、初めて出させてもらってMVPとれたのは自分で良いのかなってくらいビックリしてるんですけど、それにふさわしいくらいこれから精進していきたい」と受け止めた。ロッテの選手が球宴MVPを獲得するのは89年の村田兆治さん以来35年ぶり。「ロッテの名前が消えるんじゃないかというくらいさかのぼってしまうところで、なんとかMVPをとれたのは良かったんじゃないかなと思います」と歴史に名を刻んだ。敢闘選手賞は、57年ぶり満塁弾を放った全セの広島坂倉、5安打を放った全パのソフトバンク近藤、1本塁打含む3安打の辰己が獲得した。坂倉はさらに野球キッズに夢を届けた選手に贈られるマイナビドリーム賞も受賞した。

◆全パのオリックス中嶋聡監督(55)が場内インタビューに応じた。まれに見る乱打戦になり「これだけの打ち合いになるとは思わなかったけど、面白いゲームだったと思います。本当に非常に振れている選手ばかりで、見ていて楽しく、怖さもありながら見ていました」と苦笑い。4連覇を目指す監督らしく、後半戦への思いもチラつかせた。球宴の雰囲気については「野球の楽しさといいますか、いろいろなことを考えながらやりましたが、楽しんでもらえたらいいと。これからもっともっと熱いシーズンが始まりますので12球団のファンの皆さん、もっともっと熱い応援よろしくお願いします」と締めくくった。

◆全パの楽天藤井聖投手(27)が、全セの広島坂倉将吾捕手(26)に浴びたオールスター57年ぶりの満塁本塁打を独自の思考でプラスにとらえた。2点リードの2回からオールスター初登板。2死満塁から、広島坂倉に中堅への逆転満塁本塁打を許した。「逆にいい爪痕を残せたなと。何年ぶりですか? 満塁ホームランって」と報道陣に逆取材。57年ぶりと知ると「坂倉さんの方がすごいんですけど、僕もいい爪痕を残したかなと、逆に。プラスにとらえます」と話した。東洋大出身で、大学の1学年後輩のロッテ佐藤とのバッテリーを心から楽しんだ。「最高でしたね。としや(佐藤)と久しぶりに組んで、プラス神宮球場だったんで、すごく楽しくできました。ただ、僕、真っすぐピッチャーじゃないのに、真っすぐのサインしか出さないから。わざと打たせようと思ってるのかなって...。まぁいいやと思って、でも、すごいうれしかったです」と笑った。大学時代は西武甲斐野、中日梅津、DeNA上茶谷が同学年で、2学年後輩には阪神村上と強力投手陣の中で、リーグ戦での登板機会は少なかった。「約10年くらい前の自分に言ってやりたいですね。あのマウンドに立つために1年生の時から苦しい思いをしながら頑張ってたので、それがプロのオールスターっていう最高の舞台で、立ててるぞって言ってやりたいです」とかみしめた。

◆西武今井達也投手(26)が、西武のチームメート、ジェフリー・ヤン投手(27)のモノマネ!? を披露し笑いを誘った。8回から7番手で登板。9回2死一塁で、ヤクルト長岡から156キロ直球で空振り三振を奪取し、試合を締めくくった。三振を奪った直後、マウンド上で跳び上がり、着地後に利き腕で土をパッと掃くような動きで、同僚のヤンが三振を奪った際に行うパフォーマンスをまねるような動きを披露してみせた。パフォーマンスを披露したきっかけに「マチャド投手、メルセデス投手、ポランコ選手など、外国人の選手たちとコミュニケーションを取っている中で、『パ・リーグが勝っていたら、9回にやろうと思うんだけど、どう?』と聞いたんです」と提案。外国人選手たちから「『ぜひやってくれ』というリアクションをくれたので、パフォーマンスしました」と明かした。投球は2回を投げ4安打2失点だったが「球宴なので、なにかファンの方も、パ・リーグの選手たちと一緒に楽しんでもらえたらと考えた中で思い浮かびました。ヤンのおかげですね」と感謝し、試合後笑顔を見せていた。

◆全セの阪神中野拓夢内野手(28)が「球宴仕様」の打撃で阪神勢初安打を放った。2番二塁で先発し、5回の第3打席。「普段はあまり初球から行かない」という中、ガンガン勝負を仕掛けていった。オリックス・マチャドの154キロ直球を初球から強振し、惜しくもファウル。カウント1-2となった後、速球を捉えて中前に運んだ。「若いカウントはホームランというか遠くに飛ばそうという気持ちはあったんですけど、なかなかやっぱり難しかったですね」監督推薦で選出され、新人年から4年連続の球宴出場。2日間で最大の思い出は、前日23日のホームランダービーで務めた巨人岡本和の打撃投手だという。「もう少し打たせられたかなという気持ちはありますけど。いい緊張感の中で投げられたので、楽しかったし、いい経験ができた」。今回、阪神野手で出場したのは近本と中野の2人のみ。貴重な経験を後半戦につなげていく。

◆歴史的猛打で神宮を熱く、暑く、盛り上げた。全パのソフトバンク近藤健介外野手(30)が、主役だった。「マイナビオールスターゲーム2024」の第2戦で、歴代最多タイの1試合5安打をマーク。全パのオールスター史上最多を更新する28安打16得点のめった打ちをけん引した。試合前のホームランダービー優勝に続き、MVPこそ逃したが敢闘選手賞を受賞した。単打も長打も本塁打も存分に披露し、超一流の力をプロ野球ファンに届けた。パ・リーグが打って、打って、打ちまくった。セ本拠地の神宮で、歴代最多記録を塗り替える28安打16得点。お祭り舞台は、歓声が静まる暇もなかった。打線の中心にいたのは3番近藤だった。試合前のホームランダービーを制し、勢いそのままに4打席連続安打。二塁打2本に単打2本で打棒は止まらない。7回の併殺打を挟み、8回の第6打席では歴代最多タイの1試合5安打目となる右前打で、歴史に名を刻んだ。「選球眼の鬼」として知られる近藤だが、四球での出塁は1つもなし。快音を残してベース上に残った。昨季は本塁打と打点でリーグ2冠を獲得した。今季も一時はリーグ3冠も射程に入るほど絶好調だった。球界を代表する「安打製造機」かつ「スラッガー」でもあるが、この日は試合前にDeNAオースティンと野球談義。「少しお話ができて、それを参考に打つことができました」。主にタイミングの取り方やバット軌道、インパクト時の意識を吸収した。「打撃練習でも最初は軽く打っていたので、その意味だったり。いろいろ聞きながら自分に取り入れていこうかなと思います」。成長を止めない姿勢が、猛打の秘訣だった。前日23日の第1戦では、セ打線に17安打11得点を許して敗れた。「今日は一丸となって野手陣が点を取ってね。ピッチャー陣も頑張ってくれる。点を取りまくりたい」。近藤の言葉通りに、一夜明けて今度はパ打線が倍返し。歴史的猛打で締めくくった今年のオールスター。近藤が記録にも記憶にも残る打撃で、ファンを熱狂させた。【只松憲】▽ソフトバンク松本裕(球宴初登板で1回無失点)「0点で終わったことがなによりです。今井投手に気になっていたスライダーのことを聞けたので良かったです」

◆マイナビオールスターゲーム2024第2戦は記録ずくめの乱打戦となった。全パのロッテ佐藤都志也捕手(26)が5安打2打点で4長打、ホームランが出ればサイクル安打達成という異次元の大活躍でMVPを獲得した。<マイナビオールスターゲーム2024第2戦の主な記録>チーム1試合最多得点=全パ16点 84年<1>戦全パ14点を抜く新記録。チーム1試合最多安打=全パ28本 01年<2>戦全セ23本を抜く新記録。チーム1試合最多二塁打=全パ7本 過去4度あった6本を抜く新記録。チーム1試合最多塁打=全パ46塁打 19年<2>戦全セ43塁打を抜く新記録。チーム1試合最多安打打者数=全パ13人 00年<2>戦全セ、01年<2>戦全セに次いで3度目のタイ記録。個人1試合最多安打=近藤(ソ)佐藤(ロ)5本 01年<2>戦ペタジーニ(ヤクルト)19年<2>戦近本(阪神)に次いで3、4人目のタイ記録。個人1試合最多二塁打=佐藤(ロ)3本 76年<2>戦藤原(南海)に次いで2人目のタイ記録。両軍合計最多得点=26点 70年<1>戦の22点(全パ13-全セ9)を抜く新記録で、両軍2桁得点は初。両軍合計最多安打=44本 過去2度の33本を抜く新記録。両軍合計最多長打=17本 過去2度あった15本を抜く新記録。両軍合計最多塁打=74塁打=87年<3>戦の63塁打を抜く新記録。最長時間(9回試合)=3時間26分 70年<1>戦の3時間15分を抜く最長。

◆全パの楽天辰己涼介外野手(27)が、立命大の先輩でもある古田敦也氏から、テレビのインタビューへのサングラスでの登場を突っ込まれた。黒のサングラスでインタビューに登場。2回にヤクルト吉村から先制のソロを放ち「ちゃんとした姿を見せたかったんで」とコメントした。アナウンサーから放送席に大学の先輩の古田氏がいることを振られると、すぐにサングラスを外し「お疲れさまです」と丁寧にあいさつした。古田氏から「ちゃんとしたところを見せたいっていうサングラスじゃないような気がするんですけど、大丈夫ですか? 辰己さん」と笑顔で突っ込まれた。ただ、3回の自身の打席が近づき「次、ネクストなんです」と急いでグラウンドに向かった。

◆全セの阪神近本光司外野手(29)は2試合で安打こそ出なかったが、独特の雰囲気に浸った。第1戦は「1番中堅」で先発し、第2戦は3回の守備から途中出場。5回先頭ではオリックス・マチャドの152キロの直球に右飛。3打数無安打で記録的な乱打戦に"参加"はできなかったが、最後までグラウンドに立った。昨季はシーズン中の死球による「右肋骨(ろっこつ)骨折」で無念の出場辞退。今季はセ・リーグ外野手部門1位の票を集め、選手間投票でも選出された。「いろいろな選手と話せましたし、ホームランダービーもすごい白熱していたので、それは僕らもすごい面白かった」。試合前のホームランダービーでは、無邪気に打球を追い、次々にかかるアーチに笑顔を見せた。つかの間の楽しみを終えて、いよいよ勝負の後半戦に向かう。

◆全パのソフトバンク栗原陵矢内野手(24)が、ホームランダービーの打撃投手で"6連投"し、激闘を盛り上げた。まずはソフトバンク山川の打撃投手を務め、1回戦、準決勝突破に貢献。決勝戦は23日の第1戦で打撃投手を務めたソフトバンク近藤との対戦となって、栗原が両選手に投げた。決勝戦は同点で延長戦に突入し、グラウンドに崩れ落ちた。2度の給水を挟んだ計10分間の熱投に「監督にも半分もらえって言われたので、半分もらいます」と笑った。

◆全セを率いた阪神岡田彰布監督(66)が"岡田節"で打ち合いとなった今年のオールスターを振り返った。試合後のミーティングでは選手たちをねぎらい「なんかやられっぱなしのイメージがあったけどなあ。全然そんな感じじゃない、2試合やったからなあ」と話した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り。-すごい試合でしたね「えーっ、めちゃくちゃやん」-たくさんの打撃の記録が塗り替えられた。投高打低の時代に、これだけホームランが「飛ぶんちゃうか。なんか小さいような気もしたぞ」-お客さんは喜ぶ「そらそうやけどお前、ピッチャーはたまらんわ(笑)」-試合後のミーティングで選手たちに話した「いやいや、もうみんなよう頑張ったからな、すごいの。セ・リーグの力を見せてくれたいう。なんかやられっぱなしのイメージがあったけどなあ。全然そんな感じじゃない、2試合やったからなあ」-桐敷はいい経験をした「あんまり球数を増やすなと思うとったんや。真っすぐばっかりで(相手打者は)ファウルばっかり。変化球を放れと思っとんだんやけど」-表彰の争いも大変だから使うほうも大変だったのでは「いやいや、だからお前、なあ。坂倉もうちょっと早う変えるつもりだったけど。ホームランがあったからなあ。おーん。だから、もう1打席打たそうと思って。俺らも分からへんからなあ」-やっぱり選手には賞をとらせたい「いやいや、そらそうや。お前。やっぱり賞をもらったらうれしいやろ」-2日間はあっという間「いや、それはあっという間よ、うん。まあ移動とかな、もう大変やったしな。まあ期間がな、こんな期間やからな。短くて。あー。(報道陣が)近寄ってきたら余計暑いわ(笑い)」-代走の栗林選手は新井監督から「え、そうや。いやいや、(サンタナが)あんなにタッチアップせえへんから、びっくりしたわ。よっぽどやっぱりあかん、悪いんやろな」-他球団の選手と接する機会もなかなか、こういう時じゃないとない。どういった2日間に「いやいや、そらあみんな力あるよ。やっぱりな。全然そらあ違うよ」-全セで新しい発見があった他球団の選手もいた「そこまでは。それはもうみんな見てるからな、新しい発見なんかないけどな。やっぱりな。力あるなと思って確認はできたよな、やっぱりな。ここに選ばれてるやつやからな、それはな。それは全然違うもんな」-今日はお祭りだが後半戦の何かいいヒントも「いやあそんなん。そこまではないけど。そんなんやっぱり、攻め方もやっぱり真っすぐばっかりになるしのう。それはオールスターやからな、しゃあないけどな。やっぱり試したい部分もあるんやろうな。自分のストレートがどのぐらい通用するかとかな」-分かっているとは思うが中日の高橋投手も簡単に「簡単にな、やっぱ打たれるんよ、絶対な。そういうことやろ、結局は。なんぼまっすぐ155キロいても、そういうことやん。だから、いろんな配球とかなってくるやろ、抑えるには」

◆阪神のドラフト5位石黒佑弥投手(23)が甲子園で1軍シート打撃に登板し、打者4人をパーフェクトに抑えた。まずは木浪を左飛に打ち取ると、続く森下、野口はともに中飛。最後は前川を直球で空振り三振で締めくくった。「たまたま結果が良かっただけで、内容はあまり満足いってない。調整じゃないですけど、自分が納得するまで準備していきたいと思います」と気を緩めずに状態を上げていく。

◆阪神渡辺諒内野手(29)がシート打撃で高橋から完璧な本塁打を放った。直球を狙い打つようにジャストミートし、左翼席へ。「左からワンスイングでとらえられた」と感触十分だ。同学年の常葉学園橘の高橋とは東海大甲府時代に練習試合で対戦経験があった。「うれしかった。ケガもあったりで一緒になかなかプレーできなかったので。あいつが投げる時に援護できるようにしたい」と1軍合流を待ちわびた。

◆全セを率いた阪神岡田彰布監督(66)は、打ち合いとなった今年のオールスターを"岡田節"で振り返った。「えーっ、めちゃくちゃやん」。第2戦後のベンチ裏ミーティングでは選手たちをねぎらった。「いやいや、もうみんなよう頑張ったからな、すごいのう。セ・リーグの力を見せてくれた。やられっぱなしのイメージがあったけどなあ。全然そんな感じじゃない、2試合やったからなあ」。2試合で両チーム計77安打43得点の打ち合いは、ファンを楽しませた。「代打床田」に続き、この日も盛り上げる手を打った。4回に中前打を放ったヤクルト・サンタナの代走に送ったのは広島守護神の栗林。前日に続き、広島新井監督からの推薦だった。「そうや。(サンタナが2回に)あんなにタッチアップせえへんから、びっくりしたわ。よっぽどやっぱり悪いんやろな」。左足裏痛の助っ人を思いやりつつ、あっと驚く一手となった。お祭りを終え、再び負けられない戦いへ。「力あるなと思って確認はできたよな、やっぱりな。ここに選ばれてる選手やからな、それは全然違うもんな」。力を再確認した強者たちと、後半戦が始まれば、また真っ向勝負だ。【磯綾乃】

◆阪神佐藤輝明内野手(25)はシート打撃で2打数無安打だった。左対左になる高橋に対しては積極的に打ちにいって左飛。ビーズリーには遊ゴロと逆方向に打球を飛ばした。実戦形式で生きた球と相対して調整できた。「まだ明日もあるので、しっかり練習して後半戦に入っていきたいです」。昨年は8月以降に39打点、10本塁打で快進撃の主役に。8試合連続で4番に座る大砲が順調に準備を進めている。

◆全セの阪神岩崎優投手(33)が日刊スポーツに独占手記を寄せた。2回連載の2回目は中継ぎ陣のシーズン後半戦の戦い方について考えを語った。ここからは同点やビハインドの試合を重視。年長左腕として後輩への助言も、タイミングを見極めながら行っていく。「マイナビオールスターゲーム2024」第2戦(神宮)は16-10でパ・リーグが勝利。出番はなかったが、ブルペンから試合を楽しんだ。球宴での2日間をはずみに、後半戦からもリリーフ陣をけん引する。【聞き手=波部俊之介】4年連続のオールスターになりましたが、今年も楽しめました。雰囲気はまあ、いつも通りだったかなと思います。さあ、金曜日からは後半戦がスタート。気持ちを切り替えて戦っていきたいと思います。レギュラーシーズンは夏場に入り、すごく大事な局面に差しかかっています。勝ちゲームは「当たり前の勝ち」で終わらせる感じで、先発が勝つのが一番良い形。先発がうまくいかなかった時の勝ちを自分たちで拾っていきたいですね。中継ぎの勝ちを増やすというよりは、ビハインドや同点の試合をみんなで取ろうという感じです。だからこそ、そういった場面で登板する投手に頑張ってもらわないと勝ち続けることは難しいと思っています。これから先はどうなるか分からないですけど、今で言えば富田とかが、その役割ですかね。1軍ブルペン陣では自分が最年長になりました。そういった投手には、アドバイスも増えるかもしれません。例えば、こちらが勝っている時と負けている時の相手の対応などは変わってきたりします。打者の待ち方も違ってくる。こっちが負けている時に向こうが勢いづいていたりするので。だからそういう時でも、走者が1人2人出てダメだ...とか諦めないように。粘り強く、とにかくゼロで帰ってくればいいので。そういうことは最近よく言いますね。ただ、シーズンを通じた調整法などは初めから助言しないようにしています。今の中継ぎは1年間戦うことが初めての選手が多いので。例えば桐敷。昨季途中から中継ぎに転向しましたけど、まだ1年間戦い切ってはいない。今季が初めてなわけです。そこで最初からあまり『こうした方がいいよ』とかは言いませんね。『ここでしんどくなる』とか、『しんどい時にどうしたら良いか』というのを、まずは自分で考えて気づくことが大事だと思うので。本当に気になったら、少し言う時はありますけどね。僕自身もやっぱり自分で気付くというか、やっているうちに、こういうのがいいんだなというものを見つけたので。その中で誰かに聞くことも、あったかもしれないですけどね。中継ぎは理想は3人で終わることですけど、なかなか相手があってのことなので、そううまくはいきません。1点目を取られたとしても、2点目を取られないように。そういうことの積み重ねが、ここから先は大事だと思っています。後半戦も引き続き、応援よろしくお願いします。(阪神タイガース投手)

◆全パのロッテ佐藤都志也捕手(26)が、初の球宴でサイクル未遂も、球宴タイ記録の1試合5安打でMVPを獲得した。球団では89年の村田兆治以来35年ぶりのMVPに「まわりがスーパースターばかりなので恐れ多いですけど、その中で取れたのはよかった」とすがすがしい表情だった。2回の第1打席で左前打、3回の第2打席で左越え適時二塁打、4回の第3打席で右中間への適時三塁打と3打席連続安打。ベンチからは「あとホームランだけだぞ!」と大記録へ鼓舞された。「僕ホームランバッターじゃないんだけどな、と思っていた」。大きな歓声を受けて立った第4打席では、初球から思い切りフルスイングして3球三振。「ちょっと頑張って振ってやろうと思って完全にオーバースイングしたので、村田(1軍打撃)コーチから怒られるかな」と、苦笑いで振り返った。8回、9回にも打席が巡ってきた。9回1死一塁では左翼へ放物線を描いたが、惜しくも本塁打にはならず二塁打に。大舞台でのサイクル安打にはあと1歩及ばず「次にチャンスがあれば、今度はそれを超えたいなと思います。記録として残ったっていうのは自分として良かった」と自分超えのリベンジを誓った。MVPの賞金300万円の使い道は「家族を今度旅行にでも連れていけたら」と家族だんらんの時間に使うつもりだ。大記録達成とはならなかったが、初の球宴で存在感を示した。【星夏穂】5安打の佐藤がMVP。ロッテ選手のMVPは89年<1>戦村田以来35年ぶり。同試合も神宮で行われ、先発した村田は39歳7カ月の球宴最年長勝利を挙げた。ロッテ野手では87年<1>戦で3ランを含む4打点の高沢以来。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】球宴のもうひとつのお楽しみはマスコット達の大集合。マスコットの競演はもちろん、いつもと違う組み合わせの選手との交流は魅力でいっぱい。始球式には2人のいたずら小僧も現れて、今年も楽しいお祭りになりました。

◆全パ ソフトバンク山川穂高が同僚近藤健介とのホームランダービー決勝で敗れた。延長戦の末に12-13で惜敗。「食い下がって頑張ったんけど...近ちゃん(近藤)はすごい」と脱帽した。延長の最終スイングは山川らしからぬフルスイングでスタンドインさせ「飛距離を出せばお客さんが喜んでくれるけど、思い切り振っていたらとてもじゃないけど持たないですね」と苦笑いだった。

◆全パ先発のソフトバンク有原航平が思い入れのある神宮で完璧な投球を披露した。オール直球で内野ゴロ3つ。打たせて取る本来のスタイルを貫き、わずか5球で降板し「こういうピッチングがしたいなと思っていた。最高です」と納得の内容だった。早大時代に通算19勝を記録し、ホークス移籍後初勝利も挙げた球場。特別なマウンドでの時間は超省エネ投球で終わり「あっという間でしたけど、やっぱり公式戦の時よりも懐かしい気持ちがありました。すごく貴重な経験ができたなと思います」と感慨深そうに振り返った。

◆「マイナビオールスターゲーム2024」第2戦が24日にテレビ朝日系で生中継(午後6時30分)され、平均世帯視聴率が8・8%だったことが25日、ビデオリサーチの調べで分かった。平均個人視聴率は5・1%だった。試合は記録ずくめの乱打戦となった一戦となった。全パのロッテ佐藤都志也捕手(26)が、5安打2打点で4長打、ホームランが出ればサイクル安打達成という異次元の大活躍でMVPを獲得。全セの広島坂倉将吾捕手(26)が2回に球宴初ヒットとなる逆転満塁弾、ヤクルト村上宗隆(24)も、ホームで待望の1発を放つなどの乱打戦となった。全パは8回2死二塁、日本ハム水谷が全セのヤクルト大西のスライダーを捉えた。打球は大西のグラブを弾く内野安打。これがチーム24安打目となった。これまで球宴でチーム最多安打は01年7月22日に全セが記録した23安打。13年ぶりに記録を更新した。さらにソフトバンク近藤が右前適時打の後、なおも2死一、二塁から日本ハム郡司が左前適時打で続いた。これがチーム15点目だった。84年7月21日に全パが記録した14得点を上回り、40年ぶりに記録を塗り替えた。試合時間も9回最長となる3時間26分、両軍最多得点の26点、両軍安打も44本と記録づくめの試合となった。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、神宮)両軍のスタメンが発表された。全セでは村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=が「4番・三塁」、度会隆輝外野手(21)=DeNA=が「8番・右翼」に名を連ねた。全パは先発の有原航平投手(31)=ソフトバンク=が先発。山川穂高内野手(32)が「4番・一塁」となった。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セー全パ、神宮)試合前に開催されたホームランダービーで全パ・近藤健介外野手(30)=ソフトバンク=が初出場初優勝を果たした。エスコンでの23日の対決で先に決勝進出を決めていた中で、決勝は同僚の山川と対決。2分間ではお互いに譲らず、1分間の延長戦に突入。先に5本を放ってプレッシャーをかけると、山川は4本に終わって勝利した。影のMVPがいた。近藤と山川の2人とも投主役には栗原を指名。延長戦までもつれる展開に、コントロール抜群の絶妙な球を投げる栗原の体力は限界まで達していた。試合の合間には周東から水をもらう場面も。ファンからは「ガンバレ、ガンバレ、栗原」の声援が起こった。ホームランダービー セ・パ両リーグから4選手ずつをファン投票で選出しトーナメント方式で対戦。2分間、球数無制限で本塁打数を競う。第1戦前に3試合、第2戦前に決勝を含む4試合を行う。同点の場合は1分間の延長戦。優勝賞金100万円。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)2打席連続本塁打を放った前夜の第1戦で最優秀選手賞(MVP)に輝いた全セ・牧(DeNA)が、ホームランダービーの1回戦に臨んだ元チームメートの細川(中日)の打撃投手を務めた。試合前練習で試投し「ピッチャー次第。打てる球を投げられるように頑張る」と出番を迎えたが、制球がばらつき頭を抱え、役目を終えると逃げるようにベンチへ。細川は全パ・山川(ソフトバンク)に敗れた。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)監督選抜で初出場した全セ・大西(ヤクルト)は球宴ならではの体験に心躍らせた。23日の第1戦(エスコン)で全セは二回に球宴新記録となる1イニング9得点をマーク。その際に右腕は3塁コーチャーを務めた。歴史的ビッグイニングにより、慣れないポジションにつく時間が長くなり「腰が痛かった」と苦笑いしつつ「初回は自分が一塁で、吉村が三塁コーチャーだった。二回に入れ替わって点を取り出したので、これが正解だなと2人で話していた」と笑った。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)全セ・坂倉(広島)が二回に満塁本塁打。オールスターでの満塁本塁打は1963年第2戦の全パ・榎本喜八(一回)、67年第3戦の大杉勝男(四回)以来3人目、57年ぶり。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)全パ・辰己(楽天)が二回に全セ・吉村(ヤクルト)の直球を捉え、右翼席へ先制ソロを放った。今季3本塁打の左打者は「ちゃんとした姿を見せたかった」と喜んだ。23日の第1戦(エスコン)では試合前の「ブルーカーペットショー」で赤のスーツで登場。八回には長尺バットを持ち、兵庫・社高の先輩、全セ・近本(阪神)の打撃をフォームをまねして右前打を放つなどインパクトを残していた。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ―全パ、神宮)初出場の全パ・佐藤都志也捕手(26)=ロッテ=がサイクル安打に王手をかけた。二回に左前打、三回は左翼フェンス直撃の二塁打、四回は右中間三塁打を記録。オールスターでサイクル安打となると、1992年の古田敦也(ヤクルト)、2019年の近本光司(阪神)に続いて史上3人目となる。三回は2死一、三塁から戸郷の外角低めの直球を上手く捉えて2点タイムリーに。それでもあと一歩でさく越えの当たりに「逆転スリーランになるかと思ったんですが...悔しいです(笑)。1本タイムリーがでてほっとしています」と少し悔しそうな表情もしていた。23日の第1戦はベンチからのスタート。投手以外はほとんどの選手と会話をしたという。「みんなのプレーをみながら鼓舞したりとかしていたので、またいつもとは違う雰囲気でできたのでよかった」と楽しんでいる様子だった。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)先発した全パ・有原(ソフトバンク)はわずか5球で1回を三者凡退に抑えた。全セ・中野(阪神)と岡本和(巨人)は2者連続で初球で仕留め「こういう投球をしたいと思っていた。あっという間だったけど、最高だった」と笑顔で話した。舞台となった神宮は早大時代に活躍した思い入れの深い球場。「懐かしい気持ちがあったし、すごく貴重な経験ができた」と表情を緩めた。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)話題に事欠かないのが、いかにも全セ・度会(DeNA)らしい。12球団の新人でただ一人、オールスターに選出されたホープが、球宴での1打点をつかみ損ねた。「8番・右翼」で先発出場し、2点を先行された直後の二回1死満塁で第1打席を迎えた。高めの直球を捉え、左翼後方へ飛距離十分の飛球を放ったが、左足を痛めている三塁走者のサンタナ(ヤクルト)はタッチアップを狙わなかった。度会はサンタナに向かって苦笑いを浮かべ、助っ人はヘルメットを脱いでペコリ。神宮が笑いで包まれた。「偉大なスーパースターの方たちが周りにいる。本当に楽しい。すごくいい経験をさせてもらっている」と第2戦を迎えたルーキー。客席には元ヤクルトの父・博文さんが応援に駆け付けた。父も現役時代につけた背番号4を背負う度会は、その父の応援歌で後押しされて打席に立った。第1打席の結果こそ不運だったが、続く坂倉(広島)が満塁本塁打。球宴での満塁弾は史上3人目と快挙を成し遂げた強打の捕手は「(サンタナが)止まってくれたので『よし、いったろう』と思った」と振り返り、「新井監督に『シーズンで打ってくれ』といわれたので頑張る」と決意を新たにした。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ-全セ、神宮)慣れ親しんだ本拠地、神宮球場が舞台の特別なオールスター。監督選抜で初出場した全セ・吉村貢司郎投手(26)=ヤクルト=は、数々の大舞台を経験してきた全パのスターたちを前に、1球目から全開だった。周東への初球で自己最速タイの154キロをマーク。「真っすぐでしっかり押していければいいかなと思った」と理由を明かした。その後も150キロ超えを連発する力強い投球を見せたが、2回52球を投げ、全パ・辰己(楽天)に右翼越えソロを浴びるなど5安打2失点。昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表として世界一に輝いた近藤、山川(ともにソフトバンク)が中軸に入った強力打線に押され「なかなか抑えられなくて苦労しました」と汗を拭った。生まれ育った東京のファンの前で、小さい頃から憧れてきたオールスター戦で先発を全う。2年目右腕は、「各チームを代表する選手たちに投げられたのは光栄なこと。こういった舞台でいろんな方と対戦できたのは、いい財産になった」と成長の原動力に変えるつもりだ。「また出られる機会があったらうれしい」。前半戦で5勝を挙げた燕の勝ち頭が、夏の祭典での経験を糧に後半戦へとつなげる。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、全セ1勝、神宮)全セ・中野拓夢内野手(28)=阪神=が五回に中前打を放った。「2番・二塁」で先発出場して2打数無安打で迎えた五回、5-8と3点を追う第3打席。「初球からバンバン振れたらいい」と話していた通り1球目からスイングをかけると、追い込まれてから全パ・マチャド(オリックス)の4球目の直球を中前にはじき返した。この後オースティン(DeNA)の1点差となる2ランで生還。全セはこの後村上(ヤクルト)にも2試合連続となる本塁打も飛び出した。虎のヒットメーカーが同点劇の口火を切り、試合を振り出しに戻した。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ―全パ、神宮)全セ・村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=が五回に2試合連発となるソロ本塁打を放った。本拠地・神宮で開催された祭典で、感触たっぷりの当たりに打球を最後まで見届けて、気持ちよさそうにバットを放り投げてから走り出した。全セが3点を追う五回は前の打席でオースティン(DeNA)が1点差に詰め寄る2ラン。その直後にマチャドの初球、真ん中低め157キロの直球を一閃し、左翼席へと運んだ。前日23日の第1戦でも二回に左中間へオールスター初の本塁打を記録。この日のホームランダービーではまさかの1回戦で敗退したものの、悔しさを跳ね返すように完璧な一発を披露した。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セー全パ、神宮)監督選抜で2年ぶり2度目の出場となった全セ・坂倉将吾捕手(26)=広島=が二回に満塁本塁打。「良い感じで振り抜けたので良かった。新井監督からは『シーズンで打ってくれ』って言われました」とコメント。「9番」で出場し、0─2の二回2死満塁で打席へ。藤井の直球を完璧にとらえると打球はバックスクリーンへ。オールスターでの満塁本塁打は1963年第2戦の全パ・榎本喜八(一回)、67年第3戦の大杉勝男(四回)以来3人目、57年ぶり。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セー全パ、神宮)「マイナビオールスターゲーム2024 日産EV No.1 ホームランダービー」の決勝が行われ、全パ・近藤健介外野手(30)=ソフトバンク=が延長戦の末に山川穂高内野手(32)=同=を破る5本塁打を放ち、優勝を飾った。「運のいいことに(狭い)エスコン、神宮で僕にちょうどいい球場だった。そこは助かった」と謙遜した。今年からホームランダービーの冠協賛社となった日産自動車株式会社の日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャー、寺西章(てらにし・あきら)氏が、表彰式で近藤に受賞パネルを手渡し、副賞として日産自動車から「アリア」「リーフ」「サクラ」(いずれか1台)を贈呈した。90周年を迎えた日産自動車はEV国内販売台数No.1。革新的な方法でワクワクを届けていく。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、神宮)監督推薦で4年連続4度目となる出場を果たした全セ・中野拓夢内野手(28)=阪神=は2試合で4打数1安打だった。「オールスターに出て、何もない状態で帰るのはちょっと嫌だったので、なんとか1本、最後に打ててよかったかなと思います」第1戦は六回の守備から出場し、打席では二ゴロだった。第2戦は「2番・二塁」で先発。第1打席、第2打席は凡退したが、第3打席で中前打を放ち、直後のオースティン(DeNA)の本塁打で生還した。本塁打狙いで打席に立ったというが、「なかなかやっぱり難しかったなっていうのもあって、追い込まれてからはちょっとヒット狙いで打ちに行きました」と自慢のバットコントロールでHランプをともした。2日間を通しての思い出を問われると、「ホームラン競争で投げたことですかね」と即答。同級生の岡本(巨人)に直前に打撃投手に指名されながら無事に務めあげたことを挙げ、「いい緊張感の中で投げられたので、楽しかったですし、いい経験ができました」と笑顔で振り返った。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セー全パ、神宮)全パ・岡大海外野手(33)=ロッテ=が右翼席へ2試合連続となるソロ本塁打を放った。「狙ってはないですけど、たまたまライトにいったので良かったです。大学時代の球場でなつかしながらやりました。改めてオールスターは楽しいなと思いました」六回の守備から入った岡は、10―8の七回に先頭で打席へ。桐敷(阪神)に対して、カウント1―2から外角直球を一閃。勢いよく打球は飛んでいき、右翼席へと飛び込んだ。この日も乱打戦となっている中で貴重な一発となった。プロ11年目で球宴に初出場。エスコンでの23日の第1戦は二回の第1打席で右越えのソロを記録。2018年まで日本ハムに在籍し、東京六大学の明大出身とどちらの球場にもゆかりのある中で暴れまわった。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、神宮)初出場の全セ・桐敷拓馬投手(25)=阪神=が8-10の七回に登板。先頭の岡(ロッテ)に150キロ直球を右翼席に運ばれた。続く水谷(日本ハム)に左前打を許したが、強打者・近藤(ソフトバンク)にカウント2-2からファウルで6球粘られての11球目。146キロ直球でニゴロ併殺に打ち取ると、マウンドで笑顔。この後、代打・郡司(日本ハム)に中前へ運ばれたが、田宮(日本ハム)を遊直に打ち取り、1回を3安打1失点で降板した。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ-全パ、神宮)途中出場した全パ・紅林弘太郎内野手(22)=オリックス=がバックスクリーン左へ2ラン本塁打を放った。11-8と乱打戦の中、八回2死二塁からこの日の第1打席へ。大西(ヤクルト)の6球目を完璧に仕留めた。バックスクリーンへ飛んでいく打球をみながら大きくガッツポーズを作ってダイヤモンドを1周した。紅林は「今年一番の当たりが出ました! シーズンでも打てるようにがんばります!!」とコメントした。23日の第1戦(エスコン)では両軍6本塁打、この日の第2戦も紅林の一発で6本目となり、2試合合わせて12試合という空中戦が繰り広げられている。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)プロ野球のマイナビオールスターゲーム2024は24日、神宮球場で第2戦が行われ、全パが16―10で全セに打ち勝った。28安打16得点はともにオールスター新記録。第1戦の雪辱を果たし、通算成績を91勝81敗11分けとした。全パは近藤(ソフトバンク)と佐藤(ロッテ)が球宴最多タイとなる5安打をマーク。8―8の六回に辰己(楽天)と外崎(西武)の適時打で2点を勝ち越し、その後も岡(ロッテ)の本塁打などで突き放した。全セも坂倉(広島)が史上3人目の満塁本塁打を放ち、村上(ヤクルト)が2試合連続アーチと見せ場を作った。最優秀選手(MVP)は佐藤が受賞した。全パ・中嶋監督は「これだけの打ち合いになるとは思わなかった。面白いゲームだったと思う。振れている選手ばかりで、楽しく、怖さもありながら見ていた。楽しんでもらえたらいいと思った」と試合を振り返った。セ、パ両リーグは26日に後半戦が始まる。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ16-10全セ、神宮) 初出場の全パ・佐藤都志也捕手(26)=ロッテ=が5安打2打点の活躍で、最優秀選手賞(MVP)に選出。「びっくりしています。スーパースターの方がたくさんいる中で、MVPは自分で良いのかなってくらいビックリしているんですけど、それにふさわしいくらいこれから精進していきたい」と喜んだ。佐藤は第3打席までで左前打、二塁打、三塁打をマーク。サイクル安打に王手をかけて迎えた六回の第4打席はフルスイングで空振り三振。「当たってくれと思ってフルスイングをかけていたんですけど、なかなか前に飛んでくれなかった」と苦笑いしつつも、「自分の打撃を心がけて、本当に良い打撃ができた」と第5、6打席でも2本の二塁打を放った。ロッテでは、村田兆治以来のMVP。歴史に名を刻んだ左打者は「ロッテの名前が消えるんじゃないかというくらいさかのぼってしまうところで何とかとれたのは良かった」と話した。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10ー16全パ、1勝1敗、神宮)岡田彰布監督(66)=阪神=率いる全セが乱打戦を落とし、通算対戦成績は81勝91敗11分となった。阪神勢は中野拓夢内野手(28)が「2番・二塁」で二ゴロ、左飛、中前打で3打数1安打。三回の守備から中堅に入った近本光司外野手(29)は四回無死満塁で近藤健介外野手(30)の中前打の処理を誤り、失策がついた。攻撃では右飛、一ゴロ、見逃し三振で無安打だった。桐敷拓馬投手(25)は8ー10の七回に登板。第1戦の才木浩人投手(25)に続いて、岡大海外野手(33)=ロッテ=にソロを許すなど、1回を投げ、打者5人に3安打1失点で球数は25だった。阪神選手のコメントは以下の通り(観衆=2万9382人)。北海道で近本、中野らと食事に出かけた桐敷拓馬 「初めて食事したのかなというぐらいの感じだったので...近本さんはアニメ好きで、中野さんは韓流ドラマが好きなんだなと」食事会について中野拓夢 「岩崎さん、才木、桐敷と2日間夜ご飯行ったんで。楽しくピッチャーと交流できたのは大きなことなんで、よかったかなと思います」球宴でベースコーチを務めた才木浩人 「〝ランコー〟(ランナーコーチ)はバカ久しぶりです」

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ16-10全セ、1勝1敗、神宮)?全パの1試合16得点は、1984年第1戦の全パの14点を上回る球宴新記録。1試合28安打も新記録で、2001年第2戦の全セの23安打を上回った。?球宴史上初の1試合両軍2桁得点。両軍合計26得点、同44安打はいずれも新記録。これまで1970年第1戦の計22得点、87年第3戦と今季第1戦の計33安打が最多。?岡(ロッテ)が第1戦に続き本塁打。ロッテ(前身を含む)の選手の2試合連続本塁打は83年第2、3戦の落合博満以来41年ぶり2人目。?佐藤(ロッテ)と近藤(ソフトバンク)の1試合5安打は最多タイ記録で、全パでは初。2001年第2戦の全セ・ペタジーニ(ヤクルト)、19年第2戦の全セ・近本光司(阪神)に次いで5年ぶり3、4人目。佐藤の1試合4長打は最多タイ記録で、19年の近本(二塁打2、三塁打、本塁打が各1)に次いで2人目。?ロッテ(前身を含む)の選手のMVPは1989年第1戦の村田兆治以来35年ぶり9人目(10度目)。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全パ16-10全セ、1勝1敗、神宮)?全セ・4番の村上崇隆(ヤクルト)が第1戦に続いて本塁打。球宴での2試合連続本塁打は昨年第1、2戦の全パ・万波中正(日本ハム)以来。ヤクルト(前身を含む)の選手では2007年第1、2戦のラミレス以来17年ぶり2人目で、日本選手では初。?先発4番打者の本塁打は、昨年第2戦の全パ・万波(23歳3カ月)以来。全セでは19年第2戦の筒香嘉智(DeNA、27歳7カ月)以来5年ぶりで、24歳5カ月以下では1997年第2戦の松井秀喜(巨人、23歳1カ月)以来27年ぶり。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)左足裏の炎症で登録抹消中の全セ・サンタナ(ヤクルト)が「5番・DH」で出場して2安打を放ち「打ててほっとした」と胸をなでおろした。二回1死満塁では度会(DeNA)が放った左飛に十分な距離だったが、三走でスタートを切らず。故障中の足を考慮しての判断だったといい「度会君、すみません」と塁上でヘルメットを外して〝謝罪〟した。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)3年連続3度目の出場となった全セ・長岡(ヤクルト)が、フル出場で3安打の活躍をみせた。遊撃の守備でも躍動。父・尚恭さんや兄・辰真さんが観戦に訪れており「活躍できてよかった。いろんな方とお話もできたし、いい時間だった。(後半戦も)100%でいけるように頑張っていきたい」と力を込めた。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)連日の〝ヒロミナイト〟だ!! 11年目で初出場の全パ・岡(ロッテ)が六回の左翼守備から出場し、七回に2試合連発となる右越えソロ。「狙ってはいないですが、たまたまライトにいったので良かった」と控えめに喜んだ。明大出身で、2018年までは日本ハムに在籍。球宴の舞台、エスコンフィールド北海道と神宮にゆかりがある。「(神宮は)大学時代の球場で懐かしみながらやりました。改めてオールスターは楽しいなと思いました」と白い歯がこぼれた。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)全セ・オースティン(DeNA)が九回の一塁守備でイレギュラーした鋭い打球を口元に受け、交代を余儀なくされた。出血しており、トレーナーの手当てを受けた。三浦監督は「当たり方が当たり方だった。様子を見てみないと分からない」と説明し「もちろん心配は心配。軽傷であることを願う」と語った。オースティンは途中出場で球宴初本塁打となる2ランを含む2安打を放った。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10ー16全パ、1勝1敗、神宮)岡田彰布監督(66)=阪神=率いる全セが16安打で10得点を挙げたものの、28安打を浴び、16失点で乱打戦を落とした。通算対戦成績は全セの81勝91敗11分となった。阪神勢は中野拓夢内野手(28)が「2番・二塁」で出場し二ゴロ、左飛、中前打で3打数1安打。三回の守備から中堅に入った近本光司外野手(29)は四回無死満塁で近藤健介外野手(30)の中前打の処理を誤り、失策がついた。攻撃では右飛、一ゴロ、見逃し三振で無安打だった。桐敷拓馬投手(25)は8ー10の七回に登板。第1戦の才木浩人投手(25)に続いて、岡大海外野手(33)=ロッテ=にソロを許すなど、1回を投げ、打者5人に3安打1失点で球数は25だった。岡田監督の主な一問一答は以下の通り(観衆=2万9382人)。ーーお客さんが喜ぶ試合だった「そらそうやけどお前、ピッチャーはたまらんわ」ーーオースティンは(打球を顔面に受けて途中交代)「わからん、わからん」ーー試合後のミーティングで選手たちに話した「みんなよう頑張ったからな。セ・リーグの力を見せてくれた。何かやられっぱなしのイメージがあったからなあ。全然そんな感じじゃない、2試合だったからなあ」ーー桐敷はいい経験をした「あんまり球数を増やすなと思うとったんや。真っすぐばっかりで、ファウルばっかり。変化球を放れと思っとんやけど」ーー表彰の争いも大変だから使う方も大変だった「だからお前、(満塁本塁打の)坂倉も早う代えるつもりだったけど。ホームランがあったからなあ。もう一打席打たそうと思って。わからへんからなあ」ーー選手には賞をとらせたい「そらそうや。お前。やっぱり賞をもらったらうれしいやろ」ーー2日間はあっという間「あっという間よ、うん。まあ移動とか大変やったしな。こんな期間やからな。(報道陣が)近寄ってきたら余計暑いわ」ーー四回、代走の栗林選手は新井監督から「そうや。お前、(二回1死満塁での左飛に)タッチアップせえへんから、びっくりしたわ。よっぽどアカン、悪いんやろな」ーーどういった2日間に「いやいや、そらみんな力あるよ。やっぱりな。全然そら違うよ」ーー新しい発見があった選手は「そこまでは。それはもうみんな見てるから。新しい発見なんか、ないけどな。力あるなと思って確認は出来たよな。ここに選ばれてるヤツやからな、それは全然違うもんな」ーー後半戦へのヒントも「いやあそんなん。そこまではないけど。そんなんやっぱり、攻め方もやっぱり真っすぐばっかりになるしのう。こっちのピッチャーも、お前普段あんな真っすぐ投げるピッチャーまっすぐ投げるからあんな打たれるよな。それはオールスターやからな、しゃあないけどな。やっぱ試したい部分もあるんやろうな。自分のストレートがどのぐらい通用するかとかな」ーー中日・高橋宏斗も1回2失点「簡単にな打たれるんよ、絶対な。そういうことやろ、結局は。なんぼ真っすぐ155キロいても、そういうことやん。だから、いろんな配球とかなって来るやろ、抑えるには」ーー山崎福、床田とピッチャーにもヒットが出た「ふふっ。まあ。二刀流したヤツがボロボロなってもうた。そやろ?。こっちも床田ボロボロなってもうた(四回に登板し、1回5失点)」

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10ー16全パ、1勝1敗、神宮)全セ・桐敷拓馬投手(25)=阪神=は8ー10の七回に登板。第1戦の才木浩人投手(25)に続いて、岡大海外野手(33)=ロッテ=にソロを許すなど、1回を投げ、打者5人に3安打1失点で球数は25だった。「打たれちゃいましたけど、真っすぐで勝負できてよかった。キャッチャーの山本選手(DeNA)と楽しく投げられました」先頭の岡に直球をいきなり右翼席へ運ばれた。第1戦の才木と同じ選手に一発を許すというまさかの発進に。それでも無死一塁からはホームランダービーで優勝していた近藤(ソフトバンク)を二ゴロ併殺に斬り、この日5安打2打点の強打者を凡退させた唯一の投手となった。プロ3年目で球宴初選出。第1戦が行われた北海道では阪神勢で夕食を共にし、海の幸に舌鼓を打った。普段は多くない野手陣との交流で、近本がアニメ好き、中野は韓流ドラマが好きという新たな発見も。「意外だなあ、最初の印象とは違うな」と絆を強める機会になった。さらに栗林(広島)、森原(DeNA)ら他球団の投手ともリリーフとしての意見も交わした。夢の舞台での経験を今後に生かす。「まさか1軍のオールスターに出場できるとは思っていなかった。出たいという思いはあったので、かなってよかった。ここから後半戦と来年に向けて頑張りたい」前半戦はチームトップの41登板を果たした左腕。球宴の思い出を力に変え、後半戦も大車輪の活躍でチームを支える。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10ー16全パ、1勝1敗、神宮)三回の守備から中堅に入った全セ・近本光司外野手(29)=阪神=は四回無死満塁で近藤健介外野手(30)の中前打の処理を誤り、失策がついた。攻撃では右飛、一ゴロ、見逃し三振で無安打だった。両チーム合わせて44安打が乱れ飛ぶ試合で第1戦に続いてノーヒット。球宴男は6打数無安打で終わった。それでも「(安打が)1本出ても出なくても、この雰囲気を楽しめたので、それがよかった」と笑顔で球場を後にした。

◆「マイナビオールスターゲーム2024」は24日、神宮で第2戦が行われ、計44安打の乱打戦の末、全パが16-10で全セに勝利。全セの「2番・二塁」で先発出場し、1安打を放った中野拓夢内野手(28)=阪神=が独占手記を寄せた。4年連続4度目の出場となる今年の球宴テーマは「吸収」。昨年、世界一に輝いたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の仲間たちとの交流で後半戦への刺激をもらった。今年も選出していただき、楽しみながら野球ができました。何もないまま帰るのは少し嫌だったので、最後に1本打ててよかったです。ホームラン狙ってたんですけど。初球から思いきり振ることも普段はしないですし、オールスターだからこそできたスイングでした。今年の球宴のテーマは「吸収」でした。過去の出場を含めても、やはり一番の思い出は1年目。テレビで見ていたすごい選手が目の前にいてすごく緊張したことはいまでも覚えています。そのときに憧れだった(巨人の)坂本さんに話を聞けたこと、多くを吸収できたことは鮮明に覚えています。シーズン中は他球団の選手と会うことができても短い時間なので、何かを聞くこともなかなかできないです。でも、オールスターではベンチやロッカールームで一緒になる時間も多い。特に今年の前半戦は自分でも経験したことのないような打撃の感覚というか...。何かはまらない、しっくりこないことが自分の中でもすごくありました。試行錯誤しながらやっていますが、なかなかいい方向にはいかない状態でもあるので、他の人の意見を聞いてみて参考にしたかったです。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)全セ・村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=が「4番・三塁」で先発出場し、五回に2試合連続となるソロ本塁打をマークした。球宴での2戦連発は、球団では2007年のラミレス以来17年ぶりで日本選手では初。13年以来11年ぶりに神宮で開催された球宴でファンを魅了した。試合は全パが16ー10で全セとの打ち合いを制し、通算成績を91勝81敗11分けとした。セ、パ両リーグは26日に後半戦が始まる。爽快な打球音が響くと同時に、歓声が沸き上がった。2万9382人の視線の先にいるのは全セの4番、村上だ。五回に2夜連発となるソロ。本塁打を確信し、ゆっくりと後ろ歩きした。両軍合わせて6本塁打が乱れ飛んだ真夏の神宮花火大会。神宮を本拠地とする主砲が〝主役は俺だ〟と言わんばかりに、バットフリップを決めた。「神宮のオールスターで(本塁打が)出たことがうれしい。本拠地でたくさんのファンの皆様が熱い声援をくれていたので、打ちたいと思っていた」3点を追う五回1死一塁で代打のオースティンが左翼席へ2ランを放った直後。マチャドの初球、157キロの直球を力で運び、逆方向となる左翼席への豪快弾を記録した。

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)話題に事欠かないのが、いかにも注目のルーキーらしい。二回1死満塁で迎えた第1打席。全セ・度会隆輝外野手(21)=DeNA=は左翼後方へ飛球を放ったが、左足を痛めている三塁走者のサンタナはタッチアップを狙わず、ヘルメットを脱いでペコリ。打点を挙げ損ねたが「ディナーをごちそうすると言ってくれたので、高い焼き肉をよろしくお願いしますと言いました」と笑顔で振り返った。ハイライトは八回の第4打席。今井の直球勝負にフルスイングで応じ、157キロの外角直球に振り負けず、鋭い当たりで左中間へ運ぶ適時二塁打。12球団の新人でただ一人、球宴に選出された好打者は、両手でVサインをつくった。ヤクルト一筋で15年間プレーした父の博文さん(52)が神宮に駆けつけ、スマートフォンで動画を撮影しながら息子の雄姿を見届けた。博文さんの現役時代の応援歌で後押しされ、2安打2打点をマークした度会は「父も喜んでくれているんじゃないかな」と最後まで笑みを絶やさなかった。(鈴木智紘)

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10ー16全パ、1勝1敗、神宮)快音が鳴り止まなかった。全パが球宴史上最多の28安打&16得点。歴代最多に並ぶ5安打を放った佐藤都志也捕手(26)=ロッテ=が最優秀選手賞(MVP)に輝いた。「自分でいいのかなと、びっくりしている。周りにスーパースターがたくさんいるのに、MVPを取れて恐れ多い」プロ5年目の今季はリーグ2位の打率・298をマークして監督推薦で球宴初出場。二回に左前打、三回は左翼フェンス直撃の適時二塁打、四回は右中間へ適時三塁打を放ち、史上3人目のサイクル安打へ残すは本塁打のみ。しかし、その後は三振と二塁打2本に終わって頭を抱えた。それでも2001年ペタジーニ(ヤクルト)と19年近本(阪神)以来となる1試合5安打と、二塁打3本は球宴タイ記録。ロッテの球宴でのMVPは1989年の村田兆治以来35年ぶりだ。賞金300万円を獲得し「家族を旅行に連れていければいいな」。第1戦は全セに1イニング球宴最多タイの10安打、新記録の9得点を許したが雪辱に成功。東洋大時代に〝戦国東都〟でしのぎを削った神宮の地で、佐藤が輝きを放った。(森祥太郎)

◆マイナビオールスターゲーム第2戦(24日、全セ10-16全パ、1勝1敗、神宮)オールスターの取材は大変だ。まず報道陣が多い。普段は対戦する2チームの担当記者だけだが、12球団のスターが集う祭典は、12球団の番記者が集結する。記者席は満杯で、試合中も出場を終えた選手の囲み取材が発生したりするから、のんびり試合も見ていられない。毎日転戦するから移動も大変になる。球宴取材班のトラ番・邨田直人は朝、東京行きの出発時刻に合わせて新千歳空港に到着したら、なぜかトラ番キャップ・新里公章がすでに空港にいるではないか。いつも時間ギリギリで有名なキャップ。しかも、岡田監督と同便に乗るはずだから、1時間以上も後に離陸のはず。不審に思って、よ~く観察すると...。なんと大量のおみやげを空港売店で購入しているではないか。誰に? 何を? チョコか? 白い恋人か? ウニか? イクラか? アスパラか?やぼな詮索はやめておこう。こういうとき、新里キャップも早起きができることが判明したのは収穫だ。機上の人となった邨田記者の前後には、オールスター出場メンバーがあっちにも、こっちにも。「僕の席のすぐ前が牧選手(DeNA)だったのですが、降りる際に、他のお客さんに先に『どうぞ』と荷物を取らせてあげたり、紳士でしたねぇ。こういう姿を見せられると、敵ながら応援したくなります」その通り。みんなに見習わせたい、第1戦MVPの模範的行動だ。