1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全セ | 0 | 9 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 11 | 17 | 1 | 4 |
全パ | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0 | 6 | 16 | 0 | 2 |
勝利投手:才木 浩人(1勝0敗0S) 敗戦投手:山﨑 福也(0勝1敗0S) 本塁打 |
◆全セは2回表に丸、牧、村上のホームランが飛び出すなど、打者13人の猛攻で一挙9点を先制する。その後は4回に牧が2ランを放ち、追加点を挙げた。投げては、先発・才木をはじめ、7投手の継投でリードを守った。敗れた全パは、8回に山川の3ランなどで追い上げるも及ばなかった。
◆開業2年目のエスコンフィールドで、初のオールスターが開催される。全セは阪神岡田監督、全パはオリックス中嶋監督が指揮を執る。両チームの第1戦の予想スタメンは下記の通り。全パ予想スタメン1(中)周東(ソフトバンク)2(右)万波(日本ハム)3(左)近藤(ソフトバンク)4(一)マルティネス(日本ハム)5(三)郡司(日本ハム)6(指)ポランコ(ロッテ)7(捕)田宮(日本ハム)8(遊)紅林(オリックス)9(二)上川畑(日本ハム)先発投手=山崎(日本ハム)全セ予想スタメン1(中)近本(阪神)2(左)秋山(広島)3(一)岡本和(巨人)4(指)村上(ヤクルト)5(二)牧(DeNA))6(三)宮崎(DeNA)7(右)細川(中日)8(捕)山本(DeNA)9(遊)長岡(ヤクルト)先発投手=才木(阪神)
◆前日22日に行われた前日会見で、試合前に行われるホームランダービーの組み合わせが発表された。出場予定だったロッテのグレゴリー・ポランコ外野手(32)は試合には出場予定だが左ハムストリングの張りのためホームランダービーは辞退し、代わって日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(28)が出場する。第1戦試合前第1試合(準々決勝)巨人岡本和-日本ハム万波第2試合(準々決勝)DeNA牧-ソフトバンク近藤第3試合(準決勝) 第1試合勝者-第2試合勝者第2戦試合前第4試合(準々決勝)ヤクルト村上-日本ハム・マルティネス第5試合(準々決勝)中日細川-ソフトバンク山川第6試合(準決勝) 第4試合勝者-第5試合勝者第7試合(決勝) 第3試合勝者-第6試合勝ホームランダービー セ・パ4人ずつの計8人が参加。試合前に2試合を通したトーナメント方式で行う。2分間、球数無制限で競い、同点の場合は1分間の延長戦を行う。延長でも同点の場合はホームランダービーの投票数上位に決定。決勝がホームラン0で並んだ場合は引き分け。優勝賞金100万円。
◆阪神の選手たちが、ユニホームとひと味違った姿でプロ野球ファンを沸かせた。試合前に行われた「ES CON FIELD」ブルーカーペットショーに登場。この日先発予定の才木浩人投手(25)は白のポロシャツにグレーのパンツ、白いスニーカーと夏らしいいでたちで登場。「人が結構多くて」と驚きながらも、ファンが囲むブルーカーペットを笑顔で歩いた。岩崎優投手(33)はシックな色のシャツとパンツ、近本光司外野手(29)は、黒にまとめたスタイルで登場。桐敷拓馬投手(25)と中野拓夢内野手(28)も白いシャツでさわやかなスタイルを見せた。
◆阪神が23日、練習を再開した。1日の完全オフを終え、この日午後から球宴組をのぞいた1軍メンバーが甲子園に集合した。いつもと違った光景があった。フリー打撃回りの前後に、野手陣が順番に外野ポール下に向かった。炎天下、ポール間を中間走で駆け抜けた。大粒の汗をたらしながら、間髪入れずに今度はアルプススタンドに足を踏み入れ、てっぺんまで階段ダッシュ。若手からは気合の叫び声も出た。佐藤輝明内野手(25)はアルプスの"頂上"からしばらく球場全景を眺めていた。練習全体の時間は長くなかったが、一様に汗びっしょりで引き揚げた。
◆全セのスタメンが発表された。4番には、セ・リーグ2位の16本塁打をマークする巨人岡本和真内野手(28)、5番にはリーグ単独トップの17発を誇るヤクルト村上宗隆内野手(24)が入った。
◆セ・リーグ先発の阪神才木浩人投手(25)が登板直前の高揚感を明かした。「すごく今、楽しみなので。もう本当に楽しんで投げられたらいいかなと思いますし。楽しんでいる姿をマウンドで表現できたらいいかなと思います」投じる初球については「(球種は)決めています」と明言。前日22日には「カーブか真っすぐの2択で悩んでいます」と語っていた中、第1球に注目が集まりそうだ。才木はセ・リーグ先発部門ファン投票1位での選出。自身にとって初めての球宴出場となる。この日はDeNA東と談笑する場面もあった。
◆豪華なオールスター戦士が次々に交流した。昨年のWBCで共闘した仲良しの巨人岡本和、ヤクルト村上、ソフトバンク周東、西武源田、阪神中野、DeNA牧らは談笑して記念撮影を次々に撮影した。同学年コンビも再会。DeNA牧は広島坂倉と言葉を交わし、巨人戸郷と中日松山の00年世代も交流した。また、阪神岡田監督とDeNA牧、広島新井監督とヤクルトのサンタナや中日細川ら、監督と選手の垣根を越えた交流が行われた。
◆全セの巨人岡本和真内野手(28)が、ホームランダービー連覇に向けて好発進した。同学年で昨年のWBCでも共闘した阪神中野が打撃投手を務める中で打席へ。序盤の1分はなかなかホームランが出なかったが、後半に左翼方向にアーチを連発。5本塁打でエスコンフィールドのファンを盛り上げた。対戦した全パの日本ハム万波中正外野手(24)は2階席に飛び込む特大アーチを2本放つなど、パワーは見せつけたが、3本塁打止まり。3-5でホームランダービーは2年連続の初戦敗退となったが、前日に「(岡本和は)すごい強敵だなと思いますけど、今回は一番遠くに飛んだホームラン打ちたい」と話していた通り、驚異の飛距離で観客の度肝を抜いた。
◆全パのソフトバンク近藤健介外野手(30)が、ホームランダービー初出場で初制覇した。チームメートの山川穂高内野手(32)との延長戦に及ぶ激闘の末、13本-12本で勝利。ソフトバンクの誇るスラッガー2人が、オールスター第2戦が行われる神宮球場を盛り上げた。
◆試合前に野球殿堂入り表彰が行われた。今年1月に殿堂入りした3人で、プレーヤー表彰では谷繁元信氏(53=日刊スポーツ評論家)と、黒田博樹氏(49)。特別表彰ではプロとアマの両方で審判員を務めた故・谷村友一氏(故人)が選ばれている。谷繁氏は中日捕手でプロ野球史上最多3021試合出場、通算2108安打、中日で監督も務めた。「このエスコンフィールドという素晴らしい球場で表彰していただけることをうれしく思います。今後も野球界の発展に務めて参りたいと思います」とあいさつ。「やっぱり身が引き締まるというか、レリーフを今日初めて見させてもらいましたし、その重さというのはかなり感じました」と話した。黒田氏は広島、ドジャース、ヤンキース投手で日米通算203勝、現在は広島の球団アドバイザーを務める。「こういう形で表彰してもらって、あらためて、すごいことを評価してもらえたんだなと思いました。新井監督から花束いただいたんで、恐縮しました」と喜びをかみしめた。
◆全パがいきなり奇襲を仕掛けた。オリックス中嶋聡監督(55)がマジック? を繰り出した。スタメンが発表され、先発投手の日本ハム山崎福也(31)が大谷ルールにより「2番DH」にラインアップ。野手顔負けの打撃センスで知られる山崎だが、球宴では超異例の二刀流で打席に立つ。さらに公式戦では捕手と左翼しか守備経験がない日本ハム田宮裕涼(24)が「二塁」で先発する。2軍でしか経験がない二塁守備での「ゆあビーム」にも注目だ。ファン投票では一塁で選出された日本ハムのアリエル・マルティネス(28)が捕手に入る。
◆それぞれがまるでハリウッドスターのような輝きだった。球宴選手たちが試合前、私服姿でファンと交流する「ブルーカーペットショー」に参加。本拠地の日本ハム勢は、プラスワン投票で初選出の水谷がド派手に盛り上げた。コーンロウヘアにスーツ、サングラスを決めたハリウッド俳優風で「アメリカみたいな感じでいけたらなと。髪の毛はオールスターなので何かしたいなと思ってたので。一昨日、試合後にやりました」と目立った。ソフトバンク山川は、会場の北海道を意識したのか、シカのかぶり物を着用。ヤクルト村上は、巨人岡本和と同じゴールドのネックレスでおそろコーデ。札幌駅直結のJRタワーで購入したメダル形のものをプレゼントした。水色の涼しげコーデで登場した岡本和は「ムネがくれたので、つけないといけないなと」と照れ笑いを浮かべながらも、大盛り上がりの"ファッションショー"を楽しんだ。
◆全パのソフトバンク近藤健介外野手(30)が、ホームランダービーで連覇を狙った巨人岡本和真内野手(28)との熱戦を制し、決勝進出を果たした。初戦はDeNA牧秀悟内野手(26)相手に4ー3で勝利。打撃投手を務めた同僚のソフトバンク栗原のボールを右翼席にかっ飛ばした。準決勝は昨年、優勝した巨人岡本和との一戦。6ー6のハイレベルな熱戦で延長戦に突入し、1分間の延長戦で5-4とラストスイングで決め、24日に神宮での決勝進出を決めた。
◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] "岡本 × 万波"の対決??/#万波中正 が豪快な一振り合計"3本"のホームランを放つ\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第1戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 4日目
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◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] "岡本 × 近藤"の激戦??/それぞれ6本を放ち延長にもつれるも#近藤健介 が"最後の一振り"で見事なアーチを放ち、接戦を制す\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第1戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 4日目
◆試合前に元BiSHで北海道出身のアーティスト、アユニ・Dが国歌独唱した。水色に白いアクセントの入ったドレスを着て本塁後方に登場。澄み切った歌声を、披露した。
◆北海道出身のバレエダンサー山田優七さんが始球式に臨んだ。日本ハムのユニホームを着用し、阪神近本に対して白鳥のように華麗にワインドアップで振りかぶり、左足をピンと伸ばして直立。抜群のバランス感覚を見せつけながら、投げ込んだ。投球は3バウンド投球となったが、場内からは温かい拍手が送られた。山田さんは4月のバレエ国際コンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」プリコンペティティヴ部門クラシックで12歳にして第1位になったホープ。SNSでは「めっちゃ可愛すぎた」「12歳!!わっか!!」「ただ者ではないフォーム 覚えておこう」などの投稿が見られた。
◆全セの阪神才木浩人投手(25)が真っ向勝負で大注目対決に敗れた。初回1死から「大谷ルール」でDHとして打席に立った全パの先発山崎福也(31)と対戦。高め152キロがボール、高め151をファウルにされての3球目。同じく外角高めに力のある直球を投げ込んだが、左前に鮮やかにはじき返された。前半戦で8勝、防御率1・20を記録している屈指の右腕も、その打撃センスに脱帽とばかり、苦笑いした。
◆試合前に元BiSHで北海道出身のアーティスト、アユニ・Dが君が代を独唱した。水色に白いアクセントの入ったドレスを着て本塁後方に登場。澄み切った歌声を、披露した。
◆先発投手の日本ハム山崎福也(31)が、いきなり"二刀流"の本領を発揮した。1回1死、阪神才木の初球152キロボール球を見極めると、続く151キロ直球をファウル。そして3球目、外角153キロ直球を捉え、左前に運んだ。24年の球宴初安打を決め、左手でガッツポーズを作りながらうれしそうに一塁ベースを回った。異例の抜てきだった。全パのスタメンが発表され、先発投手ながら大谷ルールにより「2番DH」にラインアップ。野手顔負けの打撃センスで知られる山崎だが、超異例の形で二刀流が実現し、1打席目から結果を出した。ベンチでは中嶋監督やナインも笑顔でうれしそうな山崎の姿を見守った。大谷ルール 公認野球規則5・11(b)にあり、先発投手がDHを兼任できるルールで、通称「大谷ルール」。投手として降板後もDHで打線に残ることができ、また、DHを退いた場合でも投手として出場を続けることができる。22年にMLBで導入され、NPBでは23年から採用。1軍ではまだ適用されていないが、2軍では23年3月19日の日本ハム-ヤクルト戦で初適用。日本ハム上原が「投手兼DH」で先発した。★球宴での投手の打撃先発2番 古くは8番投手も多数見られたが、8、9番以外の打順で先発は、77年<1>戦で5番で出た太田(近鉄)以来47年ぶり2度目。なお、太田は代打が出されて打席には立たず。投手のヒット 野手で出場して安打した大谷(日本ハム)を除くと、投手の安打は87年<3>戦桑田(巨人)以来37年ぶり。桑田は阿波野(近鉄)から球宴初打席で初安打。投手の本塁打 登板時に本塁打は60年<3>戦巽(国鉄)と71年<1>戦江夏(阪神)の過去2人。江夏は同試合で9者連続奪三振も。代打ヒット 68年<3>戦では金田(巨人)が延長10回に代打でヒット。翌年<1>戦も代打で出場し、弟の留広(東映)との兄弟対決も。金田は球宴通算14打数5安打の打率3割5分7厘。代打サヨナラ 88年<3>戦で、延長12回無死一、三塁で水野(巨人)が代打でサヨナラ犠飛。投手のサヨナラ打は球宴では唯一。
◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] "丸"が豪快な2ランHR/先発 #山﨑福也 から #丸佳浩 がライトポール際への2ランホームランお決まりの"丸ポーズ"も披露\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第1戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 4日目
◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] "村上宗隆"2ランホームラン/"令和の三冠王" #村上宗隆 が左中間方向への豪快な一発セ・リーグの猛攻が止まらない\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第1戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 4日目
◆全パのソフトバンク有原航平投手(31)が思い入れの深い球場での先発を任された。神宮で行われる第2戦に先発。舞台は早大時代にリーグ戦通算19勝を挙げ、昨年ホークス移籍後初勝利を決めたスタジアムだ。「投げたいなと思っていたので、うれしいですね」と笑みを浮かべた。全セはヤクルト吉村が先発する。
◆全セが2回に全パ先発の日本ハム山崎福を捉え、一挙10安打、3本塁打、9得点の超ビッグイニングをつくった。オールスターの1イニング9得点は、歴代最多得点となった。0-0で迎えた2回、先頭の巨人岡本が中前打、ヤクルト村上が中越え二塁打で無死二、三塁とすると、オースティンが初球を中前に運び先制した。すると中日細川が左翼へ二塁打を放ち2点目。広島小園の一ゴロの間に1点を追加すると、DeNA山本が4点目の中越え二塁打を放った。阪神近本は一ゴロに倒れたが、続く巨人丸が右翼スタンドに放り込む2ラン。さらにDeNA牧が左翼へソロで続くと、まだまだ打線は止まらず、巨人岡本和が中前打でつなぎ2死一塁。最後はヤクルト村上がこの回チーム3本目となる2ランを放ち、9点目を奪った。最後はDeNAオースティンも左翼へ二塁打を放ち、1イニング10安打。セ・リーグのファンを休む間もなく喜ばせた。全セは2回に10安打で9得点。1イニング9点は70年<1>戦全パが1回、11年<1>戦全セが5回にマークした8点を上回る新記録。8点を挙げた過去2度はともに6長打を含む10安打だったが、今回は単打3本、二塁打4本、本塁打3本。1イニング10安打は3度目のタイ記録で、1イニング7長打は前記2度の6長打を抜く新記録。2回は岡本和、村上、オースティンの3人が2安打。1イニング2安打は11年<1>戦の5回に相川(ヤクルト)と荒木(中日)が記録して以来6、7、8人目のタイ記録。村上は二塁打と本塁打で、1イニング2長打は70年<1>戦の1回に二塁打と本塁打の長池(阪急)以来、54年ぶり2人目。
◆全セの5番ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、自身初となるオールスター1号を放った。7点リードの2回2死一塁。全パ先発の日本ハム山崎のストレートを左中間へ運んだ。2年ぶり4度目の球宴出場で、待望のアーチをかけた。リーグ戦では今季ここまで両リーグトップの17本塁打をマークする村神様。「オールスターで打ったことがないので、どでかい1発を打ちたい。エスコンでも(普段の本拠地)神宮でも打てれば最高かなと思います」と青写真を描いていたが、有言実行弾となった。第1打席は2回無死一塁から右翼線へ二塁打をマーク。打者一巡の猛攻で、1イニングに2度の打席が巡り、2打席連続で好調なバットをアピールした。
◆全セの阪神岡田彰布監督(66)が超レアな「丸ポーズ」を披露した。2回、巨人丸佳浩外野手(35)が2ラン。お決まりの頭上に両手で「マル」を作りながらベンチに戻ってくると、岡田監督も満面笑みで大きな丸を作って応えた。前半戦は貧打に苦しんだ阪神。うっぷん? を晴らすような2回の猛攻中は笑いが止まらなかった。
◆"きつねダンス"は球宴でも!3回表前のイニング間に、エスコンフィールドでは定番となっているファイターズガールによるきつねダンスパフォーマンスが行われた。12球団、それぞれのカラフルなユニホームを着たファンも、全力できつねダンスを踊ってビジョンに向けてアピール。球宴初開催となったエスコンフィールドを盛り上げた。
◆阪神才木浩人投手(25)が、初の球宴で全セの先発を務め、2回4安打1失点で笑顔でマウンドを降りた。前日22日に「カーブか真っすぐの2択で悩んでいます」と話していた注目の初球は、全パの日本ハム水谷に直球。6球直球を続けた後、最後はフォークで空振り三振に仕留めた。投手ながら2番DHに入った山崎福には左前打を許したが、続くソフトバンク近藤は再びフォークで見逃し三振。対戦を熱望していたライバルに勝った。日本ハムの万波、田宮に連打を浴び2死満塁とされるも、最後は郡司をフォークで空振り三振。アウトをすべて三振で奪った。2回は日本ハムのマルティネス、上川畑を連続で外野フライに仕留めた後、ロッテ丘に右翼へ本塁打を献上。それでも最後は再び日本ハム水谷をフォークで空振り三振。セ・リーグ先発部門ファン投票1位で選出された初めてのマウンドで、持ち味を存分に見せた。
◆全パのロッテ岡大海外野手(33)が、反撃の1発をかました。9点を追う2回2死。全セ先発・阪神才木のストレートを右翼スタンドへ運んだ。「ただただうれしいです! こういう舞台で1本打つことができて良かったです」とコメントした。明大から日本ハムに進み、現在はロッテで活躍する走攻守に秀でたプレーヤー。ABEMAで解説を務めた元日本ハムの糸井嘉男氏にちなみ「2代目超人」「2代目糸井嘉男」と、独特な表現で紹介された。
◆全セのDeNAタイラー・オースティン内野手(32)が、球宴初打席で初安打初打点を挙げた。2回無死二、三塁、全パの日本ハム山崎の初球チェンジアップを捉え、中前にはじき返す先制適時打とした。ベース上で右の人さし指と中指の2本指を立てて左胸を指さす「TAポーズ」を全セナインともに披露して盛り上げた。試合前の「ブルーカーペットショー」イベントでは、カッチリ決めたスーツ姿に髪をかき上げた"爆イケ"スタイルを披露。ハリウッドスターばりのイケメンぶりを見せつけていた。試合前には「すごいいい時間を過ごしてます。髪形はちょっと伸びすぎて、暑くなってきたので、もうそろそろ切ろうかなと」と謙遜しながら、初の球宴を楽しんでいた。
◆全セ山崎伊-全パ万波による、しびれる戦いが繰り広げられた。8点を追う3回の全パの攻撃。2死走者なしで、山崎伊が万波へ投じた初球は73キロの超スローカーブ。これに万波はファウルで反応。あまりのスイングに、帽子は脱げ落ち、万波のきれいな赤髪が目立つ形となった。球場の度肝を抜くスピードだったが、これでは終わらなかった。続く2球目はさらに緩い71キロのスローカーブ。これは高めに収まり、ボールの判定となった。カウント1-1で迎えた3球目。再びのスローカーブは、さすがに万波の目も慣れたのか、豪快に左中間方向へ大飛球を放った。確信歩きの万波だったが、まさかのフェンス直撃。万波は慌てて、二塁へと到達した。
◆中日細川成也外野手(25)が球宴初安打初打点を挙げた。2年連続出場で、今年は初めてファン投票でも選出され、「7番左翼」で先発出場。2回無死一、三塁での第1打席で、全パ先発日本ハム山崎の初球136キロ直球を左翼線に運ぶ、適時二塁打を放ち、全セに2点目を運んだ。初出場の昨年は4打数無安打。ファン投票選出時には「去年はヒット打てなかったので、今年は楽しくプレーして、あとはヒット打ちたい」と話しており、初打席で有言実行した。細川は22年オフの第1回現役ドラフトでDeNAから中日に移籍。昨季は140試合に出場、24本塁打、78打点とブレーク。今季は開幕から主軸を任され全試合出場中。前半戦終了時点でリーグトップの98安打を放ち、同3位の打率3割1厘。本塁打でもチームトップで、リーグ6位の12本塁打を放っている。
◆全セのDeNA山本祐大捕手(25)が初舞台で躍動した。3点リードの2回1死三塁、全パの日本ハム山崎から中堅への適時二塁打。球宴初打席で初安打初打点をマークし「打ったのはツーシームだと思います。シーズン中よりいい当たりでした!」と振り返った。
◆プロ野球選手会は23日、札幌市内で臨時大会を開き、メジャーリーグ選手会(MLBPA)と相互協力の基本合意書を締結したことを発表した。臨時大会にはMLBPAのトニー・クラーク専務理事が出席。MLBPAが実施する少年野球等育成支援などのプログラムの事例をもとに協議が行われた。保留制度改革に向けた意見交換なども可能で、会沢翼選手会長(36=広島)は「日米で抱える問題など、いいディスカッションができましたし、これからの選手会にプラスになる大会でした」と話した。また、プロ野球選手会は現行の保留制度が選手の移籍を阻害し、独占禁止法に反しているとして、公正取引委員会への申し立てを検討していることを明らかにした。すでに昨年12月の定期大会で決議している。申し立ての時期については、慎重に見極める方針。森忠仁事務局長は「話し合いで解決できそうもないんで、第三者の意見を聞きたいっていう選手の思いがあったんで、そちらに聞いてみようということです」と説明した。
◆写真が違う...。全セの巨人山崎伊織投手(25)のビジョンに使われた顔写真が、同い年の育成右腕・巨人山崎友輔投手(26)の写真が使われた。SNSでは「山崎友輔オールスターデビュー!」「エスコン、ちゃうで。それ山崎友輔や」などとミスを面白がる投稿が相次いだ。山崎伊はミスに動じることなく2回3安打無失点。時折笑顔も浮かべながら、70キロ台のスローカーブを連発し、球宴の舞台を楽しみ尽くした。
◆コーチとして全パのベンチに初めて入ったソフトバンク小久保裕紀監督(52)は「悪夢」を思い出していた。2回に全セの猛攻にあい、10安打で9点を失った。その後、テレビの実況ブースにゲストとして招かれ「交流戦で1回に満塁ホームラン打たれまして。嫌なことを思い出しましたね...」と苦笑いした。交流戦の6月9日DeNA戦で牧秀悟内野手(26)にグランドスラムを浴びた。牧にはこの日も2回に左超えに痛烈な1本を許し、忘れたい記憶が頭をもたげた。ちなみにソフトバンクは6月16日の阪神戦でも前川右京外野手(21)に初回満塁アーチを打たれている。その時の相手先発はこの日の全セと同じ阪神才木浩人(25)だった。
◆これが本物のデスターシャだ! ユーチューバー「サワヤンチャンネル」のサワさんが、エスコンフィールドに来場した。5回終了後のイニング間にビジョンに映し出され、右拳を握って豪快にデスターシャポーズを披露した。DeNAの牧や佐野、山本らが行うことで世間的にも野球ファンにも広まったデスターシャポーズだが、本家はYouTubeチャンネルのあいさつで行っていたサワさんのデスターシャ。ともにマリオカートの対戦を行うなど、交流のある牧は、サワさんの目の前でこの日2本塁打を放ち、デスターシャポーズを2回披露していた。SNSでは「ビジョンにサワ抜かれてるやん」「エスコンにサワいて草」「エスコンにサワとVIPとさごまんいる」などの投稿が見られた。
◆[速報] "丸"が豪快な2ランHR/先発 #山﨑福也 から #丸佳浩 がライトポール際への2ランホームランお決まりの"丸ポーズ"も披露\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第1戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 4日目
◆全パのソフトバンク周東右京内野手(28)は格好の盗塁チャンスで走らなかった。今季は早くも32盗塁を記録。ファンならずとも知る球界を代表する快足ランナーは6回のチャンスに代打で登場し、左前安打で1点を返した。2死一塁とシチュエーションは整っていたが、打者はソフトバンクの先輩、山川穂高内野手(32)。1球目から走る気配は見せず、5球目に山川は三振した。
◆全セのDeNA東克樹投手(28)が、相棒に激怒? した。5回から登板し、1回2安打無失点と好投。しかし、2死一塁から一走・万波の二盗を、座ったまま二塁に送球した山本の送球が近くをかすめた。笑顔で謝った山本に対し、昨季ともに最優秀バッテリー賞を受賞した東は「3回目のオールスターでしたが、楽しく投げることができました。いつも通りストライク先行で投げることができましたし、普段あまり投げないカーブも多投して楽しい登板でした。あと(山本)祐大に送球を当てられかけたので、しっかり怒っておきます」と冗談めかしてコメントした。
◆全セの巨人山崎伊織投手(25)が、あらゆる場面で存在感を示した。まずはマウンドから。8点リードで迎えた3回守備。2死から全パの日本ハム万波を迎えた。初球で観客の度肝を抜いた。山なりの73キロ。ファウルにした万波のヘルメットは吹っ飛び、万波の鮮烈の赤髪が丸出しとなった。2球目はさらに緩く71キロでボールの判定。カウント1-1からの3球目も超スローカーブで左中間フェンス直撃の二塁打とされたが、笑顔で対戦を楽しんだ。「(捕手の山本の)サインで投げました。でも、シーズン中でも投げてるボールなんで」と得意げだった。違う意味でも、注目を集めた。エスコンのビジョンに使われた顔写真は、同い年の育成右腕・巨人山崎友輔投手(26)の写真が使われていた。山崎伊織本人は、当初は気付いていなかったという。「(3回先頭を)ファーストゴロに終わった時に、丸さんが(岡本)和真さんになんか指差して言ってたんで、なんやろうな思ったら同期が映っていました(笑い)」。ハプニングにも動じず、2イニングを3安打無失点。「歩く時に名前とか覚えてもらえたらいいなと思いますすけど。違う名前で、顔で覚えられるかもしれないです」と結果で名を広めていく。
◆全セの先発、阪神才木浩人投手(25)が2ラン被弾を笑い飛ばした。9点の大量援護があった直後の2回。2死からロッテ岡大海外野手(33)を邪飛に打ち取ったかに思えたが、二塁のDeNA牧秀悟内野手(26)がまさかの落球。直後、岡に右越えソロを浴びた。牧には失策がついており、才木の自責点はなし。2人は同学年。本塁打について才木は「あれはしっかり牧に責任をなすりつけました」と笑わせた。初の球宴で2回を1失点。「すごい楽しかったです。いつもにない雰囲気でしたし、ベンチとかの雰囲気もすごい盛り上がってたので、すごい楽しんで投げられました」と振り返った。
◆全セが2回に全パ先発のオリックス山崎福也投手(31)を捉え、一挙10安打、3本塁打、9得点の超ビッグイニングをつくった。オールスターの1イニング9得点は、歴代最多得点となった。全セは2回に10安打で9得点。1イニング9点は70年<1>戦全パが1回、11年<1>戦全セが5回にマークした8点を上回る新記録。8点を挙げた過去2度はともに6長打を含む10安打だったが、今回は単打3本、二塁打4本、本塁打3本。1イニング10安打は3度目のタイ記録で、1イニング7長打は前記2度の6長打を抜く新記録。2回は岡本和、村上、オースティンの3人が2安打。1イニング2安打は11年<1>戦の5回に相川(ヤクルト)と荒木(中日)が記録して以来6、7、8人目のタイ記録。村上は二塁打と本塁打で、1イニング2長打は70年<1>戦の1回に二塁打と本塁打の長池(阪急)以来、54年ぶり2人目。
◆全セの岩崎優投手(33)が9回を締めた。佐藤都志也捕手(26)を直球で中飛、栗原陵矢内野手(28)を空振り三振、楽天鈴木大地内野手(34)を右飛。この試合、全パ唯一の3者凡退に仕留め、両軍計33安打の大乱戦をあっさりと締めくくった。
◆全パのソフトバンク山川穂高内野手(32)が特大3ランを放った。6回に代打で登場し、8回1死一、三塁の第2打席に左翼スタンド上段まで運ぶ1発。バットを放り投げ、ドヤ顔でダイヤモンドを一周すると、全パのナイン全員でホームランパフォーマンス「どすこいポーズ」を決めた。山川は6月に月間0本、7月も16試合で2本塁打と苦しんでいた。前半戦の最終戦後には「ホームランが出てないのがおかしい。オールスター休みの4日間でバチっと(きっかけを)つかみたい。このままの成績でいいわけがないので」と話し、オールスターで巨人岡本和やヤクルト村上とスラッガー談義をする予定だと明かしていた。前日22日の夜は、小久保監督の誘いでソフトバンクの球宴出場メンバーで食事。和食を食べたという。山川は「昨日は小久保監督からいいアドバイスをもらった。それを実現できた」とうれしそうに話していた。
◆全セの阪神岡田彰布監督(66)が全パ中嶋聡監督(55)に対抗?9回、オースティンの代打で送り出したのは、なんと広島の投手、床田寛樹(29)。セ・リーグでは屈指の打力を誇る投手として知られている。全パが先発投手の山崎福也(31)を「大谷ルール」で2番DHで起用。初回に左前打を放っていた。負けじと岡田監督もサプライズ起用。床田は期待に応え、日本ハム田中正義投手(30)の自慢の直球をたたき、鋭く一、二塁間を抜いてみせた。ベンチの岡田監督は破顔しながら何度も手をたたいて喜んでいた。
◆全パの楽天辰己涼介外野手(27)が驚異のモノマネ打法で安打を放った。途中出場で8回に初打席。すると社(やしろ、兵庫)の先輩の阪神近本光司外野手(29)をデフォルメして、バットを極端に短く持ち、足の上げ方もやや似せて、鋭く振り抜くと、打球はライナーで右前にはずんだ。まるでファン感謝デーのような型破りなパフォーマンスに、両軍のベンチで笑いが起きていた。
◆全セの広島小園海斗内野手(24)が2年ぶり2度目の出場で、初安打と初打点をマークした。8番遊撃でスタメン出場。2回の第1打席は無死二、三塁からチーム3点目となる一ゴロ。3回はオリックス・エスピノーザから遊撃内野安打を放った。「いろんな選手が使っている道具とか見られたし、楽しかった」。この日はDeNA牧とおそろいの、ピンクや黄色がペイントされた鮮やかなアイブラックを着用し、お祭りを楽しんだ。
◆監督推薦で初出場した中日松山晋也投手(24)が1回2安打1失点のほろ苦デビューした。10点リードの6回に4番手で登板すると全15球をストレートで勝負。先頭日本ハム・マルティネスにストレートに四球を与えると、続く日本ハム上川畑に右前打を許したが、ロッテ岡を三ゴロ併殺に打ち取った。しかし、代打周東に左前適時打を許し初失点。最後は代打・山川を空振り三振に打ち取った。「点数はとられましたけども、押せるところで真っすぐでしっかり押せた。良かったかなと思う」。シーズン中のマウンドでは見せない笑みを見せながらのマウンドを振り返った。今季は守護神マルティネスへのつなぎ役として定着。シーズン前半戦は18試合連続ホールドポイントを継続したまま、41試合登板し、2勝2敗27ホールド、防御率1・37をキープして球宴に出場した。2死一塁で代打出場したソフトバンク山川は現在パ・リーグ本塁打1位(14位)で、直球勝負で空振り三振に打ち取った。「すごいホームランバッターから三振を取れたのは、すごいうれしい。感謝しています」。本塁打王3度のスラッガーが真っ向勝負に付き合ってくれた姿勢に感激していた。
◆全セの巨人丸佳浩外野手(35)が、自身8年ぶりのアーチを放ち、阪神岡田監督との「丸ポーズ」を胸に刻んだ。2回2死三塁、日本ハム山崎から右翼席に2ランを運び、ベンチで岡田監督に「丸ポーズ」で迎えられた。「僕の中で非常に宝物になったというか、なかなかそんな機会ないと思うんで、僕もびっくりした」とかみしめた。
◆全パの日本ハム山崎福也投手(31)が快打&怪投の二刀流を演じた。本拠地エスコンフィールドで初開催された「マイナビオールスターゲーム2024」の第1戦に"大谷ルール"を活用して「2番投手兼DH」で先発マウンドに立った。初回の第1打席では全セ先発の阪神才木が投じた153キロ速球を華麗にレフト前へ運んだ。だが独壇場はマウンドでも続き、続投した2回はホームラン3発をド派手に浴びるなどメッタ打ちに。1安打&史上ワーストの1イニング10被安打、同9失点と見せ場たっぷり? に主役を張った。山崎が"大谷式"出場で日本球宴史を塗り替えた。「2番山崎」とコールされると、地響きのような歓声が沸き起こった。「味わったことないような歓声。すごいなって」。ユニホームは昨季、話題になった新庄監督プロデュースの真っ赤な"戦隊モノ"風。ド派手なスタイルでマウンドに上がると先頭の近本、2番丸を連続空振り三振に切って取り、3番牧を投ゴロと完璧な立ち上がりでスタートした。打撃でも第1打席で才木の外角ストレートを「一番得意な場所」と左前に運び、抜てきした古巣の中嶋監督を喜ばせた。自身もチームメートも驚きの起用だ。試合前、中嶋監督が「2番DH...山崎...福」と発表すると、山崎自身もやや戸惑いながら「はい!?」と返事。全パの選手から一斉に「お~」と大きなどよめきの声が起こった。山崎は「サプライズな打順を組んでくれたので感謝ですね」と喜び臨んだ、最高のお祭りだった。打席に立つ前のニコニコした表情が、打撃愛を物語っていた。高校時代からバッティングが得意。日大三時代は準優勝した3年春の10年センバツで、1大会通算安打最多タイとなる13安打をマーク。打撃センスを買っていた新庄監督は5月30日、阪神との交流戦(甲子園)で「6番投手」で先発起用し、山崎が先制の中前打を放った経緯もあった。2回に、3本塁打含む10安打で球宴史上最多9失点したが、やられた方もまたインパクト大で「歴史的記録。良くはないですけど名前は刻めた。誇りに思って暮らしていきます」と振り返った。試合前は「初のエスコンフィールド開催でオールスターに出られる。いいときにファイターズに入れた」と感慨深げに話した。先発には山崎以外にも水谷、万波、田宮、郡司、マルティネス、上川畑とファン投票で選出されたチームメートが並んだ。それぞれ歴代ユニホームや期間限定ユニホームをまとい出場しただけでなく、近藤、岡も元日本ハム在籍者。ファンにはたまらない"ハム一色"のスタメンで彩られた歴史的な、北国の祭りとなった。【永野高輔】★球宴での投手の打撃先発2番 古くは8番投手も多数見られたが、8、9番以外の打順で先発は、77年<1>戦で5番で出た太田(近鉄)以来47年ぶり2度目。なお、太田は代打が出されて打席には立たず。投手のヒット 野手で出場して安打した大谷(日本ハム)を除くと、投手の安打は87年<3>戦桑田(巨人)以来37年ぶり。桑田は阿波野(近鉄)から球宴初打席で初安打。投手の本塁打 登板時に本塁打は60年<3>戦巽(国鉄)と71年<1>戦江夏(阪神)の過去2人。江夏は同試合で9者連続奪三振も。代打ヒット 68年<3>戦では金田(巨人)が延長10回に代打でヒット。翌年<1>戦も代打で出場し、弟の留広(東映)との兄弟対決も。金田は球宴通算14打数5安打の打率3割5分7厘。代打サヨナラ 88年<3>戦で、延長12回無死一、三塁で水野(巨人)が代打でサヨナラ犠飛。投手のサヨナラ打は球宴では唯一。山崎が2回に10安打を浴びて9失点。球宴で1試合9失点は、11年<1>戦武田勝(日本ハム)に並ぶワーストタイ。武田勝は4回に1失点、5回に8失点で、イニング9失点は山崎が初めてだ。2桁被安打は08年<2>戦成瀬(ロッテ)11安打、11年<1>戦武田勝10安打に次いで3人目。イニング10安打は00年<2>戦8回の小林雅(ロッテ)の9安打を抜くワースト記録。大谷ルール 公認野球規則5・11(b)にあり、先発投手がDHを兼任できるルールで、通称「大谷ルール」。投手として降板後もDHで打線に残ることができ、また、DHを退いた場合でも投手として出場を続けることができる。22年にMLBで導入され、NPBでは23年から採用。1軍ではまだ適用されていないが、2軍では23年3月19日の日本ハム-ヤクルト戦で初適用。日本ハム上原が「投手兼DH」で先発した。
◆全セ巨人山﨑伊織投手(25)が、"超遅球"で沸かせた。3回2死、全パの日本ハム万波に初球73キロの超スローカーブで勝負。2球目は71キロ、3球目も超スローカーブで左中間フェンス直撃の二塁打とされたが、笑顔で対戦を楽しんだ。ビジョンに使われた顔写真が、巨人のチームメートの育成右腕山崎友だったというハプニングが起き「名前とか覚えてもらえたらいいなと思ってましたが、違う名前、顔で覚えられるかもしれないです」と苦笑した。
◆阪神才木浩人投手(25)が「マイナビオールスターゲーム2024」の第1戦(エスコンフィールド)に先発し、球宴デビュー戦で白星をつかんだ。先発部門でファン投票1位を獲得し、全セ先発として登板。43球のうち34球で真っすぐを投じ、2回4安打1失点(自責点0)に抑えた。ベンチでは味方の本塁打の際にホームランパフォーマンスも行うなど、初球宴を満喫。前半戦チーム最多8勝を挙げた勝ち頭が、後半戦へ弾みをつけた。才木が笑顔のまま、2イニングを投げきった。ファン投票1位で選出された初球宴。無失点のまま2回2死、9番ロッテ岡の飛球が一塁ファウルゾーンに飛んだ。球宴無失点デビューかと思われたが、同学年のDeNA二塁手・牧がポロリ。両者苦笑いを浮かべた直後、右越えソロを被弾した。「あれはしっかり、牧に責任なすりつけました(笑い)」まさかのエラー、まさかの被弾にも、シーズン中のようなギラついた表情はなし。直後に水谷を空振り三振に打ち取り、笑顔のままベンチに帰った。初回から直球中心で攻めた。2イニングで43球のうち34球が真っすぐ。しかし相手は強打者ぞろいのパ・リーグ打線だ。なかなか簡単にアウトを奪えず、初回から30球を要した。「普通に真っすぐでどんどん押していこうと思ったんですけど、本当に終わらなかった。普通に疲れました(笑い)」それでも2回を4安打1失点(自責点0)で4奪三振。堂々の球宴デビュー戦で初白星を手にした。試合前にはブルーカーペットショーにも登場した。白のポロシャツにグレーのパンツを合わせたシンプルなコーデを披露。「湯浅をひきずり回して買ったので。あいつのセンスです(笑い)」と照れながら明かした。湯浅からはいろいろな服装を提案されたが、白のポロシャツだけは譲らなかったという。柄もののポロシャツを提案されても、「ええやん! それの白ないの?」とこだわった。この日のショーを終えると「シンプルなので、いい感じです」と納得の表情で"自己採点"した。試合前から堪能した初球宴。ベンチでも味方野手が本塁打を放った際には「デスターシャ」や「丸ポーズ」などのホームランパフォーマンスにも参加した。「どさくさに紛れてやりました。面白かったです」後半戦初戦は30日巨人戦で先発する見込み。甲子園100周年イベントも行われる節目の一戦だ。後半戦の好スタートへ、弾みをつけるメモリアルデーとなった。【波部俊之介】
◆全セの阪神岡田彰布監督(66)が勝利監督インタビューで連呼したワードが好反応だ。球宴では「オール・セントラル」「オール・パシフィック」と呼ぶ球界関係者も多いが、選手、監督として全セで球宴出場経験がある岡田監督は「セントラル」呼びがスタンダード。ネットでは「セントラルという呼び方いい!」「パ・リーグはパシフィックと言うんだろうか」とファンの興味を呼んだ。岡田監督は最後、ファンへの一言を求められると「北海道のファンの皆さん、なかなかセントラルの野球を見ることが少ないと思うんですけど、今日は本当にセントラルのいい野球を皆さんに見せられたと思います。交流戦くらいしかセントラル、こっちに来ないですけど、パ・リーグ同様、北海道の皆さんもセントラルの野球を見て応援お願いします」と、4度もセントラルと語る一方、パ・リーグは「パシフィック」ではなかった。
◆全セ広島床田寛樹投手(29)がサプライズ登場した。9回、オースティンの代打で登場。田中の155キロをたたき一、二塁間を抜いてみせた。球速を試合後に聞いて驚きの表情。「めっちゃうれしかった。(代打)あるかな、あるかもみたいに言われていて、まさか本当にあるとは」。全パ山崎が初回に左前打を放っており「1勝1敗ですね。セにも投手でいい打者がいるんだぞと見せられた」と胸を張った。床田が9回に代打でヒット。投手が代打でヒットを打ったのは、68年<2>戦梶本隆(阪急)、同<3>戦金田(巨人)に次いで3人目。この日は全パの山崎も安打を打ったが、球宴で両軍ともに投手がヒットを打ったのは、68年<2>戦以来56年ぶり。この試合は7回に救援の金田が左安、9回に梶本隆が代打で中安を打った。
◆球宴初出場の全セ阪神桐敷拓馬投手(25)は、今日24日の第2戦で登板予定となった。この日は試合前に行われたブルーカーペットショーに阪神の先輩4人とともに登場。白シャツに黒のパンツ姿でファンの前を歩いた。昨年はフレッシュ球宴で9回の1イニングを3者凡退に抑えた姿が岡田監督の目に留まり、一気に1軍救援陣の仲間入りしたシンデレラボーイ。1軍球宴でも快投を見せる。
◆セ界が回り続けた。「マイナビオールスターゲーム2024」の第1戦で、全セが球宴史上最多となる1イニング9得点の猛攻を浴びせた。DeNA牧秀悟内野手(26)は2本塁打を放って強力打線をけん引し、MVPを獲得。スタンドに現れた「本家デスターシャ」のYouTuberサワさんの前でデスターシャポーズを披露し、エスコンフィールドを盛大に盛り上げた。歓喜の右拳を握る力が、いつも以上に強くなった。牧が大舞台で豪快アーチを決めた。巨人丸が2ランを放った直後の2回2死、日本ハム山崎の2球目チェンジアップを捉えた。きれいな放物線を描いて、左翼ブルペンで投球練習をしていた同学年の巨人山崎伊のグラブに収まるソロ。球宴初アーチに「打ってみたいとずっと思ってました。他の選手と一緒にできましたし、皆さん待っててくれたので、うれしかったです」と右拳を握ってデスターシャ。セ6球団の垣根を越えた盛り上がりが心地よかった。牧が中心で打線をつなげ、全セの猛攻が止まらなかった。球宴史上最多となる1イニング9得点で日本ハム山崎をめった打ちにした。まだまだ勢いを緩めない。4回無死一塁、オリックス・エスピノーザに追い込まれながらも、ナックルカーブを左中間席ぎりぎりに運んだ。外野フライと勘違いしていたら、フェンスを越えていた。2打席連発に「まさかホームランになると思わなかった。うれしかったです」とかみしめた。思わぬ援軍も味方した。スタンドには交流のあるYouTuber「サワヤンチャンネル」のサワさんが来場。ホームランパフォーマンスとして定着したデスターシャポーズを伝授された"元祖"の目の前で2本塁打を放ち、2度のパフォーマンスでエスコンを盛り上げた。6回表前のイニング間にビジョンに映し出され、来場していたことを知った。「びっくりしました。なかなか目の前でホームランが出ることはない。しかもこういうオールスターの舞台で一緒に(ポーズを)できたので良かったです」と共鳴した。リーグ戦では大混戦の様相を呈するセ界が手を取り合って、連敗を5でストップ。「すごい打線だったなと。すごかったです」と驚きながらも、2本塁打3打点の活躍で狙いに狙っていたMVPを獲得。セ界の中心で牧の猛打がさく裂した。【小早川宗一郎】
◆日本ハムの9選手はそれぞれ異なる歴代ユニホームを着用して本拠地エスコンフィールドに登場した。▽日本ハム勢の着用ユニホーム水谷 24年7月に限定着用の50周年記念ユニホーム山崎 23年5月に限定使用した新庄監督プロデュースの赤黒モデル万波 24年4月に着用したエスコンフィールド1周年記念の黒青モデル田宮 22年から使用する現行のホームユニホーム郡司 東京時代の93年~03年まで着用した胸に「Fs」と入った縦じまモデルマルティネス 82~92年、白地で胸にオレンジと黄色のライン入りモデル上川畑 74年後期~81年の青い縦じまが入ったモデル河野 74年着用のモデル(81年まで着用したモデルの縦じなしバージョン)田中正 北海道移転時にイメージチェンジし04~10年の白黒にゴールドが入ったモデル
◆阪神中野拓夢内野手が渋く"活躍"した。ホームランダービーで、親交が深い巨人岡本和真内野手(28)の打撃投手を務めた。岡本和のリズムに合わせて制球よく投球を繰り返し、初戦では5本塁打を引き出し、万波に勝利。準決勝でも再登板して相方を務めた。延長戦の末にソフトバンク近藤に惜しくも10-11で敗れたが、絶妙なアシストだった。同学年の2人は昨年3月のWBCで意気投合していた。試合には途中出場し9回の打席では二ゴロに倒れた。入団1年目から4年連続の出場。第2戦でも出番がありそうだ。
◆ソフトバンク周東佑京内野手(28)がオールスター初打席の初球で、初安打初打点をマークした。6回2死三塁で日本ハム水谷の代打で登場。中日松山から左前に運び、会心の笑顔だ。17年育成ドラフト2位で入団して7年目。夢舞台で快音を響かせた。ファン投票と選手間投票で選ばれた柳田の辞退を受けて代替出場。「存在感を出して柳田さんの分まで頑張りたい」とコメントしていた通りの活躍。8回には内野ゴロの間に2打点目を挙げ、柳田に負けない存在感を出した。6回のヒット後は絶好の盗塁チャンスだったが、次打者が先輩の山川。パ最多32盗塁を記録している快足を披露することがなかったのは、先輩への配慮があったとみられる。舞台を移す神宮では、スキあらばの意気込みだ。
◆2年ぶり出場の全セ・阪神近本光司外野手(29)は充実の1戦目となった。試合前の打撃練習では広島の新井監督と身ぶり手ぶりで話し込んだ。「僕が質問して答えてくれた感じ。野球、バッティングについて話を聞けてよかったです」と貴重な意見をもらった。試合は「1番中堅」で先発も、3打数無安打で交代。先発唯一の無安打に「俺だけやと思いましたが、そこは気にせず」と苦笑いだった。昨季はケガで辞退し、2年ぶりの出場。「エスコンという球場でもあったので。普段中に入ることのない球場なので楽しかった」と笑みを浮かべた。
◆全セの阪神岡田彰布監督(66)の猛ゲキが猛攻を呼び込んだ。試合前のミーティング。6球団から集まった猛者たちを前に、高らかに宣言した。「なんとかこの北海道の地でセ・リーグの力を見せつけよう。今日は勝つぞ」。昨季リーグ優勝、日本一に輝いた指揮官の言葉。「ちょっとハッパかけましたけどね」。ペナントレースさながらの本気度で、一気に心を1つにした。効果はすぐさま表れた。2回に一挙10安打、3本塁打、球宴史上初の1イニング9得点。「今年はボール飛ばないとかいったけど、今日はすごいホームラン出て本当にビックリしましたね」。巨人丸が右翼へ2ランを放つと、ベンチに小走りで帰ってきた主砲に、最前列で「丸ポーズ」を作ってお出迎え。エンターテイナーぶりで、チームもファンも楽しませた。采配でもしっかり盛り上げた。9回1死一塁。DeNAオースティンに送った代打は広島床田。現在リーグトップ9勝を挙げている左腕を打席に送ると、日本ハム田中正から見事に右前打をマークした。「最後チャンスがあればということで、新井監督からの推薦で」。試合前、全パのスタメンにあった「2番DH 山崎」の文字を見て浮かんだ"名采配"。エスコンフィールドに驚きと喜びを生み出した。21年の2戦目から続いていた全セの連敗を5でストップ。「北海道の人はなかなかセントラルの野球を見てないと思うけど、なんとか今日は、ビックリするくらいすごい打撃を、ファンの人にも見せられたので本当に良かった」。北のファンもきっと増えたはず。第2戦もまだまだ楽しませる。【磯綾乃】
◆[速報] "山川穂高"が特大の一発/#山川穂高 "打った瞬間確信歩き"レフトスタンド上段に吸い込まれる特大の3ランホームラン!!\??#マイナビオールスターゲーム2024?? [第1戦] #ABEMA で【無料】生中継??#アベマ野球WEEK 4日目
◆贈り物は、それ以上? のもので返ってきた。全セの「5番」ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、「4番」巨人岡本和真内野手(28)が見つめる前で左中間スタンドの最深部にどでかい1発を送り込んだ。0-0の2回の第1打席は右中間への二塁打。打者が一巡し、7点リードの2死一塁で迎えた第2打席。全パ先発左腕・山崎の直球を完璧に捉えた。2年ぶり4度目の出場でようやく出た球宴1号。「すごく格別」と笑顔でダイヤモンドを一周した。ダイヤモンドばりの輝きを首から放っていた。試合前に行われた私服姿でファンと交流する「ブルーカーペットショー」に、村上は岡本和とおそろいのゴールドのネックレスで共演。「(札幌駅直結の)JRタワーで買いました」と首元に光る一品を説明。続けて「岡本さんも気合が入っていると思う。岡本さんのネックレスにも注目してほしい」と仲の良さをアピール。岡本和は「ムネがくれたので、つけないといけないな」と照れ笑いを浮かべていた。当初は全セ岡田監督が、村上を4番で起用することを明かしていた。ただ、4番は岡本和に譲り、村上は5番に入った。主砲の座は奪われた形になったが、関係なかった。試合前から輝いていた村神様。岡本和との"おそろい"アーチは果たせなかったが、オールスター初本塁打で手にした敢闘選手賞(100万円)&マイナビドリーム賞(100万円)を自身に贈ってみせた。【栗田尚樹】
◆日本ハム万波中正外野手が3安打と気を吐いたが、本拠地での1発とはならなかった。3回2死で左翼フェンス直撃の二塁打を放ったが、惜しくも柵越えにはならず「完全にいったと思いました、ホームランって感触でした」と振り返った。昨年は2戦連発でMVP獲得も「北海道で打ちたかった。そこは悔しいです。(2戦目の)東京は生まれ育った街。かみしめて頑張ります」と雪辱を誓った。
◆全パの中嶋監督は投手山崎を「2番DH」に入れたスタメンについて「これだけファイターズの選手が(ファン投票で)選ばれたわけですから、北海道の人たちが喜ぶのかなと思って、全部ゆかりの選手でそろえてみました。そしたらDHがいなくなったので、やっぱりサチやなと思って」と明かした。その山崎はまさかの9失点。昨季まで指導してよく知っている指揮官は「バッティングはいいんですけどね。炎上しすぎでしょ。これ以上球数いかれたら困るなと思って、ちょっと焦りました」と苦笑いだった。
◆みんなでどすこ~い! ソフトバンク山川穂高内野手(32)が「マイナビオールスターゲーム2024」で推定130メートルの特大3ランを放った。8回1死一、三塁で左翼スタンド上段まで運ぶ1発。前日22日は小久保裕紀監督(52)から初めて技術指導を受け、試合中にベンチ裏で試行錯誤を繰り返した上でのアーチだった。初出場の周東佑京内野手(28)が初打席で初安打初打点を記録。ホークス勢が北の大地で躍動した。自画自賛だった。推定飛距離は130メートル。「あれだけ完璧なホームランはシーズン中になかなか出てなかったので。個人的にすごく良かったと思います」。2年ぶりの3本目となるオールスターでのアーチ。スラッガー山川は、ドヤ顔でバットを放り投げた。前日22日、札幌市内でホークスの球宴出場メンバーと小久保監督で食事をした。和食を味わいながら、山川と指揮官は自然とスラッガー談義へ。「初めて技術的な指導を。指導というか『こういうのを思っている』っていう話を聞けて」。かつては「4番小久保裕紀」としての心構えを聞いたことはあるが、技術的な指導を受けるのは移籍後初めてだった。「すごく有意義な時間でした」。お祭りともいえるオールスターの試合中に、ベンチ裏で試行錯誤を繰り返していた。指揮官のアドバイスを胸に「空いてる時間でちょっと室内で試しながらやって。1打席目は三振しましたけど、まあ2打席目ね」。技術にこだわり、練習の虫として知られる山川らしい準備で特大アーチを放った。ダイヤモンドを一周すると、全パナイン全員で「どすこいポーズ」を披露。「則本さんや近ちゃん(近藤)とか、万中(万波)とか、みんなから『どすこいを一緒にやりたい』って言われていたので。できてよかったっすね。ほんとに」と安どした。6月は月間0本、7月も16試合で2本塁打と苦しんでいたが、復調の兆し。「今日はこうやって結果が出た。オールスターとはいえ、後半に弾みになればいいなっていうところです」。24日の第2戦はホームランダービーにも出場予定。「優勝したことないんでね。いつも出てますけど、今回は代役。思い切っていきたいなと思います」。過去に本塁打王3度獲得した男が、オールスターでのキングを狙う。【只松憲】
◆西武外崎修汰内野手が8回、代打で球宴2年連続安打となる左前打を放った。広島栗林のフォークをとらえた。18年を含め出場3度目だが「雰囲気はやっぱり楽しかった。他球団の選手と触れあえるのもいいし、ファンの皆さんの声援も大きかった」。交流を取った1人がソフトバンクの右腕、松本裕だったといい「弟が(外崎と同じ)富士大だったみたいで」と明かした。
◆全パのオリックス紅林弘太郎内野手(22)が日本ハム水谷の打球の飛距離に目を丸くした。試合前の打撃練習で時間が重なり「(左翼ポール際上段にある)新庄さんのあのマークくらいまで飛ばしていた。見たことない。オリックスでもあんな打者はいないので、すごいなと思って見ていました」と驚いた。前半戦ラスト2試合を体調不良で欠場したが、この日は3回から途中出場。2打数無安打だった。
◆全セが1イニング9得点など猛攻を続け全パ勝利し、球宴の連敗を5でストップした。全セを率いた岡田彰布監督(66)は、試合前に「今日は勝つぞ」と猛ゲキ。応えた打線に「予想以上どころちゃうよ(笑い)」と驚きつつも喜んだ。全セを率いた阪神岡田彰布監督の一問一答は以下の通り。-セの連敗を食い止めた「関係ないけど。分からへん(笑い)」-06年も2連勝。自身も3連勝。明日も勝てば4連勝「いやいや、そんなん何にもないよ」-今までオールスターのミーティングでカツを入れたことは「いやいや、そら5連敗って聞いとったからな。だから、な。きょう、今回止めよかっていう話を」-予想以上に打った「いやいや、それは予想以上どころちゃうよ(笑い)」-打順を決めるのは熟考した「すぐ決まったよ。10分で決まったよ。飛行機のなかで」-岡本4番「あした村上4番」-その2人がセリーグの主軸打者ということで「いや、そういうことやん」-床田の代打はどのあたりから考えていた。「うん? いや、誰が賞...(とるか)ちょっとな、オースティンが分からんかったからな。だから、あんまりな。賞かかってんのに、(そんな選手に)代打・床田はあれやったから。その前にオースティンアウトになったからな」-新井監督が床田、と「そのチャンスがあればな」-パの打順を見て、試合前から決めていたのか「試合中よ、試合中。そらそんなの競ったゲームではいかれへんよ。こんなゲーム展開になったからなあ、そら」-新井監督、三浦監督、よく知る3人でどんな話を「いやいや別にもうそんなん、バッターとピッチャーとなあいてるから、次だれ代打行くとかお前、そんなあれをなあ。別にピッチャーは順番な、順番言うても分かってることやから、確認やけどな」-監督自身も普段と違った雰囲気を味わえたか「いやいや味わえたっていうか、オールスターはオールスターやから、別にそんなんは」-丸が喜んでいた「あれは、丸せえ言うてたから、新井と(三浦が)」-才木はいい経験に「おう、あんなまっすぐばっかり投げて(笑い)」-試合前は牧と(同じ中大の)森下の話を「そや。どんなんやった?って」-性格などを「そら、アイツらしか分からん部分あるからのう。大学の時のこと分かれへんから。あんまり、ええ返事はなかったな(笑い)」
◆全セの阪神岩崎優投手(33)が日刊スポーツに独占手記を寄せた。ファン投票中継ぎ部門1位で、4年連続4度目の球宴出場。5点リードの9回に登板し、全セ投手陣唯一の3者凡退で試合を締めた。これまで3年間はオール直球勝負を続けてきた中、今年は変化球も解禁。2回連載の1回目では球宴ならではの他球団選手とのやりとりなど、後半戦も見据えた独自の考えを語った。【聞き手=波部俊之介】今年で4年連続4回目の出場になりました。雰囲気はいつも通りのオールスターだったかな。ただ、今回は序盤から荒れた試合になりましたね。9回に登板したときは5点差でしたけど「ちょっと油断できないな」と思いながら投げていました。第2戦では後輩の桐敷も登板すると思います。きっと何か、変わったことをやってくれるんじゃないですかね? 期待しています。これまでのオールスターでは、全て直球で勝負してきました。ボールに緩急をつけたりはしていましたけどね。去年も事前にキャッチャーに「真っすぐ中心でお願いします」と伝えていて。変化球のサインを出されても、首を振っていましたね(笑い)。でも、今年からは変化球を解禁しようと考えていました。ちょっとキツいので...(笑い)。今日は全球種とまではいかなかったですけど、変化球もいつも通り交えて投げていきました。他球団のトップ選手が集まりますし、やっぱりみんな真っすぐ1本を狙ってくる。そこを直球だけで抑えるのはなかなか大変なことなんです。実際に去年も一昨年も打たれていたので。オールスターはそういったレベルの高い選手たちと、いろいろな話をできる場所でもあります。普段対戦する打者と話すことでシーズン中の「答え合わせ」もできるかもしれません。ただ人それぞれだと思うんですけど、自分の場合は積極的に話しかけにいくタイプではないですね。人見知りだということもありますけど(笑い)。打者とはこれからも対戦が続きますしね。打たれたにしろ抑えたにしろ、その場面のことを聞くことで今後の対戦に邪念が入りそうというか。例えば「あの場面は真っすぐ待っていて、打ちました」と言われたとして。次に同じような場面が来た時に「あんなこと言ってたから...」と、うのみにするのかとか。そういう駆け引きはしたくないので。何か聞かれたりしたら話すかもしれないですけど、本当のことを話すかは分からないですね(笑い)。もちろん、この貴重な時間でヒントをもらったこともあります。たとえば去年は変化球が多彩な広島九里投手と、球種の使い方について話しました。同じ球種で同じサインでも自分で投げ分けたりする? といった内容でしたね。自分はそういった部分があったので。映像を見ていると九里投手も同じ球種で違う変化をしていたので、そういった話になったんだと思いますね。個人的に今季の前半戦は、すごく抜群な成績ではなかった。それでもファン投票1位で選出していただいたことには、すごく感謝しています。引き続き2戦目も楽しみます。(阪神タイガース投手)(25日の2回目に続く)○...第1戦で岩崎は、投手陣唯一の3人斬りで試合を締めた。5点リードの9回に登板。5番のロッテ佐藤は直球2球で中飛。6番のソフトバンク栗原は120キロ台の変化球も交えながら、最後は145キロ直球で空振り三振に打ち取った。7番の楽天鈴木大は変化球を2球見せた後に直球で押し込んで右飛。危なげなく締めくくり、「とりあえず、勝てたのが良かったです」と胸をなで下ろした。
◆全セのDeNA度会隆輝外野手(21)が、粋な演出に感激した。5回の守備から初出場。8回1死一塁、球宴初打席に向かうと、かつてヤクルトでプレーした父博文さんの応援歌が流れてきた。打席で気付いた度会は「ずっと聞いてた父の応援歌を自分の打席でまさか聞けると思ってなかったので、もうめちゃくちゃうれしかったです」と感激した。打席では楽天則本を前に、フルスイングで沸かせたが空振り三振に倒れた。24日の第2戦は、父がかつて本拠地にした神宮で球宴初安打を狙う。
◆球宴初出場の田宮裕涼捕手(24)は本職の捕手ではなく「5番・二塁」でスタメン出場した。昨年ファームでは経験しているが1軍では経験なし。オーダー発表前に「中嶋監督から『セカンドいけるか』って言われて。あ、はい、大丈夫ですって」と打診され決定。二塁の守備もそつなくこなし、初回の打席で球宴初となる左前打を放ち、3回から6回まで捕手を務めた。エスピノーザ、メルセデスのボールを受け「いいピッチャーの球を、打席じゃなくて捕ることができたので、良かったかなと思います」と手応えを口にした。
◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】エスコンフィールドで行われたオールスター第1戦。試合前には球場前でブルーカーペットショーが行われ、万波中正、山川穂高、村上宗隆、岡本和真、牧秀悟、近本光司ら各チームのスターが私服風で登場。私服姿がメディアに登場しにくくなった最近では新鮮な感じもします。最後の1コマは必見です。
◆楽天則本が普段は投げないナックルで盛り上げた。8回から登板し、広島秋山に初球から2球続けた。ともにボールで、最後は四球に苦笑い。「ナックル不発でした。(練習は)10日間ぐらい。下妻ブルペンキャッチャーとターリーに教えてもらいながらやったんですけど。練習不足でしたね。秋山さんには投げるって決めていた。力み倒してフォアボール。一番しょうもなかったですね」と苦笑いだった。
◆マイナビオールスターゲーム2024、第1戦が23日、テレビ朝日系で生中継(午後6時41分)され、世帯平均視聴率が8・6%だったことが24日、分かった。個人視聴率は5・1%だった。全セが全パに11-6で圧勝した。全パの日本ハム山崎福也投手(31)が快打&怪投の二刀流を演じた。本拠地エスコンフィールドで初開催された第1戦に"大谷ルール"を活用して「2番投手兼DH」で先発マウンドに立った。初回の第1打席では全セ先発の阪神才木が投じた153キロ速球を華麗にレフト前へ運んだ。だが独壇場はマウンドでも続き、続投した2回はホームラン3発をド派手に浴びるなどメッタ打ちに。1安打&史上ワーストの1イニング10被安打、同9失点と見せ場たっぷり? に主役を張った。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)試合に先立ってスタジアム外周で「ES CON FIELD ブルーカーペットショー」が行われ、出場選手が私服姿で各球団のマスコットと練り歩いた。12球団の最後に阪神の5選手が登場。近本光司外野手(29)はオールブラックのコーディネートに自撮り用のカメラを持って現れ、岩崎優投手(33)はステージから上がった白煙に驚いて笑顔を浮かべた。白いポロシャツ姿で登場した才木浩人投手(25)は「湯浅を連れ回して買ったので、あいつのセンスです。シンプルなので、いい感じです」と笑顔を浮かべた。このイベントは同球場でのオールスター開催にちなんだ初の試みとして実施された。ブルーカーペットの両サイドにファンが集結し、貴重な交流を楽しんだ。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)試合に先だって、エスコンでの球宴初開催を記念したイベント「ブルーカーペットショー」が行われ、12球団の選手が自由な服装で、ブルーカーペットを歩いた。全セ・村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=は、黒を基調としたシャツとグレーのパンツ姿で登場。首元には金色のメダルをついたネックレスが光っており、「(ネックレスは)JRタワー(札幌駅直結の商業施設)で買いました。ちょっと服装が派手だったので、ワンポイントで面白いのを入れていこうかなと。記念メダルみたいな」と説明した。続けて「岡本さんも気合が入っていると思う。岡本さんのネックレスにも注目してほしい」と、のちに登場する全セ・岡本和真内野手(28)=巨人=のファッションをPR。岡本和は水色を基調としたさわやかなコーデで姿を見せ、首元には村上とお揃いのネックレスをつけていた。岡本和は「ムネ(村上)がくれたんで、つけないといけないなって」と笑顔を見せた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)試合前から阪神勢が他球団の選手、監督らと交流を深めた。岡田彰布監督(66)はグラウンドに姿を見せると、打撃練習中のケージ付近へ。全セ・牧秀悟内野手(26)=DeNA=とバッティングの前後にジェスチャーも交えて長く話し込んだ。同じく打撃練習に向かった近本光司外野手(29)は練習を見ていた全セ・新井貴浩監督(47)=広島=のもとへ出向き、「バッティングについて、いろいろ話を聞けてよかったです。僕が質問して答えてくれたって感じ。すごくよかったです」と打撃談議で盛り上がったことを明かした。中野拓夢内野手(28)は全セ・岡本(巨人)、全セ・村上(ヤクルト)や全パ・源田(西武)ら「WBC組」で集まって言葉を交わしていた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)両軍のスタメンが発表された。全セでは岡本和真内野手(28)=巨人=が「4番・一塁」、村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=が「5番・三塁」に名を連ねた。全パは先発の山崎福也投手(31)=日本ハム=が「2番・DH」、田宮裕涼捕手(24)が「5番・二塁」となった。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)日本ハムの万波や田宮ら計7人のスタメンに名を連ねた選手たちが、さまざまな歴代ユニホームを着用してグラウンドに立った。先発の山崎は昨季に着用していた新庄監督プロデュースの襟付きド派手ユニホーム姿で登場。闘争心を示す赤色を基調にしたユニホームの胸元には、「VICTORY(勝利)」の意味を込めて頭文字の「V」が刻まれている戦闘服でマウンドに向かうと、球場はドッと沸いた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全セの先発を才木浩人投手(25)=阪神=が務めた。「初球はカーブか真っすぐかの二択でいま悩んでいます。カーブならとことん山なりのボールで」と話していた右腕。全パの1番・水谷(日本ハム)に対し、選択した初球は渾身の151キロのストレートだった。ここから154キロも計測した快速球を続けて水谷を押し、最後は138キロの変化球で空振り三振斬り。舌をペロッと出して笑顔を見せた。打撃センスに定評がある、続く「2番・DH」に入った山崎(日本ハム)には左前打を許し、近藤(ソフトバンク)を見逃し三振に抑えたあとは連打を食らって満塁のピンチを背負ったが、郡司(日本ハム)は変化球で空振り三振に仕留め、この回を無失点でしのいだ。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)その名前がアナウンスされると、各球団のユニホームを思い思いに身にまとったファンで彩られたスタンドが沸きに沸いた。ファイターズにゆかりのある選手がズラリと並んだ全パの先発メンバー。ひと際注目を集めたのが、先発投手部門のファン投票で選ばれた山崎福也投手(31)=日本ハム=だ。「2番・投手兼DH」。米大リーグを席巻するドジャースの大谷よろしく、投打二刀流で名を連ねた。エスコンフィールド北海道で初開催された球宴。「わくわくしてきた。いろいろ楽しみなオーダー」とほのめかしていた左腕は、宣言通りの直球で〝祭り〟の幕を開けた。一回こそ三者凡退に斬ったが、二回は10安打を浴びて9失点を喫した。野手顔負けの打力を持ち、東京・日大三高ではエース兼中心打者として名をはせた。準優勝した2010年春の選抜大会では、1大会の最多記録に並ぶ13安打。この日は一回の第1打席で外角高めに浮いた才木の直球を捉え、鋭い当たりで三遊間を破った。赤と黒を基調とした襟付きユニホームでプレーした背番号18は大喝采を浴び、満面の笑みをたたえて拳を突き上げた。粋な起用法で送り出してくれたのは、昨季まで在籍したオリックスの中嶋監督。試合前には肩を組んで記念写真に納まり「優しい監督です」と笑った。「ファンの皆さまに感謝しながら楽しんで投げたい」と必死に腕を振り、北の大地を盛り上げた。(鈴木智紘)
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)球宴は2年連続、ファン投票では初の選出となった全セの細川成也外野手(25)=中日=は球宴初安打がうれしいタイムリーとなった。「7番・左翼」で出場し、二回に1点を先制しなお無死一、三塁で初球直球を左翼線へ運び、適時二塁打となった。監督推薦で初出場した昨年は2試合に出場し計4打数無安打ったが、2年目の貫禄を示した。2023年にDeNAから現役ドラフトで中日に加入した右の大砲は今季ここまで90試合に出場し、打率・301、12本塁打、37打点と存在感を発揮している。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全セの先発を務めた才木浩人投手(25)=阪神=が初球宴を振り返った。「普通に楽しんで、思い切り投げようかなと思っていたので、良かったです」。一回先頭の全パ・水谷(日本ハム)に対し、初球は151キロ直球でファウル。その後も真っすぐで押したが、「『終わらんな』と思って、途中でフォークを投げました(笑)」と最後は138キロフォークで空振り三振に仕留めた。この回は3安打を許すも、アウト全てを三振で奪って無失点。二回は2死から全パ・岡(ロッテ)と対戦。初球を打ち取るも、この打球を全セの二塁手・牧(DeNA)がまさかの落球でファウル。2球目を右翼スタンドに運ばれ、悔しそうな表情を浮かべたが、最後は再び水谷を三振に仕留めた。初出場のオールスターは2回4安打1失点、4奪三振。大量援護をもたらしてくれた味方打線に「9点・・・。『セ・リーグつええな』と思って見ていたので、面白かったですね」と感謝した。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全パ・岡大海外野手(33)=ロッテ=が「9番・一塁」で出場。プロ11年目にして初出場すると、二回の初打席で右翼席へソロ本塁打を放った。「ただただ嬉しいです!こういう舞台で1本打つことができてよかったです」二回は才木(阪神)に対して初球を一塁方向のファウルゾーンに打ち上げたが、二塁手・牧(DeNA)が捕球することができずに命拾い。続く、2球目の外角高めの直球を再び捉えると、白球はライナーで右翼ブルペンに飛び込んだ。岡は2021年には2本のサヨナラ本塁打を記録。今季も4月17日の西武戦で延長十一回にサヨナラ打を放つなど劇的なドラマを生む打撃でファンの間で「ヒロミナイト」と呼ばれている。この日もその勝負強さを存分にみせた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全セ・牧秀悟内野手(26)=DeNA=が、2打席連続本塁打を放った。二回に山崎から丸との2者連発となるソロを左翼席へ運ぶと、四回にはエスピノーザから左中間席へ2ラン。二回の二塁守備で岡のファウルフライを落球し、その打席で本塁打を許していた。「エラーしたのであんまり大きな声で言えないです...」と反省し「打ててよかったです」と控えめに喜んだ。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全セ・村上宗隆内野手(24)が、「5番・三塁」で先発出場し、〝球宴1号〟をマークした。二回の第1打席は右中間への二塁打。打者が一巡して2死一塁で迎えた第2打席だった。全パの先発左腕、山崎福が投じた2球目を捉え、左中間席に2ランを運んだ。2年ぶり4度目の出場でようやく出た祭典での一発。笑顔でダイヤモンドを1周した主砲は「すごく格別。たくさんのお客さんの前で打つことができたのでうれしい」と声を弾ませた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全セの先発を務めた才木浩人投手(25)=阪神=が唯一の失点を笑顔で振り返った。失点シーンは二回2死。全パ・岡(ロッテ)に投じた初球は、一塁ファウルゾーンへの飛球。二塁から全セ・牧(DeNA)が追いつくも、落球。何とも言えない表情を浮かべた牧。続く2球目を右翼席へ運ばれ、才木は「あれはしっかりちょっと牧に責任をなすりつけようかなと思います(笑)」と冗談交じりに振り返った。同学年の牧はすでに2本塁打。定番となったホームランパフォーマンス「デスターシャ」をエスコンで披露し、才木は「どさくさにまぎれてやっていました(笑)気持ちよかったです」と初出場の球宴を楽しんだ。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)「1番・中堅」で先発した全セ・近本光司外野手(29)=阪神=が第1戦を振り返った。「エスコンっていう球場で普段、(なかなか)中に入ることない球場なので楽しかったですし、ファンも近かったので、よかったです」。第1打席は空振り三振、1死二塁で迎えた二回の第2打席へ進塁打となる一ゴロ、第3打席も空振り三振に倒れた。一挙9得点をあげるなど、猛打爆発の全セ打線だが、近本は先発出場選手で唯一の無安打。ただ、「(広島の)小園がそのあと打ったので『あ、俺だけや』と思ったんですけど。まあ、そこは気にせずに。全然大丈夫です。何が大丈夫かわからないですけど(笑)」と球宴独特の空気を満喫。「いろんな選手と話せましたし、ホームランダービーも白熱していたので、そこは僕らもすごくおもしろかったですし、エスコンならではのオールスターっていうのを味わえたんじゃないかなと思うので、すごく楽しかったです」と刺激をもらっていた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ-全セ、エスコン)全セ・丸佳浩外野手(35)=巨人=が「2番・右翼」で先発し、2安打2打点1本塁打と躍動した。二回2死三塁から日本ハム・山崎のチェンジアップを右翼席へ運ぶ2ラン。「ホームラン打てたらいいなくらいでね臨んだ。とはいえ難しいかなと思っていたら、ほんとに打てたんでうれしい気持ち半分、びっくりした気持ち半分」と振り返った。ベンチへ戻ると巨人ナインでは恒例となっている、両手を頭上に挙げて円を作る〝丸ポーズ〟を6球団の選手とともに披露。阪神・岡田彰布監督もこれに笑顔で参加し、丸は「僕の中で宝物になる。なかなかそんな機会ないと思うので。僕もびっくりした」と笑った。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)岡田采配が的中した。全セ・岡田彰布監督(66)=阪神=が動いた。九回1死一塁の場面。オースティンへの代打を告げた指揮官。場内に広島の投手・床田がコールされると、どよめきと歓声が起こった。その床田が全パ・田中正(日本ハム)の155キロ直球をはじき返して右前打。期待に応えるヒットに岡田監督もベンチで白い歯をのぞかせて拍手した。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)全セ・岩崎優投手(33)=阪神=が11ー6で迎えた九回のマウンドを託された。先頭の全パ・佐藤都(ロッテ)を中飛に仕留めると、続く栗原(ソフトバンク)を空振り三振。「今年は1球は空振りが取りたい」と話していた左腕は目標通り空振りを奪った。最後は鈴木大を右飛に打ち取って3人でピシャリ。虎のクローザーはいつも通り、淡々と試合を締めた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)全セ・山崎伊織投手(25)=巨人=が二回からマウンドに上がり、2回3安打無失点に抑えた。初出場となった球宴で70キロ台のスローカーブも披露。「楽しかったですね。シーズン中でも投げているボールなので、普通に投げたました」と振り返った。マウンドに上がった際、場内のビジョンに同期入団の巨人・山崎友輔投手(26)の顔写真が映しだされる〝山崎違い〟のハプニングも発生。先頭のロッテ・ポランコを一ゴロに打ち取った後に気付いたといい、「丸さんが(岡本)和真さんになんか指差して言ってたので、なんやろうなあと思ったら同期が映ってました」と笑った。試合前にブルーカーペットを歩くイベントの際に「名前とか顔を覚えてもらえたらいいなと思いますと言った」という右腕。「違う名前と顔で覚えられるかもしれないです」と笑った。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)選手間投票で2年ぶりの出場となった全パの山川穂高内野手(32)=ソフトバンク=が2階席に飛び込む特大3ランを放った。「完璧すぎて悲しい。シーズン中に打ちたい」八回に3─11とし、なお1死一、三塁で栗林の150キロを左翼へたたき込み、ベンチに戻るとおなじみのどすこいポーズを披露した。西武から移籍1年目の今季はここまで87試合に出場し、打率・219ながらリーグトップの14本塁打、リーグ2位の53打点と首位を走るチームを引っ張っているが、6、7月は失速気味。22日には小久保監督と会食したことを明かし「いい(打撃の)アドバイスをもらった。きょうすごくいいバッティングができた。後半戦は巻き返していけるようにしたい」と意気込んだ。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6ー11全セ、全セ1勝、エスコン)岡田彰布監督(66)=阪神=率いる全セが二回に球宴最多の1イニング9得点を挙げるなど、4本塁打で快勝した。2021年第2戦からの連敗を「5」で止め、対戦成績を81勝90敗11分とした。阪神勢は初出場で先発した才木浩人投手(25)が勝利投手。2回を投げ、打者10人に、1本塁打含む4安打で4三振、43球を投げ1失点(自責0)だった。「1番・中堅」の近本光司外野手(29)は空振り三振、一ゴロ、空振り三振で3打数無安打。六回の守備から二塁に就いた中野拓夢内野手(28)は九回の打席で二ゴロ。岩崎優投手(33)が5点差の九回に登板し、1三振を奪って三者凡退に抑えた。岡田監督の勝利監督インタビューは以下の通り(観衆=3万3079人)。ーーセ・リーグは5連敗中だと選手に話した「5連敗ということを聞いていたんで、集まった時のミーティングで、何とか北海道の地で、セ・リーグの力を見せつけよう、とちょっとハッパをかけましたけどね」ーーエスコンでは初の球宴「北海道の人はセントラルリーグの野球を見てないと思うんですよね。初めての地で、今日は、ビックリするくらい、いい事がね。すごい打撃をファンの人に見せられて、良かったと思います」ーー打線爆発「今年はボールが飛ばないと言ってたんですけど、今日はすごいホームランが出て、ビックリしました」ーー九回1死一塁で床田(広島)を代打に「スターティングメンバ―見てね、(日本ハム)山崎投手がDHに入っていたんで、最後にチャンスがあればということで、新井監督からの推薦で...いいヒットを見せてもらったんで、良かったと思いますね」ーー24日は神宮「明日はヤクルトの吉村投手が先発するんですけど、今日は村上選手も打ちましたけど、何か賞(敢闘選手賞)をもらってるみたいですけど、明日はもっといい賞を地元の神宮で獲ってくれると思います」ーーファンへメッセージを「北海道のファンのみさなん、セントラルの野球を見ることは少ないと思いますけど、セントラルのいい野球を見せられたと思います。交流戦くらいしか、こっちには来ないですけど、パ・リーグ同様、セントラルの野球を見て応援お願いしたいと思います。ありがとうございました」
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)全セが快勝し、2021年の第2戦からの連敗を5で止め、通算成績を81勝90敗11分けとした。最優秀選手(MVP)は牧秀悟内野手(26)=DeNA=が初受賞した。第2戦は24日に神宮球場で行われる。先発投手は全セが吉村(ヤクルト)、全パは有原(ソフトバンク)と発表された。以下にDeNA・牧のデータ。?全セ・牧(DeNA)が1試合2本塁打を放ち球宴MVPを受賞。DeNA(前身を含む)選手の球宴MVPは2016年第1戦の筒香嘉智以来、8年ぶり9人目。?球宴で1試合2本塁打以上は11年第2戦の全パ・中村剛也(西武、2打席連続)以来13年ぶり23人目(30度目、3本が2度)。全セでは03年第2戦の金本知憲(阪神、2打席連続)以来21年ぶり13人目(17度目)。DeNAの選手では初。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)全セ・牧秀悟内野手(26)=DeNA=が3打数2安打3打点、2本塁打でMVPを獲得した。「オールスターではなかなかヒットを打ってなかったんですけど、こうしてホームランを打つことができてすごくうれしいです」二回に左越えソロを放ち、3年連続3度目の球宴で初本塁打。四回無死一塁から2打席連続となる左越え2ランを放ち、「2本目打つことができたので、(MVPは)もしかしたらあるんじゃないかなと思ってました」と振り返った。本塁打を放った際に恒例となっている、右拳を握って肘を折り曲げるポーズの「デスターシャ」を披露。その〝本家〟であるユーチューバー「サワヤンゲームズ」のサワさんがこの日来場しており、「他の球団の選手ともできましたし、デスターシャの本人が来てるので、目の前で打ててよかった」と笑顔を見せた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)全セが二回に10長短打で9得点の猛攻。オースティン、細川、山本の適時打などで4点を奪い、2死からは丸と牧、村上が本塁打を放った。牧は四回にも2打席連続アーチとする2ラン。全パは投打で先発出場の山崎が二回に打ち込まれた。全セ・丸(巨人)が広島在籍時の2016年第2戦以来、8年ぶり通算2本目の本塁打。球宴で8年ぶりの本塁打は1987年の衣笠祥雄(広島)の12年ぶりに次ぎ、85年の若菜嘉晴(大洋)、88年の岡田彰布(阪神)、2012年の中村紀洋(DeNA)、15年の阿部慎之助(巨人)、22年の柳田悠岐(ソフトバンク)と並ぶ2番目に長いブランク。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6ー11全セ、全セ1勝、エスコン)岡田彰布監督(66)=阪神=率いる全セが二回に球宴最多の1イニング9得点を挙げるなど、4本塁打で快勝した。2021年第2戦からの連敗を「5」で止め、対戦成績を81勝90敗11分とした。阪神勢は初出場で先発した才木浩人投手(25)が勝利投手。2回を投げ、打者10人に、1本塁打含む4安打で4三振、43球を投げ1失点(自責0)だった。「1番・中堅」の近本光司外野手(29)は空振り三振、一ゴロ、空振り三振で3打数無安打。六回の守備から二塁に就いた中野拓夢内野手(28)は九回の打席で二ゴロ。岩崎優投手(33)が5点差の九回に登板し、1三振を奪って三者凡退に抑えた。岡田監督の主な一問一答は以下の通り(観衆=3万3079人)。ーーセの連敗を食い止めた「関係ないけど。分からへん」ーー2006年から監督自身は3連勝。24日も「いやいや、そんなん何にもないよ」ーー球宴のミーティングで喝を入れたことは「いやいや、そら5連敗って聞いとったからな。だから、な。今日、今回止めよかっていう話を」ーー予想以上に打った「いやいや、それは予想以上どころちゃうよ」ーー打順は熟考した「すぐ決まったよ。10分で決まったよ。飛行機のなかで」ーー岡本を4番「明日は村上4番」ーー床田の代打はどの辺りから考えていた「うん? いや、だから、まあな。誰が賞...ちょっとな、オースティンが分からんかったからな。だから、あんまりな。賞かかってんのに、(そんな選手に)代打・床田はアレやったから。その前にオースティン、アウトになったからな」ーー新井監督が床田、と「そのチャンスがあればな」ーーパの打順を見て、試合前から決めていたのか「試合中よ、試合中。競ったゲームでは行かれへんよ。こんなゲーム展開になったからなあ、そら」ーー新井監督、三浦監督と、どんな話を「いやいや別にもうそんなん、バッターとピッチャーといてるから、次誰代打行くとか。ピッチャーは順番な、順番言うても分かってることやから、確認やけどな」ーー普段と違った雰囲気を味わえたか「いやいや味わえたっていうか、オールスターはオールスターやから、別にそんなんは」ーー丸が喜んでいた「アレは、丸せえ言うてたから、新井と(三浦が)」ーー才木はいい経験「おう、あんな真っすぐばっかり投げて」ーー牧と森下の話を「そや。どんなんやった? って」ーー性格など「そら、アイツらしか分からん部分あるからのう。大学の時のこと分かれへんから。あんまり、ええ返事はなかったな」
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)球宴史に残るビッグイニングを演出した。全セ・村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=が「5番・三塁」で先発出場し、二回に左中間席へ〝球宴1号〟となる2ランを放った。オールスター出場7試合目、通算17打席目で待望のアーチを描き、二回に3本塁打を集めて球宴新記録となる1イニング9得点した打線をけん引。11-6で全パに3年ぶりに勝利し、2021年第2戦からの連敗を5で止めた。通算成績は全セの81勝90敗11分け。第2戦は24日に神宮球場で行われる。令和の三冠王の一発にエスコンが沸かないはずがない。北の大地に集まった3万3079人の観衆がお祭り騒ぎだ。村上が二回にオールスター戦1号となる2ラン。待ち焦がれていた球宴初アーチを左中間席に運び、夏の祭典を熱くした。「すごく格別。チームの勢いがよくて、ノリノリでいけたので、皆さんのおかげだと思う。たくさんのお客さんの前で打ててうれしい」歴史的なビッグイニングのとどめをさした。二回先頭の4番・岡本和が左前打で出塁して迎えた第1打席に右中間へ二塁打を放つと、そこから打線がつながった。丸の2ラン、牧のソロが飛び出すなど13人の猛攻。打者が一巡して回ってきた第2打席に放物線を描いた。全パ先発の山崎が投じた外角低めの直球をとらえ「アウトになりたくないなと思ったので頑張りました」とおどけた。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)二回に球宴最多の1イニング9得点を挙げるなど4本塁打を放った全セが11-6で全パに快勝。チームと同じ最終回を任された全セ・岩崎優投手(33)=阪神=が空振り三振を含む三者凡退で、両軍合計33安打の乱戦を締めた。特別な雰囲気にも淡々と自分の投球を貫き、見事〝目標達成〟だ。「よかったです。最後も5点差だったですけど油断できないなと思いながら投げていました」先頭の佐藤(ロッテ)を中飛に仕留めると、栗原(ソフトバンク)を145キロの直球で空振り三振に抑えた。「1球くらい空振りを取りたい」と試合前に掲げていた〝野望〟を達成して2つ目のアウトを奪い、最後は鈴木大(楽天)を右飛に打ち取った。4年連続4度目の球宴出場。常連となった舞台だが、2022年から2年連続で失点を喫していた。「(ここ2年は)直球ばっかりでちょっとしんどいです」と今回は変化球を解禁。カーブ、スライダー、チェンジアップを投じる本格的な投球で、両チーム合わせて17得点が入った試合の最後に「0」を刻んだ。クローザーの役目を果たし、最後は初出場で24日に登板が見込まれる桐敷(阪神)に「変わったことやってくれるんじゃないですか」とハッパをかけ、充実の表情で球場を後にした。(邨田直人)
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)オールスター戦に初出場を果たしたDeNA・山本祐大捕手(25)がサンケイスポーツに手記を寄せ、球宴の思い出や印象に残る場面を語った。球団の捕手では1960年の土井淳以来、64年ぶり2人目のファン投票による選出。進境著しい扇の要は勝負強い打撃でも勝利に貢献した前半戦を振り返り、後半戦への決意を示した。まずはヒットを打ててよかったです。9点を奪った二回の攻撃時はお祭りムードで、勢いに乗ってタイムリーを打つことができました。打線は味方にすると心強い方々ばかり。その中に入れて楽しかったです。独立リーグからドラフト9位でプロ入りした身なので、オールスターに出られるのはとても感慨深いです。ベイスターズの捕手がファン投票で選ばれるのは64年ぶり2人目と聞くと驚きます。偉大な先輩の谷繁さんや相川さんでも選ばれていなかったんですね。小学生の頃に京セラドームで行われたオールスターを観戦しました。選手がボールを客席に投げ入れてくれたのを覚えています。左翼席寄りの三塁側スタンドに座っていて、ボールは捕れなかったのですが、それだけでも楽しかったです。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)球宴史に残るビッグイニングを演出した。全セ・村上宗隆内野手(24)=ヤクルト=が「5番・三塁」で先発出場し、二回に左中間席へ〝球宴1号〟となる2ランを放った。オールスター出場7試合目、通算17打席目で待望のアーチを描き、二回に3本塁打を集めて球宴新記録となる1イニング9得点した打線をけん引。11-6で全パに3年ぶりに勝利し、2021年第2戦からの連敗を5で止めた。通算成績は全セの81勝90敗11分け。第2戦は24日に神宮球場で行われる。?全セが2021年第1戦(○5-4)以来3年ぶりの勝利で、連敗を5で止めた。二回に3本塁打を含む7長打10安打の猛攻で9得点。球宴での1イニング9得点は最多記録で、1970年第1戦一回の全パ、11年第1戦五回の全セの8点を上回った。?1イニング10安打は最多タイ記録で、70年第1戦一回の全パ、11年第1戦五回の全セに次いで13年ぶり3度目。イニング7長打は70年と11年の6長打を抜く最多。?両軍合計33安打(全17、パ16)も最多タイ記録で、87年第3戦(全セ16、全パ17)に次いで37年ぶり2度目。?1イニング3本塁打は19年第2戦の二回の全セ(原口、梅野、筒香)以来5年ぶり7度目。イニング最多は11年第1戦五回の全セの4本。?村上(ヤクルト)が二回に二塁打と本塁打。1イニングに長打2本は球宴最多タイ記録で、70年第1戦の全パ・長池徳二(二塁打と本塁打)以来54年ぶり2人目で、全セでは初。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)二回に球宴最多の1イニング9得点を挙げるなど4本塁打を放った全セが11-6で全パに快勝。2021年第2戦からの連敗を「5」で止め、対戦成績を81勝90敗11分けとした。18年ぶりに全セを率いた岡田彰布監督(66)=阪神=は、試合前ミーティングで「セ・リーグの強さを見せよう」とハッパ。オカダの言葉が効き、歴史的大勝だ!数々の大舞台を経験してきたスターたちのハートを、たった一言で熱く燃え上がらせた。球宴とはいえ、お祭り気分では臨まない。やるからには勝つ。異例の必勝指令で打線に火をつけ、岡田監督が全セの連敗を止めた。「5連敗ということを聞いていたので、きょう集まったときのミーティングで『なんとかこの北海道の地でセ・リーグの力を見せつけよう』と、ちょっとみんなにハッパかけましたけどね」場内インタビューで胸を張った。試合前、普段はライバル球団を引っ張る男たちをベンチ裏に集め、覚悟を共有した。全セは2021年の第1戦(当時メットライフ)に5-4で勝利して以降、5連敗という屈辱が続いてきた。誰より勝利にこだわる岡田監督だ。18年ぶりに球宴を指揮し、連敗を受け継ぐつもりなど毛頭なかった。執念がにじむ言葉をナインに浴びせ、夢舞台をリベンジを果たすべき場に変えた。目の色が変わったスラッガーたちは集中力を研ぎ澄まし、必然のごとく、北の大地で大暴れした。二回に全パ先発・山崎(日本ハム)に襲いかかり、打者13人の猛攻で一挙9得点。右越え2ランを放った丸(巨人)が三塁ベンチ前でおなじみの「マルポーズ」を披露すると、虎将も両手で頭の上にマルを作るパフォーマンスで喜びを分かち合った。「あれはマル(ポーズを)せえと言うてたから、新井と(三浦、両コーチが)」。ベンチ内で、後輩監督らから促されての〝サービス〟だった。そして牧(DeNA)にも村上(ヤクルト)にも本塁打が出て、球宴最多となる1イニング9得点を刻んだ。試合中のインタビューで、戸郷(巨人)も「岡田さんの言葉が火をつけたのかなと思います」と証言した。一発で応えた村上も「岡田監督が『きょうは勝つぞ』とおしゃっていた」と背筋が伸びたことを明かした。オカダの言葉による打線爆発、連敗ストップに違いなかった。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)日本ハムにゆかりのある選手がズラリと全パの先発メンバーに並んだ。エスコンフィールド北海道で初開催された祭典。全パ・万波中正外野手(24)は「4番・中堅」で3安打の活躍をみせ、感慨に浸った。「北海道の皆さんも喜んでくれたのかなと思う。たくさんの方が僕のタオルやユニホームを持って応援してくれて本当にうれしかった」三回には山崎伊(巨人)から70キロ台のスローボール攻めにあい、3球連続で来た超遅球をフルスイング。高々と打球は上がって〝確信歩き〟をみせたが、まさかのフェンス直撃の当たりに。「ホームランかなという感触でした。原因は専門家の方に聞いてください」。恥ずかしそうに急いで二塁ベースまで走り出す姿もあった。先発メンバーは、万波、捕手ではなく二塁手で先発した田宮、投打二刀流で「2番・DH」だった山崎ら日本ハム勢だけでなく、2018年途中まで在籍した岡(ロッテ)や22年までプレーした近藤(ソフトバンク)とゆかりある選手たちが名を連ねた。粋な起用法を考えた全パ・中嶋監督(オリックス)も現役時代には日本ハムでプレー。指揮官は「北海道の人たちが喜ぶのかなと思って、ゆかりのある選手でそろえてみました。DHはいなかったので、やっぱり福也だなと思った」と考えを明かした。日本ハム・新庄監督の発案でファイターズの先発した7選手はデザインが違う歴代のユニホームでそれぞれ登場。全身が真っ黒のエスコン開場1周年記念ユニホームを着用した万波は「(新庄)監督の中で、このユニホームって決まっていたらしいです。やっぱり考えることがすごい。いいなと思った」。12球団最多の9選手が出場した日本ハム勢が、プレーだけでなくいたるところで、北の大地を盛り上げた。(森祥太郎)
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)二回に球宴最多の1イニング9得点を挙げるなど4本塁打を放った全セが11-6で全パに快勝。全セの先発を務めた才木浩人投手(25)=阪神=は2回4奪三振1失点(自責0)と好投した。セ界のスターたちをバックにつけ、北の大地で球宴デビュー。プロ8年目でたどりついた夢舞台を楽しみ、そしてその右腕で楽しませた。「(全パ打線は)すごくスイングが強いので、なかなか(雰囲気を)味わうことはなかったですけど、思い切っていけたので良かった」水谷(日本ハム)を相手にスローカーブも匂わせていた注目の第1球は、151キロの真っすぐだった。最速154キロも投じ直球で攻めたが、粘られ「終わらんな、と思って」とフォークで空振り三振。最初のアウトを奪った。「2番・DH」で起用された投手・山崎(同)らの3安打で満塁を背負ったが、対戦を熱望していた近藤(ソフトバンク)は見逃し三振に斬り、郡司(日本ハム)からも三振を奪ってこの回3奪三振。ドカンと援護をもらった9―0の二回2死では、二塁・牧(DeNA)がファウルフライを落球した直後に岡(ロッテ)に被弾し1点を失ったが、その後も水谷から三振を奪ってお役御免。「あれは牧に、しっかりと責任をなすりつけようかなと思います」と笑顔がはじけた。今季はすでに自己最多タイの8勝。この球宴もファン投票で全セの先発部門トップの45万1456票を集め、名実ともにスターとなった。一人の野球選手として高みを目指す上でフォーカスするのは常に自分自身。5月上旬には自身の防御率1・60に対し、同学年の村上が同0・88で上回っていたが「超えたいか?」と問われても首を強く横に振った。
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)全セの牧秀悟内野手(26)=DeNA=が2打席連続本塁打を放ち、最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。一挙9点を奪った二回に3度目の選出を果たしたオールスター戦での初アーチとなる左越えソロを放ち、四回に左中間席に運ぶ2ラン。DeNA勢の球宴MVPは2016年第1戦の筒香嘉智以来、8年ぶり9人目。11-6で21年第2戦から続いた連敗を5で止めた全セの主役となった。2打席連発でMVPに輝いたにもかかわらず、牧は少しばつが悪そうだった。丸との2者連発を放ち、一挙9点を先行した二回の猛攻を導いた直後。二塁守備で岡のファウルフライを落球し、打ち直しで本塁打を許していた。「エラーをしたので、あまり大きな声で言えないです...」と反省し「打ててよかった」と胸をなでおろした。転んでも、ただでは起きなかった。9-1の四回に低めの変化球をすくい上げ、左中間席最前列に飛び込む2ランで名誉挽回。スタンドインを確認できずに戸惑いながらダイヤモンドを周り「まさか本塁打になるとは思わなかった」と率直に語った。ベンチに戻ると小園、長岡、高橋宏ら他球団の選手たちとともに恒例のパフォーマンス「デスターシャ」を決めた。すっかり球界に浸透したポーズを生み出した日本在住のウクライナ出身ユーチューバー、サワヤン兄弟のサワが観戦に訪れており、本家の前で力強く拳を握った。前座のホームランダービーでは1回戦で近藤に競り負けたが、本番の試合では岡本和、村上とクリーンアップを担った強力打線を引っ張り、全セの連敗を5で止める勝利の主役に。試合前の打撃練習の際には、全セを率いた岡田監督とも明るい表情でコミュニケーションを取った。DeNA勢の球宴での1試合2本塁打は初。「他の選手と褒め合ったりすることはなかなかない。楽しく野球ができた。明日もファンの皆さんに楽しんでもらえるような試合がしたい」。北の大地を盛り上げたベイスターズの主砲が、神宮での第2戦でも大観衆を沸かせる。(鈴木智紘)
◆マイナビオールスターゲーム第1戦(23日、全パ6-11全セ、全セ1勝、エスコン)中野(阪神)は試合前のホームランダービーで岡本和(巨人)の打撃投手を務めて柵越えをアシスト。「練習も一切やっていなかったので、なんとなく距離感を合わせながら。それにしては良く投げられた」と楽しんだようすだった。試合は六回の守備から出場し、九回に初打席を迎えるも二ゴロ。第2戦に向け「楽しむことが一番。それプラス結果がついてきたらいいかな、ぐらいの気持ちで」と意気込んだ。
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