ヤクルト(☆4対3★)中日 =リーグ戦14回戦(2024.07.16)・明治神宮野球場=
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中日
3000000003412
ヤクルト
00100210X4800
勝利投手:小澤 怜史(1勝6敗0S)
(セーブ:木澤 尚文(3勝1敗5S))
敗戦投手:藤嶋 健人(2勝2敗0S)

本塁打
【中日】福永 裕基(3号・1回表2ラン),細川 成也(11号・1回表ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは2点を追う6回裏、丸山和の適時打などで試合を振り出しに戻す。続く7回には、2死三塁から相手失策の間に1点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・小澤が今季初勝利。敗れた中日は初回に2本塁打で先制するも、試合の主導権を握れなかった。

◆ヤクルトのレジェンドOB飯田哲也氏、川崎憲次郎氏、古田敦也氏がファーストピッチセレモニーに登場した。大雨の中、川崎氏がマウンドに上がり、打席には飯田氏が入り、古田氏が捕手を務めた。川崎氏の鋭い速球がストライクゾーンに入り、スタンドからは拍手が送られた。球団設立55周年の特別企画として、3人が集まった。その後、囲み取材に対応。懐かしいユニホームに袖を通した古田氏は「我々の雰囲気はいいですけど、両チームとも苦しんでますからね。頑張ってもらわな」と苦笑いを浮かべた。投球の自己採点を100点とした川崎氏は「ストライクボールいっちゃたっので、予想と違ったんですけど、まさかあそこまで。届くのは届くだろうと思ったけど、打てる範囲にいくとは思っていなかったので、自分でびっくりして次のアクションを忘れていた」と笑った。OBとして、後輩たちの動向は常に気にしている。チームは15日に連敗を8でストップ。古田氏は「ヤクルトの場合は連敗していたけど、試合内容自体は結構、競った試合が多かったんでね。なんか、歯車がちょっと変わるとか、新しいパーツがポンっとニューヒーローみたいなのが、出てきてくれたら、ありがたいですけど。ずっとボロ負けばっかりしていると、うちよえーなって感じだけど、そういう意味で言うと、競り合いの試合、試合を落としているから一緒なんだけど、でも、明るい希望で、昨日とかもね、競り合いで勝てたんでね。勝ってくれるんじゃないかと常に期待していますから。OBはいいですよ、本当に。現場は大変」とうなずいた。飯田氏も「OBはいつも応援していますから」とエールを送った。

◆中日がクリスチャン・ロドリゲス内野手(22)の適時失策も絡んで3連敗し、借金は最多タイの7に膨らんだ。初回に3点先制も、小笠原が6回途中3失点KO。同点の7回2死三塁で2番手藤嶋が村上を遊撃へのゴロに打ち取ったかに見えたが、ロドリゲスが痛恨のトンネルで決勝点を献上した。立浪監督は「負けたことは取り返しがつかない。球宴まであと3試合あるので、1つでも勝てるように出直すしかない」とがっくり。最下位ヤクルトに2連戦で2連敗を喫した。ロドリゲス(7回にトンネルでの適時失策)「強い打球で、柔らかく取らなきゃいけないのに、硬くなってしまった。自分のミスです」小笠原(3点リードを守れず6回途中3失点で降板)「結果が全て。先に点を取ってもらって、チームを勝ちに導けなかったのは自分のふがいなさ」

◆中日が3連敗し、借金は今季最多タイの7に膨らんだ。初回に3点先制の好スタートを切ったが、先発小笠原慎之介投手(26)が2点リードの6回にヤクルト打線に捕まり、丸山和の同点適時打を浴びるなど3失点KO。同点の7回2死三塁で2番手藤嶋が村上を遊撃へのゴロに打ち取ったかに見えたが、クリスチャン・ロドリゲス内野手(22)が痛恨のトンネルで決勝点を献上した。立浪和義監督の試合後のコメントは以下の通り。-(自ら切り出し)「いい形で先制できて、慎之介も雨の中で、厳しい状況で粘ってはくれてたけど。なんとか6回まで、同点までと思っていたので。こっちの継投ミスと言えば、継投ミスになってしまうけど。やっぱり追加点が取れないとどうしてもね。1点取られて点差が詰まってくると、後攻めの(ヤクルトが)そういう雰囲気になってくる。ミスが出たり、反省点もあったけど、負けたことは取り返しがつかない。オールスターまであと3試合あるので、1つでも勝っていけるように。(19日からの巨人3連戦まで)2日空くけど、出直すしかない」-ロドリゲスの適時失策で勝ち越された「(雨で)スリップするし、難しい状況ではある。彼にとっては、これを糧にして大きくなってもらいたいなと思う」-初回は福永、細川の連続本塁打で先制「パンパンといい形で最高のスタートが切れたけど。負けてしまうと何ともならない。また練習して頑張ります」

◆ヒーローインタビューに呼ばれる名前は、さすがに「おざわ」ではなく「こざわ」だった。ヤクルト小沢怜史投手(26)が、開幕から約4カ月目で今季1勝目を挙げた。同点に追いついた直後の7回から4番手で登板。3者凡退に打ち取ると、その裏に打線が勝ち越し。2イニングを無安打無失点で、19試合目にしてようやく白星が舞い込んだ。開幕ローテ入りも、先発で7試合連続勝ち星なし。交流戦中からリリーフに配置転換され、この日を迎えた。「そんなに辛くはなかったですけど、長かったなと思います」と言った。それ以上に、幼少期から辛い日々を過ごしてきたから。「諦めていますもん。昔から大体『おざわ』って呼ばれますから。訂正することに疲れました」。あえての"イジり"ではないから、アンジャッシュ児嶋みたく「こざわだよ!」と突っ込むエネルギーは月日とともに消失した。「病院でも必ず『おざわさ~ん』って。もう紛らわしいので、お店とかに予約する時は自分で『おざわです』って言っています」。ヤクルトファンには周知されていても、世間にはまだ届いていなかった。2月のキャンプ中に聞いた「名字変えるなら」の問いに「おざわが良かった」と真顔で答えるほど。先発、ワンポイント、ロングリリーフもこなす右腕。「僕は1軍で投げられるんだったら、どこでもいいかなと思っているので。調整面での難しさはあるけど、結果も出していなかったのでそこはしょうがないかな」。役回りは何でもいい。「こざわ」という名前を覚えてもらえるなら。【栗田尚樹】▽ヤクルト高津監督(小沢について)「もう欠かせない存在になったのかなっていうふうに思います。リリーフになってから球も強くなりましたし。誰もがこの役割をできるわけではないと思う」

◆ヤクルト球団設立55周年企画として行われた「レジェンドOBファーストピッチ」に古田敦也氏(58)、飯田哲也氏(56)、川崎憲次郎氏(53)が登場した。川崎氏が投手、古田氏が捕手、飯田氏が打者を務めた。雨が降る中でストライク投球を披露した川崎氏は「100点」と自己採点。「(捕手に)届くだろうと思っていたけど、打てる範囲に行くとは思っていなかった。自分でびっくりして次のアクションを忘れていた」と振り返った。右打席に立った飯田氏は「もっと(球は)ふんわりくるのかなと思っていたんですけど、ぴゅっときたのでよかった。空振りしやすかった」と笑顔。古田氏は「あそこに座って、ピッチャーを見上げた瞬間にテンションが上がりました。『この景色!この景色!』って。久しぶりにちょっとテンションが上がりましたよ」と声を弾ませた。チームは最下位に沈むが、古田氏は「連敗していたときも、試合内容自体は競った試合が多かった。歯車がちょっと変わるとか、ニューヒーローみたいなのが、出てきてくれたら、ありがたいです」と期待。「競り合いの試合を落としているから一緒なんだけど、明るい希望で、昨日(15日)とかも、競り合いで勝てたんでね。勝ってくれるんじゃないかと常に期待していますから。ここから巻き返してもらいましょう」とエールを送った。

◆中日は一回に4番福永、5番細川が2者連続本塁打をマークした。2死一塁で、福永が山野の外寄りの速球を逆らわずに振り抜いた。右越えに3号2ランを運び「入るとは思わなかった」と驚きを口にした。続く細川も積極的に初球打ち。甘く入ったスライダーを逃さず、高い弾道で左翼席まで飛ばした。4試合ぶりのアーチとなる11号に「福永さんに続けて良かった」と控えめに喜んだ。チームが1試合に複数本塁打を記録するのは6月13日の日本ハム戦以来。試合前から雨が降り続いた敵地で、初対戦の山野に一発攻勢を見舞った。

◆ヤクルトが逆転勝ちした。0―3の三回に宮本の内野安打で1点を返し、六回は丸山和の右前打などで同点。七回は遊ゴロ失策の間に勝ち越した。4番手の小沢が今季初勝利、木沢が5セーブ目を挙げた。中日は3連敗。

◆ヤクルトが逆転で2連勝。「8番・中堅」で出場した丸山和郁外野手(24)は、六回の同点タイムリーを含む3打数2安打1打点の活躍で勝利に貢献した。丸山のヒーロインタビューは以下の通り。--今日はチームの連勝が懸かる中、そして雨が降る中、どんな意識で試合に臨んだんでしょうか「ほんとに僕らは全然まだ諦めずに戦ってるので、今日は絶対に勝つ、今日も絶対に勝つという強い気持ちを持って今日の試合に臨みました」--その強い思いのおかげか、雨も止みましたね。「良かったです」--そして六回の裏、仲間が1点ずつ重ねて丸山選手に打席が回ってきました。あの時はどんな思いだったんでしょうか。「ここ数試合ほんとに情けない打席が続いていて、チームにとても迷惑をかけてしまっていたので、なんとか1点取りたいという気持ちを持って打席に入りました」--観客からは拍手が沸き上がっていますが、どうですか。「嬉しいです」--これからに向けてファンの皆様にメッセージをお願いします。「休み明けも頑張ります」

◆ヤクルトが逆転勝ちした。0―3の三回に宮本の内野安打で1点を返し、六回は丸山和の右前打などで同点。七回は遊ゴロ失の間に勝ち越した。4番手の小沢が今季初勝利、木沢が5セーブ目を挙げた。中日は3連敗。小沢のヒーローインタビューは以下のとおり。--この勝利を待ち望んでいた「やっと勝てたなっていうのが一番なんですけど、うれしいです」--どんな思いでマウンドへ「最初は同点だったんで、1点を与えないようにして、次の回は1点取ってもらって、正直、勝ち投手だなっていうのも意識したんですけど、なんとか0で終われてよかったです」--これからの意気込み「やっぱり個人的に負けが多いんで、少しでもチームの力になれるように頑張りたいと思います」--ファンの皆様に向けてメッセージを「雨の中、遅くまで応援ありがとうございました。これからも連勝を伸ばしていけるように頑張りたいと思います。また応援よろしくお願いします」

◆リーグ最下位のヤクルトは逆転勝ちで2連勝。投手陣の粘りが勝利を呼んだ。先発の山野太一投手(25)が2回3失点で降板。その後を4投手がスコアボードに「0」を刻んだ。特に七回から4番手で登板した小沢怜史投手(26)は2回無安打無失点と好投。今季は開幕ローテーション入りし、安定感のある投球を続けながらも打線の援護がなく勝ち星がなかったが、今季19試合目で待望の初勝利(6敗)を手にした。伊藤投手コーチは「きょう投げたロドリゲスだったり、小沢だったりというところが非常にいい働きをしてくれるので、壊れそうな試合も、きょうなんかもね、立て直してくれているし、これを続けていけば何とかなるかなと思う」と粘り強い救援陣に自信を示し、「ここ2年小沢がおらんかったらと思うと、ゾッとするぐらい、先発からリリーフからいい働きしてくれているので、助かります」と右横手投げ投手を称賛した。

◆ヤクルトはしぶとく一回の3失点をはね返した。三回は宮本の適時内野安打で1点を挙げると、六回は内野ゴロと丸山和の適時打で同点に。七回は失策で勝ち越し点を奪った。粘り強い打線に、高津監督は「1点ずつこつこつと。よくつないで4点を取った」と満足そうに語った。サンタナがけがで戦列を離れ、打線の陣容が整わない中で戦っている。監督は「彼がいないと、出塁も長打力も落ちてしまう。何とか他の部分で補えないかと思っている」と話した。

◆先発もリリーフもできる燕の〝何でも屋〟が、今季19試合目の登板で初白星をつかんだ。ヤクルト・小沢怜史投手(26)が七回から4番手で登板し2回無安打無失点。好救援で逆転勝利を呼び込んだ。ファンも待っていた右腕の1勝。大歓声を浴びたお立ち台では、本音がこぼれた。「やっと勝ったなというのが一番。そんなにつらくはなかったけど長かった。うれしいです」先発の山野が2回3失点で降板する中、救援陣が踏ん張った。小沢は3-3の七回から登板。今季11本塁打の細川、石川昂を連続三振に斬るなど三者凡退に抑え、その裏の攻撃でチームが勝ち越しに成功した。今季は先発として開幕ローテーション入りを果たしたが、援護点に恵まれず。勝ち星をつかめないまま、6月上旬からリリーフに回った横手投げ右腕。八回は「正直、勝ち投手だなっていうのも意識した」というが、見事に抑えた。救援投手が短い回を投げて先発につなぐ「オープナー」を採用した13日の広島戦(マツダ)では先発を担い、2回無失点で高橋につないだ。今季はチーム事情に応じて、先発で8試合、救援で11試合に登板。献身的な活躍を見せており、高津監督は「もう欠かせない存在になった。彼を生かせる場所で起用したい」と信頼を寄せる。帰宅すれば得意の自炊で豚の角煮をつくることもある。「使い勝手の良さは武器。どこでも投げますという感じでやっている」と小沢。献身的な右腕が、燕投の苦しい台所事情を救う。(武田千怜)

◆ヤクルトが浮上するにはいうまでもなく、主砲が打ちまくること。そこで村上の打撃について、語らせてもらいたい。ポイントは肩関節だ。今のフォームでは、手を下に置いた状態から、バットを上げて構えにいく。これだと実は、肩関節の動きが重くなるのだ。必然的に、力んだスイングになる。そこから、打ちたい球が来るとまた、力む。二重に力が入りすぎるわけだ。例えばドジャース・大谷のフォーム。肩に担いだ状態からバットを下げて、打ちやすい位置におさめている。だから関節に余分な力みがなく、インパクトの瞬間、正しくパワーが伝わる。ホームラン量産の隠れた、しかし大きな要因だ。村上もそこを取り入れれば、すぐにまた50発を打てるようになると、ずっと思っていた。そして村上が完全復活すれば、ヤクルトの猛追撃は十分にある。首位に躍り出ることも夢物語や笑い話ではない。今年のセは本当に、わからない。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
43375 0.538
(↑0.006)
-
(-)
58249
(+2)
220
(+1)
48
(-)
39
(-)
0.238
(-)
2.430
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
44391 0.530
(-)
0.5
(↑0.5)
59289
(-)
277
(-)
55
(-)
45
(-)
0.251
(-)
2.880
(-)
3
(-)
広島
40364 0.526
(-)
1
(↓0.5)
63226
(-)
193
(-)
33
(-)
44
(-)
0.230
(-)
2.130
(-)
4
(-)
阪神
42395 0.519
(↓0.006)
1.5
(↓1)
57247
(+1)
235
(+2)
32
(-)
27
(-)
0.224
(-)
2.270
(-)
5
(-)
中日
37446 0.457
(↓0.006)
6.5
(↓1)
56206
(+3)
276
(+4)
37
(+2)
26
(-)
0.233
(↓0.001)
2.690
(↓0.01)
6
(-)
ヤクルト
34464 0.425
(↑0.007)
9
(-)
59286
(+4)
296
(+3)
54
(-)
40
(-)
0.234
(↑0.001
3.330
(-)