広島(☆1対0★)ヤクルト =リーグ戦11回戦(2024.07.13)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
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勝利投手:黒原 拓未(2勝2敗0S)
敗戦投手:田口 麗斗(1勝3敗7S)

本塁打
【広島】石原 貴規(3号・11回裏ソロ)

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◆広島がサヨナラ勝利。広島は両軍無得点で迎えた延長11回裏、石原のソロが飛び出し、試合を決めた。投げては、先発・大瀬良が6回無失点の好投。その後は5投手が無失点リレーを展開し、6番手・黒原が今季2勝目を挙げた。敗れたヤクルトは、打線が3安打と沈黙した。

◆広島新井貴浩監督(47)が2回にリクエスト検証を要求した。1死一塁から中村の中飛で二塁へタッチアップした一走オスナの離塁が早かったと主張。審判団は判定通りセーフのジャッジを下し、責任審判の吉本二塁塁審は場内マイクを握り「一塁のリタッチに対し、リクエストがありました。検証の結果、セーフとしてプレーを再開します」と場内にアナウンス。だが、再びグラウンドに出てきた新井監督と審判団が話をすると、再度吉本二塁塁審がマイクを握り「映像がありませんでしたので、(リクエストの)回数には入りません」と説明した。

◆ヤクルトは広島にサヨナラ負けを喫し、今季最長の8連敗となった。延長11回に田口麗斗投手(28)が石原貴規にソロを浴びて決着した。「自分の投げミス。一番悪い結果を生んでしまった」と悔やんだ。今季初の「オープナー」を実施し、リリーフの小沢に先発を託した。この作戦が成功し初回から0行進を続けたが、散発3安打と打線の援護に恵まれず連敗脱出を逃した。▽ヤクルト高橋(3回から登板し、5回1/3無失点)「ちょっと変な感覚はありましたけど、いつも通りに入れた。もったいない四球もありましたけど、ゾーン内でしっかり勝負できた」

◆ヤクルト村上宗隆内野手(24)がプロ初の1試合5三振に倒れた。先発の大瀬良に3三振すると、さらに4番手の栗林と6番手の黒原にも打ち取られた。主砲としての責任を果たせず「僕の実力不足です。また明日しっかりと打てるように頑張りたい」と誓った。高津監督は「あれだけ三振する、バットに当たらないのは何かが狂ってるのかなと思います。修正が必要です」と指摘した。

◆ヤクルトがサヨナラ負けで今季最長8連敗を喫した。開幕以降6戦全敗のマツダスタジアムで互いに無得点が続く投手戦を演じ延長戦に突入。延長11回に6番手の田口麗斗投手(28)が石原にソロを浴びて決着。「勝負にはいってるので、自分の投げミスですね。一番悪い結果を生んでしまった」と悔やんだ。連敗脱出へ。この日は「オープナー」を敢行し、相手の意表を突いた。5月22日のDeNA戦(神宮)以降リリーフ起用が続いていた小沢怜史投手(26)に先発を託すと2回を0封。3回からは高橋奎二投手(27)にスイッチし、5回1/3無失点。8回途中から大西広樹投手(26)、9回途中から山本大貴投手(28)が得点を許さず延長戦に持ち込み、延長10回に木沢尚文投手(26)も0で切り抜けた。ただ、この日は打線の援護に恵まれず広島投手陣に散発3安打に抑え込まれ、最後は石原の1発に泣いた。これでマツダスタジアムでは開幕以降7戦全敗。鬼門攻略はまたしてもお預けとなった。

◆長い、長い1日は劇的な幕切れだ。0-0の延長11回裏。広島先頭の石原がヤクルト田口のスライダーを捉えた打球が左翼席に向かって上がる。広島新井貴浩監督(47)は選手よりも先にベンチを飛び出した。着弾を確認すると右手を突き上げ、ジャンプ。さらに何度もピョンピョンと跳びはね、喜びを爆発させた。予感があった。直前、藤井ヘッドに言った。「コイシ(石原)がスライダーをホームラン打ってくれないかな」。緊迫した場面でも落ち着いた捕手らしい性格。投球の軌道に乗るように軽く振り抜くスイング軌道が、田口の得意球に合う可能性を感じた。昨季1軍出場なしから今季29試合出場の成長株が、指揮官の直感を現実のものとした。前日のナイターから早朝6時に起き、新幹線に飛び乗った。9時から兵庫県の高砂市野球場で行われた、次男颯真投手(3年)が所属する甲南の兵庫大会2回戦を応援。広島へ戻るタイムリミットから勝利まであと1アウトで球場を後にしたが、背後から聞こえる歓声で初戦突破を確信した。「全然、疲れてない。朝は高校野球に力をもらって、昼はうちの選手に力をもらって、ますます元気が出てきた。あと2試合続いても大丈夫」。"家族"とともに計2試合20イニングを戦った。最後は捕手登録選手を全員使い切り、ベンチに残る野手は2人だけだった。10回まではヤクルトの2度を上回る7度得点圏に走者を進めながら、捉えた当たりが正面を突く不運もあった。それでも先発大瀬良から連投の4投手を含む6投手がゼロでつないだ。新井広島らしい全員野球で今季2度目のサヨナラ勝利。首位巨人を追走だ。【前原淳】▽広島大瀬良(村上から3三振など6回無失点)「ヤクルトの4番なので、逃げずに勝負した中で打ち取れたらいいなと思っていたので、気持ちを入れて投げて抑えられて良かった」

◆延長11回、途中出場の石原が3号サヨナラソロを放った。打線は10回まで7度得点圏に進めながら、野手の正面を突く打球もあり、無得点が続いた。投手陣は先発大瀬良から中継ぎ5投手がゼロでバトンをつなぎ、ヤクルト打線を封じた。今季2度目のサヨナラ勝利で連勝。首位巨人を1ゲーム差で追う。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-素晴らしいゲーム新井監督 もう最高ですね。ちょうどヘッドと「コイシ(石原)、スライダーをホームラン打ってくれないかな」と2人で話していたところでパカーンと打ってくれた。本当に見事なホームランでした。-思い切りのいいひと振りで決めた新井監督 彼のバッティングを見ていると、力みがない。今日もこういう切羽詰まったゲームだったけど、軽く振り抜いているような、そんなホームランでした。-投手陣もゼロでつないだ新井監督 本当にいつもいつもピッチャーが頑張ってくれるのでね。まずは大地は今日、そんなに調子がいい方ではなかったと思うけど、そこで点を取られずにゼロで抑えてくれました。今日もナイスピッチングでした。後にいったブルペン陣も本当に素晴らしいピッチングだったと思います。チャンスでキク(菊池)もドウ(堂林)、あと野間も完璧に捉えた当たりが正面に行ってしまって、すごく嫌な感じだったんですけど、それをブルペンのピッチャーが断ち切ってくれたと思います。-今季2度目のサヨナラ勝利新井監督 今日もカープらしい全員野球で素晴らしい日だったと思います。また、超満員のお客さんにサヨナラ勝ちで喜んでいただけることができて、最高の1日になったと思います。

◆広島・新井貴浩監督(47)が珍騒動に見舞われた。ヤクルトが攻撃の0─0の二回1死一塁で中村の一打は中飛だったが、一走・オスナがタッチアップで二塁へ滑り込みセーフになった。ベンチから出た新井監督は走者の離塁が早いと判断してリクエスト権を行使したが、当該プレーの映像がなく判定はそのまま。再びベンチから出た新井監督は審判員と話し合い、今回のリクエストは回数に含まれないことがアナウンスされた。

◆広島がサヨナラ勝ち。0―0の延長十一回、先頭で打席に立った途中出場の石原が3号本塁打で試合を決めた。大瀬良が6回無失点と好投。七回以降も救援5投手が無失点でつなぎ、黒原が2勝目。ヤクルトは打線に元気がなく8連敗。

◆広島がサヨナラ勝ち。0―0の延長十一回、先頭で打席に立った途中出場の石原が3号本塁打で試合を決めた。大瀬良が6回無失点と好投。七回以降も救援5投手が無失点でつなぎ、黒原が2勝目。ヤクルトは打線に元気がなく8連敗。ヤクルト・村上が自己ワーストの1試合5三振。延長イニングの三振は参考記録扱いだが、ヤクルト(前身を含む)選手の1試合5三振は1997年7月2日の小早川毅彦(対巨人、延長で1三振)、2011年9月15日の館山昌平(対広島、投手)に次いで13年ぶり3人目。

◆ヤクルトは延長サヨナラ負けで今季ワーストを更新する8連敗。十一回に登板した田口が、先頭の石原に左越えの本塁打を浴びた。打たれた守護神は「投げミス。一番悪い結果を生んでしまった。反省してまた頑張る」と頭を下げた。そこまで投手陣が踏ん張り、無失点でつないだが打線が散発の3安打と援護できなかった。主砲の村上は三回2死二塁でバットが空を切るなど、プロ入り後、初の1試合5三振。「僕の実力不足。打てるように頑張りたい」と険しい表情で語った。

◆一回、安打を放つヤクルト・宮本丈=マツダスタジアム(撮影・渋井君夫)

◆3時間59分に及ぶ投手戦に終止符を打ったのは伏兵の一撃だった。広島が今季2度目のサヨナラ勝ちで首位巨人を1ゲーム差で追走。プロ5年目で初のサヨナラを本塁打で決めた石原貴規捕手(26)は、ヘルメットをほうり投げ、ナインが待ち構えるホームベースに飛び込んだ。「最高です。すごく笑顔で待ち受けてくれていたので、僕もうれしくてはしゃぎすぎました」0─0の延長十回から捕手で出場し、十一回の先頭で打席に入った。防御率1点台の守護神左腕・田口の2球目のスライダーを仕留めると、打球は試合中に降り出した雨を切り裂き、左翼へ3号ソロ。今季最多3万1710人の歓声を一身に浴び何度も拳を握った。昨季は3年ぶりに1軍出場なしだったが、今季は29試合に出場。勝利の瞬間、ベンチを飛び出し全身で喜びを表現した新井監督は「(藤井)ヘッドと『小石(石原のニックネーム。石原バッテリーコーチの弟分の意味)がスライダーをホームランしてくれないかな』と話していたところを、パカーンと打った」と大興奮で明かした。指揮官の一日は長かった。この日は早朝の新幹線に飛び乗り、甲南高野球部の一員として兵庫県大会2回戦(高砂)を戦う次男・颯真投手(3年)の応援に駆けつけた。勇姿を見つめると広島に戻って〝ダブルヘッダー〟。息子のチームも灘に2-1で勝利した。「朝は高校野球、昼はウチの選手に力をもらった」と胸を熱くした。チームは2連勝で5カードぶりのカード勝ち越しを決め、貯金を5に戻した。ヤクルトに対しては今季本拠地で7戦7勝と完勝。貧打は課題のままだが全員野球で乗り切り、首位の座を奪い返す。(柏村翔)

◆ヤクルトは延長十一回にサヨナラ負けを喫し、今季最長の8連敗となった。4番に座る村上宗隆内野手(24)が、プロ入り後、初の1試合5三振。チームも無得点に終わり、「僕の力不足です」と肩を落とした。0-0の延長十一回2死一塁では、広島の6番手左腕、黒原が投じた149キロの直球にバットが空を切った。5打席のうち、4度走者を置いた状態で打席が回ってきたが、好機を生かせず。今季の三振数はリーグ最多の111個となった。打率は・233に低迷。2022年の三冠王が苦しんでいる。高津監督は「何かが狂っているとは思う。あれだけ三振する、バットに当たらないので。修正が必要」と指摘。村上は「三振するということは、そういうこと」と受け止めた。これでマツダスタジアムでは7戦全敗。昨季1勝11敗1分けで鬼門としてきた敵地で今季も勝てていない。チームは5位の中日と5ゲーム差の最下位。借金が今季最多の14に膨らむ中、村上は「また明日(14日)しっかり打てるように頑張りたい」と必死に前を向いた。(武田千怜)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
42355 0.545
(↑0.006)
-
(-)
61247
(+6)
211
(+1)
48
(+1)
39
(+1)
0.240
(-)
2.410
(↑0.01)
2
(-)
広島
40354 0.533
(↑0.006)
1
(-)
64225
(+1)
187
(-)
33
(+1)
44
(-)
0.231
(-)
2.090
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
42391 0.519
(↓0.006)
2
(↓1)
61277
(+1)
276
(+6)
52
(+1)
44
(+1)
0.250
(↓0.001)
2.950
(↓0.04)
4
(-)
阪神
40385 0.513
(↓0.006)
2.5
(↓1)
60238
(+8)
231
(+10)
32
(-)
26
(-)
0.223
(-)
2.310
(↓0.1)
5
(-)
中日
37416 0.474
(↑0.006)
5.5
(-)
59200
(+10)
262
(+8)
35
(+1)
26
(-)
0.235
(↑0.002)
2.690
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
32464 0.410
(↓0.006)
10.5
(↓1)
61278
(-)
292
(+1)
54
(-)
39
(-)
0.233
(↓0.002)
3.360
(↑0.04)