巨人(☆3対2★)DeNA =リーグ戦11回戦(2024.07.12)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
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勝利投手:大勢(1勝1敗10S)
敗戦投手:京山 将弥(1勝1敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(16号・2回裏ソロ),丸 佳浩(8号・8回裏ソロ)

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◆巨人が劇的なサヨナラ勝利。巨人は1点ビハインドの8回裏、丸のソロで同点とする。続く9回には、1死三塁から若林の適時打が飛び出し、試合を決めた。投げては、4番手・大勢が今季初勝利。敗れたDeNAは、先発・ジャクソンが好投するも、救援陣が振るわなかった。

◆巨人坂本勇人内野手(35)が1軍に合流した。試合前練習に姿を見せた。6月26日の登録抹消から16日の再調整期間を経て、戦線に戻ってきた。ジャイアンツ球場では猛暑の中、ランニング、坂道ダッシュなどハードに体を追い込んできた。打撃は動作解析をしつつ、スローボールや球速170キロのマシンも打ち込んできた。イースタン・リーグでは9日からのオイシックス3連戦で、3試合連続「2番DH」でスタメン出場した。6打数無安打2四球の結果だった。前日11日に阿部監督は1軍合流を明言し、坂本は「ヒットは出ていないですけど、上で結果を残せてそうやって(いい時間だったと)言えると思うので、頑張るだけです」と話していた。これまで打率2割3分4厘、4本塁打、18打点で、再調整前の出場10試合は36打数4安打だった。阿部監督は12日DeNA戦について「大城(卓)にキャッチャーをやらせて、(岡本)和真ファーストで、(坂本)勇人サードにして」と話しており、三塁でスタメン出場の見通しとなっている。

◆戻ってきた巨人坂本勇人内野手(35)が「6番三塁」に名を連ねた。6月26日に打撃不振での登録抹消以来、約2週間ぶりに1軍登録され、即スタメン起用となった。大城卓は「5番捕手」で6月8日オリックス戦以来、約1カ月ぶりの先発マスクとなった。一塁スタメンだった12試合は38打数16安打の打率4割2分1厘、2本塁打とバットで首位浮上に貢献してきた。DeNAとの首位攻防戦で戸郷とバッテリーを組む。4番の岡本和は6月22日ヤクルト戦以来の13試合ぶりの一塁スタメンとなった。

◆DeNA度会隆輝外野手(21)が24試合ぶりにベンチスタートとなった。2軍から再昇格した11日ロッテ戦(ZOZOマリン)からスタメン出場を続けていたが、7日阪神戦(甲子園)で、9回に送球がそれて逆転サヨナラエラー。以降は9日からの中日3連戦(横浜)で13打席無安打が続いていた。代わりに右翼には梶原昂希外野手(24)が先発。ベンチスタートとなった宮崎に代わって、三塁にはドラフト6位の井上絢登内野手(24)がスタメンに名を連ねた。

◆巨人が劇的サヨナラ勝ちで首位をキープした。2-2で迎えた9回1死三塁で、若林楽人外野手が左前へ運びサヨナラを呼び込んだ。先頭の大城卓が二塁打、合流したばかりの坂本が進塁打でつくったチャンスだった。「本当にうれしいっす。坂本さんの進塁打がすごいなと思って、その中で回ってきて強気でいきました」と歓喜に浸った。DeNAと0ゲーム差で迎えた3連戦初戦をモノにして6連勝。試合前まで1ゲーム差に4チームひしめく混セで、大きな1勝を手にした。

◆本拠地・横浜スタジアムの特別イベント「スターナイト」で3連勝を収めたDeNAだったが、0ゲーム差で迎えた首位巨人との直接対決で痛恨のサヨナラ負けを喫した。同点の9回に京山が登板も、先頭の大城卓に二塁打、坂本の進塁打となる二ゴロで1死三塁とされ、最後は若林に左前への適時打でサヨナラ負けとなった。勢いをもって東京ドームに乗り込んできた。2回に先発ジャクソンが巨人岡本和の先制弾を打たれてリードを許すも4回、巨人戸郷から先頭の佐野が中前打、山本が右前打でつなぎ無死一、二塁。前夜の中日戦で自身初のサヨナラ打を放った京田が初球をたたいた。高めスライダーを中前にはじき返す同点適時打。「佐野、祐大(山本)が良い形でつないでくれたので、その流れに自分も乗ることができました」とチーム全体の流れに乗った。5回には2死から牧が左前打で出塁し、佐野が左翼線への適時二塁打で勝ち越しに成功。「追い込まれていましたが、必死に食らいついていきました。全力疾走で還ってきてくれた牧に感謝です!」とリズムに乗った。しかし終盤にリリーフが粘れなかった。1点リードの8回、坂本が丸に同点ソロを浴びて試合を振り出しに戻され、9回に京山が試合を決められた。三浦監督は「あのまま逃げ切るのが理想かもしれないですけど、そう簡単にはいかなかったですね。この経験をどう生かすかです」と糧にすることを求めた。勝てば4月8日以来、約3カ月ぶりの首位で、7月に首位に立つのは4年目の三浦監督政権で初めてだったがわずかに及ばず。連勝は3でストップし、指揮官は「もちろん悔しい負けは負けですけど、また明日どうやって戦って勝つかを考えてやっていきます」と前を向いた。

◆/なんという幕切れか\#坂本勇人 が繋いだチャンス最後に決めたのは #若林楽人自身今季2度目、巨人で初めてのサヨナラ打?プロ野球(2024/7/12)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #giants pic.twitter.com/LM8Q23gH6I

◆1軍に合流した巨人坂本勇人内野手(35)が、4打数無安打もアシスト役を担った。9回無死二塁、3球ファウルで粘ると二ゴロで進塁打を放ち、サヨナラ勝ちを演出。約2週間ぶりの1軍合流では守備でもみせた。7回にDeNAオースティンの三塁線への打球をダイビングキャッチ。前日まで3試合出場したイースタン・リーグではDHだったが、守備練習は継続していた。2週間のファーム調整を終え「決して(状態は)いいとは言えないですけど、なんとかしないといけないんで、その一心だけです」と、安打はなくともベテランの力を発揮した。

◆巨人岡本和真内野手(28)が"ファンの力を借りて"量産態勢に入る。2回無死、DeNAジャクソンのチェンジアップを弾丸ライナーで左翼席に運んだ。9日広島戦に続く2戦連発の16号ソロに「先制したかったので、できて良かったです。戸郷のために打ちました」。6試合連続安打で夏場に入って状態は上昇傾向にある。主砲の好調維持を後押しするための珍プランを阿部監督が提案した。試合後の囲み取材後に自ら報道陣のもとに戻って「ファンの人に1つお願いがあります。和真のときに『レフトにぶち込め! じゃなくて、ライトにぶち込め! に変えてほしい』って書いておいて。『レフトに』だと力んじゃうから」と依頼。主砲の右翼席への本塁打を球場全体でコールする。

◆DeNAが首位奪取の絶好機でサヨナラ負けに沈んだ。ゲーム差なしで迎えた首位巨人との直接対決。サヨナラでの2勝を含む3連勝の勢いを持って臨んだが、1点のリードを救援陣が粘れなかった。1点リードの8回先頭、坂本が丸にカウント2-1として、4球目149キロ直球を右中間に運ばれた。同点ソロを浴びて試合を振り出しに戻された。同点の9回には京山が先頭の大城卓に二塁打を浴びてピンチを招き、最後は1死三塁から若林の左前適時打で試合を決められた。三浦監督は「あのまま逃げ切るのが理想かもしれないですけど、そう簡単にはいかなかったですね。この経験をどう生かすかです」と糧にすることを求めた。ブルペン陣は昨季主力として支えたウェンデルケン、入江、上茶谷、伊勢、山崎らが軒並み不在。陣容はガラリと変化した。若手リリーバーの成長を促しながら、守護神の森原以外の勝ちパターンを臨機応変に組み替えて結果も追い求めていく。三浦監督政権で初の7月での首位奪取はならずも、指揮官は「もちろん悔しい負けですけど、また明日どうやって戦って勝つかを考えてやっていきます」と前を向いた。【小早川宗一郎】▽DeNAジャクソン(6回5安打1失点と好投も、リリーフが追いつかれて5勝目はならず)「自分のベストのボールであるストレートを軸に、相手の動きを見ながら変化球をうまく選択することができました」

◆35歳の巨人丸佳浩外野手(35)が8号同点ソロで雰囲気を一変させた。1点を追う8回先頭の打席で、DeNA坂本からバックスクリーン右に飛び込む大きな1発で追いついた。3安打猛打賞の活躍で打率を3割1分7厘としたリードオフマンは「強く振れるところを待っていて、しっかり捉えられた」。阿部監督も「8回のホームランも、何かあるんじゃないかなって思わせてくれる1発だった」とたたえた。

◆巨人が若林楽人外野手(26)の劇的サヨナラ打でDeNAとの首位攻防初戦を制した。ファーム再調整を経て、16日ぶりに1軍復帰した坂本勇人内野手(35)は「6番三塁」でスタメン出場。4打数無安打も、阿部慎之助監督(45)は「心配はしていない」とベテランへの信頼を寄せた。DeNAに競り勝ち、今季2度目の6連勝。2位広島にも1ゲーム差をつけて首位をキープした。新天地のお立ち台からの景色を見渡しながら言った。若林は喜びと感謝の思いがあふれた。「坂本さんの進塁打がすごいなと思って。その中で強気でいきました」次打者席から目に焼き付けていた。DeNA京山にタイミングを合わせながら、込み上げるものがあった。「あの場面で自分にできるかな」。9回無死二塁、坂本が2ストライクと追い込まれた後、泳ぎながら二ゴロの進塁打でつないだ。現役最多の2375安打の大打者にとっては最低限かもしれない。でも、若林はチームが掲げる自己犠牲の精神を体現し、勝利至上主義を貫く姿勢に胸が熱くなった。1死三塁。最高のお膳立てだったから初球で決められた。141キロスプリットを振り抜き、前進守備を敷く内野陣の網を抜け、左前にはじき返した。新チームメートから歓喜のウオーターシャワーの手荒い祝福を浴びた。坂本からもハグされ「冷静に自分のやるべきことをやれた」と誇らしげに言った。トレード移籍前となる西武時代の5月1日、日本ハム戦でもサヨナラ2ランをマーク。同一シーズンの両リーグでのサヨナラ打はプロ野球史上初の快挙。移籍後は汚れたスニーカーを処分したサヨナラ男。長野とはロッカーが隣で野球談議をしながら、打撃の引き出しを増やす。地に足がついていないと感じる時こそトレーニングで気を落ち着けるのが習慣。この日も試合前に体を鍛えてフワフワした気持ちを整え、殊勲の一打につなげた。歴史的混戦の中、DeNAとの首位攻防戦第1ラウンドを制した。今季2度目の6連勝で首位をキープした。実家は北海道白老町の眞證寺。名前の「楽人(がくと)」は「楽人(がくにん)」との雅楽を演奏する者を指す言葉が由来のイケメンがヒーローになった。【上田悠太】西武からシーズン途中に移籍してきた若林がサヨナラ安打を放って巨人が今季5度目のサヨナラ勝ち。若林のサヨナラ安打は西武時代の今年の5月1日日本ハム戦(サヨナラ2ラン)に次いで自身2本目。これまで同一シーズンに2球団で本塁打を打った選手は9人いたが、同一シーズンに2球団でサヨナラ安打はプロ野球史上初めてだ。▽巨人阿部監督(サヨナラ打の若林に)「ポテンシャルも素晴らしいし、独特な世界を持っている。何かやってくれるんじゃないかと期待感を持たせてくれる選手。こうやって活躍できて本人が一番、ほっとしていると思います」▽巨人戸郷(6回7安打2失点)「カウント球の変化球が思ったように入らなかった。いいものは出せなかった」

◆DeNA吉野光樹投手(25)のプロデビュー戦は課題と自信が入り交じった。1回に制球が乱れ、1死から連続四球をきっかけに先制点を献上するも、5回4安打2失点。「回を増すごとに自分の投球ができるようになった」と振り返った。14日に登録抹消予定で三浦監督は「良くはなかったですけど、よく投げたなと。通用する球、磨かないといけない球が分かったと思うので、次にそれ踏まえてやってくれたら」と次回登板に期待した。

◆巨人・坂本勇人内野手(35)が「6番・三塁」で6月22日のヤクルト戦(東京ドーム)以来、20日ぶりに先発する。6月26日に登録抹消されてファームでの調整を重ね、この日1軍に復帰した。一塁での出場が続いていた大城卓三捕手(31)が6月8日のオリックス戦(東京ドーム)以来、約1か月ぶりに先発マスクをかぶる。

◆巨人・岡本和真内野手(28)が16号ソロを放った。0-0の二回無死、カウント2-2からDeNA・ジャクソンのチェンジアップを捉え、左翼席へ運んだ。本塁打数は試合前時点でヤクルト・村上と15本で並んでいたが、リーグ単独トップに立った。

◆首位攻防第1ラウンドは、主砲のバットで先手を取った。ゲーム差なしの2位・DeNAとの3連戦初戦。0-0の二回に巨人・岡本和真内野手(28)が16号ソロを放った。「先制したかったので、できて良かった。戸郷のために打ちました」DeNA先発・ジャクソンが投じたチェンジアップを強振。弾丸ライナーで左翼席に突き刺した。9日の広島戦(マツダ)に続く2試合連続の一発で、8勝目を目指す先発・戸郷に援護点をプレゼントした。6月30日の誕生日で28歳となった主将は、7月に入ってから状態は右肩上がりだ。5、6月は打率2割台だった岡本和だが、7月は試合前までの6試合で打率・318(22打数7安打)。6試合連続安打を記録し、直近4試合で3本塁打と快音が戻ってきた。ここまで3試合連続で勝利打点を挙げているが、「もっとここから状態もしっかり上げて、チームが勝てる打撃をしていきたい」と謙虚な姿勢は崩さない。この日から、大黒柱の坂本が6月26日に出場選手登録を抹消されて以来、16日ぶりに1軍復帰。それに伴い、阿部監督は今後の選択肢として一塁・大城卓、三塁・坂本、左翼・岡本和の超攻撃的オーダーでの重量打線を編成するプランも示唆していた。岡本和は、試合前練習で外野のグラブをつけて左翼でノックを受けるなど、有事に備えて万全の準備を施した。「僕が打ってチームを引っ張っていきたい」。打線の中心に、頼もしい背番号25がいる。

◆戦いの舞台は変わっても、若き正捕手の躍進が止まらない。DeNA・山本祐大捕手(25)が「6番・捕手」で出場。四回の第2打席に右前打を放ち、自身5試合連続となる安打をマークした。0―1の四回。先頭の佐野が中前打で出塁した。続いて打席に入った山本は、1打席目に二飛に打ち取られた巨人先発の戸郷に対し、カウント2―2と追い込まれてからの5球目、外角寄りに投じられた147キロの直球を逆らわずに右前へとはじき返した。鋭い打球で右前打をマークし、無死一、二塁と好機を演出した。続く京田が、前日11日の中日戦(横浜)で自身初のサヨナラ打を放った勢いそのままに、中前へ同点に追いつく適時打を放ち「佐野、(山本)祐大が良い形でつないでくれたので、その流れに自分も乗ることができた」と拳を握った。山本は昨季、最多勝に輝いた東と最優秀バッテリー賞を受賞した。開幕前には侍ジャパンにも初めて選出され迎えた今季、東以外の投手とも多くの試合でバッテリーを組み、ファン投票、選手間投票の両方でオールスターに選出されるなど球界を代表する捕手へと進化を遂げた。前カードの中日3連戦では、計10打数8安打の大暴れ。三浦監督も「リード面、守備面も大きいし、打撃でも嫌らしい打者になってきた」と目を細めている。

◆巨人・戸郷翔征投手(24)が6回7安打2失点、113球で降板した。8勝目はならなかった。二回に岡本和の先制ソロで援護点をもらったが、四回無死一、二塁から京田に中前適時打を浴びて同点。続く五回、2死一塁から佐野に左翼線へ勝ち越し適時二塁打を浴びた。六回を投げ切ってマウンドを降り「先制点を取ってもらったのにそれを守り抜けなかった事が悔しいです。チームの逆転を信じベンチで応援します」とコメントした。八回に丸の同点ソロが飛び出し、右腕の黒星は消えた。

◆巨人・丸佳浩外野手(35)が同点8号ソロを放った。1点を追う八回先頭。DeNA3番手・坂本が投じた149キロの直球をはじき返し、右中間席へ運んだ。値千金の一発で、7日のヤクルト戦(神宮)以来、2試合ぶりとなる今季9度目の猛打賞を記録。好調を維持するリードオフマンが、一振りで試合を振り出しに戻した。

◆巨人がサヨナラ勝ちで6連勝とした。1―2の八回に丸のソロ本塁打で同点。九回は先頭の大城卓の二塁打を足場に1死三塁と攻め、若林の左前打で試合が決まった。大勢が今季初白星。DeNAは逃げ切りに失敗し、4連勝を逃した。

◆DeNAは12日、2-3で巨人にサヨナラ負け。5回 適時二塁打を放ち喜びを爆発させるDeNA・佐野恵太=東京ドーム(撮影・長尾みなみ)

◆首位・巨人は2位・DeNAにサヨナラ勝ち。首位攻防第1ラウンドを制し、阿部慎之助監督(45)は「すごいゲームで興奮しました」と振り返った。二回に岡本和の16号ソロで先制。一時は勝ち越しを許したが、1点を追う八回に丸の値千金の8号ソロで追いつき、九回は6月にトレードで加入したばかりの若林が移籍後初のサヨナラ打を放った。殊勲の一打を放った伏兵に阿部監督は「大したもんだなと思って」と目を細め、「やっぱりポテンシャルも素晴らしいし、独特な世界を持っている。何かやってくれるんじゃないかなって期待感は持たせてくれるような選手。これを少しでも長く継続してほしい」と期待した。この日、1軍復帰した坂本は4打数無安打だったが、6連勝を飾った指揮官は「岡本がどっしりできるようになったというのがチームにとって一番大きい」と分析。「勝てるときに勝つしかないのはみんなが思っている。オールスターまで何試合とかそんなことは一切考えずに、目先の1試合をどう勝つか、みんな何が何でも勝つんだというのを1試合1試合出してくれれば」と気を引き締めた。

◆DeNAはゲーム差なしで迎えた首位巨人との3連戦第1戦にサヨナラ負け。連勝が3で止まり3位に転落した。三浦大輔監督(50)は「あのまま逃げ切れれば理想かもしれないですけど、そう簡単にはいかなかったですね」と唇をかんだ。先発のジャクソンが6回1失点と好投も、八回に3番手の坂本が丸に同点ソロを浴びた。指揮官は「カウントを悪くしたところで最後、直球が甘く入ったかなと。今までずっとしんどい場面でも投げてくれていますし、次回、本人も悔しい気持ちがあると思いますし、1球の重みというのを感じて、次につなげていけばいいと思います」とした。山崎、伊勢、ウェンデルケンら昨季の主力救援陣が不在の中で、サヨナラ打を浴びた京山ら奮闘を続ける経験の浅い若き救援陣へ、三浦監督は「これをどう生かすかです。この経験を明日、どうつなげるかです」と雪辱に期待した。

◆巨人・大勢投手(25)が好救援で今季初勝利。2-2の九回に登板して京田、柴田、戸柱を9球で三者凡退とし、サヨナラ勝ちの流れを呼び込んだ。右肩の違和感から1軍復帰した6月30日の広島戦(東京ドーム)から5試合連続無失点で、さらにここ4試合は1回を10球未満(8、6、7、9球)で抑えるという圧倒ぶり。守護神は「一日一日ベストを尽くすだけ」と気を緩めなかった。

◆セ界のタイトルは譲らない。巨人・岡本和真内野手(28)が二回にリーグ単独トップの16号ソロを放ち、本塁打と打点で単独2冠とした。「先制したかったので、できてよかった。(先発)の戸郷のために打ちました」DeNA先発・ジャクソンのチェンジアップを捉え、左翼席に突き刺した。2試合連発で、15本で並んでいたヤクルト・村上を一歩リード。打点も2位に9差をつける51まで伸ばした。大黒柱の復帰戦で負けるわけにはいかなかった。この日、打撃不振でファーム調整していた坂本が1軍に合流。昨季、坂本から主将を引き継いだ主砲は「やっぱりチームを引っ張ってもらう存在」と再認識。「ここからみんなで勝てるように頑張りたい」と誓った。4戦3発と大当たりの4番の活躍でチームは6連勝。阿部監督は「岡本がどっしりできるようになったというのがチームにとって一番大きい」とたたえた。その上で「岡本の(応援で)『レフトへほうり込め』を『ライトにほうり込め』に変えてほしい。本人もガチガチに意識しちゃうから」とファンに異例の〝お願い〟も飛び出した。(樋口航)巨人・丸佳浩外野手(35)が1点を追う八回に値千金の8号同点ソロをマーク。「手応えはよかった。強く振れるところを待っていたんですけど、たまたまそういう球が来た」と胸を張った。今季9度目の猛打賞で打率を・317に伸ばし、ヤクルト・サンタナを抜いて首位打者に。阿部監督は「ずっと好調を維持してくれている」と最敬礼した。

◆佐野が5試合連続安打をマーク。同点の五回には左翼線へ、一時勝ち越しの適時二塁打を放ち「奪三振能力の高い投手だったので、何とか食らいついて、いいところに落ちてくれた。最近は自分の打撃ができている」とうなずいた。チームは首位攻防第1Rに敗れたが「切り替えて、最高の準備をしたい。明日からもいい雰囲気で戦っていけるように」と前を向いた。

◆プロ野球史上初の快挙!! 巨人は12日、DeNA11回戦(東京ドーム)で今季5度目のサヨナラ勝ちを収め、今季最長に並ぶ6連勝。今季最多の貯金6とし、首位の座を死守した。6月24日に西武からトレードで加入した若林楽人(がくと)外野手(26)が、九回1死三塁で左前適時打を放った。同一シーズンに2球団でサヨナラ安打を放つのは、プロ野球史上初。ゲーム差なしで迎えた決戦を劇的な勝利で飾った。低いライナーが前進していた三塁手の横を抜けた。サヨナラの走者が生還。一塁を回った若林は、興奮のあまり二塁まで走った。一斉に駆け寄ったチームメートから手荒い祝福を受け、両目の下に貼ったアイブラックが耳にまでズレていた。「打ちやすい状況で回してもらって、楽に打席に入ることができた。初球から、投手に押されないように気持ちを強く持っていった」2-2で迎えた九回1死三塁。DeNA・京山が投じた初球を迷いなく振り抜いた。6月24日に松原聖弥とのトレードで加わったプロ4年目の右打者は、5月1日の日本ハム戦(ベルーナ)でサヨナラ本塁打を放っており、同一シーズンに2球団でサヨナラ安打を放ったのはプロ野球史上初。2安打1打点で新たな本拠地のお立ち台に上がり「今は頭が回っていないんですけど、明日も勝てるように頑張ります!!」と声を張り上げた。積極性と、全身がバネのような身体能力が持ち味。「7番・左翼」で5試合ぶりに先発起用した阿部監督は「ポテンシャルも素晴らしいし、独特な世界を持っている方。何かやってくれると期待感を持たせてくれる選手だと思ったので、僕も西武とのトレードをさせてもらいました」と意中の選手だったと明かす。北海道白老町出身で、休日は裸での外気浴が趣味。やや「独特」な個性も魅力的な男が、G党に名前を売った。

◆DeNAは救援陣がリードを守り切れず、サヨナラ負けで連勝は3でストップ。ゲーム差なしで迎えた巨人との首位攻防3連戦の初戦を落とし、首位浮上を逃して3位に後退した。三浦大輔監督(50)は「逃げ切れれば理想だったかもしれないけど、そう簡単にはいかなかった」と唇をかんだ。2-1の八回に3番手で登板した坂本が、先頭の丸に同点のソロを被弾。初球でストライクを取ったものの2球ボールが続き、4球目の直球を捉えられた。同点の九回は4番手の京山が先頭の大城卓に二塁打を浴び、1死三塁から若林にサヨナラ打を許した。七回から中川、船迫、大勢がいずれも三者凡退に抑えた巨人の救援陣とは対照的な出来となったが、指揮官は「(坂本は)ずっとしんどい場面で投げてくれている。一球の重みを感じて次につなげていけばいい。京山もこの経験を明日にどうつなげるか」と責めなかった。ブルペンを支えてきた山崎、伊勢らが不調のため2軍での調整を続けており、経験の浅い26歳の坂本らが懸命にカバー。三浦監督はかねて「秋にいいところでしっかりと投げられるようにやってもらえれば」と語っており、期待を込めて起用している。若き救援陣はシーズン終盤にさらなる力を発揮するため、敗戦を成長の糧としたい。(鈴木智紘)先発し6回1失点のDeNA・ジャクソン 「自分のベストの球である直球を軸に、相手の動きを見ながら変化球をうまく選択することができた。得点圏に走者を置いた状況で粘れたことはよかった」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
41355 0.539
(↑0.006)
-
(-)
62241
(+3)
210
(+2)
47
(+2)
38
(-)
0.240
(↑0.001
2.420
(↑0.01)
2
(2↑)
広島
39354 0.527
(↑0.006)
1
(-)
65224
(+4)
187
(+3)
32
(+1)
44
(-)
0.231
(↑0.001)
2.120
(↓0.01)
3
(1↓)
DeNA
42381 0.525
(↓0.007)
1
(↓1)
62276
(+2)
270
(+3)
51
(-)
43
(-)
0.251
(-)
2.910
(-)
4
(1↓)
阪神
40375 0.519
(↓0.007)
1.5
(↓1)
61230
(-)
221
(+3)
32
(-)
26
(-)
0.223
(↓0.001)
2.210
(↓0.01)
5
(-)
中日
36416 0.468
(↑0.007)
5.5
(-)
60190
(+3)
254
(-)
34
(+1)
26
(-)
0.233
(-)
2.650
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
32454 0.416
(↓0.005)
9.5
(↓1)
62278
(+3)
291
(+4)
54
(-)
39
(-)
0.235
(-)
3.400
(↓0.02)