阪神(☆6対5★)DeNA =リーグ戦13回戦(2024.07.07)・阪神甲子園球場=
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DeNA
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阪神
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勝利投手:桐敷 拓馬(3勝0敗0S)
敗戦投手:森原 康平(1勝4敗18S)
  DAZN
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◆阪神が劇的なサヨナラ勝利。阪神は2点ビハインドで迎えた8回裏、中野の適時打で1点差に迫る。続く9回には、2死満塁から代打・原口の適時打に相手失策が絡み2点を加え、試合を決めた。投げては、6番手・桐敷が今季3勝目。敗れたDeNAは、5番手・森原が踏ん張りきれなかった。

◆阪神が豊田寛外野手(27)が3年目で初めて3番でスタメンする。先発は6月22日のDeNA戦以来、今季4度目。不振の森下翔太外野手(23)が前日6日に出場選手登録を抹消。森下の代わりに右翼を務め、活躍を続けていた島田海吏外野手(27)は5試合ぶりのベンチスタート。先発は西勇輝投手(33)。6月は4試合で防御率0・96の安定感を誇ったが援護に恵まれず、1勝どまり(1敗)。7月最初のマウンドで4勝目を目指す。

◆DeNA知野直人内野手(25)が、1軍に合流し、出場選手登録された。今季は、春季キャンプ中に左太もも裏の肉離れで離脱。開幕を2軍で迎え、5月21日に今季初昇格したが、同26日に抹消された。イースタン・リーグでは65試合に出場し、打率2割5分2厘、4本塁打、30打点、8盗塁。代わりに、6日の阪神戦に先発した森唯斗投手(32)が抹消された。

◆阪神が2回で早くも円陣を組んだ。2回に3点を先制され、序盤から劣勢を強いられた。その裏の攻撃前、平田勝男ヘッドコーチ(64)がナインを集め、強い口調で指示を出した。DeNAの先発アンソニー・ケイ(29)とは初対戦。初回は無死一、三塁と攻めながら無得点に終わっていた。

◆阪神のファンクラブKIDS会員限定「七夕ねがい叶えます」企画で当選した大場帆貴くん(10)が、阪神原口文仁内野手と対面した。短冊に「病気で秋に手術することが決まりました。麻酔や点滴が怖いですが、大好きなタイガースの選手に会って『頑張れ』って言ってもらいたいです」と願いを書いた。19年の大腸がん手術から復帰した原口は「俺も不安はあったけど、看護師さん、先生、お父さんお母さんがそばにいて一緒に頑張ってくれるから、勇気を出して頑張れ! バモス!」と声をかけた。

◆阪神西勇輝投手(33)が今季最短の3回6安打3失点でマウンドを降りた。初回、先頭のDeNA1番桑原が味方の失策で出塁するも、後続3人をしっかり打ち取った。しかし2回、先頭の宮崎を内野安打で出塁させると、佐野に右前打、山本には初球を捉えられ、左翼への先制適時二塁打を献上。続く京田にも初球を右翼へ運ばれ、4連打で一挙3点を失った。3回は2死から佐野、山本に連打を浴び、申告敬遠で2死満塁のピンチも無失点で切り抜けたが、4回から西純にスイッチ。4勝目はならずマウンドを降りる形となった。西勇は6月は4度の先発で防御率0・96と抜群の安定感を見せていた。

◆阪神野口恭佑外野手(23)にプロ初安打が飛び出した。5回無死一塁で代打で登場。左腕ケイの直球を強くたたき、右前にライナーで運んだ。6打席目で生まれた。右翼手の度会が後逸する間に三塁まで進み、運もついてきた記念の一打となった。九産大から22年ドラフト育成1位で指名され、昨秋のキャンプ中に支配下選手登録。6月29日に初めて出場選手登録されていた。

◆DeNAドラフト1位ルーキーの度会隆輝外野手(21)が、痛恨のタイムリーエラーで阪神に反撃を許した。4点リードの5回無死一塁、阪神野口恭佑外野手(23)のプロ初安打となる右前打を後逸。一塁走者の小幡がホームに生還し、打者の野口は一気に三塁に進んだ。先発ケイが、次打者の近本に右前適時打を浴び、この回2失点。後続は抑えたが、ミスから手痛い失点を喫した。

◆阪神野口恭佑外野手(23)が立て続けに「プロ初」を刻んだ。5回に代打で初安打を放っていたが、そのまま守備に入り、6回に回ってきた2打席目には初打点を挙げた。1死満塁から中堅フェンス手前まで飛ばす犠飛を放った。打った瞬間、本塁打かと思われるような打球だった。1点差に迫る一打に、球場は耳をつんざくような歓声に包まれた。

◆DeNAアンソニー・ケイ投手(29)が、6回途中7安打3失点の粘投でマウンドを降りた。3失点は味方の失策が絡み、自責は0だった。1回に連打で無死一、三塁のピンチを背負ったが、最速158キロの速球を軸に、カットボール、スライダーなど変化球も交え、ピンチを脱した。4点リードの5回無死一塁、ルーキー度会が阪神野口の右前打を後逸。痛恨のタイムリーエラーで阪神に追い上げを許し、この回2点を失った。2点リードの6回には1死から宮崎が失策し、梅野に右前打、小幡に四球を与え、降板を告げられた。代わった京山が野口に犠飛を浴びたが、近本は中飛で1点のリードを守った。

◆阪神小幡竜平内野手(23)が走塁で頭脳プレーを見せた。8回1死一、二塁で、野口恭佑外野手(23)が二塁正面へのゴロ。一塁走者の小幡はタッチされそうになったが、急ブレーキをかけて、少し戻ってその場にとどまり、しゃがむような姿勢をとった。タッチに来た牧は小幡に覆いかぶさるようにつまずき、一塁転送を断念。併殺をとれなかった。DeNA側は小幡の動きを守備妨害ではないかと、球審に確認。責任審判の嶋田審判員はマイクをとり、場内に向けて「守備妨害ではないかと申し入れ、協議した結果、全く守備妨害ではありませんでした」とアナウンスすると、阪神ファンから大きな拍手が起きた。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が短冊にしたためた「サヨナラホームランを打てますように!」の願いはかなわなかった。1点を追う9回。先頭の大山悠輔内野手(29)が四球で出塁。本塁打なら逆転サヨナラ勝ち。7月7日の夜に完璧なお膳立てが整った。だが、ファウル2本で追い込まれ、最後は外角低めギリギリへの直球を見逃して三振。納得いかず、無念の表情をあらわにした。佐藤輝は2軍戦でサヨナラ弾を放っているが、1軍では未経験。

◆DeNAドラフト1位ルーキーの度会隆輝外野手(21)が、痛恨のサヨナラエラーで、グラウンドに座り込んだ。1点リードの9回裏1死満塁から投ゴロで2死満塁となった直後。代打原口の右前打で、ライトゴロを狙った一塁送球が大きくそれ、ボールは一塁側阪神ベンチ付近を転々。サヨナラの走者がホームにかえった。度会は5回と合わせて、計2失策となった。4点リードの5回無死一塁では、阪神野口のプロ初安打となる右前打を後逸。一塁走者の小幡がホームに生還し、打者の野口は一気に三塁に進んだ。先発ケイが、次打者の近本に右前適時打を浴び、この回2失点。後続は抑えたが、ミスから手痛い失点を喫した。4点リードから、痛恨の逆転サヨナラ負けとなった。

◆阪神が逆転サヨナラ勝ちを飾り、首位広島に1ゲーム差の3位に浮上した。一時は4点ビハインドを背負いながら、DeNA守備陣のミスにもつけ込んで反撃を継続。最後は1点を追う9回裏2死満塁、代打原口文仁内野手(32)の右前適時打が右翼手・度会の悪送球を誘い、劇的な勝利をもぎ取った。先発の西勇輝投手(33)が今季最短の3回6安打3失点で降板。2回に先頭のDeNA宮崎を内野安打で出塁させると、4連打で一挙3失点。3回は2死満塁のピンチを無失点で切り抜けたが、4回から西純にスイッチとなった。5回には佐野の犠飛で1点を追加されるも、直後の5回無死一塁で代打で送られた野口恭佑外野手(23)が流れを変えた。外の直球を捉えて右翼へプロ初安打を放つと、右翼度会が後逸。一塁走者の小幡が一気に生還し、続く近本が右前適時打で続いた。さらに6回1死満塁の好機で、再び野口が中犠飛を放ち1点差に。これがプロ初打点となった。しかし7回に登板した漆原が先頭の牧に中前打、宮崎に四球を与え1死一、三塁とされると、山本の中犠飛で再び突き放された。それでも2点を追う8回、中野拓夢内野手(28)の右前適時打で1点差に。最後は逆転サヨナラ勝ちを決め、七夕の7月7日の連敗を2で止めた。

◆DeNAが、阪神に痛恨のサヨナラ負けを喫し、2連敗で7カードぶりに負け越した。1点リードの9回2死満塁、阪神原口の右前適時打に右翼の度会が猛チャージ。ライトゴロを狙って、懸命に一塁に送球したが、無情にもボールは大きくそれ、三塁でストップしたサヨナラの走者の生還を許した。ミスでつかみかけた勝利を手放した。4点リードの5回無死一塁では、度会が阪神野口の右前打を後逸。痛恨のタイムリーエラーで阪神に追い上げを許し、この回2点を失った。2点リードの6回には、1死の宮崎が失策から1死満塁のピンチを背負って、2番手の京山が野口に中犠飛を浴びた。8回にも牧の失策から失点し、4失策で6点を奪われた。首位広島にゲーム差なしに迫るまで、あと1死だった。打線は2回に山本が先制の適時二塁打を放ち、京田の2点適時打でこの回3点を先行。3点リードの5回は佐野が犠飛、1点差に迫られた直後の7回には山本の犠飛で追加点を挙げたが、ミスが重く響き、19年以降負けなしだった七夕の試合で痛すぎるサヨナラ負けを喫した。【久保賢吾】京田(2回に2点適時打)「先制した直後だったので、積極的にいきました。追加点が取れて良かったです」

◆阪神が逆転サヨナラ勝ちを飾り、首位広島に1ゲーム差の3位に浮上した。一時は4点ビハインドを背負いながら、DeNA守備陣のミスにもつけ込んで反撃を継続。最後は1点を追う9回裏2死満塁、代打原口文仁内野手(32)の右前適時打が右翼手・度会の悪送球を誘い、劇的な2連勝をもぎ取った。「七夕」7月7日の連敗を2で止め、虎が勢いづきそうだ。7月7日、甲子園が歓喜に包まれた。逆転サヨナラのフィナーレで七夕の夜を彩った。1点を追う9回2死満塁。代打の切り札、原口が決めた。集中力を上げ、初球からコンパクトにスイング。狭い一、二塁間を抜けた。まず1点。同点だ。すると、「七夕」ならぬ「タナボタ」が起きた。前進守備から猛チャージをかけた右翼の度会がなんと右ゴロを狙い、一塁に送球。そのボールがそれてファウルグラウンドを転々とする間に、二塁走者の梅野もホームに駆け込んだ。あっという間に原口を中心に歓喜の輪ができた。「バモス! バモス!」と誰もが叫んだ。「ダッグアウトにいる時からこの場面をイメージしていました。必死のパッチで走りました。みんながベンチから飛び出たのが見えたので良かったです」と興奮気味。岡田監督も「おととい渡辺がいいところで打ったので、今日は原口かなと。こんな展開で勝つ方法もあるんだと思いましたね」と苦笑いだった。先発の西勇が早々に崩れ、5回表の時点で0-4と劣勢を強いられた。だがこの夜の阪神打線は粘り強かった。5回裏、野口のプロ初安打に敵失が絡むなどして2得点。6回も野口のプロ初打点となる犠飛で1得点。8回にも中野の右前適時打で1得点。じわじわと1点差まで詰めて9回を迎えていた。原口は桐敷、そして野口とともにお立ち台に上がった。全員でつかみ取った大逆転勝ちだ。原口は試合前、ファンクラブ会員で、手術を控えたファンの男の子と交流していた。3人の女の子のパパでもある原口は「うん、うん」と優しいまなざしを向けた。「いい思い出にして勇気をあげたかったし、手術を頑張ってもらいたかった」と振り返った。タイガースがたくさん勝利をして、みんなの人生が豊かになりますように-。原口は球団の短冊にそうしたためていた。「書いたことをこの場面で、できると思っていなかった」。照れくさそうにそう言って、ファンに手を振った。首位広島とはついに1ゲーム差。最高の夜になった。【柏原誠】

◆阪神が劇的なサヨナラ勝ちで2カード連続の勝ち越しを決めた。2点を追う9回2死満塁で、代打原口文仁内野手(32)が右翼へ安打を放つと、相手の悪送球を誘って一気に2点を奪い試合を決めた。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-やれやれというか、良かったいや、良かったっていうか、そらまあ、久しぶりのこういう展開やからな、どっちも点とってね、そういうシーソーゲームというか、今までは点の入らないシーソーゲームやからなあ、やっぱり動きがあったからなんか行けるんちゃうかというのはあったよ、やっぱりな、流れ的にな。-きょうは反発力があったいや、1試合だけやんか、そんなもん(笑い)。初めて言うてんのにそんなもん、今年初めてで、何試合してんのそんなもん。-相手のミスもあるがツキのある勝ち方はこれまでなかったツキというか、今年は結構ファインプレー捕られてるの多いよ、ほんとに多い、いいとこでな。初めてな、相手のミスでもらった点というか、久しぶりじゃないか、こんなの、うん。-野口のような若い選手が出てきてくれるといやそら当然出てこないと、しんどいよ、そら、去年のままじゃ、おーん。-しっかり内容のある打席をいやもうその通りよ、見たら分かるやん、そんなんなあ、おーん。最後お前、残そうと思ったら、足がつってます言いやがって(笑い)。帰ってこられへんやん、お前。一塁コーチャーがなあ、足つってます言うて、情けない(笑い)。初めてやもんなあ、守ってやらせて。-それだけ緊張もまあそうやろなあ、そら初めての出場みたいなもんやから、守ってなあ、おーん。そら初めて三塁まで走ったやろ。-打撃はやっぱりいいものがいや、そらいいよ、おーん。だからなあ、ちょっとずーっと右ピッチャーやったからな、で島田もよかったからな、なかなか使うチャンスなかったけど、今日は左やったからな、豊田な野口でな、2人で行こうと思っとったけどな。-原口が初球打ち。経験がある。まあ、ねえ、結局もうちょっとチャンスでなぁ、最後な、最後の詰めでやっぱりボール球を振るからやっぱりこういうふうになるんやで。もうちょっと楽にいけてるよ、おーん。もっとボール球を見切れたらな。まあ、でもな、なかなかファウル、ファウルで合ってくるのは難しいよ。チャンスとかで。やっぱり一発で仕留める方がな、そっちの方が大事、おーん。相手に与える影響も全然違うと思うし、なあ、おーん。-仮に12回までいっても岩崎、ゲラは使っていなかった。いや、もう使わん予定やった、今日は、おーん。最後もあれや、1点差違うたら富田やった。2点差やったら富田でいく予定やった。桐敷も使わんとこうかなと思ってたけど。1点になったらな、使わんとしょうがない、やっぱり。お客さんもみんなおるわけやからな。1点だと分からんていう展開になるからな。-2カード連続勝ち越しは交流戦前以来ああ、そう。そんなずっと忘れてたわ。

◆/虎党の願いが叶った\代打の切り札原口文仁がサヨナラタイムリー?プロ野球(2024/7/7)??阪神×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/a0pFo8runn

◆阪神が劇的なサヨナラ勝ちで2カード連続の勝ち越しを決めた。1点を追う9回2死満塁で、代打原口文仁内野手(32)が右翼へ安打を放つと、相手の悪送球を誘って一気に2点を奪い試合を決めた。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-最後のシーンはどんな気持ちでいやいや、ファースト投げたんでね。いま映像見てたら、いいボールやったらアウトでしたね。-予想外の幕切れ。原口が期待に応えた久しぶりやったんですけどね。もうあと(野手)2人しか残ってないし、渡辺と原口だったんだけど、まあ、ファーストを守るというのもあったし、おとといは渡辺がいいところで打ったのできょうは原口かなと思ったですね。-7月7日、七夕の夜に劇的な勝利劇的いうか、昨日ね、だから、連投なるんでね、(今日は)ゲラと岩崎を使わないようにって。本当はこんな展開を描いたんじゃないんだけど、こういう展開で使わないで勝つこともあるんだなって。最後はそう思いましたね。-下位打線が大きなポイントだったどっちかいうときょうはね、クリーンアップが全然機能してなかったんですけど、まあ、うまくつないでね、近本にヒットが出たので、そのへんで点が入るような感じって言うたらおかしいですけど、なんかこう躍動している感じはありましたね。下位からの打線でね。-近本、中野にタイムリーが出たのは明るい兆しかいやいや、まあだから、下位打線が塁に出ているからタイムリーになるので、だからいろんな点の取り方、バリエーションをね、まあいいときはそういう形で1、2番に打点が付くことが多かったし、そういう形はもっともっと早くつくっていかなければいけなかったかもわからないですね。-球場を一変させたのが野口どっちかを使おうと思っていたんだけど、豊田とね、豊田は先輩だから、もうそのくらいの理由しかなかった。もうね、いくなら思い切って3番でと思ったけど、(豊田は)だいぶ緊張してたっていうたらおかしいけど、いい結果を出してほしかったけど、これはまだまだこれからなんでね。-野口もそうですね。いい形で出たのでね、当然ピッチャーもね、どんどん代えるような展開でね、またチャンス来るかなと思って、あのへんが今日はね、6番くらいからの方がね、チャンスが来てたんでね。-3点差以上の逆転勝利は今季初ああそう、初めてって、俺も記憶にないから初めてなんでしょうね。-こういう展開で勝てたのは大きいいやいや、大きいていうか、いつも1点2点の延長ていうのが多かったけど、初めての点の取り合いでしょ。それを勝ちきったのはやっぱり大きいですね。-2カード連続の勝ち越し来週また2試合になるんでね、今日は2人休めたんでね、そういう意味ではいい休みになったと思うんで、オールスターまで何とかね、1つでも2つでも貯金増やせるような形でオールスター迎えたいと思いますね。

◆阪神野口恭佑外野手(23)が甲子園の七夕の夜空を彩った。4点を追う5回、先頭の同学年小幡が左前打で出塁。無死一塁で代打登場した。1ボール。DeNA左腕ケイの直球を強振すると、打球は流れ星のように一直線のライナーで右前にはずんだ。「めちゃめちゃうれしかったです。当たった瞬間抜けると思って一生懸命走った。三塁に行った瞬間、喜びが出てきました」右翼度会が後逸する間に一塁走者がホーム生還し、自身も三塁まで進んだ。1軍昇格後6打席目で飛び出したプロ初安打。運も味方につけた記念の一打となった。前日6日深夜にルーズリーフにしたためた「明日はヒットが打てますように」の願いがかなった。22年ドラフト育成1位入団。「プロに入れば一緒。そこからがスタートなので」。進路はプロ1本。九産大の恩師・大久保哲也監督(61)は「『育成でも行きたいです』とはっきり言っていました」と振り返る。入学当初は体が大きい方ではなかった。飛び抜けた存在ではなかった。それでもバットを振る数は人一倍多かった。全体練習が終われば個別練習、寮でもウエートトレーニング。趣味は筋トレ。同級生で現広島の中村貴と競い合うように飛距離を伸ばした。プロ入団時、母和香子さんに「何かほしいものある?」と聞いた。「自分のために使いなさい」と言ってくれた母はこの日も甲子園で観戦。初めてのお立ち台で「お母さんやったよー!」と叫んだ。仮契約の際には色紙に「下克上」と記した。ほんわかした笑顔の裏には熱いハートがある。プロ初打点も記録した。2点を追う6回1死満塁、中堅フェンス手前まで飛ばす犠飛を放った。そこから緊張と全力疾走で両足がつり、8回の二ゴロ後に代走植田と交代した。「これはやばいと相談して(笑い)。自分より(植田)海さんが走った方がチームのためになると思って諦めました。とりあえず体力をつけて、チームの戦力としてやっていけたら」虎の次世代スター候補は最後まで天然ぶりで笑いを誘いながら、充実の表情で球場を後にした。【村松万里子】

◆阪神の劇的な今季4度目のサヨナラ勝ちは、リリーフにとっても大きな白星となった。試合後、阪神岡田彰布監督(66)は「連投なるんでね、(今日は)ゲラと岩崎を使わないようにって。本当はこんな展開を描いたんじゃないんだけど、こういう展開で使わないで勝つこともあるんだなって。最後はそう思いましたね」と振り返った。終盤を任されてきた岩崎とゲラは5、6日のDeNA戦(甲子園)でともに連投。もし延長戦に入っていても、2人を登板させる予定はなかった。「いや、もう使わん予定やった、今日は、おーん。最後(9回)もあれや、2点差やったら富田でいく予定やった。桐敷も使わんとこうかなと思ってたけど。1点になったらな、使わんとしょうがない、やっぱり。お客さんもみんなおるわけやからな。1点だと分からんていう展開になるからな」。2人を休ませることにも成功した1勝となった。

◆阪神原口文仁内野手(32)はしっかり気付いていた。1点を追う9回2死満塁。代打で登場し、初球を打って一、二塁間を抜いた。ただ、右翼手の度会隆輝(21)は前進守備から猛チャージして「右ゴロ」を狙いにきた。原口は決して足が速くない。もし一塁がアウトなら当然、1点も入らず試合終了となる。ただ、原口は「見えていました。抜けた瞬間から(度会の)チャージがこっち(ライン寄り)に向かっていたので、本当に一生懸命、走りました」と抜かりなし。一塁送球が大きくそれて、結果的には珍しい形での逆転サヨナラシーンとなった。

◆阪神岡田彰布監督(66)が、プロ初安打&初打点で勝利に貢献した野口恭佑外野手(23)の裏側を明かした。この日右翼で先発したのは、豊田寛外野手(27)だった。「(野口か)どっちかを使おうと思っていたんだけど、豊田とね、豊田は先輩だから、もうそのくらいの理由しかなかった」。5回に代打で途中出場した野口は、この打席でプロ初となる右前打をマーク。敵失もからんで1点目を呼び込むと、6回にも中犠飛を放ち3点目を奪った。8回に二ゴロを放ち、一塁走者として残ったところで、代走植田を送られ交代。指揮官は笑いながら振り返った。「最後お前、残そうと思ったら、足がつってます言いやがって(笑い)。帰ってこられへんやん、お前。一塁コーチャーがなあ、足つってます言うて、情けない(笑い)。初めてやもんなあ、守ってやらせて」。それだけ緊張していたことの表れ? 「まあそうやろなあ、そら初めての出場みたいなもんやから、守ってなあ、おーん。そら初めて三塁まで走ったやろ」。それでもしっかり結果を残したプロ2年目の若手をねぎらっていた。

◆DeNAがミス連発で阪神にサヨナラ負けを喫し、2連敗で4位に転落した。1点リードの9回2死満塁、原口の右前適時打に度会が猛チャージ。右ゴロを狙って一塁に送球したが、ボールは大きくそれ、三塁でストップしたサヨナラの走者の生還を許した。歓喜に沸く阪神ナインの一方で、度会はグラウンドに座り込み、京田と牧に起こされ、引き揚げた。三浦監督は「前進守備で(ライトゴロを)狙いにいった中で、送球がちょっとそれた」と指摘。4点リードの5回無死一塁では右前打を後逸する適時失策を犯し「出てる限りは若いとか関係ないです。後ろにそらしちゃいけないところで慌てる必要もないですし、ミスをなくしていかないと上にはいけないです」と厳しかった。首位広島にゲーム差なしに迫るまであと1死だったが、ミスで勝利を手放した。6回に宮崎、8回には牧の失策をきっかけに失点。4失策が響き、19年以降無敗だった七夕の試合で敗れた。三浦監督は「(失策が)ほぼほぼ失点につながった。投手で言えば先頭の四球とか、取れるアウトをきっちり取る、勝負するところは勝負しないと」と苦言。試合後、度会は「すみません」と頭を下げ、バスに乗り込んだ。【久保賢吾】ケイ(6回途中3失点で勝敗つかず)「体の状態は良かったですし、5、6回はヒットを許し、ファウルで粘られたが、試合はつくれたと思います」牧(自らの失策を含む4失策でのサヨナラ負けに)「チーム力というか、ミスした方が負けるなとあらためて感じた。これから先、勝負どころになると思うので、そこに向けて全員でやっていくしかないです」

◆阪神が劇的なサヨナラ勝ちで2カード連続の勝ち越しを決めた。1点を追う9回2死満塁で、代打原口文仁内野手(32)が右翼へ安打を放つと、相手の悪送球を誘って一気に2点を奪い試合を決めた。広島●、阪神○の結果、セ・リーグは首位広島から4位DeNAまでが1ゲーム差。全球団が70試合以上消化したセ・リーグで、上位4球団が1ゲーム差以内は15年7月21日以来、9年ぶり。15年は巨人、阪神、ヤクルトの上位3球団が0差、4位DeNAが0・5差だった。15年以前には75、92年にも見られ、75年は8月3日、92年は7月28日に上位4球団が0・5差になっている。

◆阪神野口恭佑外野手(23)が甲子園の七夕の夜空を彩った。4点を追う5回、無死一塁で代打登場。DeNA左腕ケイの直球を強振すると、打球は流れ星のように一直線のライナーで右前にはずんだ。右翼手の度会が後逸する間に一塁走者がホーム生還し、自身も三塁まで進んだ。1軍昇格後6打席目で飛び出したプロ初安打。運も味方につけた記念の一打となった。創成館の同級生でもある阪神育成の川原は、1軍に初昇格が決まった野口の背中を押していた。18年に春夏連続で甲子園の土を踏み、高卒で一足早く阪神に入団した川原。野口は6月27日に2軍の名古屋遠征から帰寮すると、川原の部屋を突撃訪問した。すでに寝ていた川原は、野口の「行ってくるわ」の言葉をすぐに理解できなかった。「『おう』みたいな感じで終わりました」と笑う。それでも「あいつ(1軍に)行くんやと思って次の日の朝ばったり会ったので『稼いでこいよ』と言いました」。高校時代から夜遅くまでバットを振っていた印象が強い。「本当に野球が好きなんだなと思います。今もこっそりウエートトレしてるんじゃないですか」とニッコリ笑った。高校時代も今もずっと隣でその姿を見てきた。「(同い年の森下)翔太も(小幡)竜平も頑張ってほしいけど、やっぱり高校の同級生ですし。(2人に)負けないぐらい頑張ってほしい」とエールを送った。【阪神担当=村松万里子】野口の恩師、九産大の大久保哲也監督(自宅でテレビ観戦)「逆らわず右方向に、いい打球でした。彼らしい打球だなと思いました。うれしいですね。今日みたいに広角に打てる打者になってほしいです」野口の母和香子さん(甲子園で初安打、初打点を見届ける)「甲子園は特別な場所。そこで打ってくれたのが最高の恩返し。(初安打は)打った瞬間にヒットと分かったので、うれしくて叫びました。本当に『ありがとう』です」

◆阪神中野拓夢内野手が劣勢のチームを攻守でもり立てた。2点を追う8回2死満塁。カウント1-2と追い込まれながらも、右腕ウィックの154キロ直球を引っ張り込んだ。一、二塁間を破る右前適時打で、三塁走者を生還させた。初回、7回にも安打を放ち、6月27日中日戦以来、今季6度目の3安打猛打賞。終盤で1点差に迫る粘りの一打を決めた。「チャンスで回ってきましたし。2人を返そうとは思わずに、1点ずつ返そうという気持ちで打席に入っていました。追い込まれてからしっかりと真っすぐを強くたたけた。最後、抑えのピッチャーにもプレッシャーがかかる1点だったのかなと思います」守備でも魅せた。3点を先制された直後の2回1死二、三塁。2番度会の飛球が右翼手前に飛んだ。落ちれば1失点は避けられない打球だったが、懸命な背走から後ろ向きでキャッチ。ビッグプレーで追加点を防いだ。「打った瞬間はどうかなと思ったんですけど、追いながら捕れるかなと思ったので。しっかりと最短(距離)で捕ることができた。あそこで点が入らなかったところで、流れを止められた。良かったと思います」6月には16打席連続無安打と苦しんだ中、この試合で12試合連続安打。今季最長を更新している。苦しい試合展開の中、虎の選手会長が結果でチームをけん引した。【波部俊之介】

◆阪神小幡がつなぎ役として存在感を見せた。5回に先頭で左前打を放ち、野口の右前打と敵失で1点目のホームを踏んだ。「結果的にいい方向に行ってくれたかという感じです」。同い年の野口のプロ初安打に「やったーという同時に、やばい行かなと(笑い)」と笑顔。6回1死一、二塁では四球を選んで好機を広げると、8回にも中前打。しっかり打線をつないだ。

◆阪神石井がピンチで踏ん張り、3試合ぶりに無失点投球を見せた。8回に登板。度会に三塁への内野安打を許すと、自身の暴投で1死二塁。それでも3番オースティンを空振り三振。4番牧を歩かせた後、5番宮崎も空振り三振で打ち取った。「フォークで最近暴投が多くて梅野さんに迷惑かけているんですけど。梅野さんを信じて、フォークで2三振とれたので。引き続き、粘りながら頑張りたい」と振り返った。

◆阪神西勇輝が強力打線の前に、今季最短となる3回6安打3失点で降板した。0-0の2回。連打で無死一、二塁を招くと、まずは7番山本の左中間への適時打で1点を献上。続く8番京田にも右前2点打を浴び、4連打で3失点を喫した。それでもチームは逆転勝利。「中継ぎに迷惑をかけたので、次の試合ではしっかり投げたい。みんながつないで点を取ってくれた」と感謝を口にした。

◆阪神前川が土壇場の一打でサヨナラ勝利をお膳立てした。1点を追う9回1死一塁。右腕森原の直球を捉え、右前打で好機を拡大させた。直後の原口サヨナラ打につながる安打となった。4回にも中堅へ二塁打を放っており、今季13度目のマルチ安打。「なんとかつなごうと思った。結果ヒットになって良かったなと思います」と振り返った。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】阪神原口文仁が7月7日七夕のDeNA戦でサヨナラにつながるライト前ヒット!「たくさん勝利をしてみんなの人生が豊かになりますように」と願った通り、劇的な勝利となりました!

◆阪神・豊田寛外野手(27)が「3番・右翼」で先発出場する。スタメンは6月22日のDeNA戦(甲子園)以来、今季4度目。相手先発が左腕・ケイということもあって、起用されたとみられる。ここまで打率・333と結果を残す若虎が、対左投手の切り札として存在感を発揮する。

◆阪神の先発・西勇輝投手(33)が味方のミスをカバーした。一回、先頭・桑原の打球を三塁・佐藤輝がファンブル。今季9失策目で無死一塁と走者を背負った。それでも続くD1位・度会(ENEOS)を二ゴロに打ち取ると、オースティンは中飛。牧の打球は再び三塁を襲ったが、今度は佐藤輝がしっかりとさばいて、無失点で切り抜けた。チーム最年長右腕が熟練の投球で立ち上がりをしっかりと抑えた。

◆阪神の1、2番コンビが一回から躍動した。近本がフルカウントから9球目、ケイのカットボールを左翼線へはじき返し、二塁打を放つ。リードオフマンが3試合ぶりの安打で口火を切ると、続く中野が12試合連続安打となる左前打でつなぎ、無死一、三塁の好機を作った。1番・近本、2番・中野の連打は2日の広島戦(マツダ)以来。一回に限ると、4月2日のDeNA戦(京セラ)以来だった。しかし3番・豊田、4番・大山が連続三振。2死一、三塁で佐藤輝が四球を選び満塁とした。しかし前川が三振に終わって無得点に終わった。

◆阪神の先発・西勇輝投手(33)が二回につかまった。先頭の宮崎の打球は三遊間深くへのゴロ。一度はグラブに収めた遊撃手の小幡だったが、ボールを捕球しきれず内野安打とした。佐野に右前打を浴び、無死一、二塁となり、続く山本には初球を痛打されて先制点を献上。さらに続く京田にも初球を右前に運ばれ、4連打で3点を失った。さらにピンチは続く。投手・ケイは送りバントの構え。投前に転がった打球を処理した西勇だったが、二塁への送球を遊撃・小幡が捕球しきれず、西勇に失策が記録された。再び無死一、二塁で桑原は投犠打で1死二、三塁。内野は前進守備をひいた。度会の打球はふらふらっと右翼方向へ。これを二塁・中野が背走からスライディングでスーパーキャッチ。オースティンは左飛に打ち取り、これ以上の失点は許さなかった。

◆阪神が3点を追う二回の攻撃前に早くも円陣を組んだ。DeNAの先発・ケイの前に、一回は無死一、三塁の好機を作りながら、豊田、大山、前川が三振に倒れて無得点。反攻の兆しをみせたい打線だったが、梅野が二飛に倒れると、小幡、西勇が二ゴロに倒れて三者凡退に終わった。

◆阪神の先発・西勇輝投手(33)が今季最短の3回で降板した。二回に4連打で3失点を奪われ、三回も2死から連打などで満塁のピンチ。投手のケイを三ゴロに抑えて無失点で切り抜けたが、捉えた打球を放たれて修正の兆しがみられなかった。3回6安打3失点で今季最短のノックアウト。代わって四回のマウンドには6日に1軍昇格した西純矢投手(22)が上がった。

◆阪神・野口恭佑外野手(23)が待望のプロ初安打を放った。0-4で迎えた五回無死一塁。西純の代打で登場。左腕・ケイの153キロ直球をはじき返した。痛烈な打球が右前で弾む。あまりの強烈さに、右翼・度会が後逸。一走・小幡が一気に生還した(記録は安打と失策、打点はなし)。野口は2023年育成ドラフト1位で九産大から阪神に入団。昨年の秋季キャンプで存在感を示すと、同年11月に支配下契約を勝ち取った。6月28日にプロ初の1軍昇格を果たし、通算6打席目での初安打だった。野口の一打で勢いづく打線は近本が右前打を放って2-4と反撃開始した。

◆阪神・野口恭佑外野手(23)が待望のプロ初安打を放った。0-4で迎えた五回無死一塁。西純の代打で登場。左腕・ケイの153キロ直球をはじき返した。痛烈な打球が右前で弾む。あまりの強烈さに、右翼・度会が後逸。一走・小幡が一気に生還した(記録は安打と失策、打点はなし)。野口は2023年育成ドラフト1位で九産大から阪神に入団。昨年の秋季キャンプで存在感を示すと、同年11月に支配下契約を勝ち取った。6月28日にプロ初の1軍昇格を果たし、通算6打席目での初安打だった。野口の一打で勢いづく打線は近本が右前打を放って2-4と反撃開始した。野口は「打ったのはストレート。初球からボールがよく見えていましたし、甘い球をしっかり1球で仕留めることができてよかったです。次の打席もチームに貢献できるように頑張ります」とコメント。一方近本は「打ったのはカットボールかな。いい形で打線がつながっていたので、自分もなんとか1本出せてよかったです。このあと逆転して勝ち切れるように頑張ります」と話した。

◆阪神・野口恭佑外野手(23)が2-4で迎えた六回1死満塁の好機で第2打席に向かった。マウンドには代わったばかりの京山。カウント1-0から2球目、151キロ直球を捉えた。中堅フェンス手前まで運ぶ飛距離十分の中犠飛。五回に代打で登場し、プロ初安打となる右前打を放って逆転の機運を作っていた若虎にとってこれがプロ初打点となった。

◆難敵攻略に一役買ったのは、進境著しいDeNA・山本祐大捕手(25)だった。二回無死一、二塁で甘く入った初球のスライダーを逃さず、左中間への先制適時二塁打。二塁ベース上で右人さし指を掲げ「チャンスだったので積極的に割り切っていった」と振り返った。先頭の宮崎が遊撃内野安打で出塁し、続く佐野が右前打で好機を広げて迎えた打席だった。山本の一打に続いて京田も初球打ちで右前2点打を放ち、4連打で3点を先行。一気に主導権を握った。阪神先発の西勇輝には前回6月21日の対戦で7回無失点に抑えられるなど、甲子園では2022年から23イニング連続無失点に封じられていた。左右の揺さぶりで打たせて取る右腕に対し、DeNA打線は積極的にスイングを仕掛けて攻略。三回で降板に追い込んだ。山本の打率は試合前時点で・292、得点圏でも・296。定評のある守備力に打撃の勝負強さも加わり、正捕手として飛躍の一途をたどる。三浦監督は「状況判断ができて視野が広くなっている。打席でも、守っているときも」と攻守の成長を認める。球宴の初出場も決まった。球団の捕手では1960年の土井淳以来、64年ぶり2人目のファン投票による選出。本人は「まさか選ばれるとは」と謙遜したが、それに値する結果を残している。

◆阪神が間一髪でダブルプレーを逃れた。3-5で迎えた八回1死一、二塁の好機。途中出場の野口が放った打球はボテボテの二ゴロ。一走・小幡はDeNAの二塁手・牧のタッチをよけようとし、一、二塁間でうずくまるようにかがんだ。牧はタッチするも、一塁には送球できず。このプレーが守備妨害になるのでは、と三浦監督が審判団に抗議した。協議の結果、責任審判の嶋田がマイクで場内に説明。「協議の結果、まったく守備妨害ではありませんでした」と話し、2死一、三塁で試合は再開した。続く近本が四球で満塁の好機を作った打線は、中野が右前打を放って1点差に迫った。しかし、代打・島田が三ゴロに倒れ、同点とはならなかった。

◆阪神が逆転サヨナラ勝ち。1点を追う九回2死満塁から代打・原口文仁内野手(32)の右前打で同点。安打を処理したD1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=の「右翼ゴロ」を狙った一塁送球が乱れ、二走も生還した。二回、西勇輝投手(33)が4連打で3点を失い、3回で降板。2番手の西純矢投手(22)も五回に1点を奪われた。打線は野口恭佑外野手(23)の五回のプロ初安打をきっかけに2点。六回は野口の初打点となる中犠飛で詰め寄り、最大4点差から逆転勝ちを収め、チームは3位に浮上した(成績=38勝36敗5分、観衆=4万2600人)。

◆〝逆転サヨナラ〟を放ち、祝福される阪神・原口文仁=甲子園球場(撮影・渡辺大樹)

◆DeNAが5―6で阪神に逆転サヨナラ負け。森原がリードを守れず、守備の乱れも痛かった。敗れて引き揚げるDeNA・度会隆輝=甲子園球場(撮影・渡辺大樹)

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(80)はプロ初安打&初打点を記録した阪神・野口恭佑外野手(23)を絶賛した。新しい面白い選手が出現した印象だ。野口は「スタメンで使ってみたい」と思わせるタイプの選手。森下を2軍に落とした今、阪神には必要な右打ちの外野手で、一番の魅力は馬力で、そこから生まれた打球のスピードも素晴らしかった。最初の打席の右前打も、2打席目の中犠飛も、しっかりスイングできていた。特に犠飛は自慢の馬力を生かし切った打球で、飛距離も出る。プロ初安打の直後の打席で、落ち着いて自分の力を出し切れる点も評価したい。この日の3打席だけで評価は難しい部分もあるが、相当振り込んできたことは感じた。育成からはい上がった選手で、地道な練習を重ねたのだろう。3番を任された豊田との競争になるが、徹底的に競争させればいい。打線は全体的にしぶとさが戻ってきた。中野の復調気配が大きい。唯一の心配は大山。ワケのわからない三振をしてしまう。これでは困る。4番がドッシリ構えてくれないと、打線の復活とは言えない。

◆阪神が逆転サヨナラ勝ち。1点を追う九回2死満塁から代打・原口文仁内野手(32)の右前打で同点。安打を処理したD1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=の「右翼ゴロ」を狙った一塁送球が乱れ、二走も生還した。二回、西勇輝投手(33)が4連打で3点を失い、3回で降板。2番手の西純矢投手(22)も五回に1点を奪われた。4点を追う打線は野口恭佑外野手(23)の五回のプロ初安打をきっかけに2点。六回は野口の初打点となる中犠飛で詰め寄った。DeNAは4失策で投手陣は6失点ながら自責は1。最大4点差から4度目のサヨナラ勝利で2カード連続の勝ち越し。首位広島に1差の3位に浮上した阪神・岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=38勝36敗5分、観衆=4万2600人)。★テレビインタビュー編(抜粋)ーー最後のシーンは「ファースト投げたんでね。今映像見てたら、いいボールやったらアウトでしたね」★囲み編ーー良かった「久しぶりのこういう展開やからな、どっちも点取ってね。シーソーゲームというか、今までは点の入らないシーソーゲームやからな。やっぱり動きがあったから、なんか行けるんちゃうかというのはあったよ、流れ的にな」ーー反発力があった「1試合だけやんか、そんなもん。初めて言うてんのにそんなもん、今年初めてで、何試合してんの、そんなもん」ーー相手のミスもあるがツキのある勝ち方はこれまでなかった「ツキというか、今年は結構ファインプレー捕られてるの多いよ、いいとこでな。初めて相手のミスでもらった点というか、久しぶりじゃないか」ーー野口の存在は「そら当然出て来ないと、しんどいよ、そら、去年のままじゃ」ーー内容のある打席「その通りよ、見たら分かるやん。最後お前、残そうと思ったら、足がつってます言いやがって。帰って来られへんやん、お前。一塁コーチャーが足つってます言うて、情けない(八回に代走・植田が送られる)。初めてやもんなあ、守ってやらせて」ーーそれだけ緊張も「まあそうやろなあ、そら初めての出場みたいなもんやから、守ってなあ。そら初めて三塁まで走ったやろ」ーー打撃はいいモノが「そらいいよ、ずっと右ピッチャーやったからな。島田も良かったからな。使うチャンスなかったけど、今日は左やったから豊田と野口で。2人で行こうと思っとったけどな」ーー原口が初球を打った。経験がある「結局、もうちょっとチャンスでな。最後の詰めでボール球を振るからこういうふうになるんやで。楽に行けてるよ。ボール球を見切れたらな。でもなファウル、ファウルで合って来るのは難しよ。チャンスとかで。一発で仕留める方が、そっちの方が大事。相手に与える影響も全然違うと思う」ーー仮に延長十二回まで行っても岩崎、ゲラは使っていなかった「もう使わん予定やった、今日は。最後もアレや、1点差ちごうたら富田やった。2点差やったら富田で行く予定やった。桐敷も使わんとこうかなと思ってたけど。1点になったらな、使わんとしょうがない。お客さんもおるわけやからな。1点だと分からんていう展開になるからな」ーー2カード連続勝ち越しは交流戦前以来「ああ、そう。そんなずっと忘れてたわ」

◆阪神が逆転サヨナラ勝ち。1点を追う九回2死満塁から代打・原口文仁内野手(32)の右前打で同点。安打を処理したD1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=の「右翼ゴロ」を狙った一塁送球が乱れ、二走も生還した。二回、西勇輝投手(33)が4連打で3点を失い、3回で降板。2番手の西純矢投手(22)も五回に1点を奪われた。打線は野口恭佑外野手(23)の五回のプロ初安打をきっかけに2点。六回は野口の初打点となる中犠飛で詰め寄った。DeNAは4失策で投手陣は6失点ながら自責は1。最大4点差から4度目のサヨナラ勝利で2カード連続の勝ち越し。首位広島に1差の3位に浮上した。主な選手のコメントは以下の通り(成績=38勝36敗5分、観衆=4万2600人)。足をつって代走を送られた野口恭佑 「ホントに自分からちょっとこれは、言った方がいいかなと思って」八回の適時打に中野拓夢 「抑えのピッチャーにプレッシャーがかかる1点だったのかなと思います」今季3勝目の桐敷拓馬 「原口さんだからこそ流れを、勢いを持って来たのかなと思う」野口恭佑の初安打に小幡竜平 「同級生ですし、めっちゃうれしかったです」3回3失点の西勇輝 「中継ぎに迷惑をかけたので、次の試合ではしっかり投げたい」

◆DeNAは1点リードの九回2死から逆転サヨナラ負けを喫した。4失策がいずれも失点につながり、三浦大輔監督(50)は「全員で反省です。ミスをなくしていかないと上にはいけない」と苦言を呈した。九回は2死満塁で右翼手のドラフト1位・度会(ENEOS)が右前への当たりをさばき、右ゴロを狙ったものの一塁へ悪送球。ベンチの指示で右ゴロを視野に入れた前進守備を敷いていたが、送球が大きくそれる適時失策を犯した。

◆七夕の夜の〝虎祭り〟に甲子園のスタンドは揺れた。最後まであきらめない。中野がタイムリーを含む今季6度目となる猛打賞&12試合連続安打で、チームの逆転サヨナラ勝利に貢献した。「まずは1点ずつ返そうという気持ちで打席に入った。しっかりと真っすぐを強くたたけた」3-5の八回。先頭の前川が二失で出塁。小幡が中前打、近本が四球で歩いて2死満塁。中野は集中力を研ぎすました。ウィックの投じた154キロ直球に力負けしなかった。この日3本目となる安打は右前へ。1点差に詰め寄るタイムリー。相手のミスからの得点でダメージを与えた。「あの1点が最後、(DeNAの)抑え投手のピッチャーにもプレッシャーをかけられたと思う」一回には先頭の近本が二塁打で出塁した直後に左前へ。無死一、三塁とチャンスを拡大させた。七回は先頭で中前打。ともに得点にはならなかったが、中野のバットは右肩上がりだ。これで6月22日のDeNA戦(甲子園)からの連続試合安打を「12」に。打率は・249。昨季最多安打のタイトルに輝いた中野らしい数字ではないが、完全復活のデモンストレーションだった。この日は、近本も相手ミスから1点を入れた五回、なおも1死三塁から右前適時打を放った。岡田監督は「(昨年の)いいときは下位打線が塁に出て、1、2番に打点がつくことが多かった」とうなずく。リーグ制覇した昨季は8番木浪が出塁して、投手がバントで送り、近本&中野コンビが走者をかえす役目も果たした。「こういう試合を取れたというのはチームとして本当にすごく大きな1勝かなと思う」七夕の夜。中野から逆襲宣言だ。(三木建次)

◆勝利まであと1死で暗転した。DeNAは4失策がいずれも失点につながり、痛恨の逆転サヨナラ負け。三浦大輔監督(50)は守乱に「全員で反省です。ミスをなくしていかないと上にはいけない」と手厳しかった。1点リードの九回は2死満塁で右翼手のドラフト1位・度会(ENEOS)が右前への当たりをさばき、右ゴロを狙ったものの一塁へ悪送球。ベンチの指示で右ゴロを視野に入れた前進守備を敷いていたが、送球が大きくそれる適時失策で万事休した。度会は4-0の五回無死一塁でも鋭い右前打のバウンドを合わせられずに後逸する適時失策を記録しており、試合後は足早にバスに乗り込んだ。指揮官は「あそこは止めること。慌てる必要はなかった」と指摘した。チームは4位に後退。自身も失策を記録した主将の牧は「実力不足。ミスした方が負けると改めて感じた」と自らに言い聞かせた。(鈴木智紘)

◆大、大、大逆転! 阪神はDeNAに6-5で今季4度目のサヨナラ勝ち。九回2死満塁で代打・原口文仁内野手(32)の右前適時打が一塁悪送球を誘った。貯金2とし、3位に浮上。3点以上のビハインドをひっくり返したのも今季初で反発力もアップ! 織姫と彦星が年に一度会う七夕の日。虎の願いごとは絶対にかなう!七夕の夜に、甲子園で奇跡が起きた。天の川のようにウオーターシャワーが輝く。ライトゴロが〝サヨナラ打〟に変わった。白球が一塁ベンチ付近を転々とし、虎戦士が飛び跳ねる。原口は何度も何度も右手を天に突き上げ、喜びを味わった。「(度会の一塁送球が)それたのも分かりました。ランナーを確認して、かえってきたので、『サヨナラやな』と思って、よかった」九回2死満塁。代打として登場し、森原の初球、151キロをとらえた。一、二塁間を破る。前進守備を敷いていたドラフト1位・度会(ENEOS)は猛然とダッシュし、一塁を狙った。映像を確認した岡田監督が「いい球やったらアウト」と冷や汗をかいたシーン。送球はベンチ方向に逸れ、誰も捕ることができなかった。ヒットを放ったにもかかわらず、一塁を駆け抜けていた原口は振り返って、劇打になったことを確認。ようやく白い歯がこぼれた。

◆プロ初ヒットを放った阪神・野口恭佑外野手(23)の父・峰誠(ほうせい)さん(49)が祝福メッセージを寄せた。この日は仕事のため、試合途中から長崎・雲仙市の実家で観戦。言葉にしてきた夢をかなえた息子の姿を、目に焼き付けた。恭佑、初ヒット、初打点、おめでとう。仕事中にすごい数のLINEが来ていて驚きました。信じられない。まだ恭佑がテレビに映っているのが変な感じがするのに...。本当にホッとしました。恭佑は早打ちだし、それが持ち味。初球を打つんじゃないかなと思っていたら、いずれもファーストストライクでしたね。1軍昇格が決まった6月27日、ちょうど1軍の試合が終わったくらいに本人から連絡が来ました。「1軍呼ばれた」って。いざ上がると大丈夫なのかって緊張して仕方がなかったですね(笑)。恭佑は「大人になるにつれて『プロ野球選手になりたい』と言葉にするのが難しくなった」と言っていたんです。私もそう思っていて。でも大学のときに社会人という選択肢もありながら、恭佑が「プロ一本でいきたい」と。自分たちは「そんなに簡単なものじゃない」と話していたんですが、恭佑の覚悟はしっかりしていた。七夕の日に、幼いころから口にしてきた夢がかなったんだなと思いました。

◆サクセスストーリーのページをめくった。快音を響かせ、白球が右翼の芝生にバウンドする。育成で入団し、2年目の野口恭佑外野手(23)がプロ6打席目で初めてHランプをともし、初めてのお立ち台で喜びの声を上げた。「本当に1打席魂込めて、集中していたので打ててよかった。歓声がすごかった。お母さんやったよー!」恩返しの瞬間は五回だった。同学年の小幡が左前打で出塁。打席に入ると、1ボールからケイの153キロ直球を痛烈にはじき返した。「前日からケイ投手の映像を見ていたので、準備が結果につながった」。強い打球を右翼手・度会が後逸し、小幡が生還。野口も三塁に到達して大きく両手を挙げ、「やっと壁を越えられた」と息をついた。

◆七夕の夜に奇跡が起きた。あれほど打たなかった阪神打線に、次々とヒーローが生まれる奇跡。そして、DeNAが痛恨の失策を繰り返す奇跡。重なり合って、歓喜の逆転サヨナラ勝ちだ。6得点。ということは6度、ホームインのシーンがあったわけで、それだけ甲子園を埋め尽くしたファンが喜んだということになる。最近、せっかく見に行ったのに、1度しか喜べなかったファンや、一度も喜べなかったファンのみなさまへ。ようやく、阪神打線が点の取り方を思い出したようです。これからは期待して、甲子園へ行きましょう。テレビの前で楽しみましょう。1日前の6日に甲子園にやってきたのは、南信男元球団社長。球団を離れた今も、タイガースをこよなく愛し続ける元社長は、到着するなり虎ソナに質問攻め。「どうなっとるんや、この点の取れない状況は! いつになったら点が入るんや!」そんなことを一記者に問われても困るので、OBルームに識者が集まっていますよと言って逃げた。すると、元社長はOBルーム内で川藤OB会長、暗黒時代のエース・藪恵壹氏(サンケイスポーツ専属評論家)らに、同じ質問を激しくぶつけていた。納得がいく答えが得られたのかどうかは知らないが、「要するに点が入らないと、喜ぶシーンがないということ。プロ野球は興行なんやから。ファンを楽しませてくれないと」とつぶやきながら、スタンドへ。6日は2点しか入らなかったが、勝って満足だっただろうし、昨夜は6点取っての逆転サヨナラ。元社長も叫んでいることだろう。でも、おっしゃる通り。甲子園の大観衆が喜んでいる光景を眺めて、「興行、大成功!」とつぶやいてしまった。

◆七夕の夜に願いがかなう...九回代打での同点タイムリーが(度会のエラーが重なり)サヨナラの一打となった原口に涙が出るよー!! かつて、がんを克服した原口が試合前に手術を控えた少年を激励したそうだけど、そのどんな言葉より勇気を与える一打となっただろう!「大丈夫、手術は絶対に成功するさ!(全国の虎党の思いで成功させたるわ!!)そやから秋のアレンパまでに元気になっとけー!!」プロ初安打を放った野口のお立ち台での「お母さん、やったよー!」の絶叫にもいい年して感動しちまったじゃねーか!! さて、試合は二回にDeNAに3点を先取されたので、これまでの2点打線の阪神なら終わっていたはずなのに...逆転サヨナラ勝利!! 七夕の夜だからベイスターズに味方するはずなのに、彦星さまも織姫さまも虎党にくら替えしたか(?)。この(白)星がアレンパへ一気に傾く予感の夜となったのだ!!

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
38344 0.528
(↓0.007)
-
(-)
67217
(+1)
179
(+2)
31
(-)
44
(-)
0.231
(↓0.001)
2.070
(-)
2
(-)
巨人
39355 0.527
(↑0.006)
0
(↓1)
64233
(+7)
205
(+3)
44
(+2)
38
(-)
0.239
(↑0.001)
2.430
(↑0.01)
3
(1↑)
阪神
38365 0.514
(↑0.007)
1
(↑1)
64224
(+6)
216
(+5)
32
(-)
26
(-)
0.224
(↑0.002
2.230
(↓0.04)
4
(1↓)
DeNA
39371 0.513
(↓0.007)
1
(-)
66262
(+5)
260
(+6)
47
(-)
42
(-)
0.251
(↑0.002
2.940
(↑0.03)
5
(-)
中日
35386 0.479
(↑0.007)
3.5
(↑1)
64180
(+2)
242
(+1)
32
(-)
25
(-)
0.233
(↓0.001)
2.640
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
32424 0.432
(↓0.006)
7
(-)
65273
(+3)
281
(+7)
54
(-)
37
(-)
0.236
(↓0.001)
3.410
(↓0.04)