中日(☆2対1★)広島 =リーグ戦13回戦(2024.07.07)・バンテリンドーム=
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広島
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中日
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勝利投手:マルティネス(1勝2敗26S)
敗戦投手:栗林 良吏(0勝3敗22S)
  DAZN
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◆中日がサヨナラ勝利。中日は初回、カリステの適時打で1点を先制する。その後同点とされるも、9回裏には代打・板山の適時打が飛び出し、試合を決めた。投げては、先発・松葉が6回1安打1失点の好投。4番手・マルティネスが今季初勝利を挙げた。敗れた広島は、4番手・栗林が精彩を欠いた。

◆中日ライデル・マルティネスは通算280試合の登板で149セーブ。史上19人目の通算150セーブに王手をかけている。達成すれば外国人投手ではサファテ(ソフトバンク)234S、クルーン(巨人)177Sに次いで3人目。281試合目で到達なら、09年クルーン250試合、10年馬原(ソフトバンク)267試合、19年山崎(DeNA)275試合に次ぐ4位のスピード記録になる。

◆愛知県出身の4人組バンド「緑黄色社会」がセレモニアルピッチとミニライブを行った。ベース穴見真吾(26)以外のギター&ボーカル長屋晴子(29)、キーボードpeppe(28)、ギター小林壱誓(28)は中京大中京(愛知)出身で、同校の後輩でもある高橋宏が打席に立った。代表して投げた長屋は、高校時代の野球部OBと東京で練習してきた成果を披露。51キロながらノーバウンドで捕手のミットに球をおさめ「ホッとしました。目標はノーバンだったので、それはかなえられた。75点です」と振り返った。中日が劇的なサヨナラ勝ちを決めた試合後には、初のバンテリンドーム凱旋(がいせん)のミニライブを開催した。この日試合観戦した大入り満員の3万6288人の大半がスタンドに残り、ペンライトを手に観賞。長屋は「選手のみなさんから素晴らしいバトンをいただいた」とライブをスタートさせた。「始まりの歌」「サマータイムシンデレラ」「Mela!」「花になって」の4曲を演奏。「あこがれの場所でライブができる」(長屋)と、地元最大のコンサートホールでもあるバンテリンドームでのライブで、息の合った演奏を披露した。

◆広島が、5位中日に今季2度目の3連戦3連敗を喫した。直近7試合で1勝6敗。首位キープに黄信号がともった。1-1で迎えた9回、4番手の栗林良吏投手(27)が先頭・田中に四球。初球からバントの構えを見せた次打者の福永を2球で2ストライクと追い込んだが、4球目に三塁ゴロを打たれて一塁走者の二塁進塁を許した。その後、暴投なども絡み1死満塁。代打板山に4球目のフォークを右前に運ばれた。「あの2人(田中、福永)で結果的に最悪な流れにしてしまった。野手、他の投手がいい試合でつないでくれたので、独り相撲のような投球をしてしまって申し訳ない」。守護神は敗戦の責任を1人で抱え込んだ。打線は4回まで先発松葉に完全投球を許し、5回小園の二塁打から犠打、犠飛で奪った1点止まり。中日の4継投の前に3安打に終わった。これで中日には3勝9敗1分けと、大きく負け越している。新井貴浩監督(47)は「うちのクローザーなんでね。栗林で負けたらしょうがないと。切り替えて次の登板に備えて欲しい」と、守護神を擁護。3カード連続負け越しには「対戦相手、投手との巡り合わせでタフな試合が続いている。しっかり粘って戦えているので、いい経験にして少しずつ成長していきたい」と前を向いた。

◆中日板山祐太郎が今季3度目の3連勝を決めた。9回1死満塁で代打で登場し、一、二塁間を破る自身初のサヨナラ打。「心臓の音が聞こえるぐらい緊張していたが、集中していた。最高」と満面の笑みを浮かべた。かつて自主練習を共にした広島秋山の前で殊勲打を放ち「いいところを見せられてうれしい」と喜んだ。チームは3連勝で、5位のままながら首位・広島に3・5ゲーム差に迫った。

◆男女4人組バンド・緑黄色社会のボーカル、長屋晴子(29)が始球式に臨んだ。自身のSNSアカウントにちなみ、HARUYAMAのネームに555の背番号が入った中日のユニホームで登場。中京大中京高の後輩、中日・高橋宏斗を打席に迎え、投じたボールはノーバウンドで捕手のミットに収まった。「ノーバウンドで届けることができて、ホッとしています。大事な選手なので当てちゃいけないと思ったら左にそれましたね。ストライクゾーンに入れたかったですけどそれは次回の目標にします」ベースの穴見真吾は愛知出身、ギター・小林壱誓、キーボード・peppeは中京大中京高出身で、始球式後には同校出身の高橋宏と広島・堂林翔太と中村健人ともに記念撮影した。長屋は「胸熱でしたね。愛知出身であることを皆さんに知ってもらいたい。親近感を感じてほしい」と笑みを浮かべた。

◆中日がサヨナラ勝ちで3連勝。同点の九回に栗林を攻めて3四球で1死満塁とし、代打・板山祐太郎外野手が決勝の右前打を放った。4番手で九回を抑えたマルティネスが今季初勝利。広島は五回に堂林の犠飛で追い付いて以降、本塁が遠かった。

◆広島は栗林が自滅してサヨナラ負けとなり、同一カード3連戦3連敗となった。同点の九回に登板し、先頭の田中に四球。その後も制球が定まらずに暴投と四球などで1死満塁に。ここで代打・板山に決勝打を許し「独り相撲のような投球をしてしまって申し訳ない」と唇をかんだ。これで中日には3勝9敗1分け。新井監督は「しっかり粘って戦えてはいる。いい経験にして少しずつ成長していきたい」と前向きに捉えた。

◆七夕の願いを乗せた打球が右前へ抜けると、バンテリンドームを埋めた3万6288人の観衆がドッと沸いた。中日・板山がプロ9年目で初のサヨナラ打。一塁へ到達するとベンチから飛び出したナインからウオーターシャワーを浴びた。「抜けた瞬間、最高にうれしかった。本当にみんながうれしそうに走ってきてくれた。その光景は忘れられない」1─1の九回1死満塁で、大砲候補として期待される石川昂の代打で打席へ。守護神・栗林の4球目の浮いたフォークを捉えると、一塁へ駆けながら固く右拳を握り締めた。大瀬良からプロ2号ソロを放って2─1での勝利に貢献した6日の2戦目に続き、2試合連続でヒーローになった。昨秋に8年間所属した阪神から戦力外通告を受け、育成契約で中日に加入。内外野を守れる守備力を買われ5月に支配下契約を勝ち取ると、ここまで27試合に出場し打率・329、1本塁打、8打点と躍動している。立浪監督はこの日は代打の切り札として温存していたことを明かし「打ってくれと願った。よく決めてくれた」と絶賛した。この日は家族を本拠地に招待していた。ベンチスタートだったが、最後の最後に〝七夕の奇跡〟を起こした。自宅で飾る七夕の短冊には「子供たちに良いところを見せられるように」と記したと明かし、「いいところを見せられてよかった」と胸をなでおろした。チームは今季2度目のサヨナラ勝ちで首位広島に同一カード3連勝を飾った。借金3で5位ではあるが、首位とのゲーム差は3・5。戦力外、育成枠からはい上がった元虎戦士が貧打にあえぐ竜を救う。(柏村翔)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
38344 0.528
(↓0.007)
-
(-)
67217
(+1)
179
(+2)
31
(-)
44
(-)
0.231
(↓0.001)
2.070
(-)
2
(-)
巨人
39355 0.527
(↑0.006)
0
(↓1)
64233
(+7)
205
(+3)
44
(+2)
38
(-)
0.239
(↑0.001)
2.430
(↑0.01)
3
(1↑)
阪神
38365 0.514
(↑0.007)
1
(↑1)
64224
(+6)
216
(+5)
32
(-)
26
(-)
0.224
(↑0.002)
2.230
(↓0.04)
4
(1↓)
DeNA
39371 0.513
(↓0.007)
1
(-)
66262
(+5)
260
(+6)
47
(-)
42
(-)
0.251
(↑0.002)
2.940
(↑0.03)
5
(-)
中日
35386 0.479
(↑0.007)
3.5
(↑1)
64180
(+2)
242
(+1)
32
(-)
25
(-)
0.233
(↓0.001)
2.640
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
32424 0.432
(↓0.006)
7
(-)
65273
(+3)
281
(+7)
54
(-)
37
(-)
0.236
(↓0.001)
3.410
(↓0.04)