ヤクルト(★3対10☆)巨人 =リーグ戦12回戦(2024.07.05)・明治神宮野球場=
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巨人
401000203101502
ヤクルト
0100011003821
勝利投手:戸郷 翔征(7勝4敗0S)
敗戦投手:小川 泰弘(2勝4敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(6号・7回表ソロ),岸田 行倫(3号・9回表3ラン)
【ヤクルト】山田 哲人(6号・6回裏ソロ)

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◆巨人が快勝。巨人は初回、ヘルナンデスの適時打などで4点を先制する。その後も丸や岸田の本塁打が飛び出すなど、終わってみれば15安打で10得点を挙げた。投げては、先発・戸郷が7回途中3失点の好投で今季7勝目。敗れたヤクルトは、投手陣が崩壊した。

◆ヤクルト長岡秀樹が巨人戦で好成績を残しているこのカードでの長岡は昨季打率2割3分8厘だったが、今季はここまで11試合出場して38打数17安打の打率4割4分7厘。チーム内ではサンタナの3割2分5厘を上回る高打率だ。特に神宮球場では13打数9安打、打率6割9分2厘の大当たりで、本拠地巨人戦は2試合連続で猛打賞を記録中。今日も得意相手から安打量産となるか。

◆/最高で最強のドミニカン\ヘルナンデスが先制タイムリーヒットその後も猛攻が続き初回に一挙4得点?プロ野球(2024/7/5)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #giants pic.twitter.com/kAjsx4upm6

◆巨人岸田行倫捕手(27)が1本塁打を含む3安打6打点の猛打賞で大暴れした。1回2死二、三塁から左前に2点適時打、3回は中犠飛で得点に結びつけた。9回には2死一、二塁でヤクルト清水から3号3ランでとどめを刺した。扇の要は「走者がいたときに打てて良かった。ここから満足せずにやっていきたい」と謙虚だった。

◆"甘さ"を断ち切ったエースが節目の勝利をつかんだ。巨人の戸郷翔征投手(24)がヤクルト戦で7回途中を7安打3失点にまとめ、今季7勝目でプロ通算50勝に到達。高卒6年目の今季は開幕投手を任され、エースへの階段を順調に上ってきた。"大好物"を我慢している右腕が熱帯夜の神宮で堂々たる投球をみせ、チームに連勝をもたらした。甘さNGで、徹底して厳しく攻めた。戸郷は初回1死二塁、ヤクルト山田を低めに落としたフォークで三ゴロ。続く村上も追い込んだ後、再び低めフォークで空振り三振に仕留めた。初回4点の援護をアドバンテージに主導権を渡さなかった。節目の通算50勝を挙げ「僕だけの力じゃない。たくさんの方のおかげ」と感謝した。50年の2リーグ制以降、高卒6年目以内での到達は球団6人目だった。大好物はポテトチップスの「九州しょうゆ」の右腕に変化があった。「僕らしくないでしょ」と笑いながら続けた。「今年はお菓子を制限してるんです。もし、お菓子食べて負けたらどうしようと考えるようになって」と明かした。2年連続のチーム勝ち頭で、昨年11月末の時点で今季の開幕投手をたくされた。責任感が強まる中、自然と心境に変化があった。誘惑の断ち切り方に、独特のメソッドを確立する。スーパーマーケットで欲しいお菓子が目に飛び込むと、レジには持っていく。ただ買ったことに満足感を得て、家では食べない。お菓子がたまった時は「高校の同級生とかに袋に詰めてあげる」。友人へのプレゼント用と割り切り、揺れ動く心を制御する。甘い誘惑がやってくると、「食べて負けたらどうしよう」と野球のことを考える。体重の増減がなくなり、調子の安定を感じている。5点リードの中、7回1死一、二塁でマウンドを譲った。「投げ切らないといけない場面。あのようなところで降りてるようでは」とベンチでは自分への怒りがこみ上げた。クオリティースタートだったが、自分にも甘くなかった。【上田悠太】戸郷がプロ通算50勝目を挙げた。戸郷はプロ6年目、通算111試合目で到達。巨人投手の50勝達成は40年沢村の73試合が最速で、111試合は17年菅野の109試合に次いで球団史上9位のペース。戸郷と同じく高校から入団した桑田の50勝はプロ5年目の90年7月17日、通算113試合目。年数は桑田より1年遅い戸郷だが、試合数では桑田より2試合早かった。

◆巨人エリエ・ヘルナンデス外野手(29)が早くも6度目の猛打賞をマークした。1回無死一、三塁でヤクルト小川から先制適時打を放つと、7、9回にも安打を重ねた。15試合連続安打で5試合ぶりの猛打賞。ここまで29試合に出場し無安打は3試合のみ。打率3割5分9厘、5本塁打と存在感を示している。「チームのために貢献しようと思って毎試合、出ている。結果に表れてうれしい」。来日した夫人の話題には「彼女のためにもこれからも頑張りたい」と誓った。

◆打率、打点で2冠のヤクルト・ドミンゴ・サンタナ外野手(31)が、途中交代した。2回先頭で左翼線への二塁打で激走を見せたが、3回守備からベンチに退いた。高津監督は「ゲーム前からちょっと下半身に張りがあるというところで、まあ本人はいけるとは言っていたんですけど、走る姿を見てこれはちょっと代えた方がいいんじゃないかなと思いました」と説明。今後については様子を見るという。

◆"甘さ"を断ち切ったエースが節目の勝利をつかんだ。巨人の戸郷翔征投手(24)がヤクルト戦で7回途中を7安打3失点にまとめ、今季7勝目でプロ通算50勝に到達。高卒6年目の今季は開幕投手を任され、エースへの階段を順調に上ってきた。"大好物"を我慢している右腕が熱帯夜の神宮で堂々たる投球をみせ、チームに連勝をもたらした。エースの立場を築きつつ、駆け出しの頃と変わらぬ姿がある。戸郷はジャイアンツ球場でファンの列がなくなるまでサインや写真撮影を続ける。「僕らにとっては、いつものことかもしれないけど、来てくれる人はそうじゃないかもしれないでしょ」と言う。宮崎・都城市で育った。普段はプロ野球を生で見に行くことはなかなか難しい土地だが、2月は様変わりする。巨人やソフトバンクの春季キャンプを巡った。テレビの世界のヒーローだったプロ野球選手と生で接し、目を輝かせた。亀井外野守備兼走塁コーチ、杉内投手チーフコーチ、松田宣浩氏らに帽子や色紙にサインをもらったのを今も覚えている。「子供の時にもらったのが、やっぱりうれしかった。その経験があるんです」。貫く行動の原体験だ。【巨人担当=上田悠太】

◆6日の巨人戦の先発へ向け調整したヤクルト・高橋は「いつも巨人戦はよく本塁打が出る。球場も神宮で狭いので、低めに集めていければ」と長打を警戒した。6月13日のソフトバンク戦では四回途中7四死球、5失点で降板しており「ボール、ボールとなればリズムも悪くなる。安打は仕方ないと思ってゾーンで勝負して、ソフトバンク戦みたいなことがないように」と誓った。

◆巨人打線が試合開始直後から牙を向いた。一回、試合前時点でリーグ2位の打率・305を誇る先頭の丸が中前打で出塁。さらに吉川が右前打で続いて一、三塁とし、3番・ヘルナンデスが初球の真っすぐをはじき返して15試合連続安打となる中前適時打。3連打でヤクルト・小川から先制に成功し、今季途中加入の助っ人は「貴重な先制点になってよかったよ」と喜んだ。打線の勢いは止まらない。内野ゴロの間に追加点を挙げ、2死二、三塁から7番・岸田が左前打を放った。「追い込まれていたので食らいついていきました」とカウント1-2からの一打で2点を追加。初回に一挙4得点を記録し、序盤から試合の主導権を握った。投げては戸郷が粘りの投球を披露した。23、24日に開催されるオールスターゲームに自身初の選手間投票による選出で出場する右腕。二回、2死三塁から中村に右前適時打を浴びたものの、最少失点で切り抜けた。三回まで毎回安打を許したが、味方の援護を受けて腕を振った。第2戦の舞台でもある神宮での投球に「神宮はジャイアンツ自体の戦績もあまりよくない。勝っていい思いでオールスターを迎えられたら」と話していた戸郷。日中は気温35度、日没後も30度を超える屋外のマウンドで貫禄を見せた。

◆ヤクルト・中村悠平捕手(34)が「8番・捕手」で3試合ぶりに先発出場。0―4の二回2死三塁で右前適時打を放ち「点差はあるが1点ずつ返していく」と語った。巨人先発の戸郷に対し1ストライクからの2球目、高めのスライダーをきっちり右方向へとはじき返した。三走が生還し、自身6月2日の楽天戦以来の適時打をマークした。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(34)が先発。一回にいきなり4点を失うなど、5回7安打5失点で降板した。一回、先頭の丸に中前打、吉川に右前打を打たれ無死一、三塁とされると、続くヘルナンデスに中前打を浴び先制を許した。さらに1死満塁から立岡の二ゴロの間に追加点を許し、2死二、三塁から続く岸田に2点打を打たれた。味方が1点を返した直後の三回も1死一、三塁のピンチを招き、岸田に中犠飛を許すなど波に乗れず。好投手、戸郷との投げ合いで手痛い序盤での大量失点となった。

◆3試合連続ハイクオリティースタート(先発で7回以上、自責点2以下)中と好投が続く巨人・グリフィンが6日のヤクルト戦(神宮)に先発する。最高気温は34度の予報だが、来日2年目左腕は「生まれ育ったフロリダも結構ジメジメしていて暑いのは変わらない。そういった点では不慣れではない。前回よかったこと、よくなかったを踏まえて臨みたい」と頼もしかった。

◆巨人・丸佳浩外野手(35)が6号ソロを放った。5|2の七回先頭。ヤクルト2番手・石山が投じた変化球を完璧にとらえ、右翼席までかっ飛ばした。一回にも中前打を放っており、6月28日の広島戦(東京ドーム)以来の一発で5試合ぶりのマルチ安打を記録。頼れるリードオフマンがバットで先発の戸郷を援護した。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(31)が5月25日以来の「3番・二塁」で出場。1―5の六回に左翼席へ豪快な6号ソロを放ち「初球から積極的に仕掛けることができ、甘い球を一発で仕留めることができた」と振り返った。4点を追う六回先頭。巨人戸郷の初球、甘く入った直球を完璧に捉えた。これで巨人戦の本塁打は今季3発目(他3本は交流戦)となった。

◆巨人が15安打10得点で快勝した。一回に岸田の2点打などで4点を先取し、三回は岸田の犠飛で加点。岸田は九回に3ランを放ち、自己最多の6打点とした。戸郷は6回?を3失点で通算50勝目。ヤクルトは小川の崩れが響いた。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(31)が三回で途中交代した。高津監督は試合後「ゲーム前からちょっと下半身に張りがあるというところで、本人はいけるとは言っていたんですけど、走る姿を見てこれはちょっと変えた方がいいんじゃないかなと思いました」と説明した。サンタナは二回先頭で左翼線二塁打を放った際、二塁にトレーナーらが駆け付けた。その後、中村の右前適時打で生還したが、三回の守備から退き、代わって宮本が左翼の守備に就いた。来日4年目の今季、打率・315、打点42はリーグトップ。今後について指揮官は「今はちょっと何とも言えない。簡単には抹消できないので、状態を確認したい。どういう報告がくるかわからないけど、プレーできる状態であってほしいなと思います」と願った。

◆右適時打を放つヤクルト・中村悠平(撮影・長尾みなみ)

◆ヤクルトは大敗で2連敗。リーグ最速の40敗目を喫し、借金は8となった。先発の小川泰弘投手(34)が一回から4失点するなど、5回5失点で4敗目(2勝)。2軍再調整が決まった。高津臣吾監督(55)の主なコメントは以下の通り。――小川が一回から4失点「相手戸郷なので、厳しいですね。初回で大きな4点だった」――相手に流れを渡した「今週一度も先制できていないので、ぜひなんとかと思ったけど...」――どこが良くなかった「球威もない、力ない、切れない、そんな感じでしたね」――登板間隔も空けたが「前回があんな感じだったので、今回ちょっと期待したんですけど、ほぼ前回と同じ内容でしたね」――小川の今後は「抹消します」――1軍に帯同して「それは何とも言えないですね」――長くエースとして活躍した右腕、復調が求められる「今のままじゃ駄目ですね。本人が一番分かっていると思う。今のままでは切れもない、力もない、相手が嫌がる球もない。調整方法なのか、いろいろ変えていかないと。今のままじゃ厳しいでしょうね」――どういう状態で戻ってきてほしい「チームとしては先発投手として指名しているので、やっぱりゲームをつくってほしいなと思います。4、5回でマウンドを降りるようでは、先発としてハテナですね」――その後も点を返すも返される展開「まあやっぱり初回の4点というのは、チーム全体に大きな影響を与えますね。こちらもそうですし、ジャイアンツの方にもそうですし、非常に大きいと思います。非常に難しい4点だった。ましてやっぱり戸郷という、しっかりゲームをつくってくる投手なので。1点、1点とは思いながらも、そう簡単には点を取らせてくれない」――サンタナが途中交代「ゲーム前からちょっと下半身に張りがあるというところで、まあ本人はいけるとは言っていたんですけど、走る姿を見てこれはちょっと代えた方がいいんじゃないかなと思いました」――明日以降は「簡単には抹消できないので、状態を確認したいなと思います。今はちょっと何とも言えないですけど」――大きな存在、離脱は避けたい「もちろんですね。どういう報告がくるかわからないですけど、プレーできる状態であってほしいなと思いますね」

◆扇の要が、攻守で試合を支配した。巨人・岸田行倫捕手(27)が3安打を放ち、自身初の1試合6打点を記録。今季2度目の2桁得点に導いた右打者は「ランナーがいるときに打てて良かった」と胸を張った。2-0の一回2死二、三塁で左前へ2点打をマーク。三回には中犠飛で追加点をもたらし、九回2死一、二塁で駄目押しの3号3ランをたたき込んだ。守備では、先発・戸郷を含めた5投手を好リード。「試合を進めていく中で、2点で終わるのと4点では違う」とバットでも投手陣を助けた。大阪ガスから2018年にドラフト2位で入団して7年目。昨季125試合に捕手として出場した大城卓の打撃不振や一塁への配置転換もあり、今季はここまで岸田がチームトップの38試合でスタメンマスクをかぶる。「チームの勝敗を左右しているポジションだと思うので、満足せずにやっていきたい」と責任感をにじませた。選手時代、捕手として一時代を築いた阿部監督は6打点を挙げた岸田に「こういう時もあるし、謙虚に頑張ってもらいたい」と目を細めた。今年90周年を迎えた巨人。時代を彩る正捕手の座は〝阿部政権〟から〝岸田政権〟へと移行の兆しを見せている。(樋口航)

◆重いスタートだった。リーグ最下位のヤクルトは序盤から追いかける展開に終始し、今季初の2桁失点で大敗。高津臣吾監督(55)は先発を託した小川泰弘投手(34)の5回7安打5失点の投球に厳しい言葉を並べた。「球威もない、力もない、切れもない。今のままじゃ駄目。4、5回でマウンドを降りるようでは、先発としてはハテナ(マーク)ですね」初回に3連打、四球などで一挙4失点。「大きな4点だった。チーム全体に大きな影響を与える」と指揮官。二、六回にそれぞれ1点を返すも、直後に失点するなど突き放され続けた。高津監督は2戦連続で5失点し4敗目(2勝)を喫した右腕を「(出場選手登録を)抹消します」と明言。1軍帯同ではなく、2軍再調整の可能性が高まった。夏場は投手陣の踏ん張りどころ。浮上のためには奮起を期待するしかない。(赤尾裕希)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
38324 0.543
(↓0.008)
-
(-)
69215
(-)
175
(+2)
31
(-)
43
(-)
0.233
(↓0.001)
2.070
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
39351 0.527
(↑0.006)
1
(↑1)
68256
(+2)
252
(+1)
46
(-)
40
(+2)
0.250
(-)
2.980
(↑0.04)
3
(-)
巨人
37355 0.514
(↑0.007)
2
(↑1)
66222
(+10)
201
(+3)
40
(+2)
37
(-)
0.237
(↑0.003
2.460
(↓0.01)
4
(1↓)
阪神
36365 0.500
(↓0.007)
3
(-)
66216
(+1)
210
(+2)
32
(-)
24
(-)
0.222
(-)
2.210
(↑0.01)
5
(-)
中日
33386 0.465
(↑0.008)
5.5
(↑1)
66176
(+2)
240
(-)
31
(-)
25
(-)
0.234
(↑0.002)
2.680
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
32404 0.444
(↓0.007)
7
(-)
67269
(+3)
270
(+10)
53
(+1)
37
(-)
0.238
(-)
3.360
(↓0.09)