巨人(☆3対2★)広島 =リーグ戦12回戦(2024.06.30)・東京ドーム=
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広島
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巨人
30000000X3800
勝利投手:菅野 智之(6勝1敗0S)
(セーブ:大勢(0勝1敗8S))
敗戦投手:玉村 昇悟(1勝3敗0S)
  DAZN
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◆巨人が接戦を制した。巨人は1回裏、岡本和の適時打で先制に成功する。なおも続く攻撃で若林と小林の連続適時打が飛び出し、この回3点を奪った。投げては、先発・菅野が6回途中1失点で今季6勝目。敗れた広島は、最終回に一打逆転の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆巨人大勢投手(25)、中川皓太投手(30)、畠世周投手(30)が1軍に合流した。大勢は右肩違和感、中川は左膝痛のリハビリをファームでしてきた。畠はイースタンで22試合登板し、防御率1・19の結果を残してきた。

◆戦線を離脱していた大勢投手(25)、中川皓太投手(30)が1軍昇格した。大勢は5月4日に右肩違和感で、中川は4月14日に左膝痛で出場選手登録を抹消されていた。ともに26日と27日のイースタン・リーグ日本ハム戦で連投し、戦線復帰に備えてきた。大勢は「いろんな方のおかげで立てている。お世話になった人にプレーで恩返しというか、そういう姿を見せられるようにしていきたい。1軍にいなかったので、こだわりとか言ってる場合じゃないが、9回を投げたい気持ちは変わらない。自分の力でしっかりとそこを任せていただけるように、過程をしっかり作っていきたいな」と話した。中川は「呼ばれたからにはしっかり自分のやるべきことをやらないといけない。今持っている力をすべて出して抑えたい」と話した。大勢、中川に加え、イースタン・リーグで22試合に登板し、防御率1・19だった畠も昇格した。ドラフト1位ルーキー西舘、赤星、ドラフト5位ルーキー又木の3人が出場選手登録を抹消された。投手の6人入れ替えを敢行した。

◆巨人岡本和真内野手(28)が"丸直撃ファウル"の後、先制適時打を放った。1回2死三塁の第1打席。28歳の誕生日で右翼スタンドからはバースデーソングが注がれた。フルカウントから145キロ直球を捉え、三塁側へのファウルとなった。その強烈なライナーが三走・丸の右足を直撃した。丸は苦悶(くもん)の表情を浮かべながら膝をついた。まさかのハプニングとなった。続く1球も三塁側へのファウルとなり、球場はどよめいた。続く8球目の132キロチェンジアップを捉え、今度はきれいなセンター返し。中前打で先制点を呼び込んだ。「先制点となるランナーをかえせてよかった」と役目を果たした。この一打から大城卓、若林、小林と連打が続き、1回は3得点と首位広島から先手を取った。満塁の絶好機で凡退していた前日29日の広島戦後、阿部監督からは「本人もどうしていいか分かんないだろうけども、あそこで(流れが)切れてしまうことが多々あるんで、ちょっと考えようかなと思います」と4番からの打順変更もほのめかせられていた。しかし、変わらず4番で起用された一戦で、結果を出した。

◆巨人若林楽人外野手(26)が西武からトレード移籍後、初安打&初適時打を放った。1回2死一、三塁から広島玉村の132キロスライダーを捉え、左前適時打とした。「6番左翼」で新天地で初スタメンだった。2回は守備でもチームを救った。2死満塁で左中間への大飛球に俊足を飛ばした。落下点に一直線で、フェンスにぶつかりながら好捕した。抜ければ長打になる打球を防いだ。4回先頭では中堅フェンス直撃の三塁打で出塁。得点にはつながらなかったが、チャンスメークした。

◆巨人の投手交代を2度も認めなかった審判団が、判断を覆す珍事が起こった。6回途中に先発菅野に代わって登板した左腕・高梨が広島堂林を空振り三振に打ち取り、2死二、三塁とした直後、マウンドに杉内投手チーフコーチが向かった。ワンテンポ置いてベンチを出た阿部監督が投手交代を告げた。しかし審判団が本塁付近に集まり協議し、巨人ベンチに交代できない旨を説明。高梨が続投と思われたが、再び協議し交代が認められた。責任審判の川口審判は「お待たせいたしました。申し訳ありません。ピッチャー交代させられないと勘違いしたのですが、ピッチングコーチが(ベンチに)帰っていないので、交代させられますのでピッチャー交代致します」と場内アナウンスで謝罪とともに説明。ベンチに再び説明にいくと、阿部監督は「ほら~」とニンマリ返した。一転して登板が認められた船迫は、代打の代打・松山を申告敬遠で満塁策をとり、次打者・石原を遊ゴロに仕留め切り抜けた。「投手交代失敗」は6月23日中日広島戦で起こっていた。中日立浪監督がワンテンポ遅れて交代を告げたが、マウンドの大塚投手コーチがベンチに戻っていたため認められなかった。ルール上、マウンドに向かった監督もしくはコーチがファウルラインを越えて戻った場合、交代が認められない。7回にも、回またぎしようとマウンドに上がった船迫に対し、広島が代打二俣を告げると、左腕・中川にスイッチするため阿部監督が交代を告げた。しかし、ここでも認められず、すぐに覆して「代打を告げられていたので大丈夫です」と投手交代が認められた。試合中断し審判団が繰り返し判断を覆す一幕に場内は騒然となった。試合後、阿部監督は「こっち側がちょっとビックリしてしまって...。あれ、そうだったっけな、みたいな(笑い)。でも、審判の方も人間ですから。たまには間違えもありますよ。間違いを認めてね、しっかりすみませんという事も試合中に仰っていただいたので」と、理解を示した。

◆左膝痛で戦線離脱していた巨人中川皓太投手(30)が2カ月半ぶりに1軍マウンドに戻ってきた。4月13日広島戦以来の1軍登板は2点リードの7回からだった。先頭の代打大盛を四球で歩かせた。秋山の中前打と野間の犠打で1死二、三塁とされた。上本の遊ゴロで1点こそ失ったが、同点は許さなかった。2死二塁から小園を一飛に抑えた。1回1安打1四球の1失点。 この日に1軍昇格。試合前は「呼ばれたからにはしっかり自分のやるべきことをやらないといけない。今持っている力をすべて出して抑えたい」と話していた。ゼロは並べられなかったが、最少失点でしのいだ。

◆広島が1点差ゲームを落とした。初回に玉村昇悟投手(23)が3失点。その後は4投手でゼロを並べ、1点差まで迫った。9回は2死満塁まで追い詰めたが、あと1歩及ばなかった。新井貴浩監督(47)の一問一答は以下の通り。-チャンスはつくったそうよね。あともうちょっとのところまでいって、惜しかったですけどね。今日は若い選手が結構スタメンに多く出て、後からも出たんだけど、みんなそれぞれがいいものを見せてくれたと思います。-6回は1安打していた宇草選手に代打を。6回は選手交代4度あそこはもう勝負だと思ったんで、どんどんいきました。-初回の3点が重かったタマ(玉村)も立ち上がりだけだった。その後はしっかりゼロで帰ってきてくれている。またしっかり自分の中で反省して修正して、次の登板に備えてもらいたいと思います。初回だけだった。-2番手以降はしっかりつないだやっぱり後からいったピッチャーがみんなゼロで抑えてくれたんで、最後あともう少し、惜しいところまでいけた。後からいったピッチャーもナイスピッチングだったと思います。特に河野は2イニングいった。中17日ぐらい空いてたのかな? よくそれだけ空いていて、2イニングをゼロで帰ってきたと思います。-無得点でズルズルいかない試合が増えているそうだね。いい戦いができていると思います。さっきも言ったけど、今日とか若い選手が結構出ている。そういう選手たちも、各自いいものを見せてくれている。負けはしましたけど、いい戦いが出来ていると思います。-惜しかったあともうちょっとのところまでいったんですけど。羽月にしてもいいものを見せてくれたし、コイシ(石原)もいい当たりだった。真っすぐをレフトにね。本当に見ていて、若い選手が少しずつですけど、成長しているなというのを感じます。-6月を終えて首位。シーズン前に想像していたか当然。それぐらいの力があると思っている。

◆28歳の誕生日を迎えた巨人4番岡本和真内野手(28)が"丸直撃ファウル"の後、先制適時打を放った。巨人選手が誕生日にV打を記録したのは15年7月28日DeNA戦の亀井以来、9年ぶり。15年の亀井も4番で記録しており、「巨人4番打者のバースデーV打」は64年5月20日中日戦と76年5月20日ヤクルト戦の王、82年7月22日広島戦の原、15年亀井に次いで4人、5度目(王は4番以外でも1度あり)。ちなみに、6月12日が誕生日の松井はバースデーV打を記録していない。

◆右肩違和感からファーム調整していた巨人大勢投手投手(25)が粘って最後を締めた。5月3日以来の1軍マウンドは1点リードの9回だった。この日に出場選手登録され、即セーブシチュエーションでの出番を託された。先頭石原を156キロ直球で左飛。続く代打羽月の初球は、この日最速の159キロを計測し、空振りを奪った。ただ、一塁へのバント安打を許した。次の秋山を158キロ直球で空振り三振で2死にこぎつけた。残り1死からは続く野間、上本に四球を与え、2死満塁と攻められた。しかし、最後は粘った。小園を捕邪飛に抑え、セーブを挙げた。連投していた抑えのバルドナードがベンチ外だった中、試合前は「いろんな方のおかげで立てている。お世話になった人にプレーで恩返しというか、そういう姿を見せれるようにしていきたい。1軍にいなかったので、こだわりとか言ってる場合じゃないが、9回を投げたい気持ちは変わらない。自分の力でしっかりとそこを任せていただけるように、過程をしっかり作っていきたいな」と話していた。

◆巨人岡本和真内野手(28)が4番続投決勝打を放った。初回2死三塁で中前に先制適時打を放ち、これが決勝点となった。満塁の絶好機で打ち取られた前日の試合後に、阿部慎之助監督(45)が4番交代を示唆した中、誕生日だったこの日も4番として結果で存在意義を示した。ファウルの打球を三走・丸の右太ももに直撃させた後に、4番に"当たり"が出たチームは、3カードぶりカード勝ち越しで3位に浮上した。続投した4番のバットに"当たり"が戻ってきた。岡本和が1回2死三塁の得点圏、バットを振るたびにスイングは鋭さを増した。カウント3-2での8球目、二遊間を真っ二つに割る中前適時打で先制。6月は得点圏打率1割8分5厘と低迷する中、コンパクトかつ強烈なスイングでもたらした。28歳のバースデーソングでスタンドから祝福され岡本和は「ありがとうございます」と、自らを祝う一打が決勝点となった。直前の6球目、広島の守備網ではなく、味方に襲いかかった。ファウルの打球が三走・丸の右太ももに直撃。もん絶する姿に場内はどよめいた。さらに7球目も同じ方向へ。強い打球を飛ばす意識は試合前、別室で植え付けた。二岡ヘッドコーチ付きっきりでティー打撃を行い修正。味方をも襲った打球に岡本和は「丸さん、痛そうでした。(丸がスタッフに)打球速度聞いてましたよ」と、無事フル出場したリードオフマンをネタにした。4番交代を示唆した阿部監督は、一夜明けてすがすがしく踏みとどまった。「考えて、1杯飲んで寝たんだけど、翌朝やっぱり4番だなと思って」と続投させた。前日の試合後、満塁の勝ち越しの絶好機で、遊ゴロに打ち取られる姿に奥の手を模索。寝付けに流し込んだアルコールで、迷いを洗い流して決めたオーダーが当たり「振り回さなくてもああやってコンタクトすれば、すごい打球がいくので。何かつかんでくれたら」と復活を願った。誕生日を迎え打率2割1分7厘と不振にあえいだ6月は、もう終わり。チームは混戦模様の中で3位に浮上した。「7月、また来月頑張りたいなと思います」と岡本和。いつもどおり打線のど真ん中で、真夏の攻勢に打って出る。【栗田成芳】中川(左膝痛の抹消から2カ月半ぶりに1軍登録、1回1安打1四球1失点)「使ってもらってうれしいが、抑えないと。チームの勝ちがなくなる可能性のある場面で投げるのは結果が求められる。勝負の世界なので、次はしっかり抑えられるように」

◆巨人若林楽人外野手(26)が西武からトレード移籍後、初安打&初適時打をマークした。1回2死一、三塁から左前適時打で2点目をもたらした。4回先頭の三塁打も含めマルチ安打に「本当にやっとチームの一員になれた気がしました。気持ちをしっかり整えて挑んだ」と喜んだ。左翼守備でも2回2死満塁で、左中間の大飛球をフェンスにぶつかりながら好捕し、攻守で躍動した。

◆巨人菅野智之投手(34)が5回1/3を6安打1失点で6勝目をマークした。1回2死二塁で、小園を148キロ直球で一ゴロに抑えるなど力で押し込んだ。腰痛から回復し、中13日の登板で試合をつくった。左打者の内角もうまく投げ切れただけに「結果的に6回途中でマウンドを降りてしまったが、悪くはなかった。今後にも生きると思う」と振り返った。

◆帰ってきた巨人大勢が9回を締めた。5月4日に右肩違和感で抹消以来約2カ月ぶりに1軍登録されると、1点リードでマウンドを託された。2死満塁を迎えるも最後は広島小園を捕邪飛で切り抜けた。最速159キロをマークする全19球直球勝負で、4月27日DeNA戦以来の8セーブ目を「空いた期間が長く求められるものは高い。抑えられてよかった」とかみしめた。離脱中は理想の野球選手像を何度もイメージし奮い立たせた。少年時代、卓越した野球理論を持つ桑田2軍監督、鉄腕の山口2軍投手コーチに憧れ、今は「テレビで見ている野球少年にかっこいいと思ってもらえるような選手でありたい」という目標を抱く。再び離脱しないために、ダルビッシュのドキュメンタリー動画を参考に食事改善した。今後の起用法を、阿部監督は「シャッフルして投げてもらおうかな」と不在の間、抑えだったバルドナードと流動的に併用していく意向を示した。

◆広島が巨人を追い詰めたが、わずかに届かなかった。1点を追う9回に大勢を攻め、2死満塁まで好機を広げたが、小園が捕邪飛。新井監督は「あともうちょっとのところまでいって、惜しかったけどね。いい戦いはできていると思う。若い選手の成長も感じる」と9回に内野安打で出塁した羽月らの奮闘も評価した。2位DeNAに3差をつけ、6月を首位で終えた。シーズン前に想像したかを問われた指揮官は「当然。それぐらいの力があると思っている」と力強かった。玉村(初回の3失点が響き3敗目)「なんとか少ない失点で防げたら、こういう試合展開にはならなかったと思います」坂倉(6回に適時二塁打)「チャンスでしたし、初球から振ると決めていた中でよいヒットになったなと思います」

◆巨人・岡本和真内野手(28)が「4番・三塁」で先発する。阿部監督が29日の試合後に打順変更を示唆していたが、今季開幕から全試合4番の主砲が座り続ける形となった。西武からトレードで加入した若林楽人外野手(26)が「6番・左翼」で移籍後初先発。

◆西武からトレードで加入した巨人・若林楽人外野手(26)が移籍後初安打、初打点を記録した。「6番・左翼」で移籍後初先発し、1-0で迎えた一回の第1打席。2死一、三塁から左前適時打を放った。

◆巨人・岡本和真内野手(28)が先制の中前適時打を放った。一回2死三塁。フルカウントから玉村が投じた変化球をとらえた。27日のDeNA戦(横浜)以来、3試合ぶりの打点を挙げた。29日の試合後に阿部慎之助監督(45)が「本人もどうしていいか分からないんだろうけど、あそこで(流れが)切れてしまうことが多々あるので、ちょっと考えようかなと思います」と主砲の打順変更を示唆していたが、この日も4番起用を継続。28歳初打席でしっかりと4番の仕事を果たした。4番に導かれるように5番・大城卓、6番・若林、7番・小林の4連打で一回から3点を挙げた。

◆巨人・中川皓太投手(30)が4月13日の広島戦(東京ドーム)以来、約2カ月ぶりの1軍復帰登板で1回1失点に抑えた。左膝痛から復帰し、この日1軍登録されて3-1の七回にマウンドへ上がった。四球と中前打、犠打で1死二、三塁とされ、内野ゴロの間に1点を失った。しかし後続を打ち取り、最少失点に抑えてリードを保ったままマウンドを降りた。

◆巨人が逃げ切った。一回2死三塁から岡本和、若林、小林の適時打を含む4連打で3点を先制。菅野が5回1/3を1失点でしのぎ、小刻みな継投で反撃をかわした。復帰の大勢が九回を何とか締めた。広島は好機で畳みかけられなかった。

◆巨人の投手交代をめぐって2度、試合が中断する〝珍事〟が行った。まずは、六回2死二、三塁の場面だ。2番手の高梨が堂林を空振り三振にきった直後、杉内投手チーフコーチがマウンドに向かい、阿部監督が投手交代を告げた。すぐに、審判団が集まり協議し、一度、交代できないとの判断を下したが、再び協議して交代が認められた。責任審判から「お待たせいたしました。申し訳ありません。ピッチャー交代させられないと勘違いしたのですが、ピッチングコーチが(ベンチに)帰っていないので、交代させられますのでピッチャー交代致します」と場内アナウンスで謝罪とともに説明した。ただ、これだけでは終わらなかった。2度目は七回だ。3番手の船迫が六回からの回またぎでマウンドに上がったが、広島側が代打を起用したのを見て、阿部監督は投手交代を審判に告げた。すると、ここでも交代はできないと球審が説明して模様。すぐに交代できると覆すと、阿部監督は苦笑いしていた。

◆右肩の違和感が癒え1軍昇格した巨人・大勢投手(25)が、復帰即登板で8セーブ目を挙げた。1点リードの九回に登板。安打と2四球で2死満塁のピンチを背負ったが、最後は小園を捕邪飛にきった。全19球すべてが直球で、最速は159キロを計測。剛球で64日ぶりのセーブを記録し、「自信を持って投げられたのが良かった」と胸を張った。前日29日に25歳となった右腕は「けがをしないで、成績も人としても成長したい」と決意を新たにした。

◆巨人は6月30日、広島12回戦(東京ドーム)に3-2で競り勝ち、3位に浮上した。この日、28歳の誕生日を迎えた岡本和真内野手が「4番・三塁」で先発出場し、一回に先制の適時打を放つ活躍を見せた。やっぱり4番は岡本和だ! 一回2死三塁で迎えた第1打席。右翼席ではバースデーソングが演奏され、28歳の誕生日に拍手が送られる。先制の中前適時打を放ってファンの祝福にバットで応え、岡本和は冗談交じりに感謝した。「ほんまは(曲が)流れる時は初球を打ったろうと思ったんですけど、今日は(打席へ)入る前に流れちゃった。1球目を打つ頃には終わっていたのでやられましたね(笑)。ありがとうございます」フルカウントからの6球目に強烈なライナーを放ったが、ファウルゾーンにいた三走の丸を直撃。「痛そうでしたよ...」と苦笑い。しかし、8球目に広島・玉村のチェンジアップが高めに浮いたところを見逃さず、弾き返した。打点を40としてリーグトップのサンタナ、オスナ(ヤクルト)に並んだ。4番の貫禄と意地を示した。29日の広島戦では四回と八回、得点圏に走者を置いた場面で2度凡退。阿部監督は同日の試合後、「本人もどうしていいか分からないんだろうけど、あそこで(流れが)切れてしまうことが多々ある。ちょっと考えようかなと思う」と岡本和の打順変更を示唆していたが、「考えながら1杯飲んで寝たんだけど、翌朝やっぱり4番だなと思った」。今季ここまで全試合で4番に起用していた岡本和に引き続き託した。前日の報道は岡本和本人の耳にも入っていたが、「別に何も思わなかった」と打席に集中。指揮官の期待に応えた。チームは首位広島に2勝1敗で勝ち越し、貯金を1にして3位に浮上した。6月は9勝12敗1分と負け越す形となったが「7月、また頑張りたい」と岡本和。頼れる4番の快音とともに、夏の快進撃が始まる。(原田優介)

◆巨人は6月30日、広島12回戦(東京ドーム)に3-2で競り勝ち、3位に浮上した。西武からトレードで加入した若林楽人外野手(26)は「6番・左翼」で移籍後初先発して2安打1打点。左翼の守備で好捕するなど攻守で躍動した。西武からトレードで加入した巨人・若林が移籍後初先発し、2安打1打点と躍動した。「昨日の代打(結果は空振り三振)で悔しい思いをしていたので、何とかしてやろうという気持ちだった」1-0の一回2死一、三塁で玉村から移籍後初安打初打点となる左前適時打をマーク。四回には中越えに三塁打を放った。二回2死満塁の左翼守備では、秋山が放った大飛球を50メートル5秒8の俊足を生かして好捕。新天地でのスタメン起用に攻守で応えた。29日は1点を追う九回2死一、二塁で代打で出場。好機に空振り三振に倒れ「心が折れそうだった」と心境を吐露した。この日は吉川、岡本和の声掛けもあり「変える勇気を持てた」とバットを指一本分短く持ち、結果につなげた。阿部監督は「彼はちょっと動物的なところがある。ポテンシャルは素晴らしいので、どんどんチャンスをあげたい」と期待した。(樋口航)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
37294 0.561
(↓0.008)
-
(-)
73207
(+2)
163
(+3)
31
(-)
39
(-)
0.236
(↑0.001
2.050
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
36341 0.514
(↓0.008)
3
(-)
72242
(-)
242
(+3)
45
(-)
37
(-)
0.250
(↓0.001)
3.050
(-)
3
(1↑)
巨人
35345 0.507
(↑0.007)
3.5
(↑1)
69205
(+3)
195
(+2)
37
(-)
36
(-)
0.235
(↑0.001
2.480
(-)
4
(1↓)
阪神
34345 0.500
(↓0.007)
4
(-)
70205
(+5)
200
(+6)
29
(+1)
23
(-)
0.221
(↑0.002)
2.220
(↓0.05)
5
(-)
ヤクルト
31374 0.456
(↑0.008)
7
(↑1)
71257
(+6)
248
(+5)
52
(+1)
35
(+1)
0.237
(↑0.001)
3.230
(↓0.02)
5
(-)
中日
31376 0.456
(↑0.008)
7
(↑1)
69171
(+3)
233
(-)
30
(-)
25
(+1)
0.231
(↑0.001)
2.700
(↑0.04)