楽天(☆2対1★)西武 =リーグ戦12回戦(2024.06.30)・楽天モバイルパーク宮城=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
西武
0100000001900
楽天
00100010X2710
勝利投手:渡辺 翔太(4勝0敗0S)
(セーブ:則本 昂大(1勝0敗18S))
敗戦投手:本田 圭佑(0勝3敗0S)
  DAZN
チケットぴあ 楽天戦チケット予約 西武戦チケット予約
◆楽天は1点を追う3回裏、辰己の犠飛で同点とする。そのまま迎えた7回には、村林の内野ゴロの間に1点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・渡辺翔が今季4勝目。敗れた西武は、打線が相手を上回る9安打を放つも、再三の好機を生かしきれなかった。

◆巨人からトレードで加入した西武松原聖弥外野手(29)が、移籍後初打点を挙げた。1番右翼で先発。2回2死満塁の第2打席、カウント1-1から、楽天左腕藤井のスライダーをはじき返し、中前に落とす先制適時打。1点を追う9回1死二塁の好機では楽天守護神則本に遊ゴロに打ち取られ、5打数1安打1打点だった。試合には、敗れたが移籍後初の適時打に「いいところで打てたというのはよかったです。なんとか食らい付いていった結果」と振り返った。巨人-広島戦(東京ドーム)では、松原とのトレードで西武から巨人へ移籍した若林楽人外野手(26)が6番左翼で先発出場。1回2死一、三塁で、こちらも移籍後初タイムリーを放つなど、2安打1打点と存在感を示した。試合後、お立ち台に上がった松原は「若林くんの方がすぐ結果も出たと思う。そこは負けないように」と次の試合へ目を向けた。

◆楽天が執念で勝利をもぎ取った。敗れれば71試合目にして自力優勝の可能性が消滅した一戦。今季初の3タテを回避し、連敗も4で止めた。逆転勝ちを収め、今江敏晃監督(40)は「お互いミスがありながら、そこでしっかりとミスをものにできたというか、なんとか点に結びつけたって感じですね」と振り返った。しぶとく決勝点を奪った。1-1の7回1死。9番黒川がフルカウントから左前打で出塁すると、代走小深田が4度のけん制をかいくぐり、続く小郷の2球目に二盗を決めた。3球目には暴投で三塁へ進塁。小郷が四球を選び、最後は1死一、三塁から村林の遊ゴロの間に1点を勝ち越した。今江監督は村林が7回の打席に向かう前に「遊ゴロ&三ゴロ禁止令」を出していたという。5回1死一、二塁の好機で遊ゴロ併殺に倒れており、念押しした形だったが「つきがね、少しこちらにあったって感じですね」と話した。投手陣も好守に助けられながら粘った。藤井は自己最多の111球を投じ、7回2死一、三塁で降板も1失点。2番手・渡辺翔が空振り三振でピンチを脱し、後を継いだ酒居、則本も無失点リレーで締めた。交流戦で初優勝を飾ったが、低空飛行が続いていた。リーグ再開後は1勝5敗1分けと苦しんでいた中での白星。今江監督は「6月最後はなんとか勝って終われたので、また次の月もいい形で入っていけるように頑張ります」。7月の逆襲を誓った。【山田愛斗】藤井(7勝目は逃すも7回途中1失点の力投)「いつも通り投げられず、ボールがばらつくことが多かったが、そこをうまく修正しながら要所で最少失点で粘れたのは良かった」

◆西武が接戦を落とし、今季初の4連勝はならなかった。2回2死満塁から、松原の適時打で3試合連続の先制に成功。しかし3回に追いつかれ、7回1死一、三塁から村林の遊ゴロの間に勝ち越しを許した。9回楽天守護神則本の前に得点圏に走者を置いたが、あと1本が出ず。3回以降5度得点圏のチャンスはあったが無得点に終わり、渡辺GM兼監督代行は「序盤にもう少しいい攻撃ができていれば」と苦い表情だった。

◆楽天渡辺翔太投手(23)が、驚異的な勝ち運でチーム2位タイの4勝目(0敗)をゲットした。先発藤井の後を受け、1-1の7回2死一、三塁から登板。6球目のパームボールがワンバウンドし、一塁走者の西武外崎に二盗を許したものの、4番岸をフルカウントからの7球目、真ん中低めカットボールで空振り三振に仕留めた。「ゾーン内で勝負できるカットボールが僕の中では今すごくいい」とうなずいた。直球は1度も投げず、全7球を変化球で勝負した。「(太田)光さんのサインを信用して、しっかり投げるだけでした」。代名詞はパーム。だが、得意球をなかなか振ってもらえず、シーズン序盤は四球を与える場面が目立った。状態が上がらずに5月2日には出場選手登録を抹消。2軍では特にカットボールを磨き「とにかく腕を振って、真っすぐと違う球を投げたいというイメージで」と、再昇格後は自信のある勝負球に仕上げた。1年目の昨季は、すべて中継ぎながらチーム2位タイの8勝(3敗)を挙げた。救援投手が勝利を積み重ねることを「外国人の中ではスネークって言うらしくて」と明かした上で「ポンセからスネーク、スネークって言われてます」と笑った。「少しずつ状態も上がってきてるので、去年のような活躍ができるようにしたい」。任された場面で無失点投球を続け、昨年同様に勝ち運を発揮していく。【山田愛斗】▽岡島(約1カ月ぶりのスタメンで2安打) 良かったと思いますけど、たまたまなんで、いい時もあれば悪い時もあるんで、どんな結果であろうと常に準備して日々過ごすだけだと思う。▽小深田(7回に代走で二盗を決め決勝点を演出) 途中からああいう場面で出るのが自分の役割でもあると思っているので、そこは良かった。

◆楽天が連敗を4でストップ。0―1の三回に辰己の犠飛で追い付き、七回に村林の遊ゴロで1点を勝ち越した。七回のピンチで好救援の渡辺翔が4勝目。西武は相手を上回る9安打を放っても1得点に終わり、連勝が3で止まった。

◆西武は得点圏に走者を置いたイニングが六つあったが、二回の松原の適時打による1点止まりで惜敗した。今季初の4連勝を逃した渡辺監督代行は「序盤にもう少しいい攻撃ができていれば」と悔しがった。1点を追う九回は代走高松の拙い走塁も痛かった。犠打で二進後、遊撃手の正面のゴロで中途半端に飛び出して挟殺された。監督代行は「ミスをすると、こういう形になる」と嘆いた。

◆雨の降る杜の都で、楽天が連敗を4で止めた。敗北なら自力優勝の可能性が消滅する危機を免れた。今江敏晃監督(40)は1点差で逃げ切り、安堵(あんど)の表情を浮かべた。「お互いミスがありながら、相手のミスを何とか点に結びつけられたという感じです」1-1の七回2死一、三塁のピンチを招いたところで、1失点と好投していた先発・藤井から、2番手・渡辺翔をマウンドに送った。指揮官は「藤井には申し訳なかった」と情を押し殺した。絶体絶命の場面で、2年目右腕は4番・岸をカットボールで空振り三振に斬った。不振で5月2日に2軍降格し、自慢のパームボールが見切られることが多く、磨き上げたカットボールを迷いなく決め球に選んだ。七回裏に勝ち越し、7球で4勝目を手中に。同僚のポンセから横取りの意味合いを込めてスネークと呼ばれていたが「阪神戦で3勝目を挙げて以降、周囲から〝ビッグ・スネーク〟と呼ばれている」と苦笑いした。試合の分かれ目は1-1、七回1死一塁。代走・小深田が、けん制球を4度投げさせ二盗に成功し、3番手・本田の暴投も重なり三進。村林の併殺崩れの間に勝ち越しのホームを踏んだ。指揮官は「小深田の足はチームにとって非常に大きい。その後の守備も素晴らしいプレーをした」と絶賛。6月を12勝9敗1分けで終え、上位浮上のきっかけをつかんだ。借金3からチーム一丸となって巻き返しを図る。(広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48203 0.706
(↑0.005)
-
(-)
72316
(+10)
173
(+3)
50
(+1)
50
(+1)
0.263
(↑0.002)
2.210
(↓0.01)
2
(-)
ロッテ
35306 0.538
(↑0.007)
11.5
(-)
72235
(+7)
245
(-)
34
(+1)
31
(-)
0.249
(↑0.003)
3.120
(↑0.05)
3
(-)
日本ハム
33335 0.500
(↓0.008)
14
(↓1)
72240
(+3)
236
(+10)
38
(+1)
53
(+1)
0.246
(-)
2.870
(↓0.07)
4
(1↑)
楽天
33362 0.478
(↑0.008)
15.5
(-)
72232
(+2)
283
(+1)
29
(-)
50
(+1)
0.241
(-)
3.660
(↑0.04)
5
(1↓)
ORIX
33382 0.465
(↓0.006)
16.5
(↓1)
70220
(-)
227
(+7)
27
(-)
30
(-)
0.242
(↓0.001)
2.800
(↓0.07)
6
(-)
西武
23471 0.329
(↓0.004)
26
(↓1)
72160
(+1)
245
(+2)
31
(-)
38
(+3)
0.203
(↑0.001
3.070
(↑0.01)