DeNA(☆5対4★)巨人 =リーグ戦10回戦(2024.06.27)・横浜スタジアム=
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巨人
010000030041222
DeNA
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勝利投手:京山 将弥(1勝0敗0S)
敗戦投手:ケラー(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】大城 卓三(2号・2回表ソロ),岡本 和真(13号・8回表2ラン)
【DeNA】桑原 将志(1号・3回裏ソロ),佐野 恵太(3号・4回裏2ラン),宮﨑 敏郎(6号・10回裏ソロ)

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◆DeNAがサヨナラ勝利。DeNAは1-1の4回裏、佐野の2ランで勝ち越しに成功する。その後4-4となって迎えた延長10回には、宮崎がソロを放ち、試合を決めた。投げては、7番手・京山が今季初勝利。敗れた巨人は、6番手・ケラーが痛恨の一発を浴びた。

◆DeNAは巨人戦でここまで3勝6敗の黒星先行だが、課題は打線。巨人戦の1試合平均得点は2・3点しかなく、チーム打率1割8分7厘はセの対戦球団別でワースト。4月6日の2回戦で6点、同26日の4回戦で7点を挙げたが、それ以外はすべて2点以下と、打線が機能せず得点力不足に陥っている。特に最近5試合は安打数が5→3→6→3→5本で、この間はチーム打率1割5分1厘の貧打ぶり。今日は猛打を見せて快勝できるか。

◆/お待たせしました\心地よい音を響かせて桑原将志が今シーズン初ホームラン?プロ野球(2024/6/27)??DeNA×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #baystars pic.twitter.com/8HF0gK0gkL

◆DeNA桑原将志外野手(30)が今季1号で控えめなデスターシャポーズを披露した。1点を追う3回1死、巨人井上の内角高め135キロのカットボールをさばいた。左中間に上がった打球はフェンス際ギリギリに飛び込む同点ソロ。ベンチに戻ると、ナインとともに右翼席へ向けてデスターシャポーズを披露した。打席に立った直近5試合で合計12打数6安打で、そのうち長打が4本と好調をキープし、2試合ぶりにスタメンに復帰した。22試合目の先発で第1打席から左中間への二塁打でチャンスメークすると、2打席目で右肩の違和感から約3カ月ぶりの復帰登板となった平良を援護する1発を放ち「正直、本塁打になるとは思いませんでしたが、スタンドまで届いてくれて良かったです。守備のほうも頑張ります!」とコメントした。

◆DeNA筒香嘉智外野手(32)が5月度の「BS-TBS月間グッドプレイヤー賞」の表彰を受けた。X(旧ツイッター)で寄せられたファンの声をもとに、選出されるもので、筒香は復帰初戦となった5月6日ヤクルト戦(横浜)で8回に逆転3ランを放つなど、19試合で打率2割5分、4本塁打、9打点、OPS・829の成績を残していた。表彰式はプレゼンターを務める元乃木坂46で俳優の樋口日奈(26)にパネルを手渡され、記念撮影した。筒香は「選んでいただき感謝しています。(復帰戦のアーチは)ファンの皆さまに多くのご声援を頂き、力を頂きまして打つことができました。優勝に向かって僕ができることを精いっぱい頑張ります」とコメントした。プレゼンターの樋口は「とても緊張しました。(筒香は)とにかく大きくて、実際も大きいんですけど、まとっているエネルギーもうわっと感じて、でも温かい感じもして圧倒されました」と振り返った。

◆試合前だった。巨人のベンチ前の円陣で、笑い声がこだました。輪の中心にいる萩尾匡也外野手(23)が"ご褒美"を用意していた。「あのお米食べたいなと思いまして。今日はMVPにはこちらを贈呈させていただきます」と背後から新潟県産コシヒカリ2キロを取りだした。新潟決戦だった25日DeNA戦から移動日を挟み、中1日の一戦。「お米を狙って、打って打って打ちまくりましょう」と盛り上げた。バットで先制点を呼び込んだのは、3試合連続「5番一塁」でスタメン出場の大城卓三捕手(31)だった。2回先頭、DeNA平良の128キロスライダーを捉え、右翼席に運んだ。「入ってきた甘い球をコンパクトに振り抜けました」と、6日ロッテ戦以来の2号ソロで試合を動かした。守備では捕手から景色が変わり、不慣れな一塁をこなす。5月には2軍再調整も経験。新たな位置で不調を脱し、3戦連続の長打となった。

◆恩人への感謝をマウンドで示した。DeNA平良拳太郎投手(28)が、右肩の違和感から約3カ月ぶりの復帰登板で先発の役割を果たした。1回先頭、巨人丸を投手強襲の安打で出塁されても慌てない。1死二塁からヘルナンデスを外角低めビタビタの147キロ直球で見逃し三振。岡本和も外に逃げるスライダーで空振り三振に仕留めた。2回先頭、大城卓に先制ソロを浴びるも、粘り強く投げ抜いた。毎回走者を出しながらも、制球良く無四球で要所を締めた。2点のリードをもらい、勝ち投手の権利がかかる5回には2死二塁からヘルナンデスを144キロ直球で右飛。捕手の山本と力強いハイタッチで感情を表に出した。86球で5回7安打1失点。リリーフに後を託した。高卒入団から若手時代の3シーズンを過ごした古巣巨人との今季初対決。阿部監督は若手時代の恩人だ。3年目の3月12日のイースタン・リーグ開幕戦。思うように打者を抑えられずに「プロ野球でやるのは厳しいかな...」と自信を失っていたときだった。ケガでファーム調整中だった現役時代の阿部監督とバッテリーを組み、9回3安打1失点に導いてもらった。「こうやって抑えるんだよ」。阿部監督の言葉とリードが自信をくれた。「一生忘れない思い出かなと。今でも基本になってますし、現役時代に『どうやったら抑えられますか?』と聞きに行っていつも的確なアドバイスくれました」。そこから8年。未来への道筋を照らしてくれた恩人へ、成長した姿で立ちはだかった。【小早川宗一郎】

◆DeNA宮崎敏郎内野手(35)がサヨナラアーチでチーム今季初のサヨナラ勝ちを収めた。延長10回1死、巨人ケラーから左翼席に6号ソロを決めた。巨人戦の連敗を5でストップ。チームは3位に浮上した。殊勲の宮崎はお立ち台で「素直にうれしいです。後ろにつなぐ気持ちで、まずはランナーに出ることだけを考えて打席に立ちました」と振り返った。打線は本塁打攻勢でリードした。1点を追う3回1死、桑原の今季1号となる左中間席へのソロで同点に追い付くと、4回1死一塁、佐野が右翼席への弾丸ライナーでの3号2ランで勝ち越しに成功。「宮崎さんのヒットで自分も続く気持ちで打席へ入りました。浮いてきた変化球をファーストストライクから捉えることができよかったデスターシャ!」と振り返った。5回には2死三塁からオースティンが16試合連続安打となる右中間への適時二塁打でさらにリードを広げた。先発の平良は右肩の違和感から約3カ月ぶりの復帰登板。1回1死二塁とされるも、巨人ヘルナンデスを外角低めビタビタの147キロ直球で見逃し三振。岡本和を外に逃げるスライダーで空振り三振に仕留めた。2回先頭、大城卓に先制ソロを浴びるも、粘り強く投げ抜いた。毎回走者を出しながらも、制球良く無四球で要所を締めた。86球で5回7安打1失点。リリーフに後を託し「初回は良かったですが、2回以降は出力の感覚があまり良くなかったので、ランナーを出してもとにかく丁寧に投げることを意識しました。良い当たりもありましたが、野手の皆さんに守っていただいたおかげで試合を作ることができたと思います」と振り返った。しかし2勝目の権利をリリーフが守りきれず。中川虎、坂本とつなぐも3点リードの8回にウィックがやられた。先頭吉川に左翼線二塁打、ヘルナンデスに中前打で桑原のエラーの間に1失点。続く岡本和に同点2ランを浴び、平良の白星は消えて試合は振り出しに戻っていた。

◆DeNA平良拳太郎投手(28)が右肩の違和感から約3カ月ぶりの復帰登板で先発の役割を果たした。2回先頭、巨人大城卓に先制ソロを浴びるも、以降は粘り強く投げ抜いた。86球で5回7安打1失点。「初回は良かったですが、2回以降は出力の感覚が良くなかったので丁寧に投げることを意識しました」と試合を作った。中継ぎが粘れずに3月30日広島戦以来の2勝目はならなかった。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(35)はウオーターシャワーを気持ちよさそうに浴びた。同点の延長10回1死、巨人ケラーの135キロスライダーを仕留めた。左翼席への6号ソロは、自身昨年5月4日以来のサヨナラ弾。チームに今季初のサヨナラ勝利をもたらした。「風のおかげです。後ろにつなぐ気持ちでした。最高の一打になって良かったです」とかみしめた。チームは8回まで3点リードで迎えるも、ウィックが岡本和に2ランを浴びるなど一挙3失点で延長戦に突入。嫌なムードを断ち切った殊勲打を三浦監督は「さすがだなと。ミスショットせずに決められるのは宮崎の技術」と感謝した。対巨人戦の連敗も5で止め、貯金1でAクラスに再浮上。お立ち台に上がった立役者・宮崎は「まだまだチームに迷惑かけてることがたくさんありますけど、貢献できるように1日1日頑張っていきたい」と言った。今季初のサヨナラ勝利から勢いを加速させていく。宮崎が延長10回にサヨナラ本塁打。宮崎のサヨナラ弾は23年5月4日広島戦以来4本目で、サヨナラ安打も同試合以来8本目。サヨナラ安打の通算本数は清原(オリックス)の20本が最多だが、DeNAで8本は松原、ローズ、谷繁、鈴木尚、金城の5人に並んで球団最多となった。

◆巨人が主砲・岡本和真内野手(27)の4番200号も今季5度目のサヨナラ負けを喫した。2点を追う8回無死一塁、DeNAウィックの153キロ直球を左翼席上段に運んだ。試合を振り出しに戻す13号2ランは通算219号で27歳11カ月での"4番節目弾"になった。長嶋茂雄の32歳5カ月を年少記録を大幅に更新するも「そうなんすか。そういうのがあるのは初めて知りましたし、これからも打てるように頑張りたい」と話した。阿部監督も「1人で背負うものは大きいですけど継続してやってほしいなと思います」とたたえた。試合は延長10回に6番手で登板したケラーが宮崎にサヨナラ弾を浴びて3連勝はならず。貯金がなくなり、28日からの首位広島との3連戦に臨む。岡本和が今季13号。先発4番で打った本塁打は18年24本→19年30本→20年31本→21年39本→22年22本→23年41本→24年13本となり、これで通算200本目。4番で200本以上は24人目で、巨人では王392本、長嶋314本、原255本に次いで4人目。岡本和は27歳11カ月で、4番200号を達成した年齢としては94年清原(西武)の26歳11カ月、67年張本(東映)の27歳3カ月に次ぐ3位の年少記録。▽巨人大城卓(3戦連続で5番一塁で先発し、2号先制ソロ)「甘い球をコンパクトに振り抜けた。自分の中でも打席の中で仕掛けられている。それがいい方向にいっている」

◆/梅雨を超えた\ホームベース付近で祝福の大雨宮﨑敏郎がサヨナラホームラン?プロ野球(2024/6/27)??DeNA×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #baystars pic.twitter.com/eUAbQ8Nce8

◆巨人阿部慎之助監督(45)が、先発の井上温大投手に苦言を呈した。4回3失点で降板させた左腕に「自分で操れないボールを投げている。そこを切り替えられない。そういうのを試合中に、さっき話をした。操れないボールをずっと投げていてもね。そこを見切って違う球種でいったりとか、そこも勉強ですね」と指摘した。変化球の選択と割り切りの重要性を説いた。チームは今季5度目のサヨナラ負けで貯金がなくなり、勝率5割に戻った。2点を追う8回に主砲・岡本和真内野手が4番で通算200号となる13号2ランで一時同点とした。指揮官は「いいきっかけにしてもらいたいし、和真が打てば点が入る。1人で背負うものは大きいですけど継続してやってほしいなと思います」とたたえた。王貞治、長嶋茂雄をも抜く、球団の"4番最年少200号"に到達した岡本和本人は「そうなんすか。いやいや全然、そういう人たちに比べたらまだまだですけど、そういうのがあるのは初めて知りましたし、これからも打てるように頑張りたい」と驚きの表情だった。また伝統球団の4番の重圧については「それが当たり前でやっているので。それを全うできるように頑張りたい」と頼もしかった。▽巨人井上(4回を2被弾含む5安打3失点)「安打はオッケーと思って投げてていた。長打は防げる部分はある。打たれたのは全部高め。もっと低めに集めていければよかった」

◆DeNAに〝アベックデスターシャ〟が飛び出した!! 0―1の三回は桑原将志外野手(30)が左翼席へ1号ソロを放ち「正直、本塁打になるとは思わなかったが、スタンドまで届いてくれてよかった」。同点の四回には佐野恵太外野手(29)がが右翼席へ3号2ランを運び「浮いてきた変化球をファーストストライクから捉えることができよかったデスターシャ!」とコメントした。「デスターシャ」はユーチューバーのサワヤン兄弟が運営する、「マリオカート」などのゲーム実況配信で人気のYouTubeチャンネル「サワヤンゲームズ」内で披露する、右拳を握って肘を折り曲げる恒例のポーズ。同チャンネルのファンだった「デスター」の佐野、牧、桑原らがDeNAの本塁打パフォーマンスに取り入れた。

◆巨人・大城卓三捕手(31)が「5番・一塁」で先発し、先制の2号ソロを放った。6日のロッテ戦(東京ドーム)以来の一発。0-0の二回に先頭で打席に入り、DeNA・平良のスライダーを一閃。高めに浮いたところを逃さず捉えて右翼席へ。華麗なバットフリップを披露し、ダイヤモンドを一周した。「入ってきた甘い球をコンパクトに振り抜けました。先制点が取れてよかったです」本職は捕手で昨季は125試合に先発したが、23日のヤクルト戦(東京ドーム)で990日ぶりに一塁で先発してから3試合連続での起用となった。坂本の不振により岡本和が三塁に入った際に空く一塁を守り、持ち味の打撃を生かしている。阿部監督も「守備は目つぶっているので、その分打つ方でなんとか貢献してもらいたい」と強打者のバットに期待を寄せる。DeNAの投手陣に対しては昨季打率・325、4本塁打、9打点をマークと好相性。この日も豪快な一発を披露した。今季は5月上旬に打撃不振により2軍降格も経験。約3週間の調整を経て交流戦期間中に復帰した。主砲の岡本和の後ろを打つ重要な役割を果たしながら、本来の打撃を取り戻しつつある。

◆頼れる琉球右腕が帰ってきた。沖縄・今帰仁村出身のDeNA・平良拳太郎投手(28)が先発。右肩の違和感による戦線離脱を経て、3カ月ぶりの1軍登板で5回1失点、7安打を浴びるも無四球で最少失点に抑える粘りの投球を見せた。一回いきなり1死二塁のピンチを迎えたが、ヘルナンデス、岡本和の3、4番を連続三振に仕留めて無失点で切り抜けた。二回は先頭の大城卓に高めに浮いた変化球を右翼席へ運ばれ、先制点を許したが、三回1死二塁も無失点。四回は1死一、二塁のピンチを招いたが、門脇を投ゴロで併殺打に打ち取り拳を握った。今季は開幕第2戦となった3月30日の広島戦に先発し、九回途中1失点の快投で白星を挙げたが、続く4月6日のイースタン・リーグ、巨人戦で右肩の違和感を訴え緊急降板した。6月1日に2軍で実戦復帰し、球数を増やしながら4試合に登板。直近21日の同リーグ、日本ハム戦では6回完全、9奪三振と圧巻の投球を見せ「自分のイメージ通りに投げられた」と手応えをつかんで、中5日で1軍復帰マウンドに帰ってきた。上位追走へ向けて、先発投手陣の奮闘は必至。欠かすことのできない重要なピースが、DeNAに戻ってきた。

◆DeNAのタイラー・オースティン内野手(32)が「3番・一塁」で出場。3―1の五回2死三塁で、赤星から右中間を破る適時二塁打を放ち「コンパクトなスイングで感触良く捉えることができた」と語った。勢いに乗る助っ人砲は、これで16試合連続安打をマークした。球団記録は1993年のブラッグスの29試合。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が同点2ランを放った。2-4と2点差にした八回無死一塁、DeNA・ウィックが投じた153キロの直球を完璧に捉え、左翼席上段に突き刺した。打点を39とし、この時点でヤクルトのオスナとサンタナを抜いてリーグトップに立った。

◆DeNAが今季初のサヨナラ勝ち。4―4の延長十回1死から宮崎敏郎内野手が左越えに本塁打を放って勝負を決めた。京山が2年ぶり勝利。巨人は八回に岡本和の2ランなどで追い付いたが、九回1死二塁の好機を生かせなかった。

◆巨人は延長十回にケラーが宮崎にサヨナラ弾を献上し、連勝は2でストップ。阿部慎之助監督(45)は3点差の八回に岡本和の同点13号2ランなどで追いついた攻撃を「それが今日の収穫」と敗戦にも手応えを口にした。先発した井上は先制点の援護を受けながらも三回、四回と失点して逆転を許した。無四球も変化球に苦しんだ印象で、2被弾を含む5安打を浴びて3失点で4イニングで交代。阿部監督は「自分で操れないボールをずっと投げている。そこはやっぱ切り替えられないと。試合中に言ったんだけど、操れないボールをずっと永遠に投げててもね。そこで違う球種でいったり(しないといけない)。勉強ですよ」と注文を付けた。4番としての通算200本目の本塁打となった岡本和には「いいきっかけにしてもらいたいし、和真が打てばこうやって点入る。1人で背負うものが大きいですけど、継続してやってほしい。素晴らしい数字だし、勝ちに貢献するホームランをもっと打ってほしい」と祝福した。

◆DeNAは27日、巨人に延長十回4-3で今季初のサヨナラ勝ち。6号ソロで決めた宮崎敏郎を祝福する選手たち=横浜スタジアム(撮影・佐藤徳昭)

◆DeNA・宮崎敏郎内野手が通算4本目となるサヨナラ本塁打を放った。4―4の延長十回、ケラーからライナーで左翼席へ運んだ。目の前で牧が空振り三振に倒れるなど、切れが良かった変化球をさすがの技術で捉え「しっかり自分のスイングができた」と自賛した。左太もも裏の肉離れから21日に復帰した後、3試合で計1安打にとどまっていた。二回に右前打、四回に中前打を放ち、本塁打を含め広角に3安打して復調気配を感じさせたが「まだまだ迷惑をかけている。貢献できるように、一日一日頑張っていく」と鼻息が荒かった。

◆右肩の違和感による戦線離脱を経て3カ月ぶりに先発したDeNA・平良拳太郎投手(28)が5回1失点。7安打を浴びて再三得点圏に走者を背負うも、無四球で要所を締めた。「走者を出してもとにかく丁寧に投げることを意識した。野手の皆さんに守っていただいたおかげで、試合をつくることができた」。八回に同点とされて勝利こそ逃したが、三浦監督は「走者が出た後も自分の持ち味を出した粘りの投球」と評価した。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が八回に13号2ランを放ち、27歳11カ月の球団最年少で先発4番200本塁打をマーク。王貞治、長嶋茂雄、原辰徳に次ぐ記録を達成したが「そういう人たちに比べたら、まだまだです」と謙遜した。2-4の無死一塁から153キロの直球を迷いなく振り抜き、打った瞬間にスタンドインを確信。白星にこそつながらなかったが左翼席中段へ豪快な一発を放ち「これからも打てるように頑張りたい」とさらなる量産を誓った。阿部監督は「素晴らしい数字。勝ちに貢献するホームランをもっと打ってほしい」と称賛。伝統あるチームの4番に座り続ける主砲は「それが当たり前でやっている。全うできるように頑張りたい」と頼もしかった。(原田優介)

◆DeNAは27日、巨人10回戦(横浜)に5―4で、今季68試合目で初のサヨナラ勝利。延長十回に宮崎敏郎内野手(35)が左翼席へ決勝の6号ソロを放った。頼れる中軸が、左太もも裏の肉離れによる離脱から復帰4戦目で殊勲の活躍。チームは巨人戦の連敗を5でストップし、巨人と入れ替わり3位に再浮上した。夏本番を前に、本拠地ハマスタを熱気で包んだ。決勝の本塁を踏んだ殊勲のヒーロー、宮崎は仲間から氷を、水を浴びて歓喜の輪に包まれた。クールな男が手荒い祝福を受け、最後にとびっきりの笑顔を見せた。「素直にうれしい。後ろにつなぐ気持ちで、まずは塁に出ることを意識して、しっかり自分のスイングができた。最高の一打になってよかった」八回に3点差を追いつかれ、突入した延長十回。6番手ケラーに対し、先頭の牧が空振り三振に倒れた。重苦しいムードの中で続いて打席に入った宮崎。「ホームランバッターではないので、塁に出ることだけ意識した」とカウント2―1からの4球目、スライダーを巧みに捉え、鮮やかな放物線を左翼席へと突き刺した。

◆本来のレギュラークラスがそろい踏み。DeNAはいい方向に踏み出したのではないだろうか。桑原の同点本塁打、佐野の勝ち越し2ラン、オースティンの適時二塁打、そして宮崎のサヨナラ本塁打と全得点が長打によるもの。しかも全て低めに落ち切らない変化球を、ひと振りで仕留めたもの。持ち前の迫力と集中力の高さを感じさせた。理想をいえば、3点リードのまま九回で試合を終わらせ、復帰登板の平良に勝ち星をつけたかったはず。ケガをした選手が戻り、好結果に結びつくと、想像以上にチーム状態が上向き、勢いも増すことがあるからだ。ウィックが岡本和に同点2ランを浴び、そのもくろみは崩れた。低めに決まったかに見えた速球が、狙った外角からやや真ん中へ入った分、本塁打に。勝負のかかる場面で岡本和クラスに対しては、高低だけでなく、コースも間違ってはいけない、ということだ。それでもチームカラーからして、このような勝ち方もマッチしていると思う。暑い季節は打線がポイント。中心打者についた火を、燃やし続けられるかどうかだ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
36274 0.571
(↑0.006)
-
(-)
76201
(+4)
156
(+3)
29
(+1)
38
(-)
0.238
(-)
2.040
(↑0.03)
2
(-)
阪神
34325 0.515
(↑0.007)
3.5
(-)
72199
(+8)
188
(+1)
28
(-)
22
(-)
0.220
(↑0.002)
2.130
(↑0.01)
3
(1↑)
DeNA
34331 0.507
(↑0.007)
4
(-)
75232
(+5)
237
(+4)
41
(+3)
37
(-)
0.250
(↑0.001
3.110
(-)
4
(2↓)
巨人
33335 0.500
(↓0.008)
4.5
(↓1)
72198
(+4)
189
(+5)
36
(+2)
36
(-)
0.233
(↑0.001
2.500
(↓0.03)
5
(-)
中日
30356 0.462
(↓0.007)
7
(↓1)
72166
(+1)
223
(+8)
30
(-)
24
(-)
0.232
(-)
2.700
(↓0.08)
6
(-)
ヤクルト
29374 0.439
(↓0.007)
8.5
(↓1)
73245
(+3)
242
(+4)
50
(-)
33
(-)
0.235
(-)
3.250
(-)