オリックス(★2対7☆)ソフトバンク =リーグ戦8回戦(2024.06.25)・京セラドーム大阪=
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ソフトバンク
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ORIX
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勝利投手:有原 航平(7勝3敗0S)
敗戦投手:曽谷 龍平(4勝3敗0S)
  DAZN
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◆ソフトバンクが3連勝。ソフトバンクは3回表、佐藤直の適時打で先制する。3-2となって迎えた8回には、正木、甲斐、廣瀬の3者連続適時打で4点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・有原が8回2失点の好投で今季7勝目。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆ソフトバンク山川穂高は6月の17試合で打率1割8分8厘、0本塁打。5月22日楽天戦を最後に本塁打が出ておらず、現在自己ワーストを更新中の24試合ノーアーチとなっている。山川が月間10試合以上に出場して0本塁打だった月は過去に1度もないが、そろそろ今月1号が出るか。

◆ソフトバンクが珍しい形で2点を追加した。1-0の6回だった。周東が中前打で出塁。続く今宮健太内野手(32)が送りバントを試み、打球を処理したオリックス左腕、曽谷が一塁へ悪送球。加えてカバーに入った右翼手の森もボールをそらし、打球は右翼スタンドに向かって転々...。一塁走者の周東はもちろん、打者の今宮までホームに生還した。記録は犠打失策と発表された。5回まで1-0と均衡していたが、まさかの展開で追加点。先発有原は5回まで無安打無得点の快投を見せており、大きな援護点になった。

◆ソフトバンク有原航平投手(31)の無安打投球が止まった。7回1死で太田に右前打を浴び、この試合初の安打を許した。今季は巨人戸郷、広島大瀬良がノーヒットノーランを達成。球団では昨季石川が達成して以来5人目の快挙だったが、パ3連覇中のオリックス打線は甘くはなかった。太田の右前打から西川に右翼線二塁打、紅林に左前適時打、森に右前適時打を浴びた。初安打から4連打で2失点。その後のピンチは踏みとどまったが、7回を終えて3点リードから1点リードに変わった。有原は勝利すればハーラートップ7勝目となる。

◆ソフトバンクがカード初戦で勝利し、2位チームと今季最大11ゲーム差をつけた。リーグ戦再開後は引き分けを挟んで3連勝。貯金は今季最多を更新する25まで積みあがった。先発有原が7回1死まで無安打投球。初安打から4連打を浴びて2失点したが、逆転は許さなかった。打線は3回に佐藤直が先制打を放ち、6回は相手失策も絡んで2得点。8回には4安打4得点を奪った。ドラフト3位ルーキー広瀬は3安打でプロ初の猛打賞を記録。有原はハーラートップ7勝目を手にした。

◆オリックスが首位ソフトバンクに敗れ、ついにプロ野球の最大差逆転のデッドライン(63年西鉄)となる14・5ゲーム差をつけられた。26日も敗れると、自力Vが消滅する。先発した曽谷龍平投手(23)が自滅した。2回まで完璧な立ち上がりをみせたが、3回1死二塁から佐藤に中前適時打を浴び先制点を献上。6回には無死一塁から今宮のバントを自ら捕球して一塁左へ悪送球。一塁後方にカバーに入っていた右翼手の森も逆を突かれる形でストップできず、ボールが外野を転々とする間に、打者走者の今宮まで生還。手痛い追加点を許した。打線は7回に紅林、森の適時打で2点を返して1点差まで追い上げたが、8回に登板した本田仁海投手(24)が4点を失って突き放された。

◆ソフトバンク正木智也外野手(24)がマルチ安打&打点で気を吐いた。6回の3打席目に中前打を放つと、8回には1死一、二塁から投手のグラブをはじいた打球が中前へ抜けるラッキー適時打。「打ったのはまっすぐです。チャンスで絶対に結果を出そうと集中した。ラッキーな形となりましたが、結果を出すことができてよかった」。慶大の後輩広瀬が猛打賞の活躍。先輩も3試合ぶりの安打で意地を見せた。

◆ソフトバンク有原航平投手(31)がハーラー単独トップとなる7勝目を挙げた。オリックス戦は今季の3・29開幕戦勝利以来、2度目の登板。猛牛キラーは健在だった。立ち上がりから圧倒した。6回まで2つの四球を与えただけでノーヒットに封じ込んだ。直球にチェンジアップ、フォークなど変化球を駆使して寄せ付けなかった。3点リードの7回1死から太田に右前へ初ヒットを許すと、一気の4連打で2失点。なおも1死一、二塁のピンチは宗を遊飛。続く頓宮には「あの場面は絶対に三振を取りたかった」と甲斐のサインに首を振りフルカウントからフォークで空を切らせた。8回も続投し115球の熱投で白星を手にした。「試合に勝つことが一番。勝ち星をつけてもらっているのでチームに感謝したい」。移籍1年目の昨年は開幕に出遅れ6月からのスタートもチーム唯一の10勝をマーク。今季はすでに7勝目。「火曜日の男」はさらにチームを勢いに乗せる。

◆ソフトバンク佐藤直樹外野手(25)が22年8月20日の日本ハム戦以来、2年ぶりのV打を放った。3回1死二塁からオリックス曽谷のシンカーを中前にはじき返す先制打だ。「いい投手なので、追い込まれる前に積極的にスイングをしようと。うまくコンタクトすることができたと思います」。23日のロッテ戦(みずほペイペイドーム)でも2点適時二塁打を放ち、2戦連続打点をマーク。しぶとい打撃でチームに貢献するつもりだ。

◆オリ姫の悲鳴とため息が、京セラドーム大阪内に充満した。オリックスが首位ソフトバンクに屈し、ついにプロ野球の最大差逆転のデッドライン(63年西鉄)となる14・5ゲーム差をつけられた。26日も敗れると、自力Vが消滅する。リーグ4連覇を狙うチームが、崖っぷちに立たされた。先発曽谷龍平投手(23)が自滅で傷口を広げた。3回に先制点を献上すると、6回は無死一塁から今宮のバントを自ら捕球も、一塁左へ悪送球。一塁後方に全力疾走でカバーに入っていた右翼手の森も逆を突かれる形でストップできず、ボールが外野を転々とする間に打者走者の今宮まで生還。中嶋聡監督(55)は左腕の凡ミスに「1軍で上を目指すのなら、そういう隙もないようにしていかなきゃいけない」と指摘した。負の連鎖は続いた。打線は7回1死から太田の右前へのチーム初安打から西川、紅林、森の4連打で1点差まで追い上げた。だが、8回に1死一、二塁から正木が放ったゴロが投手本田のグラブをかすめ、角度が変わって中堅方向へ。二塁走者が生還した。そこからさらに3点を失い突き放された。指揮官は「グラブを引くっていうのもプロなので。もったいないですよね」と頭を抱えた。自力V消滅とデッドライン越えがいよいよ目前まできた。残り2試合となった「オリ姫デー」に悪夢は見たくない。【古財稜明】▽オリックス曽谷(6回3失点で3敗目)「(6回の送球ミスに)凡ミスです。誰でもできるプレーをできなかったのは反省です」

◆パ・リーグ首位独走中のソフトバンクには、ノリノリなルーキーがいる。ドラフト3位の広瀬隆太内野手(23)が敵地オリックス戦でプロ初の猛打賞。2長打1打点で11安打7得点の快勝を呼んだ。二塁守備では6回に華麗なグラブトスを披露。フレッシュな23歳が2位ロッテと今季最大11ゲーム差、同最多貯金25の1人旅に貢献した。広瀬は意気揚々とバットを振っていた。「あれがなかったら多分4タコです」と振り返るのは、3回の第1打席だ。1死から三塁線に高いバウンドの打球を放ち、宗のグラブをはじいた。「すごくラッキーなヒット」と謙遜したが二塁打でチャンスメーク。直後の佐藤直の中前打で決勝のホームを踏んだ。「そこから流れに乗って3安打打てたので。今日はいい日になりました」と白い歯を見せた。5回は右前打。8回1死二塁では、本田のボール気味の直球を中越えに運び、適時打を放った。得意の悪球打ちでプロ初の猛打賞。広瀬は「高めの真っすぐを打つ練習をしてるので、練習の成果が出ました」と腕を組んだ。"らしさ"全開の快音に小久保監督も「最後の打席は彼らしい悪球打ち。あんな球、普通はセンターオーバーに打てないんですけどね」とうなずいた。6月4日のプロ初安打まで17打席かかった。1軍の壁に苦しむ間に主砲柳田が離脱。小久保監督から「開き直りと投げやりをはき違えるな」と訓示を受け、広瀬は「今は打ててないですけど、僕は開き直っていこうと思います」と誓った。クールな印象もある慶応ボーイ。しかし指揮官が「ガツガツやっとる。ひとりだけ違う」と目の色に感心するほどだ。プロ初安打の打席からは46打数16安打で打率3割4分8厘。小久保監督の言葉を忠実に守ったルーキーが奮闘している。6回の二塁守備では、茶野の中前に抜けそうな当たりを逆シングルでつかみ、二塁ベースカバーに入った今宮にグラブトス。アウトをもぎとった。「もうちょっと大事にいけば良かったと反省しています」と苦笑するが、無安打投球を続けていた先発有原をもり立てる美技だった。ファームでは右脇腹を痛めていた牧原大が実戦復帰した。同じ二塁手の広瀬は「牧原さんが1軍に上がってきてからが本当の勝負だと思う。すごくいいモチベーションをいただいています」と話す。2位チームと11ゲーム差は今季最大。貯金も25と最多を更新しているホークスには、フレッシュな23歳がいる。【只松憲】

◆パ・リーグ首位独走中のソフトバンクには、ノリノリなルーキーがいる。ドラフト3位の広瀬隆太内野手(23)が敵地オリックス戦でプロ初の猛打賞。2長打1打点で11安打7得点の快勝を呼んだ。二塁守備では6回に華麗なグラブトスを披露。フレッシュな23歳が2位ロッテと今季最大11ゲーム差、同最多貯金25の1人旅に貢献した。-有原は7回1死まで無安打。初被安打から4連打も2失点でとどめた小久保監督 相手のミスから3点取ってノーヒットやったんでね。(無安打は)意識したかもしれないですけど、あそこで同点までいかなかったのが勝因じゃないですか。-ハーラートップ7勝目小久保監督 1回(登板が)飛んで体もリフレッシュして、調子も良さそうには見えました。-ルーキー広瀬は6回にグラブトスの好守備があった小久保監督 あれヒットかなと思って。ああいうことがあったら、ノーヒットノーランはちょっとよぎりましたけどね。-6回の攻撃では今宮の犠打から失策が絡んで2点小久保監督 はい。あと(8回の)正木のピッチャーゴロはゲッツーで終わりやからね(結果は本田が取り損ねて中前打)。あれヒットやからね。正木に運があったということですね。

◆オリックス・東晃平投手(24)が先発する26日の9回戦に向けて、ショートダッシュなどで調整した。5回2失点で3勝目を挙げた15日のヤクルト戦(京セラ)以来、中10日での先発マウンドに向け「前回は(投球内容が)あまり良くなかったので。課題に打ち込めたかな」と語った。ブルペン投球などを行いながらフォーム修正に取り組んできたといい、「良くなった感触はある」と自信をのぞかせた。ソフトバンク戦の登板は4月20日(みずほペイペイ、5回無失点で勝ち負けはつかず)以来、2カ月ぶりで「3、4、5(番)と打つ打者がいるので。その前に走者を出さないことと、長打力は警戒したい」と気を引き締めた。

◆オリックス・曽谷龍平投手(23)は6回6安打3失点(自責1)で降板した。三回に1死二塁で佐藤直に中前にはじき返されて先制点を献上。六回には周東に中前打され、続く今宮の犠打を曽谷自ら処理。一塁へ送球するも、大きくそれて右翼を転々。悪送球で一走と打者走者が一気に生還し、2点を失った。首位・ソフトバンクを相手に安定した投球を続けていたが、手痛いミスでリードを広げられてしまった。打線はソフトバンク先発・有原の前に六回まで無安打と沈黙。曽谷を援護することはできなかった。

◆6回、オリックス・曽谷龍平の悪送球により生還するソフトバンク・今宮健太=京セラドーム大阪(撮影・斉藤友也)

◆オリックス・紅林弘太郎内野手(22)がラッキーセブンに快音を響かせ、反撃ののろしを上げた。七回、先頭の太田がソフトバンク先発の有原からチーム初安打となる右前打で出塁。4番・西川も右翼線二塁打で続いて無死二、三塁。ここで二回の第1打席でバスターに失敗し、三ゴロ併殺に倒れていた紅林が打席へ。外角のスライダーをとらえて三遊間を破り、1点を返した。直後の森も右前へタイムリーを放って1点差に縮めたが、宗が遊飛、頓宮は空振り三振に倒れて同点に追いつくことはできなかった。

◆オリックスは終盤に1点差まで詰め寄ったが、救援陣が打たれて敗戦した。先発の曽谷は五回まで1失点と好投。しかし、六回無死一塁で今宮の犠打を自ら処理するも、一塁へ悪送球となり、2失点した。 六回まで無安打に封じ込まれていた打線は七回に太田のチーム初安打を皮切りにチャンスを作り、紅林、森の連続タイムリーで1点差まで追い上げたが、八回に登板した本田がソフトバンク打線につかまって4失点とリードを広げられた。

◆ソフトバンクが1分けを挟み3連勝とした。有原は8回2失点でリーグ最多の7勝目。三回に佐藤直の適時打で1点先制し、六回に2点を追加、八回には甲斐の2点二塁打などで4点を奪った。オリックスは投手陣が踏ん張れなかった。

◆偉業達成の可能性は途中でついえたが、降板後の充実した表情と鷹党から送られた大きな拍手がすべてを物語っていた。ソフトバンク・有原がチームを勝利に導く快投で、ハーラー単独トップの7勝目を挙げた。「(六回まで無安打だったのは)それはわかっていたけど、やっぱり試合に勝つことが一番大事なので。今日こうやってチームが勝てたので、とにかくよかった」最速151キロの直球を軸に凡打を積み上げ、六回まで無安打投球。七回1死で太田に右前にはじき返されてノーヒットノーランの夢は消えたが「全然気にしていなかった」と集中を切らさなかった。紅林と森に連続でタイムリーを浴びたものの、宗を遊飛、頓宮をフォークで空振り三振に仕留めてリードを死守した。「体力的にも全然問題はなかった」と続投した八回も三者凡退で終わらせ、8回2失点でリーグ単独トップの7勝目をつかんだ。さらに9試合連続でクオリティスタート(6回以上を投げ自責3以内)をクリア。7回2失点で勝利投手となった前回11日のヤクルト戦(みずほペイペイ)からリフレッシュを兼ねて中13日の登板間隔を空けてもらったことも奏功し「しっかり調整もできた」とうなずいた。有原の好投もあって3連勝したチームは貯金を今季最大の25まで増やし、2位ロッテとのゲーム差を11に広げた。「イニングをしっかり投げられているので、これをもっときつい、暑くなってくる時期に続けることが大事だと思う」米大リーグから日本球界復帰2年目となる今季、開幕投手を務めるなど投手陣の柱として引っ張る有原が常勝軍団をさらに上昇気流に乗せていく。(織原祥平)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
44193 0.698
(↑0.004)
-
(-)
77288
(+7)
164
(+2)
46
(-)
48
(+1)
0.262
(↑0.001
2.240
(-)
2
(1↑)
ロッテ
32296 0.525
(↑0.008)
11
(-)
76217
(+10)
236
(+2)
29
(+1)
28
(-)
0.246
(↑0.002)
3.210
(↑0.04)
3
(1↓)
日本ハム
33304 0.524
(↓0.008)
11
(↓1)
76233
(-)
212
(+1)
36
(-)
51
(-)
0.248
(↓0.001)
2.820
(↑0.02)
4
(-)
楽天
32332 0.492
(↓0.008)
13
(↓1)
76227
(+2)
270
(+10)
28
(-)
48
(-)
0.242
(↓0.002)
3.710
(↓0.1)
5
(-)
ORIX
31352 0.470
(↓0.007)
14.5
(↓1)
75208
(+2)
207
(+7)
24
(-)
29
(-)
0.244
(↓0.002)
2.700
(↓0.04)
6
(-)
西武
21460 0.313
(↑0.01)
25
(-)
76149
(+1)
239
(-)
29
(-)
32
(+1)
0.202
(↑0.001)
3.190
(↑0.05)