巨人(★0対3☆)ヤクルト =リーグ戦10回戦(2024.06.22)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:大西 広樹(4勝1敗0S)
(セーブ:田口 麗斗(1勝0敗6S))
敗戦投手:高梨 雄平(1勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】サンタナ(11号・8回表2ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは両軍無得点で迎えた8回表、村上の適時打とサンタナの2ランが飛び出し、試合の均衡を破る。投げては、先発・サイスニードが6回無失点8奪三振の好投。2番手・大西が今季4勝目を挙げた。敗れた巨人は先発・グリフィンが力投するも、打線が援護できなかった。

◆ヤクルトのサンタナ、オスナの両外国人野手が、巨人グリフィンから好成績を残す。サンタナは通算で15打数7安打、オスナは同15打数6安打。黒星をつけた4月29日の前回対戦でも2人が得点に絡み、8点を奪って左腕をマウンドから引きずり降ろした。今回も、2人の活躍で快勝といきたい。

◆巨人が今季12度目の完封負けを喫した。ヤクルト先発サイスニードから得点を奪えず打線は沈黙。4番岡本和が初回1死一、二塁で中飛、3回2死一、二塁でも右飛に打ち取られ、得点圏で先制のチャンスをものにできなかった。先発したグリフィンは7回4安打無失点と好投するも、継投に入った8回に3失点を喫して敗れた。2連敗のチームは借金1を背負った。

◆巨人が12球団ワーストタイの今季12度目の完封負けを喫した。ヤクルトの投手リレーの前に6安打無得点、11三振と精彩を欠いた。阿部監督は「0に抑えたら一生負けないけど、0だったら一生勝てない。打てないのは、練習するしかないですよね」。早出特打では自ら打撃投手を買って出た。「打てない人は来た方がいいと思うんですけどね。いくらでも投げますよ」。2連敗で借金1。カード負け越しは決まったが「とにかく明日。借金生活に入ったし、みんなピリッとしてくれると思うので、明日切り替えて頑張ります」と3連敗は阻止する。

◆/三冠王が見せた泥臭さ\村上宗隆の内野安打で均衡破る胸元の土は気迫の表れ?プロ野球(2024/6/22)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #swallows pic.twitter.com/v5rKe8F6tk

◆/気迫は連鎖する\サンタナの豪快な一打はバックスクリーンに突き刺さる村上のヘッスラが呼び込んだ一撃?プロ野球(2024/6/22)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #swallows pic.twitter.com/W9MdRR3DJm

◆待ち切れない、と言わんばかり。ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(31)が、バットをぶん回した。1点を先制した直後の8回2死一塁。巨人ケラーの1ボールからの2球目のカーブを豪快にすくい上げた。11号2ランは、あっという間にバックスクリーン左へ飛び込んだ。「とにかく甘い球を待って、しっかり捉えることができました」。打つと決めたら、打つ。買うと決めたら、買う。過去に、オスナへプレゼントした「トラヴィス・スコット×フラグメント×ジョーダン1ロー」のスニーカー。先日、自らも欲しくなった。既に販売は終了している大人気のトリプルコラボの品。定価1万8150円(税込み)を約28万円の"プレ値"で購入。ただ、ポチッとした時に気付いた。「アメリカにいる時に買っていた...」と同じスニーカーを2足購入。まして、米国でも定価で買えず、プレ値だった。でも、そんなことは気にしない。前日21日に球団から来期以降の残留が発表された。新たに3年契約で年俸は総額で約14億3000万円+出来高払い(金額は推定)の大型契約を締結。ただ、お金じゃない。「ずっとスワローズに残りたいという気持ちが強かった」。打率、安打、打点でリーグトップ。プレミア以上の価値を誇る助っ人が、チームを支えている。【栗田尚樹】▽ヤクルト高津監督(3連勝)「ひたむきに少しずつ成長していく、進歩していくっていうのを実感として感じますし、いい試合が続いていると思います」

◆ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、執念のヘッドスライディングで先制点をもたらした。0-0の8回2死から長岡が右翼フェンス直撃の三塁打。次打者の村上は遊撃への当たりに、一塁へ頭から突っ込み、内野安打とした。普段は冷静な男も、直後にグラウンドをたたくほどの気合。「無意識でした」と言い「僕というよりかは(長岡)秀樹の三塁打だったりとか、そういったところが1点につながった」と謙遜した。

◆巨人丸佳浩外野手が、5試合連続安打をマークした。0-0の1回無死、先頭で右前打をマーク。3回には左前打を放ち、5回には中前打で猛打賞を達成し、この時点で打率を3割に乗せた。3打席とも3球目以内を好球必打。得点には結びつかなかったが、3方向に打ち分け、交流戦からの好調をアピールし、巨人先発のグリフィンと投手戦を演じたヤクルト先発のサイスニードに重圧をかけた。リーグ戦再開前の20日の全体練習では、東京ドームをサプライズで訪れた長嶋終身名誉監督からエネルギーを注入された。打撃練習を間近で見守られ、打撃練習後にはあいさつをかわし「『ナイスバッティング』とか、すごい大きな声で声をかけてくださった。そういう機会はなかなかないですし、しっかり1球1球大事に打ちました」とかみしめ、結果でも感謝の思いを示した。

◆巨人は門脇誠内野手(23)が「2番・遊撃」で起用された。遊撃でのスタメンは6月6日以来11試合ぶり。昨季終盤に坂本から遊撃レギュラーの座を引き継いだ左打者は今季も正遊撃手を託されたが、今季ここまで打率・205、0本塁打、リーグワースト2位の8失策と精彩を欠き、5月中旬からはD4位・泉口(NTT西日本)に遊撃スタメンを譲る試合が多かった。また、8番には門脇と同じ2年目の萩尾が起用された。

◆ヤクルトは23日の巨人戦にミゲル・ヤフーレ投手(26)が先発する。22日は試合前の練習で調整した。今季ここまで4勝5敗。援護に恵まれない試合もあり4連敗中の右腕だが、最後の白星となっている4月29日は同じ東京ドームの巨人戦で、100球未満での完封勝利を指す「マダックス」を達成している。「いいイメージはあるので、クオリティースタート(6回以上を投げ自責点3以下)をして、勝利を挙げられればいい」と気合を入れた。(東京ドーム)

◆ヤクルト・高津臣吾監督(55)が一回表、1球目のセーフティーバントをめぐる判定でリクエストに成功した。巨人グリフィンに対し、1番・西川遥輝が三塁線へ絶妙なバントを決めた。三塁・坂本が一塁へ送球し、際どいタイミングで一度はアウトが宣告された。高津監督がすかさずリクエストを行い、リプレー検証の結果、判定が覆った。その後、1死一、二塁の好機を作ったが、先制点は入らなかった。

◆経験豊富なリードオフマンの存在感が高まっている。今季、楽天から加入したヤクルト・西川遥輝外野手(32)が6月2日から15試合続けて1番で起用され、4試合連続安打をマークした。一回の第1打席。巨人先発の左腕、グリフィンに対して初球。外角低めへの直球を、見事なセーフティーバントで三塁前に転がした。三塁手坂本がランニングスローを見せ、西川は際どいタイミングで一塁を駆け抜けた。一度はアウトが宣告されたが、高津監督のリクエストでリプレー検証の結果、判定が覆り内野安打で出塁した。前日の同戦では一回、巨人先発の戸郷の初球、143キロ直球をはじき返し中越えの二塁打を放った。その後の長岡の先制打を呼び込み、チームの勝利に貢献した1番打者を高津監督も「西川の初球からね、スイングを仕掛けていったことは非常に大きかった」と評価していた。その翌日、今度は初球で相手の意表を突いた。日本ハムでは日本一も経験した、プロ14年目のベテラン。指揮官は「野球をよく知っている。長くレギュラーでやってきたので、自分のことをよく知って、チームのことをよく理解してプレーしてくれている」と表現する。不動の1番・中堅だった塩見が長期離脱する中で、西川がヤクルトを支えている。

◆強打のリードオフマンが、チームを勢いづける痛烈な一打だ。巨人・丸佳浩外野手(35)が一回に右前打をマークし、4試合連続で第1打席に安打を記録した。4月28日のDeNA戦(横浜)から42試合で1番に座り、試合前までで打率・293、4本塁打、22打点。好調を維持する左打者には、1番打者として大切にする教えがある。「『チームに勢いをつける打席にしろ』と常々言われていたので、その気持ちは今も変わらない。(試合の)第1打席で変な打席は見せられないと思っています」2018年まで11年間在籍した広島時代からたたき込まれた信条だ。「誰に言われたとかでなくて、(広島は)チームでそういう風に言われていた空気」と懐かしそうに笑う。プロ17年目を迎えた今も打席に入る際は心掛けている。数字として表れているのも、準備があってこそだ。ホームゲームの際は、守備を終えたあとに打席に向かうため、他の打順よりもネクストバッターズサークルで投手にタイミングを合わせる時間は限られる。だからこそ「ある程度、自分の中で(投手の情報を)入れて。タイミングが合わなくて、甘い球を見逃してしまうのはなしにしたい」と球団スコアラーに聞いた情報などを参考に、万全の準備を期している。三回の第2打席では左前打。五回の第3打席でも中前打を放ち、今季6度目の猛打賞をマーク。この時点で打率は・302に上昇した。丸の1番打者としての存在感は日に日に増している。

◆ヤクルト・サイスニード投手(31)が先発。打線の援護なく2勝目は逃したが、6回85球、5安打無失点、毎回の8奪三振と好投し「調子は良かった。松本が良いリードをしてくれて、先発としての仕事ができた」と語った。得点圏に走者を許したのは2イニング。一回1死一、二塁では岡本和を中飛、岸田を空振り三振に仕留め無失点。三回2死一、二塁では岡本を力のない右飛に打ち取り、巨人打線を完璧に封じ込めた。

◆巨人の中継ぎ陣が終盤につかまった。先発のグリフィンが7回4安打無失点と好投。0―0の八回から2番手としてマウンドに上がった高梨だったが、2死から長岡に右翼フェンス直撃の三塁打を許すと、2死三塁で村上の平凡な遊ゴロが、不運な形で遊撃への内野安打となり先取点を献上。この1点で流れが一気にヤクルトに傾いた。3番手・ケラーが続くサンタナに痛恨の2ランを被弾。両者譲らぬ投手戦を繰り広げていたチームにとって〝魔の八回〟となった。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が「4番・三塁」で出場。一塁へ執念のヘッドスライディングで勝ち越しの適時内野安打をマークした。0―0の八回2死から3番長岡が右越え三塁打で出塁。迎えた村上の第4打席、投手高梨の後方に力ない高いバウンドのゴロを転がした。遊撃手門脇がランニングスローを見せ、村上は全力疾走で最後は一塁に頭から滑り込んだ。判定はセーフ。長岡が生還し待望の得点を刻むと、続くサンタナが2ランを放った。この打席まで直近17打席で2安打11三振と苦しむ主砲が、執念で決勝点をもぎとった。

◆ヤクルトは0-0で迎えた八回、2死三塁のチャンスで村上宗隆内野手(24)が一塁への気迫のヘッドスライディングで遊撃への適時内野安打をもぎ取り先制すると、続くドミンゴ・サンタナ外野手(31)が試合を決定づける11号2ランを放ち巨人に快勝した。以下、サンタナのヒーローインタビュー。--ホームランの感触は「最高でした」--どんな思いで打席に立った「とにかく甘い球を待って、しっかり捉えることができました。サイスニードもそうですけど、相手のグリフィンも今日は素晴らしいピッチングをしていたので、なかなか点が取れない状況で貴重な追加点が取れてよかったです」--村上が気迫のヘッドスライディングで先制「チームの勝利にとって、とても大きな瞬間だった。村上も自分の俊足を見せたかなと思います」--来シーズンもヤクルトでプレーすることが決まった「スワローズファンは日本一のファンだと思ってます。いつも応援ありがとうございます。また数年、スワローズでプレーできることにとても感謝している。これからもチームの勝利の貢献できるために全力を尽くします」

◆巨人は今季12度目の零敗に終わった。好調の1番、丸の3安打を生かせず、阿部慎之助監督(45)は「0に抑えたら一生負けないけど、(得点が)0だったら一生勝てない。打てないのは練習するしかない」と6安打の貧打を嘆いた。この日はシーズンでは初めて阿部監督が自ら試合前の早出練習で萩尾らのフリー打撃で打撃投手を務めた。相手の先発投手、サイスニードの投げ方を模したフォームで投げ込むなど打線奮起のため一肌脱いだ。「打てない人は来た方がいいと思うけどね。いくらでも投げてあげますので」と、貧打にあえぐ野手陣に振り込みを推奨した。リーグ戦再開後は2連敗で借金生活に逆戻り。「3連敗はできない。とにかく明日。借金生活に入ったし、みんなピリッとしてくれると思う」と、ナインの奮起に期待した。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(31)が「5番・左翼」で出場。1点を勝ち越した八回に貴重な11号2ランを放った。「ムネ(村上)のタイムリーがきょうの試合を決めたと思う。その後に自分も冷静になれて、いつも通りのアプローチで甘い球を待って、大振りせずにしっかり捉えることができた」と振り返った。1、2打席目はいずれもチャンスで三振を喫した。それでも八回、前を打つ村上が執念のヘッドスライディングを見せ、適時内野安打で勝ち越しに成功すると、呼応するようにサンタナも、代わったケラーから中堅バックスクリーン左へと一発をたたき込んだ。来季以降も3年契約で残留が決まった助っ人砲は「ずっとスワローズに残りたい気持ちが強かったので、早めに契約できたことはうれしいし、チームのために全力を尽くす。それだけです」と語った。

◆ヤクルト・長岡秀樹内野手(22)が「3番・遊撃」で出場。0―0の八回2死から右翼フェンス直撃の三塁打を放ち、続く村上の決勝打を呼び込み「2死だったので、何とか(塁に)出てという思いだった。追い込まれていたけど、コンパクトに振り抜けた」と振り返った。一塁にヘッドスライディングで決勝点をもぎ取った主砲・村上の姿に長岡は「何が何でも勝ちたいとか、やっぱり表現してくれるので、負けていられないなというか、僕たちもついていかないと」と語り「まだまだ全然上を狙えますし、優勝しか見ていないので、頑張ります」とさらなる活躍を誓った。

◆セ・リーグ、巨人0―3ヤクルト、10回戦、ヤクルト6勝4敗、22日、東京D)ヤクルトは今季3度目の3連勝で、中日と代わってセ・リーグ5位に浮上した。0―0の八回に村上宗隆内野手(24)が一塁にヘッドスライディングで、決勝の適時内野安打をマーク。投手陣も零封リレーを見せた。高津臣吾監督(55)の主なコメントは以下の通り。――先発のサイスニードが6回無失点「丸選手にはちょっと打たれたりもしたけど、1本打たれた後はしっかりと抑えたので、こういうゲームの形を作ることができた」――村上の執念「決して当たりはよくないけど、大きな、大きな1点ですね。その後につながったサンタナが2ランを打つわけですから。どの打撃も非常に大きな一打だった」――村上は調子が悪い中でも気迫を見せた「本人は苦しいでしょうけど、しようがないですね。それに耐えて貢献してくれないと。その姿勢だけは持ってグラウンドに立ってくれていると思う。引き続き状態が上がるのを信じて、いろんなことに取り組んでほしい」――救援陣は流れを渡さず「(七回に代打)ノリ(青木)のところで一回勝負をかけて、安打は出なかったけど、その後の投手も非常に粘ってくれた。完投しろとは言っていないし、何とかつないでいい形でゲームが終われたらと思っていた。これだけ投手が踏ん張って、4人でゼロで抑えたわけですから、非常によく頑張ったと思います」――接戦で勝利「今日もコツコツと1死ずつ重ねて、出塁し、なかなか点は取れなかったけど、1点ずつということは話していた。それがうまくいったかどうかは別として、ひたむきに少しずつ成長していく、進歩していくっていうのを実感として感じます。ここ数試合、いい試合が続いていると思います」――村上は全体練習後にも個別練習。その姿勢は「しんどいと思いますよ。心も体もね。でも、しようがない。うちの4番なんだから。やっぱり結果を求められるわけだから。頑張るしかないと思います。頑張っていますけどね」

◆攻撃に迫力を欠いていた。4位・巨人は広島と並ぶ両リーグワーストとなる今季12度目の零敗で2連敗。阿部慎之助監督(45)は、すべて単打の6安打に終わった貧打を嘆いた。「0に抑えたら一生負けないけど、(得点が)0だったら一生勝てない。打てないのは練習するしかない」2番に置いた門脇は犠打を1つ決めたが、好調の1番・丸の3安打を得点につなげられなかった。連打は一度もなく、打線全体で11三振。7回無失点のグリフィンを見殺しにした。この日の早出練習では、レギュラーシーズンでは初めて阿部監督自らフリー打撃の打撃投手を務めた。打線の復調が急務の中、「打てない人は来た方がいいと思う。いくらでも投げてあげますので」と、野手陣に振り込みを推奨した。リーグ戦再開後は2連敗で借金生活に逆戻り。「3連敗はできない。借金生活に入ったし、みんなピリッとしてくれると思う」と、ナインに奮起を求めた。(谷川直之)

◆「1番・中堅」で先発出場したヤクルト・西川遥輝外野手(32)が、3試合連続で一回の第1打席に出塁。リードオフマンの役割を全うしている。この日の第1打席は巨人先発の左腕、グリフィンが投じた初球を、見事なセーフティーバントで三塁線に転がした。三塁手の坂本が捕球してランニングスロー。西川は際どいタイミングで一塁を駆け抜け、一度はアウトが宣告されたが、リプレー検証の結果、判定が覆り内野安打となった。前日の同戦では一回に中越えの二塁打を放って先制点を演出したが、この日は小技で見せ「(セーフティーバントは)思いつき。フィールディングが得意ではない投手と聞いていた。投手に捕らせるつもりでやって、いい感じに転がった。投手に捕らせられれば一番よかったけど、結果、ヒットになったのでよかった」と振り返った。6月2日から15試合続けて1番を担う。今季は第1打席の打率が・333、出塁率が・429と高く、一回に出塁してホームに生還するケースも多い。リードオフマンとして存在感を示しており「1番を打っている以上はそこに全集中している」と頼もしく語った。

◆土にまみれたユニホームが勝利への執念の表れだ。ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が、魂のヘッドスライディングで勝利を呼び込んだ。0-0の八回2死三塁。二遊間へ高く弾む遊ゴロを放つと、必死の形相で全力疾走し、一塁ベースに向かって頭から飛び込んだ。一塁塁審の両腕が広がる。セーフの判定が出ると、燕の4番は倒れ込んだまま、両手で地面をたたいて喜んだ。勝利への熱い思いが決勝の適時内野安打を生み「(ヘッドスライディングは)無意識です。チームが勝てる1点だと信じていたんで、うれしかった」と歓喜。「僕というより、秀樹(長岡)の三塁打だったり、そういうのが1点につながった」。2死から三塁打を放って好機をつくった仲間への敬意も忘れなかった。チームの勝利を何よりも願う男だ。ときには不振の仲間を気遣い、サポートする。ある日の試合前練習では、不調だったオスナに明るく声をかけて提案した。「一回、本塁打パフォーマンスの練習をしよう」。一緒にパフォーマンスの動作を行ったその後の試合で、オスナは約1カ月ぶりの本塁打を放った。チームのために気を配る献身性がある。主砲は最近5試合は20打数5安打で、11三振。もがき苦しむ中でも、気迫を前面に出すプレーを貫いて3連勝に貢献し、高津監督は「本人は苦しいでしょうけど、耐えて勝利への姿勢を持ってグラウンドに立ってくれている。大きな1点だった」と評価した。今季の東京ドームの巨人戦は負けなしの5連勝。4位・巨人とのゲーム差を1・5に縮めた。「僕らは力のあるチーム。たまたま勝てているわけじゃなく、勝つべくして勝てる試合を取っている。自分たちでチームの雰囲気を高めながらやれればいい」と村上。チーム一丸ではい上がる。(武田千怜)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
33264 0.559
(↑0.007)
-
(-)
80188
(+3)
150
(+1)
27
(+1)
38
(-)
0.239
(-)
2.130
(↑0.04)
2
(-)
阪神
33314 0.516
(↓0.008)
2.5
(↓1)
75190
(+2)
185
(+5)
28
(+1)
21
(-)
0.219
(-)
2.190
(-)
3
(-)
DeNA
33321 0.508
(↑0.008)
3
(-)
77225
(+5)
230
(+2)
38
(+1)
37
(+1)
0.250
(-)
3.120
(↑0.03)
4
(-)
巨人
31325 0.492
(↓0.008)
4
(↓1)
75187
(-)
179
(+3)
33
(-)
35
(-)
0.231
(↓0.001)
2.470
(↓0.01)
5
(-)
ヤクルト
29334 0.468
(↑0.009)
5.5
(-)
77238
(+3)
226
(-)
49
(+1)
33
(+1)
0.239
(-)
3.260
(↑0.05)
6
(1↓)
中日
28345 0.452
(↓0.007)
6.5
(↓1)
76161
(+1)
213
(+3)
29
(-)
22
(-)
0.231
(↓0.002)
2.720
(-)