ソフトバンク(☆6対2★)阪神 =交流戦2回戦(2024.06.15)・みずほPayPayドーム福岡=
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阪神
0000010102810
ソフトバンク
30003000X6602
勝利投手:東浜 巨(3勝1敗0S)
敗戦投手:ビーズリー(3勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】近藤 健介(9号・1回裏3ラン),笹川 吉康(1号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは初回、近藤の3ランで先制に成功する。そのまま迎えた5回裏には、笹川のプロ初本塁打となるソロなどで3点を加え、リードを広げた。投げては、先発・東浜が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れた阪神は、先発・ビーズリーが試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆連敗阻止へ、阪神佐藤輝明内野手(25)が3試合ぶりに「4番三塁」で先発出場する。4番出場は4月14日の中日戦(バンテリンドーム)以来、今季2度目。オーダーが球場で発表されると、左翼席から大きな歓声が上がった。前日まで4番に座った近本は「1番中堅」で出場。5月31日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、13試合ぶりの1番復帰となった。5番DHには前川、6番一塁では糸原を起用。ソフトバンク先発東浜に対し、野手9人中6人左打者を並べたオーダーで臨む。

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◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)が今季初の1発で3点先制を許した。0-0の初回2死一、二塁。4番山川を空振り三振に仕留めた直後だった。5番近藤に150キロ速球を逆方向にはじき返され、そのまま左翼テラス席に飛び込む先制3ラン。直近は3試合連続でクオリティー・スタート(QS=6回以上、自責点3以内)を続けていた中、いきなりの今季最多失点となった。ビーズリーの初回失点は昨季6月16日ソフトバンク戦以来で、今季は初。強力打線から2年連続で先制攻撃を浴びた。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(28)が6年連続の20盗塁を決めた。「1番中堅」で先発出場。0-0の初回無死の第1打席で中前打で出塁した。阪神ビーズリーの真ん中低めカットボールを仕留めた。続く2番今宮の打席で二盗に成功。初球から積極的にスタートを切った。これでセ・パ12球団最速の20盗塁に到達。自身は6年連続の20盗塁となった。

◆ソフトバンクが近藤健介外野手(30)の「12球団制覇弾」で先制した。0-0の1回2死二、三塁、阪神ビーズリーのツーシームを左中間ホームランテラスへ。阪神戦はカード別で唯一本塁打がなく、プロ13年目で初アーチだ。「自分のスイングができました。先制のチャンスを生かすことができて良かったです。勝ちにつなげられるように頑張っていきます」。11試合ぶりの9号3ランに笑顔を見せた。近藤は12日の本拠地ヤクルト戦で右手を捻挫。一時は出場も危ぶまれたが、3試合連続「5番DH」でスタメン出場してのド根性アーチとなった。試合前時点で交流戦2位のソフトバンク。この日は1ゲーム差で追う首位楽天がデーゲームで敗れており、勝てば首位タイに浮上できる一戦。近藤の一打で先手を取った。近藤が阪神戦で初本塁打を放ち、現12球団すべてから本塁打をマーク。全球団本塁打は今年の4月13日山川(ソフトバンク)以来45人目。

◆この日誕生日を迎えた阪神木浪聖也内野手(30)の打席で、福岡のファンからバースデーソングが演奏された。敵地ながらあたたかい拍手が響いた。結果は右飛に終わった。ただ、直後の守備では華麗な"グラブさばき"を披露した。2回2死一塁。二盗を試みた広瀬は二塁へスライディング。カバーに入った木浪は捕手梅野の送球をショートバウンドで捕球すると、そのまま広瀬の左腕付近にタッチ。1度はセーフ判定も、岡田監督がリクエストを要求し、アウトに覆った。木浪の流れるようなキャッチ&タッチで、2回の守備を3人で終わらせた。

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◆ソフトバンク笹川吉康外野手(22)がプロ初本塁打を特大アーチで飾った。3-0の5回、先頭の第2打席。阪神ビーズリーから右翼席中段に突き刺した。真ん中高め直球を仕留め、推定飛距離128メートル弾だった。「思い切って自分のスイングをしました。初のホームランなのでとにかくうれしいです。スタメン起用に結果で応えることができて良かったです」と振り返った。笹川は前日14日の同戦で「8番右翼」でプロ初スタメン出場。プロ初安打&初盗塁も決めていた。背番号44は柳田も背負った番号で「ギータ2世」と呼ばれる若鷹が2戦連続で存在感を示した。

◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)が今季最短となる5回途中5安打6失点(自責点4)で降板を喫した。「今日はうまくボールをコントロールすることができなかった。相手打線は調子も良く、甘いボールを1発で仕留められてしまったね」初回から5番近藤に3ランを浴びて先制点。今季初の被弾となった。2回以降は球数をかけながらも無失点と粘ったが、5回だった。先頭の8番笹川にプロ初アーチとなる右翼ソロ本塁打を被弾。その後、1番周東に四球を与えると2番今宮にランエンドヒットでの右前打を決められた。右翼森下が打球をファンブルし、その間に一塁走者周東は一気に生還。1死二塁となり、2番手富田がコールされた。富田も4番山川に適時打を浴び、追加点を献上。来日最多となる6失点目となった。

◆ソフトバンクが阪神に2連勝し、楽天と並んで交流戦首位に浮上した。同戦優勝の行方は16日に結末を迎えることになった。0-0で迎えた初回2死二、三塁。5番近藤健介外野手(30)が先制の9号3ランをかっ飛ばした。阪神ビーズリーの内角直球を左中間ホームランテラス席へ運んだ。5回無死には笹川吉康外野手(22)のプロ初本塁打などで3点を追加し、試合の主導権を握った。交流戦も残り1試合で、現状では12勝5敗で楽天と並ぶ。勝率が並んだ場合は(1)勝利数(2)直接対戦成績(3)得失点率差(TQB)(4)自責点率差(5)チーム打率(6)23年交流戦順位で決まる。昨年はDeNA、巨人、オリックス、ソフトバンクの4球団が11勝7敗で並び、TQB(トータル・クオリティー・バランス)と呼ばれる1イニング平均得点から同平均失点を引き、小数点第3位まで出した数字の高かったDeNAが最終的に優勝した。※計算式は(得点÷攻撃イニング)-(失点÷守備イニング)。

◆阪神が打線入れ替えも実らず、2カード連続のカード負け越しで、4月16日以来の4位転落となった。首位広島とは、4月13日以来の今季最大に並ぶ4ゲーム差となった。この試合前まで無傷の3勝を挙げていたジェレミー・ビーズリー投手(28)が、初回に今季初被弾すると、5回にもソロを浴びるなど今季最短となる5回途中5安打6失点(自責点4)で降板。打線もソフトバンク先発の東浜を捉えきれなかった。この日は、前日14日まで4番に座った近本が、5月31日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、13試合ぶりの「1番中堅」で先発。佐藤輝明内野手(25)が3試合ぶりに「4番三塁」でスタメンに名を連ねるなど、打順を入れ替え。ソフトバンク先発東浜に対し、野手9人中6人左打者を並べたオーダーで臨んだ。初回に近本が敵失で出塁すると、二盗に成功し、無死一、二塁の好機。しかし、続く中野が左飛に倒れ、森下が空振り三振、佐藤輝が右飛と後続が続けず。その後5回まで無得点に抑え込まれた。6回に先頭中野の右前打から佐藤輝の右翼への二塁打も出て1死二、三塁とし、前川の一ゴロの間に1点。8回は中野の四球、森下の左前打から2死一、二塁となり、糸原の中前適時打でもう1点を追加するも、追いつくことはできなかった。これで交流戦は5勝11敗。なんとか最終戦は勝利し、3タテは阻止したい。

◆阪神木浪聖也内野手(30)が死球を受けた。9回先頭、左腕ヘルナンデスの抜けたボールが背中に直撃。その場に倒れ込み、しばらく動けなかった。その後は立ち上がるも、代走小幡が送られた。この日30歳の誕生日を迎えた遊撃のレギュラー。ヒヤリとするシーンに、虎党もざわついた。

◆4番で起用された阪神佐藤輝明内野手(25)は1安打にとどまった。3試合ぶりにスタメン。4番出場は4月14日の中日戦(バンテリンドーム)以来、今季2度目で約2カ月ぶりだった。6回に二塁打を放ち、反撃に加わるも、初回2死二塁では右飛。「打つっていうことだけ集中していきました」と語った。今季の打率は2割3厘。岡田監督は「1回沈んだけどな、2割を。もちこたえたな」と一時1割台に入った打率を指摘。状態については「知らん、分からへん。この打率でなんで評価するんよ、そんなん。ええとか悪いとかの問題ちゃうやろ、この打率見とったら」と厳しかった。

◆阪神が打線入れ替えも実らず、2カード連続のカード負け越しで、首位広島とは、4月13日以来の今季最大に並ぶ4ゲーム差となった。さらに4位転落となった。試合後の岡田監督の一問一答は以下の通り。-最後までチャンスをつくったが「いやあ、そら、初回3点は重いよ。いまの状況からいったら。きょうは、初回はあれや、立ち上がり悪かったな。ビーズリーはな。コントロールがな、はっきりしとったもんな」-初回に点をとっていたら「いい形なっとったら、タイムリー出なあかんやん。いい形とか。なんぼ形作っても、点とらなあかんねんから。そこで打つか、打たへんかいうことやろ」-ヒット以外のところで走者が進んでいかないのが流れ悪い「流れわるいってそら、セカンド、得点圏いったらタイムリーでんとあかんやろ。そういうことやろ」-打順を開幕オーダーに近い形に「昨日は左やしな。今日は右やし」-佐藤輝も長打が出た「1回沈んだけどな。2割を。もちこたえたな」-少しずつ戻ってきてる感触は「知らん、ないんちゃう、分からへん。この打率でなんで評価するんよ、そんなん。ええとか悪いとかの問題ちゃうやろ、この打率見とったら」-明日一つしっかり勝って「うん、また(貯金が)ゼロなったいうことやろ」(自ら)「大山はあれやけどな、2割を基準にしとったんやけどな(笑い)」

◆阪神木浪聖也内野手(30)が死球を受けた。9回先頭、左腕ヘルナンデスの抜けたボールが背中に直撃。その場に倒れ込み、しばらく動けなかった。その後は立ち上がるも、代走小幡が送られた。この日30歳の誕生日を迎えた遊撃のレギュラー。ヒヤリとするシーンに、虎党もざわついた。木浪は試合後、「問題なし。問題なし。本当にそんな、取り上げるほどでもない全然大丈夫です」と強調。バースデーについては「(死球で)カツ入れてくれたんで、まあ逆にありがたいです」と前を向いた。

◆背番号5が"定位置"に戻った。12試合連続で4番を務めていた阪神近本光司外野手(29)が、1番でスタメン出場した。5月31日ロッテ戦以来、13試合ぶりのリードオフマン。その初回に快足を飛ばした。ソフトバンク東浜から三塁への内野安打。やはり速い。ギアを緩めることなく、2番中野の打席で二盗に成功。リーグ単独トップの10盗塁目だ。レジェンドの足跡を追う。これで新人から6年連続2桁盗塁。かつては14年連続の吉田義男、9年連続の赤星憲広以来、球団では3人目だ。球界屈指の走り屋だった2人も通った道に続いた。普段から記録に意識を向けない男。昨年も10盗塁目を記録した際には「走れって言われたら走ります」と、あくまで作戦を遂行するだけだと強調していた。ただただ、勝利のために動くだけだ。もともとは足が速くなかった。関学大時代に足の回転を速くすることに意識を向けスピードアップ。今でもオフのスポーツ教室などでは、子どもたちに「足を速く動かして!」と説く。決して才能だけではない。細部へのこだわりが土台にある。同学年の大山が2軍調整中。代わって4番を務めてきたが、1番は「慣れているので一番楽」と言ってきた。試合後には、1番について「まあ、いろいろあるのでね」と数多くは語らなかった。どのポジションでも、自らの仕事を果たすのみ。前を向くだけだ。【中野椋】

◆ロマンたっぷりの豪快な一振りだった。高卒4年目のソフトバンク笹川吉康外野手(22)が、特大アーチでプロ初本塁打を飾った。「今までにない気持ち良さ。興奮していて、ほとんど記憶にない」。3-0の5回先頭。阪神ビーズリーの内角高め直球を右翼席中段まで届かせた。体をのけぞらせ、完璧に仕留めた打球速度は176キロを計測。推定飛距離128メートルの1号ソロだった。「自分のスイングができた」。一塁を回ったところで右こぶしも突き上げ、喜びをかみしめた。193センチの恵まれた体格で、背番号44は過去に柳田も背負った番号。本家ばりのフルスイングが持ち味で「ギータ2世」と呼ばれる。「もちろん憧れの先輩」。過去には自主トレで弟子入りを志願した師匠でもあるが、「まねをしているわけではないんで。そこは自分らしく」ときっぱり。「柳田ロード」ではなく「笹川ロード」を突き進むつもりだ。小久保監督は豪快弾に目を細めた。「ポテンシャル、素材は本当にいいものを持っているのでね」。2軍監督時代から手塩にかけてきた未来のスラッガー候補。「2軍で3割打て」。1軍で結果を残すための指令も出していた。一方、王球団会長も初アーチを球場で見届け「飛距離も十分だったしね。2本目が楽しみだね!」と笑顔。筑後視察の際にたびたび気にかけていた大砲の船出にご満悦だ。11日に1軍初昇格し、翌12日にデビュー。前日14日に「8番右翼」でプロ初スタメンに抜てきされ、プロ初安打&初盗塁を決めていた。「少ないチャンスをつかまないといけない。1日1日、必死に命がけでやっています」。試合後は、2夜連続で本拠地のお立ち台にも上がった。「明日も勝って、交流戦、優勝できるように頑張ります」と手綱を締めた。【佐藤究】

◆阪神が打線改造実らず2連敗でBクラスに転落した。「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で相手を上回る8安打を放つも2得点止まりと波に乗れず。2カード連続のカード負け越しで、4月16日以来のリーグ4位に後退だ。首位広島との差はじりじりと広がって今季最大タイの4ゲーム。貯金も底をついて再びゼロだ。4番佐藤輝も効果てきめんとはいかなかった。安打数はソフトバンクの6本を上回る8本を放った。しかし、得点は前川の一ゴロ、糸原の中前適時打による2点だけ。試合後の岡田監督は「いやあ、そら、初回3点は重いよ。(打線の)今の状況から言ったら」と苦しげに切り出した。ソフトバンク先発右腕の東浜を前に、9人中6人の左打者を並べた。前日まで4番だった近本を13試合ぶりに「1番中堅」に、4番には今季2度目となる佐藤輝。しかしこの日も、再三の好機であと1本が出なかった。初回、敵失で出塁した近本が二盗を決め、いきなり無死二塁の好機をつくるも中野と森下が凡退。4番佐藤輝も、内角のカットボールを高々と打ち上げた。6回1死一塁では、右翼ライン際への二塁打を放ち好機を広げたが、8回無死一、二塁の絶好機では再びスライダーを打ち上げ左飛に終わった。前夜に続き、つながらない打線に岡田監督は頭を悩ませる。「いい形なっとったら、タイムリー出なあかんやん。なんぼ形作っても、点取らなあかんねんから。そこで打つか、打たへんかいうこと」。計5イニングで二塁まで走者を進めるも、得点を積み重ねられず。好機を逃さず大きな1発で仕留める、この日のソフトバンク打線とは対照的になってしまった。2カード連続の負け越しとなり、4月16日以来2カ月ぶりの4位後退となった。首位広島とは4ゲーム差。4月13日以来の今季最大ゲーム差となり、背中がまた遠のいた。それでも、30勝30敗4分けの勝率5割。岡田監督はどこかさばさばとしていた。「うん、また(貯金が)ゼロなったいうことやろ」。ここからもう1度、貯金を作るためにスタート。3タテはなんとか阻止して、本拠地甲子園へ戻りたい。【磯綾乃】○...佐藤輝明内野手(25)が7日の1軍昇格後、初めて長打を放った。4月14日の中日戦(バンテリンドーム)以来、今季2度目の「4番三塁」で先発出場。1死一塁でソフトバンク先発東浜の2球目、141キロのシンカーを右翼線にはじき返し、この回の1得点に貢献した。「(打順は)気にせずに、打つことだけ集中していきました。長打だったのでそれはよかったです」とうなずいた。セ・リーグの順位決定法 セ・リーグのアグリーメントには、リーグ優勝球団は(1)勝率1位。勝率1位が2球団以上となった場合は(2)最も勝利数の多い球団。2球団が勝率と勝利数が同じ場合は(3)当該球団間の勝率が高い球団。さらにそれも同じ場合は(4)リーグ内対戦成績(各125試合)の勝率高い球団。それも並んだ場合は(5)前年度順位が上の球団、の順で決める。2位以下も同方式に従って決定する。今回はDeNAと阪神が勝率5割で並んだが、勝利数31勝で30勝の阪神を上回るDeNAが上位となる。なお、パ・リーグは同勝率球団が複数の場合は(1)当該球団間の対戦勝率上位、(2)リーグ内対戦成績(各125試合)の勝率が高い順(3)前年度順位の上位、の順で決める。

◆きょう決めるばい! ソフトバンクが「日本生命セ・パ交流戦」で阪神に連勝し、交流戦首位タイに浮上した。0-0の1回2死二、三塁で近藤健介外野手(30)が先制&決勝の9号3ラン。右手を捻挫しながらのド根性アーチで全12球団本塁打を達成した。5回無死では「ギータ2世」笹川吉康外野手(22)が特大のプロ初本塁打を放った。交流戦Vを争う楽天との最終決着は16日。小久保ホークスの"初タイトル"は快勝で決めてみせる。小久保監督の一問一答は以下の通り。-近藤は右手捻挫の中で決勝3ラン小久保監督 状態は悪くなっていないという判断での出場。日に日にスイングの力強さは増しているかなと思います。明日(16日)まで(試合を)したら少し休めるので、なんとか頑張ってもらいたいです。-14日にプロ1号を放った広瀬も含めて若鷹が活躍小久保監督 主力がしっかりしているからこそ彼ら(若手)がノビノビできる。彼ら(若手)を中軸に置いて活躍できるかって言われたら、できる訳がないので。楽なところで、プレッシャーが少ない中でできているので。ただ、結果を残すには技術がいる。技術が上がってきている証拠だと思います。-周東を8回の守備からベンチに下げたのは小久保監督 年間を通して考えている。初めて5連戦で出続けているので、その辺はケアしながら。-16日の一戦は交流戦優勝がかかる小久保監督 (阪神先発は)才木なので、もっと点が取れない展開だと読んでいます。こっちは石川。いろんなところを任せているピッチャーなんですけども、明日は先発としていい働きに期待したい。

◆きょう決めるばい! ソフトバンクが「日本生命セ・パ交流戦」で阪神に連勝し、交流戦首位タイに浮上した。0-0の1回2死二、三塁で近藤健介外野手(30)が先制&決勝の9号3ラン。右手を捻挫しながらのド根性アーチで全12球団本塁打を達成した。5回無死では「ギータ2世」笹川吉康外野手(22)が特大のプロ初本塁打を放った。交流戦Vを争う楽天との最終決着は16日。小久保ホークスの"初タイトル"は快勝で決めてみせる。まだ痛いはずの右手を、バットにしっかり添えていた。手負いの近藤が阪神ビーズリーのツーシームを粉砕した。しかも大飛球の方向はホームランテラスとはいえ、逆方向の左中間だ。「試合に出ているのでそこ(右手)は大丈夫。出ているなら貢献しないと。迷惑がかかると意味ないので」。まさにド根性アーチ。不屈の男に導かれ、鷹が連夜の虎退治を決めた。0-0の初回。小久保監督は無死一、二塁で3番栗原に犠打のサインを出した。是が非でも先制点が欲しかった。1死二、三塁で4番山川が凡退。嫌なムードを一振りで吹き飛ばした。「いいポイントで打てたと思います」。先制&決勝の9号3ランは11試合ぶりのアーチ。指揮官は「そんなに点が取れない中で栗原に送らせた。山川は倒れたんですけど、近藤がさすがの1発。あれで試合が有利に運べましたね」と采配を実らせた1発に最敬礼した。12日の本拠地ヤクルト戦で右手を捻挫した。今でも患部に氷をあてながら帰路に就く。それでもスタメンを志願するのは主力としての自覚に他ならない。「痛いけど、やれるんで」。ダイヤモンド1周後のハイタッチは「まだ痛い動きがあるので」と左手のみで行った。ギリギリのコンディションで戦っている。阪神戦はカード別で唯一本塁打がなかった。プロ13年目で初アーチ。全12球団本塁打を達成した。事実を知らされた近藤は「あ、そうなんですか? 全然知らなかったですけど、良かったですね」と目を丸くして笑った。「球界の安打製造機」が手負いの状態でスラッガーの勲章まで手にした。5年ぶりで12球団断トツ9度目の交流戦優勝へ、16日に全てが決まる。昨年はソフトバンクを含む4球団が勝率1位で並び、得失点率差(TQB)でDeNAにVを譲った。新生小久保ホークスは"初タイトル"に向け、快勝で最終結果を待つのみだ。「(優勝は)目の前にある。リーグ再開に向けていい弾みにしたい」。近藤は氷を片手に気を引き締めた。【只松憲】近藤が阪神戦で初本塁打を放ち、現12球団すべてから本塁打をマーク。全球団本塁打は今年の4月13日山川(ソフトバンク)以来45人目。交流戦順位決定方式 勝率1位球団が優勝。勝率が並んだ場合は(1)勝利数(2)直接対戦成績(3)得失点率差(TQB)(4)自責点率差(5)チーム打率(6)23年交流戦順位で決める。TQB トータル・クオリティー・バランスの略。1イニング平均得点から1イニング平均失点を引き、小数点第3位まで出す。計算式は(得点÷攻撃イニング)-(失点÷守備イニング)。昨年はDeNA、ソフトバンク、巨人、オリックスの4球団が最終11勝7敗で並び、DeNAが交流戦で初めてTQBによって優勝した。

◆15日のセ・リーグはDeNAと阪神が勝率5割で並んだ。しかし、順位はDeNAが3位、阪神が4位となった。これはセ・リーグの順位決定のルールによる。セ・リーグのアグリーメントによると、リーグ優勝球団は(1)勝率1位。勝率1位が2球団以上となった場合は(2)最も勝利数の多い球団。2球団が勝率と勝利数が同じ場合は(3)当該球団間の勝率が高い球団。さらにそれも同じ場合は(4)リーグ内対戦成績(各125試合)の勝率高い球団。それも並んだ場合は(5)前年度順位が上の球団、の順で決めることになっている。2位以下も同方式に従って決定する。今回はDeNAと阪神が同じ勝率5割で並んだが、前記ルールがシーズン中でも適用されるため勝利数31勝で30勝の阪神を上回るDeNAが上位となった。なお、パ・リーグは同勝率球団が複数の場合は(1)当該球団間の対戦勝率上位、(2)リーグ内対戦成績(各125試合)の勝率が高い順(3)前年度の上位、の順で決める。そのためパ・リーグではシーズン中に同勝率の球団が複数出て、勝利数が違った場合でも順位に差はつけない。

◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)が強力打線にのみ込まれ、今季初黒星を喫した。0-0での初回2死一、二塁。5番近藤に150キロの速球を逆方向にはじき返された。左翼テラス席に飛び込む先制3ラン。今季初の被弾となった。「制球力の感覚が全球種良くなかった。良いチームと対戦する時ほど制球面が大切だけど、今回は良くなかったね」5回には先頭笹川にプロ初アーチとなる右翼ソロ本塁打を被弾。その後は1死から周東へ四球を与えると、2番今宮にランエンドヒットでの右前打を決められた。右翼森下が処理にもたつく間に周東は一気に生還。今季最短の5回途中で降板し、6失点(自責4)は来日最多となった。今季は4戦3勝と快投を重ねて来た中、5戦目での初黒星となった。初回失点は昨季6月16日のソフトバンク戦以来、約1年ぶり。2年連続で先制攻撃を浴びた。「前回も良い登板はできていたので。何を変えるわけではないけど、今日は思ったところに投げられていなかった。もう1度コンディショニングしていきたい」。次戦に向けて、前向きに状態を整える。【波部俊之介】

◆阪神島本が10日ぶりのマウンドで3者凡退の好救援をみせた。5点ビハインドの6回に登板。6番柳町を見逃し三振に仕留めると、続く甲斐は一ゴロ。この日プロ初本塁打を放った8番笹川は二ゴロで打ち取った。5日楽天戦(甲子園)以来の投球。登板間隔が空いた中でも安定感を見せ、3試合連続の無失点となった。

◆阪神浜地が凱旋(がいせん)登板で無失点投球を見せた。5点ビハインドの7回に登板。9番広瀬から上位に回る打順を3者凡退に仕留めた。地元福岡で、6日楽天戦以来9日ぶりの投球。この日は家族も観戦に訪れていた。「ずっと(この)球場は見る側だったので、やる側というのは久しぶり。家族も来ると聞いていたので、打たれるわけにはいかないと思っていた。ゼロでよかったです」と振り返った。

◆阪神前川が打点を挙げた。「5番DH」で先発出場。0-0の6回1死二、三塁。2球で追い込まれながら一ゴロを放ち、役割を果たした。それでも「あそこはヒットじゃないといけない場面」と反省。4回には2死から8球目外角のシンカーを逆方向へ、技ありの流し打ち。「(状態は)良くも悪くもないのでもう1回何かきっかけをつかめるように」と力を込めた。

◆阪神糸原が追加点をたたき出した。ソフトバンク先発東浜に対し、野手9人中6人左打者を並べた打線の中「6番一塁」でスタメン出場。1-6の8回。2死一、二塁でソフトバンク3番手の左腕、長谷川の5球目、外角のスライダーを中前に運んだ。2回の第1打席には四球を選ぶなど、役割を果たしたが、チームは連敗。「頑張ります」と言葉少なく球場を後にした。

◆阪神は近本光司外野手(29)が5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来、13試合ぶりに「1番・中堅」で先発する。6月はここまで全試合で4番を任されていたが、打率・217、2打点だった。佐藤輝明内野手(25)が「4番・三塁」で3試合ぶりにスタメン復帰。直近の4試合で3度完封負けを喫している打線のテコ入れを図った。先発のジェレミー・ビーズリー投手(28)は1年ぶりのソフトバンク戦の先発で無傷の4勝目を狙う。

◆16日の3回戦に先発する阪神・才木浩人投手(25)はショートダッシュなどで調整した。「自分のいつも通りのピッチングをしようかなって感じです」。ここまでリーグトップタイの7勝をマークする右腕は、交流戦でも2試合17イニングで未だ無失点。みずほペイペイドームでは初めての登板へ、「思ったよりすごい狭そう。しっかりインコース投げきるとか、そういうとこだけしっかり徹底すればいいかなと」と警戒した。自身の今季交流戦最終登板でもゼロを重ね、昨年から続く2年連続無失点で締めくくる。

◆阪神・近本光司外野手(29)が5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来、13試合ぶりに「1番・中堅」で出場する。試合前のスタメン発表で「1番、センター、近本」、「4番、サード、佐藤輝」がアナウンスされると、ビジター球場に足を運んだ虎党から大歓声が上がった。近本は今季、1番で44試合に出場し打率・303(175打数53安打)、6本塁打、20打点と好成績。4番で出場を続けていた6月はここまでふるわなかったが、ここ4試合で3度完封負けを喫している打線を活性化できるか注目が集まる。佐藤輝は4月14日の中日戦(バンテリン)以来、今季2度目の4番で、前回は4打数無安打だった。

◆阪神・近本光司外野手(29)が自慢の快足でチャンスメークした。5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来となる「1番・中堅」で先発出場。先頭で打席に向かうと、さっそくらしさを発揮した。カウント1-2からの4球目、東浜の変化球に食らいつくと、打球は三塁へボテボテのあたり。自慢の俊足を生かして内野安打をもぎ取った。さらに、続く中野の3球目でスタートを切って今季10個目の盗塁に成功。新人年の2019年から6年連続の2桁盗塁で得点圏に進み、好機を演出した。

◆阪神の先発、ジェレミー・ビーズリー投手(28)が一回からソフトバンク打線に捕まった。先頭の周東に中前打を許すと、今宮の初球で二盗を決められて無死二塁のピンチを背負った。今宮にはファウルで粘られ、10球目を四球。栗原の犠打で1死二、三塁とされた。4番・山川を三振に斬った右腕だが、続いて待っていたのが近藤。4球目の直球を完璧にはじき返されると、打球は無情にも左中間最深部のホームランテラスへと消えた。最強鷹打線が初回から猛威を振るい、阪神は序盤から劣勢に立たされた。

◆阪神・木浪聖也内野手(30)が二回2死一塁で第1打席へ。この日、30歳の誕生日を迎えた男に左翼席の虎党がハッピーバースデーソングの合唱で祝福した。これには場内のソフトバンクファンも大きな拍手を送って祝福。ペイペイドームが一体となって、木浪をお祝いした。

◆阪神打線が沈黙を続けている。一回無死二塁の好機を作った打線は、中野、森下、佐藤輝が倒れて無得点。直後に3点を先行されると、その後は東浜から走者を出すが得点は奪えない。14日の同戦は今季9度目、1週間で3度目のゼロ封負けと貧打に苦しむ。一方で先発のビーズリーは五回に笹川に1号ソロを献上。0-4とリードを広げられた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(25)が1軍再昇格後、初の長打を放った。0-6と大差をつけられて迎えた六回1死一塁。東浜の141キロシンカーを引っ張った。痛烈な打球は右翼線に弾む二塁打。7日に1軍再昇格してから初めて放った長打で1死二、三塁の好機を作ると、続く前川の一ゴロで阪神打線は何とか1得点をあげた。

◆阪神の先発、ジェレミー・ビーズリー投手(28)が試合を作れずマウンドを降りた。一回先頭の周東に中前打を浴びると、直後に二盗され、四球と犠打で1死二、三塁のピンチ。2死から近藤に左中間に先制3ランを浴びた。さらに五回は先頭の笹川に右翼席へ1号ソロを被弾。1死から周東を四球で出塁させると、続く今宮の打席でソフトバンクはヒットエンドランを敢行。今宮が右前にはじき返した打球を、右翼・森下がファンブルし、周東が5点目のホームを踏んだ(記録は単打と失策)。ビーズリーは今季最短の4回1/3を5安打6失点(自責5)で降板。強力ソフトバンク打線を抑えることができなかった。ビーズリーは「今日は上手くボールをコントロールすることができなかった。相手打線は調子も良く甘いボールを一発で仕留められてしまったね」とコメントした。

◆グングン伸びた打球は、そのまま左中間フェンスを越えていった。一回2死二、三塁。近藤の9号先制3ランだ。「自分のスイングができました。先制のチャンスが生かせてよかったです」先頭の周東が中前打を放ち、すかさず二盗。今宮が粘って四球を選ぶと、栗原が投前に送りバント。序盤に送りバントのサインはまず出さないことで有名な小久保監督の意外な采配は、交流戦逆転Vへの執念か。山川は倒れたが、首位打者・近藤が、指揮官の思いに応えた。右手を負傷したのが11日。以来、痛みをかばいつつのプレー。14日には負傷後、初安打を放っていた。練習から右手をかばってのスイング。引っ張れない。この打席も逆方向狙いは明らか。そこへ、真ん中にツーシームが来た。狙いすまして左中間へ。左手で押し込む超一流の打撃だった。「うちは他力ですから」楽天との交流戦V争いの話題を振られると、判で押した答えしかしない小久保監督。「それよりも、カードの初戦を勝つことを大事にしてますから」と無関心を装ってきた。だが、試合開始直前にはデーゲームで楽天が敗れた知らせがベンチに届いた。阪神に連勝で楽天と並んで交流戦首位に立った。最多9度目の悲願が見えてきた。(上田雅昭)

◆阪神はソフトバンクに完敗し、2連敗。先発したジェレミー・ビーズリー投手(28)が試合を作れなかった。一回2死二、三塁で近藤に先制3ランを浴びると、五回には笹川にソロを被弾。さらに今宮の打球を右翼・森下がファンブルする間に5点目を失い、今季最短の4回1/3でマウンドを降りた。打線は六回1死二、三塁の好機で前川が一ゴロを放ち、1点をかえすのがやっと。八回には糸原が適時打を放ったが続かなかった。阪神は連敗で貯金は0。阪神はDeNAと並んで勝率5割も勝ち数の差で4位に転落した。

◆阪神が2連敗で6年ぶりの交流戦11敗。ジェレミー・ビーズリー投手(28)が一回、近藤健介外野手(30)の本塁打で3点を献上。五回は笹川吉康外野手(22)のソロと森下翔太外野手(23)の失策などで、3点を追加された。打線は大幅に変更。近本光司外野手(29)が13戦ぶりに「1番」。3試合ぶりスタメンの佐藤輝明内野手(25)が今季2度目の「4番」に入ったが2点止まり。6連勝で31勝31敗1分のDeNAとともに勝率5割となったが、勝利数の差で4位となった。首位に4差は14試合消化時点の4月13日以来。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=30勝30敗4分、観衆=4万142人)。ーー最後までチャンスを作った(九回無死一、二塁も無得点)「いやあ、そら、初回3点は重いよ。今の状況から言ったら。今日は初回はアレや。立ち上がり悪かったな。ビーズリーはな。コントロールがはっきりしとったもんな」ーーヒット以外のところで走者が進まない「流れ悪いってそら、セカンド、得点圏行ったらタイムリー出んとアカンやろ。そういうことやろ」ーー打順を開幕オーダーに近い形に「昨日は左やしな。今日は右やし」ーー佐藤輝も長打が出た「1回沈んだけどな。2割を。持ちこたえたな(4打数1安打で最終打率・203)」ーー戻って来ている感触は「知らん、ないんちゃう? 分からへん。この打率で何で評価するんよ、そんなん。ええとか悪いとかの問題ちゃうやろ、この打率見とったら」ーー一つしっかり勝って「うん、また(貯金が)ゼロなったいうことやろ」(自ら)「大山はアレやけどな、2割を基準にしとったんやけどな(打率・199で2軍降格)」

◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(55)が阪神ジェレミー・ビーズリー投手(28)の続投など、岡田彰布監督(66)の采配に言及した。正直言って両チームの差はない。ほんのわずかな部分で、点差が開いてしまっただけなので、もったいない試合だった。まずは一回2死二、三塁で近藤を迎えた場面。右手を故障しているから、当然、引っ張る打撃は難しい。もっと内角を攻める配球があっても良かった。近藤の各打席を振り返っても、内角はあまり攻めていない。さらに言えば2死二、三塁で、一塁が空いている状況だった。パ・リーグの首位打者だから、カウント次第では歩かせる選択肢があってもいい。カウント2-1で梅野にはその選択があったはず。投手は3-1にしたくないから、投げ込んだ球が甘いツーシームになってしまった。悔やまれる3ランだ。岡田監督の采配にも、先手先手という本来の持ち味が影を潜めていたように感じた。たとえばビーズリーの交代のタイミング。五回に笹川に一発を打たれて、4点差になった時点で、キレていた。1死後、周東へのストレート四球が物語っている。選手心理を把握し、先読みのできる岡田監督だから、このタイミングで交代させると思っていた。ところが、周東の足を警戒する中で今宮に打たれて、失策も絡んでの失点になった。この回の3失点が致命傷。4点差なら後半、楽しみもあったが、6点差ではきつい。七回にノイジーが四球で出塁した時も、去年の岡田監督なら代走を投入していたはず。先読みの岡田監督の動きの少なさが気になった。その一方で、1番・近本からの〝日本一打線〟に近い姿に戻したのは、正解だ。やはり近本は1番タイプだし、何よりも佐藤輝に気配を感じた。一回の右飛は紙一重だったし、ストライクゾーンだけに絞って振れば、六回の右翼線二塁打のような打球が飛び出す。ほんの少し、歯車がかみ合えば、白星にも結び付く。巻き返しに期待したい。

◆ソフトバンクの東浜は丁寧な投球で、6回5安打1失点にまとめて3勝目を手にした。6―0の六回に1死二、三塁のピンチを招いたが、内野ゴロの間の1失点で踏みとどまり「慎重になりながらも攻める気持ちは持ち続けられた」とうなずいた。前回6日の中日戦では打球が右臀部に直撃して3回で降板し、中8日に間隔を空けての登板だった。「(影響は)全然ない。もっと長い回を投げないといけなかった」と自らに厳しく言った。

◆福岡市出身の阪神・浜地真澄投手(26)は1―6の七回に4番手として凱旋(がいせん)登板を果たした。6日の楽天戦(甲子園)から中8日でのマウンドで広瀬を遊飛、周東を遊ゴロ、今宮は一ゴロで三者凡退。「家族も来ていましたし、打たれるわけにはいかないと思っていた。力んでいたがゼロでよかった」と息をついた。今季13登板のうち11試合で無失点。防御率1・20と安定した成績でブルペンを支えている。

◆阪神・前川右京外野手(21)は「5番・DH」で3試合ぶりにスタメン出場した。四回に左前打で8打席ぶりの安打をマーク。しかし6点を追う六回1死二、三塁では一ゴロに倒れ「ヒットじゃないといけない場面だった」と、今季14打点目を挙げても反省を忘れなかった。八回1死一、二塁の好機ではとらえた打球を放つも正面を突く二直に。「(状態は)良くもないし悪くもない。もう一回何かきっかけをつかめるように頑張ります」と次戦を見据えた。

◆阪神・木浪聖也内野手はこの日30歳の誕生日を迎え、第1打席は左翼席の虎党にハッピーバースデーソングの合唱で祝福された。五回にピッチャー強襲の内野安打で出塁し、九回は先頭でヘルナンデスから肩甲骨付近に死球を受けて途中交代となった。試合後、取材に応じ「問題なし。本当に全然大丈夫です」と無事を強調。「(死球で)活を入れてくれたので、逆にありがたい」と奮起につなげる強い気持ちを示した。

◆阪神・島本浩也投手(31)が六回に登板。5日の楽天戦(甲子園)以来のマウンドとなったが柳町を見逃し三振、甲斐を一ゴロ、笹川を二ゴロに仕留め、わずか7球で三者凡退で抑えた。強力ソフトバンク打線の勢いを止めた左腕は「3人で終われたのでよかったです。ずっと準備はしているので、投げるときはしっかりと抑えたいと思います」と力を込めた。

◆先発した阪神のジェレミー・ビーズリー投手(28)は五回途中でともに来日ワーストを更新する6失点、自責4で今季初黒星。試合前に0・69を誇った防御率は1・78となってしまった。「良いチームと対戦するときほど制球面は大切だけど、全球種よくなかった」。一回2死一、二塁から近藤に3ランを浴びると、五回には笹川のソロと味方の失策で2点を失い降板となった。岡田監督も「立ち上がり悪かったな。コントロールがな、はっきりしとったもんな」と指摘。来日して唯一被弾した昨年5月19日の広島戦(甲子園)以来となる2本の本塁打に沈んだ。

◆4月14日の中日戦(バンテリンドーム)以来、今季2度目の「4番・三塁」で先発した阪神・佐藤輝明内野手(25)は、六回1死一塁で意地の二塁打を放った。7日の1軍再昇格後、24打席目で初の長打。「長打はよかった。特に(打順は)気にせず『打つ』ということだけ集中していった」。試合中に1割台まで下がった打率もこの一打で・203と踏みとどまった。完敗続きのソフトバンクとの最終戦へ「先制点をとっていい流れにしたい」と誓った。

◆久々の1番に入った阪神・近本光司外野手(29)がいきなりチャンスメークした。一回先頭で快足を飛ばして三塁への内野安打とし、続く中野の打席で二盗に成功。6年連続の2桁10盗塁目を決めるも、得点には結びつかなかった。6月はこの試合まで全12試合で4番を務めるも、打率・217、2打点と振るわず。リードオフマンに戻って役割を果たそうと奮闘した。試合後は「うーん、まあ、いろいろあるので」と多くを語らなかった。

◆阪神・糸原健斗内野手(31)が1―6の八回にこの日唯一の適時打を放った。2死一、二塁で長谷川のスライダーを泳ぎながらも中前へ。チーム22イニングぶりのタイムリーで1点を返した。12日のオリックス戦(京セラ)以来3試合ぶりのスタメンで結果を残すも、勝利には結びつかず。「頑張ります」と言い残して球場を後にした。

◆つながらんにもほどがある! 阪神はソフトバンクに2-6で敗れ、再び貯金が底をついて2位から4位に転落した。この2戦の得点圏打率は衝撃の・080-。つながる〝ソフトバンク回線〟を上回る8安打を放ちながら、ことごとくチャンスを逃しブチブチと攻撃が切れた。先制された試合は10連敗。佐藤輝明内野手(25)が再昇格後初めて放った長打も、苦境を打ち破るには至らなかった。にぎわせたのは塁上だけ。岡田監督も打線の勝負弱さに首をかしげ、虎党も博多の地で見せつけられた逸機のオンパレードにストレスをため込むばかりだった。鷹に2連敗し、貯金も尽きてガクッと4位転落だ。「流れ悪いってそら、得点圏いったらタイムリー出んとアカンやろ。そういうことやろ」14日からのソフトバンク戦(みずほペイペイ)は2戦で得点圏打率・080(25打数2安打)。2戦にまたがり得点圏19打者連続凡退もあった。第1戦は両軍ともに7安打を放つも0-2負け。この日は鷹打線を上回る8安打を放ったが結果は2-6。先制されたゲームは10連敗となり、反発力のなさは相変わらずだった。鷹は2戦で得点圏打率・333(9打数3安打)で、その差がくっきりと勝敗に表れた。5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来13試合ぶりに1番に起用した近本が一回先頭に内野安打で出塁し、二盗も成功。だが、無死二塁から中野、森下が凡退し、4月14日の中日戦(バンテリンドーム)以来、今季2度目の4番起用に応えたかった佐藤輝も2死二塁で右飛に倒れた。

◆一回、ビーズリーが近藤に3ランを浴びた瞬間に「は~あ、今日も虎の敗戦が決まった~」と思わせる阪神て、なんやねん!! 阪神は2点打線だから全国の虎党も同じ気持ちだったろうけど、ホントに終わってみれば2点しか取れていない。勝ち負けはともかく、ファンに何のドラマも提供しないチームやないか!!ソフトバンクと阪神の打撃の差、それは『チカラ』なのだ。球速150キロを超えるパ・リーグの投手陣を沈める打撃のフルスイング力は圧巻!!NO!! 俺の目には森下や佐藤輝の方が思い切り(ムダに)振っとるわ!! 逆に例えば、五回、山川のレフトオーバーのタイムリーツーベースなんて、コンパクトに強く振ったトスバッティングに見えたかんね!!思い切り振ることと、強くコンパクトに振ることはある意味、別の競技くらいに考えましょう!! 本日、大山はいないものの昨年のアレに近いメンバーにしたけど、最も違うのはキャッチャー。坂本には苦労かけるけど、昨年と同様、残りの全試合でマスクをかぶり、アレムードの緊張感の中で戦ってくれよー!!

◆5月28日に雨天中止になった阪神―日本ハムが6月18日に甲子園で行われるが、16日で交流戦が終わってしまう。普段は対戦しないリーグの6球団と各3試合ずつを戦う3週間。ちょうどいいという声もあれば、開始当時のようにホーム&ビジターで見たいという意見もある。虎ソナは断然、後者だ。ホーム&ビジターで行われていた虎番時代、リーグ戦中はほぼ行くことがない、北海道や仙台、博多に出張できるのが何よりの楽しみだった。海鮮好きは北へ、肉食なら西へ。どっちも楽しかったなあ。遠征先で原因不明の腹痛でダウンしたときは、本当に泣いた苦い思い出もある。それぞれのスタジアムならでは応援を体感できるのも楽しみだ。一番印象に残っているのは札幌ドームの日本ハム戦。得点圏に走者を置いて稲葉篤紀が打席に入る際に行われる『稲葉ジャンプ』は圧巻だった。より熱を感じたくて、スタジアム取材をするふりをして、外野席に行ったこともあった。3月のオープン戦以来のみずほペイペイドーム取材だった虎番の中屋友那は、ホークスファンの盛り上がりにグッときていた。「七回裏の攻撃の前に舞ったジェット風船がすごかったですね。野球観戦のひとつとして、やっぱりいいなあと思いましたね」えぇーっ!!と思った方のために説明しよう。ソフトバンクの本拠地では、コロナ禍で一時自粛されていたジェット風船応援が昨年7月から4年ぶりに再開されているのだ。ただし、衛生面に考慮して、従来の口で息を吹き込むタイプではなく、専用のポンプで膨らませるモノに限られている。「記者席にいくつか飛んできましたけど、口で膨らませていないので、嫌な感じはしなかったですよ」という中屋の感想はごもっともだ。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
1250 0.706
(↑0.018)
-
(↓1)
165
(+6)
45
(+2)
10
(+2)
11
(+1)
0.259
(↓0.002)
2.520
(↑0.04)
1
(-)
楽天
1250 0.706
(↓0.044)
0
(-)
162
(+3)
44
(+4)
9
(-)
11
(+1)
0.255
(↑0.001)
2.250
(↓0.11)
3
(1↑)
DeNA
1070 0.588
(↑0.025)
2
(↑1)
167
(+4)
57
(-)
15
(+1)
6
(-)
0.264
(↑0.004)
2.990
(↑0.19)
3
(1↑)
ORIX
1070 0.588
(↑0.025)
2
(↑1)
150
(+9)
42
(+3)
4
(+1)
8
(+2)
0.250
(↑0.017)
2.290
(↓0.04)
3
(1↑)
広島
1070 0.588
(↑0.025)
2
(↑1)
152
(+4)
37
(+3)
6
(-)
12
(+1)
0.233
(↑0.004)
1.770
(↓0.08)
6
(3↓)
ヤクルト
872 0.533
(↓0.038)
3
(-)
165
(+3)
63
(+9)
15
(-)
8
(-)
0.239
(↑0.007)
3.500
(↓0.38)
7
(1↑)
巨人
890 0.471
(↑0.033)
4
(↑1)
169
(+2)
51
(-)
10
(+1)
10
(-)
0.245
(↑0.003)
2.820
(↑0.17)
8
(1↓)
日本ハム
790 0.438
(↓0.029)
4.5
(-)
261
(-)
49
(+2)
13
(-)
5
(-)
0.275
(↓0.008)
2.770
(↑0.05)
9
(1↓)
中日
7100 0.412
(↓0.026)
5
(-)
131
(-)
55
(+10)
8
(-)
9
(-)
0.218
(↓0.004)
2.400
(↓0.36)
10
(-)
ロッテ
692 0.400
(↑0.043)
5
(↑1)
150
(+10)
77
(-)
5
(+1)
7
(+1)
0.242
(↑0.012)
4.240
(↑0.26)
11
(-)
阪神
5110 0.313
(↓0.02)
6.5
(-)
232
(+2)
50
(+6)
3
(-)
5
(+1)
0.219
(↑0.001
2.570
(↓0.11)
12
(-)
西武
4130 0.235
(↓0.015)
8
(-)
125
(-)
59
(+4)
5
(-)
7
(-)
0.173
(↑0.003)
3.120
(↑0.01)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
32244 0.571
(↑0.007)
-
(-)
83182
(+4)
143
(+3)
26
(-)
36
(+1)
0.239
(↑0.001)
2.170
(↓0.02)
2
(1↑)
巨人
31304 0.508
(↑0.008)
3.5
(-)
78182
(+2)
169
(-)
31
(+1)
35
(-)
0.233
(↑0.001)
2.440
(↑0.04)
3
(1↑)
DeNA
31311 0.500
(↑0.008)
4
(-)
80215
(+4)
227
(-)
36
(+1)
36
(-)
0.250
(↑0.002)
3.230
(↑0.05)
4
(2↓)
阪神
30304 0.500
(↓0.008)
4
(↓1)
79181
(+2)
178
(+6)
26
(-)
20
(+1)
0.222
(-)
2.270
(↓0.03)
5
(-)
中日
27325 0.458
(↓0.008)
6.5
(↓1)
79157
(-)
203
(+10)
28
(-)
22
(-)
0.234
(↓0.002)
2.720
(↓0.09)
6
(-)
ヤクルト
26334 0.441
(↓0.007)
7.5
(↓1)
80226
(+3)
220
(+9)
47
(-)
28
(-)
0.238
(↑0.002)
3.320
(↓0.1)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
41182 0.695
(↑0.005)
-
(-)
82262
(+6)
147
(+2)
41
(+2)
45
(+1)
0.261
(-)
2.190
(-)
2
(-)
日本ハム
32272 0.542
(↓0.01)
9
(↓1)
82213
(-)
189
(+2)
34
(-)
49
(-)
0.250
(↓0.001)
2.770
(↑0.01)
3
(-)
ロッテ
30275 0.526
(↑0.008)
10
(-)
81189
(+10)
214
(-)
26
(+1)
23
(+1)
0.242
(↑0.003)
3.170
(↑0.06)
4
(-)
楽天
30311 0.492
(↓0.008)
12
(↓1)
81203
(+3)
241
(+4)
23
(-)
42
(+1)
0.241
(-)
3.580
(↓0.01)
5
(-)
ORIX
29322 0.475
(↑0.008)
13
(-)
80194
(+9)
190
(+3)
21
(+1)
27
(+2)
0.246
(↑0.005)
2.690
(↓0.01)
6
(-)
西武
19430 0.306
(↓0.005)
23.5
(↓1)
81143
(-)
226
(+4)
28
(-)
30
(-)
0.203
(-)
3.250
(-)