ソフトバンク(☆2対0★)阪神 =交流戦1回戦(2024.06.14)・みずほPayPayドーム福岡=
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阪神
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ソフトバンク
00002000X2711
勝利投手:モイネロ(4勝2敗0S)
(セーブ:オスナ(0勝2敗18S))
敗戦投手:伊藤 将司(3勝2敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】廣瀨 隆太(1号・5回裏2ラン)

  DAZN
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◆ソフトバンクは5回裏、廣瀬のプロ初本塁打となる2ランが飛び出し、先制に成功する。投げては、先発・モイネロが7回無失点12奪三振の好投。その後は松本裕、オスナとつないで完封リレーを展開し、モイネロは今季4勝目を挙げた。敗れた阪神は、打線が振るわなかった。

◆阪神は前日13日からスタメンを入れ替えた。この日出場選手登録されたシェルドン・ノイジー外野手(29)が「3番左翼」で先発出場。また、前日2年ぶりのスタメンでマルチ安打を放った豊田寛外野手(27)が「7番DH」に入った。佐藤輝明内野手(25)は2戦連続でベンチスタートとなった。先発は伊藤将司投手(28)。3月20日の同球場でのオープン戦は6回3失点。鷹にリベンジを期す。

◆阪神シェルドン・ノイジー外野手(29)が1軍復帰戦初打席で即安打を放った。「3番左翼」で出場し、初回2死。カウント1-2から先発左腕モイネロの直球を振り抜いた。良い角度で上がった打球は左翼フェンス直撃の二塁打。先制点とはならなかったが、ビジター席の虎党を初回からわかせた。5月27日に出場選手登録を抹消され、この日1軍に再昇格。5月26日巨人戦(甲子園)以来の1軍戦で、いきなり結果を出した。

◆ソフトバンクのドラフト3位、広瀬隆太内野手(23)がプロ初本塁打を放った。0-0の5回2死二塁。高卒4年目の笹川がプロ初安打、プロ初盗塁で作ったチャンスで左翼に先制2ランを放った。阪神伊藤将の4球目、直球をとらえた。「打ったのは真っすぐです。笹川がヒットと盗塁でチャンスメークしていい流れを作ってくれました。その勢いで思い切ってスイングをすることができた結果です。先制のホームランとなって良かったですし、初ホームランなのでうれしいです。何とか勝ちにつなげていけるようにこのあとも頑張っていきます」とコメントした。慶大では東京6大学野球で早大・岡田彰布(現阪神監督)に並ぶ歴代4位タイの通算20本塁打を放った右の長距離砲。うれしいメモリアルアーチとなった。

◆ソフトバンク笹川吉康外野手(22)が、高卒4年目でプロ初安打&初盗塁を決めた。0-0の5回2死の第2打席。阪神伊藤将司投手(28)から中前へプロ初安打を放った。カウント1-1からの3球目。真ん中高めカットボールを仕留めた。プロ通算4打席目で節目の1本。続く広瀬の打席では2球目に二盗も成功させた。この日は「8番右翼」でプロ初スタメン出場だった。193センチの恵まれた体格でフルスイングが持ち味。背番号44は柳田も背負った番号で「ギータ2世」と呼ばれる22歳だ。11日に1軍昇格し、翌12日にプロ初出場も果たしていた。ウエスタン・リーグでは55試合に出場。打率2割7分1厘、2本塁打、20打点の成績を残していた。

◆阪神打線が相手先発モイネロの前に、今季13度目の2桁三振を喫した。2点を追う6回に1死から近本が中前打、盗塁でチャンスメーク。1死二塁の好機をつくったが、原口、渡辺が連続三振で無得点。6回にして、チーム10個目の三振を喫した。この日得点圏に走者を置いたのは5度目。再三好機を演出するも、あと1本が遠い攻撃が続いた。

◆阪神が今季9度目のゼロ封負けで、パ・リーグ首位のソフトバンクに敗れた。順位は2位で変わらないが、貯金は再び1となった。この1週間の4試合で3度目となる無得点に終わった。相手先発モイネロを攻略できなかった。初回はこの日1軍に昇格したシェルドン・ノイジー外野手(29)が二塁打。その後、2死一、三塁と好機をつくるも、先制点を奪えなかった。6回1死から7回2死まで4者連続三振に仕留められるなど、圧倒された。7回無失点、12奪三振のピッチングを許した。先発伊藤将司投手(28)は粘りの投球。5回に広瀬に2ランを浴びても大きく崩れることはなかった。ただ、打線の援護はなく、完投負けで2敗目となった。

◆阪神が今季9度目のゼロ封負けで、パ・リーグ首位のソフトバンクに敗れた。 順位は2位で変わらないが、貯金は再び1となった。この1週間の4試合で3度目となる無得点に終わった。9回は代打攻勢も実らなかった。先頭の近本が相手失策で出塁。無死一塁から、ソフトバンク守護神オスナに対し、左打者3人を送り込んだ。しかし、糸原が左飛。前川が一邪飛。佐藤輝が空振り三振で万事休す。岡田監督の勝負手も実らず、2点差をひっくり返すことができなかった。佐藤輝の登場時には、1発を期待する虎党が大歓声をあげたが、無念の凡退となった。

◆ソフトバンクが両リーグ最速でシーズン40勝に到達した。0-0の5回2死二塁。9番広瀬隆太内野手(23)がプロ初アーチとなる先制2ランを放った。投げてはモイネロが7回を6安打無失点で今季4勝目。来日最多となる計12奪三振をマークし、阪神打線を圧倒した。8回を松本裕、9回は守護神・オスナと盤石リレーで2点差を守り切った。チームは6カード連続でカード頭を取った。貯金22は今季最多。交流戦Vにも望みをつないだ。

◆阪神が今季9度目の完封負けで、パ・リーグ首位のソフトバンクに敗れた。順位は2位で変わらないが、貯金は再び1となった。この1週間の4試合で3度目となる無得点。これで2年連続となる交流戦負け越しが決まった。岡田彰布監督(66)の一問一答は以下の通り。-序盤はチャンスを作ったが「ミスばっかりや。なあ。ツーアウトからお前、8番、9番でな。安心したんやろな」-伊藤将はあそこだけだった「そこだけやんか。だから言うてるやんか。安心したかなんか、知らんけどな。ツーアウト、ランナーなしから」-球自体は「そら、見ての通りやろ。ボール自体は、アカンかったら、打たれてるやろ」-チャンスをいかせないと流れが「それは、自分らでつぶしてしもうてるわけやからな」-上がってきたノイジーも8回の空振りは「いや、真っすぐ当たらへんねんもん。そりゃ、しゃーない。真っすぐ当たらへんねんもん。え? そんなもんお前」-チャンスで前に飛ばないと「そら(カウント)2-3からランエンドヒットでお前、ストライク来ましたで、真っすぐ空振りするんやから。そら、何にもできひんやんか。走らすこともできひんやん、それやったら」-ヒットは出る「ヒット出ても、走れ言うても走らんし、走ったらバッター空振りするし、走ったら勝手に打つし、点なんか入るわけない。もう全然、そら。なんにもないわ、ほんま」-地に足がついてないか「勝手に打ちよんねんもん、知らんよ、オレも。ベンチでサイン出してもなんにもならへん。ほんま、ず~っとや。走れ言うて、みんな盗塁のサイン出してるんやで、走らんだけやで、お前」

◆阪神近本光司外野手(29)が2日のロッテ戦以来となるマルチ安打を決めた。12試合連続で4番でスタメン出場。初回2死二塁ではモイネロの内角球に中途半端なスイングで平凡な打球となったが、快足を飛ばし二塁内野安打。6回にはしぶとく中前打を放った。チームとして12三振を奪われたモイネロの印象を問われると「僕が立った打席のことしか話せませんけど」と言葉少なげ。複数安打で気を吐いたが、悔しさを押し殺し球場を後にした。

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◆この日1軍復帰した阪神シェルドン・ノイジー外野手が、第1打席で快音を響かせた。モイネロから左翼フェンス直撃の二塁打。5月25日巨人戦以来の安打を決めた。「いいスイングで打ち返すことができた」と振り返ったが「その後、三振をしてしまったので」と3回、8回の空振り三振を反省した。特に2点差の8回はフルカウントから一塁走者中野がスタートを切った場面で三振し、そのまま盗塁死。痛恨の「三振ゲッツー」で攻撃が終わった。2軍調整を経た助っ人は課題も残した。代わってミエセスが出場選手登録を抹消された。

◆阪神が今季9度目の完封負けで、パ・リーグ首位のソフトバンクに敗れた。順位は2位で変わらないが、貯金は再び1となった。この1週間の4試合で3度目となる無得点。これで2年連続となる交流戦負け越しが決まった。この日は、阪神以外のセ・リーグ5球団が勝利。「一人負け」で、首位広島とは3ゲーム差。3位巨人には0・5ゲーム差に迫られた。さらに4位DeNAとも1ゲーム差。5位中日とは2・5ゲーム差、最下位ヤクルトとは3・5ゲーム差で、油断ならない「混セ」となっている。14日の交流戦はセ5球団が勝利を収め、阪神だけが敗れた。交流戦6試合が行われた日にセで阪神だけが負けたのは、17年6月17日以来5度目の屈辱だ。

◆阪神伊藤将司投手(28)が1球に泣いた。「失投だったっすね...」0-0の5回。打者2人で2死を奪った後、8番笹川にプロ初安打となる中前打を浴びると流れが変わった。二盗でピンチを広げられ、2死二塁。9番広瀬に対し、1ボール2ストライクからの直球が高めに浮いた。逃さずに強振された打球は左翼フェンスを越える先制2ラン。打球の着弾を見送り、しばらくの間、ぼうぜんと立ち尽くした。8イニングで103球を投げきり、奪われたのはこの2点のみ。序盤から相手先発モイネロと投手戦を繰り広げ、全イニングで先頭打者を打ち取った。「先頭を切れたのは良かったですけど、ああいう場面で打たれたら意味がないと思います」8回7安打2失点で悔しい今季2敗目。2点が重くのしかかり、22年8月17日ヤクルト戦以来、プロ3度目の完投負けを喫した。岡田監督も「そこだけやんか。安心したかなんか、知らんけどな。ツーアウト、ランナーなしから」と唯一の失点場面を悔やんだ。今季は5月11日DeNA戦で5回途中7失点(自責点5)と苦しみ、翌12日に出場選手登録を抹消。1軍復帰戦となった前回6月7日西武戦(甲子園)では7回5安打1失点で4試合ぶりに白星を挙げていた。この日も黒星を喫したものの、今季最長となる8回を投げきった。2戦連続でクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以内)を達成。指揮官もボール自体には「見ての通りやろ。アカンかったら、打たれてるやろ」と一定の評価を与えただけに、失投が悔やまれる。ソフトバンク打線が2点以下に抑えられたのは、6日の中日戦以来7試合ぶりだった。強力打線に対して見せた粘投。痛恨の1球を必ず次戦の白星につなげる。【波部俊之介】

◆ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)が7回を6安打無失点に抑え、4勝目を挙げた。「プラン通りに投げることができたよ」。150キロを超える直球にチェンジアップなども交えて緩急自在。来日8年目で最多となる12奪三振を奪う快投だった。ピンチを招いても要所で踏ん張った。初回は2死後、連打でいきなり一、三塁に走者を背負った。「体の力を抜いて、しっかり自分の体を使って投げる意識ではあった」。リラックスを意識し、5番原口は高めの直球で空を切らせた。5度も得点圏に走者を進めたが、決定打は許さない。小久保監督は「本当に頼もしいと思います。全部のボールがいいんで。前に飛ばずに、ファウルになっていますよね」と目を細めた。中継ぎ時代も含め、阪神戦は4試合9回2/3を無失点の"虎キラー"ぶり。今季はこれで4勝2敗とし、防御率はチームトップの1・56と抜群の安定感を誇る。「先発1年目でまだまだ足りないところもある。少しずつ学びながら、自分が目指してるところに行けるように」。どん欲に白星を積み重ねていく。【佐藤究】

◆阪神原口文仁内野手が8年ぶり、プロ通算2度目の盗塁を決めた。「5番一塁」でスタメン出場。4回1死から四球で出塁し、続く6番渡辺の3球目にスタートを切った。、ランエンドヒットだったが、投球がワンバウンドした間に盗塁成功となった。16年9月7日巨人戦(甲子園)以来、自身2度目。「しっかり1発で遂行できたので良かった」とうなずいた。

◆9回2死から代打で登場した阪神佐藤輝明内野手が空振り三振に倒れた。2戦連続でスタメンを外れ、4月28日ヤクルト戦(甲子園)以来、今季2度目の代打出場。2点を追う9回2死一塁。1発出れば同点の場面でソフトバンクの守護神オスナに2球で追い込まれ、最後は外角高めの直球で空振り三振に倒れた。試合後は「良いところに投げてきたので、切り替えて頑張ります」と悔しさを押し殺した。

◆ソフトバンクが若鷹コンビの"初初初"で両リーグ最速40勝をマークした。「日本生命セ・パ交流戦」の阪神戦(みずほペイペイドーム)で、プロ初スタメンの8番笹川吉康外野手(22)が5回2死から初安打&初盗塁。続く9番のドラフト3位新人、広瀬隆太内野手(23)がプロ初本塁打となる決勝2ランを放った。貯金は今季最多の22でパ首位を独走。交流戦も残り2試合で首位楽天に1ゲーム差に迫り、5年ぶりの制覇へ希望をつないだ。広瀬は真面目な人生を歩んできた。慶応幼稚舎(小学校)の試験は「頭を使うなぞなぞみたいな問題が多くて、結構ちゃんと勉強しましたよ」と振り返る。大学まで慶応に通った生粋の慶応ボーイだが、若者の街である渋谷には「行かなかったです」と明かした。慶応高校の恩師、森林貴彦監督(51)からは自主性の大切さを学んだ。野球ノートに筆を走らせる日々。「どうすればホームランは打てるのか?」。追求を重ね、東京6大学リーグで20本塁打。プロに入っても姿勢は変わらない。初めて訪れた福岡の地で、1月の新人合同自主トレ休日はほとんど寮の部屋で自己研さん。持参したロードバイクはカギをかけたままだった。大学時代からメディアの取材も多かった。ネットで自分の名前が出るたびに「この発言はよくなかったかな...」と悩んできた。実直な男に、プロ1号が決勝打という勲章がついた。【ソフトバンク担当=只松憲】

◆ソフトバンクが若鷹コンビの"初初初"で両リーグ最速40勝をマークした。「日本生命セ・パ交流戦」の阪神戦(みずほペイペイドーム)で、プロ初スタメンの8番笹川吉康外野手(22)が5回2死から初安打&初盗塁。続く9番のドラフト3位新人、広瀬隆太内野手(23)がプロ初本塁打となる決勝2ランを放った。貯金は今季最多の22でパ首位を独走。交流戦も残り2試合で首位楽天に1ゲーム差に迫り、5年ぶりの制覇へ希望をつないだ。格別な景色だった。ルーキー広瀬にとっては初の本拠地お立ち台。「すごいファンの方々の歓声を受けて、すごく幸せでした」。汗がしたたる髪の毛、泥まみれのユニホームは、新人らしい全力プレーの証しだ。1軍44打席目のプロ1号が決勝アーチとなり、「今までのホームランの中でも一番うれしかったです」と胸を張った。お膳立ては高卒4年目の笹川だった。「ギータ2世」の期待も大きい左の大砲候補が、「8番右翼」のプロ初スタメンで5回に中前へプロ初安打。阪神伊藤将とはファームで対戦経験があり、小久保監督が「今週の頭から決めていた」という抜てきに応えた。直後に二盗を決めてプロ初盗塁に成功。すかさず「9番二塁」で先発した右の大砲候補、広瀬が左翼に決勝2ランを放った。笹川は「率直にうれしい。初スタメンでエネルギー使ったので、お腹すいてました」と試合直後にご褒美のカレーを食べてにっこりだ。2死無走者から22歳の笹川がチャンスメークし、23歳の広瀬が試合を決めた。小久保監督も「今日は若い力といいますかね。久しぶりに"筑後ホークス"の活躍で勝てました」とご満悦だ。慶大から23年ドラフト3位で入団。ホークススカウト陣は同年春の慶大キャンプから熱心に足を運んでいた。関係者が「春のキャンプでプロスカウトが5人も視察に来るのは、今までの慶応大学にはなかったこと」と驚く注目度を誇った。東京6大学リーグで岡田彰布(早大、現阪神監督)に並ぶ歴代4位の通算20本塁打を記録。スカウト陣をほれさせたポテンシャルをプロでも証明した。その岡田監督の前で放ったアーチ。「プロでも並べるぐらいホームランを打てるように頑張ります」。通算247本塁打を放った敵将を目標に定めた。チームは交流戦全6カードで初戦白星発進。両リーグ最速で40勝に到達し、貯金は今季最多を更新する22まで積み上げた。さらに交流戦首位の楽天が敗れ、残り2試合を残して1ゲーム差。5年ぶり通算9度目の逆転優勝に向けて望みをつないだ。指揮官は「(交流戦優勝は)他力なんでね。自分たちができることしっかりやって。カード勝ち越しが1つの目標。また明日しっかり戦いたい」と手綱を締めた。【只松憲】広瀬隆太(ひろせ・りゅうた)2001年(平13)4月7日、東京都生まれ。慶大から23年ドラフト3位でソフトバンク入団。俳優の石原裕次郎さんを思わせる風貌で、スカウトからは「立派な眉毛は昭和のスターみたい」と評されたことも。5月28日にプロ初昇格。181センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は1000万円。笹川吉康(ささがわ・よしやす)2002年(平14)5月31日、神奈川県横浜市生まれ。横浜商時代に甲子園出場経験はないが、通算40本塁打を放った。左打席からのフルスイングが持ち味で、柳田の背番号44を受け継いだ。20年ドラフト2位でソフトバンク入団。193センチ、95キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸は640万円。○...近藤がド根性のHランプをともした。12日の本拠地ヤクルト戦で右手を捻挫して出場も危ぶまれたが、2試合連続「5番DH」で出場。2回の第1打席で負傷後初安打となる中前打を放った。「何もない時に比べたら(力は)入りづらいです」と話していたが、痛みに負けじと勝利への執念を体現した。

◆阪神坂本誠志郎捕手(30)が5月8日広島戦(甲子園)以来、今季4度目のマルチ安打を決めた。2回1死一塁で遊撃へのボテボテの当たりで内野安打をもぎ取った。5回には先頭で初球の146キロを左前にはじき返した。捕手としても先発伊藤将の2失点完投をリードしたが、勝利に導けなかった。「将司も点を取られましたけど、粘ってくれたので、なんとか勝ちたかった」と悔しさをにじませた。

◆あかん、今季初の「1人負け」や...。阪神が「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で今季9度目の完封負けを喫した。難敵モイネロを相手に序盤から好機をつくるも、あと1本が出ず。今季13度目の2ケタ三振で、直近4試合で3度目の無得点に終わった。岡田彰布監督(66)はチグハグな攻撃に「点なんか入るわけない」と怒りモード。セ・リーグチームでこの日唯一の黒星を喫し、首位広島とのゲーム差を3に広げられた。最後までチグハグな攻撃に、岡田監督は怒りのままにまくし立てた。「ヒット出ても、走れ言うても走らんし、走ったらバッター空振りするし、走ったら勝手に打つし、点なんか入るわけない。もう全然、そら。なんにもないわ、ほんま」象徴的だったのは2点を追う8回。1死から中野が左前打で出塁した直後だった。またとない反撃の機会。フルカウントからノイジーにランエンドヒットを指令するも、7球目の直球に空振り三振を喫して「三振ゲッツー」に終わった。「真っすぐ当たらへんねんもん。ストライク来ましたで、真っすぐに空振りするんやから。そら、何にもできひんやんか。走らすこともできひんやん、それやったら」。この日再昇格したばかりの助っ人の姿に、なかばあきれ気味だった。ソフトバンク先発のモイネロを前に、最後まであと1本が出なかった。初回は2死一、三塁で5番原口が空振り三振。2回は先頭の渡辺が二塁打で出塁するも、豊田の遊ゴロに飛び出す走塁ミスで好機をつぶした。6回は近本の安打と盗塁で1死二塁としながら、原口と渡辺が連続三振。後味の悪い7残塁だった。バットは空を切り続け、終わってみれば14三振。15三振だった11日オリックス戦(京セラドーム大阪)に続く、今季13度目の2ケタ三振を喫した。完封負けも今季9度目。指揮官も「ミスばっかりや。自分らでつぶしてしもうてるわけやからな」と振り返るしかない。この日、正午頃の博多駅には、到着した阪神ナインを見ようとファンが大挙していた。改札前に花道を作る形で熱烈歓迎を受けたが、勝利でお返しすることはできなかった。これで2年連続となる交流戦の負け越しが決定。セ・リーグで"1人負け"となり、首位広島に3ゲーム差まで広げられ、3位巨人には0・5ゲーム差、4位DeNAにも1ゲーム差まで迫られた。ここが踏ん張りどころ。強敵ソフトバンク相手に、次こそ理想の攻撃で白星を奪い返したい。【磯綾乃】

◆ソフトバンクが若鷹コンビの"初初初"で両リーグ最速40勝をマークした。「日本生命セ・パ交流戦」の阪神戦(みずほペイペイドーム)で、プロ初スタメンの8番笹川吉康外野手(22)が5回2死から初安打&初盗塁。続く9番のドラフト3位新人、広瀬隆太内野手(23)がプロ初本塁打となる決勝2ランを放った。貯金は今季最多の22でパ首位を独走。交流戦も残り2試合で首位楽天に1ゲーム差に迫り、5年ぶりの制覇へ希望をつないだ。-広瀬がプロ1号小久保監督 彼らしい高めのさばきといいますかね。真ん中付近はあまり打っていないんですけど、高めの球は強いですね。-2軍監督時代に指導した笹川がチャンスメーク小久保監督 この時期に1軍に呼べるとは、正直思ってなかったです。成長スピードが速い。急に伸びた。左ピッチャーの外に逃げるスライダーが去年までは当てるだけの三遊間と、打ってもレフト前にいく打球しか打てなかった。映像で見ていると、今年は左のスライダーを引っ張ったような打球で、レフトオーバーにヒットを打てる技術がついている。成長しているなと思います。-先発モイネロは12三振小久保監督 全部のボールがいいので、ファウルになってしまいますよね。前に飛ばず。球数は多くなってしまうけど三振も取れるピッチャー。7回まで素晴らしいピッチングでした。

◆阪神森下は2試合連続で今季6度目の1番起用に応えられなかった。1、3回と先頭で凡退。5回1死二塁からは空振り三振とソフトバンク先発モイネロを打ち崩せず。「どれに関しても一級品。絞りづらい配球だった」とお手上げだった。8回も先頭で打席に入ったが、2番手松本裕から一飛に倒れて4打席無安打。「切り替えて明日頑張ります」と前を向いた。

◆阪神近本光司外野手(29)が、入団から6年連続で2桁盗塁をマークした。初回に三塁への内野安打で出塁。すかさず二盗を決め、今季10盗塁目だ。13試合ぶりの1番でのスタメン。初回にリードオフマンの仕事を果たした。

◆阪神のシェルドン・ノイジー外野手(29)が試合前練習に合流した。今季は打率・244、1本塁打、8打点と不調が続き、5月27日に抹消。それでもファームで実戦を重ね、13日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)では降格後初本塁打を含む2安打を放っていた。この日鳴尾浜に合流したミエセスと代わって登録となる。

◆阪神は登録されたシェルドン・ノイジー外野手(29)が「3番・左翼」で先発する。今季は打率・244、1本塁打、8打点と不調が続き、5月27日に抹消。ファームで実戦を重ね、13日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)では降格後初本塁打を含む2安打を放っていた。13日のオリックス戦(京セラ)でプロ初安打を含む2安打を放った豊田寛外野手(27)も「7番・DH」で2戦続けてスタメン。佐藤輝明内野手(25)は連日のベンチスタートとなった。

◆15日の2回戦に先発する阪神のジェレミー・ビーズリー投手(28)はキャッチボールなどで調整した。今季は4試合で3勝0敗、防御率0・69と圧巻の成績。ソフトバンクとは昨年6月16日(甲子園)に来日初先発の試合で対戦経験がある。その試合は4回1失点だったが「前回は力み倒してしまっていたので、そういう意味でも本当自分らしい投球っていうのは全然できなかった。逆に今はすごいリラックスしてしっかり投球だけに集中できている。これまで通りピッチングをして、強気に攻めていきたい」と意気込んだ。ラーメン好きの助っ人は豚骨ラーメンを食べたか問われると「イエス、オフコース!」と笑顔で即答。博多の名物も力に変えて鷹退治に臨む。

◆昇格即「3番・左翼」でスタメン出場した阪神のシェルドン・ノイジー外野手(29)が、第1打席でいきなり二塁打を放った。一回2死から打席へ。カウント1-2からパ・リーグ防御率2位のモイネロの直球をジャストミートした。ライナーで放たれた打球は左翼へぐんぐん伸び、フェンスに当たって二塁打に。この後近本も二塁への内野安打で続いて2死一、三塁とチャンスを作ったが、原口が空振り三振に倒れ、先制とはならなかった。

◆阪神・原口文仁内野手(32)が四回、盗塁を記録した。1死から四球を選んで出塁すると、続く渡辺の3球目にスタート。変化球に渡辺は空振りするも、ワンバウンドになって捕手・甲斐は一塁側へ弾く。二塁に送球することはできず、盗塁が記録された。原口に盗塁が記録されるのは2016年9月7日の巨人戦(甲子園)以来通算2度目。1死二塁と二回に続く得点機を作ったが渡辺は空振り三振、豊田は一直に倒れた。

◆阪神・伊藤将司投手(28)が五回に先制点を献上した。一回を三者凡退で発進。二回1死一塁では柳町を直球で二ゴロ併殺に仕留めてチャンスを作らせず、三、四回はいずれも2死から安打を許したが、後続を断った。しかし、五回は2死を取ったあとに笹川のプロ初安打&初盗塁で初めて得点圏に走者を背負うと、続くD3位・広瀬(慶大)には高めの速球をとらえられ、打球はそのまま左翼のラッキーゾーンへ。広瀬にとってはこれがプロ第1号であり、新戦力コンビによる〝初モノ尽くし〟に襲われた。

◆阪神は今季9度目の零封負けを喫した。先発した伊藤将は四回まで二塁すら踏ませない好投を披露するも、五回2死から笹川のプロ初安打&初盗塁で初めて得点圏に走者を背負うと、D3位・広瀬(慶大)にはプロ初アーチとなる左翼への先制2ランを被弾。7安打を浴びながら無四球で8回まで一人で投げたものの、結果的に失ったのはこの2点だけの完投負けとなり、一球に泣く形となった。この日に1軍に復帰したノイジーが加わった打線は相手先発・モイネロの緩急の効いた投球に翻ろうされ、七回までに得点圏のチャンスは4度作るも、生かせず。その後は松本裕、オスナの継投に抑えこまれ、左腕を援護することができなかった。

◆ソフトバンクが両リーグ一番乗りで40勝に到達。五回に新人の広瀬がプロ初本塁打となる先制2ランを放った。モイネロが7回を12奪三振無失点の力投で4勝目。拙攻の阪神は零敗を喫し、2失点完投の伊藤将を援護できなかった。

◆九回2死一塁、空振り三振を喫した阪神・佐藤輝明=みずほペイペイドーム(撮影・村本聡)

◆既に交流戦勝率5割以下が確定していた阪神が9度目の零敗で、5勝10敗となり、2年連続の負け越しが決まった。伊藤将司投手(28)が五回2死から安打と盗塁で得点圏に走者を背負い、D3位・広瀬隆太内野手(23)=慶大=にプロ1号を浴びた。攻撃は再三好機を作りながらも、14三振を喫した。昇格即「3番・左翼」のシェルドン・ノイジー外野手(29)は1安打2三振。「7番・DH」の豊田寛外野手(27)は無安打。伊藤将は8回完投で2敗目(3勝)。2戦連続スタメン落ちの佐藤輝明内野手(25)は九回2死一塁、代打で空振り三振に倒れた。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=30勝29敗4分、観衆=3万9006人)。ーー序盤はチャンスを作ったが「ミスばっかりや。なあ。(五回の2点は伊藤将が)ツーアウトから、お前、8番、9番でな。安心したんやろな」ーー伊藤将はあの回だけだった「そこだけやんか。だから言うてるやんか。安心したかなんか、知らんけどな。ツーアウト、ランナーなしから」ーー球自体は「そら、見ての通りやろ。ボール自体は。アカンかったら、打たれてるやろ」ーーチャンスを生かせないと流れが「それは、自分らで潰してしもうてるわけやからな」ーーノイジーも八回の空振りは(空振り三振で中野が二盗失敗の併殺)「真っすぐ当たらへんねんもん。そりゃ、しゃーない。真っすぐ当たらへんねんもん。え? そんなもん、お前」ーーチャンスで前に飛ばないと「そら2ー3からランエンドヒットでお前、ストライク来ました。で、真っすぐ空振りするんやから。そら、何にも出来ひんやんか。走らすことも出来ひんやん、それやったら」ーーヒットは出る「ヒット出ても、走れ言うても走らんし、走ったらバッター空振りするし、走ったら勝手に打つし、点なんか入るわけない。もう全然、そら。何もないわ、ホンマ」ーー地に足がついてないか「勝手に打ちよんねんもん、知らんよ、俺も。ベンチでサイン出しても何にもならへん。ホンマ、ず~っとや。走れ言うて、みんな盗塁のサイン出してるんやで、走らんだけやで、お前」

◆既に交流戦勝率5割以下が確定していた阪神が9度目の零敗で、5勝10敗となり、2年連続の負け越しが決まった。伊藤将司投手(28)が五回2死から安打と盗塁で得点圏に走者を背負い、D3位・広瀬隆太内野手(23)=慶大=にプロ1号本塁打を浴びた。攻撃は再三好機を作りながらも、14三振を喫するなど、無得点だった。昇格即「3番・左翼」のシェルドン・ノイジー外野手(29)は1安打2三振。「7番・DH」の豊田寛外野手(27)は無安打だった。伊藤将は8回完投で2敗目(3勝)。2戦連続スタメン落ちの佐藤輝明内野手(25)は九回2死一塁で代打で空振り三振に倒れた。主な選手のコメントは以下の通り(成績=30勝29敗4分、観衆=3万9006人)。五回の決勝2ランに伊藤将司 「失投だったっすね」第1打席で二塁打も、その後は2三振のシェルドン・ノイジー 「2三振してしまったので反省していきたいと思います」空振り三振で最後の打者となった佐藤輝明 「いいところに投げて来たので切り替えて頑張ります」四回、8年ぶりに盗塁を決めた原口文仁 「一発で遂行出来たのでかったなと思う」モイネロに2三振の森下翔太 「どれに関しても一級品なんで。切り替えて明日頑張ります」得点機で凡退した渡辺諒 「低めのチェンジアップを振らされた」2安打の坂本誠志郎 「将司も粘ってくれたので、勝ちたかったなと思います」

◆ソフトバンクの高校出4年目、22歳の笹川が初先発出場し、プロ初安打を放った。五回に伊藤将との左対左で高めの変化球を中前にはじき返し、二盗にも成功。広瀬の先制2ランにつなげ「今までにない歓声と気持ちよさがあった」と余韻に浸った。神奈川・横浜商高から2021年にドラフト2位で入団。身長193センチ、体重95キロと恵まれた体格を誇り、豪快なスイングが魅力だ。背番号44は主砲の柳田が入団時につけており、球団の期待も大きく「最終的にはホームランバッターになりたい」と力強かった。

◆阪神・近本光司外野手(29)がマルチ安打を記録した。一回2死二塁では内角高めの直球が止めたバットに当たってしまい、二塁へのゴロとなったが、快足を飛ばして内野安打をもぎ取った。六回には低めの変化球に反応して技ありの中前打を放つと、11試合ぶりの盗塁となる二盗に成功。九回も二ゴロ失策で出塁と、12試合連続で4番を務める男が気を吐いた。

◆阪神・原口が8年ぶりに足で魅せた。四回1死、四球で出塁すると渡辺の打席で3球目にスタート。モイネロの投球はワンバウンドとなり、捕手・甲斐は二塁へ投げることができなかった。「一発で遂行できるようにできていたので、それはよかった」。2016年9月7日の巨人戦(甲子園)以来、プロ2個目の盗塁。13日のオリックス戦(京セラ)ではホームへの〝神タッチ〟で先制点を導いた男はこの日も全身で勝利への執念を表した。

◆2試合続けて1番に入った阪神・森下翔太外野手(23)は4打数無安打。モイネロの前に三回はチェンジアップ、五回は直球で空振り三振と手玉に取られた。「絞りづらい配球だった。どれに関しても一級品なので。切り替えて明日頑張ります」。オリックスとの3連戦を含めて、ここ4試合で16打数1安打と成績を落としており、自身のスイングについて「映像を見てまた確認するしかない」と振り返った。

◆最後まで投げ抜いた伊藤将のもとに、白星はなかった。悔やまれるのはあの一球―。〝伏兵〟に痛恨の一発を浴び、大歓声に包まれるスタンドを見つめるしかなかった。自身3連勝をかけて強力鷹打線相手に力投したが、五回に食らった先制2ランが、そのまま決勝点になった。「失投だったですね」痛い2敗目。短い言葉に無念さがにじんだ。0-0の五回2死から8番・笹川にプロ初安打となる中前打で出塁され、プロ初盗塁(二盗)も決められて2死二塁。9番に入ったD3位・広瀬(慶大)には高めのツーシームを捉えられ、プロ1号2ランを左翼のホームランテラス席へかっ飛ばされた。登板を前に「先頭(打者)は切って、ランナーをためた状態でクリーンアップに回さないように心がけていきたい」と話していた通り、先頭打者の出塁は一度も許さず。山川、近藤ら主軸に仕事をさせなかった。それだけに、下位打線に失投で奪われた2点が最後までのしかかる悔しい登板になった。「そこだけやんか。だからいうてるやんか。安心したかなんか、知らんけど」岡田監督も唯一と言っていいミスに言及せざるを得なかった。「ツーアウトからお前、8番、9番でな。安心したんやろな」。打線が攻めあぐねる中、八回まで103球で投げ切って援護を待ったが無得点。「ボール自体は、あかんかったら、打たれてるやろ」と指揮官も球自体は評価する力投だったが...。11日のオリックス戦(京セラ)での村上(8回4失点)に続いて、週に2度目の完投負け。4試合でわずか5投手の登板にとどまっているにもかかわらず、1勝3敗と勝敗だけが振るわない。「先頭が切れたっていうのは良かったですけど、ああいう場面で打たれたら意味ないと思います」と伊藤将。一瞬で分かれた明暗。逃した勝ち星は次戦でつかむしかない。(邨田直人)

◆先発マスクをかぶった阪神・坂本は、ソフトバンク強力打線を相手に伊藤将を必死にリードしたが、本塁打の1球に泣いた。「点を取らないと勝てない。(伊藤)将司も点は取られましたけど、粘ってくれたので、なんとか勝ちたかった」。打では二回1死一塁から遊撃へ内野安打を放ち、五回先頭では初球直球をとらえた左前打で5月8日の広島戦(甲子園)以来となるマルチ安打を記録したが、捕手として、悔しさの募る敗戦となった。

◆みずほペイペイドームの虎党が、この日一番の声援を送った。何とかしてくれと祈った。それでもオスナの剛速球の前に佐藤輝のバットは空を切る。鷹党の勝利の歓声が響く中、肩を落として球場から引き揚げた。「いいところに投げてきたので、切り替えて頑張ります」2試合連続のベンチスタート。13日のオリックス戦(京セラ)は出番なく、欠場していた。0-2で迎えた九回2死一塁。一発出れば同点の場面で豊田の代打としてコールされた。ファウル、空振りとわずか2球で追い込まれる。高めのつり球は見送ったが、続く外角直球に空振り三振。前に飛ばすことができなかった。三塁守備でもミスが目立ち、5月15日に2軍降格。一から出直しを命じられた。ウエスタン・リーグで打率・318、15打点、2本塁打を残し、起爆剤として6月7日に1軍昇格したが、そこから打率・150(20打数3安打)と快音は続かない。気がつけば再びがけっ縁に立たされている。「頑張ります」15日の相手先発は右腕・東浜。三塁を渡辺に譲る日が続いているが、出番はあるのか。ルーキーイヤーの2021年3月5日。プロ初のオープン戦、その第1打席でホームランを放ち、佐藤輝の名をとどろかせたのが福岡の舞台だった。パワースポットで復活するか-。とにかく、きっかけの一打を放たなければ、再び灼熱の鳴尾浜が待っていることになる。(原田遼太郎)

◆6番の阪神・渡辺は二回先頭で左翼線に二塁打を放って出塁。しかし続く豊田の遊ゴロで飛び出し、三塁でアウトに。「1死二塁でいけば何か変わったかもしれない。反省して明日から頑張りたい」とミスを悔やんだ。その後は四回、六回と二塁に走者を置いて空振り三振。「得点圏で2回、回ってきて、低めのチェンジアップを振らされた。そこしかないですね」と肩を落とした。

◆笛吹けど、踊らず...。阪神はソフトバンクに0-2で今季9度目の零封負け。昇格させたシェルドン・ノイジー外野手(29)を「3番・左翼」で先発出場させたが、八回に三振併殺を喫し、岡田彰布監督(66)は怒り心頭。試合前には大阪市内で阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が開かれ「新外国人をなぜ取らなかったのか」と株主から糾弾されたが...。2年連続の交流戦負け越しが決定。セ・リーグ唯一の黒星と散々だった。バットに当てるだけでよかった。そのために一走・中野にランエンドヒットをかけた。ノイジーは振り遅れ、最悪の三振併殺。またしても、スコアボードにゼロが並ぶ。岡田監督が吐き捨てた。「いや、真っすぐ当たらへんねんもん。そりゃ、しゃーない。真っすぐ当たらへんねんもん」14三振で今季9度目の零封負け。12日のオリックス戦(京セラ)で2試合連続を喫し、1週間で3度目という悲劇となった。0-2の八回1死で中野が松本裕から左前打。この日、1軍に昇格させてスタメンを任せたノイジーはフルカウントに持ち込んだ。岡田監督がサインを出す。低めの直球。ファウルでもよかったが、空振りで中野も甲斐の強肩に刺された。「そら(カウント)3-2からランエンドヒットでお前、ストライクきましたで、真っすぐを空振りするんやから。そら、何にもできひんやんか。走らすこともできひんやん、それやったら」球団史上初のセ・リーグ連覇を目指す上で助っ人野手の補強を封印した。昨秋のオリックスとの日本シリーズ第7戦でノイジーは先制3ラン。年俸20万ドル減の110万ドル(約1億6170万円)で更新という異例の残留を勝ち取った。バットを立てて始動を早くすることなど指揮官自らオフの宿題を出したが...。

◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(76)は編成面について言及。新外国人補強よりもトレードによる補強が現実的であると訴えた。伊藤将が五回2死から笹川に中前打を許したボールは、捕手の坂本の要求とは全く違う高めの逆球だった。こういう失投は投手にとってものすごく後に響く。広瀬に2ランを許したボールは、この試合唯一といっていい力のない真っすぐだった。伊藤将を責められる展開ではないが、1球の手元の狂いからゲームを失ってしまった。攻撃陣は〝見慣れた風景〟という印象で、いくらモイネロのボールに切れがあったとはいえ、各打者がどのボールをどう狙っていくかが見えてこなかった。あれだけ空振りをして、タイミングが合わなくてはベンチとしてもできることがない。日本一になった昨季も「打てる打線」ではなかった。それでも新たに外国人の打者を迎えなかったのは、生え抜きの選手を育成していくという方針もあったはず。それならば、それを貫き通した方がいい。ここからあえて補強するのなら、未知数の外国人選手を迎えるよりも、国内でのトレードの方が現実的なのではないか。幸い豊富な投手陣はいる。切羽詰まった状況ではあるが、全く日本の野球を知らない外国人選手をここから補強するより、そういった現実を直視した方がいいのではと、長年チームを見てきた者としては思う。

◆ホークスの先発が軽く150キロを超えるわ、試合前の防御率が1・70だわのモイネロだから、イヤな予感はしてたけどさ~。それ、的中させるか~(怒)モイネロに七回まで12三振、さらに松本裕-オスナのリレーで、最後の打者はNHK紅白歌合戦で言ったら、大トリの北島三郎先生の『まつり』で締めるような三振王・佐藤輝の三振でゲームセット。計14三振て...、何しとんね~ん!!第2戦は三振禁止令や!! もう、全員大昔の高校野球・甲子園大会の広島商みたいに、バットをグリップから3分の2くらいで持ち、寝かせて踏み込み、内野の頭を越える打法をやったれー!!ついでに広商伝説の、精神統一の日本刀の刃の上も素足で歩いとかんかー!! 相変わらずの貧打の虎打線に怒っているけど、本日はそれ以上に伊藤将-坂本の詰めの甘さに腹が立つー!!五回2死無走者から笹川にプロ初安打をプレゼントしたと思ったら、次のルーキー(D3位)広瀬にプロ初本塁打を贈呈って、どんだけ若者思いなんやー!! 阪神と巨人は零封負け試合の数(阪神9、巨人11)で争ってるんかー!!

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1240 0.750
(↓0.05)
-
(-)
259
(-)
40
(+1)
9
(-)
10
(-)
0.254
(↓0.001)
2.140
(↑0.11)
2
(-)
ソフトバンク
1150 0.688
(↑0.021)
1
(↑1)
259
(+2)
43
(-)
8
(+1)
10
(+1)
0.261
(↓0.002)
2.560
(↑0.17)
3
(1↑)
ヤクルト
862 0.571
(↑0.033)
3
(↑1)
262
(+5)
54
(+3)
15
(+1)
8
(-)
0.232
(↑0.001)
3.120
(↑0.01)
4
(1↑)
DeNA
970 0.563
(↑0.03)
3
(↑1)
263
(+5)
57
(+1)
14
(-)
6
(-)
0.260
(↑0.002)
3.180
(↑0.14)
4
(1↓)
ORIX
970 0.563
(↓0.037)
3
(-)
241
(+3)
39
(+5)
3
(+1)
6
(-)
0.233
(↑0.008)
2.250
(↓0.12)
4
(1↑)
広島
970 0.563
(↑0.03)
3
(↑1)
248
(+1)
34
(-)
6
(-)
11
(+1)
0.229
(↓0.006)
1.690
(↑0.14)
7
(-)
日本ハム
780 0.467
(↓0.033)
4.5
(-)
361
(+2)
47
(+7)
13
(+2)
5
(-)
0.283
(↓0.009)
2.820
(↓0.16)
8
(-)
巨人
790 0.438
(↑0.038)
5
(↑1)
267
(+7)
51
(+2)
9
(+2)
10
(+2)
0.242
(↑0.002)
2.990
(↑0.07)
8
(-)
中日
790 0.438
(↑0.038)
5
(↑1)
231
(+4)
45
(+3)
8
(-)
9
(+2)
0.222
(↑0.001)
2.040
(↑0.02)
10
(-)
ロッテ
592 0.357
(↓0.028)
6
(-)
240
(+3)
77
(+4)
4
(-)
6
(-)
0.230
(↑0.003)
4.500
(↑0.13)
11
(-)
阪神
5100 0.333
(↓0.024)
6.5
(-)
330
(-)
44
(+2)
3
(-)
4
(+2)
0.218
(-)
2.460
(↑0.01)
12
(-)
西武
4120 0.250
(↓0.017)
8
(-)
225
(+1)
55
(+5)
5
(-)
7
(+3)
0.170
(↑0.001)
3.130
(↓0.06)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
31244 0.564
(↑0.008)
-
(-)
84178
(+1)
140
(-)
26
(-)
35
(+1)
0.238
(↓0.002)
2.150
(↑0.05)
2
(-)
阪神
30294 0.508
(↓0.009)
3
(↓1)
80179
(-)
172
(+2)
26
(-)
19
(+2)
0.222
(-)
2.240
(-)
3
(-)
巨人
30304 0.500
(↑0.008)
3.5
(-)
79180
(+7)
169
(+2)
30
(+2)
35
(+2)
0.232
(-)
2.480
(-)
4
(-)
DeNA
30311 0.492
(↑0.009)
4
(-)
81211
(+5)
227
(+1)
35
(-)
36
(-)
0.248
(-)
3.280
(↑0.04)
5
(-)
中日
27315 0.466
(↑0.01)
5.5
(-)
80157
(+4)
193
(+3)
28
(-)
22
(+2)
0.236
(-)
2.630
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
26324 0.448
(↑0.009)
6.5
(-)
81223
(+5)
211
(+3)
47
(+1)
28
(-)
0.236
(-)
3.220
(-)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
40182 0.690
(↑0.006)
-
(-)
83256
(+2)
145
(-)
39
(+1)
44
(+1)
0.261
(↓0.001)
2.190
(↑0.04)
2
(-)
日本ハム
32262 0.552
(↓0.009)
8
(↓1)
83213
(+2)
187
(+7)
34
(+2)
49
(-)
0.251
(↓0.002)
2.780
(↓0.04)
3
(-)
ロッテ
29275 0.518
(↓0.009)
10
(↓1)
82179
(+3)
214
(+4)
25
(-)
22
(-)
0.239
(↑0.001)
3.230
(↑0.01)
4
(-)
楽天
30301 0.500
(↓0.008)
11
(↓1)
82200
(-)
237
(+1)
23
(-)
41
(-)
0.241
(-)
3.570
(↑0.06)
5
(-)
ORIX
28322 0.467
(↓0.008)
13
(↓1)
81185
(+3)
187
(+5)
20
(+1)
25
(-)
0.241
(↑0.002)
2.680
(↓0.02)
6
(-)
西武
19420 0.311
(↓0.006)
22.5
(↓1)
82143
(+1)
222
(+5)
28
(-)
30
(+3)
0.203
(-)
3.250
(↓0.01)