西武(★0対5☆)広島 =交流戦3回戦(2024.06.13)・ベルーナドーム=
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広島
00020030051310
西武
0000000000200
勝利投手:九里 亜蓮(3勝4敗0S)
敗戦投手:ボー・タカハシ(1勝5敗0S)
  DAZN
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◆投打のかみ合った広島が快勝。広島は0-0で迎えた4回表、矢野の適時打で2点を先制する。そのまま迎えた7回には、松山と大盛の適時打でリードを広げた。投げては、先発・九里が9回2安打無失点の完封で今季3勝目。敗れた西武は、打線が2安打無得点と沈黙した。

◆乃木坂46向井葉月(24)がセレモニアルピッチを行った。乃木坂46にちなんで「46」の西武ユニホームを着用してグラウンドに登場。大きく振りかぶってから左腕を振り、ワンバウンド投球となったが、しっかりと大役を務めた。投球後は「すごく会場を楽しんで投げることができました」と笑顔。「高校1年生か2年生くらいの時から好き」という西武の大ファン。「昨日は勝ちを見ることができてよかったので、その調子で今日2連勝。やっぱり勝利の女神って言われたいじゃないですか。だから今日は西武が勝てるように」と選手たちへエールを送った。

◆広島が、この日の西武戦で05年創設の楽天を除く11球団で、最遅での通算1万試合に到達した。前日の通算9999試合時点では4653勝4965敗381分けで勝率4割8分4厘だった。今季は50年の2リーグ分立後1万試合に、楽天以外の11球団が到達したが、到達日が異なるのには理由がある。シーズンの途中打ち切りや引き分け再試合制が採用された時期があったこと、セ、パで試合数が違うシーズンがあったことなどが影響している。たとえば、2リーグ制になって2年目の1951年(昭26)はシーズン後に日米野球が予定されていたため、公式戦の日程が打ち切られた。その影響などもあり、セで最も消化試合が少なかったのが99試合の広島で、最多の大阪(現阪神)より17試合も少なかった。また、セは90~00年に引き分け再試合を採用(62、66~68年は両リーグで採用)しており、これによっても消化試合数に差が生じた。1963年(昭38)から2年は、セが各球団140試合で、パは150試合だった。また、パは04年から3年間プレーオフを導入したことで、セの146試合に対し、136試合でレギュラーシーズンを行った。こうした積み重ねで各球団の試合数に差が生まれ、広島が11球団最遅での1万試合到達となった。

◆西武ボー・タカハシ投手(27)が先制点を与えた。4回2死満塁のピンチを背負い、広島9番矢野にフルカウントから変化球を中前に運ばれ2点を失った。「マウンドにいったら100%の仕事をして、1球1球大事にしてチームに勝ちをつけること。それしか考えていません。それが自分の仕事であり、やらなきゃいけないこと」と話していたが相手に先手を許した。4回までに今季最多の4四死球を出した。1回先頭の秋山にフルカウントから四球を与えると、2回先頭の4番末包には死球を当てた。3回1死から秋山をまたしても四球で歩かせた。3回までは無失点も、立ち上がりから走者を背負っての投球が続いた。登板前日には「真っすぐがちゃんと働いていないと変化球の何の助けにもならない。変化球よりも真っすぐの質を保つような努力、調整をしている」と説明していた。しかしこの日の直球はボール球が目立った。スライダーを中心に変化球でバットを振らせ、5回までに6つの三振も奪ったが、コントロールに課題を残すマウンドだった。6回1死二、三塁のピンチになった場面で降板。次回リベンジする。【山崎純一】

◆西武が広島に完封負けを喫し、4カード連続の負け越しとなった。打線は相手先発右腕九里の前に今季最少タイのわずか2安打。2回1死から7番源田壮亮内野手(31)が放った左前打、6回2死から4番中村剛也内野手(40)が打った左前打のみに終わった。三塁を踏ませてもらえず、ホームは遠かった。先発右腕のボー・タカハシ投手(27)は6回途中8安打2失点。7回から3番手で登板した平井克典投手(32)も3失点を喫するなど、広島打線を抑えきれなかった。

◆広島新井貴浩監督(47)が、球団創設から公式戦1万試合の節目を白星で飾った。野間が欠場する中、開幕から続ける全員野球で13安打5得点。援護を背に先発九里も9回は志願の続投で熱投130球の2安打完封。投打もがっちりかみ合って、交流戦4カード目の勝ち越しを決めた。「ひとつひとつ積み上げて来られたOBのみなさんがあって、今がある。歴史を感じますし、感謝したい。記念の試合が白星になって、OBの方々、昔からのファンの方も喜んでくれているのではないでしょうか」球団史に新たな1勝を積み重ねた。それでもまだ通算戦績は4654勝4965敗381分け。負け越している戦績にも、新井監督は「逆境に立ち向かうのが、カープという球団だからね」と戦後復興の象徴でもあった球団の歩みに胸を張る。広島は、はい上がって強くなってきた。連勝ストップから一夜明けた、この日もそうだ。4回の先制点は、末包のヘッドスライディングでもぎ取った内野安打から始まった。無死満塁から2死満塁となっても、9番矢野がフルカウントから西武ボーのチェンジアップに食らいついて中前にはじき返した。7回は4月30日阪神戦以来の先発となった松山と、途中出場の大盛の適時打で3点を加えた。新井監督は「今日はスタートで行った選手も、あとから行った選手もみんな頑張ってくれて、うちらしい全員野球でいい1日だったなと思います」とうなずいた。首位をがっちりキープ。交流戦は残り3試合、広島はこれからも、ただ前を向いて突き進んで行く。【前原淳】

◆投打がかみ合った広島が、西武に勝ち越して交流戦3カード連続勝ち越しを決めた。4回に矢野の2点適時打で先制し、7回は4月30日阪神戦以来の先発出場となった松山と途中出場の大盛の適時打で3得点。投げては先発九里が9回も志願の続投で130球の完封勝利で3勝目を手にした。広島球団通算1万試合を白星で飾った新井貴浩監督(47)の試合後の談話は以下の通り。-先発九里投手が9回も続投新井監督 本当、素晴らしい。言うことないです。-8回終了時にベンチで話をしていた新井監督 彼の性格だから「行かせてください」って言うのは分かっていたけど、一応聞きに行った。「行かせてください」ということだったので、「分かった。その代わり、1点でも取られたらすぐに代えるからな」と言って、9回も行ってもらいました。本当、何もないです。ナイスピッチングだったと思います。サク(坂倉)もまたいいリードだったと思います。前回の石原のリードとはまた違ったリードをしていたので、サクも良かったと思います。-打線がつながって先制新井監督 今日はスタートで行った選手も、あとから行った選手もみんな頑張ってくれて、うちらしい全員野球でいい1日だったなと思います。-菊池のスタメン外、野間のベンチ外について新井監督 キク(菊池)はこちらから言っていたので。明日は移動試合だし、明日からはナイター、デーだし。休ませながらと思っているので。野間も体が張っていたので、もう止めておけと、こちらが止めました。そんなに大事じゃないので。-矢野がいい働き新井監督 あそこは大きかったと思います。追い込まれながら、よく打ったと思います。バッティングも日々、試合の中で成長してくれている。守備はいわずもがなですし、走塁も素晴らしい。矢野の2アウトからの2点タイムリーは大きかったです。素晴らしい。-坂倉選手も長打含む2安打新井監督 昨日もヒットは出ていなかったけど、見送り方を見たらいいなと思っていた。普通はこれくらいは打てる選手。バッティングの状態が上がるのは時間がかかるかもしれないけど、我慢して、辛抱しながら状態を上げていってもらいたいと思います。-球団通算1万試合だった新井監督 ひとつひとつ積み上げて来られたOBのみなさんがあって、今がある。歴史を感じますし、感謝したい。記念の試合が白星になってOBの方々、昔からのファンの方は喜んでくれているのではないでしょうか。-いい雰囲気で交流戦首位楽天との3連戦新井監督 いつでも雰囲気はいいですよ。残り1カード、3試合、思い切ってやりたいと思います。

◆西武中村祐太投手(28)が、古巣広島相手に堂々たる投球を披露した。5点のリードを許す9回に5番手で登板。8番大盛を左飛、9番矢野を一ゴロ、1番秋山を二ゴロに打ち取り、3者凡退で無失点に抑えた。「楽しかったですね。打ちにきてくれているなというのもあったので、対戦を楽しめたかな」と振り返った。スタンドにいる広島ファンからも声援が飛び「泣きそうになりましたね。涙出そうになったんですけど、うれしかったです」とかみしめながらマウンドに上がり、自己最速となる150キロもマークした。昨年12月に現役ドラフトで広島から西武に加入した右腕は「(新天地で頑張る姿を)見せられたんじゃないですかね」と話した。

◆広島の九里は今季初完投を2安打完封で飾って3勝目。多彩な球種で打者の的を絞らせず、130球で投げ抜いた。打線は四回に矢野の2点適時打で先制し、七回は松山の2点二塁打と大盛の適時打で加点。西武は投打に精彩を欠いた。

◆西武は12日の五回に6安打集中で5点のビッグイニングを作ったが、一夜明ければ、元の貧打線に逆戻り。わずか2安打で今季7度目の零敗を喫し、渡辺監督代行も「とにかく2安打だとどうにもならない」と白旗を掲げた。試合前には人気アイドルグループ「乃木坂46」の向井葉月(24)がセレモニアルピッチを務めた。西武線沿線に住んでいたことで熱狂的な獅子党の向井は「高校1年から西武愛は続いています。今回も美彩先輩から『頑張って!』とメッセージをいただきました」。美彩先輩とは元メンバーで、源田と2019年10月に結婚した衛藤美彩のことだ。8連敗となった11日の広島戦で最後の打者となった源田が人目をはばからず涙を流した。その姿に、向井は「葛藤を抱えながら戦っているんだな、と。ファンの心にもぐっとくるものがあって、もっと力強く応援しようと思いました」と振り返り、同時に「昨日もベルーナドームで応援していて勝ち試合を見ることができたので、今日も勝って、〝勝利の女神〟といわれたい」と話していたが...。これで交流戦4カード連続負け越しで、借金は再び今季ワーストタイの22。乃木坂46のヒット曲のタイトル「君の名は希望」という選手は出てこない。(東山貴実)

◆西武打線は三塁を踏めず、九里に完封を許した。今季最少に並ぶ2安打。前夜に5得点で連敗を8で止めた流れは続かず、渡辺監督代行は「2安打だと、どうにもならない」と危機感を募らせた。監督代行は試合前に「初回の攻撃が大事」と強調していた。狙い通りの展開に持ち込める好機を一回につかんだが、1死一、二塁から中村剛が空振り三振、陽川が中飛と凡退。「そこで得点に至らなかったので、苦しい試合になってしまった」と残念がった。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1230 0.800
(↑0.014)
-
(-)
359
(+3)
39
(-)
9
(-)
10
(+1)
0.255
(↑0.001)
2.250
(↑0.17)
2
(-)
ソフトバンク
1050 0.667
(↑0.024)
2
(-)
357
(+6)
43
(+3)
7
(-)
9
(+1)
0.263
(↑0.006)
2.730
(↓0.02)
3
(1↓)
ORIX
960 0.600
(↓0.043)
3
(↓1)
338
(-)
34
(+5)
2
(-)
6
(-)
0.225
(↓0.003)
2.130
(↓0.2)
4
(-)
ヤクルト
762 0.538
(↓0.045)
4
(↓1)
357
(+3)
51
(+6)
14
(+1)
8
(+1)
0.231
(-)
3.130
(↓0.16)
5
(-)
DeNA
870 0.533
(↑0.033)
4
(-)
358
(+3)
56
(+1)
14
(+2)
6
(+1)
0.258
(↑0.003)
3.320
(↑0.17)
5
(-)
広島
870 0.533
(↑0.033)
4
(-)
347
(+5)
34
(-)
6
(-)
10
(+1)
0.235
(↑0.009
1.830
(↑0.13)
7
(-)
日本ハム
770 0.500
(↑0.038)
4.5
(-)
459
(+9)
40
(+4)
11
(-)
5
(+2)
0.292
(↑0.004)
2.660
(↓0.1)
8
(-)
巨人
690 0.400
(↓0.029)
6
(↓1)
360
(-)
49
(+3)
7
(-)
8
(-)
0.240
(↓0.007)
3.060
(↑0.12)
8
(-)
中日
690 0.400
(↓0.029)
6
(↓1)
327
(+4)
42
(+9)
8
(+2)
7
(-)
0.221
(↑0.007)
2.060
(↓0.23)
10
(-)
ロッテ
582 0.385
(↓0.032)
6
(↓1)
337
(+1)
73
(+3)
4
(-)
6
(-)
0.227
(↑0.003)
4.630
(↑0.12)
11
(-)
阪神
590 0.357
(↑0.049)
6.5
(-)
430
(+5)
42
(-)
3
(+1)
2
(-)
0.218
(↑0.001)
2.470
(↑0.19)
12
(-)
西武
4110 0.267
(↓0.019)
8
(↓1)
324
(-)
50
(+5)
5
(-)
4
(-)
0.169
(↓0.007)
3.070
(↓0.14)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
30244 0.556
(↑0.009)
-
(-)
85177
(+5)
140
(-)
26
(-)
34
(+1)
0.240
(↑0.002
2.200
(↑0.04)
2
(-)
阪神
30284 0.517
(↑0.008)
2
(-)
81179
(+5)
170
(-)
26
(+1)
17
(-)
0.222
(-)
2.240
(↑0.03)
3
(-)
巨人
29304 0.492
(↓0.008)
3.5
(↓1)
80173
(-)
167
(+3)
28
(-)
33
(-)
0.232
(↓0.001)
2.480
(↑0.02)
4
(-)
DeNA
29311 0.483
(↑0.008)
4
(-)
82206
(+3)
226
(+1)
35
(+2)
36
(+1)
0.248
(↑0.001)
3.320
(↑0.04)
5
(-)
中日
26315 0.456
(↓0.008)
5.5
(↓1)
81153
(+4)
190
(+9)
28
(+2)
20
(-)
0.236
(↑0.002)
2.650
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
25324 0.439
(↓0.007)
6.5
(↓1)
82218
(+3)
208
(+6)
46
(+1)
28
(+1)
0.236
(-)
3.220
(↓0.03)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
39182 0.684
(↑0.005)
-
(-)
84254
(+6)
145
(+3)
38
(-)
43
(+1)
0.262
(↑0.002)
2.230
(↓0.02)
2
(-)
日本ハム
32252 0.561
(↑0.007)
7
(-)
84211
(+9)
180
(+4)
32
(-)
49
(+2)
0.253
(↑0.002)
2.740
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
29265 0.527
(↓0.01)
9
(↓1)
83176
(+1)
210
(+3)
25
(-)
22
(-)
0.238
(-)
3.240
(-)
4
(-)
楽天
30291 0.508
(↑0.008)
10
(-)
83200
(+3)
236
(-)
23
(-)
41
(+1)
0.241
(-)
3.630
(↑0.06)
5
(-)
ORIX
28312 0.475
(↓0.008)
12
(↓1)
82182
(-)
182
(+5)
19
(-)
25
(-)
0.239
(↓0.001)
2.660
(↓0.04)
6
(-)
西武
19410 0.317
(↓0.005)
21.5
(↓1)
83142
(-)
217
(+5)
28
(-)
27
(-)
0.203
(↓0.002)
3.240
(↓0.03)